JP5883283B2 - 導電性粒子及び異方性導電材料 - Google Patents

導電性粒子及び異方性導電材料 Download PDF

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Description

本発明は、微細な導電性粒子に関するものであり、特に、電気接続に用いた場合に抵抗値を低減できる導電性粒子に関する。
従来、液晶表示パネルにおける多数の電極間を一括して接続する方法として異方性導電材料が使用されている。なかでも、導電性粒子をバインダー樹脂に分散した異方性導電接着剤組成物(異方性導電ペースト、異方性導電インク、或いは異方性導電フィルム)が広く用いられている。異方性導電接着剤組成物(あるいは異方性導電フィルム)に用いられる導電性粒子としては、有機系基材粒子や無機系基材粒子の表面に金属メッキを施したものや金属粒子等が挙げられる。
近年、液晶表示パネルの高精細化に伴い、駆動用ICの電極であるバンプ、或いはITO配線が狭ピッチ化及び狭小化する流れにあるが、バンプやITO配線が狭ピッチ化及び狭小化すると、異方性導電接着剤中の導電性粒子が隣接する電極間で接触しショートを発生させることが問題となってきていた。また、バンプ面積の狭小化により1つのバンプに捕捉される導電性粒子の個数が減少し電極間の接続抵抗が上昇して接続不良を起こすといった問題があった。
このような問題を解決するため、導電性粒子の粒子径を従来よりも小さくして、電極に捕捉される導電性粒子の個数密度を高くし、接続抵抗値を下げることが行われている。このような微細な導電性粒子が種々提案されている。例えば、特許文献1には、粒子径が1〜3μmである基材粒子の表面に、突起部を多数有するニッケル層を形成した導電性粒子が提案されている(特許文献1(請求項3)参照)。また、特許文献2には、粒子径が4μm以下であり、ニッケル層上に金層を有し、X線光電子分光分析による粒子表面におけるニッケル及び金の元素組成比が0.4以下である導電性粒子が提案されている(特許文献2(請求項2)参照)。
特開2010−118334号公報 特開2009−102731号公報
本発明者らは、接着剤中の導電性粒子の個数密度を大幅に増やすことなく、個々の導電性粒子の圧縮変形量を大きくすることで、電極との接触面積を増やし、接続抵抗の低減を達成することに着目し、検討を行った。
その中で、微細な基材粒子に導電性金属層を形成した導電性粒子では、導電性粒子の圧縮変形量を大きくすると、導電性金属層の破断が発生し、かえって接続抵抗値が上昇することが判明した。これは、基材粒子の粒子径が非常に小さい導電性粒子では、導電性金属層が湾曲する際の曲率が非常に大きくなるため、導電性金属層が基材粒子の変形に追随できず、破断するためである。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、微細な導電性粒子であって、電気接続に用いた場合に抵抗値を低減できる導電性粒子を提供することを目的とする。
本発明者らは、微細な導電性粒子において、圧縮変形時の導電性金属層の破断を抑制する方法について鋭意検討した結果、導電性金属層中に含有される特定の重金属の量を特定の範囲に制御することにより、破壊を抑え、安定した低い抵抗値を実現することができることを見出し、本発明を完成した。
上記課題を解決することができた本発明の導電性粒子は、基材粒子と、該基材粒子の表面を被覆する導電性金属層とを有しており、前記基材粒子の個数平均粒子径が1.0μm〜3.0μmであり、前記導電性金属層が、鉛、ビスマス、タリウム、アンチモン、バナジウム及びモリブデンよりなる群から選択される少なくとも一種の重金属を含有し、導電性金属層中の重金属の含有量が、50μg/g〜1500μg/gであることを特徴とする。
前記導電性金属層の厚さは、0.001μm〜0.15μmであることが好ましい。前記導電性金属層は、ニッケル層を含むことが好ましく、ニッケルに対する重金属の含有量は50μg/g〜3000μg/gであることが好ましい。
本発明には、前記導電性粒子と、バインダーとを含有する異方性導電材料も含まれる。
本発明の導電性粒子は、表面の導電性金属層に所定の重金属を所定量含有させているため、微小径であるにもかかわらず、導電性金属層が破断しにくい。よって、本発明の導電性粒子を用いれば、微細な配線等を電気接続する際に、低抵抗を実現できる。
1.導電性粒子
本発明は、基材粒子と該基材粒子の表面に形成された一層以上の導電性金属層から構成される導電性粒子に関する発明である。本発明の特徴の一つとして、該導電性粒子の粒径が極めて小さいことと、導電性金属層が特定の重金属を所定量含有する点が挙げられる。導電性粒子を小さくすることにより、微細化、狭小化された電極や配線の電気接続に対して、好適に使用できる。一方、導電性粒子が極めて小さくなると、導電性金属層が破断する虞が生じるが、重金属を含有させることによってこのような可能性を低減できる。詳述すれば、導電性粒子を用いて加圧接続する場合、導電性粒子が圧縮変形することとなり、この際、導電性金属層は基材粒子の変形に追随して、湾曲することとなる。基材粒子の粒子径が非常に小さい導電性粒子では、導電性金属層の湾曲部の曲率が非常に大きくなるため、導電性金属層は基材粒子の変形に追随できず、破断することがある。そのため、従来のように、導電性金属層としてニッケルメッキのような高硬度金属を用いたものでは、導電性粒子の粒子径が小さくなるほど、接続抵抗値が一層高くなる傾向があった。しかし、導電性金属層に重金属を所定量含有させることにより、導電性金属層の破断を抑制できる。よって、本発明の導電性粒子は、基材粒子が微小径であるにもかかわらず、電気接続に用いた場合に、低抵抗値を実現できる。
1−1.導電性金属層
上記特定の重金属としては、鉛、ビスマス、タリウム、アンチモン、バナジウム及びモリブデンが挙げられる。これらの中でも、鉛、ビスマス、タリウムが好ましく、より好ましくはビスマスである。
前記重金属の含有量は、導電性金属層中(すなわち、導電性金属層1g当たり)、50μg/g以上、好ましくは100μg/g以上、より好ましくは150μg/g以上であり、1500μg/g以下、好ましくは1200μg/g以下、より好ましくは1000μg/g以下である。重金属の含有量が50μg/g未満であると、導電性粒子を圧縮変形した際、導電性金属層の破断が発生し、接続抵抗値が上昇する。一方、重金属の含有量が1500μg/gを超えると導電性金属層自体の導電性が低下し、接続抵抗値が上昇する。
前記重金属は、上述したように、導電性を有する金属層(導電性金属層)に含有されている。この導電性金属層を構成する金属としては特に限定されないが、例えば、金、銀、銅、白金、鉄、アルミニウム、クロム、パラジウム、ニッケル、ロジウム、ルテニウム、ゲルマニウム、スズ、コバルト、インジウム及びニッケル−リン、ニッケル−ホウ素等の金属や金属化合物、及び、これらの合金等が挙げられる。これらの中でも、金、ニッケル、パラジウム、銀、銅、錫が導電性に優れた導電性粒子となることから好ましい。また、コスト的な観点からは、ニッケル、ニッケル合金(Ni−Au、Ni−Pd、Ni−Pd−Au、Ni−Ag、Ni−P、Ni−B、Ni−Zn、Ni−Sn、Ni−W、Ni−Co、Ni−Ti);銅、銅合金(CuとFe、Co、Ni、Zn、Sn、In、Ga、Tl、Zr、W、Mo、Rh、Ru、Ir、Ag、Au、Bi、Al、Mn、Mg,P、Bからなる群から選択される少なくとも1種の金属元素との合金、好ましくはAg、Ni、Sn、Znとの合金);銀、銀合金(AgとFe、Co、Ni、Zn、Sn、In、Ga、Tl、Zr、W、Mo、Rh、Ru、Ir、Au、Bi、Al、Mn、Mg、P、Bからなる群から選択される少なくとも1種の金属元素との合金、好ましくはAg−Ni、Ag−Sn、Ag−Zn);錫、錫合金(たとえばSn−Ag、Sn−Cu、Sn−Cu−Ag、Sn−Zn、Sn−Sb、Sn―Bi―Ag、Sn―Bi―In、Sn−Au、Sn―Pb等)等が好ましい。これらの中でもニッケル、ニッケル合金が好ましい。
前記導電性金属層がニッケルを含有する場合、前記重金属の含有量は、導電性金属層に含まれるニッケルに対して(すなわち、ニッケル1gに対して)、50μg/g以上が好ましく、より好ましくは60μg/g以上、さらに好ましくは120μg/g以上、一層好ましくは180μg/g以上であり、3000μg/g以下が好ましく、より好ましくは2600μg/g以下、さらに好ましくは1800μg/g以下、一層好ましくは1600μg/g以下、より一層好ましくは1500μg/g以下、さらに一層好ましくは1200μg/g以下、特に好ましくは1000μg/g以下である。重金属の含有量が50μg/g以上であれば、導電性粒子を圧縮変形した際の導電性金属層の破断が抑制され、接続抵抗値を低減できる。一方、重金属の含有量が3000μg/g以下であれば、導電性金属層自体の導電性が良好となり、接続抵抗値を低減できる。
前記導電性金属層は、ニッケル層を含むことが好ましい。前記ニッケル層は、ニッケル又はニッケル合金から構成される。前記ニッケル層は、基材粒子に直接形成してもよいし、下地として他の導電性金属層を基材粒子表面に形成し、その上にニッケル層を形成してもよい。前記ニッケル層は基材粒子との密着性に優れるため、基材粒子に直接形成することが好ましい。
前記ニッケル層にニッケル合金を使用する場合、ニッケル合金中のニッケル含有率は50質量%以上が好ましく、より好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上、一層好ましくは82質量%以上である。前記ニッケル合金としては、Ni−P合金が好ましい。なお、導電性金属層(好ましくはニッケル層)におけるリン濃度がニッケル100質量%に対して12質量%以下の低濃度領域では、導電性には優れるがニッケル層が硬くなる傾向がある。そのため基材粒子の粒径が3μm以下の場合、圧縮変形時における破断による接続抵抗値の増大が顕著となる。ところが、本発明の導電性粒子においては、特定の重金属を所定量範囲含有させているため、導電性金属層(好ましくはニッケル層)におけるリン濃度が12質量%以下の範囲においても破断による接続抵抗増大が抑制される。導電性金属層(好ましくはニッケル層)における、リン濃度の下限は特に限定されないが、3質量%程度である。
また、導電性金属層は、単層でもよいし複層であってもよく、複層の場合には、例えば、ニッケル層−金層、ニッケル層−パラジウム層、ニッケル層−パラジウム層−金層、ニッケル層−銀層等の組合せが好ましく挙げられる。特に、導電性金属層の導電性を向上できることから、最外層として金層、パラジウム層又は銀層を有することが好ましく、金層、パラジウム層が特に好ましい。
上述のように、本発明の好適な態様としては、導電性金属層として、ニッケル層とニッケル層形成後に金メッキ、パラジウムメッキ又は銀メッキを施した形態である。具体的には、金層の場合、(i)第1層:ニッケル層/第2層:ニッケル・金合金層、(ii)第1層:ニッケル層/第2層:金層、(iii)第1層:ニッケル層/ニッケル・金合金層/第3層:金層の態様が挙げられる。なお、態様(i)〜(iii)におけるニッケル層としては、Ni−P合金、Ni−B合金又はNi−P−B合金が好ましく、(i)〜(iii)におけるニッケル・金合金層、金層において、第1層と同じP,Bが含まれていてもよい。また、(i)、(iii)におけるニッケル・金合金層は、Ni−Auであり、ニッケル層(ニッケル合金)に含まれる。金層に代えて、パラジウム層又は銀層を形成した場合についても同様である。
したがって、本発明の導電性粒子の好適形態としては、導電性金属層としてニッケル層を有し、且つ、導電性金属層中の重金属量が50μg/g〜1500μg/gである態様が好ましく、より好ましくは導電性金属層として、ニッケル層と、金、パラジウム及び銀よりなる群から選択される少なくとも1種を含む層とを有し、且つ、導電性金属層中の重金属量が50μg/g〜1500μg/gである態様である。
重金属は、導電性金属層の少なくとも一部の層に含まれていればよく、導電性金属層を構成する全ての金属成分中の重金属量が上記範囲を満たしていればよい。導電性金属層がニッケル層を有する場合、ニッケル層が重金属を含むことが好ましい。導電性金属層が多層である場合、各層における重金属量は、エネルギー分散型X線検出装置(EDX)又は波長分散型X線検出装置(WDX)を備えた電子顕微鏡(例えば、電界放射型SEM、電界放射型TEM)を用いて、導電性金属層の断面(試料)を測定することにより確認できる。導電性金属層の断面(試料)は、導電性粒子をエポキシ樹脂等の樹脂に包埋した後、包埋物を薄切片に切り出すことによって調整できる。
前記導電性粒子は、導電性金属層の合計厚さは、0.01μm以上が好ましく、より好ましくは0.013μm以上、さらに好ましくは0.015μm以上、一層好ましくは0.02μm以上、より一層好ましくは0.03μm以上、さらに一層好ましくは0.05μm以上であり、0.2μm以下が好ましく、より好ましくは0.18μm以下、さらに好ましくは0.15μm以下である。前記導電性金属の厚さが0.01μm以上であれば、導電性金属層の導電性がより向上し、接続抵抗値を一層低減できる。また、導電性金属層の厚さが0.2μm以下であれば、導電性粒子が硬くなりすぎず、充分に圧縮変形できるため、電極との接触面積が増大し、接続抵抗値が一層低減できる。
前記導電性金属層の合計厚さと、基材粒子の粒子径の半径(=個数平均粒子径/2)との比(導電性金属層厚さ/半径)は、0.035以上が好ましく、より好ましくは0.040以上、さらに好ましくは0.045以上、一層好ましくは0.050以上であり、0.2以下が好ましく、より好ましくは0.1以下、さらに好ましくは0.08以下である。前記比が上記範囲内であれば、導電性粒子の導電性がより良好となり、導電性粒子の密度が高くなり過ぎず、バインダー等に分散した場合の沈降が抑制され、分散安定性が向上する。
前記導電性金属層がニッケル層を含む場合、ニッケル層の厚さは、0.01μm以上が好ましく、より好ましくは0.03μm以上、さらに好ましくは0.05μm以上であり、0.2μm以下が好ましく、より好ましくは0.18μm以下、さらに好ましくは0.15μm以下、一層好ましくは0.12μm以下である。前記ニッケル層の厚さが上記範囲内であれば、導電性粒子の導電性がより良好となる。特に、ニッケル層の厚さが0.2μm以下であれば、導電性粒子の密度が高くなり過ぎず、バインダー等に分散した場合の沈降が抑制され、分散安定性が向上する。
前記導電性金属層として、重金属を含有するニッケル層を形成する場合、ニッケル層の厚さと、基材粒子の粒子径の半径(=個数平均粒子径/2)との比(ニッケル層厚さ/半径)は、0.035以上が好ましく、より好ましくは0.040以上、さらに好ましくは0.045以上であり、0.2以下が好ましく、より好ましくは0.1以下、さらに好ましくは0.08以下、一層好ましくは0.06以下である。前記比が上記範囲内であれば、導電性粒子の導電性がより良好となり、導電性粒子の密度が高くなり過ぎず、バインダー等に分散した場合の沈降が抑制され、分散安定性が向上する。
ニッケル層上に金、パラジウム及び銀よりなる群から選択される少なくとも1種を含む層(ニッケル合金層である場合を含む)を形成する場合、これらの層の厚さは、5nm以上が好ましく、より好ましくは8nm以上、さらに好ましくは10nm以上であり、50nm以下が好ましく、より好ましくは40nm以下、さらに好ましくは30nm以下である。
前記導電性金属層が、ニッケル層と、金、パラジウム及び銀よりなる群から選択される少なくとも1種を含む層(ニッケル合金層である場合を含む)とからなる形態においても、同様の理由から、導電性金属層の厚さと、基材粒子の粒子径の半径(=個数平均粒子径/2)との比(導電性金属層厚さ/半径)は、0.035以上が好ましく、より好ましくは0.040以上、さらに好ましくは0.045以上、一層好ましくは0.050以上である。また、上限は、0.2以下が好ましく、より好ましくは0.1以下、さらに好ましくは0.08以下である。
本発明の導電性粒子の個数平均粒子径は、後述する基材粒子の平均粒子径に応じて適宜設定されるが、例えば、1.1μm以上が好ましく、より好ましくは1.6μm以上、さらに好ましくは2.1μm以上であり、3.1μm以下が好ましく、より好ましくは3.0μm以下、さらに好ましくは2.9μm以下、一層好ましくは2.8μm以下、より一層好ましくは2.7μm以下、さらに一層好ましくは2.6μm以下である。個数平均粒子径がこの範囲内であれば、微細化、狭小化された電極や配線の電気接続に対して、好適に使用できる。
1−2.基材粒子
前記導電性金属層は、上述したように基材粒子表面に形成される。この基材粒子としては、樹脂成分を含む樹脂粒子が好ましい。樹脂粒子を用いることで、弾性変形特性に優れた導電性粒子が得られる。前記樹脂粒子としては、例えば、メラミンホルムアルデヒド樹脂、メラミン−ベンゾグアナミン−ホルムアルデヒド樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂等のアミノ樹脂;スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン−アクリル樹脂等のビニル重合体;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン等のポリオレフィン;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル類;ポリカーボネート類;ポリアミド類;ポリイミド類;フェノールホルムアルデヒド樹脂;オルガノポリシロキサン等が挙げられる。これらの樹脂粒子を構成する材料は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。これらの中でも、ビニル重合体、アミノ樹脂、オルガノポリシロキサンが好ましく、ビニル重合体及びアミノ樹脂がより好ましく、特にビニル重合体が好ましい。ビニル重合体を含む材料は、ビニル基が重合して形成された有機系骨格を有し、加圧接続時の弾性変形に優れる。特に、ジビニルベンゼン及び/又はジ(メタ)アクリレートを重合成分として含むビニル重合体は、導電性金属被覆後の粒子強度の低下が少ない。
1−2−1.ビニル重合体粒子
ビニル重合体粒子は、ビニル重合体により構成される。ビニル重合体は、ビニル系単量体(ビニル基含有単量体)を重合(ラジカル重合)することによって形成でき、このビニル系単量体はビニル系架橋性単量体とビニル系非架橋性単量体とに分けられる。なお、「ビニル基」には、炭素−炭素二重結合のみならず、(メタ)アクリロキシ基、アリル基、イソプロペニル基、ビニルフェニル基、イソプロペニルフェニル基のような官能基と重合性炭素−炭素二重結合から構成される置換基も含まれる。なお、本明細書において「(メタ)アクリロキシ基」、「(メタ)アクリレート」や「(メタ)アクリル」は、それぞれ「アクリロキシ基及び/又はメタクリロキシ基」、「アクリレート及び/又はメタクリレート」や「アクリル及び/又はメタクリル」を示すものとする。
前記ビニル系架橋性単量体とは、ビニル基を有し架橋構造を形成し得るものであり、具体的には、1分子中に2個以上のビニル基を有する単量体(単量体(1))、又は、1分子中に1個のビニル基とビニル基以外の結合性官能基(カルボキシル基、ヒドロキシ基等のプロトン性水素含有基、アルコキシ基等の末端官能基等)を有する単量体(単量体(2))が挙げられる。ただし、単量体(2)によって架橋構造を形成させるには、当該単量体(2)の結合性官能基と反応(結合)可能な相手方単量体の存在が必要である。
前記ビニル系架橋性単量体のうち前記単量体(1)(1分子中に2個以上のビニル基を有する単量体)の例として、例えば、アリル(メタ)アクリレート等のアリル(メタ)アクリレート類;アルカンジオールジ(メタ)アクリレート(例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、等)、ポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート(例えば、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、デカエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタデカエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタコンタヘクタエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート等)等のジ(メタ)アクリレート類;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等のトリ(メタ)アクリレート類;ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等のテトラ(メタ)アクリレート類;ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等のヘキサ(メタ)アクリレート類;ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン、及びこれらの誘導体等の芳香族炭化水素系架橋剤(好ましくはジビニルベンゼン等のスチレン系多官能モノマー);N,N−ジビニルアニリン、ジビニルエーテル、ジビニルサルファイド、ジビニルスルホン酸等のヘテロ原子含有架橋剤;等が挙げられる。
これらの中でも、1分子中に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリレート類(多官能(メタ)アクリレート)や、芳香族炭化水素系架橋剤(特にスチレン系多官能モノマー)が好ましい。前記1分子中に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリレート類(多官能(メタ)アクリレート)の中でも、前記1分子中に2個の(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリレート(ジ(メタ)アクリレート)が特に好ましく、さらにその中でも、1分子中に2個のアクリロイル基を有するアクリレート(ジアクリレート)が好ましい。前記スチレン系多官能モノマーの中では、ジビニルベンゼンのように1分子中に2個のビニル基を有する単量体が好ましい。単量体(1)は単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ビニル系架橋性単量体のうち前記単量体(2)(1分子中に1個のビニル基とビニル基以外の結合性官能基を有する単量体)としては、例えば、(メタ)アクリル酸等のカルボキシル基を有する単量体;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシ基含有(メタ)アクリレート類、p−ヒドロキシスチレン等のヒドロキシ基含有スチレン類等のヒドロキシ基を有する単量体;2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、2−ブトキシエチル(メタ)アクリレート等のアルコキシ基含有(メタ)アクリレート類、p−メトキシスチレン等のアルコキシスチレン類等のアルコキシ基を有する単量体;等が挙げられる。単量体(2)は単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ビニル系非架橋性単量体としては、1分子中に1個のビニル基を有する単量体(単量体(3))か、もしくは相手方単量体が存在しない場合の前記単量体(2)(1分子中に1個のビニル基とビニル基以外の結合性官能基を有する単量体)が挙げられる。
前記ビニル系非架橋性単量体のうち前記単量体(3)(1分子中に1個のビニル基を有する単量体)には、(メタ)アクリレート系単官能モノマーやスチレン系単官能モノマーが含まれる。(メタ)アクリレート系単官能モノマーとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート類;シクロプロピル(メタ)アクリレート、シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、シクロオクチル(メタ)アクリレート、シクロウンデシル(メタ)アクリレート、シクロドデシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、4−t−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート等のシクロアルキル(メタ)アクリレート類;フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、トリル(メタ)アクリレート、フェネチル(メタ)アクリレート等の芳香環含有(メタ)アクリレート類が挙げられ、メチル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレートが好ましい。スチレン系単官能モノマーとしては、スチレン;o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、エチルスチレン(エチルビニルベンゼン)、p−t−ブチルスチレン等のアルキルスチレン類、o−クロロスチレン、m−クロロスチレン、p−クロロスチレン等のハロゲン基含有スチレン類等が挙げられ、スチレンが好ましい。単量体(3)は単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ビニル系単量体としては、少なくとも前記ビニル系架橋性単量体(1)を含む態様が好ましく、中でも前記ビニル系架橋性単量体(1)と前記ビニル系非架橋性単量体(3)とを含む態様(特に単量体(1)と単量体(3)との共重合体)が好ましい。具体的には、構成成分として、スチレン系単官能モノマー、スチレン系多官能モノマー、多官能(メタ)アクリレートから選ばれる少なくとも1種を含む態様が好ましい。さらに好ましくは、スチレン系多官能モノマー及び多官能(メタ)アクリレートを必須構成成分とする態様;スチレン系多官能モノマー及びスチレン系単官能モノマーを必須構成成分とする態様;多官能(メタ)アクリレート及びスチレン系単官能モノマーを必須構成成分とする態様;である。上記態様において、スチレン系単官能モノマーとしてはスチレンが好ましく、スチレン系多官能モノマーとしてはジビニルベンゼンが好ましく、多官能メタ(アクリレート)としてはジ(メタ)アクリレートが好ましい。従って、ジビニルベンゼン及びジ(メタ)アクリレートを必須構成成分とする態様;ジビニルベンゼン及びスチレンを必須構成成分とする態様;ジ(メタ)アクリレート及びスチレンを必須構成成分とする態様が特に好ましい。
前記ビニル重合体粒子は、ビニル重合体の特性を損なわない程度に、他の成分を含んでいてもよい。この場合、ビニル重合体粒子は、ビニル重合体を50質量%以上含むことが好ましく、より好ましくは60質量%以上、さらに好ましくは70質量%以上である。
前記他の成分としては、特に限定されないが、ポリシロキサン成分が好ましい。ビニル重合体粒子に、ポリシロキサン骨格を導入することで、加圧接続時の弾性変形に優れるものとなる。
前記ポリシロキサン骨格は、シラン系単量体を用いることによって形成でき、このシラン系単量体はシラン系架橋性単量体とシラン系非架橋性単量体とに分けられる。また、シラン系単量体としてシラン系架橋性単量体を用いると、架橋構造を形成し得る。シラン系架橋性単量体により形成される架橋構造としては、ビニル重合体とビニル重合体とを架橋するもの(第一の形態);ポリシロキサン骨格とポリシロキサン骨格とを架橋するもの(第二の形態);ビニル重合体骨格とポリシロキサン骨格とを架橋するもの(第三の形態);が挙げられる。
第一の形態(ビニル重合体間架橋)を形成し得るシラン系架橋性単量体としては、例えば、ジメチルジビニルシラン、メチルトリビニルシラン、テトラビニルシラン等の2つ以上のビニル基を有するシラン化合物が挙げられる。第二の形態(ポリシロキサン間架橋)を形成し得るシラン系架橋性単量体としては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラブトキシシラン等の4官能性シラン系単量体;メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン等の3官能性シラン系単量体等が挙げられる。第三の形態(ビニル重合体−ポリシロキサン間架橋)を形成し得るシラン系架橋性単量体としては、例えば、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシエトキシプロピルトリメトキシシラン等の(メタ)アクリロイル基を有するジ又はトリアルコキシシラン;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン等のビニル基を有するジ又はトリアルコキシシラン;3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシ基を有するジ又はトリアルコキシシラン;3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン等のアミノ基を有するジ又はトリアルコキシシラン;が挙げられる。これらのシラン系架橋性単量体は単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記シラン系非架橋性単量体として、例えば、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン等のジアルキルシラン等の2官能性シラン系単量体;トリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン等のトリアルキルシラン等の1官能性シラン系単量体等が挙げられる。これらのシラン系非架橋性単量体は単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
特に前記ポリシロキサン骨格は、ラジカル重合可能な炭素−炭素二重結合(例えば、(メタ)アクリロイル基等のビニル基)を有する重合性ポリシロキサン由来の骨格であることが好ましい。つまり、ポリシロキサン骨格は、構成成分として、少なくとも前記第三の形態(ビニル重合体−ポリシロキサン間架橋)を形成し得るシラン系架橋性単量体(好ましくは(メタ)アクリロイル基を有するもの、より好ましくは3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン)を加水分解及び縮合することにより形成されたポリシロキサン骨格であることが好ましい。
前記ビニル重合体粒子に、ポリシロキサン骨格を導入する場合、ビニル系単量体の使用量は、シラン系単量体100質量部に対して100質量部以上が好ましく、より好ましくは200質量部以上、さらに好ましくは300質量部以上であり、700質量部以下が好ましく、より好ましくは600質量部以下、さらに好ましくは500質量部以下である。
前記ビニル重合体粒子を構成する全単量体に占める架橋性単量体(ビニル系架橋性単量体及びシラン系架橋性単量体の合計)の割合は、弾性変形と復元力に優れる点から、10質量%以上が好ましく、より好ましくは20質量%以上、さらに好ましくは30質量%以上である。架橋性単量体の割合が上記範囲内であれば、優れた弾性変形特性を維持しつつ、復元力を向上させることができる。架橋性単量体の割合の上限は、特に限定されないが、用いる架橋性単量体の種類によっては、架橋性単量体の割合が多すぎると硬くなりすぎて異方導電接続時に圧縮変形させるために高い圧力が必要となる場合がある。そのため、架橋性単量体の割合は、95質量%以下が好ましく、より好ましくは90質量%以下、さらに好ましくは85質量%以下である。
前記ビニル重合体粒子は、例えば、ビニル系単量体を重合することによって製造することができるが、具体的には、(i)ビニル系単量体を重合成分として含む単量体組成物を用いて、従来公知の水性懸濁重合、分散重合、乳化重合する方法;(ii)シラン系単量体を用いてビニル基含有ポリシロキサンを得た後、このビニル基含有ポリシロキサンとビニル系単量体とを重合(ラジカル重合)する方法;(iii)シード粒子に、ビニル系単量体を吸収させた後、ビニル系単量体をラジカル重合する、いわゆるシード重合する方法;が好ましい。
前記製造方法(i)では、ビニル系単量体として、前記2つ以上のビニル基を有するシラン化合物、ビニル基を有するジ又はトリアルコキシシラン等のビニル基を有するシラン化合物を併用してもよい。前記製造方法(ii)においては、少なくとも前記第三の形態を形成し得るシラン系架橋性単量体を用いることによって、ポリシロキサン骨格が導入されたビニル重合体粒子が得られる。
前記製造方法(iii)において、シード粒子としては、非架橋又は架橋度の低いポリスチレン粒子、ポリシロキサン粒子を用いることが好ましい。シード粒子にポリシロキサン粒子を用いることで、ビニル重合体にポリシロキサン骨格を導入できる。
ポリシロキサン粒子としては、前記第三の形態(ビニル重合体−ポリシロキサン間架橋)を形成し得るシラン系架橋性単量体を含む組成物を、(共)加水分解縮合して得られるポリシロキサン粒子が好ましく、特にビニル基含有ポリシロキサン粒子が好ましい。ポリシロキサン粒子がビニル基を有する場合、得られるビニル重合体粒子が、ビニル重合体とポリシロキサン骨格がポリシロキサンを構成するケイ素原子を介して結合するため、弾性変形性及び接触圧に特に優れたものとなる。ビニル基含有ポリシロキサン粒子は、例えば、ビニル基を有するジ又はトリアルコキシシランを含むシラン系単量体(混合物)を(共)加水分解縮合することによって製造できる。
また、前記ビニル重合体粒子がポリシロキサン骨格を含む場合、基材粒子に加熱処理を施すことも好ましい態様である。前記加熱処理は空気雰囲気下又は不活性雰囲気下で行うことが好ましく、不活性雰囲気下(例えば、窒素雰囲気下)で行うことがより好ましい。前記加熱処理の温度は120℃(より好ましくは180℃、さらに好ましくは200℃)以上が好ましく、熱分解温度(より好ましくは350℃、さらに好ましくは330℃)以下が好ましい。前記加熱処理の時間は、0.3時間(より好ましくは0.5時間、さらに好ましくは0.7時間)以上が好ましく、10時間(より好ましくは5.0時間、さらに好ましくは3.0時間)以下が好ましい。
1−2−2.アミノ樹脂粒子
アミノ樹脂粒子は、アミノ化合物とホルムアルデヒドとの縮合物により構成されるものが好ましい。
前記アミノ化合物としては、例えば、ベンゾグアナミン、シクロヘキサンカルボグアナミン、シクロヘキセンカルボグアナミン、アセトグアナミン、ノルボルネンカルボグアナミン、スピログアナミン等のグアナミン化合物、メラミン等のトリアジン環構造を有する化合物等の多官能アミノ化合物が挙げられる。これらの中でも、多官能アミノ化合物が好ましく、トリアジン環構造を有する化合物がより好ましく、特にメラミン、グアナミン化合物(特にベンゾグアナミン)が好ましい。前記アミノ化合物は、1種のみを用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
前記アミノ樹脂粒子は、アミノ化合物中、グアナミン化合物を10質量%以上含むことが好ましく、より好ましくは20質量%以上、さらに好ましくは50質量%以上である。アミノ化合物中のグアナミン化合物の含有割合が上記範囲であれば、より粒度分布がシャープであり、粒子径が精密にコントロールされたものとなる。なお、アミノ化合物として、グアナミン化合物のみを用いることも好ましい。
アミノ樹脂粒子は、例えば、水性媒体中でアミノ化合物とホルムアルデヒドを反応(付加縮合反応)させることにより得られる。通常、この反応は加熱下(50〜100℃)で行う。また、ドデシルベンゼンスルホン酸、硫酸等の酸触媒の存在下で反応を行うことにより、架橋度を高めることができる。
アミノ樹脂粒子の製造方法としては、例えば、特開2000−256432号公報、特開2002−293854号公報、特開2002−293855号公報、特開2002−293856号公報、特開2002−293857号公報、特開2003−55422号公報、特開2003−82049号公報、特開2003−138023号公報、特開2003−147039号公報、特開2003−171432号公報、特開2003−176330号公報、特開2005−97575号公報、特開2007−186716号公報、特開2008−101040号公報、特開2010−248475号公報等に記載のアミノ樹脂架橋粒子及びその製造方法を適用することが好ましい。
具体例としては、前記多官能アミノ化合物とホルムアルデヒドを、水性媒体(好ましくは塩基性の水性媒体)中で反応(付加縮合反応)させて縮合物オリゴマーを生成させ、該縮合物オリゴマーが溶解又は分散する水性媒体にドデシルベンゼンスルホン酸や硫酸等の酸触媒を混合して硬化させることによって、架橋されたアミノ樹脂粒子を製造することができる。縮合物オリゴマーを生成させる段階、架橋構造のアミノ樹脂とする段階は、いずれも、50〜100℃の温度で加熱された状態で行うことが好ましい。また、付加縮合反応を、界面活性剤の存在下で行うことにより、粒度分布のシャープなアミノ樹脂粒子が得られる。
1−2−3.オルガノポリシロキサン粒子
オルガノポリシロキサン粒子は、ビニル基を含有しないシラン系単量体(シラン系架橋性単量体、シラン系非架橋性単量体)の1種又は2種以上を(共)加水分解縮合することによって得られる。
前記ビニル基を含有しないシラン系単量体としては、例えば、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン等の3官能性シラン系単量体;3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシ基を有するジ又はトリアルコキシシラン;3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン等のアミノ基を有するジ又はトリアルコキシシラン等が挙げられる。
基材粒子の個数平均粒子径は1.0μm以上、好ましくは1.5μm以上、より好ましくは2.0μm以上であり、3.0μm以下、好ましくは2.9μm以下、より好ましくは2.8μm以下、一層好ましくは2.7μm以下、より一層好ましくは2.6μm以下、さらに一層好ましくは2.5μm以下である。基材粒子の平均粒子径を小さくすることで、導電性粒子の粒子径も小さくできる。
1−3.導電性粒子の製法
本発明の導電性粒子において、導電性金属層は無電解メッキ法により形成することが好ましい。無電解メッキ法であれば、重金属を含有するメッキ液を使用することで、重金属を含有する導電性金属層が得られる。
以下、導電性金属層としてニッケル層を形成する場合を例にとって、導電性金属層の形成方法を工程順に説明する。なお、後述するように重金属は対応する試薬を用いることによって導電性金属層に含有させることができるため、下記方法を適宜応用すれば、他の金属を用いて導電性金属層を形成する場合でも所定の重金属を所定量含有させることができる。
無電解メッキ工程に供される基材粒子には、触媒化処理が施される。また、基材粒子自体が親水性を有さず、導電性金属層との密着性が良好でない場合は、触媒化工程前に、エッチング処理工程を設けることが好ましい。
エッチング処理
エッチング処理工程では、クロム酸、無水クロム酸−硫酸混合液、過マンガン酸等の酸化剤;塩酸、硫酸、フッ酸、硝酸等の強酸;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の強アルカリ溶液;その他市販の種々のエッチング剤等を用いて、基材粒子の表面に親水性付与し、その後の無電解メッキ液に対する濡れ性を高める。また、微小な凹凸を形成させ、その凹凸のアンカー効果によって、後述する無電解メッキ後の基材粒子と導電性金属層との密着性の向上を図る。
触媒化処理
前記触媒化処理では、基材粒子表面に貴金属イオンを捕捉させた後、これを還元して前記貴金属を基材粒子表面に担持させ、基材粒子の表面に次工程の無電解メッキの起点となりうる触媒層を形成させる。基材粒子自体が貴金属イオンの捕捉能を有さない場合、触媒化を行う前に、表面改質処理を行うことも好ましい。表面改質処理は、表面処理剤を溶解した水又は有機溶媒に、基材粒子を接触させることで行うことができる。
触媒化処理は、例えば、塩化パラジウムや硝酸銀のような貴金属塩の希薄な酸性水溶液に、エッチングした基材粒子を浸漬させた後、基材粒子を分離し水洗する。引き続き水に分散させて、これに還元剤を加えて貴金属イオンの還元処理を行う。前記還元剤としては、例えば、次亜リン酸ナトリウム、ジメチルアミンボラン、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素カリウム、ヒドラジン、ホルマリン等が挙げられる。還元剤は1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、スズイオン(Sn2+)を含有する溶液に基材粒子を接触させることによりスズイオンを基材粒子表面に吸着させ感受性化処理を施した後、パラジウムイオン(Pd2+)を含有する溶液に浸漬させることにより、基材粒子表面にパラジウムを析出させる方法(センシタイジング−アクチベーティング法)等を用いてもよい。
無電解メッキ工程
無電解メッキ工程では、前記触媒化工程にてパラジウム触媒を吸着させた触媒化基材粒子表面に、導電性金属層を形成する。ここで、無電解メッキ液として、ニッケル塩、還元剤に加えて、重金属化合物を含有するメッキ液を用いて、無電解メッキ処理を行うことにより、重金属を含有するニッケル層を形成できる。
無電解メッキ工程では、まず、触媒化基材粒子を水に十分に分散させ、触媒化基材粒子の水性スラリーを調製する。ここで、均一なニッケル層を形成するためには、触媒化基材粒子を、メッキ処理を行う水性媒体に十分分散させておくことが好ましい。触媒化基材粒子を水性媒体に分散させる手段としては、例えば、通常攪拌装置、高速攪拌装置、コロイドミル又はホモジナイザーのような剪断分散装置等従来公知の分散手段を採用すればよく、必要に応じて超音波を併用してもよい。また、この際に、基材粒子の分散性を向上させる目的として、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤等の界面活性剤を添加してもよい。
次に、ニッケル塩、還元剤、重金属化合物及び各種添加剤等を含有する無電解メッキ液を、上記で調製した触媒化基材粒子の水性スラリーに添加することにより、無電解メッキ反応を生じさせる。無電解メッキ反応は、触媒化基材粒子の水性スラリーに無電解メッキ液を添加すると速やかに開始する。また、この反応には水素ガスの発生を伴うので、水素ガスの発生が完全に認められなくなった時点をもって無電解メッキ反応を終了すればよい。無電解メッキ反応の終了後、反応系内から導電性金属層が形成された基材粒子を取り出し、必要に応じて洗浄、乾燥を施すことにより、導電性粒子を得ることができる。
前記ニッケル塩としては、例えば、塩化ニッケル、硫酸ニッケル、酢酸ニッケル等が挙げられる。ニッケル塩は1種のみであってもよいし2種以上であってもよい。無電解メッキ液中におけるニッケル塩の濃度は、所望の膜厚の導電性金属層が形成されるように、基材粒子のサイズ(表面積)等を考慮して適宜決定すればよい。
前記還元剤としては、例えば、次亜リン酸ナトリウム、ジメチルアミンボラン、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素カリウム、ヒドラジン等が挙げられる。還元剤は1種のみであってもよいし2種以上であってもよい。
前記重金属化合物としては、例えば、酢酸鉛、硝酸鉛、硫酸鉛等の鉛化合物;酢酸ビスマス、硝酸ビスマス、硫酸ビスマス等のビスマス化合物;酢酸タリウム、硝酸タリウム、硫酸タリウム等のタリウム化合物;酢酸アンチモン、硝酸アンチモン、酸化アンチモン等のアンチモン化合物;酢酸バナジウム、硝酸二酸化バナジウム、酸化バナジウム、硫酸バナジウム等のバナジウム化合物;酢酸モリブデン等のモリブデン化合物が挙げられる。
前記重金属化合物の添加量は、メッキ液中、60mg/L以上が好ましく、より好ましくは110mg/L以上、さらに好ましくは170mg/L以上であり、1500mg/L以下が好ましく、より好ましくは1200mg/L以下、さらに好ましくは1000mg/L以下である。メッキ液中の重金属化合物添加量が上記範囲内であれば、所定量の重金属を含有するニッケル層が得られる。
前記メッキ液には錯化剤を添加してもよい。前記錯化剤としては、好ましくは有機カルボン酸及びその塩、アミン化合物等が挙げられる。
有機カルボン酸としては、例えば、ヒドロキシ酢酸、乳酸、グルコン酸等のモノカルボン酸;マロン酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸等のジカルボン酸;クエン酸等のトリカルボン酸;等が挙げられる。前記有機カルボン酸の塩としては、例えば、アルカリ金属(リチウム、ナトリウム、カリウム)塩、アンモニウム塩等が挙げられる。前記アミン化合物としては、グリシン、グルタミン酸等のアミノ酸;エチレンジアミン、アルキルアミン等のアミン酸;その他のアンモニウム、EDTA(エチレンジアミン四酢酸)、ピロリン酸(塩);等が挙げられる。
前記メッキ液を、水性スラリーに滴下する際の液温は、適宜調整すればよいが、液温は50℃以上100℃未満が好ましい。また、前記無電解メッキ液のpHは、限定されないが、好ましくは4〜14である。なお、無電解メッキ液のpHは、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、アンモニア水等のアルカリ性水溶液、硫酸、塩酸等の酸性水溶液を適宜添加することで調整できる。
無電解メッキ工程は、必要に応じて繰返し行ってもよい。例えば金属種の異なる無電解メッキ液を用いて無電解メッキ工程を繰返すことにより、基材粒子の表面に異種金属を幾層にも被覆できる。具体的には、基材粒子にニッケルメッキを施してニッケル被覆粒子を得た後、該ニッケル被覆粒子をさらに無電解金メッキ液に投入して金置換メッキを行うことにより、最外層が金層で覆われ、その内側にニッケル層を有する導電性粒子が得られる。
2.突起を有する導電性粒子
導電性粒子はその表面が平滑であっても凹凸状であっても良いが、バインダー樹脂を効果的に排除して電極との接続を行える点で複数の突起を有することが好ましい。突起を有することで、導電性粒子を電極間の接続に用いた際の接続信頼性を高めることができる。
導電性粒子の表面に突起を形成させる方法としては、(1)基材粒子合成における重合工程において、高分子の相分離現象を利用して表面に突起の形成された基材粒子を得た後、無電解メッキにより導電性金属層を形成させる方法;(2)基材粒子表面に、金属粒子、金属酸化物粒子等の無機粒子或いは有機重合体からなる有機粒子を付着させた後、無電解メッキにより導電性金属層を形成させる方法;(3)基材粒子表面に無電解メッキを行った後、金属粒子、金属酸化物粒子等の無機粒子或いは有機重合体からなる有機粒子を付着させ、さらに無電解メッキを行う方法;(4)無電解メッキ反応時におけるメッキ浴の自己分解を利用して、基材粒子表面に突起の核となる金属を析出させ、さらに無電解メッキを行うことによって、突起部を含む導電性金属層が連続皮膜となった導電性金属層を形成する方法;等が挙げられる。
前記突起の高さは20nm〜1000nmであることが好ましく、より好ましくは30nm〜800nm、さらに好ましくは40nm〜600nm、特に好ましくは50nm〜500nmである。突起の高さが前記範囲であると、接続信頼性が一層向上する。なお、突起の高さは、任意の導電性粒子10個を電子顕微鏡で観察して求める。具体的には、観察される導電性粒子の周縁部の突起について、導電性粒子1個につき任意の10個の突起高さを測定し、その測定値を算術平均することにより求められる。
前記突起の数は特に限定されないが、高い接続信頼性を確保する点から導電性粒子の表面を電子顕微鏡で観察したときの任意の正投影面において、少なくとも1個以上の突起を有することが好ましく、より好ましくは5個以上、さらに好ましくは10個以上である。
3.絶縁被覆導電性粒子
本発明の導電性粒子は、表面の少なくとも一部に絶縁層を有する態様(絶縁被覆導電性粒子)であってもよい。このように表面の導電性金属層にさらに絶縁層が積層されていると、高密度回路の形成時や端子接続時等に生じやすい横導通を防ぐことができる。
絶縁層の厚さは0.005μm〜1μmが好ましく、より好ましくは0.01μm〜0.8μmである。絶縁層の厚さが前記範囲内であれば、導電性粒子による導通特性を良好に維持しつつ、粒子間の電気絶縁性が良好となる。
前記絶縁層としては、導電性粒子の粒子間における絶縁性が確保でき、一定の圧力及び/又は加熱により容易にその絶縁層が崩壊あるいは剥離するものであれば特に限定されず、例えば、ポリエチレン等のポリオレフィン類;ポリメチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート重合体及び共重合体;ポリスチレン;等の熱可塑性樹脂やその架橋物;エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂等の熱硬化性樹脂;ポリビニルアルコール等の水溶性樹脂及びこれらの混合物;シリコーン樹脂等の有機化合物、或いはシリカ、アルミナ等の無機化合物が挙げられる。
前記絶縁層は、単層であっても、複数の層からなるものであってもよい。例えば、単一又は複数の皮膜状の層が形成されていてもよいし、絶縁性を有する粒状、球状、塊状、鱗片状その他の形状の粒子を導電性金属層の表面に付着させた層であってもよいし、さらには、導電性金属層の表面を化学修飾することにより形成された層であってもよく、又は、これらが組み合わされたものであってもよい。これらの中でも絶縁性を有する粒子(以下、「絶縁粒子」という。)が導電性金属層表面に付着した態様が好ましい。
絶縁粒子の平均粒子径は導電性粒子の平均粒子径や絶縁被覆導電性粒子の用途によって適宜選択されるが、絶縁粒子の平均粒子径は0.005μm〜1μmの範囲であることが好ましく、より好ましくは0.01μm〜0.8μmである。絶縁粒子の平均粒子径が0.005μmより小さくなると、複数の導電性粒子間の導電層どうしが接触しやすくなり、1μmより大きくなると対向する電極間に導電性粒子が挟み込まれた際に発揮するべき導電性が不十分となる虞がある。
絶縁粒子の平均粒子径における変動係数(CV値)は、好ましくは40%以下、より好ましくは30%以下、最も好ましくは20%以下である。CV値が40%を超えると導通性が不十分となる虞がある。
絶縁粒子の平均粒子径は、導電性粒子の平均粒子径の1/1000以上、1/5以下であることが好ましい。絶縁粒子の平均粒子径が前記範囲であると、導電性粒子の表面に均一に絶縁粒子層を形成させることができる。また、粒子径の異なる2種類以上の絶縁粒子を使用してもよい。
絶縁粒子はその表面に導電性粒子への付着性を高めるため官能基を有していても良い。前記官能基としては、アミノ基、エポキシ基、カルボキシル基、リン酸基、シラノール基、アンモニウム基、スルホン酸基、チオール基、ニトロ基、ニトリル基、オキサゾリン基、ピロリドン基、スルホニル基、水酸基等が挙げられる。
導電性粒子表面における絶縁粒子の被覆率(絶縁被覆導電性粒子の正投影面)は、好ましくは1%以上98%以下、より好ましくは5%以上95%以下である。絶縁粒子による導電性粒子の被覆率が前記範囲であることにより、充分な導通性を確保しつつ、隣接する絶縁被覆導電性粒子間を確実に絶縁することができる。なお、上記被覆率は、例えば電子顕微鏡を用いて任意の100個の絶縁被覆導電性粒子表面を観察したときに、絶縁被覆導電性粒子の正投影面における絶縁粒子の被覆されている部分と樹脂粒子の被覆されていない部分の面積比率を測定することにより評価できる。
4.異方性導電材料
本発明の導電性粒子は、異方性導電材料として有用である。
前記異方性導電材料としては、前記導電性粒子がバインダー樹脂に分散してなるものが挙げられる。異方性導電材料の形態は特に限定されず、例えば、異方性導電フィルム、異方性導電ペースト、異方性導電接着剤、異方性導電インク等様々な形態が挙げられる。これらの異方性導電材料を相対向する基材同士や電極端子間に設けることにより、良好な電気的接続が可能になる。なお、本発明の導電性粒子を用いた異方性導電材料には、液晶表示素子用導通材料(導通スペーサー及びその組成物)も含まれる。
前記バインダー樹脂としては、絶縁性の樹脂であれば特に限定されず、例えば、アクリル樹脂、スチレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル樹脂、スチレン−ブタジエンブロック共重合体等の熱可塑性樹脂;エポキシ樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、ポリイミド樹脂等の熱硬化性樹脂等が挙げられる。
バインダー樹脂組成物には、必要に応じて充填剤、軟化剤、促進剤、老化防止剤、着色剤(顔料、染料)、酸化防止剤、各種カップリング剤、光安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、帯電防止剤、難燃剤、熱伝導向上剤、有機溶剤等を配合することができる。
なお、前記異方性導電材料は、前記バインダー樹脂中に導電性粒子を分散させ、所望の形態とすることで得られるが、例えば、バインダー樹脂と導電性粒子とを別々に使用し、接続しようとする基材間や電極端子間に導電性粒子をバインダー樹脂とともに存在させることによって接続してもかまわない。
前記異方性導電材料において、導電性粒子の含有量は、用途に応じて適宜決定すればよいが、例えば、異方性導電材料の全量に対して0.01体積%以上が好ましく、より好ましくは0.03体積%以上、さらに好ましくは0.05体積%以上であり、50体積%以下が好ましく、より好ましくは30体積%以下、さらに好ましくは20体積%以下である。導電性粒子の含有量が少なすぎると、充分な電気的導通が得られ難い場合があり、一方、導電性粒子の含有量が多すぎると、導電性粒子同士が接触してしまい、異方性導電材料としての機能が発揮され難い場合がある。
前記異方性導電材料におけるフィルム膜厚、ペーストや接着剤の塗工膜厚、印刷膜厚等については、使用する導電性粒子の粒子径と、接続すべき電極の仕様とを考慮し、接続すべき電極間に導電性粒子が狭持され、且つ接続すべき電極が形成された接合基板同士の空隙がバインダー樹脂層により充分に満たされるように、適宜設定することが好ましい。
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は、下記実施例によって限定されるものではなく、前・後記の趣旨に適合しうる範囲で適宜変更して実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。なお、以下においては、特に断らない限り、「部」は「質量部」を、「%」は「質量%」を意味する。
1.評価方法
1−1.個数平均粒子径
<基材粒子>
粒度分布測定装置(ベックマンコールター社製、「コールターマルチサイザーIII型」)により30000個の粒子の粒子径を測定し、個数基準の平均粒子径、粒子径の標準偏差を求めるとともに、下記式に従って粒子径の個数基準のCV値(変動係数)を算出した。
粒子の変動係数(%)=100×(粒子径の標準偏差/個数基準平均粒子径)
1−2.導電性金属層膜厚
導電性粒子に含まれる金属層を完全に液中に溶解させる。例えば、導電性粒子0.05gに王水8mlを加え、加熱することにより金属層を溶解し、ろ別した後、ろ液をICP発光分析装置を用いて金属層成分を分析する。ここで金属層を溶解させる方法は、金属種に応じて適宜選択すればよい。例えば、ニッケル−リン合金層及び金層からなる導電性粒子の場合、以下の式(1)からニッケル層の厚みを算出した。なお、式中、rは基材粒子の半径(μm)、tはニッケル層の厚み(μm)、dNiはニッケル層の密度、dbaseは基材粒子の密度、Wはニッケル層成分(ニッケル、リン)含有率(質量%)、Xは金の含有率(質量%)である。
続いて、上記Xが0超である場合には、以下の式(2)から金層の厚みを算出した。なお、式中、aは金層の厚み(μm)、dAuは金層の密度、d(base+Ni)はニッケル品(ニッケル層+基材粒子)の密度、Xは金の含有率(質量%)である。ここで、ニッケル品の密度d(base+Ni)は計算式(3)を使用して算出した。なお、式中、dNiはニッケル層の密度、dbaseは基材粒子の密度、Wはニッケル層成分(ニッケル、リン)含有率(質量%)である。
1−3.導電性粒子中の重金属含有量の分析方法
導電性粒子0.1gに王水20gを加え、加熱しながら攪拌することにより、導電性金属層を完全に溶解させ、金属溶解液を得た。得られた金属溶解液を用いて重金属含有量を誘導結合プラズマ質量分析装置(ICP−MS)(アジレント・テクノロジー社製、「Agilent 7700s ICP−MS」)により分析し、導電性金属の全量に対する重金属の濃度(μg/g)、ニッケルに対する重金属含有量(μg/g)を求めた。
1−4.導通性(抵抗値)評価
抵抗測定キット付微小圧縮試験機(島津製作所製、「MCT−W201」)を用い、先端50μmの平型圧子にて、0.29mN/secの負荷速度で、元の粒径から30%圧縮変形させた時の抵抗値を測定した。10個の導電性粒子を測定したときの測定値の平均値を抵抗値(Ω)とした。
2.基材粒子の作製
2−1.合成例1
冷却管、温度計、滴下口を備えた四つ口フラスコに、イオン交換水1800部と、25%アンモニア水24部、メタノール550部を入れ、攪拌下、滴下口から3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン50部及びメタノール50部の混合液を添加して、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランの加水分解、縮合反応を行って、オルガノポリシロキサン粒子の乳濁液を調製した。次いで、乳化剤としてポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル硫酸エステルアンモニウム塩(第一工業製薬社製、「ハイテノール(登録商標) NF−08」)の20%水溶液35部をイオン交換水200部で溶解した溶液に、スチレン120部、ジビニルベンゼン960(新日鉄化学社製:ジビニルベンゼン96%、ビニル系非架橋性単量体(エチルビニルベンゼン等)4%含有品)30部、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(和光純薬工業社製、「V−65」)2.5部を溶解した溶液を加え、乳化分散させて単量体成分の乳化液を調製した。反応開始から2時間後、得られた乳化液を、ポリシロキサン粒子の乳濁液中に添加して、さらに攪拌を行った。乳化液の添加から2時間後、混合液をサンプリングして顕微鏡で観察を行ったところ、ポリシロキサン粒子が単量体を吸収して肥大化していることが確認された。
次いで、窒素雰囲気下で反応液を65℃まで昇温させて、65℃で2時間保持し、単量体成分のラジカル重合を行った。ラジカル重合後の乳濁液を固液分離し、得られたケーキをイオン交換水、メタノールで洗浄した後、80℃で12時間真空乾燥させて基材粒子(1)を得た。この基材粒子(1)の粒子径の個数平均粒子径は2.5μm、変動係数(CV値)は3.8%であった。
2−2.合成例2
合成例1において、ポリシロキサン粒子(シード粒子)の分散液を調製するにあたり、イオン交換水の使用量を1600部に、メタノールの使用量を800部に変更したこと以外は合成例1と同様の手法により基材粒子(2)を得た。この基材粒子(2)の個数平均粒子径は3.0μm、変動係数(CV値)は3.5%であった。
2−3.合成例3
合成例1において、ポリシロキサン粒子(シード粒子)の分散液を調製するにあたり、イオン交換水の使用量を1400部に、メタノールの使用量を1000部に変更したこと以外は合成例1と同様の手法により基材粒子(3)を得た。この基材粒子(3)の個数平均粒子径は3.2μm、変動係数(CV値)は3.4%であった。
3.導電性粒子の作製
3−1.製造例1
ビーカーに「ピンクシューマー(日本カニゼン株式会社製)」50部と、イオン交換水400部を入れ混合し、混合液を調製した。別途、イオン交換水50部に基材粒子(1)10部を超音波分散させたものを準備し、これを前記混合液に投入し30℃で10分間攪拌して懸濁液とした。この懸濁液を固液分離し、得られたケーキを、イオン交換水、メタノールの順で洗浄し、窒素雰囲気下100℃で2時間真空乾燥を行って、乾燥粒子を得た。
続いて、イオン交換水50部に、前記乾燥粒子10部を超音波分散させ、これを、「レッドシューマー(日本カニゼン株式会社製)」100部とイオン交換水350部とを混合した溶液に投入し、30℃で10分間攪拌して懸濁液とした。この懸濁液を固液分離し、得られたケーキをイオン交換水、メタノールの順で洗浄し、窒素雰囲気下100℃で2時間真空乾燥を行い、基材粒子(1)の表面にパラジウムを吸着させた。
パラジウムにより活性化された基材粒子(1)をイオン交換水500部に添加し、超音波処理を30分間行い、粒子を十分分散させて粒子懸濁液を得た。この粒子懸濁液を50℃で攪拌しながら、硫酸ニッケル6水和物50g/L、次亜リン酸ナトリウム1水和物40g/L、クエン酸ナトリウム50g/L、硝酸ビスマス110mg/Lからなる無電解メッキ液を徐々に粒子懸濁液に添加して、基材粒子(1)の無電解ニッケルメッキを行った。基材粒子表面に0.08μmの厚みのニッケルメッキ層(ビスマスを含むメッキ層)が形成された時点で無電解メッキ液の滴下を終了した。
次いで、5g/Lのシアン化金カリウムを含有する置換金メッキ液に得られたニッケルメッキ粒子を加え、0.02μmの金メッキ厚みになるまで置換金メッキを行った。得られたニッケル・金メッキ基材粒子を濾別し、イオン交換水で洗浄した後、さらにメタノールで洗浄し、60℃で12時間真空乾燥を行い、導電性粒子(1)を得た。
3−2.製造例2
製造例1において、硝酸ビスマスを170mg/Lに変更したこと以外は製造例1と同様の手法により導電性粒子(2)を得た。
3−3.製造例3
製造例1において、硝酸ビスマスを370mg/Lに変更したこと以外は製造例1と同様の手法により導電性粒子(3)を得た。
3−4.製造例4
製造例1において、硝酸ビスマスを560mg/Lに変更したこと以外は製造例1と同様の手法により導電性粒子(4)を得た。
3−5.製造例5
製造例1において、硝酸ビスマスを870mg/Lに変更したこと以外は製造例1と同様の手法により導電性粒子(5)を得た。
3−6.製造例6
製造例1において、硝酸ビスマスを1250mg/Lに変更したこと以外は製造例1と同様の手法により導電性粒子(6)を得た。
3−7.製造例7
製造例1において、硝酸ビスマス110mg/Lを、酢酸鉛330mg/Lに変更したこと以外は製造例1と同様の手法により導電性粒子(7)を得た。
3−8.製造例8
製造例1において、硝酸ビスマス110mg/Lを、硫酸タリウム380mg/Lに変更したこと以外は製造例1と同様の手法により導電性粒子(8)を得た。
3−9.製造例9
製造例3において、基材粒子(1)を合成例2で得られた基材粒子(2)に変更したこと以外は、製造例3と同様の手法により導電性粒子(9)を得た。
3−10.製造例10
製造例1において、硝酸ビスマスを50mg/Lに変更したこと以外は製造例1と同様の手法により導電性粒子(10)を得た。
3−11.製造例11
製造例1において、硝酸ビスマスを1650mg/Lに変更したこと以外は製造例1と同様の手法により導電性粒子(11)を得た。
3−12.製造例12
製造例3において、基材粒子(1)を合成例3で得られた基材粒子(3)に変更したこと以外は、製造例3と同様の手法により導電性粒子(12)を得た。
3−13.製造例13
製造例10において、基材粒子(1)を合成例3で得られた基材粒子(3)に変更したこと以外は、製造例10と同様の手法により導電性粒子(13)を得た。
導電性粒子(1)〜(13)の物性、並びに、導電性評価結果を表1に示した。
導電性粒子(1)〜(9)は、導電性金属層が50μg/g〜1500μg/gの重金属を含むものである。これらの導電性粒子(1)〜(9)は、基材粒子の平均粒子径が2.5μm又は3.0μmと微細であるにもかかわらず、3.3Ω以下の低抵抗値が得られている。
導電性粒子(10)は、導電性金属層中の重金属含有量が50μg/g未満である。この粒子では、導電性評価結果が5.5Ωと抵抗値が上昇した。これは、圧縮変形により導電性金属層が破断したためと考えられる。
導電性粒子(11)は、導電性金属層が1500μg/gを超えるものである。この粒子では、導電性評価結果が6.2Ωと抵抗値が上昇した。これは、重金属含有量が多すぎるため、導電性金属層自体の導電性が低下したためと考えられる。
導電性粒子(12)、(13)は、基材粒子に比較的粒子径が大きなもの(3.2μm)を用いた場合である。これらを比較すると、それぞれの導電性評価結果は、導電性粒子(12)が3.3Ω、(13)が3.2Ωであり、いずれも低抵抗である。つまり、導電性粒子(13)のように、基材粒子が大きければ、導電性金属層中の重金属層が少ない場合でも、導電性金属層の破断が発生し難く、抵抗値が増大するという問題は生じない。
本発明の導電性粒子は、例えば、異方性導電フィルム、異方性導電ペースト、異方性導電接着剤、異方性導電インク等の異方性導電材料に好適に用いられる。

Claims (3)

  1. 基材粒子と、該基材粒子の表面を被覆する導電性金属層とを有する導電性粒子であって、
    前記導電性金属層が、ニッケル層を含み、
    前記基材粒子の個数平均粒子径が1.0μm〜2.9μmであり、
    前記導電性金属層が、鉛、ビスマス、タリウム、アンチモン、バナジウム及びモリブデンよりなる群から選択される少なくとも一種の重金属を含有し、導電性金属層中の重金属の含有量が、50μg/g〜1500μg/gであることを特徴とする導電性粒子。
  2. 前記導電性金属層の厚さが、0.01μm以上である請求項1に記載の導電性粒子。
  3. 請求項1又は2に記載の導電性粒子と、バインダーとを含有することを特徴とする異方性導電材料。
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