JP2013120832A - 電気化学デバイス用セパレータと電気化学デバイス - Google Patents

電気化学デバイス用セパレータと電気化学デバイス Download PDF

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Abstract

【課題】蓄電素子の抵抗値増加を抑制できる電気化学デバイス用セパレータを提供する。
【解決手段】電気化学デバイス用のセパレータ16cは、厚さ方向の上面から下面に至る複数の高空隙率部16c1と、厚さ方向の上面から下面に至る複数の低空隙率部16c2とが、正極16aと負極16bに挟まれる領域に並設された形態を有している。
【選択図】図2

Description

本発明は、容器内に充放電可能な蓄電素子及び電解液を封入した構造を有する電気化学デバイスの蓄電素子に有用なセパレータと、該セパレータを用いた蓄電素子を備える電気化学デバイスに関する。
前記電気化学デバイスの形態は現状において表面実装型(角型)とコイン型と薄型とシリンダ型に大別されるが、何れの形態も、容器内に充放電可能な蓄電素子及び電解液を封入した構造を有し、且つ、蓄電素子が正極と負極との間にセパレータを介装した構成を有する点において共通している。セパレータはイオン透過性多孔質シートから成り、正極と負極の短絡(ショート)を回避する役目を果たす他、保持されている電解液によって正極と負極との間のイオンの受け渡しを行う役目を果たしている。
ところで、セパレータは保持されている電解液によって正極と負極との間のイオンの受け渡しを行う役目を果たしているものの、充電及び放電を繰り返して電気化学デバイスを長時間使用すると、電解液の分解等を原因として該セパレータに保持されている電解液が減少する現象が生じる。
セパレータが略均一な空隙率を有する繊維シートから成る場合、該セパレータに保持されている電解液が減少すると、繊維の表面に付着した電解液によって辛うじてイオンの受け渡し経路が確保される。しかしながら、セパレータを構成する繊維はその全てが該セパレータの厚さ方向と平行に存するものではないため、必要十分量の電解液が保持されているときに比べてイオンの受け渡し経路が増長し、該増長によって蓄電素子の抵抗値が増加し、該増加によって電気化学デバイスの内部抵抗が増加して出力電圧の降下を生じる。
前記の蓄電素子の抵抗値増加はセパレータの「略均一な空隙率」を変化させても回避することは困難である。即ち、「略均一な空隙率」を高くすると、セパレータ内のイオンの受け渡し経路が途切れ易くなる。一方、「略均一な空隙率」を低くすると、保持可能な電解液量が低下するためにセパレータに必要十分量の電解液を保持できなくなる。
下記特許文献1には低空隙率の高密度層と高空隙率の低密度層を厚さ方向に重ねて構成されたセパレータが開示されているが、高密度層と低密度層のそれぞれが正極と負極の両方に接触していないため、セパレータに保持されている電解液量が減少すると、前記と同様に、イオンの受け渡し経路が増長して蓄電素子の抵抗値が増加してしまう。
また、下記特許文献2には正極及び負極から外側にはみ出た部分の空隙率を正極と負極に挟まれる部分の空隙率よりも低くしたセパレータが開示されているが、正極と負極に挟まれる部分の空隙率は略均一であるため、セパレータに保持されている電解液量が減少すると、前記と同様に、イオンの受け渡し経路が増長して蓄電素子の抵抗値が増加してしまう。
特開2008−085017号公報 特開2000−285896号公報
本発明の目的は、蓄電素子の抵抗値増加を抑制できる電気化学デバイス用セパレータと電気化学デバイスを提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明(電気化学デバイス用セパレータ)は、正極と負極との間にセパレータを介装した構成を有する充放電可能な蓄電素子を電解液と共に容器内に封入した構造を有する電気化学デバイスに用いられる前記セパレータであって、厚さ方向の一方面から他方面に至る複数の高空隙率部と、厚さ方向の一方面から他方面に至る複数の低空隙率部とが、前記正極と前記負極に挟まれる領域に並設された形態を有する、ことをその特徴とする。
一方、本発明(電気化学デバイス)は、正極と負極との間にセパレータを介装した構成を有する充放電可能な蓄電素子を電解液と共に容器内に封入した構造を有する電気化学デバイスであって、前記セパレータは、厚さ方向の一方面から他方面に至る複数の高空隙率部と、厚さ方向の一方面から他方面に至る複数の低空隙率部とが、前記正極と前記負極に挟まれる領域に並設された形態を有する、ことをその特徴とする。
本発明(電気化学デバイス用セパレータと電気化学デバイス)によれば、セパレータは、厚さ方向の上面から下面に至る複数の高空隙率部と、厚さ方向の上面から下面に至る複数の低空隙率部とが、正極と負極に挟まれる領域に並設された形態を有している。
従って、セパレータに保持されている電解液が減少しても、各低空隙率部の吸液度が各高空隙率部の吸液度よりも高いため、各高空隙率部に存する電解液は各低空隙率部に集まり、該各低空隙率部に集まった電解液によって正極と負極との間にイオン受け渡し用の液路が確保される。
要するに、セパレータに保持されている電解液が減少しても、従前のようにイオンの受け渡し経路が増長せず、最短のイオンの受け渡し経路を確保できるため、蓄電素子の抵抗値が増加することを抑制でき、該抑制によって電気化学デバイスの内部抵抗増加及び出力電圧降下も抑制できる。
本発明の前記目的とそれ以外の目的と、構成特徴と、作用効果は、以下の説明と添付図面によって明らかとなる。
図1は、本発明を適用した表面実装型(角型)の電気化学デバイスの縦断面図である。 図2は、図1に示したセパレータの第1具体例の上面図である。 図3は、図1に示したセパレータの第2具体例の上面図である。 図4は、図1に示したセパレータの第3具体例の上面図である。 図5(A)〜図5(D)は、図2に示したセパレータの第1作製例の説明図である。 図6(A)〜図6(C)は、図2に示したセパレータの第2作製例の説明図である。 図7(A)〜図7(D)は、図3及び図4に示したセパレータの第1作製例の説明図である。 図8(A)〜図8(D)は、図3及び図4に示したセパレータの第2作製例の説明図である。 図9は、セパレータの高空隙率部の空隙率の好ましい範囲を確認した結果を示す図である。 図10は、セパレータの低空隙率部の空隙率の好ましい範囲を確認した結果を示す図である。 図11は、セパレータの高空隙率部と低空隙率部の体積比の好ましい範囲を確認した結果を示す図である。
《電気化学デバイスの構造例》
図1を引用して、本発明を適用した表面実装型(角型)の電気化学デバイスについて説明する。図1に示したように、電気化学デバイス10は、正極16aと負極16bとの間にセパレータ16cを介装した構成を有する充放電可能な蓄電素子16を電解液(図示省略)と共に容器11内に封入した構造を有している。
容器11は、凹部11a1を有する略直方体形状の絶縁部品11aと、凹部11a1の開口を囲むようにして絶縁部品11aの上面に予め接合された略矩形枠形状の溶接用リング11bと、凹部11a1の開口を閉塞するようにリング11bに溶接され電気的に接続した略矩形板形状の金属部品11cとから構成されている。リング11bに対する金属部品11cの溶接にはシーム溶接、レーザ溶接等の手法が用いられている。
絶縁部品11aはアルミナ等の絶縁材料から成り、リング接合領域には接合補助膜(例えば、絶縁部品11aがアルミナ製でリング11bがコバール製の場合にはタングステン膜とニッケル膜から成る多層膜等:図示省略)が形成されている。また、絶縁部品11aには、後述する正端子12と負端子13と正配線14と負配線15が設けられている。
リング11bはコバール(鉄−ニッケル−コバルト合金)、42アロイ(鉄−ニッケル合金)等の金属材料から成り、絶縁部品11aの接合補助膜に接合材(例えば、リング11bがコバール製の場合には銀−銅合金等:図示省略)を介して接合されている。図示したリング11bはその内孔11b1の輪郭が凹部11a1の開口輪郭に略合致しているため、該内孔11b1は凹部11a1の開口側端部として利用されている(以下、リング11bの内孔11b1を含めて凹部11a1と言う)。また、リング11bの露出面の少なくとも内周面には、電解液に対する耐蝕性膜(例えば、リング11bがコバール製の場合にはニッケル膜や金膜や両者から成る多層膜等:図示省略)が形成されている。
金属部品11cはコバール(Fe−Ni−Co合金)、42アロイ(Fe−Ni合金)等の金属材料、好ましくはコバール母材の上下面にニッケル膜を有するクラッド材やコバール母材の下面にニッケル膜を有するクラッド材や、これらのニッケル膜を白金や銀や金やパラジウム等の金属膜に変えたクラッド材等から成る。この金属部品11cの下面輪郭はリング11bの上面輪郭と略一致している。
正端子12は金等の金属材料から成り、絶縁部品11aの左側面の下部から下面に及ぶ断面L字形を成すように、且つ、所定の幅を有するように形成されている。負端子13は金等の金属材料から成り、絶縁部品11aの右側面の下部から下面に及ぶ断面L字形を成すように、且つ、正端子12と略同じ幅を有するように形成されている。絶縁部品11aの材料を原因として両端子12及び13に十分な密着力が得られない場合には、密着補助層(例えば、絶縁部品11aがアルミナ製で両端子12及び13が金製の場合にはタングステン膜とニッケル膜から成る多層膜等:図示省略)を絶縁部品11aの端子形成領域に形成しておくと良い。
正配線14は、正端子12の上端から絶縁部品11aの内部において右側に延びる帯状部分14aと、帯状部分14aの右端から絶縁部品11aの内部において上側に延びる柱状部分14bと、柱状部分14bの上端と導通するように凹部11a1の内底に形成された矩形状部分14cとを有しており、帯状部分14aは正端子12に電気的に接続している。帯状部分14aと柱状部分14bはタングステン等の金属材料から成り、矩形状部分14cは電解液に対する耐蝕性に富むアルミニウム等の金属材料から成る。柱状部分14bと矩形状部分14cの材料を原因として両者に十分な導通性が得られない場合には、導通補助層(例えば、柱状部分14bがタングステン製で矩形状部分14cがアルミニウム製の場合にはニッケル膜と金膜から成る多層膜等:図示省略)を柱状部分14bの上面に形成しておくと良い。
負配線15は、負端子13の上端から絶縁部品11aの側面において上側に延びる帯状部分15aと、帯状部分15aの上端から絶縁部品11aの上面において左側に延びる帯状部分15bとを有しており、帯状部分15aは負端子13に電気的に接続し、帯状部分15bはリング11bに電気的に接続している。両帯状部分15a及び15bはタングステン等の金属材料から成るが、両帯状部分15a及び15bの表面に保護層としてニッケル膜と金膜から成る多層膜等を形成しても良い。
蓄電素子16の正極16a及び負極16bは矩形輪郭と所定厚さを有し、セパレータ16cは正極16a及び負極16bよりも僅かに大きな矩形輪郭と所定厚さを有する。セパレータ16cはガラス繊維シートやセルロース繊維シートやプラチック繊維シート等のイオン透過性多孔質シートから成り、その厚さは好ましくは50〜300μmの範囲内にある。
正極16aの下面は、導電性接着膜17を介して正配線14の矩形状部分14cの上面に接着され該矩形状部分14cと電気的に接続している。また、負極16bの上面は、導電性接着膜18を介して金属部品11cの下面に接着され該金属部品11cと電気的に接続している。両導電性接着膜17及び18は導電性接着剤の硬化物であり、該導電性接着剤には導電性粒子を含有した熱硬化性接着剤(例えば炭素粒子(カーボンブラック)や黒鉛粒子(グラファイト粒子)等を含有したエポキシ系接着剤)が用いられている。
正極16a及び負極16bに同種材料を用いた電気化学デバイス10、例えばPASキャパシタや活性炭キャパシタの場合、正極16a及び負極16bは活性炭や黒鉛(グラファイト)等の炭素系材料、ポリアセン系有機半導体(PAS)等の導電性高分子、または、酸化ルテニウム等の金属酸化物から成る。また、この場合の電解液(溶媒に電解質が溶解したもの)の溶媒にはプロピレンカーボネート、プロピレンカーボネート+スルホラン(混合溶媒)、プロピレンカーボネート+エチルイソプロピルスルホン(混合溶媒)、プロピレンカーボネート+スルホラン+プロピオン酸メチル(混合溶媒)、スルホラン+エチルメチルスルホン(混合溶媒)が好ましく使用でき、電解質には5−アゾニアスピロ[4,4]ノナン・BF4、TEMA・BF4、TEA・BF4、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリウム・BF4、1−エチル−3−ジメチルイミダゾリウム・BF4が好ましく使用できる。
また、正極16a及び負極16bに異種材料を用いた電気化学デバイス10、例えばリチウムイオンキャパシタの場合、正極16aは例えば炭素系材料のうちの活性炭から成り、負極16bはリチウムイオンの吸蔵と脱離が可能な材料、例えば炭素系材料のうちの難黒鉛化炭素(ハードカーボン)や黒鉛(グラファイト)から成る。また、この場合の電解液(溶媒に電解質が溶解したもの)の溶媒にはプロピレンカーボネートやエチレンカーボネートやスルホランが好ましく使用でき、電解質にはLiPF6やLiBF4やLiClO4等のリチウム塩が好ましく使用できる。
《セパレータの具体例》
図2〜図4を引用して、図1に示したセパレータ16cの第1具体例〜第3具体例について説明する。図2〜図4に示したように、セパレータ16cは、厚さ方向の上面から下面に至る複数の高空隙率部16c1と、厚さ方向の上面から下面に至る複数の低空隙率部16c2とが、正極16aと負極16bに挟まれる領域に並設された形態を有している。また、図1に示したように、セパレータ16cの正極16aと負極16bに挟まれる領域に存する各高空隙率部16c1及び各低空隙率部16c2の上面は負極16bの下面に接触し、各々の下面は正極16aの上面に接触している。
各セパレータ16cの高空隙率部16c1及び低空隙率部16c2について詳しく述べれば、図2の上面図から分かるように、同図のセパレータ16cの高空隙率部16c1は複数(図中は計77個)の矩形状部分から成り、低空隙率部16c2は各高空隙率部16c1の周囲に存し、且つ、格子状に連続した複数の帯状部分から成り、該セパレータ16cの外周部分(正極16a及び負極16bから外側にはみ出る部分)に高空隙率部16c1が位置している。尚、高空隙率部16c1の上面形状は矩形状以外の形状(例えば、円形や楕円形や半円形や三角形や5以上の多角形等)であっても良い。
また、図3の上面図から分かるように、同図のセパレータ16cの高空隙率部16c1は複数(図中は計11個)の縦向き帯状部分から成り、低空隙率部16c2は高空隙率部16c1の間に存する複数(図中は計10個)の縦向き帯状部分から成り、該セパレータ16cの外周部分(正極16a及び負極16bから外側にはみ出る部分)に高空隙率部16c1が位置している。
さらに、図4の上面図から分かるように、同図のセパレータ16cの高空隙率部16c1は複数(図中は計7個)の横向き帯状部分から成り、低空隙率部16c2は高空隙率部16c1の間に存する複数(図中は計6個)の横向き帯状部分から成り、該セパレータ16cの外周部分(正極16a及び負極16bから外側にはみ出る部分)に高空隙率部16c1が位置している。
図2〜図4に示した各セパレータ16cの高空隙率部16c1の空隙率は好ましくは90〜95%の範囲内にある。高空隙率部16c1の空隙率が95%よりも高いと、電解液を保持する力よりも外に流出する力が勝るためにセパレータ16cから電解液が流れ出てしまう。また、高空隙率部16c1の空隙率が90%よりも低いと、後述する低空隙率部16c2の空隙率の好ましい上限値とに顕著な吸液度差を付け難くなる。一方、各セパレータ16cの低空隙率部16c2の空隙率は好ましくは60〜80%の範囲内にある。低空隙率部16c2の空隙率が80%よりも高いと、前述した高空隙率部16c1の空隙率の好ましい下限値とに顕著な吸液度差を付け難くなる。また、低空隙率部16c2の空隙率が60%よりも低いと、セパレータ16cに保持可能な電解液量が低下してしまう。
また、図2〜図4に示した各セパレータ16cの高空隙率部16c1と低空隙率部16c2の体積比、詳しくは正極16aと負極16bに挟まれる領域における高空隙率部16c1と低空隙率部16c2の体積比は好ましくは8:2〜2:8の範囲内にあり、より好ましくは略1:1である。高空隙率部16c1の体積割合が80%より高くなっても、該高空隙率部16c1から低空隙率部16c2への電解液の供給量はさほど増加せず、しかも、低空隙率部16c2によるイオン受け渡し経路が確保しずらくなるため、実質的に高空隙率部16c1のみから成る場合との差が無くなる。一方、高空隙率部16c1の体積割合が20%よりも低くなると、該高空隙率部16c1で保持可能な電解液量が低下するため、実質的に低空隙率部16c2のみから成る場合との差が無くなる。即ち、高空隙率部16c1の体積割合が80%よりも高い場合に生じ得る前記不具合と該体積割合が20%よりも低い場合に生じ得る前記不具合を回避するには、8:2〜2:8の中間体積比である1:1及びこれに近い体積比がより好ましい体積比と言える。
《図2に示したセパレータの作製例》
〈第1作製例〉
この第1作製例では、図5(A)及び(B)に示したように、先ず、セパレータ16cに対応したサイズの第1シート母材S11と、打ち抜き等の手法によって切り欠きNOと貫通孔SHを形成して得た第2シート母材S12とを用意する。次に、図5(C)に示したように、第1シート母材S11の上に第2シート母材S12と第1シート母材S11を順に重ねる作業を少なくとも1回行って、重ねたものにバインダ溶液を含浸させてから全体を所定の圧力及び温度で加熱圧着する。
このようにして作製されたセパレータ16cは、図5(D)に示したように、第2シート母材S12の切り欠きNOと貫通孔SHが空洞AHとして内在するため、該空洞AHを含む厚さ部分が高空隙率部16c1となり、該空洞AHを含まない厚さ部分が低空隙率部16c2となる。セパレータ16cの厚さt16cは前記加熱圧着プロセスで制御できる。
〈第2作製例〉
この第2作製例では、図6(A)に示したように、先ず、セパレータ16cに対応したサイズのシート母材S21を用意する。次に、図6(B)に示したように、シート母材S21の上面にアルミナ粒子等の多孔性微粒子から成る充填剤FMを格子状に印刷して、該充填剤FMをシート母材S21の内部に充填する。充填剤FMを充填した後のシート母材S21を2枚以上重ねる場合には、重ねたものにバインダ溶液を含浸させてから全体を所定の圧力及び温度で加熱圧着する。
このようにして作製されたセパレータ16cは、図6(C)に示したように、充填剤FMが充填されていない厚さ部分が高空隙率部16c1となり、該充填剤FMが充填された厚さ部分が低空隙率部16c2となる。充填剤FMを充填した後のシート母材S21を2枚以上重ねた場合のセパレータ16cの厚さt16cは前記加熱圧着プロセスで制御できる。
《図3及び4に示したセパレータの作製例》
〈第1作製例〉
この作製例では、図7(A)に示したように、先ず、セパレータ16cよりも小さなサイズのシート母材S31を用意する。次に、図7(B)及び(C)に示したように、複数のシート母材S31をその一部(符号OLを参照)が重なるようにテーブルTA上に並べ、重ねたものにバインダ溶液を含浸させてから全体を押圧板PPを利用して所定の圧力及び温度で加熱圧着する。
このようにして作製されたセパレータ16cは、図7(D)に示したように、重なりOLが潰された部分を含む厚さ部分が高空隙率部16c1となり、該重なりOLが潰された部分を含まない厚さ部分が低空隙率部16c2となる。セパレータ16cの厚さt16cは前記加熱圧着プロセスで制御できる。
図7には図3に示したセパレータ16cに対応した作製例を示してあるが、シート母材S31のサイズ及び重ね方を変えれば図4に示したセパレータも同様の方法で作成できる。
〈第2作製例〉
この作製例では、図8(A)に示したように、先ず、セパレータ16cよりも大きなサイズのシート母材S41を用意し、該シート母材S41に複数の折り目CRを形成する。次に、図8(B)及び(C)に示したように、折り目CRを有するシート母材S41をテーブルTA上に置き、該シート母材S41にバインダ溶液を含浸させてから全体を押圧板PPを利用して所定の圧力及び温度で加熱圧着する。
このようにして作製されたセパレータ16cは、図8(D)に示したように、折り目CRが潰された部分を含む厚さ部分が高空隙率部16c1となり、該折り目CRが潰された部分を含まない厚さ部分が低空隙率部16c2となる。セパレータ16cの厚さt16cは前記加熱圧着プロセスで制御できる。
図8には図3に示したセパレータ16cに対応した作製例を示してあるが、シート母材S41のサイズ及び折り目CRの向きを変えれば図4に示したセパレータも同様の方法で作製できる。
〈第3作製例(図示省略)〉
この第3作製例では、先ず、セパレータ16cに対応したサイズのシート母材を用意する。次に、シート母材の上面にアルミナ粒子等の多孔性微粒子から成る充填剤FMを帯状に間隔をおいて印刷して、該充填剤FMをシート母材の内部に充填する。充填剤FMを充填した後のシート母材S21を2枚以上重ねる場合には、重ねたものにバインダ溶液を含浸させてから全体を所定の圧力及び温度で加熱圧着する。
このようにして作製されたセパレータ16cは、図6(C)に示したものと同様に、充填剤FMが充填されていない厚さ部分が高空隙率部16c1となり、該充填剤FMが充填された厚さ部分が低空隙率部16c2となる。充填剤FMを充填した後のシート母材S21を2枚以上重ねた場合のセパレータ16cの厚さt16cは前記加熱圧着プロセスで制御できる。
《セパレータに依存して得られる効果》
セパレータ16cは保持されている電解液によって正極16aと負極16bとの間のイオンの受け渡しを行う役目を果たしているが、充電及び放電を繰り返して電気化学デバイス10を長時間使用すると、電解液の分解等を原因として該セパレータ16cに保持されている電解液が減少する現象が生じる。
従前のようにセパレータが略均一な空隙率を有する繊維シートから成る場合、該セパレータに保持されている電解液が減少すると、繊維の表面に付着した電解液によって辛うじてイオンの受け渡し経路が確保される。しかしながら、セパレータを構成する繊維はその全てが該セパレータの厚さ方向と平行に存するものではないため、必要十分量の電解液が保持されているときに比べてイオンの受け渡し経路が増長し、該増長によって蓄電素子の抵抗値が増加し、該増加によって電気化学デバイスの内部抵抗が増加して出力電圧の降下を生じる。
これに対し、前記のセパレータ16cは、厚さ方向の上面から下面に至る複数の高空隙率部16c1と、厚さ方向の上面から下面に至る複数の低空隙率部16c2とが、正極16aと負極16bに挟まれる領域に並設された形態を有している(図2〜図4を参照)。また、前記のセパレータ16cの正極16aと負極16bに挟まれる領域に存する各高空隙率部16c1及び各低空隙率部16c2の上面は負極16bの下面に接触し、各々の下面は正極16aの上面に接触している(図1を参照)。
従って、セパレータ16cに保持されている電解液が減少しても、各低空隙率部16c2の吸液度が各高空隙率部16c1の吸液度よりも高いため、各高空隙率部16c1に存する電解液は各低空隙率部16c2に集まり、該各低空隙率部16c2に集まった電解液によって正極16a負極16bとの間にイオン受け渡し用の液路が確保される。
要するに、セパレータ16cに保持されている電解液が減少しても、従前のようにイオンの受け渡し経路が増長せず、最短のイオンの受け渡し経路を確保できるため、蓄電素子16の抵抗値が増加することを抑制でき、該抑制によって電気化学デバイス10の内部抵抗増加及び出力電圧降下も抑制できる。
《セパレータの高空隙率部の空隙率と低空隙率部の空隙率の確認》
前記《セパレータの具体例》で述べたセパレータ16cの高空隙率部16c1の空隙率の好ましい範囲(90〜95%)を確認するために、図2に示したセパレータ16cに対応する4種類のセパレータSE11〜SE14を前記《図2に示したセパレータの作製例》の〈第1作製例〉に準じて作製した。
具体的には、空隙率が異なる4種類の第1シート母材S11(ガラス繊維95wt%、メチルセルロースバインダ5wt%)と、開口率((切り欠きNOの総面積+貫通孔SHの総面積)/(切り欠きNO及び貫通孔SHを形成する前の第2シート母材S12の面積))が同じで空隙率が異なる4種類の第2シート母材S12(ガラス繊維95wt%、メチルセルロースバインダ5wt%)を用意し、第1シート母材S11の上に第2シート母材S12と第1シート母材S11を順に重ねる作業を1回行って、重ねたものにメチルセルロースバインダ溶液を含浸させてから全体を最大圧力1000kPa、温度150℃の条件で加熱圧着することによって、4種類のセパレータSE11〜SE14を作製した。
作製した4種類のセパレータSE11〜SE14は、厚さ(200μm)と、高空隙率部16c1と低空隙率部16c2の体積比(1:1)と、低空隙率部16c2の空隙率(70%)が同じで、高空隙率部16c1の空隙率のみが異なっている。因みに、セパレータSE11の高空隙率部16c1の空隙率は85%、セパレータSE12の高空隙率部16c1の空隙率は90%、セパレータSE13の高空隙率部16c1の空隙率は95%、セパレータSE14の高空隙率部16c1の空隙率は97%である。
そして、前記4種類のセパレータSE11〜SE14をそれぞれ用いて、図1に示した電気化学デバイス10と同一構造を有するPASキャパシタ(最大使用電圧3V)を4種類作製した。因みに、このPASキャパシタの蓄電素子16の正極16a及び負極16bはポリアセン系有機半導体(PAS)から成り、電解液はプロピレンカーボネートに5−アゾニアスピロ[4,4]ノナン・BF4を溶解したものから成る。
そして、作製した4種類のPASキャパシタに対し、70℃雰囲気中で電圧2.5Vを印加し続けるフロート充電試験を実施し、電圧印加日数毎に両端子12及び13を通じて蓄電素子16の抵抗値(単位はΩ)をテスター(日置電機(株)製、測定周波数1kHz)で測定した。
図9は各々の測定結果をプロットしたもので、図中にSE11で示した曲線は前記セパレータSE11(高空隙率部16c1の空隙率が85%)を用いたPASキャパシタにおける抵抗値の経時変化を示し、SE12で示した曲線は前記セパレータSE12(高空隙率部16c1の空隙率が90%)を用いたPASキャパシタにおける抵抗値の経時変化を示し、SE13で示した曲線は前記セパレータSE13(高空隙率部16c1の空隙率が95%)を用いたPASキャパシタにおける抵抗値の経時変化を示し、SE14で示した曲線は前記セパレータSE14(高空隙率部16c1の空隙率が97%)を用いたPASキャパシタにおける抵抗値の経時変化を示す。
図9から分かるように、前記セパレータSE12(高空隙率部16c1の空隙率が90%)を用いたPASキャパシタと、前記セパレータSE13(高空隙率部16c1の空隙率が95%)を用いたPASキャパシタは、前記セパレータSE11(高空隙率部16c1の空隙率が80%)を用いたPASキャパシタと、前記セパレータSE14(高空隙率部16c1の空隙率が97%)を用いたPASキャパシタに比べて、電圧印加日数に対する抵抗値の増加が格段に抑制されている。このことから、セパレータ16cの高空隙率部16c1の空隙率の範囲として90〜95%が好ましいことが理解できよう。
一方、前記《セパレータの具体例》で述べたセパレータ16cの低空隙率部16c2の空隙率の好ましい範囲(60〜80%)を確認するために、図2に示したセパレータ16cに対応する4種類のセパレータSE21〜SE24を前記《図2に示したセパレータの作製例》の〈第1作製例〉に準じて作製した。4種類のセパレータSE21〜SE24の具体的な作製方法は前記4種類のセパレータSE11〜SE14の作製方法と同様である。
作製した4種類のセパレータSE21〜SE24は、厚さ(200μm)と、高空隙率部16c1と低空隙率部16c2の体積比(1:1)と、高空隙率部16c1の空隙率(90%)が同じで、低空隙率部16c2の空隙率のみが異なっている。因みに、セパレータSE21の低空隙率部16c2の空隙率は55%、セパレータSE22の低空隙率部16c2の空隙率は60%、セパレータSE23の低空隙率部16c2の空隙率は80%、セパレータSE24の低空隙率部16c1の空隙率は85%である。
そして、前記4種類のセパレータSE21〜SE24をそれぞれ用いて、図1に示した電気化学デバイス10と同一構造を有するPASキャパシタ(最大使用電圧3V)を4種類作製した。因みに、このPASキャパシタの蓄電素子16の正極16a及び負極16bはポリアセン系有機半導体(PAS)から成り、電解液はプロピレンカーボネートに5−アゾニアスピロ[4,4]ノナン・BF4を溶解したものから成る。
そして、作製した4種類のPASキャパシタに対し、70℃雰囲気中で電圧2.5Vを印加し続けるフロート充電試験を実施し、電圧印加日数毎に両端子12及び13を通じて蓄電素子16の抵抗値(単位はΩ)をテスター(日置電機(株)製、測定周波数1kHz)で測定した。
図10は各々の測定結果をプロットしたもので、図中にSE21で示した曲線は前記セパレータSE21(低空隙率部16c2の空隙率が55%)を用いたPASキャパシタにおける抵抗値の経時変化を示し、SE22で示した曲線は前記セパレータSE22(低空隙率部16c2の空隙率が60%)を用いたPASキャパシタにおける抵抗値の経時変化を示し、SE23で示した曲線は前記セパレータSE23(低空隙率部16c2の空隙率が80%)を用いたPASキャパシタにおける抵抗値の経時変化を示し、SE24で示した曲線は前記セパレータSE24(低空隙率部16c1の空隙率が85%)を用いたPASキャパシタにおける抵抗値の経時変化を示す。
図10から分かるように、前記セパレータSE22(低空隙率部16c2の空隙率が60%)を用いたPASキャパシタと、前記セパレータSE23(低空隙率部16c2の空隙率が80%)を用いたPASキャパシタは、前記セパレータSE21(低空隙率部16c2の空隙率が55%)を用いたPASキャパシタと、前記セパレータSE24(低空隙率部16c2の空隙率が85%)を用いたPASキャパシタに比べて、電圧印加日数に対する抵抗値の増加が格段に抑制されている。このことから、セパレータ16cの低空隙率部16c2の空隙率の範囲として60〜80%が好ましいことが理解できよう。
《セパレータの高空隙率部と低空隙率部の体積比の確認》
前記《セパレータの具体例》で述べたセパレータ16cの高空隙率部16c1と低空隙率部16c2の体積比の好ましい範囲(8:2〜2:8)を確認するために、図2に示したセパレータ16cに対応する5種類のセパレータSE31〜SE35を前記《図2に示したセパレータの作製例》の〈第1作製例〉に準じて作製した。
具体的には、所定空隙率の第1シート母材S11(ガラス繊維95wt%、メチルセルロースバインダ5wt%)と、第1シート母材S11と同じ空隙率を有し開口率((切り欠きNOの総面積+貫通孔SHの総面積)/(切り欠きNO及び貫通孔SHを形成する前の第2シート母材S12の面積))が異なる5種類の第2シート母材S12(ガラス繊維95wt%、メチルセルロースバインダ5wt%)を用意し、第1シート母材S11の上に第2シート母材S12と第1シート母材S11を順に重ねる作業を1回行って、重ねたものにメチルセルロースバインダ溶液を含浸させてから全体を最大圧力1000kPa、温度150℃の条件で加熱圧着することによって、5種類のセパレータSE31〜SE35を作製した。
作製した5種類のセパレータSE31〜SE35は、厚さ(200μm)と、高空隙率部16c1の空隙率(90%)と、低空隙率部16c2の空隙率(75%)が同じで、高空隙率部16c1と低空隙率部16c2の体積比のみが異なっている。因みに、セパレータSE31の高空隙率部16c1と低空隙率部16c2の体積比は9:1、セパレータSE32の高空隙率部16c1と低空隙率部16c2の体積比は8:2、セパレータSE33の高空隙率部16c1と低空隙率部16c2の体積比は5:5、セパレータSE34の高空隙率部16c1と低空隙率部16c2の体積比は2:9、セパレータSE35の高空隙率部16c1と低空隙率部16c2の体積比は1:9である。
そして、前記5種類のセパレータSE31〜SE35をそれぞれ用いて、図1に示した電気化学デバイス10と同一構造を有するPASキャパシタ(最大使用電圧3V)を5種類作製した。因みに、このPASキャパシタの蓄電素子16の正極16a及び負極16bはポリアセン系有機半導体(PAS)から成り、電解液はプロピレンカーボネートに5−アゾニアスピロ[4,4]ノナン・BF4を溶解したものから成る。
また、参考のために、高空隙率部16c1と低空隙率部16c2の体積比が10:0のセパレータSE36と、高空隙率部16c1と低空隙率部16c2の体積比が0:10のセパレータSE37を別途用意し、これらを用いて前記同様のPASキャパシタを2種類作製した。
そして、作製した5種類+2種類のPASキャパシタに対し、70℃雰囲気中で電圧2.5Vを印加し続けるフロート充電試験を実施し、電圧印加日数毎に両端子12及び13を通じて蓄電素子16の抵抗値(単位はΩ)をテスター(日置電機(株)製、測定周波数1kHz)で測定した。
図11は各々の測定結果をプロットしたもので、図中にSE31で示した曲線は前記セパレータSE31(高空隙率部16c1と低空隙率部16c2の体積比が9:1)を用いたPASキャパシタにおける抵抗値の経時変化を示し、SE32で示した曲線は前記セパレータSE32(高空隙率部16c1と低空隙率部16c2の体積比が8:2)を用いたPASキャパシタにおける抵抗値の経時変化を示し、SE33で示した曲線は前記セパレータSE33(高空隙率部16c1と低空隙率部16c2の体積比が5:5)を用いたPASキャパシタにおける抵抗値の経時変化を示し、SE34で示した曲線は前記セパレータSE34(高空隙率部16c1と低空隙率部16c2の体積比が2:8)を用いたPASキャパシタにおける抵抗値の経時変化を示し、SE35で示した曲線は前記セパレータSE35(高空隙率部16c1と低空隙率部16c2の体積比が1:9)を用いたPASキャパシタにおける抵抗値の経時変化を示し、SE36で示した曲線は前記セパレータSE36(高空隙率部16c1と低空隙率部16c2の体積比が10:0)を用いたPASキャパシタにおける抵抗値の経時変化を示し、SE37で示した曲線は前記セパレータSE37(高空隙率部16c1と低空隙率部16c2の体積比が0:10)を用いたPASキャパシタにおける抵抗値の経時変化を示す。
図11から分かるように、前記セパレータSE32(高空隙率部16c1と低空隙率部16c2の体積比が8:2)を用いたPASキャパシタと、前記セパレータSE33(高空隙率部16c1と低空隙率部16c2の体積比が5:5)を用いたPASキャパシタと、前記セパレータSE34(高空隙率部16c1と低空隙率部16c2の体積比が2:8)を用いたPASキャパシタは、前記セパレータSE31(高空隙率部16c1と低空隙率部16c2の体積比は9:1)を用いたPASキャパシタと、前記セパレータSE35(高空隙率部16c1と低空隙率部16c2の体積比が1:9)を用いたPASキャパシタと、前記セパレータSE36(高空隙率部16c1と低空隙率部16c2の体積比が10:0)を用いたPASキャパシタと、前記セパレータSE37(高空隙率部16c1と低空隙率部16c2の体積比が0:10)を用いたPASキャパシタに比べて、電圧印加日数に対する抵抗値の増加が格段に抑制されている。このことから、セパレータ16cの高空隙率部16c1と低空隙率部16c2の体積比の範囲として8:2〜2:8が好ましいことが理解できよう。
本発明(電気化学デバイス用セパレータと電気化学デバイス)は、先に述べた電気化学デバイスに限らず、正極と負極との間にセパレータを介装した構成を有する充放電可能な蓄電素子を電解液と共に容器内に封入した構造を有する他の電気化学デバイスに用いられるセパレータ、並びに、該他の電気化学デバイスに幅広く適用でき、該適用によって前記[発明を解決しようとする課題]に記した目的を達成できる。
10…電気化学デバイス、11…容器、16…蓄電素子、16a…正極、16b…負極、16c…セパレータ、16c1…高空隙率部、16c2…低空隙率部。

Claims (6)

  1. 正極と負極との間にセパレータを介装した構成を有する充放電可能な蓄電素子を電解液と共に容器内に封入した構造を有する電気化学デバイスに用いられる前記セパレータであって、
    厚さ方向の一方面から他方面に至る複数の高空隙率部と、厚さ方向の一方面から他方面に至る複数の低空隙率部とが、前記正極と前記負極に挟まれる領域に並設された形態を有する、
    ことを特徴とする電気化学デバイス用セパレータ。
  2. 前記高空隙率部の空隙率が90〜95%の範囲内にあり、前記低空隙率部の空隙率が60〜80%の範囲内にある、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電気化学デバイス用セパレータ。
  3. 前記正極と前記負極に挟まれる領域における前記高空隙率部と前記低空隙率部の体積比が8:2〜2:8の範囲内にある、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の電気化学デバイス用セパレータ。
  4. 正極と負極との間にセパレータを介装した構成を有する充放電可能な蓄電素子を電解液と共に容器内に封入した構造を有する電気化学デバイスであって、
    前記セパレータは、厚さ方向の一方面から他方面に至る複数の高空隙率部と、厚さ方向の一方面から他方面に至る複数の低空隙率部とが、前記正極と前記負極に挟まれる領域に並設された形態を有する、
    ことを特徴とする電気化学デバイス。
  5. 前記高空隙率部の空隙率が90〜95%の範囲内にあり、前記低空隙率部の空隙率が60〜80%の範囲内にある、
    ことを特徴とする請求項4に記載の電気化学デバイス。
  6. 前記正極と前記負極に挟まれる領域における前記高空隙率部と前記低空隙率部の体積比が8:2〜2:8の範囲内にある、
    ことを特徴とする請求項4または5に記載の電気化学デバイス。
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