JP2006116504A - 水素還元水及びその製造方法 - Google Patents

水素還元水及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【目的】多量の水素ガスを水に溶解せしめ、従来の還元水を凌ぐ飲用に適した高還元性の水素還元水を得る。
【構成】圧力容器6内に水素ガスを充填し、圧力容器6内における水素ガスの圧力を所定範囲に保ったまま、その圧力容器6内に原水を導入する。特に、原水は圧力容器6の内部上方に設けたノズル7から圧力容器6内にシャワー状に散水する。これにより、圧力容器6内の水素ガスに原水を接触させ、該原水中に水素ガスを溶解せしめた後、これを高気密性容器に充填して密閉する。
【選択図】図1

Description

本発明は還元力の高い水素を含有する水素還元水に係わり、特に飲用として好ましく、そのほか食品製造や金属洗浄などに用いて好適な水素還元水及びその製造方法に関する。
水の酸化還元性を判断する指標として、酸化還元電位がある。酸化還元電位がマイナス値を示す水(水溶液)は還元水といって還元性を有することが知られている。一般に、水道水の酸化還元電位は+500〜+750mV、井戸水や市販のミネラルウォータで0〜+500mVであり、これらは酸化性を有する水である。
これに対し、酸化還元電位がマイナス値を示す還元水は、金属の酸化や食品類の腐敗を抑制する効果があり、飲み水として摂取すれば、老化や病気の原因物質とされる体内の活性酸素が除去され、花粉症、アトピー、喘息などのアレルギー性疾患、胃腸などの消化器系疾患、並びに高血圧症といった健康障害も改善できると言われている。
ここで、還元水の多くは電解法により生成される。つまり、水の電気分解により陰極側に水素分子が集まる性質を利用し、陰極側における活性水素濃度の高い水を還元水として取り出している(例えば、特許文献1)。
尚、電解法によって得た還元水は、還元性を有する天然水と区別して「電解還元水」、又は陰極側の水がアルカリ化するので「アルカリ還元水」などと呼ばれる。
一方、水を電気分解するのでなく、活性化した水素ガスを水中に吹き込み、水中の溶存酸素を除去するという方法が知られる(例えば、特許文献2)。
又、水槽内の水に対して水素ガスを通気することにより、水槽内における水の溶存水素濃度を増加させるという方法も知られている(例えば、特許文献3)。
特開2002−254078号公報
特開平8−276104号公報 特開2002−172317号公報
然し乍ら、特許文献1のように、水の電気分解により得られる還元水(電解還元水)はアルカリ性を示し、酸化還元電位のマイナス値を高くするほどアルカリ性を示すpH値が高くなり、pH値を飲用に適する9〜10程度に抑えると酸化還元電位がマイナス150mV程度となり、還元性が低下してしまうという難点がある。
一方、特許文献2,3のように、水素ガスを水中に吹き込むことでも酸化還元電位はマイナスになるが、水素ガスを水中に通気する方式(バブリング方式)では、水素ガスが水と接触した部分でしか溶解しないので多くの水素ガスを溶解させることはできず、しかも水に溶解せずして水面まで達した水素ガスを回収することは難しく、このため水中を透過した水素ガスの多くは大気中に放出されるので、溶解処理に際して大量の水素ガスを必要とし、コスト高になるという問題がある。
又、還元性を示す基となる活性水素は非常に不安定で、自然放置した場合には、大気中に放出して水の酸化還元電位がプラス方向に変化し、消費者の手元に届くころには還元性が失われてしまうという問題があった。
本発明は以上のような事情に鑑みて成されたものであり、その目的は多量の水素ガスを水に溶解せしめて従来の還元水を凌ぐ飲用に適した高還元性の還元水を得ることにある。
本発明は上記目的を達成するため、以下に記載するような水素還元水の製造方法を提供するものである。
(1)圧力容器内に水素ガスを充填し、前記圧力容器内における水素ガスの圧力を所定範囲に保ったまま、その圧力容器内に原水を導入して水素ガスと接触させることにより、該原水中に前記圧力容器内の水素ガスを溶解せしめることを特徴とする水素還元水の製造方法。
(2)圧力容器内に水素ガスを充填し、前記圧力容器内における水素ガスの圧力を所定範囲に保ったまま、その圧力容器内に原水を導入して該原水を圧力容器の内部上方に設けたノズルから圧力容器内に散水して水素ガスと接触させることにより、該原水中に前記圧力容器内の水素ガスを溶解せしめることを特徴とする水素還元水の製造方法。
ここで、以上のような方法において、圧力容器内に加圧ポンプ若しくは加圧ガスの圧力により原水を導入することが好ましい。
又、原水中に圧力容器内の水素ガスを溶解せしめた後、これを高気密性容器に充填して密閉することが好ましく、これにより水素ガスの漏洩を防止することができる。尚、高気密性容器としては、水素ガスバリヤー層をもつシート材料から作られるパウチ、水素ガスバリヤー性を有する合成樹脂製ボトル、ガラス製ボトル、金属製ボトル、又は缶が用いられる。更に、本発明は上記のような方法により製造された水素還元水を提供するものである。
本発明の方法によれば、水素ガスを充填した圧力容器内に原水を導入して所定の圧力範囲に保たれた水素ガスと接触させることから、原水中に多量の水素ガスを溶解せしめて高還元性の水素還元水を得ることができ、圧力容器内の水素ガスも大気中に放出されることなく原水に溶解させて無駄なく使用することができる。
又、圧力容器の内部上方に設けたノズルから圧力容器内に原水を散水することから、原水を広範囲に分散させて水素ガスと良好に接触させることができ、しかもノズルが圧力容器の内部上方に設けられることから、圧力容器の底部に溜まった原水によりノズルからの散水が妨げられず、係るノズルから原水を高圧で噴出し続けて水素ガスとの良好な接触を維持することができる。
更に、圧力容器内に加圧ポンプ若しくは加圧ガスの圧力によって原水を導入することから、水素ガスの圧力を高く設定した場合でも、その圧力に抗して圧力容器内に原水を導入することができ、特に加圧ガスの圧力を利用するものでは電力を使用せずして原水の導入を行うことができる。
又、水素ガスを溶解せしめた原水を高気密性容器に充填することから、水素ガスの漏洩を防止して初期の高還元性を長期に亙って維持することができ、特に係る高気密性容器に水素ガスバリヤー層をもつシート材料から作られるパウチ、水素ガスバリヤー性を有する合成樹脂製ボトル、ガラス製ボトル、金属製ボトル、又は缶を用いることから、水素ガスの透過漏洩の抑制により高還元性の持続効果が上がり、しかも上記パウチを用いるものでは還元水の注入時にも空気との接触を抑制して還元性が損なわれることを防止できる。
加えて、水素ガスを溶解せしめた原水を高気密性容器に充填後、これを密閉した状態で加熱殺菌処理を施すことから、係る処理により水素ガスが外部に漏洩することを防止できる。
一方、本発明に係る水素還元水は、水素ガスを充填した圧力容器内に原水を導入して得られることから水素ガスの圧力に比例して溶存水素量を多くすることができ、このため還元性を高くすることができ、しかも高気密性容器に収容されるので高い還元性を長期に亙って維持することができる。
以下、本発明に係る水素還元水の製造方法について説明すると、係る方法の特徴は第1に水素ガスと原水を所定の圧力範囲の下で接触させることにある。これには、圧力容器を用い、その内部に水素ガスを充填し、圧力容器の内圧(水素ガスの圧力)を所定範囲に保ち、その状態で原水を圧力容器内に導入する。
特に、圧力容器内の空気を水素ガスにより追い出すか又は真空ポンプを用いて吸出し、次いで1〜100気圧(101325〜10132500Pa)、好ましくは1.1〜50気圧(111458〜5066250Pa)、あるいは2〜20気圧(202650〜2026500Pa)、更に好ましくは2〜10気圧(202650〜1013250Pa)に加圧した水素ガスを圧力容器内に充填し、その内圧を上記の範囲に保ったまま、圧力容器の内圧よりも大きな圧力を付与した原水を圧力容器内に導入、供給する。尚、圧力容器内への原水の導入には加圧ポンプ、若しくは加圧ガスの圧力を利用することができる。これによれば、圧力容器内における水素ガスの圧力を高く設定した場合でも、その圧力に抗して圧力容器内に原水を導入することができ、特に加圧ガスの圧力を利用するものでは電力を使用せずして原水の導入を行うことができる。
又、圧力容器内に導入する原水は、所定の口径を有する給水管の先端から放出してもよいが、取り分け複数の微細な孔(例えば、口径100〜300μm)をもつノズルを給水管の先端に取り付けるなどしてシャワー状乃至は霧状に散水することが好ましく、これにより水素ガスとの接触面積を増大させて水素ガスの溶解量を高めることができる。特に、ノズルは圧力容器の内部上方に設けることが好ましく、これにより圧力容器の底部に溜まった原水にノズルを浸らすことなく、係るノズルから原水を高圧で噴出せしめて圧力容器内の広範に分散させることができる。
以上のような方法によれば、原水中に多量の水素ガスを溶解せしめ、従来の電解還元水の酸化還元電位が−200〜−300mVであるところ、これを遥かに凌ぐ−500mV以下の酸化還元電位を示す高還元性の還元水が得られる。これは、一定の温度で一定量の液体に溶解する気体の量はその圧力に比例するというヘンリーの法則に基づくものであり、大気圧下で原水に水素ガスを吹き込む場合に比べると、より多くの水素ガスを溶解せしめることができる。
ここに、原水に対する水素ガスの溶解量を増大させるには、圧力容器内の水素ガスの圧力を高くするほどよいが、100気圧を超えるような圧力設定では圧力容器を含む設備全体が大掛かりとなるので、水素ガスの圧力の上限は100気圧、好ましくは50気圧、あるいは20気圧、更に好ましくは10気圧程度に設定することがよい。一方、圧力容器内の水素ガスの圧力が低ければ、それだけ原水に対する溶解量が低下するので、水素ガスの圧力の下限は少なくとも1気圧、好ましくは大気圧よりも大きい1.1気圧、更に好ましくは2気圧程度に設定することがよい。
尚、水素ガスはボンベに充填されたものをそのまま使用してもよいが、これをプラズマなどにより活性化した活性水素とすることが好ましい。又、原水は水道水、これを蒸留した蒸留水もしくは脱塩水(純水)でもよいが、飲用にしてカルシウム、カリウム、ナトリウム、鉄、亜鉛、マグネシウムといった多くのミネラルを含む天然水が好ましい。例えば、富山市の地下水(井戸水)の精密微量分析を行うと、多種類のミネラルを検出できる。これはアルカリ土類金属に属するカルシウムをはじめ、アルカリ金属に属するナトリウム、カリウムが中心で、多い元素では数十ppm、少ないものでも数ppmが認められる。
特に、それらミネラル(金属)はイオン化傾向が大きく、原水の酸化還元電位をマイナスにシフトする還元剤として機能する。従って、原水には還元剤として機能するミネラルを含んだものを用いることが好ましく、これによれば水素ガスとの相乗作用により還元性が一段と向上するという効果を得られる。但し、原水として、ミネラル分の少ない水道水にミネラルを人工的に添加してもよい。
又、水素ガスと接触させる前の原水には抗酸化性物質を添加することが好ましい。これによれば、水素ガスとミネラルの働きによる高い還元性を維持することができる。尚、抗酸化性物質は人体に害にならないもので、これにはアミノ酸(アスパラギン酸、アルギニン、リシン、アラニン、グルタミン酸、ロイシン、イソロイシン、バリン、プロリンアミノ酸など)、アスコルビン酸、フェノール化合物(トコフェロール、グアヤク脂、ノルジヒドログアヤレチック酸:NDGA)、オキシ酸類(クエン酸、酒石酸、リンゴ酸など)、リン酸及びその誘導体(フィチン酸、レシチンなど)、コーヒー酸誘導体(クロロゲン酸、ジヒドロコーヒー酸など)、及びフラボノイドのうち、少なくとも一種、好ましくは数種類の混合物が用いられる。
ここに、カルシウムなどの水酸化物を含んだ原水では、酸化還元電位をマイナス側にシフトさせることができるが、その種の金属の水酸化物が溶存すると、原水のpH値が上がってアルカリ性になる。特に、アルカリ度が高すぎる場合には飲用に適さなくなるので、これを中性側に傾ける操作が必要になる。この点、上記のような酸から成る抗酸化性物質はアルカリ性の原水を中性側に傾け得るpH調整剤としても機能し、その添加量によって原水が多量の水酸化カルシウムを含む強アルカリ性の場合でも、そのpH値を中性域(例えば、pH5.8〜8.6)に調整して中性還元水とすることができる。
次に、本発明の他の特徴である高気密性容器について説明すると、本発明はこれにアルミパウチ、すなわち水素ガスバリヤー層としてアルミ層をもつシート材料から作られるパウチを用いる。係るアルミパウチは2枚のプラスチックフィルム(ポリエステル/ポリプロピレン、又はナイロン/ポリプロピレン)の間にアルミ箔を挟み込んだシート材料を二枚重ねにしてその周縁をヒートシールするなどして形成される公知のフレキシブル容器であり、これによれば偏平状態にして内部に水素還元水を空気と接触させることなく注入でき、しかもその注入口を水素還元水の充填直後にヒートシールするなどして密閉し、水素ガスの漏洩を完全にシャットアウトして充填した水素還元水の還元力を長期に亙って充填時の状態に維持することができる。
又、以上のようなパウチによれば、水素還元水の充填後に短時間で良好な殺菌処理を施すことができる。係る殺菌処理には70〜85℃、好ましくは80℃に加熱した熱湯を用い、これに水素還元水を充填して密閉したパウチ(高気密性容器)を30分程度浸漬するが、熱湯や加熱蒸気を吹き付けるようにしてもよい。但し、充填作業を無菌室内で行うなどして上記のような加熱殺菌処理を省略することができる。
尚、水素ガスバリヤー層はアルミ箔に限らず、その他の金属箔、PVDCやEVOHなどの樹脂フィルム、又はガラスやアルミその他の金属を蒸着したものでもよい。又、高気密性容器として、そのほかアルミやスチールの缶、金属のキャップを有するガラス製ボトル並びにアルミやスチールを材料とする金属製ボトル、もしくは金属の蒸着や数種類の樹脂を多層化することによって水素ガスバリヤー性を付与した合成樹脂製ボトルなどを用いることもできる。しかし、硬質で定形の缶やボトルでは、それ自体が水素ガスバリヤー性を有していても、還元水の充填時などに容器内の空気と還元水が接触して水素ガス溶解時点の還元力が若干ながら損なわれるので、本発明に用いる高気密性容器としては上記のようなパウチが最も好ましい。
因みに、現在飲料容器として一般に広く利用されているポリエチレンテレフタレート製のボトル(PETボトル)では、水素ガスが容器壁を通って外部に放出してしまい、開栓せずして酸化還元電位が徐々にプラス側にシフトするので適用できない。但し、本発明に係る水素還元水をPETボトルに充填した場合でも、これを水素ガスの雰囲気下に保存することで酸化還元電位をマイナスに維持することができる。
図1において、1は井戸などの水源、2は処理用の原水を水源から取り出すための取水ポンプ、3は活性炭などを収容した一次濾過装置であり、この一次濾過装置3内を通して原水貯蔵タンク4に一定量の原水が貯蔵される構成としてある。尚、原水貯蔵タンク4内には水位センサがあり、その検出信号に基づいて取水ポンプ2が駆動して原水貯蔵タンク4内の原水が一定量に保たれるようになっている。
又、図1において、5は原水貯蔵タンク4内の原水を取り出す加圧ポンプ、6は加圧ポンプ5により加圧した原水が導入される圧力容器、7は加圧ポンプ5から送り込まれる原水を圧力容器6内に散水するノズルであり、係るノズル7は圧力容器6の内部上方に固定されて原水貯蔵タンク4から延びる給水管と接続される。又、圧力容器6にはレギュレータ8を介して水素ボンベ9が接続される。
そして、本例によれば、水素ボンベ9内に封入された高圧の水素ガス(約20MPa)をレギュレータ8により所定の圧力(本例において約0.6MPa)に調整して圧力容器6内に充填後、圧力容器6内における水素ガスの圧力を所定範囲(本例において0.6〜0.7MPa)に保ったまま、加圧ポンプ5を駆動して原水貯蔵タンク4内の原水を圧力容器6内に導入し、その原水をノズル7から圧力容器6内にシャワー状に散水するようにしている。
このため、原水は圧力容器6の上部から下部に向かって広範に分散しながら、高圧の水素ガスと良好に接触して該原水中に多量の水素ガスが溶解するようになる。
尚、水素ガスが溶解された原水は、圧力容器6の底部に接続する製品貯蔵タンク10に回収された後、限外濾過膜を内蔵する二次濾過装置11を介して充填機12に供給され、この充填機12で高気密性容器に充填された後に加熱殺菌処理が施される。
ここで、圧力容器6内に原水を導入する前には、バルブV1,V2を開けて水素ボンベ9内の水素ガスにより圧力容器6内と製品貯蔵タンク10内の空気を追い出し、次いでバルブV1,V2を閉めて圧力容器6内に水素ガスを所定の圧力に達すまで充填するが、圧力容器6内の空気の除去に真空ポンプなどを利用することもできる。又、ノズル7は渦巻状の管に複数の小孔を開けたものとされるが、本発明はその形態に限定されるものではない。
更に、上記例では原水を加圧ポンプ5で圧力容器6内に導入するようにしているが、水素ボンベ9やその他のガスボンベを原水貯蔵タンク4に接続し、水素ガスその他の加圧ガスによる圧力で原水を圧力容器6内に導入せしめることもできる。
[試験1]
本試験では水素ガスを溶解した水(水素還元水)の保存状態による酸化還元電位への影響を検討した。尚、酸化還元電位の測定は、酸化還元電位計(東亜ディーケーケー株式会社製HM−21P型、比較電極:銀−塩化銀)を用いた。又、水素還元水の製造には、イオン交換樹脂で精製した純水を用い、これを洗気ビンに250ml入れ、これに水素ガスを流量14.3ml/秒で30分間吹き込んだ。得られた水素還元水(検水)は以下に示す4つの方法で保存し、その各検水について一日置きに酸化還元電位を測定した。
(1)開栓し室温で保存した場合
(2)開栓し冷蔵庫内に置いて4℃で保存した場合
(3)密栓のまま室温で保存した場合
(4)密栓のまま冷蔵庫内に置いて4℃で保存した場合
水素ガス溶解直後では、各検水の酸化還元電位は−320mVを示したが、経時的に電位はプラスへと移行した。保存状態の異なる各検水の酸化還元電位に多少の違いは生じたが、一週間後の酸化還元電位は全て+300mV以上となった。
[試験2]
本試験では原水に含まれるミネラルの濃度による酸化還元電位への影響を検討した。そのために、純水に水酸化カルシウムを添加し、水酸化カルシウム飽和水溶液(1850ppm)を調製し、これを10倍(185ppm)、100倍(18.5ppm)、および1000倍(1.85ppm)に希釈し、これを洗気ビンに250mlずつ入れ、それぞれに水素ガスを通気して合計4種類の検水を調製した。そして、その各検水を開栓状態とし、一日置きに酸化還元電位を測定した。その結果を図2に示す。尚、縦軸は酸化還元電位、横軸は日数である。
図2から明らかなように、カルシウム濃度が高い検水ほど、低い酸化還元電位を維持し続けた。特に、カルシウム濃度が1850ppmの検水では13日間、酸化還元電位がマイナス値を持続した。又、いずれの検水も初期の酸化還元電位を−320mV以下にすることができた。
[試験3]
本試験では抗酸化性物質(アスコルビン酸)の添加による効果を検討した。水酸化カルシウムの濃度が300ppmの水溶液のpHは12であり、これを洗気ビンに250ml入れ、これにL−アスコルビン酸をpH7になるまで添加した。又、比較として、純水250mlに上記と等量のL−アスコルビン酸のみを加えたもの、及び何も加えない純水250mlを洗気ビンに入れ、それらに水素ガスを通気して合計3種類の検水を調製した。そして、その各検水を開栓状態とし、一日置きに酸化還元電位を測定した。その結果を図3に示す。尚、縦軸は酸化還元電位、横軸は日数である。
図3のように、水酸化カルシウムとアスコルビン酸を含む中性検水A、及び純水から成る検水Cでは酸化還元電位の経時的変化に大差は認められなかったが、アスコルビン酸のみを含む検水Bでは初期の酸化還元電位が高く、比較的短期間で酸化還元電位がプラスに移行することが認められた。
[試験4]
本試験では水素還元水を収容する容器としてPETボトルが有効か否かを検討した。先ず、3つのPETボトル(500ml)にイオン交換水を入れ、それぞれに水素ガスを通気した後、栓をした。そして、一つのPETボトルを真空デシケーター(角型、幅30cm、奥行30cm、高さ25cm、内容積約20リットル)内に置き、真空ポンプで減圧にした。その後、真空デシケーター内に水素ガスを大気圧状態まで導入し、そのままの状態で保存した。一方、他のPETボトルはそれぞれ冷蔵庫内と室内に保存した。そして、それら各PETボトル内の検水について酸化還元電位の経時変化を調べた。その結果を表1および図4に示す。
Figure 2006116504
真空デシケーター内に保存したPETボトルでは酸化還元電位が20日間を通してマイナス値を維持したが、その他は数日でプラスにシフトした。この結果から、PETボトルでは水素ガスのバリヤー性(遮断性)に欠けることが判明した。但し、水素ガスの雰囲気下に保存すれば酸化還元電位を低位に維持できることも判った。
[試験5]
本試験では、圧力容器内に水素ガスを8気圧で充填し、この中に原水を12気圧で導入(シャワー状に散水)した。これにより、圧力容器内で原水に水素ガスを十分に接触させて溶解させた後、これをアルミパウチに充填して密閉し、次いでこれを80℃の熱水中に漬けて加熱殺菌処理を行った。尚、水素還元水の酸化還元電位はアルミパウチへの充填時点で−600mVであり、加圧下における原水と水素ガスとの接触により、大気圧下のときよりも酸化還元電位が低下することが認められた。これは、原水に対する水素ガスの溶解量が大きいためと思われる。
又、常温で保存したアルミパウチを2週間後に開封して内容物(水素還元水)の酸化還元電位を測定したところ、初期値と大差ない−570mVであり、本発明に係る水素還元水を充填する高気密性容器としては、アルミパウチが有効であることが判った。
尚、高気密性容器にネジ式アルミキャップ付のアルミ製ボトルを用いて上記と同様の試験を行ったところ、アルミパウチと同じく内部の水素還元水に酸化還元電位の大きな変化はなく、その初期値が−600mVであったところ、2週間後にも−560mVと低位の酸化還元電位を維持することが認められた。
以上、本発明について説明したが、係る水素還元水は飲用に限らず、金属洗浄水や調理用水などとしても好適に利用することができる。
本発明に係る水素還元水を製造する設備の構成例を示すフロー図 水酸化カルシウム濃度の相違による酸化還元電位の経時変化を示すグラフ アスコルビン酸の添加による酸化還元電位の経時変化を示すグラフ 保存状態の相違による酸化還元電位の経時変化を示すグラフ

Claims (6)

  1. 圧力容器内に水素ガスを充填し、前記圧力容器内における水素ガスの圧力を所定範囲に保ったまま、その圧力容器内に原水を導入して水素ガスと接触させることにより、該原水中に前記圧力容器内の水素ガスを溶解せしめることを特徴とする水素還元水の製造方法。
  2. 圧力容器内に水素ガスを充填し、前記圧力容器内における水素ガスの圧力を所定範囲に保ったまま、その圧力容器内に原水を導入して該原水を圧力容器の内部上方に設けたノズルから圧力容器内に散水して水素ガスと接触させることにより、該原水中に前記圧力容器内の水素ガスを溶解せしめることを特徴とする水素還元水の製造方法。
  3. 圧力容器内に加圧ポンプ若しくは加圧ガスの圧力により原水を導入することを特徴とする請求項1、又は2記載の水素還元水の製造方法。
  4. 原水中に圧力容器内の水素ガスを溶解せしめた後、これを高気密性容器に充填して密閉することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の水素還元水の製造方法。
  5. 高気密性容器として、水素ガスバリヤー層をもつシート材料から作られるパウチ、水素ガスバリヤー性を有する合成樹脂製ボトル、ガラス製ボトル、金属製ボトル、又は缶を用いることを特徴とする請求項4記載の水素還元水の製造方法。
  6. 請求項1〜5の何れかに記載の方法により得られる水素還元水。
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