JP2013124336A - ポリウレタンフォーム及びシートパッド - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、他の特性についての劣化がなく、湿熱圧縮特性に優れたポリウレタンフォーム及びそれを用いたシートパッドを提供する。
【解決手段】ポリオール、イソシアネート、水、中空シリカ、及び、直鎖型シロキサン−オキシアルキレンブロック共重合体からなる整泡剤を含む原料から形成されることを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリウレタンフォーム及びそれを用いたシートパッド、特に、他の特性についての劣化がなく、湿熱圧縮特性に優れたポリウレタンフォーム及びシートパッドに関するものである。
ポリウレタンフォームの中でも軟質ポリウレタンフォームは、優れた弾性触感を有することから、衝撃緩衝材として、自動車用シートクッション、シートバック、家具用品等に使用されている。
従来、ポリウレタンフォームについて、軽量化及び低密度化の要求が高まっていたが、近年、高温及び高湿度下での圧縮に対する強度(湿熱圧縮特性)が要求されており、この特性を向上できる技術の開発が望まれていた。
ここで、ポリウレタンフォームの湿熱圧縮特性を向上させるためには、ウレタン樹脂内のウレア結合と水分子との反応をいかに抑えるかがポイントとなってくる。そのため従来は、ポリウレタンフォームの原料として用いられる水を減らし、ウレタン形成時におけるウレア結合の量を減らす技術、及び、原料に架橋剤を添加し、立体障害を形成することで、水分子がウレア結合にアタックしにくい構造とする技術を用いて湿熱圧縮特性の向上を図ることが一般的であった。
しかしながら、上述の原料中の水を減らす技術については、ポリウレタンフォーム自体の発泡倍率が低下し、軽量化というニーズに対応できなくなるという問題が合った。また、原料に架橋剤を添加する技術については、湿熱圧縮特性の向上については有効であるものの、他の物性(伸び特性)に悪影響を及ぼすという問題があった。
また、特許文献1では、ポリオール化合物とイソシアネート化合物とを、整泡剤、発泡剤、及びウレタン化触媒の存在下で反応させて軟質ポリウレタンフォームを得る製造方法において、前記ポリオール化合物として、水酸基価が10〜70mgKOH/gであり、全オキシアルキレン基(100質量%)におけるオキシエチレン基の割合が50質量%以上であるポリオキシアルキレンポリオール(X)を40質量%以上含有するポリオール化合物を用い、前記整泡剤として、ポリシロキサン鎖およびポリオキシアルキレン鎖を有するシリコーン系化合物を含有し、かつHLB値が6以上である整泡剤を用いる方法によって製造された軟質ポリウレタンフォームが開示されている。このポリウレタンフォームによれば、一定の湿熱圧縮特性を確保することが可能となる。
しかしながら、特許文献1の技術では、要求される湿熱圧縮特性を十分に満たすことはできなかった。また、硬度を維持しつつ軽量化ができないという問題があった。
特開2006−316198号公報
本発明は、このような状況下になされたもので、原料中の配合成分の適正化を図ることで、他の特性を劣化させることなく、湿熱圧縮特性に優れたポリウレタンフォーム及びそれを用いたシートパッドを提供することを目的とするものである。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、ポリウレタンフォームの原料中に中空シリカを配合することで、中空シリカ中に水分子を取り込むことが可能となり、ポリウレタンフォーム内のウレア結合と水分子との反応を抑制できるため、高い湿熱圧縮特性が得られることがわかった。
ただし、前記中空シリカは、水分子を室温付近では吸着し120℃付近になると吸着した水分子を放出する特性を持つことから、そのまま原料中に用いた場合、ポリウレタンフォームを成型した後、一旦吸着された水分子が放出され、ポリウレタンフォームの内部を膨ませて破壊(パンク)するおそれがある。そのため、ポリウレタンフォームの原料中に直鎖型シロキサン−オキシアルキレンブロック共重合体からなる整泡剤をさらに含むことによって、成型されたポリウレタンフォーム中の通気性を改善できる結果、ポリウレタンフォーム内部の破壊を発生させることなく、優れた湿熱圧縮特性が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明は、このような知見に基づきなされたもので、その要旨は以下の通りである。
(1)ポリオール、イソシアネート、水、中空シリカ、及び、直鎖型シロキサン−オキシアルキレンブロック共重合体からなる整泡剤を含む原料から形成されることを特徴とするポリウレタンフォーム。
(2)前記中空シリカの粒径が、5〜40μmの範囲であることを特徴とする上記(1)に記載のポリウレタンフォーム。
(3)前記中空シリカがシラスバルーンであることを特徴とする上記(1)に記載のポリウレタンフォーム。
(4)前記中空シリカは、前記原料中に0.1〜3.0質量%の範囲で含まれることを特徴とする上記(1)に記載のポリウレタンフォーム。
(5)前記整泡剤は、前記原料中に1.5〜4.0質量%の範囲で含まれることを特徴とする上記(1)に記載のポリウレタンフォーム。
(6)上記(1)に記載のポリウレタンフォームを用いることを特徴とするシートパッド。
本発明によれば、他の特性についての劣化がなく、湿熱圧縮特性に優れたポリウレタンフォーム及びそれを用いたシートパッドを提供することが可能となる。
<ポリウレタンフォーム>
本発明によるポリウレタンフォームは、ポリオール、イソシアネート、水、中空シリカ、及び、直鎖型シロキサン−オキシアルキレンブロック共重合体からなる整泡剤を含む原料から形成されることを特徴とする。
前記原料中に、中空シリカを含むことで、ポリウレタンフォームの形成時、水分子を取り込むことが可能となり、ポリウレタンフォーム内のウレア結合と水分子との反応を抑制できる結果、高い湿熱圧縮特性を実現できる。加えて、前記原料中に直鎖型シロキサン−オキシアルキレンブロック共重合体からなる整泡剤を含むことで、成型されたポリウレタンフォーム中の通気性を改善できるため、前記中空シリカは、水分子を室温付近では吸着し120℃付近になると吸着した水分子を放出する性質に起因したポリウレタンフォームの内部破壊を抑制することができる。
以下に、本発明によるポリウレタンフォームの原料についてさらに詳細に述べる。
(ポリオール)
前記原料中に含まれるポリオールとしては、例えば2価〜6価等の多価アルコール、ポリオキシアルキレンポリオール(ポリエーテルポリオール)、ポリエステルポリオール、ポリマーポリオール等が挙げられる。中でもポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオールを用いることが好ましく、ポリエーテルポリオールを用いることが特に好ましい。これらのポリオールは1種のみを用いても、又は2種以上を併用してもよい。
前記ポリエーテルポリオールについては、反応性の観点から、アルキレンオキシドの開環重合により得られるポリエーテルポリオールが好適である。このようなアルキレンオキシドとしてはプロピレンオキシド(PO)、エチレンオキシド(EO)等が挙げられ、これらは1種を単独で、又は2種以上を併用してもよい。
その中でも原料活性の観点から、前記ポリエーテルポリオールは、前記POと前記EOとを共重合して得られたポリエーテルポリオールであることが好適である。重合開始剤としては、例えばペンタエリスリトールやグリセリン等が挙げられる。共重合の際のPOとEOとの配合比としては、EO/PO(モル比)として通常8/92〜18/82(モル比)、好ましくは13/87〜15/85(モル比)である。EO/PO(モル比)が前記範囲を逸脱すると、ポリエーテルポリオールの生成が困難になるおそれがある。
また、前記ポリエーテルポリオールの一分子中に含まれるヒドロキシル基の数については、通常2〜4個、特に3個であることが好ましい。ヒドロキシル基の数が多すぎると原料粘度が上昇する場合があり、少なすぎると成形体の物性が低下する場合がある。
さらに、前記ポリエーテルポリオールは不飽和度の小さなものを用いることが好ましい。より具体的には、不飽和度として通常0.07ミリ当量/g以下、好ましくは0.04ミリ当量/g以下であるポリエーテルポリオールが用いられる。ポリエーテルポリオール中の不飽和度が0.07ミリ当量/gを超えると、本発明のポリウレタンフォーム成形品の耐久性や硬度が損なわれる場合がある。なお、本発明において「不飽和度」とはJIS K 1557-1970に準拠し、試料中の不飽和結合に酢酸第二水銀を作用させて遊離する酢酸を水酸化カリウムで滴定する方法にて測定した総不飽和度(ミリ当量/g)を意味するものである。
なお、前記ポリマーポリオールについては、汎用のポリマーポリオールを用いることが可能である。より具体的には、例えばポリエーテルポリオールにポリスチレン、ポリアクリロニトリル、又はアクリロニトリル−スチレン共重合体等のポリマー成分をグラフト共重合させたポリマーポリオール等が挙げられる。ポリエーテルポリオール(ポリアルキレンオキシド)の原料となるアルキレンオキシドとしてはプロピレンオキシドを含むことが好ましく、プロピレンオキシド単独のもの、又はプロピレンオキシド及びエチレンオキシドを共に含むものであることが特に好ましい。また、前記ポリマーポリオール中に占める前記のようなグラフトポリマー成分の割合としては通常25〜50質量%である。
本発明では、前記原料中に、前記ポリエーテルポリオールと、前記ポリマーポリオールとを配合して用いることが可能である。ポリエーテルポリオールにポリマーポリオールを配合した場合には、フォームの硬さを上げることができるという点で好適であり、一方、配合しない場合には、得られるポリウレタンフォーム成形品の反発弾性率をより向上させ得る点で好適である。前記ポリエーテルポリオールとポリマーポリオールとを配合して用いる場合、その配合比としては、(ポリエーテルポリオール)/(ポリマーポリオール)(質量比)として通常30/70〜100/0、好ましくは40/60〜80/20である。両者の配合比が前記範囲を逸脱すると、本発明のポリウレタンフォーム成形品の物性が低下したり、反応不具合を生じたりするおそれがある。
前記各ポリオールの数平均分子量は、1000〜10000であり、好ましくは2000〜5000である。数平均分子量が大きすぎるとポリウレタン発泡原液の攪拌効率に劣る場合がある。一方、小さすぎると、得られるポリウレタンフォームの反発弾性が大きく低下する場合がある。なお、本発明において数平均分子量とは、GPC法によりポリスチレン換算値として算出した値である。
なお、前記各ポリオールについては市販品を用いることができ、例えばE−3030(分子量3000、f(官能基数。以下同様)=3、旭硝子(株)製ポリエーテル系ポリオール)、V3943A(ベースポリオール分子量3000、f=3、ダウポリウレタン日本(株)製アクリロニトリル/スチレン43%グラフトコポリマーポリオール)、3P56B(分子量3000、f=3、武田薬品工業(株)製ポリエーテル系ポリオール)等を挙げることができる。
(イソシアネート)
前記原料中に含まれるイソシアネートとしては、公知のイソシアネートを用いることができる。例えば、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、トリフェニルジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等が挙げることができ、これらは1種を単独で、又は2種以上を併用しても良い。
その中でも、成形密度領域の観点から、前記イソシアネートとしてトリレンジイソシアネート(TDI)及びジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)のうちの少なくとも1種を用いることが好ましい。ここで、上記TDIとしては、特に限定されるものではないが、2,4−TDIと2,6−TDIとの配合比が80/20〜50/50(質量比)の混合物であることが好ましく、80/20〜65/35(質量比)の混合物であることが特に好ましい。MDIとしても特に限定されるものではなく、その分子量分布の広狭を問わず用いることができ、例えば、純(ピュア)MDI(4,4’−MDI)、ポリメリックMDI、粗(クルード)MDIなどを好適に用いることができる。
なお、前記TDI、MDIについては市販品を使用することができる。前記TDIとして、例えばT−80(住友バイエルウレタン(株)製)、MDIとしては、例えば44V20(住友バイエルウレタン(株)製クルードMDI)を用いることができる。
前記TDIと前記MDIとを併用する場合、両者の配合比は、TDI/MDI(質量比)の値として、通常20/80〜90/10(質量比)、好ましくは50/50〜80/20(質量比)である。
前記イソシアネートの配合量は特に制限されるものではないが、全ポリオール100質量部に対して通常20〜100質量部、好ましくは25〜60質量部である。イソシアネートの配合量が少なすぎると樹脂化反応が進みすぎて独立気泡になり好適なシート体が得られない場合があり、一方多すぎると、ポリウレタンフォームの硬化が遅れるおそれがある。
また、前記イソシアネートの前記原料中に占める割合(2種以上のイソシアネートを併用する場合には、その総量が前記原料中に占める割合)としては、その目安としてのイソシアネート当量(前記原料中の活性水素量(モル)を100とした時の、前記原料中のイソシアネ−ト基の当量(モル)比)値として通常80以上、好ましくは95以上、上限として通常120以下、好ましくは115以下である。イソシアネート当量が80未満であると得られるポリウレタンフォームの収縮不良が起こる場合があり、一方120を超えるとフォームダウンする場合がある。
(水)
前記原料中に含まれる水は、発泡剤としての役目を果たす。
前記原料中における水の含有量は、特に限定はされないが、前記ポリオ−ル100質量部に対し0.1〜10質量部以下であることが好ましく、0.5〜5質量部であることがより好ましい。
なお、前記発泡剤については、前記水に加えて、塩化メチレン、低沸点の炭化水素、低沸点の含フッ素炭化水素及び不活性ガス(空気、窒素、炭酸ガス等)から選ばれた少なくとも1種の公知の発泡剤をさらに用いることもできる。発泡倍率等の要求に応じて、上記の発泡剤を適宜選択することが好ましい。
(中空シリカ)
前記原料中に含まれる中空シリカについては、内部に水を取り込むことで、ポリウレタンフォームの湿熱圧縮特性の向上を可能とするための材料である。前記中空シリカの種類については、特に限定はされず、例えばシラスバルーンを用いることができる。
前記中空シリカの大きさについては、特に限定はされないが、平均粒子径5〜40μmのものを用いることが好ましい。平均粒子径5μm未満の中空シリカは、ポリウレタンフォームが硬化する際に発生する炭酸ガスを、外部に放出する能力が低く十分な湿熱圧縮特性を得ることができず、一方、平均粒子径40μmを超える中空シリカは、成型後におけるポリウレタンフォームの凝集力が乏しくなり、不適当となるおそれがある。なお、本発明での平均粒子径とは、体積基準で測定されるメジアン径のことである。
また、前記中空シリカは、前記原料中に0.1〜3.0質量%含まれることが好ましい。前記中空シリカの含有量が0.1質量%未満の場合、前記中空シリカが少ないため、十分に水分子を取り込むことができず、所望の湿熱圧縮特性を得ることができないおそれがあり、一方、含有量が3.0質量%を超えると、前記中空シリカが多すぎるため、成型後におけるポリウレタンフォームの凝集力が乏しくなり、製品として使用することが困難となるおそれがある。
(整泡剤)
前記原料中に含まれる整泡剤は、直鎖型シロキサン−オキシアルキレンブロック共重合体からなる。直鎖型シロキサン−オキシアルキレンブロック共重合体を用いることで、ポリウレタンフォーム中の通気性を改善できる。
また、前記整泡剤は、前記原料中に1.5〜4.0質量%の範囲で含まれることが好ましい。含有量が1.5質量%未満の場合、前記整泡剤が少なすぎるため、ポリウレタンフォームの収縮、パンクを引き起こすおそれがあり、一方、前記含有量が4.0質量%を超えると、整泡剤が多くなりすぎ、通気性が出すぎてしまう結果、ポリウレタンフォームの崩壊を引き起こすおそれがある。
(その他成分)
前記原料中には、上述した成分の他、必要に応じて、触媒や架橋剤、その他添加剤をさらに含むことができる。
触媒については、前記ポリオールとイソシアネートとを反応させるために用いられる。触媒の種類については、例えばアミン系、錫系触媒が好適に用いられる。アミン系触媒としては、テトラメチルヘキサメチレンジアミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、ジメチルシクロヘキシルアミン、ビス−(ジメチルアミノエチル)エーテル、テトラメチルプロピレンジアミン、トリメチルアミノエチルピペラジン、テトラメチルエチレンジアミン、ジメチルベンジルアミン、メチルモルホリン、エチルモルホリン、トリエチレンジアミン等、錫系触媒としては、スタナスオクテート、ジブチルチンジラウレート等を挙げることができる。これらは1種を単独で、又は2種以上を併用してもよい。中でも、トリエチレンジアミンは樹脂化の促進に好適に使用され、ジエタノールアミンは得られるフォームの通気性をコントロールするのに好適に使用される。触媒の配合量としては、全ポリオール100質量部に対して通常0〜5質量部、好ましくは0.1〜1質量部である。
前記架橋剤としては、水酸基を2つ以上有し、かつ水酸基価が280mgKOH/gを超える化合物、または1級アミノ基、2級アミノ基等の活性水素を有する官能基を2個以上有する分子量が400未満の化合物を用いることが好ましい。具体例としては、ペンタエリスリトール、ジグリセリン、デキストロース、ソルビトール、シュークロース等の多価アルコール類;前記多価アルコール類にアルキレンオキシドを付加させたポリオール類;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、3,5−ジエチル−2,4(または2,6)−ジアミノトルエン(DETDA)、2−クロロ−p−フェニレンジアミン(CPA)、3,5−ビス(メチルチオ)−2,4(または2,6)−ジアミノトルエン、1−トリフルオロメチル−4−クロル−3,5−ジアミノベンゼン、2,4−トルエンジアミン、2,6−トルエンジアミン、ビス(3,5−ジメチル−4−アミノフェニル)メタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、m−キシリレンジアミン、1,4−ジアミノヘキサン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、イソホロンジアミン等のアミン化合物等が挙げられる。架橋剤は2種以上を併用してもよい。
その他添加剤としては、必要に応じて適宜選択されるが、例えば、炭酸カリウム、硫酸バリウム等の充填剤;酸化防止剤、紫外線吸収剤等の老化防止剤;難燃剤、着色剤、抗カビ剤、変色防止剤等が挙げられる。
<ポリウレタンフォームの製造方法>
本発明によるポリウレタンフォームは、上述した特定のポリオールとイソシアネートとを、上述した整泡剤、水、及び、触媒等の存在下で反応させて製造される。軟質ポリウレタンフォームの成形方法としては、低圧発泡装置または高圧発泡装置を用いて反応性混合物を直接金型に注入する反応射出成形方法が好ましい。また、本発明の軟質ポリウレタンフォームは、コールドキュア法、ホットキュア法のいずれかの方法によっても製造でき、コールドキュア法が好ましい。
<シートパッド、その他製品>
本発明によるシートパッドは、本発明によるポリウレタンフォームを用いることを特徴とする。これによって、湿熱圧縮特性に優れたシートパッドを得ることができる。
また、本発明のポリウレタンフォームを用いた成形品は、前記シートパッドの他にも、例えばマットレス用等としても有用である。
以下に、実施例、比較例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1、比較例1〜3)
表1に示す成分を同表中の割合で配合することで、ポリウレタンフォーム用の各原料を調製した。
その後、調製した各原料を、発泡液温:25〜35℃、発泡型温:55〜65℃の条件で、ワンショット法によって発泡成型することで、サンプルとなるポリウレタンフォームを作製した。
Figure 2013124336
*1 ポリエーテルポリオールA:三洋化成(株)製 KC282
*2 ポリエーテルポリオールB:旭硝子(株)製 EL555
*3 ポリマーポリオール:三井化学(株)製 POP3628
*4 シラスバルーン:富士シリシア化学株式会社製 フジバルーンH−40、平均粒子径約40μm
*5 触媒:DAVCO 33LV, 花王製 ファーミンDM1098
*6 シリコーン整泡剤A:Evonik社製 B8742、ジメチルシロキサン−エチレンオキサンド ブロック重合体
*7 シリコーン整泡剤B:Momentive社製 L626、直鎖型シロキサン−オキシアルキレンブロック共重合体
※8 イソシアネート TDI/MDI:TDI−80(住友バイエルウレタン(株)製、TDI)と、44V20(住友バイエルウレタン(株)製、クルードMDI)との4:1(質量比)配合品
(評価)
その後、得られた各サンプルについて、以下の評価を行った。
(1)湿熱圧縮特性
JIS K6401に準拠して、各サンプルの湿熱老化後の、圧縮残留歪み(%)について測定を行った。測定結果を表2に示す。なお、圧縮残留歪みについては、小さいほど残留ひずみがなく、湿熱圧縮特性に優れることがわかる。
(2)パンクの有無
サイズ:350mm×350mm×70mm、オーバーオール密度:45g/Lとした各サンプルについて、クラッシュ操作を行った後、ポリウレタンフォームを裁断し目視で確認することにより、パンク(中空シリカ中に吸着した水分子を放出する性質に起因したポリウレタンフォームの内部破壊)の有無を確認した。
Figure 2013124336
表1及び2から、実施例1のサンプルについては、湿熱圧縮特性及びパンクの有無のいずれについても良好な結果を示すことがわかった。一方、比較例1及び3についてはパンクがないものの湿熱圧縮特性が劣り、比較例2については湿熱圧縮特性は良好であるもののパンクが発生していることがわかった。
本発明によれば、他の特性についての劣化がなく、湿熱圧縮特性に優れたポリウレタンフォーム及びそれを用いたシートパッドを提供することが可能となる。

Claims (6)

  1. ポリオール、イソシアネート、水、中空シリカ、及び、直鎖型シロキサン−オキシアルキレンブロック共重合体からなる整泡剤を含む原料から形成されることを特徴とするポリウレタンフォーム。
  2. 前記中空シリカの粒径が、5〜40μmの範囲であることを特徴とする請求項1に記載のポリウレタンフォーム。
  3. 前記中空シリカがシラスバルーンであることを特徴とする請求項1に記載のポリウレタンフォーム。
  4. 前記中空シリカは、前記原料中に0.1〜3.0質量%の範囲で含まれることを特徴とする請求項1に記載のポリウレタンフォーム。
  5. 前記整泡剤は、前記原料中に1.5〜4.0質量%の範囲で含まれることを特徴とする請求項1に記載のポリウレタンフォーム。
  6. 請求項1に記載のポリウレタンフォームを用いることを特徴とするシートパッド。
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