JP2013126650A - 水素水の生水方法及び生水装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】スポーツジムなどの健康促進施設などで手軽に且つ経済的に溶存水素濃度の高い且つ安全な水素水を生水して複数の人が飲料する方法並びに装置を提供する。
【解決手段】飲料水を充填した数L〜数十Lの密閉容器に水素を導入して容器内を加圧して飲料水へ水素を溶解させて水素水を生水する。生水された水素水は利用のために容器から排出されるが、容器内の飲料水がほぼなくなった時点で再度密閉容器に飲料水を加圧充填して容器内を残存する水素で加圧する。この2回目の水の充填でも加圧水素が水に溶解して水素水が生水される。水素の水への溶解度が小さいため新規に水素を容器へ充填することなしにこの操作を数回繰り返しても高濃度の水素水が生水出来た。高濃度の水素水が短時間で得られるようにスプレーノズルを装着した装置などを開発した。また、水素の供給源としてボンベを使用しない水素発生剤を使用する簡便な方法を開発した。
【選択図】図12

Description

本発明は飲料用の水素水の生水方法及び生水装置に関するもので、スポーツジムや銭湯などの健康促進施設や食堂等に設置して利用するものである。
炭酸ガスを飲料水などに溶解した清涼飲料水が古くから知られている。最近、水素ガスを溶解した水が人の健康に資するということで市場に登場し始めた。水素ガスを溶解した水は水素水と呼ばれているが、その製造方法は大きく2種類に分類される。一つは、工場などで飲料水に水素ガスを加圧溶解してそれを容器に充填する方法である(特許文献1)。他の方法は水と反応して水素を発生するマグネシウム金属粉末などの水素発生剤を用いて、水の入った容器内に水素発生剤を投入して密閉し、発生する水素を水に溶解させて水素水を調整する方法である(特許文献2)。
水素は気体中で一番分子量が小さくそのために水素水を調整して容器に密閉しても、保存中に気散してしまう欠点がある。従って、工場で水素水を調整して容器に詰めても保存や流通過程で水素が容器から気散してしまい、消費者の手元に渡った時点ではかなり水中の溶存水素濃度(DHと略す)が低下したものとなってしまう欠点があった。 一方、水素発生剤を使用する方法は、水素水を飲む直前に水素水を調整することが出来るので上記のような課題は解決されるが、マグネシウム金属は水との反応が遅く水素水を調整するのに時間を要したり、未反応の金属残渣が水中に残存する欠点があった。
本発明者らは最近、水との反応が早い水素化マグネシウム(MgH2)や水素化カルシウム(CaH2)などの水素化合物を用いた新規な水素発生剤を開発してこれらの欠点を解決した(特許文献3)。しかしながら、これらの水素発生剤を飲料水に溶解すると水素以外に水との反応生成物が飲料水に残存するために、水素発生剤として反応生成物が飲料しても安全なものである必要があった。
特開2005−177724号公報 特開2005−52811号公報 WO2007/055146 A1号公報
家庭や一般の健康促進施設、社員食堂などに設置して、溶存水素濃度の高い安全な水素水を手軽に且つ経済的に生水する装置並びに生水方法を提供する。
上記課題は水素ガスが水に僅かしか溶解しないが、その僅かに溶解した水素を含む水素水が水に対して大きな変化を及ぼすことから完成したものである。即ち、上記課題は密閉容器(A)中で飲料水と水素ガス若しくは水素ガスを含む混合気体(水素ガスを含む混合気体を以降混合気体と省略する)を加圧状態で接触させて該飲料水に水素を溶解させて水素水を生水する方法に於いて、容器(A)内の水素水が利用のために排出されて、容器(A)の内圧が低下した時点で排出を停止し、その後新規な飲料水を密閉状態の容器(A)に充填することで容器(A)の内圧を上昇させ、再度容器(A)内に充填された飲料水に水素を溶解させる水素水の生水方法で解決される。
上記の方法に於いて最初に利用のために排出される水素水の生水方法として、容器(A)内へ飲料水を満杯になる迄充填し、次いで水素ガス若しくは混合気体を容器(A)内へ導入することで飲料水の一部を容器(A)から排出した後、容器(A)内の圧力を前記の水素ガス若しくは混合気体を導入することで上昇させて、水素を容器(A)内の飲料水に溶解させて水素水を生水する方法が好ましい。
また、上記課題は密閉容器(A)内へ水素ガス若しくは混合気体を大気圧以上の圧力、Pl、になる迄充填し、次いで飲料水、aL、を容器(A)の上部に設置した加湿用スプレーノズルを通して噴霧状に容器(A)内へ圧力が、Pu、になるまで加圧注入して飲料水に水素を溶解させて水素水を生水(生水1)し、次いで容器(A)の排出口から利用のために大部分の水素水を採水した後、再度スプレーノズルを通して飲料水、bL、を容器(A)内へ加圧注入して水素水を生水(生水2)して利用し、この生水サイクルを複数回繰り返す水素水の生水方法で解決される。
上記(生水1)の工程で容器(A)内の最初の圧力をPlにする方法として、容器(A)内へ飲料水を満杯になるまで充填し、次いで水素ガス若しくは混合気体を容器(A)内へ導入することで飲料水の大部分を容器(A)から排出し、容器(A)の内圧がPlになるまで水素ガス若しくは混合気体を導入する水素水の生水方法が好ましい。
またこれらの方法に於いて、容器(B)内で水素発生剤により水素ガス若しくは混合気体を発生させて、これらの気体を容器(A)へ導入して水素水を生水する方法が高圧の水素ボンベなどを使用しないので好ましい。この方法に於いて水素発生剤が少なくともマグネシウム金属、アルミニウム金属、水素化アルカリ金属、水素化アルカリ土類金属、水素化ホウ素アルカリ金属から成る化合物乃至は組成物から選ばれた少なくとも一種類を用いるのが好ましい。また、これらの方法で用いる混合気体としては水素と窒素の混合気体が好ましい。
これらの方法を有効に達成するために少なくとも飲料水の注入口及び排出口、気体の注入口を有する容器(A)から成る水素水の生水装置に於いて、前記気体注入口から容器(A)内に配管が容器底部まで伸長しており、その先端部に気体拡散装置が設置されている水素水の生水装置を用いるのが好ましい。
また少なくとも飲料水の注入口及び排出口、気体の注入口を有する容器(A)から成る水素水の生水装置に於いて、容器(A)内に於いて前記排出口に通じる取水口が設けられており、該取水口は容器内の飲料水の水面付近に位置し水面の降下と共に降下する機構(以降フロート式取水口と略す)を有している水素水の生水装置を用いるのが好ましい。また、少なくとも飲料水の注入口及び排出口、気体の注入口を有する容器(A)から成る水素水の生水装置に於いて、容器(A)が水平方向に振動する振動台に設置されている水素水の生水装置を用いるのも好ましい。
さらに少なくとも飲料水の注入口及び排出口、気体の注入口を有する容器(A)から成る水素水の生水装置に於いて、飲料水の注入口に加湿用スプレーノズルが装着てなる水素水の生水装置を用いるのが好ましい。また、これらの装置に於いて気体注入口が水素発生剤を収納した容器(B)に接続されてなる装置が好ましい。
本発明の水素水の生水装置を用いてさらに本発明の生水方法により、水素ガスを飲料水に溶解させることにより溶存水素濃度の高い安全な水素水が簡便に得られるようになった。また、水素発生剤の反応生成物が飲料水に溶解しないため、選択幅の広い水素発生剤が使用可能となり高圧の水素ボンベを使用しなくても手軽に水素水を生水することが出来るようになった。さらに、容器内の水素を繰り返し使用することで経済的な水素水の生水方法及び装置が提供できた。
図1は本発明の水素水の生水装置容器(A)の断面図の1例である。 図2は本発明の水素水の生水装置に於いて別の態様を示す装置の断面図の1例である。 図3は本発明の水素水の生水装置で容器(A)と(B)を連結した装置の断面図の1例である。 図4は本発明の装置及び方法で得られた容器(A)の加圧時間と経時的に採水された水素水の溶存水素濃度(DH)の関係を示した図である(実施例1)。 図5は本発明の装置及び方法で得られた容器(A)の加圧時間と採水に伴う容器(A)の内圧の関係を示した図である(実施例1)。 図6は本発明の別の態様で生水された水素水の積算採水量とDHの関係を示した図である(実施例2)。 図7は本発明のフロート式取水口を装備した生水装置の効果を示すための図で水素水の積算採水量とDHの関係を示した図である(実施例1,2)。 図8は本発明の別の態様で生水された水素水の積算採水量とDHの関係を示した図である(実施例3)。 図9は本発明の振動装置を装備した生水装置の効果を示した図で水素水の積算採水量とDHの関係を示した図である(実施例1,3)。 図10は本発明の別の態様で生水された水素水の積算採水量とDHの関係を示した図である(実施例4)。 図11は本発明の別の態様で生水された水素水の積算採水量とDHの関係を示した図である(実施例5)。 図12は本発明のスプレーノズルを装着した生水装置の1例である(実施例6)。 図13は積算採水量と水素水の溶存水素濃度(DH)の関係である(実施例6) 図14は積算採水量と容器(A)の内圧Pl、Puの関係である(実施例6)
図1〜図3並びに図12に示した本発明の水素水の生水装置を用いて本発明の生水方法を説明する。図1に於いて(A)は密閉容器で飲料水(1)と上部空間に存在する水素ガス若しくは水素ガスを含む混合気体(以降、混合気体と省略する)を接触させて飲料水に水素を溶解させて水素水を生水する装置である。幾つかの水素水の生水方法があるがその一つについてまず説明する。図3の装置で容器(A)にはフロート式取水口(4)、容器(B)には水素発生剤が収納されていない装置とする。配管(9)、配管(6)のバルブは開にして、飲料水の注入口に接続された配管(2)から水道水などの飲料水を容器(A)にその容積の約8割程度、aLの量を充填してバルブを閉とする。
容器(B)の配管(13)を水素ボンベに接続して配管(12)のバルブを閉とし、配管(11)、(6)のバルブを開として水素ガスを容器(B)から容器(A)へ加圧供給する。この場合、水素ガスは容器(A)の底部に位置する気体拡散装置を通して微細な気泡となって飲料水中を上昇して容器(A)の上部空間に集合する。容器(A)、(B)の内圧がPuとなった時点で配管(13)のバルブを閉として水素ガスの供給を停止する。Puが高いほど水素水のDHは高くなるが数気圧以下が安全性の面で好ましい。
Puに加圧してから放置すると水素は上部の気液接触界面を通して飲料水へ溶解するが、気体拡散装置の効果で加圧過程でも溶解は進行するので数十分程度経過してから排出口のバルブを開いて水素水を採水することが好ましい。水素水の採水を行うと容器(A)は減圧となるので容器(B)から水素ガスが気体拡散装置を通して供給されるので、採水が進行するにつれて水素水のDHは高くなる。
採水の進行と共に容器の内圧が低下して採水速度も遅くなるので容器内に水を一部残した状態で1回目の採水は終了する。この時点の内圧、Plは0.1〜0.5気圧の範囲が好ましい。ついで配管(9)と(12)を配管(16)で接続してそれぞれのバルブを開とし、配管(6)、(11)のバルブを閉として配管(2)から飲料水を加圧注入する。注入量は初期の圧力Puになるまで又は液面計が容器に付属している場合は初期の液量、aLと同じ量とする。配管(9)、(12)のバルブを閉、配管(6)、(11)のバルブを開として1回目と同様にして2回目の水素水を排水口から採水する。
水素の室温近辺での水への溶解度は1気圧で1.6ppm(重量比)程度と非常に小さい。従って例えば10Lの水に1気圧の水素で飽和まで溶解させた場合、その水素の重量は約0.016g(0.008モル)でありそれを容積に換算すると標準状態で179mlとなる。従って、マスバランス的には容器(A)、(B)に新規に水素を追加しなくても、例えば1回0.5モルの水素を充填すれば625Lの飽和水素水を理論的に得ることが出来る。
一方、1.6ppmの水素を含む水素水はほとんど水素を溶解していない水道水に比べてその特性が大きく変化する。その物性の代表的な値としてよく酸化還元電位(ORPと略す)が用いられる。例えば水道水では800mv前後のORPを示すが溶存水素濃度(DH)が1.6ppmの水素水は−300mv以下の値を示しORP的には強力な還元性を持った水に変化する。
水素は分子量が小さいために水中への拡散速度が速いと考えられる。従って、容器(A)内で上部の水面から水素を加圧しても可なり早い速度で容器(A)の下部に位置する排水口まで水素が到達してDHの高い水素水が得られる。本装置では水素の水への溶解を促進するために気体拡散装置を装備しているが、更に上部からの水素溶解も重要な工程である。しかしながら、拡散にはやはり時間がかかるので高いDHを有する水素水を採水するのは飲料水を充填してからしばらくは採水を待つのが好ましい。
気体拡散装置としては例えば微細な連通細孔を有する焼結体などが好ましく図1では気体拡散装置は1個しか示していないが、配管(7)から分岐させて複数個設置することで、水素の飲料水への溶解を促進することが出来る。
もう一つの方法は図1に示したように水面近辺に取水口(4)を有する配管(5)を設け、その配管の他端を排水口配管(3)に接続する機構(フロート式取水口)を容器(A)内に設ける装置を提案した。取水口は浮状物に配管を接続する事により水面が低下するとそれに応じて低下する機構を有する。これにより水面近傍の水が排水口から採水できるため水素の拡散時間の短縮が図られ高濃度の水素水が飲料水の充填後に短時間で得ることが出来る。
図2は容器(A)を水平方向に振動する台車(10)の上に搭載して容器Aを振動させる水素水の生水装置を示している。容器(A)を振動することで飲料水が攪拌されて水素が迅速に飲料水に溶解して拡散する。容器(A)内の水を攪拌する機構はいろいろ考えられるが水平方向の振動が機構的に簡単で好ましい。往復運動の振幅や周波数は容器Aの大きさによって適当に選択される。20L程度の容器(A)では振幅として10cm程度、周期として60サイクル/分程度で十分な効果が得られることが後述の実施例で分かった。台車を振動させるには電動モーターを使用したカム方式など種々考えられる。
水素と空気の混合気体は広い混合割合で発火点があると水素爆発を起す危険がある。そのために、容器(A)や(B)に充填する水素ガスは100%水素に近いもの乃至は窒素ガスとの混合気体が望ましい。100%に近い水素ガスを充填するには、容器(A)、(B)の空間を真空ポンプなどで排気して水素ガスを導入することで達成できる。もう一つの方法は最初に容器(A)を飲料水で満杯にして、次いで容器(A)に水素ガスを導入しながら容器(A)の排水口より飲料水を排水する方法である。排水により発生する容器(A)の空間に水素ガスのみが水素ボンベあるいは容器(B)から供給することが出来る。この方式は真空ポンプを使用しないので簡便で好ましい。
次に図12の装置による水素水の生水方法について説明する。この装置は図1〜3の装置と異なり、容器(A)の飲料水の注入口に加湿用のスプレーノズル(17)が装着されている。そして水素ガス若しくは混合気体が充填された雰囲気内へスプレーノズルより飲料水が噴霧状となって加圧注入される。気液接触面積が非常に大きいので噴霧状の水滴が凝集して水になった時点では高濃度の水素を溶解した水素水になる。
本装置の場合も最初に容器内を100%近い水素を充填するには2つの方法がある。一つは容器内を真空にして水素ガスを導入する方法であり、他の方法は容器内を飲料水で満杯として水素ガスを容器に加圧導入すると同時に、容器の排水口から飲料水を排水する方法である。後者の場合容器(A)の液面計(18)で排水量を確認しながら残液を1部残して排水を停止して引き続き容器(B)若しくはボンベより水素ガスを容器(A)に圧力Plになるまで加圧供給する。
次いで、スプレーノズルより飲料水を液面計で確認しながらaL加圧注入して圧力Puを確認する。この時点で第1回の水素水の生水(生水1)が完了する。この水素水を液面計のレベルを確認しながら排水口から採水して利用する。液面計のレベルが決められた位置で採水を停止して、(生水1)と同様にしてスプレーノズルより飲料水をbL加圧注入して2回目の生水(生水2)を行う。第1回目の注水量、aLと2回目の注水量、bLは同じでも異なっていても良い。
スプレーノズルは水を噴霧状に分散させるためのエネルギーを必要とするので、Puより大きな加圧注入圧が必要である。従って、Puをあまり大きくすると加圧注入に長時間を要する。一般的にはPuとし0.2(MPa)以下が好ましく、Plとして0.05(MPa)以下が好ましい。生水を行う回数が増加するにつれて容器(A)内の水素は消費されるのでPu,Plは暫時低下して行く。この低下は僅かであるがPuが低下すると水素水のDHも低下するので、途中で容器(B)から水素ガスを新規に容器(A)へ供給してPu,Plを初期の値へ戻すことが好ましい。
次に容器(B)に水素発生剤を充填して水素ガスを発生させてそれを容器(A)へ導入する方法について説明する。水素発生剤としてはマグネシウム金属やアルミニウム金属の粉末が酸性の水と反応して水素を発生する。また、水素化リチウムや水素化ナトリウムなどの水素化アルカリ金属、水素化カルシウム(CaH2)や水素化マグネシウム(MgH2)などの水素化アルカリ土類金属なども水との反応速度が速くて好ましい水素発生剤である。更に、水素化ホウ素ナトリウムや水素化ホウ素カリウムなどの水素化ホウ素金属塩も酸性の水と反応して大量の水素を発生するので好ましい。
水素化リチウムや水素化カルシウムは水との反応が特に激しく微量の水分でも反応が進行してしまうので保存や取り扱いが困難である。そこでその反応速度を遅くするためにポリエチレングリコール(PEG)などの水溶性化合物で溶融・包埋して用いるのが取り扱い易く好ましい。水素化ホウ素ナトリウムも非常に潮解性があり同様にPEGなどで包埋することで取り扱いが容易となり好ましい。その場合、加水分解の触媒となる固体有機酸や塩化コバルトなどを同時に混合して包埋することで酸性の水を使用しなくても水を添加するだけで水素を発生するので好ましい水素発生剤となる。
図3に示したように予め必要な水素量を計算して所定量の水素発生剤(14)をビーカ(15)にいれて容器(B)内へ収納する。ここで100%水素ガスの発生を必要とする場合配管(11)、(12)のバルブを閉として配管(13)を真空ポンプに接続して容器内を脱気する。次いで、配管(13)をチューブに接続してその端を水の入ったメスシリンダーの底に沈める。配管(13)のバルブを徐々に開いてメスシリンダー内の水をビーカー内へ注入して水素発生剤と反応させる。容器(B)の内圧が上昇した時点で、バルブを開いて容器(A)へ水素を導入する。
この水素発生剤を用いる方法は水素ボンベなどの高圧設備を必要としないので一般の家庭や健康施設などには設置容易な設備である。 容器(A)の大きさは設置場所における水素水の利用頻度によって適宜選択されるが、数Lから数十Lの範囲が好ましい。また材質は数気圧の圧力に耐える構造が必要でステンレスやアルミニウムなどの金属材料以外にガラス繊維で強化されたプラスチック複合材料(FRP)などを用いて成形することが出来る。容器(B)についても容器(A)と同じく耐圧性が要求される。その容積は大きいと多量の水素が必要となるので小さいのが好ましいが、容器(A)の1/3から1/30の範囲が好ましい。
本発明の方法では容器(A)に2回目以降は飲料水を加圧して充填する必要がある。家庭で使用できる水道水は数気圧の水圧が蛇口であるので、その蛇口から直接配管を通して容器(A)へ飲料水を加圧供給することが出来る。飲料水として水道水以外の水、例えば各地の名水と言われる天然水やミネラル水などを利用する場合は、別途飲料水のタンクを用意してコンプレッサーやポンプなどで容器(A)へ飲料水を加圧供給することが出来る。
以下に実施例を援用して本発明をさらに説明するが、本発明の技術的範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。なお実施例で示される溶存水素濃度(DH)はガスクロマトグラフィー法で測定された値である。
ステンレス製の円筒状の容器(A)、(B)を用意して図3に示したように配管で容器(A)と(B)を接続した。容器(A)、(B)の内容積はそれぞれ25.6L、7.8Lであり、容器(A)内には水面上に浮上する取水口(4)は装備せず、ガス拡散装置(8)として配管(7)の先端にポリエチレン粉末を焼結して製造した多孔質焼結体を装備した。また容器(B)内は空として水素発生剤は用いなかった。
最初に配管(6)、(9)を開として、配管(2)より水道水20L(1)を(A)に充填した。次いで容器(B)の配管(13)を水素ボンベに接続して配管(12)を閉とし、配管(11)と容器(A)の配管(6)を開、配管(2)と(9)のバルブを閉として水素を容器(B)から(A)へ供給した。容器(B)の内圧が上昇するにつれて気体拡散装置から水素が気泡となって飲料水中へ分散する様子が容器(A)からの発音で分かった。容器(A)及び(B)の内圧がゲージ圧で0.17MPaになった時点で配管(13)のバルブを閉じて水素の供給を止めた。
この時点を時間0として以後20分ごとに容器(A)の排水口(3)から2Lづつ飲料水をPETボトルに採水してその溶存水素濃度(DH)を分析して求めた。採水時に容器(A)の内圧が低下するため容器(B)から容器(A)へ気体拡散装置を通して水素が供給されるのが発音で観察された。最後の200分後では1.5Lを採水したが内圧が0.1気圧以下まで低下して採水に時間を要した。ついで容器(A)の配管(6)及び容器Bの配管(11)を閉とし、容器Aの配管(9)と容器Bの配管(12)を配管(16)で接続してそれぞれのバルブを開とした。水道の蛇口に接続した配管を(2)に接続して水道水を容器(A)にその内圧が0.17MPaになるまで加圧注入した。
配管(12)と(9)のバルブを閉とし、配管(11)と(6)のバルブを開として第1回目と同様にしてこの時点を時間0として20分間隔で排水口(3)から2Lづつの水素水を採水してDHを測定した。新規な水素の供給はせずに20Lの飲料水を合計4回容器(A)に再充填してその水素水のDHを測定した(Run.1〜4)。横軸に容器(A)の加圧時間、縦軸に経時的に採水した水素水のDH(ppm)の関係を図4に纏めて示した。また、採水に伴って低下する容器(A)の内圧を図5にRun.2の場合について横軸に加圧時間(分)、縦軸に内圧(MPa)を示したがその他のRunの場合もほぼ同じ低下であった。Run.4の採水では最初の採水を20分後ではなく1時間後とした。また、Run.3,4ではDHの測定試料の数を半分に減らした。
図4の結果からDHは加圧時間と共に増加して最終の採水では第4回目の水素水でも加圧時間が長く、残液の少なくなった水素水の場合0.8ppm以上の高濃度の水素水が得られた。また1〜3回目迄は水道水を充填後20分で0.3ppm近辺のDHを有する水素水が得られた。
実施例1と同様にして水素水を生水した。但し、本実施例では排水口の配管(3)にシリコンゴム製のチューブ(5)を接続し、その先端に釣り道具に使用する浮を接続してフロート式取水口(4)を設けた。実施例1と同様に水素ボンベから容器(B)に水素を導入して容器(A)、(B)の内圧が0.17MPaになるまで加圧して水素水の生水を開始した。図6に横軸に各2Lづつ採水した場合の積算採水量(L)とその時の水素水のDHを縦軸に示した。
Run16、17は実施例1と同じくそれぞれ1回目、2回目の水道水充填の結果である。ここで2回目のRun17の実験で最初の2回の採水、横軸で2、4Lは容器(A)内の気体拡散装置を経由しない状態での採水した水素水のDHである。即ち、配管(11)、(6)のバルブが閉で、配管(12)と(9)が配管(16)で接続されてバルブが開の状態(2回目の水道水を加圧充填する時の配管状態)で採水した。これは気体拡散装置の効果を確認するために行ったもので、明らかに1回目に比べて水素水のDHは低く気体拡散装置はDHを高くする効果があることが分かった。なお、積算採水6L以降の採水からは気体拡散装置が稼働するように配管(11)、(6)のバルブを開、配管(12)、(9)のバルブを閉として採水を行ったが、その後の採水中の水素水のDHは増加した。
図7に同じ水素水の生水条件でフロート式取水口がない場合(Run.1)とある場合(Run.16)でそのDHを比較した。明らかにRun.16の方が初期の2L採水から高いDHの水素水が得られ、且つそれ以後の採水についても高いDHの水素水が採水できることが分かった。
実施例1と同じ装置で容器(A)を図2に示したように台車(10)に載せた。容器(A)に水道水20Lを配管(2)から注入した後、容器(A)の配管(9)と容器(B)(水素発生剤は無)の配管(12)を配管(16)で接続してバルブを開とし、容器(A)の配管(2)、(6)、容器(B)の配管(11)を閉とした。次いで、容器(B)の配管(13)を窒素ボンベに接続して容器(B)と(A)に窒素ガスを導入して約0.1MPa迄加圧した後バルブを閉じて、配管(2)のバルブを開にして容器(A)、(B)の内圧が0気圧になるまで窒素ガスをパージした。この操作を合計3回繰り返して容器(A)と(B)の空間を窒素で置換した。
次いで、容器(A)と容器(B)の配管(6)と(11)のバルブを開、配管(2)、(9)、(12)を閉として、容器(B)の配管(13)を水素ボンベに接続して容器(B)と(A)の内圧が0.17MPaになるまで加圧した。この時点を0時間として最初の20分は10分間隔で、それ以降は20分間隔で1回に付き2Lの水素水を排水口から採水してそのDHを測定した(Run.8)。但し、最初の20分は台車を60回/分のサイクル、振幅約10cmで水平の往復運動を台車に1分間加え、次いで2分間は休止するサイクルを繰り返して容器(A)内の飲料水を攪拌した。採水時間が20分以上では攪拌操作は中止した。また、DHの測定は一部の採水については省略した。
9回で合計18Lの水素水を採水したのち(その時の内圧は0.01MPaであった)、実施例1と同様にして水道水を蛇口の水圧を利用して容器(A)へ配管(2)を通して内圧が0.17MPaになる迄注入した。この時点を時間0として第1回目の操作と同様に水素水を採水して充填2回目の水素水のDHを測定した(Run.9)。
積算採水量とDHの関係を図8に纏めた。Run.8は1回目の水道水20Lで採水した水素水のDH、Run.9は2回目の充填水素水の結果で高いDHを有する水素水が得られることが分かった。また図9に攪拌の効果を明らかにするために実施例1の攪拌無の場合(1回目)と今回の往復運動での攪拌を実施した第1回目データーを比較して示した。Run.1は空気と水素の混合気体、Run.8は窒素と水素の混合気体であるが、実験条件としてはほぼ同じと考えられる。図から攪拌の効果が十分あり水素の加圧開始から10分後でも0.6ppmを超える高いDHの水素水が得られ、且つ全体に高いDHの水素水が得られる事が解った。
実施例1で用いた容器(A)を図2の台車に載せて、配管(6)のバルブを閉、配管(9)のバルブを開として、配管(2)より水道水を満杯になる迄充填して全てのバルブを閉じた。配管(2)を水素ボンベに接続して、バルブを開として排水口(3)から飲料水を13L排水した。容器(A)の全容積は25.6Lであるので、この状態では飲料水が12.6L残り上部空間には1気圧の水素が充填された状態となった。排水口を閉じて更にボンベから水素を容器に供給してゲージ圧力0.21MPaとした。
この時点を時間0として20分間隔で排水口から2Lづつ水素水を採水してそのDHを測定した(Run.6)。但し、最初の20分間のみ実施例3と同様に台車を水平に往復運動させて容器(A)の飲料水を攪拌した。6回で12Lを採取した後の容器(A)の内圧は0.06MPaであった。次いで第2回目として全てのバルブを閉とし、配管(2)を水道水の蛇口に接続してバルブを開けて水道水を内圧が0.21MPaになるまで充填した。この時点を時間0として第1回目と同様にして水素水を採水してそのDHを測定した(Run.7)。但し、最初の2Lの採水は10分後に、その後20分、40分後と継続した。また、台車の振動は第1回目と同様に20分迄行った。
結果を図10に積算採水量とDHの関係を示した。採水量が2LのDHはRun.7がRun.6に比べて低いのは、Run.7では加圧開始後10分後の採水であるのに対して、Run.6は20分後の採水であり、加圧時間の差が影響したものと考えられる。100%水素ガスを用いることで最初の採水時間である10分で1ppm前後の高いDHを有する水素水が得られ、またその後の採水で1.5ppmを超える高いDHを有する水素水が得られた。
ポリエチレングリコールを加熱溶融しその中に水素化ホウ素ナトリウム(NaBH4)とその加水分解触媒の塩化コバルトを添加して攪拌混合した。その混合物を冷却・固化したものを粉砕して粉末状の水素発生剤を調整した。この水素発生剤1gから室温で1Lの水素が発生することを確認した。
上記水素発生剤35.39gを500mlのビーカーに入れて、図3に示したように容器(B)内へ収納した。台車(9)に載せた容器(A)に水道水20Lを注入し、配管(2)、(6)、(11)、のバルブを閉とし、配管(9)と(12)を配管(16)で接続してそれぞれのバルブを開とした。容器(B)の配管(13)を真空ポンプに接続して容器(B),(A)の空間部を−680mmHg迄真空にした。次いで配管(13)を真空ポンプから外して、新規に配管を接続してその先端を水の入った500mlメスシリンダーの底まで挿入した。
配管(9)と(12)のバルブを閉として配管(13)のバルブを少し開いてメスシリンダー内の水300mlを少量ずつビーカー(15)内の水素発生剤(14)に添加した。その後バルブを閉じ、配管(11)と(6)のバルブを開として発生剤から発生する水素を容器(A)に導入した。水素発生剤と水の反応開始後約15分で容器(B),(A)の内圧は0.213MPaで一定となった。
この時点を時間0として10分、20分その後は20分間隔で排水口から水素水を2Lずつ全量18Lを採水してDHを測定した。また、実施例3と同様に最初の20分間は台車を水平往復運動させて容器(A)内の飲料水を攪拌した。18L採水時点での容器内の内圧は0.018MPaであった(この実験をRun.10とする)。次いで配管(6)、(11)のバルブを閉とし、配管(9)、(12)のバルブを開として配管(2)を水道の蛇口に接続して水道水を容器(A)に、その内圧が0.213MPaになるまで注入した。
次に配管(9)、(12)のバルブを閉、配管(6)、(11)のバルブを開として、これを2回目の飲料水充填として上記1回目と同様にして水素水を採水した(Run.11)。18Lの水素水を採水した時点での内圧は0.018MPaであった。この状態で4日間放置後第3回目の飲料水充填を行い同様に水素水を採水した。このRun.12の実験では比較のために台車を静止状態にして水素を飲料水に溶解させた。同様にしてRun.13,Run.14(両者とも実施例3と同様の振動攪拌あり)と合計5回の水道水を充填して合計18x5=90Lの水素水を新規に水素を容器に充填することなく採水した。
Run.10〜14の採水した水素水中のDHの測定結果を図11に纏めて示した。振動攪拌をしなかったRun.12は攪拌を行った他の水素水よりも明らかにDHは低い値を示したが、初期の採水でも0.5ppm程度のDHを有していた。振動させた水素水は初期の採水で1ppm以上の高いDHを何れの場合も示した。従って、容器内には水素はまだ十分残存しており新規に水素を加えることなく、さらに飲料水を充填して容器を加圧することでDHの高い水素水を得ることが出来る。
図12に示した密閉容器(A)と容器(B)から成る装置を用いて、容器(A)に水道水を合計46回繰り返し加圧充填して水素水を生水した。以下にその詳細を説明する。
1)容器(A)への水道水の満杯充填
容器(A)は内容積が約15.5Lのステンレス製の円筒容器、容器(B)は内容積が約2Lのプラスチック製の円筒容器からなる。最初に容器(A)の配管(6)のバルブを開にしてその端を開放とし、配管(2)を通して水道水を容器(A)に配管(6)の端から水が溢れ出るまで注入して容器(A)内を水道水で満杯として配管(19)、(6)及び(2)のバルブを閉とした。
2)水素発生剤の調整と容器(B)への装着
加熱溶融したPEGに実施例5と同様にして水素化ホウ素ナトリウム粉末と加水分解触媒としてコハク酸を混合・撹拌して冷却固化した。この固化物を粉砕して粉末状の水素発生剤を調整した。この水素発生剤の1gから0.7NLの水素が発生することを確認した。
この水素発生剤の所定量をビーカーに入れて容器(B)の中に挿入し容器(B)の配管(11)と容器(A)の配管(6)を耐圧製のプラスチックチューブ(19)で接続して配管(6)のバルブを閉とし、配管(11)のバルブを開とした。
3)容器(B)から容器(A)への水素供給と容器(A)から水の排水
容器(B)の配管(13)を真空ポンプに連結して容器(B)内を排気して減圧状態にした。次に配管(13)のバルブを閉じて耐圧製のプラスチックチューブを接続しその端を実施例5と同様に水の入ったメスシリンダーの底に配置した。配管(13)のバルブを徐々に開いてメスシリンダーの水を容器(B)内へ導入して水素発生剤と反応させた。水素の発生で容器(B)のゲージ圧力が0を超えて上昇し始めると同時に、容器(A)の配管(6)のバルブを開とし同時に排水口の配管(3)のバルブを開として満杯の水を容器(A)から徐々に排出した。
4)容器(A)へスプレーノズルからの加圧注水(水素水の生水1)
容器(A)内の水量は容器側部に設けた液面計(18)で計測して残液が1Lになった時点で排水を停止した。容器(A),(B)の圧力が一定になった時点で計測したところPlは0.048MPaとなった。次いで耐圧ホースを水道水蛇口に接続し水を放出しながら容器(A)の配管(20)に接続した。配管(6)のバルブを閉として、水道蛇口を開、配管(20)のバルブを開として水道水を配管(20)の先端に設置した加湿用のスプレーノズル(17)を通して容器(A)内へ加圧注水した。液面計が6Lを示した時点で注水を停止した。注水時の水道の水圧は0.4〜0.41MPaで5Lの水を注入するのに要した時間は約4分であった。また、液面計で6Lに達したときの(A)容器の内圧Puは0.126MPaであった。
5)生水1で生水した水素水の採水と評価
排水口の配管(3)のバルブを開き液面計のレベルが1Lになるまで採水を連続して行った。液面計のレベルが5.5L及び1.5Lの時点で採水した水を分析して溶存水素濃度DHを測定した。それぞれDH(1)=2.51ppm(5.5L時点),DH(2)=2.56ppm(1.5L時点)と高濃度の水素を含む水素水であった。またこの時のPlは0.048MPaと前回の値とほぼ同じであった。
6)繰り返し加圧注水での水素水の生水
生水1と同じ手法で水道水の加圧注水と排水を18日間かけて合計46回(生水1〜46)繰り返して水素水の生水を行った。この間、生水1と同様に数点の生水において採水を行いDH(1)及びDH(2)の測定を行った。また、各生水ごとにPl及びPuを測定した。これらの変化を積算採水量(5Lx生水数)に対してプロットした図を図13、14に示した。これらの図から外挿するとDHが1ppm以上の水素水は積算採水量で約400Lまで得られ、その時のPl、Puはそれぞれ約0.10、0.65(Kg/cm2)
となる。
本発明の水素水の生水装置および方法を用いることにより、安全な高濃度の水素を含む水素水が手軽に経済的に得られるため、それを飲料水として飲料することで人々の健康の維持や促進を図ることが期待できる。
1 飲料水
2、3、5、6、7、9、11、12、13、16、19,20 配管
4 フロート式取水口
8 気体拡散装置
10 台車
14 水素発生剤
15 ビーカー
17 スプレーノズル
18 液面計
本発明は飲料用、医療用、美容用などに用いられる水素を溶解した水若しくは水溶液の生水方法及び生水装置に関するもので、スポーツジムや銭湯などの健康促進施設や食堂、病院、美容院、家庭の台所等に設置して利用するものである。
炭酸ガスを飲料水などに溶解した清涼飲料水が古くから知られている。最近、水素ガスを溶解した水が人の健康に資するということで市場に登場し始めた。水素ガスを溶解した水は水素水と呼ばれているが、その製造方法は大きく2種類に分類される。一つは、工場などで飲料水に水素ガスを加圧溶解してそれを容器に充填する方法である(特許文献1)。他の方法は水と反応して水素を発生するマグネシウム金属粉末などの水素発生剤を用いて、水の入った容器内に水素発生剤を投入して密閉し、発生する水素を水に溶解させて水素水を調整する方法である(特許文献2)。
水素は気体中で一番分子量が小さくそのために水素水を調整して容器に密閉しても、保存中に気散してしまう欠点がある。従って、工場で水素水を調整して容器に詰めても保存や流通過程で水素が容器から気散してしまい、消費者の手元に渡った時点ではかなり水中の溶存水素濃度(DHと略す)が低下したものとなってしまう欠点があった。 一方、水素発生剤を使用する方法は、水素水を飲む直前に水素水を調整することが出来るので上記のような課題は解決されるが、マグネシウム金属は水との反応が遅く水素水を調整するのに時間を要したり、未反応の金属残渣が水中に残存する欠点があった。
本発明者らは最近、水との反応が早い水素化マグネシウム(MgH2)や水素化カルシウム(CaH2)などの水素化合物を用いた新規な水素発生剤を開発してこれらの欠点を解決した(特許文献3)。しかしながら、これらの水素発生剤を飲料水に溶解すると水素以外に水との反応生成物が飲料水に残存するために、水素発生剤として反応生成物が飲料しても安全なものである必要があった。
特開2005−177724号公報 特開2005−52811号公報 WO2007/055146 A1号公報
家庭や一般の健康促進施設、社員食堂、病院や美容院などに設置して、溶存水素濃度の高い安全な水素水を手軽に且つ経済的に生水する装置並びに生水方法を提供する。
上記課題は水素ガスが水に僅かしか溶解しないが、その僅かに溶解した水素を含む水素水が水に対して大きな変化を及ぼすことから完成したものである。即ち、上記課題は密閉容器(A)中で水若しくは水溶液(水若しくは水溶液を以降は水と省略する)と水素ガス若しくは水素ガスを含む混合気体(水素ガスを含む混合気体を以降混合気体と省略する)を加圧状態で接触させて該に水素を溶解させて水素水を生水する方法に於いて、容器(A)内の水素水が排出されて、容器(A)の内圧が低下した時点で排出を停止し、その後新規なを密閉状態の容器(A)に充填することで容器(A)の内圧を上昇させ、再度容器(A)内に充填されたに水素を溶解させる水素水の生水方法で解決される。
上記の方法に於いて容器(A)内に水素若しくは混合気体を充填する方法であって、容器(A)内にを満杯になるまで注入し、次いで水素若しくは混合気体を容器(A)の気体の注入口より容器(A)内へ導入することで前記水の一部を容器(A)の排出口から排出させて該水の排出で生じた容器(A)内の空間を前記水素若しくは混合気体で大気圧以上の圧力になるまで充填する生水方法が好ましい。
また、上記課題は密閉容器(A)内へ水素ガス若しくは混合気体を大気圧以上の圧力、Pl、になる迄充填し、次いで、aL、を容器(A)の上部に設置した加湿用スプレーノズルを通して噴霧状に容器(A)内へ圧力が、Pu、になるまで加圧注入してに水素を溶解させて水素水を生水(生水1)し、次いで容器(A)の排出口から利用のために水素水を採水した後、再度スプレーノズルを通して、bL、を容器(A)内へ加圧注入して水素水を生水(生水2)して利用し、この生水サイクルを複数回繰り返す水素水の生水方法で解決される。
上記(生水1)の工程で容器(A)内の最初の圧力をPlにする方法として、容器(A)内へを満杯になるまで充填し、次いで水素ガス若しくは混合気体を容器(A)内へ導入することでの大部分を容器(A)から排出し、容器(A)の内圧がPlになるまで水素ガス若しくは混合気体を導入する水素水の生水方法が好ましい。
またこれらの方法に於いて、容器(B)内で水素発生剤により水素ガス若しくは混合気体を発生させて、これらの気体を容器(A)へ導入して水素水を生水する方法が高圧の水素ボンベなどを使用しないので好ましい。この方法に於いて水素発生剤が少なくともマグネシウム金属、アルミニウム金属、水素化アルカリ金属、水素化アルカリ土類金属、水素化ホウ素アルカリ金属から成る化合物乃至は組成物から選ばれた少なくとも一種類を用いるのが好ましい。また、これらの方法で用いる混合気体としては水素と窒素の混合気体が好ましい。
これらの方法を有効に達成するために少なくともの注入口及び排出口、気体の注入口を有する容器(A)から成る水素水の生水装置に於いて、前記気体注入口から容器(A)内に配管が容器底部まで伸長しており、その先端部に気体拡散装置が設置されている水素水の生水装置を用いるのが好ましい。
また少なくともの注入口及び排出口、気体の注入口を有する容器(A)から成る水素水の生水装置に於いて、容器(A)内に於いて前記排出口に通じる取水口が設けられており、該取水口は容器内のの水面付近に位置し水面の降下と共に降下する機構(以降フロート式取水口と略す)を有している水素水の生水装置を用いるのが好ましい。また、少なくともの注入口及び排出口、気体の注入口を有する容器(A)から成る水素水の生水装置に於いて、容器(A)が水平方向に振動する振動台に設置されている水素水の生水装置を用いるのも好ましい。
さらに少なくともの注入口及び排出口、気体の注入口を有する容器(A)から成る水素水の生水装置に於いて、の注入口に加湿用スプレーノズルが装着されてなる水素水の生水装置を用いるのが好ましい。また、これらの装置に於いて気体注入口が水素発生剤を収納した容器(B)に接続されてなる装置が好ましい。
本発明の水素水の生水装置を用いてさらに本発明の生水方法により、水素ガスをに溶解させることにより溶存水素濃度の高い安全な水素水が簡便に得られるようになった。また、水素発生剤の反応生成物がに溶解しないため、選択幅の広い水素発生剤が使用可能となり高圧の水素ボンベを使用しなくても手軽に水素水を生水することが出来るようになった。さらに、容器内の水素を繰り返し使用することで経済的な水素水の生水方法及び装置が提供できた。
図1は本発明の水素水の生水装置容器(A)の断面図の1例である。 図2は本発明の水素水の生水装置に於いて別の態様を示す装置の断面図の1例である。 図3は本発明の水素水の生水装置で容器(A)と(B)を連結した装置の断面図の1例である。 図4は本発明の装置及び方法で得られた容器(A)の加圧時間と経時的に採水された水素水の溶存水素濃度(DH)の関係を示した図である(実施例1)。 図5は本発明の装置及び方法で得られた容器(A)の加圧時間と採水に伴う容器(A)の内圧の関係を示した図である(実施例1)。 図6は本発明の別の態様で生水された水素水の積算採水量とDHの関係を示した図である(実施例2)。 図7は本発明のフロート式取水口を装備した生水装置の効果を示すための図で水素水の積算採水量とDHの関係を示した図である(実施例1,2)。 図8は本発明の別の態様で生水された水素水の積算採水量とDHの関係を示した図である(実施例3)。 図9は本発明の振動装置を装備した生水装置の効果を示した図で水素水の積算採水量とDHの関係を示した図である(実施例1,3)。 図10は本発明の別の態様で生水された水素水の積算採水量とDHの関係を示した図である(実施例4)。 図11は本発明の別の態様で生水された水素水の積算採水量とDHの関係を示した図である(実施例5)。 図12は本発明のスプレーノズルを装着した生水装置の1例である(実施例6)。 図13は積算採水量と水素水の溶存水素濃度(DH)の関係である(実施例6) 図14は積算採水量と容器(A)の内圧Pl、Puの関係である(実施例6)
図1〜図3並びに図12に示した本発明の水素水の生水装置を用いて本発明の生水方法を説明する。図1に於いて(A)は密閉容器で(1)と上部空間に存在する水素ガス若しくは水素ガスを含む混合気体(以降、混合気体と省略する)を接触させてに水素を溶解させて水素水を生水する装置である。幾つかの水素水の生水方法があるがその一つについてまず説明する。図3の装置で容器(A)にはフロート式取水口(4)、容器(B)には水素発生剤が収納されていない装置とする。配管(9)、配管(6)のバルブは開にして、の注入口に接続された配管(2)から水道水などの飲料水を容器(A)にその容積の約3〜8割程度、aLの量を充填してバルブを閉とする。
容器(B)の配管(13)を水素ボンベに接続して配管(12)のバルブを閉とし、配管(11)、(6)のバルブを開として水素ガスを容器(B)から容器(A)へ加圧供給する。この場合、水素ガスは容器(A)の底部に位置する気体拡散装置を通して微細な気泡となって中を上昇して容器(A)の上部空間に集合する。容器(A)、(B)の内圧がPuとなった時点で配管(13)のバルブを閉として水素ガスの供給を停止する。Puが高いほど水素水のDHは高くなるが数気圧以下が安全性の面で好ましい。
Puに加圧してから放置すると水素は上部の気液接触界面を通してへ溶解するが、気体拡散装置の効果で加圧過程でも溶解は進行するので数十分程度経過してから排出口のバルブを開いて水素水を採水することが好ましい。水素水の採水を行うと容器(A)は減圧となるので容器(B)から水素ガスが気体拡散装置を通して供給されるので、採水が進行するにつれて水素水のDHは高くなる。
採水の進行と共に容器の内圧が低下して採水速度も遅くなるので容器内に水を一部残した状態で1回目の採水は終了する。この時点の内圧、Plは0.1〜0.5気圧の範囲が好ましい。ついで配管(9)と(12)を配管(16)で接続してそれぞれのバルブを開とし、配管(6)、(11)のバルブを閉として配管(2)からを加圧注入する。注入量は初期の圧力Puになるまで又は液面計が容器に付属している場合は初期の液量、aLと同じ量とする。配管(9)、(12)のバルブを閉、配管(6)、(11)のバルブを開として1回目と同様にして2回目の水素水を排水口から採水する。
水素の室温近辺での水への溶解度は1気圧で1.6ppm(重量比)程度と非常に小さい。従って例えば10Lの水に1気圧の水素で飽和まで溶解させた場合、その水素の重量は約0.016g(0.008モル)でありそれを容積に換算すると標準状態で179mlとなる。従って、マスバランス的には容器(A)、(B)に新規に水素を追加しなくても、例えば1回0.5モルの水素を充填すれば625Lの飽和水素水を理論的に得ることが出来る。
一方、1.6ppmの水素を含む水素水はほとんど水素を溶解していない水道水に比べてその特性が大きく変化する。その物性の代表的な値としてよく酸化還元電位(ORPと略す)が用いられる。例えば水道水では800mv前後のORPを示すが溶存水素濃度(DH)が1.6ppmの水素水は−300mv以下の値を示しORP的には強力な還元性を持った水に変化する。
水素は分子量が小さいために水中への拡散速度が速いと考えられる。従って、容器(A)内で上部の水面から水素を加圧しても可なり早い速度で容器(A)の下部に位置する排水口まで水素が到達してDHの高い水素水が得られる。本装置では水素の水への溶解を促進するために気体拡散装置を装備しているが、更に上部からの水素溶解も重要な工程である。しかしながら、拡散にはやはり時間がかかるので高いDHを有する水素水を採水するのはを充填してからしばらくは採水を待つのが好ましい。
気体拡散装置としては例えば微細な連通細孔を有する焼結体などが好ましく図1では気体拡散装置は1個しか示していないが、配管(7)から分岐させて複数個設置することで、水素の飲料水への溶解を促進することが出来る。
もう一つの方法は図1に示したように水面近辺に取水口(4)を有する配管(5)を設け、その配管の他端を排水口配管(3)に接続する機構(フロート式取水口)を容器(A)内に設ける装置を提案した。取水口は浮状物に配管を接続する事により水面が低下するとそれに応じて低下する機構を有する。これにより水面近傍の水が排水口から採水できるため水素の拡散時間の短縮が図られ高濃度の水素水がの充填後に短時間で得ることが出来る。
図2は容器(A)を水平方向に振動する台車(10)の上に搭載して容器Aを振動させる水素水の生水装置を示している。容器(A)を振動することでが攪拌されて水素が迅速にに溶解して拡散する。容器(A)内の水を攪拌する機構はいろいろ考えられるが水平方向の振動が機構的に簡単で好ましい。往復運動の振幅や周波数は容器Aの大きさによって適当に選択される。20L程度の容器(A)では振幅として10cm程度、周期として60サイクル/分程度で十分な効果が得られることが後述の実施例で分かった。台車を振動させるには電動モーターを使用したカム方式など種々考えられる。
水素と空気の混合気体は広い混合割合で発火点があると水素爆発を起す危険がある。そのために、容器(A)や(B)に充填する水素ガスは100%水素に近いもの乃至は窒素ガスとの混合気体が望ましい。100%に近い水素ガスを充填するには、容器(A)、(B)の空間を真空ポンプなどで排気して水素ガスを導入することで達成できる。もう一つの方法は最初に容器(A)をで満杯にして、次いで容器(A)に水素ガスを導入しながら容器(A)の排水口よりを排水する方法である。排水により発生する容器(A)の空間に水素ガスのみが水素ボンベあるいは容器(B)から供給することが出来る。この方式は真空ポンプを使用しないので簡便で好ましい。
次に図12の装置による水素水の生水方法について説明する。この装置は図1〜3の装置と異なり、容器(A)のの注入口に加湿用のスプレーノズル(17)が装着されている。そして水素ガス若しくは混合気体が充填された雰囲気内へスプレーノズルよりが噴霧状となって加圧注入される。気液接触面積が非常に大きいので噴霧状の水滴が凝集して水になった時点では高濃度の水素を溶解した水素水になる。
本装置の場合も最初に容器内を100%近い水素を充填するには2つの方法がある。一つは容器内を真空にして水素ガスを導入する方法であり、他の方法は容器内をで満杯として水素ガスを容器に加圧導入すると同時に、容器の排水口からを排水する方法である。後者の場合容器(A)の液面計(18)で排水量を確認しながら残液を1部残して排水を停止して引き続き容器(B)若しくはボンベより水素ガスを容器(A)に圧力Plになるまで加圧供給する。
次いで、スプレーノズルよりを液面計で確認しながらaL加圧注入して圧力Puを確認する。この時点で第1回の水素水の生水(生水1)が完了する。この水素水を液面計のレベルを確認しながら排水口から採水して利用する。液面計のレベルが決められた位置で採水を停止して、(生水1)と同様にしてスプレーノズルよりをbL加圧注入して2回目の生水(生水2)を行う。第1回目の注水量、aLと2回目の注水量、bLは同じでも異なっていても良い。
スプレーノズルは水を噴霧状に分散させるためのエネルギーを必要とするので、Puより大きな加圧注入圧が必要である。従って、Puをあまり大きくすると加圧注入に長時間を要する。一般的にはPuとし0.2(MPa)以下が好ましく、Plとして0.05(MPa)以下が好ましい。生水を行う回数が増加するにつれて容器(A)内の水素は消費されるのでPu,Plは暫時低下して行く。この低下は僅かであるがPuが低下すると水素水のDHも低下するので、途中で容器(B)から水素ガスを新規に容器(A)へ供給してPu,Plを初期の値へ戻すことが好ましい。
次に容器(B)に水素発生剤を充填して水素ガスを発生させてそれを容器(A)へ導入する方法について説明する。水素発生剤としてはマグネシウム金属やアルミニウム金属の粉末が酸性の水と反応して水素を発生する。また、水素化リチウムや水素化ナトリウムなどの水素化アルカリ金属、水素化カルシウム(CaH2)や水素化マグネシウム(MgH2)などの水素化アルカリ土類金属なども水との反応速度が速くて好ましい水素発生剤である。更に、水素化ホウ素ナトリウムや水素化ホウ素カリウムなどの水素化ホウ素金属塩も酸性の水と反応して大量の水素を発生するので好ましい。
水素化リチウムや水素化カルシウムは水との反応が特に激しく微量の水分でも反応が進行してしまうので保存や取り扱いが困難である。そこでその反応速度を遅くするためにポリエチレングリコール(PEG)などの水溶性化合物で溶融・包埋して用いるのが取り扱い易く好ましい。水素化ホウ素ナトリウムも非常に潮解性があり同様にPEGなどで包埋することで取り扱いが容易となり好ましい。その場合、加水分解の触媒となる固体有機酸や塩化コバルトなどを同時に混合して包埋することで酸性の水を使用しなくても水を添加するだけで水素を発生するので好ましい水素発生剤となる。
図3に示したように予め必要な水素量を計算して所定量の水素発生剤(14)をビーカ(15)にいれて容器(B)内へ収納する。ここで100%水素ガスの発生を必要とする場合配管(11)、(12)のバルブを閉として配管(13)を真空ポンプに接続して容器内を脱気する。次いで、配管(13)をチューブに接続してその端を水の入ったメスシリンダーの底に沈める。配管(13)のバルブを徐々に開いてメスシリンダー内の水をビーカー内へ注入して水素発生剤と反応させる。容器(B)の内圧が上昇した時点で、バルブを開いて容器(A)へ水素を導入する。
この水素発生剤を用いる方法は水素ボンベなどの高圧設備を必要としないので一般の家庭や健康施設などには設置容易な設備である。 容器(A)の大きさは設置場所における水素水の利用頻度によって適宜選択されるが、数Lから数十Lの範囲が好ましい。また材質は数気圧の圧力に耐える構造が必要でステンレスやアルミニウムなどの金属材料以外にガラス繊維で強化されたプラスチック複合材料(FRP)などを用いて成形することが出来る。容器(B)についても容器(A)と同じく耐圧性が要求される。その容積は大きいと多量の水素が必要となるので小さいのが好ましいが、容器(A)の1/3から1/30の範囲が好ましい。
本発明の方法では容器(A)に2回目以降はを加圧して充填する必要がある。家庭で使用できる水道水は数気圧の水圧が蛇口であるので、その蛇口から直接配管を通して容器(A)へ飲料水を加圧供給することが出来る。飲料水として水道水以外の水、例えば各地の名水と言われる天然水やミネラル水などを利用する場合は、別途のタンクを用意してコンプレッサーやポンプなどで容器(A)へこれらの水を加圧供給することが出来る。またこれらの飲料用の水以外に、生理食塩水や透析液などの医療用水溶液や美容成分を含む水溶液などを原水として容器(A)に加圧供給することで、これらの水溶液に高濃度の水素を効率的に溶解させ利用することが出来る。
以下に実施例を援用して本発明をさらに説明するが、本発明の技術的範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。なお実施例で示される溶存水素濃度(DH)はガスクロマトグラフィー法で測定された値である。
ステンレス製の円筒状の容器(A)、(B)を用意して図3に示したように配管で容器(A)と(B)を接続した。容器(A)、(B)の内容積はそれぞれ25.6L、7.8Lであり、容器(A)内には水面上に浮上する取水口(4)は装備せず、ガス拡散装置(8)として配管(7)の先端にポリエチレン粉末を焼結して製造した多孔質焼結体を装備した。また容器(B)内は空として水素発生剤は用いなかった。
最初に配管(6)、(9)を開として、配管(2)より水道水20L(1)を(A)に充填した。次いで容器(B)の配管(13)を水素ボンベに接続して配管(12)を閉とし、配管(11)と容器(A)の配管(6)を開、配管(2)と(9)のバルブを閉として水素を容器(B)から(A)へ供給した。容器(B)の内圧が上昇するにつれて気体拡散装置から水素が気泡となって飲料水中へ分散する様子が容器(A)からの発音で分かった。容器(A)及び(B)の内圧がゲージ圧で0.17MPaになった時点で配管(13)のバルブを閉じて水素の供給を止めた。
この時点を時間0として以後20分ごとに容器(A)の排水口(3)から2Lづつ飲料水をPETボトルに採水してその溶存水素濃度(DH)を分析して求めた。採水時に容器(A)の内圧が低下するため容器(B)から容器(A)へ気体拡散装置を通して水素が供給されるのが発音で観察された。最後の200分後では1.5Lを採水したが内圧が0.1気圧以下まで低下して採水に時間を要した。ついで容器(A)の配管(6)及び容器Bの配管(11)を閉とし、容器Aの配管(9)と容器Bの配管(12)を配管(16)で接続してそれぞれのバルブを開とした。水道の蛇口に接続した配管を(2)に接続して水道水を容器(A)にその内圧が0.17MPaになるまで加圧注入した。
配管(12)と(9)のバルブを閉とし、配管(11)と(6)のバルブを開として第1回目と同様にしてこの時点を時間0として20分間隔で排水口(3)から2Lづつの水素水を採水してDHを測定した。新規な水素の供給はせずに20Lの飲料水を合計4回容器(A)に再充填してその水素水のDHを測定した(Run.1〜4)。横軸に容器(A)の加圧時間、縦軸に経時的に採水した水素水のDH(ppm)の関係を図4に纏めて示した。また、採水に伴って低下する容器(A)の内圧を図5にRun.2の場合について横軸に加圧時間(分)、縦軸に内圧(MPa)を示したがその他のRunの場合もほぼ同じ低下であった。Run.4の採水では最初の採水を20分後ではなく1時間後とした。また、Run.3,4ではDHの測定試料の数を半分に減らした。
図4の結果からDHは加圧時間と共に増加して最終の採水では第4回目の水素水でも加圧時間が長く、残液の少なくなった水素水の場合0.8ppm以上の高濃度の水素水が得られた。また1〜3回目迄は水道水を充填後20分で0.3ppm近辺のDHを有する水素水が得られた。
実施例1と同様にして水素水を生水した。但し、本実施例では排水口の配管(3)にシリコンゴム製のチューブ(5)を接続し、その先端に釣り道具に使用する浮を接続してフロート式取水口(4)を設けた。実施例1と同様に水素ボンベから容器(B)に水素を導入して容器(A)、(B)の内圧が0.17MPaになるまで加圧して水素水の生水を開始した。図6に横軸に各2Lづつ採水した場合の積算採水量(L)とその時の水素水のDHを縦軸に示した。
Run16、17は実施例1と同じくそれぞれ1回目、2回目の水道水充填の結果である。ここで2回目のRun17の実験で最初の2回の採水、横軸で2、4Lは容器(A)内の気体拡散装置を経由しない状態での採水した水素水のDHである。即ち、配管(11)、(6)のバルブが閉で、配管(12)と(9)が配管(16)で接続されてバルブが開の状態(2回目の水道水を加圧充填する時の配管状態)で採水した。これは気体拡散装置の効果を確認するために行ったもので、明らかに1回目に比べて水素水のDHは低く気体拡散装置はDHを高くする効果があることが分かった。なお、積算採水6L以降の採水からは気体拡散装置が稼働するように配管(11)、(6)のバルブを開、配管(12)、(9)のバルブを閉として採水を行ったが、その後の採水中の水素水のDHは増加した。
図7に同じ水素水の生水条件でフロート式取水口がない場合(Run.1)とある場合(Run.16)でそのDHを比較した。明らかにRun.16の方が初期の2L採水から高いDHの水素水が得られ、且つそれ以後の採水についても高いDHの水素水が採水できることが分かった。
実施例1と同じ装置で容器(A)を図2に示したように台車(10)に載せた。容器(A)に水道水20Lを配管(2)から注入した後、容器(A)の配管(9)と容器(B)(水素発生剤は無)の配管(12)を配管(16)で接続してバルブを開とし、容器(A)の配管(2)、(6)、容器(B)の配管(11)を閉とした。次いで、容器(B)の配管(13)を窒素ボンベに接続して容器(B)と(A)に窒素ガスを導入して約0.1MPa迄加圧した後バルブを閉じて、配管(2)のバルブを開にして容器(A)、(B)の内圧が0気圧になるまで窒素ガスをパージした。この操作を合計3回繰り返して容器(A)と(B)の空間を窒素で置換した。
次いで、容器(A)と容器(B)の配管(6)と(11)のバルブを開、配管(2)、(9)、(12)を閉として、容器(B)の配管(13)を水素ボンベに接続して容器(B)と(A)の内圧が0.17MPaになるまで加圧した。この時点を0時間として最初の20分は10分間隔で、それ以降は20分間隔で1回に付き2Lの水素水を排水口から採水してそのDHを測定した(Run.8)。但し、最初の20分は台車を60回/分のサイクル、振幅約10cmで水平の往復運動を台車に1分間加え、次いで2分間は休止するサイクルを繰り返して容器(A)内の飲料水を攪拌した。採水時間が20分以上では攪拌操作は中止した。また、DHの測定は一部の採水については省略した。
9回で合計18Lの水素水を採水したのち(その時の内圧は0.01MPaであった)、実施例1と同様にして水道水を蛇口の水圧を利用して容器(A)へ配管(2)を通して内圧が0.17MPaになる迄注入した。この時点を時間0として第1回目の操作と同様に水素水を採水して充填2回目の水素水のDHを測定した(Run.9)。
積算採水量とDHの関係を図8に纏めた。Run.8は1回目の水道水20Lで採水した水素水のDH、Run.9は2回目の充填水素水の結果で高いDHを有する水素水が得られることが分かった。また図9に攪拌の効果を明らかにするために実施例1の攪拌無の場合(1回目)と今回の往復運動での攪拌を実施した第1回目データーを比較して示した。Run.1は空気と水素の混合気体、Run.8は窒素と水素の混合気体であるが、実験条件としてはほぼ同じと考えられる。図から攪拌の効果が十分あり水素の加圧開始から10分後でも0.6ppmを超える高いDHの水素水が得られ、且つ全体に高いDHの水素水が得られる事が解った。
実施例1で用いた容器(A)を図2の台車に載せて、配管(6)のバルブを閉、配管(9)のバルブを開として、配管(2)より水道水を満杯になる迄充填して全てのバルブを閉じた。配管(2)を水素ボンベに接続して、バルブを開として排水口(3)から飲料水を13L排水した。容器(A)の全容積は25.6Lであるので、この状態では飲料水が12.6L残り上部空間には1気圧の水素が充填された状態となった。排水口を閉じて更にボンベから水素を容器に供給してゲージ圧力0.21MPaとした。
この時点を時間0として20分間隔で排水口から2Lづつ水素水を採水してそのDHを測定した(Run.6)。但し、最初の20分間のみ実施例3と同様に台車を水平に往復運動させて容器(A)の飲料水を攪拌した。6回で12Lを採取した後の容器(A)の内圧は0.06MPaであった。次いで第2回目として全てのバルブを閉とし、配管(2)を水道水の蛇口に接続してバルブを開けて水道水を内圧が0.21MPaになるまで充填した。この時点を時間0として第1回目と同様にして水素水を採水してそのDHを測定した(Run.7)。但し、最初の2Lの採水は10分後に、その後20分、40分後と継続した。また、台車の振動は第1回目と同様に20分迄行った。
結果を図10に積算採水量とDHの関係を示した。採水量が2LのDHはRun.7がRun.6に比べて低いのは、Run.7では加圧開始後10分後の採水であるのに対して、Run.6は20分後の採水であり、加圧時間の差が影響したものと考えられる。100%水素ガスを用いることで最初の採水時間である10分で1ppm前後の高いDHを有する水素水が得られ、またその後の採水で1.5ppmを超える高いDHを有する水素水が得られた。
ポリエチレングリコールを加熱溶融しその中に水素化ホウ素ナトリウム(NaBH4)とその加水分解触媒の塩化コバルトを添加して攪拌混合した。その混合物を冷却・固化したものを粉砕して粉末状の水素発生剤を調整した。この水素発生剤1gから室温で1Lの水素が発生することを確認した。
上記水素発生剤35.39gを500mlのビーカーに入れて、図3に示したように容器(B)内へ収納した。台車(9)に載せた容器(A)に水道水20Lを注入し、配管(2)、(6)、(11)、のバルブを閉とし、配管(9)と(12)を配管(16)で接続してそれぞれのバルブを開とした。容器(B)の配管(13)を真空ポンプに接続して容器(B),(A)の空間部を−680mmHg迄真空にした。次いで配管(13)を真空ポンプから外して、新規に配管を接続してその先端を水の入った500mlメスシリンダーの底まで挿入した。
配管(9)と(12)のバルブを閉として配管(13)のバルブを少し開いてメスシリンダー内の水300mlを少量ずつビーカー(15)内の水素発生剤(14)に添加した。その後バルブを閉じ、配管(11)と(6)のバルブを開として発生剤から発生する水素を容器(A)に導入した。水素発生剤と水の反応開始後約15分で容器(B),(A)の内圧は0.213MPaで一定となった。
この時点を時間0として10分、20分その後は20分間隔で排水口から水素水を2Lずつ全量18Lを採水してDHを測定した。また、実施例3と同様に最初の20分間は台車を水平往復運動させて容器(A)内の飲料水を攪拌した。18L採水時点での容器内の内圧は0.018MPaであった(この実験をRun.10とする)。次いで配管(6)、(11)のバルブを閉とし、配管(9)、(12)のバルブを開として配管(2)を水道の蛇口に接続して水道水を容器(A)に、その内圧が0.213MPaになるまで注入した。
次に配管(9)、(12)のバルブを閉、配管(6)、(11)のバルブを開として、これを2回目の飲料水充填として上記1回目と同様にして水素水を採水した(Run.11)。18Lの水素水を採水した時点での内圧は0.018MPaであった。この状態で4日間放置後第3回目の飲料水充填を行い同様に水素水を採水した。このRun.12の実験では比較のために台車を静止状態にして水素を飲料水に溶解させた。同様にしてRun.13,Run.14(両者とも実施例3と同様の振動攪拌あり)と合計5回の水道水を充填して合計18x5=90Lの水素水を新規に水素を容器に充填することなく採水した。
Run.10〜14の採水した水素水中のDHの測定結果を図11に纏めて示した。振動攪拌をしなかったRun.12は攪拌を行った他の水素水よりも明らかにDHは低い値を示したが、初期の採水でも0.5ppm程度のDHを有していた。振動させた水素水は初期の採水で1ppm以上の高いDHを何れの場合も示した。従って、容器内には水素はまだ十分残存しており新規に水素を加えることなく、さらに飲料水を充填して容器を加圧することでDHの高い水素水を得ることが出来る。
図12に示した密閉容器(A)と容器(B)から成る装置を用いて、容器(A)に水道水を合計46回繰り返し加圧充填して水素水を生水した。以下にその詳細を説明する。
1)容器(A)への水道水の満杯充填
容器(A)は内容積が約15.5Lのステンレス製の円筒容器、容器(B)は内容積が約2Lのプラスチック製の円筒容器からなる。最初に容器(A)の配管(6)のバルブを開にしてその端を開放とし、配管(2)を通して水道水を容器(A)に配管(6)の端から水が溢れ出るまで注入して容器(A)内を水道水で満杯として配管(6)及び(2)のバルブを閉とした。
2)水素発生剤の調整と容器(B)への装着
加熱溶融したPEGに実施例5と同様にして水素化ホウ素ナトリウム粉末と加水分解触媒としてコハク酸を混合・撹拌して冷却固化した。この固化物を粉砕して粉末状の水素発生剤を調整した。この水素発生剤の1gから0.7NLの水素が発生することを確認した。
この水素発生剤の所定量をビーカーに入れて容器(B)の中に挿入し容器(B)の配管(11)と容器(A)の配管(6)を耐圧製のプラスチックチューブ(19)で接続して配管(6)のバルブを閉とし、配管(11)のバルブを開とした。
3)容器(B)から容器(A)への水素供給と容器(A)から水の排水
容器(B)の配管(13)を真空ポンプに連結して容器(B)内を排気して減圧状態にした。次に配管(13)のバルブを閉じて耐圧製のプラスチックチューブを接続しその端を実施例5と同様に水の入ったメスシリンダーの底に配置した。配管(13)のバルブを徐々に開いてメスシリンダーの水を容器(B)内へ導入して水素発生剤と反応させた。水素の発生で容器(B)のゲージ圧力が0を超えて上昇し始めると同時に、容器(A)の配管(6)のバルブを開とし同時に排水口の配管(3)のバルブを開として満杯の水を容器(A)から徐々に排出した。
4)容器(A)へスプレーノズルからの加圧注水(水素水の生水1)
容器(A)内の水量は容器側部に設けた液面計(18)で計測して残液が1Lになった時点で排水を停止した。容器(A),(B)の圧力が一定になった時点で計測したところPlは0.048MPaとなった。次いで耐圧ホースを水道水蛇口に接続し水を放出しながら容器(A)の配管(20)に接続した。配管(6)のバルブを閉として、水道蛇口を開、配管(20)のバルブを開として水道水を配管(20)の先端に設置した加湿用のスプレーノズル(17)を通して容器(A)内へ加圧注水した。液面計が6Lを示した時点で注水を停止した。注水時の水道の水圧は0.4〜0.41MPaで5Lの水を注入するのに要した時間は約4分であった。また、液面計で6Lに達したときの(A)容器の内圧Puは0.126MPaであった。
5)生水1で生水した水素水の採水と評価
排水口の配管(3)のバルブを開き液面計のレベルが1Lになるまで採水を連続して行った。液面計のレベルが5.5L及び1.5Lの時点で採水した水を分析して溶存水素濃度DHを測定した。それぞれDH(1)=2.51ppm(5.5L時点),DH(2)=2.56ppm(1.5L時点)と高濃度の水素を含む水素水であった。またこの時のPlは0.048MPaと前回の値とほぼ同じであった。
6)繰り返し加圧注水での水素水の生水
生水1と同じ手法で水道水の加圧注水と排水を18日間かけて合計46回(生水1〜46)繰り返して水素水の生水を行った。この間、生水1と同様に数点の生水において採水を行いDH(1)及びDH(2)の測定を行った。また、各生水ごとにPl及びPuを測定した。これらの変化を積算採水量(5Lx生水数)に対してプロットした図を図13、14に示した。これらの図から外挿するとDHが1ppm以上の水素水は積算採水量で約400Lまで得られ、その時のPl、Puはそれぞれ約0.10、0.65(Kg/cm2)
となる。
本発明の水素水の生水装置および方法を用いることにより、安全な高濃度の水素を含む水素水が手軽に経済的に得られるため、それを飲料水や医療用、美容用の水として用いることで人々の健康の維持や促進を図ることが期待できる。
1 飲料水
2、3、5、6、7、9、11、12、13、16、19,20 配管
4 フロート式取水口
8 気体拡散装置
10 台車
14 水素発生剤
15 ビーカー
17 スプレーノズル
18 液面計


本発明は飲料用の水素水の生水方法及び生水装置に関するもので、スポーツジムや銭湯などの健康促進施設や食堂等に設置して利用するものである。
炭酸ガスを飲料水などに溶解した清涼飲料水が古くから知られている。最近、水素ガスを溶解した水が人の健康に資するということで市場に登場し始めた。水素ガスを溶解した水は水素水と呼ばれているが、その製造方法は大きく2種類に分類される。一つは、工場などで飲料水に水素ガスを加圧溶解してそれを容器に充填する方法である(特許文献1)。他の方法は水と反応して水素を発生するマグネシウム金属粉末などの水素発生剤を用いて、水の入った容器内に水素発生剤を投入して密閉し、発生する水素を水に溶解させて水素水を調整する方法である(特許文献2)。
水素は気体中で一番分子量が小さくそのために水素水を調整して容器に密閉しても、保存中に気散してしまう欠点がある。従って、工場で水素水を調整して容器に詰めても保存や流通過程で水素が容器から気散してしまい、消費者の手元に渡った時点ではかなり水中の溶存水素濃度(DHと略す)が低下したものとなってしまう欠点があった。 一方、水素発生剤を使用する方法は、水素水を飲む直前に水素水を調整することが出来るので上記のような課題は解決されるが、マグネシウム金属は水との反応が遅く水素水を調整するのに時間を要したり、未反応の金属残渣が水中に残存する欠点があった。
本発明者らは最近、水との反応が早い水素化マグネシウム(MgH2)や水素化カルシウム(CaH2)などの水素化合物を用いた新規な水素発生剤を開発してこれらの欠点を解決した(特許文献3)。しかしながら、これらの水素発生剤を飲料水に溶解すると水素以外に水との反応生成物が飲料水に残存するために、水素発生剤として反応生成物が飲料しても安全なものである必要があった。
特開2005−177724号公報 特開2005−52811号公報 WO2007/055146 A1号公報
家庭や一般の健康促進施設、社員食堂などに設置して、溶存水素濃度の高い安全な水素水を手軽に且つ経済的に生水する装置並びに生水方法を提供する。
上記課題は水素ガスが水に僅かしか溶解しないが、その僅かに溶解した水素を含む水素水が水に対して大きな変化を及ぼすことから完成したものである。即ち、上記課題は密閉容器(A)中でと水素ガス若しくは水素ガスを含む混合気体(水素ガスを含む混合気体を以降混合気体と省略する)を加圧状態で接触させて該に水素を溶解させて水素水を生水する方法に於いて、容器(A)内の水素水が利用のために排出されて、容器(A)の内圧が低下した時点で排出を停止し、その後新規なを密閉状態の容器(A)に充填することで容器(A)の内圧を上昇させ、再度容器(A)内に充填されたに水素を溶解させる水素水の生水方法で解決される。
上記の方法に於いて最初に利用のために排出される水素水の生水方法として、容器(A)内へを満杯になる迄充填し、次いで水素ガス若しくは混合気体を容器(A)内へ導入することでの一部を容器(A)から排出した後、容器(A)内の圧力を前記の水素ガス若しくは混合気体を導入することで上昇させて、水素を容器(A)内のに溶解させて水素水を生水する方法が好ましい。
また、上記課題は密閉容器(A)内へ水素ガス若しくは混合気体を大気圧以上の圧力、Pl、になる迄充填し、次いで、aL、を容器(A)の上部に
置した加湿用スプレーノズルを通して噴霧状に容器(A)内へ圧力が、Pu、になるまで加圧注入してに水素を溶解させて水素水を生水(生水1)
次いで容器(A)の排出口から利用のために大部分の水素水を採水した後、再度スプレーノズルを通して、bL、を容器(A)内へ加圧注入して水
水を生水(生水2)して利用し、この生水サイクルを複数回繰り返す水素水の生水方法で解決される。
上記(生水1)の工程で容器(A)内の最初の圧力をPlにする方法として、容器(A)内へを満杯になるまで充填し、次いで水素ガス若しくは混合気体を容器(A)内へ導入することでの大部分を容器(A)から排出し、容器(A)の内圧がPlになるまで水素ガス若しくは混合気体を導入する水素水の生水方法が好ましい。
またこれらの方法に於いて、容器(B)内で水素発生剤により水素ガス若しくは混合気体を発生させて、これらの気体を容器(A)へ導入して水素水を生水する方法が高圧の水素ボンベなどを使用しないので好ましい。この方法に於いて水素発生剤が少なくともマグネシウム金属、アルミニウム金属、水素化アルカリ金属、水素化アルカリ土類金属、水素化ホウ素アルカリ金属から成る化合物乃至は組成物から選ばれた少なくとも一種類を用いるのが好ましい。また、これらの方法で用いる混合気体としては水素と窒素の混合気体が好ましい。
これらの方法を有効に達成するために少なくともの注入口及び排出口、気体の注入口を有する容器(A)から成る水素水の生水装置に於いて、前記気体注入口から容器(A)内に配管が容器底部まで伸長しており、その先端部に気体拡散装置が設置されている水素水の生水装置を用いるのが好ましい。
また少なくともの注入口及び排出口、気体の注入口を有する容器(A)から成る水素水の生水装置に於いて、容器(A)内に於いて前記排出口に通じる取水口が設けられており、該取水口は容器内のの水面付近に位置し水面の降下と共に降下する機構(以降フロート式取水口と略す)を有している水素水の生水装置を用いるのが好ましい。また、少なくともの注入口及び排出口、気体の注入口を有する容器(A)から成る水素水の生水装置に於いて、容器(A)が水平方向に振動する振動台に設置されている水素水の生水装置を用いるのも好ましい。
さらに少なくともの注入口及び排出口、気体の注入口を有する容器(A)から成る水素水の生水装置に於いて、の注入口に加湿用スプレーノズルが装着されてなる水素水の生水装置を用いるのが好ましい。また、これらの装置に於いて気体注入口が水素発生剤を収納した容器(B)に接続されてなる装置が好ましい。
本発明の水素水の生水装置を用いてさらに本発明の生水方法により、水素ガスをに溶解させることにより溶存水素濃度の高い安全な水素水が簡便に得られるようになった。また、水素発生剤の反応生成物がに溶解しないため、選択幅の広い水素発生剤が使用可能となり高圧の水素ボンベを使用しなくても手軽に水素水を生水することが出来るようになった。さらに、容器内の水素を繰り返し使用することで経済的な水素水の生水方法及び装置が提供できた。
図1は本発明の水素水の生水装置容器(A)の断面図の1例である。 図2は本発明の水素水の生水装置に於いて別の態様を示す装置の断面図の1例である。 図3は本発明の水素水の生水装置で容器(A)と(B)を連結した装置の断面図の1例である。 図4は本発明の装置及び方法で得られた容器(A)の加圧時間と経時的に採水された水素水の溶存水素濃度(DH)の関係を示した図である (実施例1)。 図5は本発明の装置及び方法で得られた容器(A)の加圧時間と採水に伴う容器(A)の内圧の関係を示した図である(実施例1)。 図6は本発明の別の態様で生水された水素水の積算採水量とDHの関係を示した図である(実施例2)。 図7は本発明のフロート式取水口を装備した生水装置の効果を示すための図で水素水の積算採水量とDHの関係を示した図である(実施例1,2)。 図8は本発明の別の態様で生水された水素水の積算採水量とDHの関係を示した図である(実施例3)。 図9は本発明の振動装置を装備した生水装置の効果を示した図で水素水の積算採水量とDHの関係を示した図である(実施例1,3)。 図10は本発明の別の態様で生水された水素水の積算採水量とDHの関係を示した図である(実施例4)。 図11は本発明の別の態様で生水された水素水の積算採水量とDHの関係を示した図である(実施例5)。 図12は本発明のスプレーノズルを装着した生水装置の1例である(実施例6)。 図13は積算採水量と水素水の溶存水素濃度(DH)の関係である(実施例6) 図14は積算採水量と容器(A)の内圧Pl、Puの関係である(実施例6)
図1〜図3並びに図12に示した本発明の水素水の生水装置を用いて本発明の生水方法を説明する。図1に於いて(A)は密閉容器で(1)と上部空間に存在する水素ガス若しくは水素ガスを含む混合気体(以降、混合気体と省略する)を接触させてに水素を溶解させて水素水を生水する装置である。幾つかの水素水の生水方法があるがその一つについてまず説明する。図3の装置で容器(A)にはフロート式取水口(4)、容器(B)には水素発生剤が収納されていない装置とする。配管(9)、配管(6)のバルブは開にして、の注入口に接続された配管(2)から水道水などの飲料水を容器(A)にその容積の約8割程度、aLの量を充填してバルブを閉とする。
容器(B)の配管(13)を水素ボンベに接続して配管(12)のバルブを閉とし、配管(11)、(6)のバルブを開として水素ガスを容器(B)から容器(A)へ加圧供給する。この場合、水素ガスは容器(A)の底部に位置する気体拡散装置を通して微細な気泡となって中を上昇して容器(A)の上部空間に集合する。容器(A)、(B)の内圧がPuとなった時点で配管(13)のバルブを閉として水素ガスの供給を停止する。Puが高いほど水素水のDHは高くなるが数気圧以下が安全性の面で好ましい。
Puに加圧してから放置すると水素は上部の気液接触界面を通してへ溶解するが、気体拡散装置の効果で加圧過程でも溶解は進行するので数十分程度経過してから排出口のバルブを開いて水素水を採水することが好ましい。水素水の採水を行うと容器(A)は減圧となるので容器(B)から水素ガスが気体拡散装置を通して供給されるので、採水が進行するにつれて水素水のDHは高くなる。
採水の進行と共に容器の内圧が低下して採水速度も遅くなるので容器内に水を一部残した状態で1回目の採水は終了する。この時点の内圧、Plは0.1〜0.5気圧の範囲が好ましい。ついで配管(9)と(12)を配管(16)で接続してそれぞれのバルブを開とし、配管(6)、(11)のバルブを閉として配管(2)からを加圧注入する。注入量は初期の圧力Puになるまで又は液面計が容器に付属している場合は初期の液量、aLと同じ量とする。配管(9)、(12)のバルブを閉、配管(6)、(11)のバルブを開として1回目と同様にして2回目の水素水を排水口から採水する。
水素の室温近辺での水への溶解度は1気圧で1.6ppm(重量比)程度と非常に小さい。従って例えば10Lの水に1気圧の水素で飽和まで溶解させた場合、その水素の重量は約0.016g(0.008モル)でありそれを容積に換算すると標準状態で179mlとなる。従って、マスバランス的には容器(A)、(B)に新規に水素を追加しなくても、例えば1回0.5モルの水素を充填すれば625Lの飽和水素水を理論的に得ることが出来る。
一方、1.6ppmの水素を含む水素水はほとんど水素を溶解していない水道水に比べてその特性が大きく変化する。その物性の代表的な値としてよく酸化還元電位(ORPと略す)が用いられる。例えば水道水では800mv前後のORPを示すが溶存水素濃度(DH)が1.6ppmの水素水は−300mv以下の値を示しORP的には強力な還元性を持った水に変化する。
水素は分子量が小さいために水中への拡散速度が速いと考えられる。従って、容器(A)内で上部の水面から水素を加圧しても可なり早い速度で容器(A)の下部に位置する排水口まで水素が到達してDHの高い水素水が得られる。本装置では水素の水への溶解を促進するために気体拡散装置を装備しているが、更に上部からの水素溶解も重要な工程である。しかしながら、拡散にはやはり時間がかかるので高いDHを有する水素水を採水するのはを充填してからしばらくは採水を待つのが好ましい。
気体拡散装置としては例えば微細な連通細孔を有する焼結体などが好ましく図1では気体拡散装置は1個しか示していないが、配管(7)から分岐させて複数個設置することで、水素の飲料水への溶解を促進することが出来る。
もう一つの方法は図1に示したように水面近辺に取水口(4)を有する配管(5)を設け、その配管の他端を排水口配管(3)に接続する機構(フロート式取水口)を容器(A)内に設ける装置を提案した。取水口は浮状物に配管を接続する事により水面が低下するとそれに応じて低下する機構を有する。これにより水面近傍の水が排水口から採水できるため水素の拡散時間の短縮が図られ高濃度の水素水がの充填後に短時間で得ることが出来る。
図2は容器(A)を水平方向に振動する台車(10)の上に搭載して容器Aを振動させる水素水の生水装置を示している。容器(A)を振動することでが攪拌されて水素が迅速にに溶解して拡散する。容器(A)内の水を攪拌する機構はいろいろ考えられるが水平方向の振動が機構的に簡単で好ましい。往復運動の振幅や周波数は容器Aの大きさによって適当に選択される。20L程度の容器(A)では振幅として10cm程度、周期として60サイクル/分程度で十分な効果が得られることが後述の実施例で分かった。台車を振動させるには電動モーターを使用したカム方式など種々考えられる。
水素と空気の混合気体は広い混合割合で発火点があると水素爆発を起す危険がある。そのために、容器(A)や(B)に充填する水素ガスは100%水素に近いもの乃至は窒素ガスとの混合気体が望ましい。100%に近い水素ガスを充填するには、容器(A)、(B)の空間を真空ポンプなどで排気して水素ガスを導入することで達成できる。もう一つの方法は最初に容器(A)をで満杯にして、次いで容器(A)に水素ガスを導入しながら容器(A)の排水口よりを排水する方法である。排水により発生する容器(A)の空間に水素ガスのみが水素ボンベあるいは容器(B)から供給することが出来る。この方式は真空ポンプを使用しないので簡便で好ましい。
次に図12の装置による水素水の生水方法について説明する。この装置は図1〜3の装置と異なり、容器(A)のの注入口に加湿用のスプレーノズル(17)が装着されている。そして水素ガス若しくは混合気体が充填された雰囲気内へスプレーノズルよりが噴霧状となって加圧注入される。気液接触面積が非常に大きいので噴霧状の水滴が凝集して水になった時点では高濃度の水素を溶解した水素水になる。
本装置の場合も最初に容器内を100%近い水素を充填するには2つの方法がある。一つは容器内を真空にして水素ガスを導入する方法であり、他の方法は容器内をで満杯として水素ガスを容器に加圧導入すると同時に、容器の排水口からを排水する方法である。後者の場合容器(A)の液面計(18)で排水量を確認しながら残液を1部残して排水を停止して引き続き容器(B)若しくはボンベより水素ガスを容器(A)に圧力Plになるまで加圧供給する。
次いで、スプレーノズルよりを液面計で確認しながらaL加圧注入して圧力Puを確認する。この時点で第1回の水素水の生水(生水1)が完了する。この水素水を液面計のレベルを確認しながら排水口から採水して利用する。液面計のレベルが決められた位置で採水を停止して、(生水1)と同様にしてスプレーノズルよりをbL加圧注入して2回目の生水(生水2)を行う。第1回目の注水量、aLと2回目の注水量、bLは同じでも異なっていても良い。
スプレーノズルは水を噴霧状に分散させるためのエネルギーを必要とするので、Puより大きな加圧注入圧が必要である。従って、Puをあまり大きくすると加圧注入に長時間を要する。一般的にはPuとし0.2(MPa)以下が好ましく、Plとして0.05(MPa)以下が好ましい。生水を行う回数が増加するにつれて容器(A)内の水素は消費されるのでPu,Plは暫時低下して行く。この低下は僅かであるがPuが低下すると水素水のDHも低下するので、途中で容器(B)から水素ガスを新規に容器(A)へ供給してPu,Plを初期の値へ戻すことが好ましい。
次に容器(B)に水素発生剤を充填して水素ガスを発生させてそれを容器(A)へ導入する方法について説明する。水素発生剤としてはマグネシウム金属やアルミニウム金属の粉末が酸性の水と反応して水素を発生する。また、水素化リチウムや水素化ナトリウムなどの水素化アルカリ金属、水素化カルシウム(CaH2)や水素化マグネシウム(MgH2)などの水素化アルカリ土類金属なども水との反応速度が速くて好ましい水素発生剤である。更に、水素化ホウ素ナトリウムや水素化ホウ素カリウムなどの水素化ホウ素金属塩も酸性の水と反応して大量の水素を発生するので好ましい。
水素化リチウムや水素化カルシウムは水との反応が特に激しく微量の水分でも反応が進行してしまうので保存や取り扱いが困難である。そこでその反応速度を遅くするためにポリエチレングリコール(PEG)などの水溶性化合物で溶融・包埋して用いるのが取り扱い易く好ましい。水素化ホウ素ナトリウムも非常に潮解性があり同様にPEGなどで包埋することで取り扱いが容易となり好ましい。その場合、加水分解の触媒となる固体有機酸や塩化コバルトなどを同時に混合して包埋することで酸性の水を使用しなくても水を添加するだけで水素を発生するので好ましい水素発生剤となる。
図3に示したように予め必要な水素量を計算して所定量の水素発生剤(14)をビーカ(15)にいれて容器(B)内へ収納する。ここで100%水素ガスの発生を必要とする場合配管(11)、(12)のバルブを閉として配管(13)を真空ポンプに接続して容器内を脱気する。次いで、配管(13)をチューブに接続してその端を水の入ったメスシリンダーの底に沈める。配管(13)のバルブを徐々に開いてメスシリンダー内の水をビーカー内へ注入して水素発生剤と反応させる。容器(B)の内圧が上昇した時点で、バルブを開いて容器(A)へ水素を導入する。
この水素発生剤を用いる方法は水素ボンベなどの高圧設備を必要としないので一般の家庭や健康施設などには設置容易な設備である。 容器(A)の大きさは設置場所における水素水の利用頻度によって適宜選択されるが、数Lから数十Lの範囲が好ましい。また材質は数気圧の圧力に耐える構造が必要でステンレスやアルミニウムなどの金属材料以外にガラス繊維で強化されたプラスチック複合材料(FRP)などを用いて成形することが出来る。容器(B)についても容器(A)と同じく耐圧性が要求される。その容積は大きいと多量の水素が必要となるので小さいのが好ましいが、容器(A)の1/3から1/30の範囲が好ましい。
本発明の方法では容器(A)に2回目以降はを加圧して充填する必要がある。家庭で使用できる水道水は数気圧の水圧が蛇口であるので、その蛇口から直接配管を通して容器(A)へ飲料水を加圧供給することが出来る。飲料水として水道水以外の水、例えば各地の名水と言われる天然水やミネラル水などを利用する場合は、別途のタンクを用意してコンプレッサーやポンプなどで容器(A)へ水を加圧供給することが出来る。
以下に実施例を援用して本発明をさらに説明するが、本発明の技術的範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。なお実施例で示される溶存水素濃度(DH)はガスクロマトグラフィー法で測定された値である。
ステンレス製の円筒状の容器(A)、(B)を用意して図3に示したように配管で容器(A)と(B)を接続した。容器(A)、(B)の内容積はそれぞれ25.6L、7.8Lであり、容器(A)内には水面上に浮上する取水口(4)は装備せず、ガス拡散装置(8)として配管(7)の先端にポリエチレン粉末を焼結して製造した多孔質焼結体を装備した。また容器(B)内は空として水素発生剤は用いなかった。
最初に配管(6)、(9)を開として、配管(2)より水道水20L(1)を(A)に充填した。次いで容器(B)の配管(13)を水素ボンベに接続して配管(12)を閉とし、配管(11)と容器(A)の配管(6)を開、配管(2)と(9)のバルブを閉として水素を容器(B)から(A)へ供給した。容器(B)の内圧が上昇するにつれて気体拡散装置から水素が気泡となって飲料水中へ分散する様子が容器(A)からの発音で分かった。容器(A)及び(B)の内圧がゲージ圧で0.17MPaになった時点で配管(13)のバルブを閉じて水素の供給を止めた。
この時点を時間0として以後20分ごとに容器(A)の排水口(3)から2Lづつ飲料水をPETボトルに採水してその溶存水素濃度(DH)を分析して求めた。採水時に容器(A)の内圧が低下するため容器(B)から容器(A)へ気体拡散装置を通して水素が供給されるのが発音で観察された。最後の200分後では1.5Lを採水したが内圧が0.1気圧以下まで低下して採水に時間を要した。ついで容器(A)の配管(6)及び容器Bの配管(11)を閉とし、容器Aの配管(9)と容器Bの配管(12)を配管(16)で接続してそれぞれのバルブを開とした。水道の蛇口に接続した配管を(2)に接続して水道水を容器(A)にその内圧が0.17MPaになるまで加圧注入した。
配管(12)と(9)のバルブを閉とし、配管(11)と(6)のバルブを開として第1回目と同様にしてこの時点を時間0として20分間隔で排水口(3)から2Lづつの水素水を採水してDHを測定した。新規な水素の供給はせずに20Lの飲料水を合計4回容器(A)に再充填してその水素水のDHを測定した(Run.1〜4)。横軸に容器(A)の加圧時間、縦軸に経時的に採水した水素水のDH(ppm)の関係を図4に纏めて示した。また、採水に伴って低下する容器(A)の内圧を図5にRun.2の場合について横軸に加圧時間(分)、縦軸に内圧(MPa)を示したがその他のRunの場合もほぼ同じ低下であった。Run.4の採水では最初の採水を20分後ではなく1時間後とした。また、Run.3,4ではDHの測定試料の数を半分に減らした。
図4の結果からDHは加圧時間と共に増加して最終の採水では第4回目の水素水でも加圧時間が長く、残液の少なくなった水素水の場合0.8ppm以上の高濃度の水素水が得られた。また1〜3回目迄は水道水を充填後20分で0.3ppm近辺のDHを有する水素水が得られた。
実施例1と同様にして水素水を生水した。但し、本実施例では排水口の配管(3)にシリコンゴム製のチューブ(5)を接続し、その先端に釣り道具に使用する浮を接続してフロート式取水口(4)を設けた。実施例1と同様に水素ボンベから容器(B)に水素を導入して容器(A)、(B)の内圧が0.17MPaになるまで加圧して水素水の生水を開始した。図6に横軸に各2Lづつ採水した場合の積算採水量(L)とその時の水素水のDHを縦軸に示した。
Run16、17は実施例1と同じくそれぞれ1回目、2回目の水道水充填の結果である。ここで2回目のRun17の実験で最初の2回の採水、横軸で2、4Lは容器(A)内の気体拡散装置を経由しない状態での採水した水素水のDHである。即ち、配管(11)、(6)のバルブが閉で、配管(12)と(9)が配管(16)で接続されてバルブが開の状態(2回目の水道水を加圧充填する時の配管状態)で採水した。これは気体拡散装置の効果を確認するために行ったもので、明らかに1回目に比べて水素水のDHは低く気体拡散装置はDHを高くする効果があることが分かった。なお、積算採水6L以降の採水からは気体拡散装置が稼働するように配管(11)、(6)のバルブを開、配管(12)、(9)のバルブを閉として採水を行ったが、その後の採水中の水素水のDHは増加した。
図7に同じ水素水の生水条件でフロート式取水口がない場合(Run.1)とある場合(Run.16)でそのDHを比較した。明らかにRun.16の方が初期の2L採水から高いDHの水素水が得られ、且つそれ以後の採水についても高いDHの水素水が採水できることが分かった。
実施例1と同じ装置で容器(A)を図2に示したように台車(10)に載せた。容器(A)に水道水20Lを配管(2)から注入した後、容器(A)の配管(9)と容器(B)(水素発生剤は無)の配管(12)を配管(16)で接続してバルブを開とし、容器(A)の配管(2)、(6)、容器(B)の配管(11)を閉とした。次いで、容器(B)の配管(13)を窒素ボンベに接続して容器(B)と(A)に窒素ガスを導入して約0.1MPa迄加圧した後バルブを閉じて、配管(2)のバルブを開にして容器(A)、(B)の内圧が0気圧になるまで窒素ガスをパージした。この操作を合計3回繰り返して容器(A)と(B)の空間を窒素で置換した。
次いで、容器(A)と容器(B)の配管(6)と(11)のバルブを開、配管(2)、(9)、(12)を閉として、容器(B)の配管(13)を水素ボンベに接続して容器(B)と(A)の内圧が0.17MPaになるまで加圧した。この時点を0時間として最初の20分は10分間隔で、それ以降は20分間隔で1回に付き2Lの水素水を排水口から採水してそのDHを測定した(Run.8)。但し、最初の20分は台車を60回/分のサイクル、振幅約10cmで水平の往復運動を台車に1分間加え、次いで2分間は休止するサイクルを繰り返して容器(A)内の飲料水を攪拌した。採水時間が20分以上では攪拌操作は中止した。また、DHの測定は一部の採水については省略した。
9回で合計18Lの水素水を採水したのち(その時の内圧は0.01MPaであった)、実施例1と同様にして水道水を蛇口の水圧を利用して容器(A)へ配管(2)を通して内圧が0.17MPaになる迄注入した。この時点を時間0として第1回目の操作と同様に水素水を採水して充填2回目の水素水のDHを測定した(Run.9)。
積算採水量とDHの関係を図8に纏めた。Run.8は1回目の水道水20Lで採水した水素水のDH、Run.9は2回目の充填水素水の結果で高いDHを有する水素水が得られることが分かった。また図9に攪拌の効果を明らかにするために実施例1の攪拌無の場合(1回目)と今回の往復運動での攪拌を実施した第1回目データーを比較して示した。Run.1は空気と水素の混合気体、Run.8は窒素と水素の混合気体であるが、実験条件としてはほぼ同じと考えられる。図から攪拌の効果が十分あり水素の加圧開始から10分後でも0.6ppmを超える高いDHの水素水が得られ、且つ全体に高いDHの水素水が得られる事が解った。
実施例1で用いた容器(A)を図2の台車に載せて、配管(6)のバルブを閉、配管(9)のバルブを開として、配管(2)より水道水を満杯になる迄充填して全てのバルブを閉じた。配管(2)を水素ボンベに接続して、バルブを開として排水口(3)から飲料水を13L排水した。容器(A)の全容積は25.6Lであるので、この状態では飲料水が12.6L残り上部空間には1気圧の水素が充填された状態となった。排水口を閉じて更にボンベから水素を容器に供給してゲージ圧力0.21MPaとした。
この時点を時間0として20分間隔で排水口から2Lづつ水素水を採水してそのDHを測定した(Run.6)。但し、最初の20分間のみ実施例3と同様に台車を水平に往復運動させて容器(A)の飲料水を攪拌した。6回で12Lを採取した後の容器(A)の内圧は0.06MPaであった。次いで第2回目として全てのバルブを閉とし、配管(2)を水道水の蛇口に接続してバルブを開けて水道水を内圧が0.21MPaになるまで充填した。この時点を時間0として第1回目と同様にして水素水を採水してそのDHを測定した(Run.7)。但し、最初の2Lの採水は10分後に、その後20分、40分後と継続した。また、台車の振動は第1回目と同様に20分迄行った。
結果を図10に積算採水量とDHの関係を示した。採水量が2LのDHはRun.7がRun.6に比べて低いのは、Run.7では加圧開始後10分後の採水であるのに対して、Run.6は20分後の採水であり、加圧時間の差が影響したものと考えられる。100%水素ガスを用いることで最初の採水時間である10分で1ppm前後の高いDHを有する水素水が得られ、またその後の採水で1.5ppmを超える高いDHを有する水素水が得られた。
ポリエチレングリコールを加熱溶融しその中に水素化ホウ素ナトリウム(NaBH4)とその加水分解触媒の塩化コバルトを添加して攪拌混合した。その混合物を冷却・固化したものを粉砕して粉末状の水素発生剤を調整した。この水素発生剤1gから室温で1Lの水素が発生することを確認した。
上記水素発生剤35.39gを500mlのビーカーに入れて、図3に示したように容器(B)内へ収納した。台車(9)に載せた容器(A)に水道水20Lを注入し、配管(2)、(6)、(11)、のバルブを閉とし、配管(9)と(12)を配管(16)で接続してそれぞれのバルブを開とした。容器(B)の配管(13)を真空ポンプに接続して容器(B),(A)の空間部を−680mmHg迄真空にした。次いで配管(13)を真空ポンプから外して、新規に配管を接続してその先端を水の入った500mlメスシリンダーの底まで挿入した。
配管(9)と(12)のバルブを閉として配管(13)のバルブを少し開いてメスシリンダー内の水300mlを少量ずつビーカー(15)内の水素発生剤(14)に添加した。その後バルブを閉じ、配管(11)と(6)のバルブを開として発生剤から発生する水素を容器(A)に導入した。水素発生剤と水の反応開始後約15分で容器(B),(A)の内圧は0.213MPaで一定となった。
この時点を時間0として10分、20分その後は20分間隔で排水口から水素水を2Lずつ全量18Lを採水してDHを測定した。また、実施例3と同様に最初の20分間は台車を水平往復運動させて容器(A)内の飲料水を攪拌した。18L採水時点での容器内の内圧は0.018MPaであった(この実験をRun.10とする)。次いで配管(6)、(11)のバルブを閉とし、配管(9)、(12)のバルブを開として配管(2)を水道の蛇口に接続して水道水を容器(A)に、その内圧が0.213MPaになるまで注入した。
次に配管(9)、(12)のバルブを閉、配管(6)、(11)のバルブを開として、これを2回目の飲料水充填として上記1回目と同様にして水素水を採水した(Run.11)。18Lの水素水を採水した時点での内圧は0.018MPaであった。この状態で4日間放置後第3回目の飲料水充填を行い同様に水素水を採水した。このRun.12の実験では比較のために台車を静止状態にして水素を飲料水に溶解させた。同様にしてRun.13,Run.14(両者とも実施例3と同様の振動攪拌あり)と合計5回の水道水を充填して合計18x5=90Lの水素水を新規に水素を容器に充填することなく採水した。
Run.10〜14の採水した水素水中のDHの測定結果を図11に纏めて示した。振動攪拌をしなかったRun.12は攪拌を行った他の水素水よりも明らかにDHは低い値を示したが、初期の採水でも0.5ppm程度のDHを有していた。振動させた水素水は初期の採水で1ppm以上の高いDHを何れの場合も示した。従って、容器内には水素はまだ十分残存しており新規に水素を加えることなく、さらに飲料水を充填して容器を加圧することでDHの高い水素水を得ることが出来る。
図12に示した密閉容器(A)と容器(B)から成る装置を用いて、容器(A)に水道水を合計46回繰り返し加圧充填して水素水を生水した。以下にその詳細を説明する。
1)容器(A)への水道水の満杯充填
容器(A)は内容積が約15.5Lのステンレス製の円筒容器、容器(B)は内容積が約2Lのプラスチック製の円筒容器からなる。最初に容器(A)の配管(6)のバルブを開にしてその端を開放とし、配管(2)を通して水道水を容器(A)に配管(6)の端から水が溢れ出るまで注入して容器(A)内を水道水で満杯として配管(6)及び(2)のバルブを閉とした。
2)水素発生剤の調整と容器(B)への装着
加熱溶融したPEGに実施例5と同様にして水素化ホウ素ナトリウム粉末と加水分解触媒としてコハク酸を混合・撹拌して冷却固化した。この固化物を粉砕して粉末状の水素発生剤を調整した。この水素発生剤の1gから0.7NLの水素が発生することを確認した。
この水素発生剤の所定量をビーカーに入れて容器(B)の中に挿入し容器(B)の配管(11)と容器(A)の配管(6)を耐圧製のプラスチックチューブ(19)で接続して配管(6)のバルブを閉とし、配管(11)のバルブを開とした。
3)容器(B)から容器(A)への水素供給と容器(A)から水の排水
容器(B)の配管(13)を真空ポンプに連結して容器(B)内を排気して減圧状態にした。次に配管(13)のバルブを閉じて耐圧製のプラスチックチューブを接続しその端を実施例5と同様に水の入ったメスシリンダーの底に配置した。配管(13)のバルブを徐々に開いてメスシリンダーの水を容器(B)内へ導入して水素発生剤と反応させた。水素の発生で容器(B)のゲージ圧力が0を超えて上昇し始めると同時に、容器(A)の配管(6)のバルブを開とし同時に排水口の配管(3)のバルブを開として満杯の水を容器(A)から徐々に排出した。
4)容器(A)へスプレーノズルからの加圧注水(水素水の生水1)
容器(A)内の水量は容器側部に設けた液面計(18)で計測して残液が1Lになった時点で排水を停止した。容器(A),(B)の圧力が一定になった時点で計測したところPlは0.048MPaとなった。次いで耐圧ホースを水道水蛇口に接続し水を放出しながら容器(A)の配管(20)に接続した。配管(6)のバルブを閉として、水道蛇口を開、配管(20)のバルブを開として水道水を配管(20)の先端に設置した加湿用のスプレーノズル(17)を通して容器(A)内へ加圧注水した。液面計が6Lを示した時点で注水を停止した。注水時の水道の水圧は0.4〜0.41MPaで5Lの水を注入するのに要した時間は約4分であった。また、液面計で6Lに達したときの(A)容器の内圧Puは0.126MPaであった。
5)生水1で生水した水素水の採水と評価
排水口の配管(3)のバルブを開き液面計のレベルが1Lになるまで採水を連続して行った。液面計のレベルが5.5L及び1.5Lの時点で採水した水を分析して溶存水素濃度DHを測定した。それぞれDH(1)=2.51ppm(5.5L時点),DH(2)=2.56ppm(1.5L時点)と高濃度の水素を含む水素水であった。またこの時のPlは0.048MPaと前回の値とほぼ同じであった。
6)繰り返し加圧注水での水素水の生水
生水1と同じ手法で水道水の加圧注水と排水を18日間かけて合計46回(生水1〜46)繰り返して水素水の生水を行った。この間、生水1と同様に数点の生水において採水を行いDH(1)及びDH(2)の測定を行った。また、各生水ごとにPl及びPuを測定した。これらの変化を積算採水量(5Lx生水数)に対してプロットした図を図13、14に示した。これらの図から外挿するとDHが1ppm以上の水素水は積算採水量で約400Lまで得られ、その時のPl、Puはそれぞれ約0.10、0.65(Kg/cm2)
となる。
本発明の水素水の生水装置および方法を用いることにより、安全な高濃度の水素を含む水素水が手軽に経済的に得られるため、それを飲料水として飲料することで人々の健康の維持や促進を図ることが期待できる。
1 飲料水
2、3、5、6、7、9、11、12、13、16、19,20 配管
4 フロート式取水口
8 気体拡散装置
10 台車
14 水素発生剤
15 ビーカー
17 スプレーノズル
18 液面計


Claims (12)

  1. 密閉容器(A)中で飲料水と水素ガス若しくは水素ガスを含む混合気体(水素ガスを含む混合気体を以降混合気体と省略する)を加圧状態で接触させて該飲料水に水素を溶解させて水素水を生水する方法に於いて、容器(A)内の水素水が利用のために排出されて、容器(A)の内圧が低下した時点で排出を停止し、その後新規な飲料水を密閉状態の容器(A)に充填することで容器(A)の内圧を上昇させ、再度容器(A)内に充填された飲料水に水素を溶解させる水素水の生水方法。
  2. 請求項1の方法に於いて最初に利用のために排出される水素水の生水方法として、容器(A)内へ飲料水を満杯になる迄充填し、次いで水素ガス若しくは混合気体を容器(A)内へ導入することで飲料水の一部を容器(A)から排出した後、容器(A)内の圧力を前記の水素ガス若しくは混合気体を導入することで上昇させて、水素を容器(A)内の飲料水に溶解させて水素水を生水する方法。
  3. 密閉容器(A)内へ水素ガス若しくは混合気体を大気圧以上の圧力、Pl、になる迄充填し、次いで飲料水、aL、を容器(A)の上部に設置した加湿用スプレーノズルを通して噴霧状に容器(A)内へ圧力が、Pu、になるまで加圧注入して飲料水に水素を溶解させて水素水を生水(生水1)し、次いで容器(A)の排出口から利用のために大部分の水素水を採水した後、再度スプレーノズルを通して飲料水、bL、を容器(A)内へ加圧注入して水素水を生水(生水2)して利用し、この生水サイクルを複数回繰り返す水素水の生水方法。
  4. (生水1)の工程で容器(A)内の最初の圧力をPlにする方法として、容器(A)内へ飲料水を満杯になるまで充填し、次いで水素ガス若しくは混合気体を容器(A)内へ導入することで飲料水の大部分を容器(A)から排出し、容器(A)の内圧がPlになるまで水素ガス若しくは混合気体を導入する請求項3の水素水の生水方法。
  5. 容器(B)内で水素発生剤から水素ガスを発生させてこの水素ガス若しくは混合気体を容器(A)へ導入して水素水を生水する請求項1から4の方法。
  6. 水素発生剤が少なくともマグネシウム金属、アルミニウム金属、水素化アルカリ金属、水素化アルカリ土類金属、水素化ホウ素アルカリ金属から成る化合物乃至は組成物から選ばれた少なくとの一種類である請求項5の方法。
  7. 混合気体が水素と窒素の混合気体である請求項1から5の方法。
  8. 少なくとも飲料水の注入口及び排出口、気体の注入口を有する容器(A)から成る水素水の生水装置に於いて、前記気体注入口から容器A内に配管が容器底部まで伸長しており、その先端部に気体拡散装置が設置されている水素水の生水装置。
  9. 少なくとも飲料水の注入口及び排出口、気体の注入口を有する容器(A)から成る水素水の生水装置に於いて、容器(A)内に於いて前記排出口に通じる取水口が設けられており、該取水口は容器(A)内の飲料水の水面付近に位置し、水面の降下と共に降下する機構を有している水素水の生水装置。
  10. 少なくとも飲料水の注入口及び排出口、気体の注入口を有する容器(A)から成る水素水の生水装置に於いて、容器(A)が水平方向に振動する振動台に設置されている水素水の生水装置。
  11. 少なくとも飲料水の注入口及び排出口、気体の注入口を有する容器(A)から成る水素水の生水装置に於いて、飲料水の注入口に加湿用スプレーノズルが装着てなる水素水の生水装置。
  12. 気体注入口が水素発生剤を収納した容器(B)に接続されてなる請求項8から11の生水装置。
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