JP6587314B2 - 飲料用水素含有水製品及び箱詰めキット - Google Patents
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Description
また例えば空気を除去した圧力容器内に水素ガスを充填し、該圧力容器内における水素ガスの圧力を2〜10気圧に保ったまま、その圧力容器内に原水をシャワー状に散水して水素ガスと接触させることにより、水素ガスを効率よく溶解させる方法が提案されている(特許文献2)。
あるいは、水に高圧で水素ガスを噴射して超微細気泡(所謂“ナノバブル”“マイクロバブル”)を発生させ、これを水に溶解させる方法が提案されている(特許文献3)。
さらに本発明者らは、製造した飲料用水素含有水製品を保管する際、封止キャップが下を向いた姿勢に、容器体の底部が上を向いた状態に保管することで、容器内部の水素ガスの容器外部への放出と容器外部から容器内部への空気の流入を少なくすることにより、飲料用水素含有水製品の溶存水素濃度を大きく低下させずに長期間保管できることを見出し、以下の本発明を完成させた。
ストロー下部が該容器体内に差し込まれ、該容器体にその上縁部での熱溶着により固着されてなるスパウト付ストローと、
該スパウト付ストローの上端口部に螺着された封止キャップとを備えてなる、ストロー付包装容器と、
該容器内に加圧充填された水素含有水と、
該容器内の水素含有水より上方の空間に、該加圧充填後の加熱処理により生成されそしてその後少なくとも90日経過後においても存在するガス雰囲気とを有する飲料用水素含有水製品であって、
前記スパウト付ストローは、少なくとも前記容器体に熱溶着された部分より上方のストロー上部において、水素ガスの透過を遮るガス遮断材を、ストロー内周壁の表面又は内部に、実質全域に亘って配備してなることを特徴とする、
飲料用水素含有水製品に関する。
また前記ガス遮断材は、前記スパウト付ストローの上端において、前記封止キャップとの頂部内面と当接する部分にまで伸びて設けられていることが好ましい。
さらに前記スパウト付ストローの前記封止キャップは、その頂部の内壁に、前記スパウト付ストローの上端口部を封止できる水素ガス遮断性のインナーシール材が設けられてなることが好ましい。
また前記ガス雰囲気は、水素ガス分圧が雰囲気全体圧に対して90%以上の雰囲気であることが好ましい。
さらに前記水素含有水は、0.15MPa乃至0.5MPaの負荷圧力にて前記ストロー付包装容器内に加圧充填されることが好ましい。
そして前記充填後の加熱処理は、85℃乃至90℃の温度で、20分間乃至1時間の加熱条件にてなされることが好ましい。
また前記水素含有水は、充填時の溶存水素濃度が大気圧下で、充填時の該水素含有水の水温における水素の水への飽和濃度以上であることが好ましい。
そして本発明の飲料用水素含有水製品において、前記容器の製品容量は、150mL乃至550mLであることが望ましい。
小箱を備え、そして該2箱以上の小箱が前記箱内に収容されていてもよい。
また前記箱は、箱内に装填された2個以上の飲料用水素含有水製品を個々の製品ごとに、或いは、2個又は3個の製品ごとに、区切る仕切り材を設けていてもよく、或いは、前記飲料用水素含有水製品の逆さ姿勢が保たれるように、前記キャップの動きを拘束する姿勢保持手段を設けていてもよく、これら仕切り材と姿勢保持手段の双方が設けられていてもよい。
さらに前記箱の側面の少なくとも一箇所及び/又は上面に、箱内に装填される飲料用水素含有水製品を表示する標識が設けられていてもよい。
このため本発明により、長期間保管後においても水素含有水の溶存水素濃度の変化が少なく、品質の安定した水素含有水を消費者に供給することが可能となる。
加えて、飲料用の水素含有水製品の場合、水素含有水を保存容器に充填・密封した後、食品衛生上の観点から、殺菌のための加熱処理を経る必要がある。この加熱処理によって容器内部の水素含有水の温度が上昇するに伴い、飽和水素濃度は低下し、水素含有水に溶存していた水素が溶存状態を保てず気化することとなり、通常、容器の上部となるキャップやストロー上部の吸口部(スパウト)の周辺に溜まることとなる。気化した水素(ガス)は、加熱処理後に製品を冷却しても直ちには水素含有水に再溶解せず、このため容器内部で水素含有水と水素ガスが一時的に共存した状態となる。すなわち、一時的に容器内の水素含有水の溶存水素濃度が大きく低下する。その後、時間の経過とともに(通常1〜2週間程度)、加熱処理後に生成した容器内部の水素ガスが水素含有水に再溶解され、充填時の溶存水素濃度に近づくこととなる。しかし、保存容器として汎用のストロー付包装容器を使用した場合、該ストロー付包装容器における上端口部(即ち吸口部:スパウト)やキャップの気密性を完全に保つことは難しく、僅かながら容器内部の空間と外部の空間とが連通している。このため、時間の経過と共に、ごく僅かであっても容器外部からの空気が容器内部に徐々に流入することは避けられず、そして水素含有水と空気とが接することによって起こる溶存水素濃度の低下は避けられない。
このように、水素含有水を汎用のストロー付包装容器に充填・密封した従来の水素含有水製品は、製造から期間が経過するにつれて水素含有水の溶存水素濃度が低下してしまうという問題が生じており、製造後から長期間(例えば3〜6ヶ月程度の期間以上)経過した場合においても溶存水素濃度をできるだけ維持した水素含有水製品が求められていた。
本発明はこうした課題を解決するものであって、水素含有水を充填する容器本体のみならずスパウト・ストロー部分においても水素ガス遮断性(ガスバリア性)を高め、且つ、水素含有水を容器内に加圧充填することで、水素含有水の溶存水素濃度の低下が極力抑制されるようにしたものである。
そして製品の天地を逆さにし、スパウトやキャップの部分を製品内部の水素含有水自体で塞ぐ(製品内部に存在するガスをスパウトやキャップと接触させない)ことによって、これらから容器内部の水素ガスの放出が抑制されることを見出した。そしてそれにより、溶存水素濃度を大きく低下させることなく水素含有水製品を長期間保管できる箱詰めキットの完成に至ったものである。
以下、本発明の飲料用水素含有水製品並びにその箱詰めキットについて詳細に説明する。
本発明の飲料用水素含有水製品は、可撓性を有する袋状容器体とスパウト付ストローと封止キャップとを備えてなるストロー付包装容器と、該容器内に加圧充填された水素含有
水と、該容器内の水素含有水より上方の空間に該加圧充填後の加熱処理により生成されたガス雰囲気とから構成される。
本発明の飲料用水素含有水製品の一形態の例を図1に示す。図1に示す飲料用水素含有水製品1は、容器体3とスパウト付ストロー4と封止キャップ5から構成されるストロー付包装容器2に水素含有水6が充填され、その後、該スパウト付ストロー4の上端口部42Aをキャップ5で封止された形態にある。
前記ガス雰囲気は少なくとも90日経過後においても存在し、好ましくは180日経過後も存在してなる。該ガス雰囲気は、該雰囲気全体圧に対して水素ガス分圧が90%以上の雰囲気となっている形態であることが特に好ましい。なお、従来汎用のストロー付包装容器に水素ガスを常圧充填された従来の飲料用水素含有水製品も、充填後の加熱殺菌処理により水素ガス雰囲気を生成するが、その加熱殺菌後常温に冷却された段階で、水素ガスの再溶解により水素ガス雰囲気は実質消失する。これに対し、本発明の飲料用水素含有水製品にあっては、加熱処理後常温に冷却された段階でも水素ガスの雰囲気が存在し続ける。すなわち、本発明の飲料用水素含有水製品は、製造後の保存期間において、容器の内部に水素含有水とガス雰囲気が共存し続けている。このため、該製品を上下に軽く振ると、容器の内壁に該水素含有水が当たる音(例えば、チャプチャプ、カシャカシャなどの擬音)が発生し、この音によりガス雰囲気の存在が確認される。
また、後述するストロー付包装容器において、スパウト付ストローを透明あるいは半透明なものとすると、容器体と封止キャップの間に露出するスパウト付ストローの外側から、ガス雰囲気の存在の有無が確認できる。図2に、図1に示す飲料用水素含有水製品1のスパウト付ストロー4の上端口部42Aの周辺Aの拡大図を示す。すなわち、前記飲料用水素含有水製品においてガス雰囲気が存在する場合には、ストローの外側からガス雰囲気7の存在が確認でき(図2(a)参照:水素含有水6、ガス雰囲気7)、あるいは、前記飲料用水素含有水製品を上下に軽く揺らすと、容器内で水素含有水6が移動する様子、すなわちガス雰囲気7が移動する様子を、前記ストローの外側から目視にて確認できる(図2(b)参照:水素含有水6、ガス雰囲気7)。
そして本発明の飲料用水素含有水製品は、好ましくは、充填される水素含有水の酸化還元電位が、製造後、常温保存下で少なくとも90日経過後において、{[−59×(90日経過後の該飲料用水素含有水製品中の水素含有水のpH値)]−180}mV以下であることを特徴とするものである。例えば本発明の飲料用水素含有水製品は、90日経過後に、当該飲料用水素含有水製品中の充填された水素含有水のpHが7.0の場合には、該水素含有水の酸化還元電位が−593mV以下である。
本発明の飲料用水素含有水製品にあっては、充填される水素含有水の酸化還元電位が製造後、常温保存下で少なくとも90日経過後において上記式を満たすものであり、同時に、90日経過後において該製品を上下に軽く振ると、容器の内壁に該水素含有水が当たる音が発生し、ガス雰囲気の存在が確認されるものである。
ここで、本発明で規定する酸化還元電位(ORP)の値は、銀−塩化銀電極を基準として測定したときの値(vs.Ag/AgCl)を指し、標準:水素電極(SHE)に対する銀−塩化銀電極(Ag/AgCl)の電位は25℃で+0.199V(vs.SHE)である。
本発明の飲料用水素含有水製品に使用するストロー付包装容器は、金属ラミネートフィルムからなる可撓性を有する袋状容器体内に、スパウト付ストローのストロー下部を差し込み、該容器体にその上縁部での熱溶着によりスパウト付ストローを固着し、該スパウト付ストローの上端口部に封止キャップを螺着してなる袋状容器、所謂「アルミパウチ」の形態の容器を使用する。
ここで本発明では、後述するように上記スパウト付ストローとして、ストロー上部すなわち吸口(スパウト)部分のガス遮断性を高めたストローを使用することを特徴とする。また上記封止キャップにおいてもガス遮断性を高めたキャップを使用することが好ましい
。
本発明の飲料用水素含有水製品のストロー付包装容器に使用するスパウト付ストローの一形態の例を図3に斜視図(外観)にて示す。
図3に示すように、スパウト付ストロー4は、内容物の導入口を為すストロー部41、内容物の充填口且つ吸引口となる口部42が備えられ、上端口部42Aより後述する充填装置によって水素含有水が充填される。該口部42の下部外周には、後述する封止キャップが着脱自在に螺着できるようにするための雄ネジ部43が形成され、さらにその下方には、封止キャップを係合させるための突起部48が形成されている。さらにその下方には、充填装置に送り込まれる際、容器の供給時にガイドレールに嵌合させるためのフランジ47が形成されている。なお、図3には示されていないが、スパウト付ストロー4の上端口部42Aを封止する封止キャップの内周には、口部42の雄ネジ部43に螺合する雌ネジ部が形成されている。また、口部42の先端には、内容物を充填した後に、上端口部42Aを封止するためのシール材を設けてもよく、これにより加圧加熱殺菌しても口部42から内容物である水素含有水が漏れ出るのを防ぐことができる。前記シール材は合成樹脂フィルムと金属箔とをラミネートしたフィルム等により形成され、口部42の上端口部42Aにヒートシールなどの手段により溶着され得る。
そしてフランジ47の下方には、容器体3に熱溶着させるための熱溶着部44が設けられている。またストロー部41の上方には、孔46が設けられ、これにより内容物である水素含有水を容易に吸い出すことができる。そして、孔46形成部分の強度補強並びに、スパウト付ストロー4を容器体3に安定して配置するための耳部45が上記熱溶着部44に連続して下方に伸びるように形成されている。
すなわち、図3に示すスパウト付ストロー4において、少なくとも熱溶着部44より上方のストロー上部4Aに、ストロー内周壁の表面上又は内部に、実質全域に亘ってガス遮断材を配備する。なお、ガス遮断材は、例えばフランジ部47から、突起部48、雄ネジ部43、そして口部42に亘って配備されていてもよく、さらに、熱溶着部44も含みて配備されていてもよい。但し、例えばストロー部41は容器体3内に位置し、ここで容器体3自体がガスバリア性を発揮するため、この場合には該ストロー部41のガスバリア性は特には必要としないものとなる。このため、前記ガス遮断材をスパウト付ストロー4全体に亘って、例えばストロー部41からストロー上部4Aに向かって設けても、耐ガス透過性効果の効率面からも費用面からも適当ではない。従って、ガス遮断材は、スパウト付ストロー4が容器体3より突出した部分に相当するストロー上部4A、すなわちフランジ部47を少なくとも含んでそれよりストローの上方に、或いは、熱溶着部44全体を含むか熱溶着部44の一部を含んでそれより上方に、そして口部42に至るまで設けられ得、好ましくは、スパウト付ストローの上端において後述する封止キャップとの頂部内面と当接する部位にまで伸びて設けられることが望ましい。
内筒81は前記口部42と同一の材質であることが好ましいが異なっていてもよく、上述の既存の樹脂材料を使用できる。中でも、例えばポリエチレン(PE)・ポリプロピレン(PP)・ポリエチレンテレフタレート(PET)・ナイロン(Ny)などの樹脂が好ましいが、これらに限定するものではなく、内筒81の形状が形成でき、ガス遮断材82を被覆することができ、また口部42と一体成形可能であるものであればどのような樹脂であってもよい。
また、ガス遮断材82としては、水素や酸素等の気体を透過しないものであれば特に限定されないが、アルミニウム、鉄、銅、鈴等の金属箔(金属フィルム)や、ポリ塩化ビニリデン等のフィルム、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィンフィルム等にポリ塩化ビニリデンを塗工したフィルム、或いはこれらポリオレフィンフィルム等にアルミニウム、カーボン、シリカ等を蒸着を施したフィルムが挙げられる。中でもガスバリア性、コスト面及びフィルムの操作性の観点から、好ましくはアルミニウムフィルム(アルミニウム箔)が挙げられる。この他にもEVOH等の多層フィルムを用いることにより、ガス遮断性を向上させることもできる。
図4(b)に、前記ガス遮断筒8を装填し、ストロー上部4Aと一体成形を為したスパウト付ストロー4のストロー上部4A周辺の断面図を示す。図4(b)には、外周面にガス遮断材82を装着したガス遮断筒8が、熱溶着部44の略中央部から上方に向かって、そして口部42にまで及ぶように挿入され、そしてガス遮断筒8がストロー上部4Aと一体成形され、熱溶着部8X及び8Yが形成されてなる態様を示している。
なお、前記スパウト付ストロー4においてストロー上部4Aとなる部分(ガス遮断筒8が装着される部分)の内周を、ガス遮断筒8の厚み分の環状の凹部となすことで、ガス遮断筒8がストロー上部4Aと一体成形された後、スパウト付ストロー4の内径がストロー上部4Aで小さくなることを防ぎ、内容物の出入がスムーズとなる(図5(d)参照)。
図5(a)はガス遮断筒8が上端口部42Aにまで及ぶように挿入されて一体成形されてなり、すなわちガス遮断材82が前記スパウト付ストローの上端口部42Aの直下にまで及んでなり、熱溶着部8X(及び図示しない8Y)によってストロー上部4Aとガス遮断筒8が一体成形されている形態を示す。
また図5(b)は、図5(a)に比べ、ガス遮断筒8が口部42の略中央まで及ぶよう
に挿入されて一体成形されてなり、すなわちガス遮断材82が前記スパウト付ストローの口部42の略中央にまで及んでなり、熱溶着部8X(及び図示しない8Y)によってストロー上部4Aとガス遮断筒8が一体成形されている形態を示す。
本発明において、ガス遮断材82が上端口部42Aの直下にまで及ぶ(図5(a))態様とすることにより、スパウト付ストローのガス遮断性をより高めることができるため好ましい。なお、ストロー上部4Aとガス遮断筒8の一体成形後、熱溶着部8Xを切断し、ガス遮断材82が上端口部42Aからみて露出した形態(図5(c))とすることもできる。
ここで例えばストロー上部4A(例:口部42)において、その断面は、内側から内筒81/ガス遮断材82/口部42の順に形成され、材料の側面からみると例えばPE/アルミフィルム/PEの順に積層された形態を有する。こうした形態を為すことにより、口部42近辺の内部からの水素ガスの透過・外部からの酸素ガス等の透過を防ぐとともに、内容物である水素含有水がガス遮断材82に直接触れることがない。
上記封止キャップとしては、前述のスパウト付ストローの上端口部に螺着され、該ストローの上端口部を密封できる形状であれば特に限定されない。通常、該封止キャップの内周には、前記スパウト付ストロー4の口部の雄ネジ部に螺合する雌ネジ部が形成され、また前記スパウト付ストローの突起部と係合できるバンドが設けられる。
図6に、本発明の飲料用水素含有水製品のストロー付容器に使用するスパウト付ストローを封止する封止キャップの一形態の例を断面図にて示す。
図6に示すように、封止キャップ5には、その内周に、スパウト付ストロー4の口部42の雄ネジ部に螺合する雌ネジ部51が形成されており、また図6には示されていないが、スパウト付ストロー4の突起部48と係合できるバンドが設けられる。
前記インナーシール材53は、合成樹脂フィルムや、金属箔(フィルム)、またこれらを相互にラミネートした積層フィルムにより形成され得る。そして前記合成樹脂フィルムとしては、スパウト付ストローで挙げた樹脂材料を用いたフィルム、また、前記ガス遮断材として挙げた各種フィルム、さらに金属箔としては前記ガス遮断材として挙げた金属箔を好適に用いることができる。
また前記インナーシール材53は、少なくともスパウト付ストロー4の口部42と当接する面に合成樹脂フィルムが設けられてなることが好ましく、これにより、スパウト付ストロー4の上端口部42Aに封止キャップ5を取り付けた後、スパウト付ストロー4の上端口部42Aと、インナーシール材53とを熱溶着によって封止することができる。なお前記インナーシール材53において、前記封止キャップ5の頂部52の内壁と当接する面は合成樹脂フィルムであっても金属箔であってもよい。
上記容器体としては、金属ラミネートフィルム製の容器体、例えばアルミラミネートフィルム製の容器体、所謂パウチ容器が、気密性が高く水素の流出を防ぐことができるために好ましく用いられる。パウチ容器の形状としては、既に市販されているガゼットタイプ(まち付き)、スタンドタイプ(まち無し)等、各種のタイプのものを使用できる。
品容量」とは、製品が流通・販売される際の規格容量(適正充填量、表示内容量とも称する)であり、通常、容器に充填できる最大容量より数%〜15%程度少ないものとなっている。
なお、キャップや吸水口(スパウト)の大きさ(口径)は製品容量に関わらずほぼ一定となっている。そのため、加熱処理に起因して生じ、キャップやスパウト周辺に溜まっている水素ガスと、容器内の水素含有水との接触面積は、低容量(150mLや200mLなど)の製品と比べて、500mLや550mLといった大容量の製品容量の場合には小さいものとなる。従ってこうした大容量製品にあっては、製品内の水素ガスの水素含有水への再溶解が、低容量の製品と比べてゆっくりと起こる。このため、大容量製品にあっては、本発明の飲料用水素含有水製品のみならず、常圧充填された従来の飲料用水素含有水製品においても、長期間、水素ガス雰囲気が残存することとなる。大容量製品は低容量製品と比べ、長い期間、溶存水素濃度を高い状態で保つことできるため、長期保管性に優れるとして注目されている。しかしながら、従来の飲料用水素含有水製品では、こうした大容量製品にあっても、通常、3ヶ月程度で水素ガス雰囲気は実質消失し、本発明の飲料用水素含有水製品のように、容器の内部に水素含有水とガス雰囲気が共存し続けている状態を保つことは困難である。
一方、本発明の場合には、一旦開封しても、ストロー付包装容器の容器体を両側から押して、内部の空気を放出するとともに水素含有水を溢れさせながらキャップをはめることで、容器体内の空気の残留を極力抑えてリキャップすることができる。このため、飲み残しがあった場合においても、金属缶と比べて、水素含有水の溶存水素濃度の低下を低く抑えることができる。
また、製品容量が増加するほど、例えば製品容量が550mLなどの大容量製品では一度で飲み切ることが難しいため、複数回に分けての飲用が想定される。ストロー付き容器を用いた製品において、たとえ飲用毎(開封毎)に内部の水素含有水を溢れさせながらキャップをはめたとしても、容器体内の空気の残留をゼロにすることは難しく、キャップの開封の度に溶存水素濃度が低下することは避けられない。前述したように、大容量の水素含有水製品は長期保管性に優れるというメリットがあるが、一旦開封するとそのメリットは失われることとなり、複数回の開封・リキャップを繰り返した場合においても溶存水素濃度の低下が小さい製品が望まれている。
この要望に対し、本発明は、水素含有水を容器内に加圧充填することで、保存期間中における水素含有水の溶存水素濃度が、従来製品よりも高く保たれた製品を提供することが可能であることから、複数回のキャップの開閉後においても、溶存水素濃度を比較的高い濃度で保つことが可能である。
このように、本発明の飲料用水素含有水製品は、高い溶存水素濃度を維持したまま数回に分けて飲用することができる点において、消費者に対して訴求力の高い製品となっている。
本発明の飲料用水素含有水製品に使用する水素含有水の種類、すなわちその製造方法は特に限定されず、例えば、ガスボンベから供給される水素ガスを原水に溶解させたバブリング法、空気を除去した圧力容器ナイに水素ガスを充填し、該圧力容器内における水素ガスの圧力を例えば2〜10気圧に保ったまま、その圧力容器内に原水をシャワー状に散水
して水素ガスと接触させることにより水素ガスを原水に溶解させる加圧法、水の電気分解により発生した水素ガスを溶解させる電解法、或いは中空糸膜を用いた膜溶解法など、種々の方法によって得たものを用いることができる。
中でも、原料となる水から中空糸膜を通じて残存ガスを脱気し、次いで得られた脱気水及び加圧された水素ガスをガス透過膜モジュールに導入して水素ガスを脱気水に溶解させる膜溶解法を用いて製造した水素含有水が、溶存水素濃度をより効率的に高めることができるため好ましい(例えば本発明者らが為した先の特許出願:特許第4551964号明細書)。
(a)脱気装置において供給された原料の浄化水を中空糸膜を通じて脱気し、得られた脱気水を水素溶解装置に送る脱気工程
(b)前記水素溶解装置において、供給された脱気水に加圧水素ガスを中空糸膜を通じて溶解し、得られた水素含有水を充填装置に送る水素溶解工程
(c)前記充填装置において、供給された水素含有水をストロー付包装容器にその注入口(上端口部)より充填する充填工程
(d)水素含有水が充填されたストロー付包装容器の注入口(上端口部)を、密封装置にて密封する密封工程
ここで、前記工程(a)において脱気装置に供給される浄化水から前記工程(c)において包装容器に注入される水素含有水までの水流路には圧力ポンプの運転により所定の圧力が負荷されている。
また、前記工程(c)は、包装容器の注入口(上端口部)を充填装置の充填ノズルと接続する状態を保持するとともに、包装容器内の気体を吸引し充填装置内を通して除去する段階と、続いて所定圧力が負荷された水素含有水を包装容器内に注入する段階と、その後充填装置内に残る剰余の水素含有水を包装容器内に加圧供給し、包装容器内に残る気泡を外に排出する段階を備えるものであり、そしてさらに、前記注入口(上端口部)と前記充填ノズルとの接続を解き、直ちに前記工程(d)に移行する段階を備えてなるものである。
従って、本発明の飲料用水素含有水製品に使用する水素含有水は、上記各工程に記載の脱気装置、水素溶解装置、充填装置、密封装置、そして脱気装置に供給される浄化水から充填装置にて包装容器に注入される水素含有水までの水流路に所定の圧力を付加できる圧力ポンプとを少なくとも備える製造装置にて製造可能である。
以下、各工程及び各工程に使用する装置を詳述する。
本工程で使用される脱気装置は、供給された原料の浄化水を中空糸膜を通じて脱気する装置である。
前記脱気装置は、酸素ガス、窒素ガス、炭酸ガス等の溶存気体の脱気を行うことができれば特に制限されず、例えば真空脱気装置や、中空糸膜モジュールを備えた脱気装置を用いることができるが、微量に溶存する気体を効率よく脱気することができるため、中空糸膜モジュールを備えた脱気装置を用いることが好ましい。
また、中空糸膜モジュールは、2つ以上並列使用してもよく、特に2つ以上の中空糸膜モジュールを直列して使用することにより、微量に溶存する気体をより効率よく脱気することができる。
また本発明の飲料用水素含有水製品に使用する水素含有水の製造にあたり、浄化水を脱
気装置に供給する水流路には、後述するように所定の高い圧力が負荷されているため、本装置で用いる中空糸膜には高い耐圧性能が求められ、水流路に低い圧力が負荷されている従来技術に比べて、中空糸膜の消耗が早くなるおそれがあるので、より耐圧性に優れたグレードのものを採用するのが望ましい。中空糸膜はそのような耐圧性能があれば、その種類には特に制限は無く、例えば、ポリプロピレン、ポリジメチルシロキサン、ポリカーボネート−ポリジメチルシロキサンブロック共重合体、ポリビニルフェノール−ポリジメチルシロキサン−ポリスルホンブロック共重合体、ポリ(4−メチルペンテン−1−)、ポリ(2,6−ジメチルフェニレンオキシド)、ポリテトラフルオロエチレン等の高分子膜を用いることができる。
原料となる水は、飲用に適した水源から供給されたものであれば特に制限は無く、水道水(水道事業の用に供する水道、専用水道若しくは簡易専用水道により供給される水)や地下水等を挙げることができる。
前記活性炭ろ過装置により原料となる水のカビ臭、トリハロメタンの除去や、脱塩素処理などを行う。また安全フィルタろ過装置によって、浮遊物(活性炭などを含む)や、大腸菌などの細菌、クリプトスポリジウムなどの病原性原虫などを除去することも可能である。
膜ろ過装置に使用可能な膜としては、精密ろ過膜(MF膜)、限外ろ過膜(UF膜)、ナノフィルター膜(NF膜)、逆浸透膜(RO膜)が挙げられるが、操作性や、飲用とした場合に味の決め手となるミネラル成分の残存性を考慮すると、MF膜を用いることがもっとも望ましい。NF膜やRO膜を用いたとき、ナトリウムイオンやカリウムイオン等の原水に溶存するミネラル成分が除去されやすくなるため、飲用に適した水とするにはこれらミネラル成分の残存率を調整するとか、あるいは新たに添加するなどの必要が後工程で生じる場合がある。しかも、その場合、操作が煩雑になり好ましくない。
本工程で使用される水素溶解装置は、前記工程の脱気装置より供給された脱気水に加圧水素ガスを中空糸膜を通じて溶解する装置である。
前記水素溶解装置としては、単位時間、単位スペース当りの水素ガス溶解量が大きく、水素ガスの溶解効率を高めることが容易であることから、中空糸膜モジュールを備えた水素溶解装置を用いる。
また、中空糸膜モジュールは、2つ以上並列使用してもよく、特に2つ以上の中空糸膜モジュールを直列して使用することにより、水素ガスの溶解効率をより高めることができる。
また本発明の飲料用水素含有水製品に使用する水素含有水の製造にあたり、後述するように、脱気水を水素溶解装置に供給する水流路には高い圧力が負荷されているため、本装置で用いる中空糸膜においても高い耐圧性能が求められ、水流路に低い圧力が負荷されて
いる従来技術に比べて、中空糸膜の消耗が早くなるおそれがあるので、より耐圧性に優れたグレードのものを採用するのが望ましい。ここで使用する中空糸膜はそのような高い耐圧性能があれば、その種類は特に制限は無く、本装置で使用する中空糸膜としては、前述の浄化装置の説明において中空糸膜として挙げた高分子膜を用いることができる。
水素ガスに負荷させる圧力としては、例えば2気圧乃至5気圧である。水素ガスに圧力を負荷させることにより、溶存水素濃度をより高めることができる。
なお、製造後の水素含有水の溶存水素濃度、例えば後述するストロー付包装容器に加圧充填する際の、水素含有水の溶存水素濃度は、できるだけ高い値であることが好ましく、例えば大気圧下で、充填時の水素含有水の水温における水素の水への飽和濃度以上であることが望ましく、より好ましくは前記飽和濃度よりも0.4ppm高い温度であり(例えば水温20℃であれば2.0ppm以上)、特に前記飽和濃度よりも0.8ppm以上高い濃度(例えば水温20℃であれば2.4ppm以上)であることが望ましい。
本工程で使用される充填装置は、前記工程の水素溶解装置により供給された水素含有水を前述のガスバリア性を高めたストロー付包装容器にその注入口である上端口部より充填する装置である。
前記ポンプは、水流路(配管)に圧力を負荷することができるものであれば特に制限されず、公知の圧力ポンプを使用することができる。また、前記圧力としては、前記中空糸膜の消耗や各装置の耐圧性能などの観点から、例えば0.15MPa乃至0.5MPaが適用され、好ましくは、例えば0.15MPa乃至0.4MPaであり、例えば0.2MPa乃至0.35MPaである。但し負荷圧力を0.5MPaを超えて高くしすぎると、水素含有水を製造する装置(配管、パッキン、計器類等)の破損・故障に繋がる虞があるため、注意を要する必要があり、好ましくない。また、前記製造装置において、異物除去のためのろ過膜を設置する場合には、該ろ過膜が高すぎる負荷圧力によって破損する虞があること、さらに中空糸膜を用いた膜溶解法により水素含有水を製造する場合には、前記ろ過膜と同様に中空糸膜が破損する虞があるため、こうした製造装置における不具合の発生を考慮し、負荷圧力の最高値を0.5MPa程度とすることが望ましい。
本装置は、水素含有水の充填が完了したストロー付包装容器の注入口(上端口部)を密
封する装置である。
本装置は、充填装置から送られたストロー付包装容器の注入口(上端口部)を直ちに密封することができるものであれば特に制限されず、公知の密封装置を使用することができる。
加熱殺菌装置としては、例えば、加熱蒸気殺菌装置を使用することができ、殺菌時の加熱温度及び加熱時間は、F値(一定温度で一定数の特定細菌胞子、または細菌を死滅させるのに要する時間:通常、基準温度(250°F)における殺菌時間(分))や製品品質を勘案して適宜決定することが望ましい。例えば、加熱温度及び加熱時間は85℃乃至90℃、20分間乃至1時間であり、例えば、85℃で30分間という加熱温度及び加熱時間が採用される。
また溶存水素濃度をより高めた水素含有水を、バリア性高めた前述のストロー付包装容器に充填することにより、加熱処理によって低下した飽和水素濃度に起因して気化した水素ガス量は、より溶存水素濃度が低い水素含有水を用いた場合と比べて、増加したものとなる。そのため、加熱処理、冷却後に、長期間保管した後においても、例えば常温(20℃±15℃)にて少なくとも90日程度の保管の後においても、本発明の飲料用水素含有水製品は、容器内部に水素含有水と水素ガスを含むガス雰囲気とが共存した状態(該製品を上下に軽く振ると、容器の内壁に該水素含有水が当たる音が発生することでガス雰囲気の存在を確認できる)となっている。その結果、容器外部からの空気の混入が抑制され、また気化した水素ガスの水素含有水への再溶解も達成し得る。また外部からの空気の混入があった場合においても、容器内のガス雰囲気中の水素ガス分圧が高いことから、水素含有水中の水素の気化は抑制され、このため混入した空気による酸素や窒素の水への溶解が抑制される。なお、本発明の飲料用水素含有水製品にあっては、このガス雰囲気の存在によって、該製品の飲用時、キャップを開けた際の水素含有水の飛び出しを防止できる。これは、水素含有水をアルミ缶やスチール缶などの金属缶製のプルタブ缶に充填した場合には、飲用時に缶内から水素含有水の飛び出しが生じ、飲用できる水素含有水量が減少するだけでなく、飲用者の服や机等に水がかかって濡れてしまう虞があり、本発明ではこうした不具合も解消できるものである。
こうしたメカニズムにより、本発明はその飲料用水素含有水製品において、製造後90日経過後においても、従来製品と比べて低い酸化還元電位を有する水素含有水を実現したものである。そして本発明によれば、例えば製造後180日以上経過後においても、例えばpH7.0の水素含有水において、酸化還元電位がおよそ−600mV以下、溶存水素濃度が1.0ppm以上といった、高品質に維持された水素含有水を提供することができる。
本発明の箱詰めキットは、上記ストロー付包装容器の内部に水素含有水が充填された飲料用水素含有水製品を、前記容器体の底部が上を向き、反対に前記封止キャップが下を向いた姿勢にて箱内に装填されている点を特徴とする。これは、謂わば製品の天地を逆転させて(逆さ姿勢にて)保管するものである。
前記箱詰めキットは通常、2個以上複数個、例えば6個、12個、24個、30個、6
0個の飲料用水素含有水製品を箱に装填したものとすることができる。
前記仕切り材は、前記飲料用水素含有水製品の容器体の底部が上を向く姿勢を保つことができるような箱内の位置に設けられていればよいが、前記飲料用水素含有水製品の箱内からの取り出し易さなどを考慮すると、箱内に装填された容器体の底より高い部分には設けられていないことが好ましい。
また前記仕切り材は、個々の水素含有水製品を区切るように設けられ、或いは、複数個の、例えば水素含有水製品を2個ずつ区切るように設けられる。前記仕切り材が複数個の水素含有水製品を区切るように設けられる場合、仕切り材で区切られた場所から水素含有水製品を一つ取り出し後においても、当該区切られた場所に残された別の水素含有水製品が、上述したように容器体の底部が上を向く姿勢を保つことができるという条件を考慮して該仕切り材は設けられ、例えば2個ずつ、あるいは3個ずつ区切るように設けられる。
前記姿勢保持手段としては、例えば剛性の相対的に高い面材、例えば厚肉クラフト紙や段ボールや樹脂シート、発泡スチロールボードに、キャップの挿込み孔を設けてなる態様が挙げられる。
該キャップの挿込み孔は、箱内に装填する水素含有水製品の数だけ、そして好ましくは、容器体の本体同士が軽く押圧し合うような間隔を保って、複数個設けられる。該キャッ
プの挿込み孔としては、例えば切り込みが十字形状や放射状に形成された切り込み孔であって、その切り込み片がキャップ外周に設けられたツバやネジ山と係止する構造のものや、キャップの径よりわずかに大きい径の孔、若しくは更にくぼみのある孔で、孔の周縁部がキャップ外周に設けられるツバやネジ山と係止する構造のものが挙げられる。該挿込み孔が切り込み孔である場合、切り込みの周囲に折り曲げやすくなるような溝が設けられたり、或いは、切り込み孔の中心部においてキャップの径よりも小さい径の孔が設けられたりしてもよい。
またこうした挿込み孔が設けられた姿勢保持手段は、通常、箱内の底部辺りに設けられるが、その際、キャップの向きが垂直に保持されるように、そしてキャップの挿込みが容易となるように、キャップの先端が箱の底にほぼ当接するくらいに近接する高さに挿込み孔が設けられてなる態様であることが好ましい。これは、例えば姿勢保持手段が設けられた段ボールなどの厚紙の周囲を折り曲げ、該姿勢保持手段に高さを設けることにより実現できる。なお姿勢保持手段の材料として発泡スチロール製のボードを採用した場合には、ボードの厚みと挿込み孔の深さを調整することにより、キャップの向きを垂直に保持することができる。
図7及び図8に示すように、前記箱詰めキット11の箱12には、前記飲料用水素含有水製品1が、前記容器体3の底部31が上を向き、反対に前記封止キャップ5が下を向いた逆さ姿勢を保つように、各製品同士の間にボール紙などで仕切り材13を設けることにより、上述の天地逆の逆さ姿勢を保つことができる。図7及び図8の態様では、前記飲料用水素含有水製品1の容器体3の周囲に当接するように、また容器体1の底部31よりも低い部分に、仕切り材13が格子状に設けられている。そして図7の態様では、該仕切り材13は、前記複数の飲料用水素含有水製品1を個々の製品ごとに区切るように設けられ、また図8(a)及び(b)の態様では、該仕切り材13は、前記複数の飲料用水素含有水製品1を2個ずつ区切るように設けられている。
また、図10に示すように、仕切り材13とキャップの動きを拘束する姿勢保持手段14とを併用してもよい。
地を反転させる行為を防止でき、飲料用水素含有水製品1が天地逆の逆さ姿勢を保つことを容易とする。なお図12には示していないが、箱12の側面や上面に加えて、箱12の下面にも標識16が設けられていてもよい。
以下の実施例及び比較例で使用したストロー付包装容器には、製品容量(適正充填量):1450mL及び500mLとして販売されているガゼットタイプのストロー付包装容器(図13)を用いた。
図13に示すように、ガゼットタイプのストロー付包装容器2は、内容物(水素含有水)を充填すると箱状(直方体状)の形状となり、この容器は、アルミラミネートシートを熱溶着して袋状に成形してなる容器体3と、スパウト付ストロー4と樹脂製の封止キャッ
プ5から構成される。
容器体3は、略長方形状をなす前後のシート34a、34bの両側面に、細長い側方のシート34c、34dを2つ折にして夫々挟み込み、前後のシート34a、34bの下縁部を共に接合して底部31を形成し、また側縁部を共に接合してまち部32を形成した。そして、前後のシート34a、34bの上縁部の略中央の差込口33にスパウト付ストロー4を差し込み、スパウト付ストロー4と共に前後のシート34a、34b及び側方のシート34c、34dと一体に接合することにより形成した。
すなわち図4に示すように、ストロー上部4Aの長さと略等しい長さを有し、ストローの口部42の内径と略等しい内径を有する内筒81を準備し、この外周面に、ガス遮断材82(アルミニウムフィルム)を被覆し、ガス遮断筒8を製造した。そしてこのガス遮断筒8を、前記スパウト付ストロー4の上端口部42Aより挿入してストロー上部4Aに装填した後、ガス遮断筒8とスパウト付ストロー4のストロー上部4Aとを一体成形して熱溶着部8X及び8Yを形成し、該ストロー上部4Aにおけるガス遮断性を高めたスパウト付ストロー4を製造した。なお前記スパウト付ストロー4においてストロー上部4Aとなる部分(ガス遮断筒8が装着される部分)の内周を、ガス遮断筒8の厚み分の環状の凹部となし、ガス遮断筒8がストロー上部4Aと一体成形された後、スパウト付ストロー4の内径がストロー上部4Aで小さくなることを防ぐ形態(図5(d))参照とした。
また比較例において使用するスパウト付ストローには、ガス遮断材を配備せずに製造したスパウト付ストローを用いた。
なお、以下の実施例及び比較例において使用したスパウト付ストローは、全て大きさや太さ(内径)が略等しいものとし、またガス遮断材以外の材料は両者において同じものを採用した。
実施例に使用する飲料用水素含有水製品を、それぞれ以下の手順にて製造した。
1)実施例1:水素含有水を加圧充填し、且つ包装容器として、ストロー上部においてストローの内周壁の内部にガス遮断材が配備されてなるストロー付包装容器(製造例1参照)を用いて製造した飲料用水素含有水製品:
本例では、本発明者らが先の特許出願(特許第4551964号明細書、特願2014−092648)等において開示した方法に倣い、飲料用水素含有水製品を製造した。具体的には、(1)浄化装置において、原料となる水をろ過及び浄化し、得られた浄化水を脱気装置に送る浄化工程と、(2)前記脱気装置において、供給された浄化水を、中空糸膜を通じて脱気し、得られた脱気水を水素溶解装置に送る脱気工程と、(3)前記水素溶解装置において、供給された脱気水に中空糸膜を通じて加圧水素ガスを溶解し、得られた水素含有水を充填装置に送る水素溶解工程と、(4)前記充填装置において供給された水素含有水をストロー付包装容器(ストロー上部においてストローの内周壁の内部にガス遮断材が配備されてなるストロー付包装容器(製造例1参照))にその注入口(上端口部)より充填する充填工程と、(5)水素含有水が充填されたストロー付包装容器の注入口(上端口部)を封止キャップにて密封する密封工程と、(6)水素含有水が充填・密封された製品を加熱処理(85℃で30分間)する工程、を経て、実施例1の飲料用水素含有水製品を製造した。なおこの時、(4)充填工程を、加圧充填(負荷圧力:0.2MPa乃至0.3MPa)にて実施した。
なお、得られた実施例1の飲料用水素含有水製品を、製造から7日、14日、30日、以降は30日毎に210日経過後[室温(25℃±5℃)にて保管、比較例1も同様]までのそれぞれにおいて軽く振ったところ、いずれの場合においても音が確認された。これは容器に充填された水素含有水より上方の空間に、ガス雰囲気が存在することを裏づけるものである。
水素ガスを微細な泡にして、原料水に導入して水素ガスを溶解させた。得られた水素含有水をストロー付包装容器に常圧にて充填した後、水素含有水が充填されたストロー付包
装容器の開口部(注入口)を密封し、水素含有水が充填・密封された製品を加熱処理(85℃で30分間)し、比較例2の飲料用水素含有水製品を製造した。なお、ストロー付包装容器として、ストロー上部においてストローの内周壁の内部にガス遮断材を配備せずに製造したスパウト付ストローを用いた。
得られた比較例1の飲料用水素含有水製品を、上記実施例1と同様に軽く振ったところ、製造(加熱・冷却処理後)直後においては音が確認されたものの、14日経過後には既に音が確認されず、その後、期間が経過しても音は確認されなかった。これは、14日経過後には既に、容器に充填された水素含有水より上方の空間に、ガス雰囲気が存在しないことを示すものであり、すなわち、容器内における水素含有水の移動が制限されたことによるものである。
また、20℃、1気圧における飽和水素濃度は1.6ppmである。
上記実施例1及び比較例1の各飲料用水素含有水製品について、製造後60日経過後、90日経過後、120日経過後、150日経過後、180日経過後(室温(25℃±5℃にて保管))の溶存水素濃度、pH及び酸化還元電位(vs.Ag/AgCl)を測定した。
得られた結果を表1及び表2に示す。
なお表1及び表2には、参考までにORP計算値として、下記式にて算出した値を掲載した。測定した酸化還元電位の数値(実測値)が、下記式にて算出される参考ORP値(計算値)よりも低い値であることにより、水素含有水が高い品質を保っていると判断できる。
・{[−59×(測定した飲料用水素含有水製品中の水素含有水のpH値)]−180}mV
また表中、“バリアストロー”はガス遮断材配備ストロー付包装容器を使用した例を表し、“通常ストロー”はガス遮断材が配備されていないストロー付包装容器を使用した例を表す。
一方、比較例1の飲料用水素含有水製品にあっては、前述したように製造後14日経過後以降は音が確認されず、容器内にガス雰囲気が存在していなかった。また表2に示すように、製造後90日が経過した後において、溶存水素濃度は0.70ppm前後に低下し、実施例1と比べて溶存水素濃度の低下の速度が早いことが確認された。なお、90日経
過後の水素含有水製品は、pH6.64〜6.70における酸化還元電位が−573〜−579mVであり、実施例1の結果には遠く及ばないものとなった。そして製造後180日経過後には、pH6.64〜6.66における酸化還元電位が+242〜+286mV、溶存水素濃度が0.05〜0.13ppmとなり、水素含有水としての品質をもはや維持できていないという結果となった。
このように比較例1は、既に14日経過後には製品を振った際に音が確認されず、すなわちこの時点で容器内にガス雰囲気は存在しておらず、90日経過以降の溶存水素濃度の著しい低下につながったものと考えられる。そして120日経過後には酸化還元電位がプラスの値を示すなど、比較例1の製品は本発明の飲料用水素含有水製品(実施例1)に比べて大きく品質に劣る結果となった。
一方、容器内にガス雰囲気が存在しない場合、空気が容器内に混入した際、直接空気と水素含有水とが接触し、混入した空気の水素含有水への溶解が容易に進行する。それにより、水素含有水に溶解している水素ガスが気体として水素含有水の外へと追い出され、さらに空気の水素含有水への溶解が進むこととなる。そのため、溶存水素濃度は低下し、また、空気中の酸素の溶解によって酸化還元電位はプラスに向かう。
このように、ストロー上部においてストローの内周壁の内部にガス遮断材が配備されてなるストローを用い、そして一定期間保管後においても水素含有水製品の容器内にガス雰囲気を有していること、その上で、製品中の水素含有水が低い酸化還元電位を維持していること(特定の計算式により算出される計算値より低いこと)が、本発明の飲料用水素含有水製品において高い品質を保つ上で非常に重要である。
ストロー付包装容器として製品容量が500mLである容器を使用し、ここに充填量500g±5gの量にて飲料用水素含有水製品を充填した以外は、前述の実施例1及び比較例1に準じて、実施例2(加圧充填・ガス遮断材配備ストロー付包装容器使用)及び比較例2(常圧充填・ガス遮断材が配備されていないストロー付包装容器使用)の飲料用水素含有水製品をそれぞれ製造した。
なお、得られた実施例2の飲料用水素含有水製品を、後述する評価期間(60日〜最大180日)経過後(室温(25℃±5℃)にて保管、比較例2も同様)のそれぞれにおいて軽く振ったところ、いずれの場合においても容器の内壁に該水素含有水が当たる音が確認された。
また比較例2の飲料用水素含有水製品を同様に軽く振ったところ、製造(加熱処理)直後においては音が確認され、60日経過後においては僅かながら音が確認された製品もあったが、90日経過後にはいずれの製品においても音が全く確認されず、その後、期間が経過しても音は確認されなかった。
上記実施例2及び比較例2の各飲料用水素含有水製品について、製造後60日経過後、90日経過後、180日経過後(室温(25℃±5℃)にて保管)の溶存水素濃度、pH及び酸化還元電位(vs.Ag/AgCl)を測定した。
得られた結果を表3及び表4に示すとともに、上記同様に、ORP計算値を算出し、表3及び表4に合わせて掲載した。
なお表中、“バリアストロー”はガス遮断材配備ストロー付包装容器を使用した例を表し、“通常ストロー”はガス遮断材が配備されていないストロー付包装容器を使用した例を表す。
一方、水素含有水を常圧充填し、且つ、ガス遮断材が配備されていないスパウト付ストローを用いた製品(比較例2)にあっては、前述したように製造後90日経過後には音が確認されず、容器内にガス雰囲気が存在していなかった。そして表4に示すように、製造後90日が経過した後において、pH7.08〜7.10における酸化還元電位(実測値)は−595〜−599mVとなり、150日経過後には酸化還元電位の値がプラスに転じた。このように500mL製品においても、比較例の製品は、本発明の飲料用水素含有水製品に比べて品質に劣る結果となった。
上記実施例1(製品容量 150mL)及び実施例2(製品容量 500mL)の製造方法に倣い、実施例3の飲料用水素含有水製品(加圧充填・ガス遮断材配備ストロー付包装容器使用、製品容量 150mL及び500mL)を製造した。
また上記比較例2(製品容量 150mL)及び比較例2(製品容量 500mL)の製造方法に倣い、比較例3(常圧充填・ガス遮断材が配備されていないストロー付包装容器使用、製品容量 150mL及び500mL)の飲料用水素含有水製品をそれぞれ製造した。
これらを15℃、25℃又は35℃にて保管し、製造から30日経過後に製品を軽く振り、容器の内壁に該水素含有水が当たる音が発生するかどうかを確認した(各温度における試験数:N=3)。以降、180日経過後まで同様に試験し、音の発生を確認した。
得られた結果を表5及び表6に示す。表中の数値は試験数(N=3)に対して音の発生が確認された製品の数であり、また“バリアストロー”はガス遮断材配備ストロー付包装容器を使用した例を表し、“通常ストロー”はガス遮断材が配備されていないストロー付包装容器を使用した例を表す。
又は500mL)は、製品容量及び保管温度条件によらず、製造後180日経過後においても、容器の内壁に水素含有水が当たる音が発生することが確認され、すなわち、水素含有水製品の容器内にガス雰囲気が存在していることが確認された。またこれらのいずれにおいても、製品を上下に軽く揺らすと容器内で水素含有水(あるいは水素ガス雰囲気)が移動する様子が、ストローの外側から目視にて確認できた(図2(b)参照)。
一方、表6に示すように、比較例3(製品容量 150mL又は500mL)の飲料用水素含有水製品では、製品容量:150mLでは30日経過後から音が全く確認されなかった。製品容量:500mLでは30日経過後には音が確認されたが、60日経過後には音が確認されない製品もあり、90日経過後には全ての製品において音を確認することができず、容器内にガス雰囲気が存在していない結果となった
上記実施例1(製品容量 150mL)及び実施例2(製品容量 500mL)の製造方法に倣い実施例4(加圧充填・ガス遮断材配備ストロー付包装容器使用、製品容量 150mL及び500mL)の飲料用水素含有水製品を製造し、室温(25℃±5℃)にて保管した。
また、比較例1(製品容量 150mL)及び比較例2(製品容量 500mL)の製造方法に倣い、比較例4(常圧充填・ガス遮断材が配備されていないストロー付包装容器使用、製品容量 150mL及び500mL)の飲料用水素含有水製品をそれぞれ製造し、これらを室温(25℃±5℃)にて保管した。
製造から60日経過後に、各飲料用水素含有水製品のキャップ近くに水素ガス検知器(理研計器(株)製、「スマートタイプガス検知部 GD−70D」、初期値:0ppm)を設置し、該製品のキャップを回して開封した(各々の製品数5個)。
同様に、製造後90日、120日経過後においても、実施例4(製品容量:150mL及び500mL)の製品にあっては、開封した途端に検知器が示す値が上限値2,000ppmを超える結果となり、一方比較例4(製品容量:150mL及び500mL)の製品では、開封後の検知器が示す値は初期値(0ppm)のままであった。
このように、実施例4の製品では、90日経過後の水素ガス雰囲気の存在が水素ガス検知器によって確認され、一方比較例4の製品では水素ガス雰囲気の存在が確認されなかった。
図7乃至図12に実施例5乃至実施例10の箱詰めキット11を示す。
仕切り材13は互いに直交する縦板と横板とからなり、箱12の内部空間を格子状に仕切る板材である。仕切り材13により形作られる個々の区域は、飲料用水素含有水製品が丁度よく収納される大きさの空間となっている。すなわち、仕切り材13は、飲料用水素含有水製品1の容器体3の周囲に当接するように、そして仕切り材13が飲料用水素含有水製品1を個々(1個)の製品ごとに区切るように、格子状に設けられている。このように仕切り材13を配置することで、箱12に装填された任意の一の飲料用水素含有水製品1を取り出した場合において、箱12に装填された残りの飲料用水素含有水製品1はその
ままその容器体3の底部31が上を向く姿勢を保つことができる。
また仕切り材13の高さは、容器体3の底部31よりも低い位置に設定されている。このように仕切り材13の高さを調整することで、箱12内に装填された水素含有水製品1が取り出し易さが向上する。
本実施例の箱詰めキットにおいて、仕切り材13を2個ずつ区切るように設けることにより、仕切り材13により形作られた区域内の一方の飲料用水素含有水製品1を取り出したとき、もう一方の飲料用水素含有水製品1は、仕切り材13により区切られた一の区域内で、その容器体3の底部31が上を向く斜め姿勢を保つことができ、これにより水素ガスの放出が抑制される。しかも、仕切り材13の使用量を減らすことができるため、コストの削減につながる。
姿勢保持手段14は、1枚の段ボールに切り込みを入れそしてその周囲を折り曲げることで、容易に形成可能である。また、箱12内からの飲料用水素含有水製品1の容易な取り出しが可能である。
同一の製造条件にて製造した飲料用水素含有水製品を、室温にてテーブル上に正常置き(参考例1:図13における34a又は34b面をテーブルに接地させた姿勢)或いは逆さ置き(実施例11:封止キャップ5がテーブルに接地し、容器体の底部31が上を向く
姿勢)にて保管した。
0日(製造直後)から90日後(逆さ置きについては180日後)までの飲料用水素含有水の溶存水素濃度を測定した(試料数:各2)。製造直後からの溶存水素濃度の減少率(%)について表7に示す。
なお、本試験は、実施例1と同様の手順にて飲料用水素含有水を製造し、但し溶存水素濃度を1.40ppmに調整し、これを充填してなる飲料用水素含有水製品を用いて行った。
一方、逆さ置きに保管した実施例11の飲料用水素含有水製品においては、90日経過後においても減少率が20.7%であり、比較例1と比べて比較的高い溶存水素濃度を維持しており、150日経過後にようやく参考例1と同程度の溶存水素濃度の減少率となった。
このように、本発明に従う、飲料用水素含有水製品を逆さ姿勢にて保管する方法により、飲料用水素含有水製品の溶存水素濃度を長期間高い値にて維持することが可能であった。
2・・・ストロー付包装容器
3・・・容器体
31 底部
32 まち部
33 差込口
34a〜34d シート
4・・・スパウト付ストロー
41 ストロー部
42 口部
42A 上端口部
43 雄ネジ部
44 熱溶着部
45 耳部
46 孔
47 フランジ
48 突起部
4A ストロー上部
5・・・封止キャップ
51 雌ネジ部
52 頂部
53 インナーシール材
6・・・水素含有水
7・・・ガス雰囲気
8・・・ガス遮断筒
81 内筒
82 ガス遮断材
8X、8Y 熱溶着部
11・・・箱詰めキット
12・・・箱
13・・・仕切り材
14・・・姿勢保持手段
14a 挿込み孔
14b 切り込み
14c 溝
14d 周囲
15・・・小箱
16・・・標識
Claims (19)
- 金属ラミネートフィルムからなる可撓性を有する袋状容器体と、
ストロー下部が該容器体内に差し込まれ、該容器体にその上縁部での熱溶着により固着されてなるスパウト付ストローと、
該スパウト付ストローの上端口部に螺着された封止キャップとを備えてなる、ストロー付包装容器と、
該容器内に加圧充填された水素含有水と、
該容器内の水素含有水より上方の空間に存在するガス雰囲気とを有する飲料用水素含有水製品であって、
前記スパウト付ストローは、少なくとも前記容器体に熱溶着された部分より上方のストロー上部において、水素ガスの透過を遮るガス遮断材であるアルミニウムフィルムを、ストロー内周壁の内部に、実質全域に亘って配備してなり、
前記ガス雰囲気は、前記加圧充填後の加熱処理により生成されそしてその後少なくとも90日経過後においても存在することを特徴とする、
飲料用水素含有水製品。 - 前記ストロー上部は、その筒状のストロー部内に、ストロー上部の長さと略等しい長さの内筒の外周面にフィルム形態の前記ガス遮断材を被覆したガス遮断筒を装填し、一体化してなることを特徴とする、請求項1に記載の飲料用水素含有水製品。
- 前記ガス遮断材は、前記スパウト付ストローの上端において、前記封止キャップとの頂部内面と当接する部分にまで伸びて設けられている、請求項1又は請求項2に記載の飲料用水素含有水製品。
- 前記封止キャップは、その頂部の内壁に、前記スパウト付ストローの上端口部を封止できる水素ガス遮断性のインナーシール材が設けられてなることを特徴とする、請求項1乃至請求項3のうちいずれか一項に記載の飲料用水素含有水製品。
- 前記水素含有水の酸化還元電位が、製造後常温保存下で少なくとも90日経過後において、{[−59×(90日経過後の該飲料用水素含有水製品中の水素含有水のpH値)]−180}mV以下であることを特徴とする、請求項1乃至請求項4のうちいずれか一項に飲料用水素含有水製品。
- 前記ガス雰囲気は、水素ガス分圧が雰囲気全体圧に対して90%以上の雰囲気である、請求項1乃至請求項4のうちいずれか一項に記載の飲料用水素含有水製品。
- 前記水素含有水は、0.15MPa乃至0.5MPaの負荷圧力にて前記ストロー付包装容器内に加圧充填される、請求項1乃至請求項4のうちいずれか一項に記載の飲料用水素含有水製品。
- 前記充填後の加熱処理は、85℃乃至90℃の温度で、20分間乃至1時間の加熱条件にてなされる、請求項1乃至請求項7のうちいずれか一項に記載の飲料用水素含有水製品。
- 前記水素含有水は、充填時の溶存水素濃度が大気圧下で、充填時の該水素含有水の水温における水素の水への飽和濃度以上である、請求項1乃至請求項8のうちいずれか一項に記載の飲料用水素含有水製品。
- 前記容器の製品容量は、150mL乃至550mLである、請求項1乃至請求項9のうちいずれか一項に記載の飲料用水素含有水製品。
- 請求項1乃至請求項10のうちいずれか一項に記載の飲料用水素含有水製品が箱内に装填されてなる箱詰めキットであって、前記飲料用水素含有水製品は、前記容器体の底部が上を向き、反対に前記封止キャップが下を向いた姿勢にて箱内に装填されていることを特徴とする、飲料用水素含有水製品の箱詰めキット。
- 2個乃至12個の所定個数の飲料用水素含有水製品が、容器体の底部が上を向き、反対に前記封止キャップが下を向いた姿勢で装填された2箱以上の小箱を備え、そして該2箱以上の小箱が前記箱内に収容されている、請求項11に記載の箱詰めキット。
- 2個以上の前記飲料用水素含有水製品が、その容器体同士が当接するように箱内に装填されてなる、請求項11に記載の箱詰めキット。
- 前記箱は、箱内に装填された2個以上の飲料用水素含有水製品を個々の製品ごとに区切る仕切り材を設けてなる、請求項13に記載の箱詰めキット。
- 前記箱は、箱内に装填された2個以上の飲料用水素含有水製品を2個又は3個の製品ごとに区切る仕切り材を設けてなる、請求項13に記載の箱詰めキット。
- 前記箱は、前記容器体の底部が上を向き、反対に前記封止キャップが下を向いた前記飲料用水素含有水製品の逆さ姿勢が保たれるように、前記封止キャップの動きを拘束する姿勢保持手段を設けてなる、請求項11又は請求項13に記載の箱詰めキット。
- 前記箱は、前記容器体の底部が上を向き、反対に前記封止キャップが下を向いた前記飲料用水素含有水製品の逆さ姿勢が保たれるように、前記封止キャップの動きを拘束する姿勢保持手段を設けてなる、請求項14又は請求項15に記載の箱詰めキット。
- 前記箱の側面の少なくとも一箇所及び/又は上面に、箱内に装填される飲料用水素含有水
製品を表示する標識が設けられている、請求項11乃至請求項17のうちいずれか一項に記載の箱詰めキット。 - 金属ラミネートフィルムからなる可撓性を有する袋状容器体と、
ストロー下部が該容器体内に差し込まれ、該容器体にその上縁部での熱溶着により固着されてなるスパウト付ストローであって、少なくとも前記容器体に熱溶着された部分より上方のストロー上部において、水素ガスの透過を遮るガス遮断材を、ストロー内周壁の表面又は内部に、実質全域に亘って配備してなるスパウト付ストローと、
該スパウト付ストローの上端口部に螺着された封止キャップとを備えてなる、ストロー付包装容器と、
該容器内に加圧充填された水素含有水と、
該容器内の水素含有水より上方の空間に存在するガス雰囲気とを有する飲料用水素含有水製品の製造方法であって、
前記製造方法は、
(a)脱気装置において供給された原料の浄化水を中空糸膜を通じて脱気し、得られた脱気水を水素溶解装置に送る脱気工程
(b)前記水素溶解装置において、供給された脱気水に加圧水素ガスを中空糸膜を通じて溶解し、得られた水素含有水を充填装置に送る水素溶解工程
(c)前記充填装置において、供給された水素含有水をストロー付包装容器にその注入口(上端口部)より充填する充填工程
(d)水素含有水が充填されたストロー付包装容器の注入口(上端口部)を、密封装置にて密封する密封工程
を含み、
前記(c)充填工程は、
包装容器の注入口(上端口部)を充填装置の充填ノズルと接続する工程、
包装容器内の気体を吸引し充填装置内を通して除去する工程、
所定の圧力が負荷された水素含有水を包装容器内に注入する工程、
充填装置内に残る剰余の水素含有水を包装容器内に加圧供給するとともに、包装容器内に残る気泡を外に排出する工程を含み、
前記工程(a)において脱気装置に供給される浄化水から前記工程(c)において包装容器に注入される水素含有水までの水流路には圧力ポンプの運転により0.15MPa乃至0.5MPaの圧力が負荷されており、
前記ガス雰囲気は、前記加圧充填後の加熱処理により生成されそしてその後少なくとも90日経過後においても存在するものである、
飲料用水素含有水製品の製造方法。
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