JP2010143371A - 車両用乗員拘束装置 - Google Patents

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琢也 根崎
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Abstract

【課題】展開された膨張ベルト部の位置を規制することができる車両用乗員拘束装置を得る。
【解決手段】4点式エアベルト装置10は、着座乗員Pの上体を拘束するためのショルダベルト部12Aを含むシートベルト12と、シートベルト12におけるショルダベルト部12A及び該ショルダベルト部12Aの上側部分を含む部分に設けられガス供給により膨張して展開されるエアベルト24と、エアベルト24が展開される際に該エアベルト24の乗員及びシートバックとの接触面を平面状に維持するためのウエビング32と、を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、少なくとも衝突時にシートに着座した乗員を該シートに拘束するための車両用乗員拘束装置に関する。
エアベルトがシートバックの肩部を通過する構成において、膨張したエアベルトに対しシート幅方向の外側で起立されるエアベルトガイドをシートバックの肩部に設けたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−112415号公報 米国特許第6237945明細書
しかしながら、上記の如き従来の技術では、シートバックの肩部に別部材のベルトガイドを設ける必要があり、しかもベルトガイドによってエアベルトの展開範囲(形状)に制限を受ける可能性がある。
本発明は、ガイド手段に頼ることなく、展開された膨張ベルト部の位置を規制することができる車両用乗員拘束装置を得ることが目的である。
請求項1記載の発明に係る車両用乗員拘束装置は、着座乗員の上体を拘束するための上体拘束部を含むシートベルトと、前記シートベルトにおける前記上体拘束部及び該上体拘束部の上側部分を含む部分に設けられ、ガス供給により膨張して展開される膨張ベルト部と、前記膨張ベルト部における少なくとも前記上体拘束部の上端側の一部及び該上体拘束部の上側でシートバックに接触する部分に設けられ、該膨張ベルト部が展開される際に乗員及びシートバックとの接触面を平面状に維持するための平面維持手段と、を備えている。
請求項1記載の車両用乗員拘束装置では、着座乗員によるシートベルトの装着状態で、該シートベルトの上体拘束部が着座乗員の上体を拘束している。例えば車両衝突の際には、シートベルトの上体拘束部を含む部分に設けられた膨張ベルト部が膨張、展開されることで、乗員が保護される。ここで、本車両用乗員拘束装置では、膨張ベルト部における平面維持手段が設けられた範囲においては、展開された膨張ベルト部と乗員、シートバックとの接触面が略平面とされる。このため、展開された膨張ベルト部は、シート幅方向に作用する荷重に対し転がり難くなり、シート幅方向の移動を抑制することができる。
このように、請求項1記載の車両用乗員拘束装置では、ガイド手段に頼ることなく、展開された膨張ベルト部の位置を規制することができる。
請求項2記載の発明に係る車両用乗員拘束装置は、請求項1記載の車両用乗員拘束装置において、前記平面維持手段は、前記膨張ベルト部の周方向の一部を部分的に厚肉化した厚肉部を含んで構成されている。
請求項2記載の車両用乗員拘束装置では、膨張ベルト部を構成する袋状部材の周方向の一部を厚肉化することで、該膨張ベルト部を部分的に撓み難くする平面維持手段が構成される。これにより、膨張ベルト部を構成する材料と同様の材料を用い、かつ簡単な構造で、平面維持手段を得ることができる。
請求項3記載の発明に係る車両用乗員拘束装置は、請求項1又は請求項2記載の車両用乗員拘束装置において、前記平面維持手段は、前記上体拘束部の上端側の一部及び該上体拘束部の上側でシートバックに接触し得る部分にのみ設けられている。
請求項3記載の車両用乗員拘束装置では、少なくとも乗員拘束部の下部で膨張ベルト部を構成する部分には、平面維持手段が設けられていない。この平面維持手段が設けられていない範囲においては、膨張ベルト部は、膨張、展開に伴って全長が縮み易い。このため、平面維持手段を設けた構成において、膨張ベルト部の膨張、展開に伴う良好な乗員拘束効果(プリテンショナ効果)を得ることが可能である。
請求項4記載の発明に係る車両用乗員拘束装置は、請求項1〜請求項3の何れか1項記載の車両用乗員拘束装置において、それぞれ前記膨張ベルト部が設けられた左右一対の前記シートベルトを備え、前記平面維持手段は、左右の前記膨張ベルト部にそれぞれ設けられている。
請求項4記載の車両用乗員拘束装置では、左右一対のシートベルトにおける上体拘束部にて乗員の上体が拘束される。これら左右一対のシートベルトの膨張ベルト部が膨張、展開されると、これらは互いに干渉してシート幅方向に退け合う力が作用する場合がある。ここで、左右の膨張ベルト部は、それぞれに設けられた平面維持手段によってシート幅方向の移動が制限されるので、これら左右の膨張ベルト部にて乗員が良好に保護される。
以上説明したように本発明に係る車両用乗員拘束装置は、ガイド手段に頼ることなく、展開された膨張ベルト部の位置を規制することができるという優れた効果を有する。
本発明の実施形態に係る車両用乗員拘束装置としての4点式エアベルト装置10について、図1〜図6に基づいて説明する。なお、各図に適宜記す矢印FR、矢印UP、矢印Wは、それぞれ4点式エアベルト装置10が適用された自動車の前方向(進行方向)、上方向、車幅方向を示しており、これらは4点式エアベルト装置10が適用された車両用シート11の前方向、上方向、シート幅方向の右側、左側に略一致している。
図1には、車両用シート11に適用された4点式エアベルト装置10の使用状態が模式的な正面図にて示されており、図2には、4点式エアベルト装置10の使用状態が模式的な側面図にて示されている。これらの図に示される如く、4点式エアベルト装置10は、左右一対のシートベルト12を備えている。各シートベルト12の一端側は、図2に示される如く、それぞれリトラクタ14に引き出し可能に巻き取られている。
この実施形態では、各リトラクタ14は、車両用シート11を構成するシートバック16に対する車両前後方向の後方に配置されており、例えば車体としてのパッケージトレイリム等に固定されている。一方、各シートベルト12の他端側は、車両用シート11を構成するシートクッションの後部側方にアンカ(何れも図示省略)によって固定されている。
そして、4点式エアベルト装置10では、図1に示される如く、一方のシートベルト12の略中間部にはタングプレート20が設けられ、他方のシートベルト12の略中間部にはバックル22が設けられている。これにより、4点式エアベルト装置10では、タングプレート20をバックル22に係止させた使用状態において、図1に示される如く、左右一対のショルダベルト部12Aが車両用シート11の着座乗員Pの状態を拘束すると共に、左右のシートベルト12の下部で構成されるラップベルト部12Bにて着座乗員Pの腰部を拘束するようになっている。
そして、シートベルト12におけるショルダベルト部12Aを含む少なくとも一部は、図示しないインフレータからガス供給を受けて膨張、展開される膨張ベルト部としてのエアベルト24として構成されている。図1及び図2に示される如く、エアベルト24は、車両用シート11の着座乗員Pによるシートベルト12の装着状態で、少なくともシートバック16の肩部16Aに巻き掛けられる部分、及びショルダベルト部12Aのほぼ全長に亘る部分に設定されている。
エアベルト24について補足すると、図5に示される如く、エアベルト24は、ベルト本体としてのカバー26と、カバー26の内側に設けられた伸縮可能なメッシュウエビング28と、メッシュウエビング28の内側に折り畳み状態で設けられたエアバッグ30とを主要部として構成されている。
このエアベルト24は、リトラクタ14側又はアンカ側に配置された図示しないインフレータからガス供給を受けてエアバッグ30が膨張されることで、全体として図3及び図4に示される如く膨張、展開されるようになっている。シートベルト12におけるエアベルト24以外の部分は、縫製等によってカバー26に接合された帯状のウエビングとされている。インフレータは、例えば車両の前面衝突(の不可避)が検出又は予測された場合に、図示しないECUによって作動され、エアバッグ30にガスを供給するようになっている。
そして、図5に示される如く、4点式エアベルト装置10は、エアベルト24に設けられた平面維持手段としての帯状のウエビング32を備えている。ウエビング32は、エアベルト24の断面視における周方向の一部を、他の部分よりも撓み(曲げ)に対し高剛性とするように、該エアベルト24に部分的に設けられている。具体的には、エアベルト24(エアバッグ30)におけるウエビング32の設定範囲は、他の部分に対し厚肉である厚肉部とされている。これにより、エアベルト24は、インフレータからガス供給を受けて膨張、展開された際に、図6(A)に示される如く、長手方向直角断面視において、ウエビング32の設定範囲である周方向の一部が略平坦に維持されるようになっている。
図3及び図4に示される如く、ウエビング32は、エアベルト24におけるシートバック16の肩部16A、車両用シート11の着座乗員Pの上体に対する接触側に設けられている。したがって、4点式エアベルト装置10では、膨張展開されたエアベルト24におけるシートバック16の肩部16A、着座乗員Pとの接触面は、ウエビング32の設定範囲において略平坦面とされる構成である。
また、図4に示される如く、ウエビング32は、エアベルト24におけるシートバック16の肩部16A上に位置する部分から、エアベルト24(ショルダベルト部12A)の略中間部までの範囲に設けられている。エアベルト24におけるウエビング32の設定範囲は、該ウエビング32の非設定範囲と比較して、膨張、展開に伴い短縮され難い(長さが維持される)構成とされている。すなわち、ウエビング32の張力によって、エアベルト24の短縮が規制されるようになっている。このため、4点式エアベルト装置10では、エアベルト24におけるウエビング32の設定範囲にテンションラインが形成される構成である。
次に、本実施形態の作用を説明する。
上記構成の4点式エアベルト装置10では、車両用シート11の着座乗員Pが、リトラクタ14からシートベルト12を引き出しつつタングプレート20をバックル22に係止することで、図1に模式的に示される如く、左右一対のショルダベルト部12Aが車両用シート11の着座乗員Pの上体を拘束すると共に、ラップベルト部12Bが着座乗員Pの腰部を拘束する。
車両の前面衝突が検出又は予測されると、ECUが各インフレータを作動させる。すると、左右のエアベルト24のエアバッグ30には、それぞれ対応するインフレータからガスが供給され、左右のエアベルト24が所定の形状に膨張、展開される。これにより、前面衝突に対し乗員が保護される。
ここで、4点式エアベルト装置10では、エアベルト24におけるシートバック16の肩部16A、車両用シート11の着座乗員Pとの接触面の一部がウエビング32によって略平坦面とされているため、膨張、展開されたエアベルト24がシート幅方向に移動することが抑制される。すなわち、膨張、展開されたエアベルト24のシート幅方向における位置規制がなされる。
例えば、図6(B)に示される比較例に係る構成では、ウエビング32を有しないため、エアベルト24(エアバッグ30)は、ガス圧Pgによって周方向の各部が略均一に展開(変形)され、断面形状が略円形となる。この比較例では、展開されたエアベルト24は、シート幅方向に作用する荷重Fによって、矢印Aにて示す如く転がってシート幅方向に変位しやすい。
これに対して4点式エアベルト装置10では、上記した通り、展開された(展開過程の)エアベルト24におけるシートバック16の肩部16A、着座乗員Pとの接触面の一部がウエビング32によって略平坦面とされている。このため、4点式エアベルト装置10では、展開されたエアベルト24は、シート幅方向に作用する荷重Fを受けても、略平坦な接触面で踏ん張ることで転がりが抑制される。しかも、4点式エアベルト装置10では、エアベルト24は、略平端面において着座乗員P、シートバック16と接触するため、着座乗員P、シートバック16との接触面積が大きくなり、摩擦によってもシート幅方向への移動が抑制される。
これらにより、4点式エアベルト装置10では、エアベルト24は乗員の保護に適した位置で膨張、展開され、乗員が効果的に保護される。
特に、4点式エアベルト装置10では、膨張展開された左右のエアベルト24が干渉して互いに退け合う荷重(上記荷重F)が作用する場合があるが、左右のエアベルト24のそれぞれにウエビング32が設けられているため、左右のエアベルト24は、それぞれ適正位置に保持されて着座乗員Pが効果的に保護される。
また、ウエビング32は、エアベルト24の長手方向における一部にのみ設けられているため、エアベルト24におけるウエビング32の非設定範囲は、膨張展開に伴って長手寸法が短縮される。このエアベルト24の短縮に基づくプリテンショナ効果によって、衝突時にシートベルト12の弛みが解消され、車両用シート11の着座乗員Pが一層効果的に保護される。換言すれば、ウエビング32を設けた構成において、エアベルト24の短縮に伴うプリテンショナ効果を果たさせることができる。
さらに、4点式エアベルト装置10では、単にウエビング32をエアベルト24に設けることで、該エアベルト24における着座乗員P、シートバック16との接触面を略平端面とすることができる。すなわち、エアバッグ30等と同様の材料を用いた簡単な構造で、展開されたエアベルト24のシート幅方向への移動を規制することができる。
このように、本発明の実施形態に係る4点式エアベルト装置10では、ガイド手段に頼ることなく、展開されたエアベルト24位置を規制することができる。そして、4点式エアベルト装置10では、シートバック16の肩部16A等にエアベルト24の位置規制をするためのガイド手段が設けられないため、該ガイド手段によってエアベルト24の展開範囲、展開形状に制約を受けることがない。また、ガイド手段によって車室空間が占有されることがない。このため、部品点数の削減、コストの低減が図られる。また、車室空間に突出する部材が削減され、限られた車室空間の利用性の向上、見栄えの向上等が図られる。
なお、上記した実施形態では、エアベルト24にウエビング32を設けることで平面維持手段を構成した例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、図7、図8に示される変形例の如く構成しても良い。
図7に示す第1変形例では、エアバッグ30に厚肉部34を形成することで、平面維持手段が構成されている。厚肉部34は、例えばエアバッグ30の他の部分よりも厚いコーティング(シリコンコーティング等)を施したり、別部材である布を重ね合わせ状態で溶着したりすることで、形成することができる。
図8に示す第2変形例では、メッシュウエビング28に厚肉部36を形成することで、平面維持手段が構成されている。厚肉部36は、例えば編物であるメッシュウエビング28の周方向の一部を厚く編むことで(編み部を厚く形成する)ことで、形成することができる。
また、上記した実施形態では、本発明が4点式エアベルト装置10に適用された例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、3点式のエアベルト装置に本発明を適用しても良い。さらに、4点式エアベルト装置に適用される場合において、ラップベルト部12Bにもエアベルト24が設定されても良いことは言うまでもない。
さらに、上記した実施形態では、エアバッグ30やメッシュウエビング28に厚肉部を設けることで平面維持手段を構成する例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、エアベルト24(ショルダベルト部12A)の幅方向に長手とされた複数の棒状部材を該エアベルト24の長手方向に所定間隔で取り付けることで、平面維持手段を構成することも可能である。
本発明の実施形態に係るエアベルト装置の乗員による装着状態を模式的に示す正面図である。 本発明の実施形態に係るエアベルト装置の乗員による装着状態を模式的に示す側面図である。 本発明の実施形態に係るエアベルト装置のエアベルト展開状態を模式的に示す正面図である。 本発明の実施形態に係るエアベルト装置のエアベルト展開状態を模式的に示す側断面図である。 本発明の実施形態に係るエアベルト装置を構成するエアベルトを模式的に示す長手方向直角断面図である。 (A)は、本発明の実施形態に係るエアベルト装置のエアベルトの展開形状を模式的に示す長手方向直角断面図、(B)は、比較例に係るエアベルトの展開形状を模式的に示す長手方向直角断面図である。 本発明の実施形態に係る4点式エアベルト装置を構成するエアベルトの第1変形例を模式的に示す長手方向直角断面図である。 本発明の実施形態に係る4点式エアベルト装置を構成するエアベルトの第2変形例を模式的に示す長手方向直角断面図である。
符号の説明
10 4点式エアベルト装置(車両用乗員拘束装置)
12 シートベルト
12A ショルダベルト部(上体拘束部)
16 シートバック
24 エアベルト(膨張ベルト部)
32 ウエビング(平面維持手段、厚肉部)
34 厚肉部(平面維持手段)
36 厚肉部(平面維持手段)

Claims (4)

  1. 着座乗員の上体を拘束するための上体拘束部を含むシートベルトと、
    前記シートベルトにおける前記上体拘束部及び該上体拘束部の上側部分を含む部分に設けられ、ガス供給により膨張して展開される膨張ベルト部と、
    前記膨張ベルト部における少なくとも前記上体拘束部の上端側の一部及び該上体拘束部の上側でシートバックに接触する部分に設けられ、該膨張ベルト部が展開される際に乗員及びシートバックとの接触面を平面状に維持するための平面維持手段と、
    を備えた車両用乗員拘束装置。
  2. 前記平面維持手段は、前記膨張ベルト部の周方向の一部を部分的に厚肉化した厚肉部を含んで構成されている請求項1記載の車両用乗員拘束装置。
  3. 前記平面維持手段は、前記上体拘束部の上端側の一部及び該上体拘束部の上側でシートバックに接触し得る部分にのみ設けられている請求項1又は請求項2記載の車両用乗員拘束装置。
  4. それぞれ前記膨張ベルト部が設けられた左右一対の前記シートベルトを備え、
    前記平面維持手段は、左右の前記膨張ベルト部にそれぞれ設けられている請求項1〜請求項3の何れか1項記載の車両用乗員拘束装置。
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