JP2019145723A - リチウムイオンキャパシタ及びその製造方法 - Google Patents

リチウムイオンキャパシタ及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】負極集電体の端面にリチウムが析出するのを抑制できるリチウムイオンキャパシタ及びその製造方法を提供する。【解決手段】アニオンを吸蔵および放出する正極層が正極集電体に設けられた正極部11と、リチウムイオンを吸蔵および放出する負極層が負極集電体に設けられた負極部12と、前記正極部と前記負極部との間に設けられたセパレータ13と、が積層された電極積層体と、リチウム塩を含む電解液とが、外装体内に封止されたリチウムイオンキャパシタにおいて、少なくとも前記負極集電体122の端面であってリチウム金属41に対向した端面を覆う、少なくともリチウムイオンが透過しない電気絶縁体50を備える。【選択図】図5

Description

本発明は、リチウムイオンキャパシタ及びその製造方法に関するものである。
この種のリチウムイオンキャパシタは、電気二重層キャパシタの正極(活性炭などの炭素材料)と、リチウムイオン二次電池の負極(黒鉛などの炭素材料)とを併せた構成を有し、リチウム塩を含む非水電解液を用い、正極にてヘキサフルオロリン酸イオンPF やリチウムイオンLiなどのイオンを吸脱着するとともに、負極にてカチオンたるリチウムイオンLiを吸蔵・放出し、両極におけるアニオンとカチオンの吸蔵・放出によって充放電の可逆動作を行う。そして、リチウムイオンキャパシタは、電気二重層キャパシタとリチウムイオン二次電池とがそれぞれ有する利点、すなわち、充放電サイクル特性はリチウムイオン二次電池よりも各段に優れ、充放電可能な電気容量は電気二重層キャパシタよりも各段に大きい、といった利点がある。
リチウムイオンキャパシタの製造過程においては、負極に予めリチウムイオンLiを吸蔵させ、負極電位を低下させる処理(プレドープ処理)が行われる。これにより、リチウムイオンキャパシタは電気二重層キャパシタと比べて高いセル電圧を得ることができる。
リチウムイオンキャパシタの負極に対するリチウムイオンのプレドープ処理としては、正極部と負極部とセパレータとを積層した電極積層体の端面に、リチウム金属を付着させたリチウム電極を対向させ、負極部とリチウム電極との間を電気接続した状態でこれらを非水電解液に浸漬して放置するか、あるいは負極部とリチウム電極との間を電気接続しつつ両極間に電圧を印加するか、により負極部にリチウムイオンをプレドープ処理する方法が知られている(特許文献1参照)。
特開2007−299698号公報
しかしながら、上記従来のプレドープ処理方法のように、リチウム電極を電極積層体に対向させてプレドープ処理する場合、負極の端面は集電体が露出しているためリチウムイオンを吸蔵できず、またリチウム電極に対して負極の端面が凸状になって電界集中が生じやすいため、当該負極、特に負極集電体の端面にリチウムが析出する。この析出したリチウムは、充放電により樹枝状結晶のデンドライトに成長し、リチウムイオンキャパシタの可逆容量の低下や短絡などの原因となる。
本発明が解決しようとする課題は、負極集電体の端面にリチウムが析出するのを抑制できるリチウムイオンキャパシタ及びその製造方法を提供することである。
本発明は、アニオンを吸蔵および放出する正極層が正極集電体に設けられた正極部と、リチウムイオンを吸蔵および放出する負極層が負極集電体に設けられた負極部と、前記正極部と前記負極部との間に設けられたセパレータと、が積層された電極積層体、リチウム金属を付着させたリチウム電極、リチウム塩を含む電解液、及び外装体を準備し、
前記リチウム電極を、前記電極積層体の端面に前記リチウム金属を対向させた状態で、前記電極積層体及び前記電解液とともに前記外装体に収容し、
前記リチウム電極と前記負極部との間に電圧を印加して前記負極部にリチウムイオンをプレドープ処理するリチウムイオンキャパシタの製造方法において、
前記負極部にリチウムイオンをプレドープ処理する際に、少なくとも前記負極集電体の端面であって前記リチウム金属に対向した端面を、少なくともリチウムイオンが透過しない電気絶縁体で被覆するリチウムイオンキャパシタの製造方法により、上記課題を解決する。
また本発明は、イオンを吸脱着する正極層が正極集電体に設けられた正極部と、リチウムイオンを吸蔵および放出する負極層が負極集電体に設けられた負極部と、前記正極部と前記負極部との間に設けられたセパレータと、が積層された電極積層体と、リチウム塩を含む電解液とが、外装体内に封止されたリチウムイオンキャパシタにおいて、
少なくとも前記負極集電体の端面に、少なくともリチウムイオンが透過しない電気絶縁体が設けられているリチウムイオンキャパシタにより、上記課題を解決する。
本発明において、前記セパレータは、1枚のセパレータ材が前記負極集電体の前記端面側を折り返し部にして前記負極部の両主面に積層されてなり、
前記電気絶縁体は、前記セパレータ材の前記折り返し部に設けられていてもよい。
本発明において、前記電気絶縁体は、前記負極集電体の前記端面に直接形成されていてもよい。
本発明において、前記電気絶縁体は、前記負極集電体の前記端面側の前記負極部を被覆するとともに、前記電気絶縁体の端部が前記正極部に重ならないように設けられていてもよい。
本発明によれば、負極集電体の端面であってリチウム金属に対向した端面を、少なくともリチウムイオンが透過しない電気絶縁体で被覆するので、負極集電体の端面がリチウム電極から遮蔽され、リチウム電極からのリチウムが負極集電体の端面に析出するのを抑制することができる。その結果、可逆容量の低下や短絡などが抑制され、信頼性や安全性に優れたリチウムイオンキャパシタを提供することができる。
本発明の一実施形態に係るリチウムイオンキャパシタを示す平面図である。 図1のII-II線に沿う断面図である。 図1の電極積層体を構成する(a)正極部,(b)負極部,(c)セパレータを示す平面図である。 本発明の第1実施形態に係るリチウムイオンキャパシタのプレドープ処理を説明するための平面図である。 図4のV-V線に沿う断面図である。 本発明の他の実施形態に係る電極積層体を構成する(a)正極部,(b)負極部,(c)セパレータを示す平面図である。 本発明の第2実施形態に係る電極積層体及びリチウム電極の一例を示す断面図(図5相当図)である。 本発明の第2実施形態に係る電極積層体及びリチウム電極の他例を示す断面図(図5相当図)である。 本発明の第2実施形態に係る電極積層体及びリチウム電極のさらなる他例を示す断面図(図5相当図)である。 本発明の第2実施形態に係る電極積層体及びリチウム電極のさらなる他例を示す断面図(図5相当図)である。 本発明の第3実施形態に係る電極積層体及びリチウム電極の一例を示す断面図(図5相当図)である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。最初に各実施形態に係るリチウムイオンキャパシタ1に共通する構成を説明したのち、各実施形態特有の構成を説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るリチウムイオンキャパシタ1を示す平面図、図2は、図1のII-II線に沿う断面図、図3は、図1の電極積層体を構成する(a)正極部,(b)負極部,(c)セパレータを示す平面図である。本発明の一実施形態に係るリチウムイオンキャパシタ1は、電極積層体10と、リチウム塩を含む電解液20とが、外装体30内に封止された、扁平型蓄電デバイスである。
電極積層体10は、イオンを吸脱着する正極層111が正極集電体112に設けられた正極部11と、リチウムイオンを吸蔵および放出する負極層121が負極集電体122に設けられた負極部12と、前記正極部11と前記負極部12との間に設けられたセパレータ13とが一対となり、これが一対又は複数対積層されたものである。図2に示す実施形態では、正極部11と負極部12とセパレータ13とが3対設けられた電極積層体10を例示する。
正極部11は、図2及び図3(a)に示すように、正極層111と正極集電体112とを有し、正極集電体112は、矩形状の薄板からなる本体部113を有し、本体部113の一部からリード部114が導出されている。正極集電体112の本体部113は、たとえばアルミニウムやステンレス等の導電性金属材料からなる、無孔の金属箔、多数の貫通孔を有するエキスパンドメタル・パンチングメタル・網・発泡体等で構成されている。本体部113に形成される多数の貫通孔は、電解液20やリチウムイオンの移動経路として機能する。リード部114は、無孔の帯状の薄板であり、上述の本体部113と同様の材料から構成されている。このリード部114は、他の正極部11と導通させて正極端子115に集約させる部材であり、本体部113の一方の短辺から導出され、当該リード部114の先端は、他の正極集電体112のリード部114と共に正極端子115に接合されている。なお、図2におけるリード部114は、断面図の切断線の位置関係から図示されていない。
正極層111は、正極集電体112の本体部113の両面に設けられている。なお、最上段又は最下段に位置する正極部11については(図2に示す例では最上段に位置する正極部11については)、本体部113の内側面のみに正極層111を設けてもよい。正極層111は、活性炭などの正極活物質、カーボンブラックなどの導電助剤、スチレンブラジエンゴムなどのバインダ、カルボキシルメチルセルロースなどの分散剤を溶媒中に分散させた塗料を、正極集電体112の本体部113の主面に塗布し、これを乾燥させたのち、膜厚を均一にするためのプレス加工を施すことで形成される。正極活物質としては、リチウムイオンを可逆的に担持可能であれば、活性炭に特に限定されない。
負極部12は、図2及び図3(b)に示すように、負極層121と負極集電体122とを有し、負極集電体122は、矩形状の薄板からなる本体部123を有し、本体部123の一部からリード部124が導出されている。負極集電体122の本体部123は、たとえば銅やステンレス等の導電性金属材料からなる、無孔の金属箔、多数の貫通孔を有するエキスパンドメタル・パンチングメタル・網・発泡体等で構成されている。本体部123に形成される多数の貫通孔は、電解液20やリチウムイオンの移動経路として機能する。リード部124は、貫通孔を有しない帯状の薄板であり、上述の本体部123と同様の材料から構成されている。このリード部124は、他の負極部12と導通させて負極端子125に集約させる部材であり、本体部123の一方の短辺から導出され、当該リード部124の先端は、他の負極集電体122のリード部124と共に負極端子125に接合されている。
負極層121は、負極集電体122の本体部123の両面に設けられている。なお、最上段又は最下段に位置する負極部12については(図2に示す例では最下段に位置する負極部12については)、本体部123の内側面のみに負極層121を設けてもよい。負極層121は、黒鉛や活性炭などの負極活物質、カーボンブラックなどの導電助剤、スチレンブラジエンゴムなどのバインダ、カルボキシルメチルセルロースなどの分散剤を溶媒中に分散させた塗料を、負極集電体122の本体部123の主面に塗布し、これを乾燥させたのち、膜厚を均一にするためのプレス加工を施すことで形成される。負極活物質としては、リチウムイオンを可逆的に担持可能であれば、黒鉛や活性炭に特に限定されない。なお、完成後のリチウムイオンキャパシタ1の充放電時に負極部12の端面にリチウムが析出するのを抑制するために、図2,図3(a)及び(b)に示すように、負極部12の面積は、正極部11の面積よりも大きく設定されている。これにより、リチウムイオンは負極層121の主面にて吸蔵することができ、負極層121の端面にリチウムが析出するのを抑制することができる。
セパレータ13は、電解液20、正極活物質及び負極活物質等に対して耐久性があり、内部に電解液20を保液可能な絶縁性材料から構成されている。このセパレータ13は、たとえばセルロース、ポリプロピレン、ポリエチレン等からなる不織布や微多孔膜から構成されている。セパレータ13には電解液が含浸されている。なお、電極積層体10の内部における正極部11と負極部12との短絡を防止するために、図2に示すように、セパレータ13の面積は、正極部11の面積及び負極部12の面積よりも大きく設定されている。
電解液20は、たとえばリチウム塩の非プロトン性有機溶媒電解質溶液を例示することができる。リチウム塩としては、特に限定されないが、例えば、ヘキサフルオロリン酸リチウムLiPF、テトラフルオロホウ酸リチウムLiBF、過塩素酸リチウムLiClO、リチウムビス(フルオロスルホニル)イミドLiFSI、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドLiTFSIを用いることができる。また、非プロトン性有機溶媒としては、例えば、エチレンカーボネートEC、プロピレンカーボネートPC、ジメチルカーボネートDMC、ジエチルカーボネートDEC、エチルメチルカーボネートEMCなどのカーボネートを用いることができる。なお、これら非プロトン性有機溶媒の二種以上を混合した混合液を用いてもよい。
上述した電極積層体10を電解液20とともに封止する外装体30は、矩形状のラミネートフィルム31を折返部32で二つ折りにして、当該折返部32を除く他の三辺を熱融着することで形成されている。この外装体30は、電極積層体10を上側から覆う凸状の第1のシート部33と、当該電極積層体10を下側から保持する平坦な第2のシート部34と、を有する。ラミネートフィルム31は、屈曲可能な程度の可撓性を有するフィルムである。このラミネートフィルム31は、たとえばアルミニウム等から構成される金属箔と、当該金属箔の両面にそれぞれ積層された第1及び第2の樹脂フィルムとを備えた3層構造とされ、金属箔の内側に積層された第1の樹脂フィルムは、耐電解液性及び熱融着性に優れた樹脂材料から構成されている。一方、金属箔の外側に積層された第2の樹脂フィルムは、電気絶縁性に優れた樹脂材料から構成されている。
正極端子115は、アルミニウムなどの金属製帯状部材であり、外装体30の内部から外部に導出され、正極端子115と外装体30との間にはシーラント樹脂層116が介在している。この正極端子115の後端は、外装体30の内部において正極集電体112のリード部114に接合されている。負極端子125は、例えば、ニッケルメッキ銅又はニッケルなどの金属製帯状部材であり、外装体30の内部から外部に導出され、負極端子125と外装体30との間にはシーラント樹脂層126が介在している。この負極端子125の後端は、外装体30の内部において負極集電体122のリード部124に接合されている。本実施形態の正極端子115及び負極端子125は、外装体30の同じ短辺から同一方向に導出されている。
このように構成されたリチウムイオンキャパシタ1にあっては、以下のように充放電の可逆動作が行われる。すなわち、初期段階(放電の第2段階)は、正極部11にリチウムイオンLiが吸着し、負極部12にもリチウムイオンLiが吸蔵した状態であり、セル電圧はたとえば2.2Vである。この初期段階から充電を開始すると、充電の第1段階においては、正極部11から電解液20中へリチウムイオンLiが放出し、電解液20から負極部12へリチウムイオンLiが吸蔵し、セル電圧はたとえば3Vになる。さらに充電を継続すると、充電の第2段階においては、電解液20から正極部11へヘキサフルオロリン酸イオンPF などのアニオンが吸着し、電解液20から負極部12へリチウムイオンLiが吸蔵し、セル電圧はたとえば3.8Vになる。こうした充電状態から放電を開始すると、放電の第1段階においては、正極部11から電解液20へヘキサフルオロリン酸イオンPF などのアニオンが放出し、負極部12から電解液20へリチウムイオンLiが放出し、セル電圧はたとえば3Vになる。さらに放電を継続すると、放電の第2段階においては、電解液20のリチウムイオンLiが正極部11へ吸着し、負極部12から電解液20へリチウムイオンLiが放出し、セル電圧はたとえば2.2Vになる。こうした正極部11と負極部12におけるアニオンとカチオンの吸蔵・放出によって充放電の可逆動作が行われる。
さて、上述した構成のリチウムイオンキャパシタ1は、負極部12の電位を低くしてセル電圧を高くするために、製造にあたり、負極部12にリチウムイオンを予め吸蔵させるプレドープ処理が行われる。本実施形態のプレドープ処理は、いわゆる水平プレドープと称され、電極積層体10の端面に、リチウム金属41を付着させたリチウム電極40を対向させ、負極部12をマイナス、リチウム電極40をプラスにして、負極部12とリチウム電極60との間に直流電圧を印加することにより行われる。ただし、負極部12の端面、特に負極集電体122の端面にリチウムが析出するのを抑制するために、本発明では、少なくとも負極集電体122の端面であってリチウム電極40のリチウム金属41に対向した端面を被覆する、少なくともリチウムイオンが透過しない電気絶縁体50を備える。この電気絶縁体50の実施形態を以下に説明する。
《第1実施形態》
図4は、本発明の第1実施形態に係るリチウムイオンキャパシタのプレドープ処理を説明するための平面図、図5は、図4のV-V線に沿う断面図である。本実施形態のセパレータ13は、図3(c)及び図5に示すように、1枚のセパレータ材が負極集電体122の端面ES側を折返部131にして負極部12の両主面に積層されたものであり、電気絶縁体50は、当該セパレータ材の折返部131に設けられている。
図3(a)〜(c)に示すように、正極部11のリード部114を除く本体部113、負極部12のリード部124を除く本体部123及びセパレータ13の平面視の寸法関係は、正極部11の幅W11,高さH11,面積S11、負極部12の幅W12,高さH12,面積S12、セパレータ13の幅W13,高さH13,面積S13としたときに、W11<W12<W13,H11<H12<H13,S11<S12<S13とされている。また、本実施形態のセパレータ13は、1枚のセパレータ13により負極部12の両面を覆うように形成されているので、図3(c)に示すように、2W12<W13とされている。そして、正極部11と負極部12とセパレータ13とを積層する際に、図3(c)及び図5に示すセパレータ13の折返部131で折り返して積層される。なお、図5において最下段に位置する負極部12に対しては、外側にセパレータ13を設ける必要がないことから、図3(c)に示す大きさのセパレータ13に代えて、図5に示すように、折返部131で折り返したセパレータ13の端部が最下段の負極部12の外側に僅かに廻り込む大きさのセパレータ13を用いてもよい。
そして、図3(c)及び図5に示すように、セパレータ13の折返部131の一方の面又は両方の面(図示する実施形態では内側の面)に電気絶縁体50が形成されている。上述したとおりセパレータ13は、セルロース、ポリプロピレン、ポリエチレン等からなる電気絶縁性を有するので、本実施形態の電気絶縁体50は、それ自体が電気絶縁性を有するものでなくてもよい。本実施形態の電気絶縁体50としては、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂などの有機物の他、アルミナなどの無機物を基材とするものを用いることができる。セパレータ13の折返部131に対する形成方法としては、これらの材質の液体材料を塗布又は噴霧して硬化させたり、これらの材質の固体材料をスパッタリングしたり、これらの材料をテープ状に形成したものを貼り付けたりする。
プレドープ処理に用いられるリチウム電極40は、導電体の一面にリチウム金属41が形成されたものであり、たとえば成形した銅箔にリチウム箔を押し付けて貼り付けることで得られる。なお、プレドープ処理する際にリチウム電極40も外装体30に収容されるため、プレドープ処理する際の電圧印加用として、ニッケルメッキ銅やニッケルなどからなる端子42を抵抗溶接法などにより溶接してもよい。プレドープ処理を行う際のリチウム電極40の配置は、平面視において矩形をなす電極積層体10の四辺のうち、正極端子115及び負極端子125が導出されていない三辺のいずれかであればよい。本実施形態では、図4に示すように、三辺のうちの2つの長辺の一方に配置されている。そして、リチウム電極40は、リチウム金属41が、負極部12の全域に対向するように、図4に示すように、少なくとも電極積層体10の長辺と同じ長さかそれ以上の長さを有し、また図5に示すように、電極積層体10の高さと同じかそれ以上の高さを有するように形成されている。
次にプレドープ処理方法を説明する。まず、図4及び図5に示すように、3対の正極部11、負極部12及びセパレータ13を積層した電極積層体10を製造するとともに、リチウム電極40を製造する。これら電極積層体10とリチウム電極40とを外装体30に収容する。このとき、リチウム電極40を、電極積層体10の端面にリチウム金属41を対向させた状態で外装体30に収容する。次いで、図4に示すように、外装体30の折返部32以外の2辺を溶着し、電極積層体10に残留した水分を除去するために真空乾燥する。次いで、溶着していない残りの1辺から電解液20を注入したのち、この1辺も融着する。そして、図4に示すように、負極部12をプラス、リチウム電極40をマイナスにして、負極部12とリチウム電極60との間に直流電圧を印加する。負極部12を作成した際に測定した重量から負極活物質の重量を計算し、この負極活物質に対して所望のドープ量になる電気量を求め、求めた電気量になるまで直流電圧を印加する。
次いで、正極部11と負極部12を所定の充放電装置に接続し、エイジング(慣らし運転)する。印加電圧をたとえば3.8Vに設定し、24時間保持する。エイジング処理が終了したら、図4に示すリチウム電極40が配置された外装体30の1辺(同図では上辺)を開封し、専らプレドープ処理に使用して無用となったリチウム電極40を取り外す。そして、リチウムイオンキャパシタ1を減圧雰囲気にし、プレドープ処理で発生したガスを除去したのち、開封した1辺を再溶着することで、外装体30の全体を封止する。以上により、プレドープ処理が施されたリチウムイオンキャパシタ1が得られる。
以下に、上述した第1実施形態以外の第2実施形態及び第3実施形態を説明するが、プレドープ処理に関しては第1実施形態で説明した方法と同じ方法が適用できるため、その記載をここに援用する。
《第2実施形態》
図6は、本発明の第2実施形態に係る電極積層体を構成する(a)正極部,(b)負極部,(c)セパレータを示す平面図、図7A〜図7Dは、本発明の第2実施形態に係る電極積層体及びリチウム電極の各種の例を示す断面図(図5相当図)である。本実施形態のセパレータ13は、上述した図3(c)に示す第1実施形態のセパレータ13とは異なり、2枚のセパレータ13のそれぞれが負極部12の両主面に積層されたものである。すなわち、図6(a)〜(c)に示すように、正極部11のリード部114を除く本体部113、負極部12のリード部124を除く本体部123及びセパレータ13の平面視の寸法関係は、正極部11の幅W11,高さH11,面積S11、負極部12の幅W12,高さH12,面積S12、セパレータ13の幅W13,高さH13,面積S13としたときに、W11<W12<W13,H11<H12<H13,S11<S12<S13とされている。
そして、電気絶縁体50は、負極部12又は負極集電体122の端面に直接形成されている。本実施形態の電気絶縁体50としては、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂などを基材とするものを用いることができる。負極部12又は負極集電体122の端面に直接形成する方法としては、これらの材質の液体材料を塗布又は噴霧して硬化させたり、これらの材質の固体材料をスパッタリングしたり、これらの材料をテープ状に形成したものを貼り付けたりする。
負極部12又は負極集電体122の端面に直接形成する形態としては、図7Aに示すように、2枚のセパレータ13,13で挟まれた負極部12の端面の全面に電気絶縁体50を形成する形態を例示することができる。また他の形態として、図7Bに示すように、負極部12の端面が、負極集電体122の端面が負極層121の端面より外側に突出している(換言すれば、負極層121の端面が負極集電体122の端面より内側に没入している)構造において、負極層121の端面と負極集電体122の端面とを含むように、電気絶縁体50を形成する形態を例示することができる。さらに他の形態として、図7Cに示すように、負極部12の端面が、負極集電体122の端面が負極層121の端面より外側に突出している(換言すれば、負極層121の端面が負極集電体122の端面より内側に没入している)構造において、負極層121の端面から突出した負極集電体122の端面全部を含むように、電気絶縁体50を形成する形態を例示することができる。さらに他の形態として、図7Dに示すように、負極部12の端面が、負極集電体122の端面が負極層121の端面より外側に突出している(換言すれば、負極層121の端面が負極集電体122の端面より内側に没入している)構造において、負極層121の端面と、当該端面から突出した負極集電体122の端面全部だけでなく、負極層121の端面の近傍の主面までを含むように、電気絶縁体50を形成する形態を例示することができる。
なお、図7Dに示す形態においては、電気絶縁体50が負極層121の端面の近傍の主面まで覆っているが、この電気絶縁体50の端部が、図7Dの断面視において正極部11の端面と重ならないように電気絶縁体50の形状を設定する。すなわち、図7Dに示す隙間Sを0以上にする。電気絶縁体50の端部が、図7Dの断面視において正極部11の端面と重なると、完成後のリチウムイオンキャパシタ1の充放電時の電気抵抗値が大きくなり、出力が低下するとともに、電極積層体10の厚さが厚くなるからである。
《第3実施形態》
図8は、本発明の第3実施形態に係る電極積層体及びリチウム電極の一例を示す断面図(図5相当図)である。本実施形態のセパレータ13は、上述した図3(c)に示す第1実施形態のセパレータ13とは異なり、上述した第2実施形態と同様に、2枚のセパレータ13のそれぞれが負極部12の両主面に積層されたものである。すなわち、図6(a)〜(c)に示すように、正極部11のリード部114を除く本体部113、負極部12のリード部124を除く本体部123及びセパレータ13の平面視の寸法関係は、正極部11の幅W11,高さH11,面積S11、負極部12の幅W12,高さH12,面積S12、セパレータ13の幅W13,高さH13,面積S13としたときに、W11<W12<W13,H11<H12<H13,S11<S12<S13とされている。
そして、電気絶縁体50は、負極集電体122の端面側の負極部12を被覆するとともに、電気絶縁体50の端部が正極部11に重ならないように設けられている。本実施形態の電気絶縁体50としては、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂などを基材とするものを用いることができる。負極集電体122の端面側の負極部12を被覆する方法としては、これらの材料をテープ状に形成したものを貼り付ける。なお、図8に示す形態においては、電気絶縁体50が負極層121の端面の近傍の主面まで覆っているが、この電気絶縁体50の端部が、図8の断面視において正極部11の端面と重ならないように電気絶縁体50の形状を設定する。すなわち、図8に示す隙間Sを0以上にする。電気絶縁体50の端部が、図8の断面視において正極部11の端面と重なると、完成後のリチウムイオンキャパシタ1の充放電時の電気抵抗値が大きくなり、出力が低下するとともに、電極積層体10の厚さが厚くなるからである。
以上のように、第1から第3実施形態に係るリチウムイオンキャパシタ1及びその製造方法によれば、製造時のプレドープ処理において、負極部12とリチウム電極40に電圧を印加してプレドープ処理するため、処理時間が短くなる。また、プレドープ処理において、負極の端面は集電体が露出しているためリチウムイオンを吸蔵できず、またリチウム電極に対して負極の端面が凸状になって電界集中が生じやすいため、当該負極、特に負極集電体の端面にリチウムが析出し易いところ、上述した本発明の第1から第3実施形態では、少なくとも負極集電体122の端面であってリチウム金属41に対向した端面を、少なくともリチウムイオンが透過しない電気絶縁体50で被覆するので、負極集電体122がリチウム電極40から遮蔽されるので、リチウム電極40からのリチウムが負極集電体122の端面に析出するのを抑制することができる。その結果、可逆容量の低下や短絡などが抑制され、信頼性や安全性に優れたリチウムイオンキャパシタ1を提供することができる。
本発明に係る電気絶縁体50の効果を確認するため、同じ構造のリチウムイオンキャパシタ1であって電気絶縁体50(第1実施形態〜第3実施形態に係るもの全ての形態)を設けた実施例と、電気絶縁体50を設けない比較例を作製し、リチウムイオンの電流密度(ドープ速度)を0.001Cとした場合と、0.004Cとした場合について、負極部12の端面に析出するリチウムの有無について観察した。実施例ではいずれの電流密度であっても負極部12の端面にリチウムの析出は観察されなかった。これに対し、比較例については、電流密度が0.004Cの場合に負極部12の端面にリチウムの析出が明確に観察され、電流密度が1/4である0.001Cであっても、負極部12の端面に微小のリチウムの析出が観察された。ちなみに、1Cとは、所定のドープ量を1時間でドープする電流値をいう。
1…リチウムイオンキャパシタ
10…電極積層体
11…正極部
111…正極層
112…正極集電体
113…本体部
114…リード部
115…正極端子
116…シーラント樹脂層
12…負極部
121…負極層
122…負極集電体
ES…負極集電体の端面
123…本体部
124…リード部
125…負極端子
126…シーラント樹脂層
13…セパレータ
20…電解液
30…外装体
31…ラミネートフィルム
32…折返部
33…第1のシート部
34…第2のシート部
40…リチウム電極
41…リチウム金属
42…端子
50…電気絶縁体

Claims (8)

  1. アニオンを吸蔵および放出する正極層が正極集電体に設けられた正極部と、リチウムイオンを吸蔵および放出する負極層が負極集電体に設けられた負極部と、前記正極部と前記負極部との間に設けられたセパレータと、が積層された電極積層体、リチウム金属を付着させたリチウム電極、リチウム塩を含む電解液、及び外装体を準備し、
    前記リチウム電極を、前記電極積層体の端面に前記リチウム金属を対向させた状態で、前記電極積層体及び前記電解液とともに前記外装体に収容し、
    前記リチウム電極と前記負極部との間に電圧を印加して前記負極部にリチウムイオンをプレドープ処理するリチウムイオンキャパシタの製造方法において、
    前記負極部にリチウムイオンをプレドープ処理する際に、少なくとも前記負極集電体の端面であって前記リチウム金属に対向した端面を、少なくともリチウムイオンが透過しない電気絶縁体で被覆するリチウムイオンキャパシタの製造方法。
  2. 前記セパレータは、1枚のセパレータ材が前記負極集電体の前記端面側を折返部にして前記負極部の両主面に積層され、
    前記電気絶縁体は、前記セパレータ材の前記折返部に設けられている請求項1に記載のリチウムイオンキャパシタの製造方法。
  3. 前記電気絶縁体は、前記負極集電体の前記端面に直接形成されている請求項1に記載のリチウムイオンキャパシタの製造方法。
  4. 前記電気絶縁体は、前記負極集電体の前記端面側の前記負極部を被覆するとともに、前記電気絶縁体の端部が前記正極部に重ならないように設けられている請求項1に記載のリチウムイオンキャパシタの製造方法。
  5. アニオンを吸蔵および放出する正極層が正極集電体に設けられた正極部と、リチウムイオンを吸蔵および放出する負極層が負極集電体に設けられた負極部と、前記正極部と前記負極部との間に設けられたセパレータと、が積層された電極積層体と、リチウム塩を含む電解液とが、外装体内に封止されたリチウムイオンキャパシタにおいて、
    少なくとも前記負極集電体の端面に、少なくともリチウムイオンが透過しない電気絶縁体が設けられているリチウムイオンキャパシタ。
  6. 前記セパレータは、1枚のセパレータ材が前記負極集電体の前記端面側を折返部にして前記負極部の両主面に積層されてなり、
    前記電気絶縁体は、前記セパレータ材の前記折返部に設けられている請求項5に記載のリチウムイオンキャパシタ。
  7. 前記電気絶縁体は、前記負極集電体の前記端面に直接形成されている請求項5に記載のリチウムイオンキャパシタ。
  8. 前記電気絶縁体は、前記負極集電体の前記端面側の前記負極部を被覆するとともに、前記電気絶縁体の端部が前記正極部に重ならないように設けられている請求項5に記載のリチウムイオンキャパシタ。
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