JP2013121784A - シートベルト装置を備えた車両用シート - Google Patents
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Abstract
【解決手段】シートベルト装置を備えた車両用シート10は、シート内蔵式のリトラクタ40を有するシートベルト装置20を備える。シートベルト装置20は、リトラクタ40とプリテンショナ機構60とを有する。リトラクタ40とプリテンショナ機構60は互いに分離されている。リトラクタ40はシートバック16内に配設される。プリテンショナ機構60はシートバック16の上部側部に配設され通常時のショルダベルトガイド26を兼ねる。リトラクタ40はプリテンショナ機構60とを分離したので、体格が小さくなり、シートバック16に内蔵できる。リトラクタ40からショルダベルトガイド26までのウエビング22の回折部や摺動部を少なくなり、ウエビング摺動抵抗を小さくできる。
【選択図】 図3
Description
プリテンショナ付きリトラクタ100がシートに内蔵される場合、シートクッションに配置される。その場合、ウエビングは、シートクッションの後部からシートクッションの外部に出され、上方に回折されつつ前方に回折されてシートバックの下部からシートバック内に入れられ、シートバック内をシートバック上部側部に至り、シートバック上部側部のショルダベルトガイドからシートバック外部に出され、前方の乗員肩部に取り回される。
シートクッションから乗員肩部までウエビングを取り回すことにより、途中の回折部が多くウエビングの摺動抵抗が大きくなる。リトラクタのウエビング巻取り性を向上するため高巻取り力の巻取りばねを必要とし、引き出し力と相反する。その結果、ウエビングの引き出しの重さや、装着中の圧迫感、格納時の巻取りの弱さなどに改善が望まれる。
シートベルト装置は、リトラクタとプリテンショナ機構とを有する。
リトラクタとプリテンショナ機構は互いに分離されている。
リトラクタはシートバック内に配設される。プリテンショナ機構はシートバックの上部側部に配設され通常時のショルダベルトガイドを兼ねている。
プリテンショナ機構は、シートバックフレームに固定された左右一対の回動軸支持体と、、回動軸支持体に回動可能に支持されるウエビング巻取り部と、ウエビング巻取り部を回動させるアクチュエータと、から構成されている。ウエビング巻取り部は、左右一対のサポートプレートによって支持された2本のガイドバーを有し、2本のガイドバーのうちの1本のガイドバーが通常時のショルダベルトガイドを構成する。
プリテンショナ機構がカバーで覆われている。
これによって、リトラクタからショルダベルトガイドまでのウエビングの回折部や摺動部を少なくでき、ウエビングの摺動抵抗を小さくできる。その場合、シートバック背面が後方に突出することはなく、シートバックの見栄えや商品性は低下しない。
また、プリテンショナ機構がショルダベルトガイドを兼ねるため、従来のショルダベルトガイド分、部品点数を削減できる。
図1、図2は、本発明が前席の助手席に適用された場合を示しているが、シートは前席、中間席、後席の何れであってもよい。シートが前席の場合、運転席であっても助手席であってもよい。
シート12はシートクッション14とシートバック16を含む。シートバック16にはヘッドレスト18が取り付けられる。
シートベルト装置20は、リトラクタ40とプリテンショナ機構60を含む。
プリテンショナ機構60は、リトラクタ40から乗員肩部までのシートベルトウエビング(以下、「ウエビング」という)の経路の途中に設けられる。プリテンショナ機構60は、シートバック16の上部側部に配置される。ウエビング経路の途中に設けられてもウエビング22を巻き取ることができるものが開発され、本発明におけるプリテンショナ機構60として用いられる。
シートベルト装置20は、シートベルトを構成するウエビング22と、ウエビング22の一端が連結される前述のリトラクタ40と、ウエビング22の他端が連結されるシートベルトアンカー24と、シートバック16の上部側部に位置するショルダベルトガイド26と、ウエビング22に摺動可能に挿通されバックル30に着脱されるタングプレート28と、ウエビング経路の途中でシートバック16の上部側部に配置されるプリテンショナ機構60と、を有する。プリテンショナ機構60の一部である第1のガイドバー66(後述)が、通常時におけるショルダベルトガイド26を兼ねる。
リトラクタの各部品の占める容積を直方体または円筒で示した図7に示すように、リトラクタ40は、ウエビング22を巻き取るスプール42を配置したスプール配置部分44と、減速度感知装置を配置した減速度感知装置配置部分46と、減速度感知装置が大きな減速を感知した時にスプールのベルト引出し方向の回転をロックするELR機構を配置したELR機構配置部分48と、通常時におけるウエビング巻取り用のスプリングユニットを配置したスプリングユニット配置部分50を有する。スプール42はウエビング22の一端に連結されウエビング22を巻き取る。スプール42は、円筒状リールの軸方向両端にリール半径方向外側に突出する円形状フランジを有していてもよい。ELR機構は自動ロック式機構(ALR機構)を併せて有してもよい。
従来のプリテンショナ102はリトラクタと一体に設けられている。プリテンショナ付きリトラクタ100の構造自体は公知である。プリテンショナ102を有することによって、プリテンショナ付きリトラクタ100の体格は、各部品が占める容積を直方体または円筒で示した図8に示すように、図7のリトラクタ40の体格に比べて、プリテンショナ102を配置した分、大きくなる。図8において、図7のリトラクタ40と同じ部分には図7と同じ符号を付してある。
図7と図8との比較からわかるように、リトラクタ40の高さHR、幅WR、長さLRが、プリテンショナ102の追加によって、プリテンショナ付きリトラクタ100では、それぞれ、HPR、WPR、LPRに増加する。
プリテンショナ機構60が作動しない通常時において、ウエビング22は、乗員肩側から第1のガイドバー66の上を通り第1、第2のガイドバー66、68の間を通り抜け第2のガイドバー68の下を通って、シートバックフレーム90に固定されたガイド92に至り、ガイド92で下方に曲がってリトラクタ40まで延びる。ガイド92は第1、第2のガイドバー66、68の回転軌跡の外側にある。ガイド92、第1、第2のガイドバー66、68は、水平に延びていてもよいし、あるいはプリテンショナ機構部位におけるウエビング22の延び方向と直交する方向かまたはそれに近づく方向に水平から傾いていてもよい。
第1のガイドバー66は、通常時において、ショルダベルトガイド26を兼ねる。
図5のアクチュエータ74は、電動モータ74aからなる。電動モータ74aの軸に取り付けたギア74bと中心軸72に取付けたギア74cとが噛合しており、電動モータ74aが回動した時に中心軸72が回動される。電動モータ74aは車両の前面衝突が感知された場合にECU(電子制御装置)からの指令により瞬時に回動される。アクチュエータ74が電動モータ74aからなる場合、衝突予知センサが衝突を予知した時にアクチュエータ74を駆動してもよい。
カバー80は、ヘッドレスト18の側方でシートバック16の上面から上方に突出するように設けられる。
まず、プリテンショナ機構60とリトラクタ40が互いに分離されているので、リトラクタ40の体格が、プリテンションナ付きリトラクタ100より小さくなり、リトラクタ40をシートバック16に内蔵できる。
また、リトラクタ40をシートバック16に内蔵しても、シートバック背面が後方に突出することはなく、シートバック16の見栄えや商品性、たとえば後席乗員空間、シート前倒し時にシート背面をテーブルとして使用する時のテーブルのフラット感などは低下しない。
また、プリテンショナ機構60の第1のガイドバー66がショルダベルトガイドを兼ねるため、従来のショルダベルトガイド分、部品点数を削減できる。
12 シート
16 シートバック
20 シートベルト装置
22 シートベルトウエビング(ウエビング)
26 ショルダベルトガイド
40 リトラクタ
60 プリテンショナ機構
62 回動軸支持体
64 ウエビング巻取り部
66、68 ガイドバー
70 サポートプレート
74 アクチュエータ
80 カバー
90 シートバックフレーム
Claims (3)
- シート内蔵式のリトラクタを有するシートベルト装置を備えた車両用シートであって、リトラクタとプリテンショナ機構とを有し、
前記リトラクタと前記プリテンショナ機構が互いに分離され、
前記リトラクタがシートバック内に配設され、
前記プリテンショナ機構が前記シートバックの上部側部に配設され通常時のショルダベルトガイドを兼ねる、シートベルト装置を備えた車両用シート。 - 前記プリテンショナ機構が、
シートバックフレームに固定された左右一対の回動軸支持体と、
該回動軸支持体に回動可能に支持されるウエビング巻取り部と、
該ウエビング巻取り部を回動させるアクチュエータと、
から構成されており、
前記ウエビング巻取り部は、左右一対のサポートプレートによって連結された2本のガイドバーを有し、前記2本のガイドバーのうちの1本のガイドバーが通常時のショルダベルトガイドを構成する請求項1記載のシートベルト装置を備えた車両用シート。 - 前記プリテンショナ機構がカバーで覆われている請求項1または請求項2記載のシートベルト装置を備えた車両用シート。
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