JP2013119735A - コンテナの扉ロック装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ロックロッド16のカム18が、留め環20に対して非係合の状態で、ロックロッド16の回転位相が、カム18と留め環20とが係合するための位置に保持されたとき、カム18の、留め環20の外壁20aと対向する位置に設けられた突起18aが、留め環20の外壁20aに当接する。そして、ブラケット26に対する閉扉保持具22の留めピン28の装着を留め板24が阻止する位置へと、留め板24を備える扉12Aの開扉角度を矯正する。閉扉保持具22の留めピンをブラケット26の突起部26aに形成された穴26dに装着することが不可能となることで、扉ロック装置32が正規のロック状態にないことを、作業者に認識させることが可能となる。
【選択図】図5
Description
従来の扉ロック装置100は、図7に示されるように、観音扉12を構成する一対の扉12A、12B(図1参照)の一方又は双方に、上下方向に延びて回転自在に取り付けられたロックロッド16と、ロックロッド16の上下端部に設けられ、ロックロッド16の回転位相に応じてコンテナ本体側に設けられた留め環20に対し係合するカム18とを備えている。又、カム18が留め環20に係合するための回転位相にロックロッド16を保持するロックハンドル21を備えている。カム18と留め環20とは、扉12Aを不完全に閉じた状態で一部が接触し、ロックハンドル21を操作してロックロッド16を回転させる。すると、留め環20に対してカム18が完全に係合する状態へと引き込まれ、扉12Aを完全に閉じる(正規の閉扉状態とする)ことが可能となっている。なお、ロックハンドル21は、扉12Aに設けられた留め金であるハンドルキャッチ(図1の符号23参照)に固定することで、ロックロッド16の回転位相を、留め環20に対してカム18が完全に係合する位置にて、固定することができるようになっている。
なお、上記の例では、扉のロック、アンロック操作は手動で行われるが、扉ロック装置の操作を電気的に行う手法も発案されている(例えば、特許文献2参照。)
具体的には、ロックロッド16のカム18と留め環20とが完全係合していない状態では、一対の扉12A、12Bが完全に閉扉状態とはならず、図9(a)に示されるように、一対の扉12A、12Bは、若干開いた状態となる。このとき、図9(b)に示されるように、一対の扉の一方12Aの端辺12Aaから他方の扉12Bまで延びる留め板24は、他方の扉12Bに設けられたブラケット26の、留めピン28を挿通する穴26c、26dに対して、扉の開放方向に外れた状態となる。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、扉ロック装置の構成の複雑化を招くことなく、扉ロック装置による扉のロックを、より確実に行うことを可能とすることにある。
以下の発明の態様は、本発明の構成を例示するものであり、本発明の多様な構成の理解を容易にするために、項別けして説明するものである。又、各項は、本発明の技術的範囲を限定するものではない。よって、発明を実施するための最良の形態を参酌しつつ、各項の構成要素の一部を置換し、削除し、又は、更に他の構成要素を付加したものについても、本願発明の技術的範囲に含まれ得るものである。
該閉扉保持具は、前記一対の扉の一方の端辺から他方の扉まで延びる留め板と、前記他方の扉に設けられたブラケットと、該ブラケットに対し着脱自在、かつ、該ブラケットに対する装着状態において、前記留め板を扉の外側方向から抑え付ける留めピンとを含み、
前記ロックロッドに、前記カムが前記留め環に対して非係合の状態で、前記ロックロッドの回転位相が、前記カムと前記留め環とが係合するための位置に保持されたとき、前記ブラケットに対する前記留めピンの装着を前記留め板が阻止する位置となるように、前記留め板を備える扉の開扉角度を矯正する矯正手段を設けたコンテナの扉ロック装置(請求項1)。
又、一対の扉を正規の閉扉状態に保持する閉扉保持具を含み、この閉扉保持具を構成する、一対の扉の一方の端辺から他方の扉まで延びる留め板を、他方の扉に設けられたブラケットに対し装着した留めピンによって、扉の外側方向から抑え付けることで、閉扉状態にロックされた一対の扉を、閉扉状態に保持するものである。
しかも、少なくとも一方の突起部の穴に設けられた、留めピンの挿通方向へと延びるスリーブに留めピンが挿通されることで、留めピンはスリーブの内壁面にその挿通姿勢が矯正され、双方の突起部の穴へと挿通されることとなる。そして、ブラケットに対する閉扉保持具の留めピンの装着を留め板が阻止する状態にあるとき、留めピンが留め板をすり抜けることなく、留め板に当接する。よって、留めピンをブラケットに装着することが不可能となることで、扉ロック装置が正規のロック状態にないことを、作業者に認識させるものとなる。
図1には、本発明の実施の形態に係るコンテナ10が示されている。このコンテナ10は、側面の一面と妻面の一面とに、各々、観音扉12、14が設けられている。そして、観音扉12、14の各々に、扉ロック装置32が設けられている。以下の説明では、便宜上、観音扉12の扉ロック装置32を中心に説明するが、コンテナ妻面の観音扉14にも、同様の扉ロック装置が設けられているものである。
本実施の形態では、図2に示されるように、ロックロッド16は中空円筒状をなしており、その両端部に図3に示される、ロックロッド16とは別体のカム18を固定するようになっている。なお、図2に符号16aで示される部分は、ロックハンドル21を軸着するための取付座である。又、図3に符号18bで示される部分は、中空管からなるロックロッド16に挿入することで、カム18をロックロッド16に固定するための嵌合部である。
更に、本発明の実施の形態では、図5(a)に示されるように、ロックロッド16に、カム18が留め環20に対して非係合の状態で、ロックロッド16の回転位相が、カム18と留め環20とが係合するための位置に保持されたとき、図5(b)〜(d)に示されるように、ブラケット26に対する留めピン28の装着を留め板24が阻止する位置となるように、留め板24を備える扉12Aの開扉角度を矯正する、矯正手段を備えている。
又、カム18の突起18aの突出量を適切に調整することにより、図5(b)〜(d)に示されるように、留め板24はブラケット26の突起部26aに形成された穴26cに架かる位置へと、扉12Aの開扉角度を調整するものである。
なお、図示は省略するが、突起18aを有するカム18を、一方の扉12Aの側端寄りのロックロッド16に設けることとすれば、突起18a及び留め環20の接触点と、扉12Aを軸支するヒンジとの距離が近づくことから、上述のごとき扉12Aの開扉角度の矯正効果は、より顕著なものとなる。又、妻面の観音扉14においても上記と同様である(図1の符号32参照)。
そして、扉12A、12Bを閉じて、カム18及び留め環20を係合させることで、図4に示されるように、一方の扉12Aに設けられた留め板14が、もう一方の扉12Bに固定されたブラケット26の一対の突起部26a、26bの間に位置することとなる。この状態で、図4(c)に示されるように、ブラケット26の上方から、上側の突起部26aのスリーブ34が設けられた穴26cに、留めピン28を挿通する。スリーブ34に挿通された留めピン28は、スリーブ34の内壁に案内されて、下側の突起部26bの穴26dへと挿通されることとなる。そして、留め板24が、扉の外側方向から留めピン28によって抑え付けられる。
すなわち、本発明の実施の形態に係るコンテナの扉ロック装置32は、留め板24を備える扉12Aの開扉角度を矯正する矯正手段を備えるものである。この矯正手段は、図5a)に示されるように、ロックロッド16のカム18が、留め環20に対して非係合の状態で、ロックロッド16の回転位相が、カム18と留め環20とが係合するための位置に保持されたとき、ロックロッド16の回転位相に応じて、ブラケット26に対する留めピン28の装着を、留め板24が阻止する位置となるように、留め板24を備える扉12Aの開扉角度を矯正するものである。そして、閉扉保持具22の留めピン28をブラケット26に装着することが不可能となることで、扉ロック装置32が正規のロック状態にないことを、作業者に認識させることが可能となる。
しかも、一方の突起部26aの穴26cに設けられた、留めピン28の挿通方向へと延びるスリーブ34に留めピン28が挿通されることで、留めピン28はスリーブ34の内壁面にその挿通姿勢が矯正され、双方の突起部26a、26bの穴26c、26dへと挿通されることとなる。そして、ブラケット26に対する閉扉保持具22の留めピン28の装着を留め板24が阻止する状態にあるとき、留めピン28が留め板24をすり抜けることなく、留め板24に当接する。よって、図6(b)に示されるように、留めピン28をブラケットに装着することが不可能となることで、扉ロック装置32が正規のロック状態にないことを、作業者に認識させることが可能となる。
Claims (4)
- 観音扉が設けられたコンテナの扉ロック装置であって、
前記観音扉を構成する一対の扉の少なくとも一方に、回転自在に取り付けられたロックロッドと、該ロックロッドの端部に設けられ、該ロックロッドの回転位相に応じてコンテナ本体側に設けられた留め環に対し係合するカムと、該カムが前記留め環に係合するための回転位相に前記ロックロッドを保持するロックハンドルと、前記一対の扉を正規の閉扉状態に保持する閉扉保持具とを含み、
該閉扉保持具は、前記一対の扉の一方の端辺から他方の扉まで延びる留め板と、前記他方の扉に設けられたブラケットと、該ブラケットに対し着脱自在、かつ、該ブラケットに対する装着状態において、前記留め板を扉の外側方向から抑え付ける留めピンとを含み、
前記ロックロッドに、前記カムが前記留め環に対して非係合の状態で、前記ロックロッドの回転位相が、前記カムと前記留め環とが係合するための位置に保持されたとき、前記ブラケットに対する前記留めピンの装着を前記留め板が阻止する位置となるように、前記留め板を備える扉の開扉角度を矯正する矯正手段を設けたことを特徴とするコンテナの扉ロック装置。 - 前記矯正手段は、前記カム及び前記留め環が互いに非係合の状態で、前記ロックロッドの回転位相が、前記ロックハンドルによって前記カムと前記留め環とが係合するための位置に保持されたとき、前記カムが前記留め環の外壁に当接して、前記ブラケットに対する前記閉扉保持具の留めピンの装着を前記留め板が阻止する位置へと矯正する形状に、前記カム及び前記留め環が形成されてなることを特徴とするコンテナの扉ロック装置。
- 前記ロックロッドの回転位相が、前記カムと前記留め環とが係合するための位置に保持されたとき、前記カムの、前記留め環の外壁と対向する位置に、前記カム及び前記留め環の係合を許容する高さの、突起が設けられていることを特徴とする請求項2記載のコンテナ扉のロック装置。
- 前記閉扉保持具のブラケットは、前記留め板を挟んで対向する位置に突出する一対の突起部と、該一対の突起部に形成された、前記留めピンを挿通する穴とを含み、かつ、少なくとも一方の突起部の穴に、前記留めピンの挿通方向へと延びるスリーブを有していることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載のコンテナ扉のロック装置。
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