JP2013123011A - 電子装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】絶縁基板に設けられた貫通孔に挿入された放熱部材により、当該絶縁基板に搭載された電子部品を放熱するようにした電子装置において、製造工程における放熱部材の実装位置を精度良くコントロールするのに適した構成を提供する。
【解決手段】絶縁基板10の一方の面11から他方の面12に貫通する貫通孔13に、放熱部材20が挿入され、電子部品30は、絶縁基板10の一方の面11に搭載されて、放熱部材20と接合されており、放熱部材20のうち絶縁基板10の他方の面12にて貫通孔13より突出する突出部23は、貫通孔13の外側にて当該他方の面12に重なる形状とされ、この突出部23は絶縁基板10の他方の面12側に、接合材50を介して接合されて固定されており、貫通孔13の内壁と放熱部材20の外面との間は空隙とされている。
【選択図】図1

Description

本発明は、絶縁基板に設けられた貫通孔に挿入された放熱部材により、当該絶縁基板に搭載された電子部品を放熱するようにした電子装置に関する。
従来より、この種の電子部品としては、絶縁基板と、絶縁基板の一方の面から他方の面に貫通する貫通孔と、貫通孔に挿入された放熱部材と、絶縁基板の一方の面にて貫通孔に重なるように絶縁基板に搭載され固定された電子部品と、を備え、絶縁基板の一方の面側にて放熱部材と電子部品とがはんだ等で接合されることにより、電子部品にて発生する熱が放熱部材へ放熱されるようになっているものが提案されている((たとえば、特許文献1参照)。
ここで、この従来の電子装置においては、貫通孔内にて、貫通孔の内壁と放熱部材の外面との間をはんだで充填することにより、放熱部材を貫通孔に固定するようにしている。そして、通常、絶縁基板の他面側には、筐体を設け、当該他面側に突出する放熱部材の部分を筐体に接触させることで、放熱部材から筐体へ放熱するようにしている。
特開2007−35843号公報
しかしながら、上記従来の電子装置においては、一般的なはんだ実装により装置を製造するにあたって、貫通孔に充填されるはんだ量の正確な制御、および、当該はんだにおけるボイドやフィレットなどの出来栄え管理が困難である。それにより、貫通孔に挿入される放熱部材の実装位置の制御、具体的には絶縁基板の一方の面に対する放熱部材の高さ位置の制御が難しくなる。
このような放熱部材の実装位置のばらつきが生じると、それによって、電子部品の実装工程(たとえばはんだ印刷、部品マウント等)の障害となる場合がある。また、電子装置を筐体へ組付ける工程において、たとえば放熱部材が筐体に干渉する等、不良や市場での不具合が生じ、信頼性を損なう恐れがある。
つまり、このような電子装置において、信頼性と作りやすさを向上させるためには、製造工程における放熱部材の実装位置を精度良くコントロールすることが必要となってくる。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、絶縁基板に設けられた貫通孔に挿入された放熱部材により、当該絶縁基板に搭載された電子部品を放熱するようにした電子装置において、製造工程における放熱部材の実装位置を精度良くコントロールするのに適した構成を実現することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、絶縁基板(10)と、絶縁基板(10)の一方の面(11)から他方の面(12)に貫通する貫通孔(13)と、貫通孔(13)に挿入された放熱部材(20)と、絶縁基板(10)の一方の面(11)にて貫通孔(13)に重なるように絶縁基板(10)に搭載され固定された電子部品(30)と、を備え、絶縁基板(10)の一方の面(11)側にて放熱部材(20)と電子部品(30)とが接合されることにより、電子部品(30)にて発生する熱が放熱部材(20)へ放熱されるようになっている電子装置において、
放熱部材(20)の一部は、絶縁基板(10)の他方の面(12)にて貫通孔(13)より突出し、貫通孔(13)の外側にて当該他方の面(12)に重なる形状とされた突出部(23)を構成しており、この突出部(23)は絶縁基板(10)の他方の面(12)側に、接合材(50)を介して接合されて固定されており、貫通孔(13)の内壁と放熱部材(20)の外面との間は空隙とされていることを特徴とする。
それによれば、従来において放熱部材の実装位置の誤差要因であったはんだ等の接合材を貫通孔(13)に充填しないようにし、貫通孔(13)に挿入された放熱部材(20)の実装位置を調整した上で、貫通孔(13)の外部にて絶縁基板(10)と放熱部材(20)とを接合し固定できるので、製造工程における放熱部材(20)の実装位置を精度良くコントロールするのに適した構成を実現することができる。
ここで、請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の電子装置において、絶縁基板(10)は、熱伝導性を有する金属で構成された筐体(100)に組み付けられ、放熱部材(20)の突出部(23)と筐体(100)とが、熱伝導性を有する熱伝導部材(60)を介して接触しており、電子部品(30)の熱を、放熱部材(20)を介して筐体(100)へ放熱させるようにしたことを特徴とする。
それによれば、金属製の筐体(100)をヒートシンクとして機能させ、電子部品(30)→放熱部材(20)→筐体(100)と熱伝導性の高い放熱経路を確保することができる。そのため、たとえば樹脂基板で課題とされる絶縁基板(10)の厚み方向への放熱性を大きく向上させることができる。
また、請求項3に記載の発明では、請求項1または2に記載の電子装置において、放熱部材(20)の突出部(23)と絶縁基板(10)とを接合する接合材は、はんだ(50)であることを特徴とする。
それによれば、放熱部材(20)を、はんだペースト印刷→マウント→リフローという一般的な工程で実装することができる。また、はんだペースト印刷により、はんだ(50)を供給してやれば、はんだ(50)厚さの正確なコントロールができ、上記した放熱部材(20)の実装位置のコントロールを行いやすくなる。
また、請求項4に記載の発明では、請求項3に記載の電子装置において、放熱部材(20)のうちの絶縁基板(10)とのはんだ(50)による接合部(24)は、めっき処理が施されたものとなっており、当該接合部(24)の外周囲には当該めっき処理を施さないことにより、放熱部材(20)において接合部(24)は当該接合部(24)の外周囲に比べて、はんだ(50)の濡れ性が良いものとされていることを特徴とする。
それによれば、貫通孔(13)内へのはんだ(50)の濡れ拡がり等、放熱部材(20)の接合部(24)の外側への意図しないはんだ(50)の濡れ拡がりを抑えることができる。そのため、はんだ量(はんだ高さ)の制御が容易になり、結果的に、放熱部材(20)の実装位置を精度良く制御できる。
また、請求項5に記載の発明では、請求項3に記載の電子装置において、放熱部材(20)の全表面に、放熱部材(20)の本体を構成する材料よりもはんだ(50)の濡れ性の悪いめっき処理が施されていることを特徴とする。
本発明の場合も、放熱部材(20)の接合部(24)の外側への意図しないはんだ(50)の濡れ拡がりを抑えることができる。そのため、はんだ量(はんだ高さ)の制御が容易になり、結果的に、放熱部材(20)の実装位置を精度良く制御できる。また、全面めっきなので部分めっきに比べ、手間やコストがかからない。
また、請求項6に記載の発明では、請求項3に記載の電子装置において、放熱部材(20)の表面において、絶縁基板(10)とのはんだ(50)による接合部(24)の外周囲には、当該接合部(24)からのはんだ(50)の濡れ拡がりを抑制するコーティング(71)が施されていることを特徴とする。
本発明の場合も、放熱部材(20)の接合部(24)の外側への意図しないはんだ(50)の濡れ拡がりを抑えることができる。そのため、はんだ量(はんだ高さ)の制御が容易になり、結果的に、放熱部材(20)の実装位置を精度良く制御できる。
また、請求項7に記載の発明では、請求項3ないし6のいずれか1つに記載の電子装置において、絶縁基板(10)において貫通孔(13)の内面は、はんだ濡れ性を確保するためのめっき処理が施されたものとされており、絶縁基板(10)の他方の面(12)のうちの放熱部材(20)とのはんだ(50)による接合部(15)の表面と、貫通孔(13)の内面とは分離された状態とされることにより、当該接合部(15)から貫通孔(13)の内面へのはんだ(50)の濡れ拡がりを抑制するようにしたことを特徴とする。
それによれば、絶縁基板(10)において、はんだ(50)による接合部(15)の外側への意図しないはんだ(50)の濡れ拡がりを抑えることができる。そのため、はんだ量(はんだ高さ)の制御が容易になり、結果的に、放熱部材(20)の実装位置を精度良く制御できる。
また、請求項8に記載の発明では、請求項3ないし7のいずれか1つに記載の電子装置において、放熱部材(20)の突出部(23)の一部は、当該放熱部材(20)側から絶縁基板(10)の他方の面(12)に延びる細長の薄肉板状をなす薄肉板部(23a)として構成されており、この薄肉板部(23a)にて、はんだ(50)により絶縁基板(10)の他方の面(12)に接合されており、はんだ(50)に加わる応力が、薄肉板部(23a)により緩和されるようになっていることを特徴とする。
それによれば、絶縁基板(10)の厚さ方向における絶縁基板(10)と放熱部材(20)との熱膨張係数差から生じる熱応力を、薄肉板部(23a)にて緩和できるため、各接合部への当該熱応力を低減し、接合寿命を向上させることができる。
また、請求項9に記載の発明では、請求項3ないし7のいずれか1つに記載の電子装置において、放熱部材(20)の突出部(23)と絶縁基板(10)の他方の面(12)とのはんだ(50)による接合は、放熱部材(20)の全周ではなく局所的に行われていることを特徴とする。
放熱部材(20)は、絶縁基板(10)の一方の面(11)側では、電子部品(30)を介して絶縁基板(10)に固定され、他方の面(12)側では、接合材(50)を介して絶縁基板(10)に固定されることで、絶縁基板(10)の両面(11、12)にて、放熱部材(20)は絶縁基板(10)に拘束されているため、基板厚さ方向の熱膨張係数差により、電子部品(30)、絶縁基板(10)、放熱部材(20)の間の各接合部に応力が加わる。
それに対して、本発明のように、絶縁基板(10)の他方の面(12)側にて、放熱部材(20)と絶縁基板(10)とのはんだ接合部の面積を小さくすれば、当該はんだ接合の破壊により当該他方の面(12)側の拘束が開放され、当該応力が劇的に低減し、絶縁基板(10)の一方の面(11)側における電子部品(10)と絶縁基板(10)との接合寿命、および、電子部品(10)と放熱部材(20)との接合寿命を長くすることができる。
なお、特許請求の範囲およびこの欄で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
本発明の第1実施形態に係る電子装置の概略断面図である。 図1に示される電子装置の上面図である。 図1に示される電子装置の下面図である。 上記第1実施形態に係る電子装置の製造方法を示す工程図である。 図4に続く製造方法を示す工程図である。 上記図1に示される電子装置における放熱部材の突出部と絶縁基板の他方の面とのはんだによる接合部分を拡大して示す概略断面図である。 本発明の第2実施形態の第1の例としての電子装置の要部を示す概略断面図である。 上記第2実施形態の第2の例としての電子装置の要部を示す概略断面図である。 上記第2実施形態の第4の例としての電子装置の要部を示す概略断面図である。 図9中の放熱部材の全体を示す概略断面図である。 上記第2実施形態の第5の例としての電子装置の要部を示す概略断面図である。 上記図1に示される電子装置における絶縁基板と放熱部材との熱膨張係数差による各接合部への熱応力の発生状態を示す図である。 本発明の第3実施形態の第1の例としての電子装置の概略断面図である。 図13中の放熱部材の下面図である。 上記第3実施形態の第2の例としての電子装置の概略断面図である。 本発明の第4実施形態に係る電子装置の要部を示す概略平面図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、説明の簡略化を図るべく、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る電子装置S1の概略断面構成を示す図であり、同電子装置S1を筐体100に組み付けた状態を示している。また、図2は、図1に示される電子装置S1の上面図であり、図3は、図1に示される電子装置S1の下面図である。この電子装置S1は、たとえば自動車に搭載されるECU等に適用されるものである。
本実施形態の電子装置S1は、大きくは、貫通孔13を有する絶縁基板10と、貫通孔13に挿入された放熱部材20と、絶縁基板10に搭載され固定された電子部品30と、を備えて構成されている。
絶縁基板10は、たとえばエポキシ樹脂やガラスエポキシなどの電気絶縁性材料をベースとし、銅箔や銅めっきなどにより配線が構成されるプリント基板よりなる。この絶縁基板10においては、両板面11、12が実装面とされており、貫通孔13は、これら両板面11、12の一方の面11から他方の面12に貫通している。この貫通孔13ドリル等の孔開け加工により形成されたものであり、ストレートな丸孔形状をなしている。
そして、放熱部材20は、この貫通孔13に挿入されており、放熱部材20の一端21側が絶縁基板10の一方の面11に露出し、放熱部材20の他端22側が絶縁基板10の他方の面12より突出している。この放熱部材20の詳細については後述する。
そして、電子部品30は、絶縁基板10の一方の面11にて貫通孔13に重なるように絶縁基板10に搭載され固定されている。この電子部品30は、駆動時に発熱を伴うもので、たとえばパワー半導体素子に代表されるパッケージ部品あって、パッケージ底面にヒートシンク31が露出するHSOP、HSON、HQFPなどよりなる。
より具体的に電子部品30は、モールド樹脂によりパッケージが構成されたもので、パッケージ内部にて、ヒートシンク31上に搭載された図示しない半導体チップとリードフレーム等よりなる端子32とがワイヤボンディング等により電気的に接続されたものである。そして、パッケージからヒートシンク31および端子32が露出しているものである。
そして、絶縁基板10の一方の面11側にて、電子部品30のヒートシンク31は、貫通孔13と重なって対向しており、ヒートシンク31とこれに対向する放熱部材20の一端21とが、部品用接合材40を介して電気的および機械的に接合されている。
また、絶縁基板10の一方の面11側にて、貫通孔13の周囲には銅やアルミなどよりなる端子用ランド14が設けられており、この端子用ランド14が当該一方の面11を構成している。
そして、電子部品30の端子32は、この端子用ランド14上に位置し、部品用接合材40を介して電気的および機械的に接合されている。この部品用接合材40は、はんだや銀ペーストなどの電気伝導性かつ伝熱性を有する接合材料よりなるものであるが、ここでは、はんだよりなる。
こうして、絶縁基板10の一方の面11側にて放熱部材20と電子部品30とが接合されることにより、電子部品30にて発生する熱が放熱部材20へ放熱されるようになっている。
本実施形態の放熱部材20は、銅やアルミなど熱伝導率に良い金属よりなり、絶縁基板10の厚さ、つまり、貫通孔13の長さよりも長い柱状をなすものである。この放熱部材20は、円柱でも角柱でもよいが、ここでは一端21側が小径、他端22側が大径となった段付き円柱形状、いわゆるリベット形状とされている。
これは、放熱部材20の形状を、丸孔の貫通孔13に合わせるとともに極力断面積を大きくして放熱性を確保するという点、および、軸周りの回転による放熱部材20の位置ずれが無視できるという点を考慮して、当該円柱形状を採用したものである。
そして、放熱部材20は、貫通孔13の孔径よりも径の小さい小径部が貫通孔13内に位置するように、絶縁基板10の他方の面12側から貫通孔13に挿入されており、放熱部材20の一端21は、絶縁基板10の一方の面11にて、貫通孔13より露出している。
ここでは、放熱部材20の一端21の狙いの位置は、絶縁基板10の一方の面11に対して実質同一平面としているが、電子部品30のヒートシンク31との接続性等を考慮して、当該狙いの位置を、絶縁基板10の一方の面11に対して、多少、突出または凹んだ位置としてもよい。
また、大径部である放熱部材10の他端22側の部位は、絶縁基板10の他方の面12にて貫通孔13より突出した突出部23として構成されている。ここでは、突出部23は、貫通孔13の孔径よりも径が大きい部位であるがゆえに、貫通孔13の外側にて絶縁基板10の他方の面12に重なる形状、すなわち当該他方の面12に対向する部位を有する形状となっている。
そして、この突出部13は、絶縁基板10の他方の面12に対向する部位にて、放熱部材用接合材50を介して絶縁基板10に接合されて固定されている。ここでは、絶縁基板10の他方の面12にて、貫通孔13の周囲且つ放熱部材20の突出部23に対向する部位には、銅などよりなる放熱部材用ランド15が設けられ、この放熱部材用ランド15が当該他方の面12を構成している。
そして、突出部23は、放熱部材用接合材50を介して、当該放熱部材用ランド15に機械的に接合されている。本実施形態では、この放熱部材用ランド15は、放熱部材20の全周に設けられており、放熱部材20の突出部23と絶縁基板10の他方の面12との放熱部材用接合材50による接合は、放熱部材20の全周で行われている。
ここで、放熱部材用接合材50は、機械的に接合する接合材料であればよく、電気伝導性の有無、伝熱性の有無は問わない。たとえば、はんだや樹脂接着材などが挙げられるが、本実施形態では、典型的な例として、放熱部材用接合材50は、鉛フリーはんだや共晶はんだ等のはんだ50よりなる。
また、上述したように、貫通孔13内に位置する放熱部材20の小径部は、当該貫通孔13の孔径よりも小さく、貫通孔13の内壁と放熱部材20の外面との間は空隙とされている。
そして、放熱部材20の実装位置については、絶縁基板10の一方の面11側に露出する放熱部材20の一端21の高さが問題となるが、本実施形態では、絶縁基板10の他方の面12側における放熱部材用接合材50の厚さを制御するだけで、容易に当該高さを狙いの位置に精度良くおさめることができる。
こうして、放熱部材20は、貫通孔13に対しては空隙で離れているが、絶縁基板10の一方の面11では、電子部品30と接合され当該電子部品30を介して絶縁基板10に固定され、絶縁基板10の他方の面12では突出部23にて絶縁基板10に固定されている。つまり、放熱部材20は、絶縁基板10の両板面11、12側にて、絶縁基板10に固定された状態で拘束されている。
また、本実施形態の電子装置S1は、熱伝導性を有する金属製の筐体100に組み付けられて使用される。これについては、図1に示されるように、絶縁基板10の他方の面12を筐体100に対向させた状態で、図示しない絶縁基板10の適所にて、絶縁基板10は筐体100に支持されている。この支持は、たとえば、ねじ止め、嵌合、接着などにより行われる。
そして、このように、絶縁基板10を筐体100に組み付けたうえで、さらに、放熱部材20の突出部23と筐体100とが、熱伝導性を有する熱伝導部材60を介して接触している。
具体的には放熱部材20の他端22を、熱伝導部材60を介して筺体100に接触させる。それにより、電子部品30の熱を、放熱部材20を介して筐体100へ放熱させるようになっている。
それによれば、筐体100をヒートシンクとして機能させ、電子部品30→放熱部材20→筐体100と熱伝導性の高い放熱経路を確保することができる。そのため、たとえば樹脂基板で課題とされる絶縁基板10の厚み方向への放熱性を大きく向上させることができる。
ここで、熱伝導部材60は、電気絶縁性かつ伝熱性を有する材料であり、接合力の有無は問わない。たとえば熱伝導部材60としては、放熱ゲル、放熱シート、樹脂接着剤などが挙げられる。
次に、本実施形態に係る電子装置S1の製造方法について、図4、図5を参照して述べる。図4は、本製造方法を示す工程図であり、図5は、図4に続く製造方法を示す工程図である。
まず、図4(a)に示されるように、貫通孔13が形成され、端子用ランド14および放熱部材用ランド15が形成された絶縁基板10を用意し、この絶縁基板10の他方の面12において放熱部材用ランド15に、はんだペーストの印刷等により、はんだ50を設ける。
次に、図4(b)に示されるように、放熱部材20の一端21側を、絶縁基板10の他方の面12側から貫通孔13に挿入していくとともに、突出部23と放熱部材用ランド15とは、はんだ50を介して接触するようにする。
このとき、放熱部材20の実装位置を狙いの位置に定める。ここでは、放熱部材20の一端21と絶縁基板10の一方の面11とが同一平面となるように、当該実装位置を決める。
続いて、図4(c)に示されるように、はんだ50をリフローさせ、その後、固化させることにより、放熱部材20の突出部23を絶縁基板10の他方の面12に固定する。
次に、図4(d)に示されるように、絶縁基板10の一方の面11側にて、放熱部材20の一端21および端子用ランド14に、部品用接合材40としてのはんだを、上記印刷等により設ける。
次に、図5(a)に示されるように、電子部品30を、絶縁基板10の一方の面11にて貫通孔13に重なるように絶縁基板10に搭載する。このとき、電子部品30のヒートシンク31を、部品用接合材40を介して放熱部材20の一端21に接触させ、また、電子部品30の端子32を、部品用接合材40を介して端子用ランド14に接触させるようにする。
続いて、図5(b)に示されるように、部品用接合材40としてのはんだをリフローさせ、その後、固化させることにより、ヒートシンク31および端子32にて、電子部品30を絶縁基板10の一方の面11に固定する。こうして、本実施形態の電子装置S1ができあがる。
その後は、図5(c)に示されるように、電子装置S1を筺体100に組み付ける。具体的には、絶縁基板10を筺体100に支持させ、放熱部材20の他端22を、熱伝導部材60を介して筺体100に接触させる。それにより、図1に示される本実施形態の電子装置の実装構造が完成する。
ところで、本実施形態によれば、従来の放熱部材の実装位置の誤差要因であったはんだ等の接合材50を貫通孔13に充填しないようにし、貫通孔13に挿入された放熱部材20の実装位置を調整した上で、貫通孔13の外部にて、接合材50を介して、絶縁基板10と放熱部材20とを接合し固定できる。
そのため、当該接合材50の厚さ、具体的にははんだ50の厚さを調整するだけで、放熱部材20の実装位置を精度良くコントロールできる。このように、本実施形態によれば、製造工程における放熱部材20の実装位置を精度良くコントロールするのに適した構成を実現することができる。
そして、本実施形態によれば、放熱部材の実装位置を、狙いの位置に精度良く合わせることが容易にできるため、電子部品30の実装における、はんだ印刷や部品マウントの工程内不良を低減し、実装出来栄えバラつきを抑えることができる。
また、本実施形態では、放熱部材20の突出部23と絶縁基板10とを接合する接合材は、はんだ50であるから、放熱部材20を、はんだペースト印刷→マウント→リフローという一般的な工程で実装することができる。
また、はんだペースト印刷により、はんだ50を供給してやれば、はんだ50厚さを正確に制御できるので、上記した放熱部材20の実装位置のコントロールを行いやすくなるというメリットも期待できる。
(第2実施形態)
図6は、上記図1に示される電子装置S1における放熱部材20の突出部23と絶縁基板10の他方の面12とのはんだ50による接合部分を拡大して示す概略断面図であり、当該接合部分の1つの例を示すものである。
図6の例では、放熱部材20の全表面に、はんだ50の濡れ性を確保するためのめっき70、たとえばSnめっき、はんだめっきなどよりなるめっき70を施している。なお、このめっき70は、部品用接合材40としてのはんだを介した電子部品30のヒートシンク31との接合におけるはんだ濡れ性を確保する機能も有している。
一方、絶縁基板10においては、貫通孔13の内面に、Cuなどよりなるめっき13aが施され、このめっき13aは、Cu等よりなる放熱部材用ランド15と連続して形成されることで、これらめっき13aの表面および放熱部材用ランド15の表面が連続している。また、絶縁基板10の他方の面12における放熱部材用ランド15の外側の部位は、ソルダーレジスト16により構成されている。
ここで、図6には、放熱部材20のうちの絶縁基板10とのはんだ50による接合部24、および、絶縁基板10の他方の面12のうちの放熱部材20とのはんだ50による接合部15(すなわち放熱部材用ランド15)が示されている。
そして、この図6の例の場合、図中の破線Kに示されるように、はんだ50が、これら放熱部材20の接合部24および絶縁基板10の接合部である放熱部材用ランド15の範囲にとどまればよいが、上記Cuめっき13aやめっき70に沿って、当該範囲の外側まで、はんだ50が濡れ拡がってしまう可能性がある。
そうすると、はんだ50の厚さが狙いの値よりも小さくなってしまい、上記した放熱部材20の実装位置のコントロールが困難になる可能性がある。そのため、このような各接合部15、24の外側への意図しないはんだ50の濡れ拡がりを抑制することが、望ましい。
ここで、絶縁基板10において貫通孔13の内面を、めっき処理が施されずに絶縁基板10を構成する絶縁材料(たとえばガラスエポキシ樹脂等の材料)が露出した面とすれば、貫通孔13内面への濡れ拡がりは抑制しやすくなる。ただし、製造上、貫通孔13にめっき13aを施さないようにすることは、マスキング等の問題があり、手間がかかってしまう。
そこで、本発明の第2実施形態では、このような放熱部材20および絶縁基板10における上記接合部24、15からのはんだ50の濡れ拡がりを抑制するための種々の構成を提供することとする。
図7は、本実施形態の第1の例としての電子装置の要部を示す概略断面図である。この例では、放熱部材20について、放熱部材20の接合部24は、Snめっき、はんだめっきなどのはんだ濡れ性に優れためっき70を形成するめっき処理が施されたものとなっており、当該接合部24の外周囲には当該めっき処理を施さないものとしている。
それにより、放熱部材20において接合部24は当該接合部24の外周囲に比べて、はんだ50の濡れ性が良いものとされている。
なお、この図7では示さないが、この図7の例においても、めっき70は、放熱部材20の一端21に形成され、それにより、部品用接合材40としてのはんだを介したヒートシンク31との接合性確保を行うようにしている。
この図7に示されるような放熱部材20の構成とすることにより、貫通孔13内へのはんだ50の濡れ拡がり等、放熱部材20の接合部24の外側への意図しないはんだ50の濡れ拡がりを抑えることができる。そのため、はんだ量(高さ)の制御が容易になり、結果的に、放熱部材20の実装位置を精度良く制御できる。
さらに、図7の例では、図6と同様に、絶縁基板10において貫通孔13の内面は、はんだ濡れ性を確保するためのCuめっき13aにより形成されているが、絶縁基板10の他方の面12の接合部である放熱部材用ランド15の表面と、貫通孔13の内面(つまりCuめっき13aの表面)とは分離された状態とされている。
ここでは、放熱部材用ランド15の表面と、貫通孔13の内面であるCuめっき13aの表面との間に、はんだ濡れ性の小さいソルダーレジスト16を介在させることにより、当該両表面を分離している。こうすることにより、当該接合部15から貫通孔13の内面へのはんだ50の濡れ拡がりを抑制するようにしている。
この図7に示されるような絶縁基板10の構成とすることにより、絶縁基板10において、はんだ50による接合部15の外側への意図しないはんだ50の濡れ拡がりを抑えることができる。そのため、はんだ量(はんだ高さ)の制御が容易になり、結果的に、放熱部材20の実装位置を精度良く制御できる。
また、図8は、本実施形態の第2の例としての電子装置の要部を示す概略断面図である。この図8の例においても、上記図7同様、絶縁基板10の放熱部材用ランド15の表面と、貫通孔13の内面であるCuめっき13aとは分離された状態とされている。ここで、図7との相違点は、Cuめっき13aと放熱部材用ランド15とを分離して形成することで、当該分離状態を実現していることである。
また、本実施形態の第3の例としては、図示しないが、放熱部材20の全表面に、放熱部材20の本体を構成する材料よりもはんだ50の濡れ性の悪いめっき処理が施されているものである。このような濡れ性の悪いめっき処理としては、たとえば放熱部材20の本体がCuの場合、Cuよりも濡れ性の悪いNi/Pd/Auめっき、Niめっきなどが挙げられる。
この第3の例の場合も、放熱部材20の接合部24の外側への意図しないはんだ50の濡れ拡がりを抑えることができるため、はんだ量(はんだ高さ)の制御が容易になり、結果的に、放熱部材20の実装位置を精度良く制御できる。また、全面めっきなので部分めっきに比べ、手間やコストがかからないという利点も期待できる。
また、図9は、本実施形態の第4の例としての電子装置の要部を示す概略断面図であり、図10は、図9中の放熱部材20の全体を示す概略断面図である。
この第4の例では、絶縁基板10側の構成は、上記第1〜第3の例と同様であるが、放熱部材20の表面において、放熱部材20の接合部24の外周囲には、当該接合部24からのはんだ50の濡れ拡がりを抑制するコーティング71が施されているところが相違点である。
このコーティング71としては、たとえば塗料、ソルダーレジスト、ポリイミドテープなどが採用できる。ここで、当該接合部24については、めっき無しでもよいし、上記第1の例と同様のはんだ濡れ性を確保するめっき70が施されていてもよい。
この第4の例の場合も、放熱部材20の接合部24の外側への意図しないはんだ50の濡れ拡がりを抑えることができるため、はんだ量(はんだ高さ)の制御が容易になり、結果的に、放熱部材20の実装位置を精度良く制御できる。
また、この第4の例では、図10に示されるように、放熱部材20における低熱抵抗化のため、電子部品30のヒートシンク31との接合面である放熱部材20の一端21、および、筐体100との接合面である放熱部材20の他端22はコーティングせずに、放熱部材20を構成する金属(たとえばCu等)が露出していることが望ましい。
なお、これら図7〜図10等に示される上記第1〜第4の各例においては、放熱部材20側のみ当該各例の構成を採用し、絶縁基板10側は上記図6に示される構成のままとしてもよい。また、これら上記第1〜第4の各例においては、絶縁基板10側のみ当該各例の構成を採用し、放熱部材20側は上記図6に示される構成のままとしてもよい。
このように放熱部材20、絶縁基板10のいずれか一方のみに、上記第1〜第4の各例の構成を採用した場合であっても、上記図6の構成に比べれば、上記各接合部15、24の外側への意図しないはんだ50の濡れ拡がりを抑制することができ、放熱部材20の実装位置を精度良く制御できることは明らかである。
また、図11は、本実施形態の第5の例としての電子装置の要部を示す概略断面図である。この図11の第5の例では、放熱部材20の突出部23のうちの絶縁基板10の他方の面12に対向する部位は、当該他方の面12に直接密着している。ここでは、当該他方の面12を構成するソルダーレジスト16に密着している。
そして、はんだ50は、突出部23のうち絶縁基板10の他方の面12と直交方向に延びる外周端面にてフィレット形状に形成されることで、突出部23と当該他方の面12とが接合されている。
この第5の例によれば、放熱部材20とこれに対向する絶縁基板10の他方の面12との間では、はんだ50を介することなく密着した状態となるから、意図しないはんだ50の濡れ拡がりを抑えることできる。そのため、はんだ量(はんだ高さ)の制御が容易になり、結果的に、放熱部材20の実装位置を精度良く制御できる。
(第3実施形態)
図12は、上記図1に示される構造において、絶縁基板10と放熱部材20との熱膨張係数差による各接合部への熱応力の発生状態を示す図である。図12では、白矢印200、300にて、放熱部材20の熱膨張および熱収縮の度合200、絶縁基板10の熱膨張および熱収縮の度合300を示している。
絶縁基板10として、たとえば一般的なガラスエポキシ基板を使用し、放熱部材20として熱伝導率の高い銅を使用するとき、基板10の厚さ方向で当該2部材10、20間に熱膨張係数の乖離が存在する。
たとえば、当該厚さ方向の熱膨張係数は、ガラスエポキシ基板よりなる絶縁基板20が50〜60ppm/K、銅よりなる放熱部材20が17ppm/Kであり、絶縁基板10の熱膨張および熱収縮の度合300の方が、放熱部材20の熱膨張および熱収縮の度合200よりも大きい。
ここで、絶縁基板10の他方の面12側にて放熱部材20と絶縁基板10とは、はんだ50で接合されている(これを以下、接合部Cという)。一方、電子部品20は、絶縁基板10の一方の面11側にて、端子32−端子用ランド14間(これを以下、接合部Aという)と、ヒートシンク31−放熱部材20間(これを以下、接合部Bという)とで接合され、絶縁基板10と放熱部材20に跨って実装されている。
このように放熱部材20は絶縁基板10の両面11、12側で固定され拘束されているため、冷熱サイクル環境下で絶縁基板10と放熱部材20との基板厚さ方向の熱膨張係数差により、これら各接合部A、B、Cにおいて、引張または圧縮の熱応力が発生することが、懸念される。
具体的には、高温時(冷温時)には、上記接合部A、Cでは圧縮(引張)応力が加わり、上記接合部Bでは引張(圧縮)応力が加わる。そうすると、これら各接合部A〜Cの破壊等が懸念される。
そこで、本発明の第3実施形態では、このような熱応力による各接合部A〜Cへのダメージ低減を目的として、さらに種々の工夫を施した構成を提供する。
図13は、本第3実施形態の第1の例としての電子装置S2の概略断面構成を示す図であり、図14は、図13中の放熱部材20の下面図である。これら図13、図14に示されるように、放熱部材20の突出部23の一部は、当該放熱部材20側から絶縁基板10の他方の面12に延びる細長の薄肉板状をなす薄肉板部23aとして構成されている。
ここでは、薄肉板部23aはガルウィング形状をなしている。また、ここでは、薄肉板部23aは、図14に示されるように、放熱部材20の軸に対して互いに反対方向に延びる2本のものであるが、放熱部材20の軸に対して3本以上の放射状に設けられたものであってもよい。
そして、放熱部材20の突出部23は、この薄肉板部23aの先端部側にて、はんだ50により絶縁基板10の他方の面12に接合されている。このような構成においては、上記したようなはんだ50に加わる熱応力が、薄肉板部23aにより緩和される、具体的には薄肉板部23aの変形により吸収されるようになっている。
また、図15は、本第3実施形態の第2の例としての電子装置S2の概略断面構成を示す図である。この場合も、放熱部材20の突出部23の一部は、当該放熱部材20側から絶縁基板10の他方の面12に延びる細長の薄肉板状をなす薄肉板部23aとして構成されているが、ここでは、薄肉板部23aはJ字形状をなすものとしている。
これら第1の例、第2の例によれば、絶縁基板10の厚さ方向における絶縁基板10と放熱部材20との熱膨張係数差から生じる熱応力を、薄肉板部23aにて緩和できるため、上記各接合部A〜Cへの当該熱応力を低減し、接合寿命を向上させることができる。また、上記両例において、ガルウイング型では、はんだ付けの外観検査が行いやすく、J字型ではガルウイング型に比べ、実装面積が小さくて済むという効果が期待できる。
なお、本第3実施形態は、第1実施形態に対して、放熱部材20の突出部23に薄肉板部23aを設けるものであるから、上記第2実施形態の各例とも組み合わせが可能であることはもちろんである。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態では、上記第3実施形態に示した上記熱応力による上記各接合部A〜Cへのダメージ低減を目的とした、別構成を提供する。図16は、本第4実施形態に係る電子装置の要部を示す概略平面図である。
上記第1実施形態では、放熱部材20の突出部23と絶縁基板10の他方の面12とのはんだ50による接合は、放熱部材20の全周で行われていたが、本実施形態では、図16に示されるように、放熱部材20の全周ではなく局所的、すなわち不連続的に行うようにしている。
上述したが、放熱部材20は、絶縁基板10の一方の面11側では、電子部品30を介して絶縁基板10に固定され、他方の面12側では、はんだ50を介して絶縁基板10に固定されることで、絶縁基板10の両面11、12にて、放熱部材20は絶縁基板10に拘束されている。そのため、基板厚さ方向の熱膨張係数差により、上記各接合部A〜C(に応力が加わる(上記図12参照)。
ここで、設計上、上記接合部Aは電気的に、上記接合部Bは熱的に、それぞれ必ず接続されていなければならないため、これら接合部A、Bには製品要求に応じた接合寿命が求められる。
一方、上記接合部Cは、製造工程における機械的な接合および固定、さらには装置の実装性や出来栄えに寄与することが主目的なので、電気的および熱的に接続されている必要はなく、接合部A、Bに比して接合寿命は求められない。
よって、接合部の信頼性設計は、接合部Cの寿命を短くし、接合部A、Bに比べて接合部Cが敢えて早期に壊れるような信頼性設計を行うという方法が考えられる。そこで、本実施形態では、上記局所的な接合形態を採用することで、絶縁基板10の他方の面12側にて、放熱部材20と絶縁基板10とのはんだ接合部の面積を小さくする。
そうすることで、接合部Cにおけるはんだ接合の破壊により当該他方の面12側の拘束が開放され、接合部A、Bに加わる応力が劇的に低減し、これら接合部A、Bの接合寿命を長くできる。
なお、本第4実施形態は、上記第1実施形態に対して、はんだ50を局所的に設けるものであるから、上記第2実施形態の各例に対しても、組み合わせが可能であることはもちろんである。
(他の実施形態)
なお、絶縁基板10は、電気絶縁性の樹脂により本体を区画構成するプリント基板であったが、可能ならばセラミック基板などであってもよい。
また、放熱部材20と絶縁基板10の他方の面12とを接合する接合材50としては、はんだ50以外にも、エポキシ樹脂やシリコン樹脂などよりなる電気絶縁性の樹脂接着剤などでもよい。
また、貫通孔13は、通常の孔開け加工により形成されるものであるが、貫通孔13の内面が放熱部材20と離れていればよいものであり、上記した丸孔形状以外にも、角孔形状などであってもよい。
また、上記した各実施形態同士の組み合わせ以外にも、上記各実施形態は、可能な範囲で適宜組み合わせてもよい。
10 絶縁基板
11 絶縁基板の一方の面
12 絶縁基板の他方の面
13 貫通孔
15 絶縁基板の他方の面)のうちの放熱部材とのはんだによる接合部
20 放熱部材
23 突出部
24 放熱部材のうちの絶縁基板とのはんだによる接合部
30 電子部品
50 接合材としてのはんだ
71 コーティング
100 筐体

Claims (9)

  1. 絶縁基板(10)と、
    前記絶縁基板(10)の一方の面(11)から他方の面(12)に貫通する貫通孔(13)と、
    前記貫通孔(13)に挿入された放熱部材(20)と、
    前記絶縁基板(10)の一方の面(11)にて前記貫通孔(13)に重なるように前記絶縁基板(10)に搭載され固定された電子部品(30)と、を備え、
    前記絶縁基板(10)の一方の面(11)側にて前記放熱部材(20)と前記電子部品(30)とが接合されることにより、前記電子部品(30)にて発生する熱が前記放熱部材(20)へ放熱されるようになっている電子装置において、
    前記放熱部材(20)の一部は、前記絶縁基板(10)の他方の面(12)にて前記貫通孔(13)より突出し、前記貫通孔(13)の外側にて当該他方の面(12)に重なる形状とされた突出部(23)を構成しており、
    この突出部(23)は前記絶縁基板(10)の他方の面(12)側に、接合材(50)を介して接合されて固定されており、
    前記貫通孔(13)の内壁と前記放熱部材(20)の外面との間は空隙とされていることを特徴とする電子装置。
  2. 前記絶縁基板(10)は、熱伝導性を有する金属で構成された筐体(100)に組み付けられ、
    前記放熱部材(20)の前記突出部(23)と前記筐体(100)とが、熱伝導性を有する熱伝導部材(60)を介して接触しており、前記電子部品(30)の熱を、前記放熱部材(20)を介して前記筐体(100)へ放熱させるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の電子装置。
  3. 前記放熱部材(20)の前記突出部(23)と前記絶縁基板(10)とを接合する前記接合材は、はんだ(50)であることを特徴とする請求項1または2に記載の電子装置。
  4. 前記放熱部材(20)のうちの前記絶縁基板(10)との前記はんだ(50)による接合部(24)は、めっき処理が施されたものとなっており、当該接合部(24)の外周囲には当該めっき処理を施さないことにより、
    前記放熱部材(20)において前記接合部(24)は当該接合部(24)の外周囲に比べて、前記はんだ(50)の濡れ性が良いものとされていることを特徴とする請求項3に記載の電子装置。
  5. 前記放熱部材(20)の全表面に、前記放熱部材(20)の本体を構成する材料よりも前記はんだ(50)の濡れ性の悪いめっき処理が施されていることを特徴とする請求項3に記載の電子装置。
  6. 前記放熱部材(20)の表面において、前記絶縁基板(10)との前記はんだ(50)による接合部(24)の外周囲には、当該接合部(24)からの前記はんだ(50)の濡れ拡がりを抑制するコーティング(71)が施されていることを特徴とする請求項3に記載の電子装置。
  7. 前記絶縁基板(10)において前記貫通孔(13)の内面は、はんだ濡れ性を確保するためのめっき処理が施されたものとされており、
    前記絶縁基板(10)の他方の面(12)のうちの前記放熱部材(20)との前記はんだ(50)による接合部(15)の表面と、前記貫通孔(13)の内面とは分離された状態とされることにより、当該接合部(15)から前記貫通孔(13)の内面への前記はんだ(50)の濡れ拡がりを抑制するようにしたことを特徴とする請求項3ないし6のいずれか1つに記載の電子装置。
  8. 前記放熱部材(20)の前記突出部(23)の一部は、当該放熱部材(20)側から前記絶縁基板(10)の他方の面(12)に延びる細長の薄肉板状をなす薄肉板部(23a)として構成されており、
    この薄肉板部(23a)にて、前記はんだ(50)により前記絶縁基板(10)の他方の面(12)に接合されており、
    前記はんだ(50)に加わる応力が、前記薄肉板部(23a)により緩和されるようになっていることを特徴とする請求項3ないし7のいずれか1つに記載の電子装置。
  9. 前記放熱部材(20)の前記突出部(23)と前記絶縁基板(10)の他方の面(12)との前記はんだ(50)による接合は、前記放熱部材(20)の全周ではなく局所的に行われていることを特徴とする請求項3ないし7のいずれか1つに記載の電子装置。
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