JP2013124819A - 空調運転制御システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】空調運転時間内において蓄熱槽の保有蓄熱を利用しつつ複数台の熱源機の台数制御により負荷に応じた空調運転を行う空調運転モードと、空調運転時間外において熱源機により蓄熱槽に対する蓄熱運転を行う蓄熱運転モードとを設定する。空調運転モードにおいては、蓄熱槽の保有蓄熱を優先して利用しつつその時点の負荷に応じて熱源機の台数制御を行う負荷流量優先モードと、空調運転モードの終了時において蓄熱槽の保有残熱量がほぼゼロとなるように保有残熱量の維持を優先して熱源機の台数制御を行う残蓄熱量優先モードを設定する。
【選択図】図5
Description
また、本発明の空調運転制御システムは複雑なソフトウエアやハードウエア、制御機構を必要としない簡略にして安価なシステムであって、一般の蓄熱式空調設備全般に広く適用可能である。
図1〜図4は本実施形態の空調運転システムの適用対象である蓄熱式空調設備の概略構成とその運転状況をモード別に模式的に示す図である(図1〜図4では各モードで稼働している要素のみに符号を付して太線で示している)。
勿論、この配管系の要所には、流量や圧力、水温その他の状況を刻々と検知するための各種のセンサ類や制御弁、配管経路を切り換えるための切替弁やバイパス管その他の付属器具類、付属機器類およびその全体を自動制御するための制御系が当然に設けられているが、それらの要素については一部を除いて図示を省略している。
また、図2に示すように、冷房時における昼間(たとえば図示例では8:00〜22:00)には、蓄熱槽2が保有している7℃の冷水を各負荷7に供給する(これにより蓄熱槽2内は17℃の冷水に置換されていく)とともに、負荷に応じて熱源機1(ターボ冷凍機1a及び/又はHPチラー1b)を台数制御により運転してそれにより調製した7℃の冷水を各負荷7に対して直接供給するための「空調運転モード」による運転を行う。
また、図4に示すように、暖房時における昼間(たとえば図示例では冷房時と同じく8:00〜22:00)には、蓄熱槽2が保有している50℃の温水を各負荷7に供給する(これにより蓄熱槽2内は40℃の温水に置換されていく)とともに、負荷に応じてHPチラー1bを台数制御により運転してそれにより調製した50℃の温水を各負荷7に対して直接供給するための「空調運転モード」による運転を行う。
そのためには、冷房時においては図1に示したように1台のターボ冷凍機1aを全負荷運転としてその運転時間を制御すれば良い。また、暖房時においては図3に示したように各HPチラー1bを全負荷運転しつつ必要に応じて台数制御を行えば良く、その際には各HPチラー1bの発停順序を適宜のローテーションプログラムによりその都度変更すると良い。
具体的には、図2および図4に示しているように、冷房時および暖房時のいずれにおいても、「空調運転モード」によって運転を行う8:00〜22:00の時間帯のうち、相対的に高負荷である時間帯(たとえば図示例では8:00〜15:00の間)は「負荷流量優先モード」による運転を行い、相対的に低負荷となるそれ以外の時間帯(たとえば図示例では15:00〜22:00の間)は「残蓄熱量優先モード」による運転を行う。
逆に、上記のフル冷房運転状態から負荷が減少していく場合には、負荷流量が3111L/minとなった時点でいずれか1台のHPチラー1bを停止し、負荷流量が2578L/minとなった時点で2台目のHPチラー1bを停止し、負荷流量が2045L/minとなった時点で3台目のHPチラー1bを停止し、負荷流量が1512L/minとなった時点でターボ冷凍機1aも停止して蓄熱水のみによる冷房運転とする。
逆に、上記のフル暖房運転状態から負荷が減少していく場合には、負荷流量が1599L/minとなった時点でいずれか1台のHPチラー1bを停止し、負荷流量が1066L/minとなった時点で2台目のHPチラー1bを停止し、負荷流量が533L/minとなった時点で3台目のHPチラー1bも停止して蓄熱水のみによる暖房運転とする。
すなわち、蓄熱槽2の残蓄熱量は「空調運転モード」中に漸次減少していき、その終了時点でゼロとなることが好ましいことから、各時点での残蓄熱量を適切に維持するようにその時点での残蓄熱量と蓄熱目標とを刻々と比較してそれを補償するように熱源機1の台数制御を行う。具体的には、図6に示すように蓄熱目標と現在蓄熱量との差が大きい場合には所定台数の各熱源機1を運転し、その差が小さくなるにつれて各熱源機1を順次減段していくような台数制御を行えば良い。
また、3台のHPチラー1bの運転停止順序はローテーションプログラムによりその都度変更することが好ましい。
さらに、各熱源機1の台数制御に際しての増段あるいは減段は、負荷の安定を保つために一定時間(たとえば15分程度)の間隔を確保することとして、短時間で頻繁な増段や減段を繰り返すことを制限することが好ましい。
同様に、各熱源機1の発停を短時間で頻繁に繰り返すことは好ましくないので、停止後には一定時間(たとえば15分程度)が経過するまでは再起動を制限することが好ましい。
図示例の場合には、22:00〜8:00の時間帯において「蓄熱運転モード」によりターボ冷凍機1aを全負荷運転して蓄熱運転を行うが、4:30頃には蓄熱完了となり、8:00からの「空調運転モード」による運転に備える。
8:00には「負荷流量優先モード」による運転が開始されて、当初は保有蓄熱水のみにより運転され、それ以降は保有蓄熱水を利用しつつ負荷に応じてその不足分を補うように各熱源機1が台数制御される(図示例では9:00にターボ冷凍機1aの全負荷運転が開始され、10:30頃に3台のHPチラー1bの全負荷運転が開始された状況を示している)。
15:00以降は「残蓄熱量優先モード」に移行し、図示例ではその時点で2台のHPチラー1bがまず停止し、さらに1台のHPチラー1bが停止し、18:00にはターボ冷凍機1aも停止してそれ移行は保有蓄熱水のみによる運転となり、20:00には蓄熱水を使い切って「空調運転モード」(「残蓄熱量優先モード」)による運転が停止し、22:00からの「蓄熱運転モード」による運転開始に備える。
また、熱源機がそのような部分負荷運転されることにより還り水温が設計値から外れてしまい(たとえば冷房時においては還り温度が設計値の17℃まで上昇せずに14℃程度となってしまう)、したがって適切な設計温度差10degを維持できなくなり、その結果、蓄熱槽2において明確な温度成層が形成されなくなって蓄熱効率が低下してしまうばかりでなく、残蓄熱量も正確に計測することができなくなるといった様々な問題も生じている。
これにより、各熱源機1をいずれも高効率で運転することが可能となるし、往還の水温差も設計どうりの10degを確実に維持可能であるから、蓄熱槽2における温度成層が乱れたり蓄熱効率の低下も防止でき、以上のことから全体として優れた高効率運転が可能であって省エネルギーおよびランニングコスト削減に大きく寄与し得るものである。
しかも本発明の運転制御システムは、そのような最適制御を行うために複雑高度なソフトウエアやハードウエア、制御機構を必要としない簡略かつ安価なシステムとして構築できるものであり、一般的な蓄熱式空調設備全般に対して広く適用可能なものである。
1a ターボ冷凍機
1b HPチラー(空気熱源ヒートポンプ式チリングユニット)
2 蓄熱槽
3 サプライヘッダ
4 リタンヘッダ
5 1次ポンプ
5a 冷水1次ポンプ(ターボ冷凍機用)
5b 冷温水1次ポンプ(HPチラー用)
6 2次ポンプ
7 負荷(空調機等)
Claims (1)
- 蓄熱式空調設備を対象とする空調運転制御システムであって、
空調運転時間内において蓄熱槽の保有蓄熱を利用しつつ複数台の熱源機の台数制御により負荷に応じた空調運転を行う空調運転モードと、
空調運転時間外において前記熱源機により前記蓄熱槽に対する蓄熱運転を行う蓄熱運転モードとを設定し、
前記空調運転モードにおいては、前記蓄熱槽の保有蓄熱を優先して利用しつつその時点の負荷に応じて前記熱源機の台数制御を行う負荷流量優先モードと、前記空調運転モードの終了時において前記蓄熱槽の保有残熱量がほぼゼロとなるように保有残熱量の維持を優先して前記熱源機の台数制御を行う残蓄熱量優先モードを設定可能としたことを特徴とする空調運転制御システム。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2011
- 2011-12-15 JP JP2011274338A patent/JP5975253B2/ja active Active
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