JP2013125651A - 導電性微粒子 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基材粒子と、該基材粒子の表面に形成された少なくとも一層の導電性金属層とを有する導電性微粒子であって、基材粒子の個数平均粒子径が1.0μm〜2.8μmであり、基材粒子の直径が10%変位したときの圧縮弾性率(10%K値)をKcとし、前記導電性微粒子の直径が10%変位したときの圧縮弾性率(10%K値)をKmとしたとき、Km/Kcの比が2.0以下である導電性微粒子。
【選択図】なし
Description
本発明の導電性微粒子は、微細化、狭小化された電極や配線の電気接続に対して好適に使用可能なものであり、従って、基材粒子は微細なものであることが好ましい。この点から、基材粒子の個数平均粒子径は1.0μm以上であり、好ましくは1.1μm以上、より好ましくは1.2μm以上、さらに好ましくは1.3μm以上であり、また2.8μm以下であり、好ましくは2.7μm以下、より好ましくは2.6μm以下、さらに好ましくは2.5μm以下である。基材粒子の個数平均粒子径が前記範囲内であれば、微細な導電性微粒子が得られ、微細化、狭小化された電極や配線の電気接続に対して、好適に使用できる。基材粒子の個数平均粒子径は、コールターカウンターにより測定した値であり、分散状態の基材粒子について測定される。
基材粒子は、樹脂成分を含む樹脂粒子であることが好ましい。樹脂粒子を用いることで、弾性変形特性に優れた導電性微粒子が得られる。前記樹脂粒子としては、例えば、メラミンホルムアルデヒド樹脂、メラミン−ベンゾグアナミン−ホルムアルデヒド樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂等のアミノ樹脂;スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン−アクリル樹脂等のビニル重合体;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン等のポリオレフィン;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル類;ポリカーボネート類;ポリアミド類;ポリイミド類;フェノールホルムアルデヒド樹脂;オルガノシロキサン等が挙げられる。これらの樹脂粒子を構成する材料は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。これらの中でも、導電性微粒子の異方導電接続の際の接続信頼性を高める点から、ビニル重合体、アミノ樹脂、オルガノポリシロキサンが好ましく、ビニル重合体及びアミノ樹脂がより好ましく、特にビニル重合体が好ましい。ビニル重合体を含む材料は、ビニル基が重合して形成された有機系骨格を有し、加圧接続時の弾性変形に優れる。特に、ジビニルベンゼン及び/又はジ(メタ)アクリレートを重合成分として含むビニル重合体は、導電性金属被覆後の粒子強度の低下が少ない。
基材粒子としてビニル重合体粒子を用いる場合、ビニル重合体粒子はビニル重合体により構成されるものであればよい。ビニル重合体は、ビニル系単量体(ビニル基含有単量体)を重合(ラジカル重合)することによって形成でき、このビニル系単量体はビニル系架橋性単量体とビニル系非架橋性単量体とに分けられる。なお、「ビニル基」には、炭素−炭素二重結合のみならず、(メタ)アクリロキシ基、アリル基、イソプロペニル基、ビニルフェニル基、イソプロペニルフェニル基のような官能基と重合性炭素−炭素二重結合から構成される置換基も含まれる。なお、本明細書において「(メタ)アクリロキシ基」、「(メタ)アクリレート」や「(メタ)アクリル」は、「アクリロキシ基及び/又はメタクリロキシ基」、「アクリレート及び/又はメタクリレート」や「アクリル及び/又はメタクリル」を示すものとする。
基材粒子としてアミノ樹脂粒子を用いる場合、アミノ樹脂粒子は、アミノ化合物とホルムアルデヒドとの縮合物により構成されるものが好ましい。前記アミノ化合物としては、例えば、ベンゾグアナミン、シクロヘキサンカルボグアナミン、シクロヘキセンカルボグアナミン、アセトグアナミン、ノルボルネンカルボグアナミン、スピログアナミン等のグアナミン化合物、メラミン等のトリアジン環構造を有する化合物等の多官能アミノ化合物が挙げられる。これらの中でも、多官能アミノ化合物が好ましく、トリアジン環構造を有する化合物がより好ましく、特にメラミン、グアナミン化合物(特にベンゾグアナミン)が好ましい。前記アミノ化合物は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
基材粒子としてオルガノポリシロキサン粒子を用いる場合、オルガノポリシロキサン粒子は、ビニル基を含有しないシラン系単量体(シラン系架橋性単量体、シラン系非架橋性単量体)の1種又は2種以上を(共)加水分解縮合することによって得られるものであればよい。前記ビニル基を含有しないシラン系単量体としては、例えば、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン等の3官能性シラン系単量体;3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシ基を有するジ又はトリアルコキシシラン;3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン等のアミノ基を有するジ又はトリアルコキシシラン等が挙げられる。
本発明の導電性微粒子は、基材粒子の表面に少なくとも一層の導電性金属層が設けられる。導電性金属層を構成する金属としては特に限定されないが、例えば、金、銀、銅、白金、鉄、鉛、アルミニウム、クロム、パラジウム、ニッケル、ロジウム、ルテニウム、アンチモン、ビスマス、ゲルマニウム、スズ、コバルト、インジウム及びニッケル−リン、ニッケル−ホウ素等の金属や金属化合物、及び、これらの合金等が挙げられる。これらの中でも、金、ニッケル、パラジウム、銀、銅、スズが導電性に優れた導電性微粒子となることから好ましい。また、コスト的な観点からは、ニッケル、ニッケル合金(Ni−Au、Ni−Pd、Ni−Pd−Au、Ni−Ag、Ni−P、Ni−B、Ni−Zn、Ni−Sn、Ni−W、Ni−Co、Ni−Ti);銅、銅合金(CuとFe、Co、Ni、Zn、Sn、In、Ga、Tl、Zr、W、Mo、Rh、Ru、Ir、Ag、Au、Bi、Al、Mn、Mg,P、Bからなる群から選択される少なくとも1種の金属元素との合金、好ましくはAg、Ni、Sn、Znとの合金);銀、銀合金(AgとFe、Co、Ni、Zn、Sn、In、Ga、Tl、Zr、W、Mo、Rh、Ru、Ir、Au、Bi、Al、Mn、Mg、P、Bからなる群から選択される少なくとも1種の金属元素との合金、好ましくはAg−Ni、Ag−Sn、Ag−Zn);スズ、スズ合金(たとえばSn−Ag、Sn−Cu,Sn−Cu−Ag,Sn−Zn、Sn−Sb、Sn―Bi―Ag、Sn―Bi―In、Sn−Au、Sn―Pb等)等が好ましい。これらの中でもニッケル、ニッケル合金が好ましい。
44.4(d/D)+2.56≦CP(%)≦18
[上記式中、dは導電性金属層の膜厚を表し、Dは基材粒子の個数平均粒子径を表す。]
導電性金属層の形成方法は特に限定されず、例えば、基材粒子表面に無電解メッキ法、電解メッキ法等によってメッキを施す方法;基材粒子表面に真空蒸着、イオンプレーティング、イオンスパッタリング等の物理的蒸着方法により導電性金属層を形成する方法;等により形成できる。これらの中でも特に無電解メッキ法が、大掛かりな装置を必要とせず容易に導電性金属層を形成できる点で好ましい。
基材粒子表面に導電性金属層を形成することにより、導電性微粒子が得られる。導電性微粒子の平均粒子径は特に限定されないが、導電性微粒子の個数平均粒子径は1.03μm以上が好ましく、1.1μm以上がより好ましく、1.2μm以上がさらに好ましく、1.3μm以上が特に好ましく、また3.0μm以下が好ましく、2.8μm以下がより好ましく、2.7μm以下がさらに好ましく、2.6μm以下がより一層好ましく、2.5μm以下がさらに一層好ましく、2.4μm以下が特に好ましい。個数平均粒子径がこの範囲内であれば、微細化、狭小化された電極や配線の電気接続に対して、好適に使用できる。
本発明の導電性微粒子は、異方性導電材料として有用である。異方性導電材料としては、導電性微粒子がバインダー樹脂に分散してなるものが挙げられる。異方性導電材料の形態は特に限定されず、例えば、異方性導電フィルム、異方性導電ペースト、異方性導電接着剤、異方性導電インク等様々な形態が挙げられる。これらの異方性導電材料を相対向する基材同士や電極端子間に設けることにより、良好な電気的接続が可能になる。なお、本発明の導電性微粒子を用いた異方性導電材料には、液晶表示素子用導通材料(導通スペーサー及びその組成物)も含まれる。
(1−1)基材粒子の個数平均粒子径
粒度分布測定装置(ベックマンコールター社製、「コールターマルチサイザーIII型」)により30000個の粒子の粒子径を測定し、個数基準の平均粒子径を算出した。なお、基材粒子の粒子径測定では、基材粒子0.005部に界面活性剤(第一工業製薬社製、「ハイテノール(登録商標) N−08」)の1%水溶液20部を加え、超音波で10分間分散させた分散液を測定試料とした。シード粒子の粒子径測定では、加水分解、縮合反応で得られた分散液を、界面活性剤(第一工業製薬社製、「ハイテノール(登録商標) N−08」)の1%水溶液により希釈したものを測定試料とした。
導電性微粒子0.05gに王水を8ml添加して80℃で撹拌し、導電性微粒子の導電性金属層を王水中に溶解させた。得られた溶液をICP発光分析装置(理学電機社製、CIROS120)を用いて分析し、下記式(1)より導電性金属層の膜厚を算出した。なお、下記の製造例では、基材粒子表面に導電性金属層としてニッケル層またはニッケル層+金層を設けたが、下記式(1)中、rは基材粒子の半径(μm)、tはニッケル層の厚み(μm)、dNiはニッケル層の密度、dbaseは基材粒子の密度、Wはニッケル層成分含有率(質量%)、Xは金層成分含有率(質量%)を表す。ここで、ニッケル層成分とは、ニッケル層に含まれるニッケル元素またはニッケル合金元素を表し、金層成分とは、金層に含まれる金元素または金合金元素を表す。
導電性微粒子0.05gに王水8mLを加え、加熱下で撹拌することにより導電性金属層を溶解しろ別した。その後、ろ液をICP発光分析装置(理学電機社製、CIROS120)を用いて、金属(ここでは、ニッケル)及びリンの含有量を分析した。
微小圧縮試験機(島津製作所社製「MCT−W500」)を用いて、室温(25℃)において、試料台(材質:SKS材平板)上に散布した粒子1個について、直径50μmの円形平板圧子(材質:ダイヤモンド)を用いて、「標準表面検出」モードで、粒子の中心方向へ一定の負荷速度(2.2295mN/秒)で荷重をかけ、圧縮変位が粒子径の10%になったときの荷重値(mN)とそのときの変位量(μm)を測定した。なお、測定は各試料について、異なる10個の粒子に対して行い、平均した値を測定値とした。そして、得られた荷重値(mN)を圧縮荷重(N)に換算し、得られた変位量(μm)を圧縮変位(mm)に換算し、基材粒子の平均粒子径(μm)から粒子の半径(mm)を算出し、これらを用いて下記式に基づき10%K値(粒子の直径が10%変位したときの圧縮弾性率)を算出した。
導電性微粒子10部に、バインダー樹脂としてのエポキシ樹脂(三菱化学社製、「JER828」)100部、硬化剤(三新化学社製、「サンエイド(登録商標) SI−150」)2部およびトルエン100部を加えた。この混合物にさらに1mmのジルコニアビーズ50部を加えて、ステンレス製の2枚攪拌羽根を用いて300rpmで10分間分散を行い、ペースト状組成物を得た。得られたペースト状組成物をバーコーターで剥離処理PETフィルム上に塗布し、乾燥させて、異方性導電フィルムを得た。得られた異方性導電フィルムを、抵抗測定用の線を有する全面アルミ蒸着ガラス基板と20μmピッチに銅パターンを形成したポリイミドフィルム基板間に挟み込み、導電性微粒子を粒子径の20%変形させ、200℃の圧着条件で熱圧着して測定試料を作製した。この試料について、電極間の抵抗値(初期抵抗値)を評価した。また、測定試料を、温度80℃、湿度90%で1000時間放置した後の電極間の抵抗値についても同様に測定し、下記式により抵抗値上昇率を求めた。
抵抗値上昇率(%)=[(温度80℃、湿度90%、1000時間後抵抗値)−(初期抵抗値)]/(初期抵抗値)×100
初期抵抗値について、下記基準に基づき評価した。
○:5Ω以下
×:5Ωを超える
また、抵抗値上昇率について、接続信頼性として、下記基準に基づき評価した。
◎:1%以下
○:1%を超え3%以下
×:3%を超える
(2−1)製造例1
(基材粒子の製造)
冷却管、温度計、滴下口を備えた四つ口フラスコに、イオン交換水2400部と、25%アンモニア水4.0部、メタノール1200部を入れ、撹拌下、滴下口から、重合性シラン化合物(単量体成分)として3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(MPTMS)28.5部とビニルトリメトキシシラン(VTMS)41.5部の混合液を添加し、シラン化合物の加水分解、縮合反応を行って、ポリシロキサン粒子(シード粒子)の乳濁液を調製した。このポリシロキサン粒子の個数基準の平均粒子径は1.95μmであった。
基材粒子1に、水酸化ナトリウム水溶液によるエッチング処理を施した後、二塩化スズ溶液に接触させ、その後、二塩化パラジウム溶液に浸漬させることにより(センシタイジング−アクチベーティング法)、パラジウム核を形成させた。パラジウム核を形成させた基材粒子10部をイオン交換水5000部に添加し、超音波照射により十分に分散させ、懸濁液を得た。この懸濁液を70℃に加熱して撹拌しながら、70℃に加熱したニッケルメッキ液460mLを添加した。前記ニッケルメッキ液は、乳酸を35.0g/L、コハク酸を55.0g/L、硫酸ニッケルを110.0g/L、次亜リン酸ナトリウムを230g/L含有しておりpHは4.6に調整されていた。液温を70℃で保持し、水素ガスの発生が停止したことを確認してから、60分間撹拌した。その後、固液分離を行い、イオン交換水、メタノールの順で洗浄することにより、ニッケルメッキを施した導電性微粒子1を得た。導電性微粒子1の導電性金属層(ニッケル層)の膜厚は125nmで、導電性金属層のリン濃度は7.0質量%であった。
製造例1において、ニッケルメッキ液を、乳酸を52.5g/L、リンゴ酸を10.5g/L、硫酸ニッケルを110.0g/L、次亜リン酸ナトリウムを230g/L(pHは4.6に調整)に変更した以外は、製造例1と同様の方法によりニッケルメッキを施した導電性微粒子2を得た。導電性微粒子2の導電性金属層(ニッケル層)の膜厚は125nmで、導電性金属層のリン濃度は11.0質量%であった。
(基材粒子の製造)
冷却管、温度計、滴下口を備えた四つ口フラスコに、イオン交換水1800部と、25%アンモニア水24部、メタノール600部を入れ、撹拌下、滴下口から、重合性シラン化合物(単量体成分)として3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(MPTMS)50部を添加し、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランの加水分解、縮合反応を行って、メタクリロイル基を有するポリシロキサン粒子(シード粒子)の乳濁液を調製した。このポリシロキサン粒子の個数基準の平均粒子径は1.25μmであった。
次いで、製造例1の導電性金属層の形成において、基材粒子2を用いて、ニッケルメッキ液量を270mLに変更した以外は、製造例1と同様の方法によりニッケルメッキを施した導電性微粒子3を得た。導電性微粒子3の導電性金属層(ニッケル層)の膜厚は75nmで、導電性金属層のリン濃度は6.5質量%であった。
製造例3において、ニッケルメッキ液の組成を、乳酸を52.2g/L、リンゴ酸を10.5g/L、硫酸ニッケルを110.0g/L、次亜リン酸ナトリウムを230g/L(pHは4.5に調整)に変更した以外は、製造例3と同様の方法によりニッケルメッキを施した導電性微粒子4を得た。導電性微粒子4の導電性金属層(ニッケル層)の膜厚は75nmで、導電性金属層のリン濃度は15.0質量%であった。
(基材粒子の製造)
製造例3の基材粒子2の製造において、吸収モノマーの種類と使用量を、スチレン100部および1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート(HXDMA)100部に変更したこと以外は、製造例3と同様の方法により基材粒子3を得た。基材粒子3の個数平均粒子径は2.5μmであった。
次いで、製造例2の導電性金属層の形成において、基材粒子3を用いて、ニッケルメッキ液量を730mLに変更した以外は、製造例2と同様の方法によりニッケルメッキを施した導電性微粒子5を得た。導電性微粒子5の導電性金属層(ニッケル層)の膜厚は200nmで、導電性金属層のリン濃度は12.0質量%であった。
(基材粒子の製造)
製造例1の基材粒子1の製造において、ポリシロキサン粒子(シード粒子)の分散液を調製するにあたり、イオン交換水の使用量を2800部に、メタノールの使用量を800部に変更したこと以外は、製造例1と同様の方法により基材粒子4を得た。なお、シード粒子の個数基準の平均粒子径は1.51μmであり、基材粒子4の個数平均粒子径は2.0μmであった。
次いで、製造例2の導電性金属層の形成において、基材粒子4を用いて、ニッケルメッキ液のpHを4.4に変更した以外は、製造例2と同様の方法によりニッケルメッキを施した導電性微粒子6を得た。導電性微粒子6の導電性金属層(ニッケル層)の膜厚は100nmで、導電性金属層のリン濃度は16.0質量%であった。
(基材粒子の製造)
製造例3の基材粒子2の製造において、ポリシロキサン粒子(シード粒子)の分散液を調製するにあたり、イオン交換水の使用量を2100部に、メタノールの使用量を300部に変更したこと以外は、製造例3と同様にしてメタクリロイル基を有する重合性ポリシロキサン粒子(シード粒子)の分散液を調製した。このポリシロキサン粒子の個数基準の平均粒子径は0.75μmであった。さらに、吸収モノマーの種類と使用量をスチレン200部に変更し、乾燥温度を80℃に、乾燥時間を4時間に変更したこと以外は、製造例2と同様にシード粒子への吸収モノマーの吸収およびラジカル重合を行うことによって、基材粒子5を得た。基材粒子5の個数平均粒子径は1.5μmであった。
次いで、製造例2の導電性金属層の形成において、基材粒子5を用いて、ニッケルメッキ液量を360mL、ニッケルメッキ液のpHを4.5に変更した以外は、製造例1と同様の方法によりニッケルメッキを施した導電性微粒子7を得た。導電性微粒子7の導電性金属層(ニッケル層)の膜厚は75nmで、導電性金属層のリン濃度は15.0質量%であった。
(基材粒子の製造)
製造例3の基材粒子2の製造において、ポリシロキサン粒子(シード粒子)の分散液を調製するにあたり、イオン交換水の使用量を1600部に、メタノールの使用量を800部に変更したこと以外は、製造例3と同様の方法により基材粒子6を得た。なお、シード粒子の個数基準の平均粒子径は1.40μmであり、基材粒子6の個数平均粒子径は2.8μmであった。
次いで、製造例1の導電性金属層の形成において、基材粒子6を用いて、ニッケルメッキ液量を230mL、ニッケルメッキ液の組成を、グリシン38g/L、酢酸ナトリウム57.0g/L、硫酸ニッケル110.0g/L、次亜リン酸ナトリウム230g/L(pHは5.8に調整)に変更した以外は、製造例1と同様の方法によりニッケルメッキを施した導電性微粒子8を得た。導電性微粒子8の導電性金属層(ニッケル層)の膜厚は70nmで、導電性金属層のリン濃度は5.5質量%であった。
(基材粒子の製造)
製造例8の基材粒子6の製造において、吸収モノマーの種類と使用量を、スチレン100部および1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート(HXDMA)100部に変更したこと以外は、製造例8と同様の方法により基材粒子7を得た。基材粒子7の個数平均粒子径は2.8μmであった。
次いで、製造例1の導電性金属層の形成において、基材粒子7を用いて、ニッケルメッキ液量を360mL、ニッケルメッキ液のpHを5.0に変更した以外は、製造例1と同様の方法によりニッケルメッキを施した導電性微粒子9を得た。導電性微粒子9の導電性金属層(ニッケル層)の膜厚は110nmで、導電性金属層のリン濃度は9.0質量%であった。
製造例9と同様の方法により基材粒子7を得た。次いで、製造例1の導電性金属層の形成において、基材粒子7を用いて、ニッケルメッキ液量を520mLに変更した以外は、製造例1と同様の方法によりニッケルメッキを施した導電性微粒子10を得た。導電性微粒子10の導電性金属層(ニッケル層)の膜厚は160nmで、導電性金属層のリン濃度は6.2質量%であった。
製造例1と同様の方法により導電性微粒子1(ニッケルメッキ粒子)を得た。次いで、導電性微粒子1(ニッケルメッキ粒子)を、シアン化金カリウムを5g/L、クエン酸三ナトリウムを12g/L、エチレンジアミン4酢酸4ナトリウムを10g/L含有する置換金メッキ液に加え、0.02μmの金メッキ厚みになるまで置換金メッキを行い、ニッケルメッキと金メッキを施した導電性微粒子11を得た。導電性微粒子11の導電性金属層(ニッケル層+金層)の膜厚は130nmで、導電性金属層のリン濃度は7.2質量%であった。
製造例3と同様の方法により基材粒子2を得た。次いで、製造例8の導電性金属層の形成において、基材粒子2を用いて、ニッケルメッキ液量を270mL、ニッケルメッキ液のpHを6.3に変更した以外は、製造例8と同様の方法によりニッケルメッキを施した導電性微粒子12を得た。導電性微粒子12の導電性金属層(ニッケル層)の膜厚は75nmで、導電性金属層のリン濃度は3.0質量%であった。
製造例5と同様の方法により基材粒子3を得た。次いで、製造例8の導電性金属層の形成において、基材粒子3を用いて、ニッケルメッキ液量を730mL、ニッケルメッキ液のpHを5.8に変更した以外は、製造例8と同様の方法によりニッケルメッキを施した導電性微粒子13を得た。導電性微粒子13の導電性金属層(ニッケル層)の膜厚は200nmで、導電性金属層のリン濃度は5.0質量%であった。
製造例9と同様の方法により基材粒子7を得た。次いで、製造例1の導電性金属層の形成において、基材粒子7を用いて、ニッケルメッキ液量を980mLに変更した以外は、製造例2と同様の方法によりニッケルメッキを施した導電性微粒子14を得た。導電性微粒子14の導電性金属層(ニッケル層)の膜厚は300nmで、導電性金属層のリン濃度は10.0質量%であった。
製造例3と同様の方法により基材粒子2を得た。次いで、製造例2の導電性金属層の形成において、基材粒子2を用いて、ニッケルメッキ液量を270mL、ニッケルメッキ液のpHを4.2に変更した以外は、製造例2と同様の方法によりニッケルメッキを施した導電性微粒子15を得た。導電性微粒子15の導電性金属層(ニッケル層)の膜厚は75nmで、導電性金属層のリン濃度は19.0質量%であった。
(基材粒子の製造)
製造例3の基材粒子2の製造において、ポリシロキサン粒子(シード粒子)の分散液を調製するにあたり、イオン交換水の使用量を1400部に、メタノールの使用量を1000部に変更したこと以外は、製造例3と同様にしてメタクリロイル基を有する重合性ポリシロキサン粒子(シード粒子)の分散液を調製した。このポリシロキサン粒子の個数基準の平均粒子径は1.60μmであった。さらに、吸収モノマーの種類と使用量をスチレン100部および1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート(HXDMA)100部に変更したこと以外は、製造例2と同様にシード粒子への吸収モノマーの吸収およびラジカル重合を行うことによって、基材粒子8を得た。基材粒子8の個数平均粒子径は3.2μmであった。
次いで、製造例1の導電性金属層の形成において、基材粒子8を用いて、ニッケルメッキ液量を1000mLに変更した以外は、製造例1と同様の方法によりニッケルメッキを施した導電性微粒子16を得た。導電性微粒子16の導電性金属層(ニッケル層)の膜厚は350nmで、導電性金属層のリン濃度は6.0質量%であった。
製造例16と同様の方法により基材粒子8を得た。次いで、製造例2の導電性金属層の形成において、基材粒子8を用いて、ニッケルメッキ液量を1000mLに変更した以外は、製造例1と同様の方法によりニッケルメッキを施した導電性微粒子17を得た。導電性微粒子17の導電性金属層(ニッケル層)の膜厚は350nmで、導電性金属層のリン濃度は12.0質量%であった。
製造例1〜11で得られた導電性微粒子は、基材粒子の平均粒子径が1.0μm〜2.8μmと微細であるにも関わらず、Km/Kcの比を2.0以下に調整することにより、異方性導電材料として用いた場合に初期抵抗値と接続信頼性に優れるものとなった。一方、製造例12〜15で得られた導電性微粒子は、Km/Kcの比が2.0より大きく、接続信頼性の低いものとなった。なお、製造例16〜17の導電性微粒子は、基材粒子の平均粒子径が大きく、Km/Kcの比が2以下であっても2より大きくても、接続信頼性に優れるものとなった。
Claims (2)
- 基材粒子と、該基材粒子の表面に形成された少なくとも一層の導電性金属層とを有する導電性微粒子であって、
前記基材粒子の個数平均粒子径が1.0μm〜2.8μmであり、
前記基材粒子の直径が10%変位したときの圧縮弾性率(10%K値)をKcとし、前記導電性微粒子の直径が10%変位したときの圧縮弾性率(10%K値)をKmとしたとき、Km/Kcの比が2.0以下であることを特徴とする導電性微粒子。 - 請求項1に記載の導電性微粒子を含むことを特徴とする異方性導電材料。
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