JP7187329B2 - 安全装置 - Google Patents
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Description
以下の発明の態様は、本発明の態様を例示するものであり、本発明の多様な構成要素の理解を容易にするために、項分けして説明するものである。以下の各項は、本発明の技術的範囲を限定するものではなく、本発明を実施する最良の形態を参酌しつつ、各項の構成要素の一部を置換し、削除し、または、さらに他の構成要素を付加した態様についても、本発明の一態様になり得るものである。
一方、観音扉の開扉操作に先立ち、作業者が操作部を操作することで、ストッパ部がロック位置からロック解除位置に変位し、すなわち、ストッパ部がストッパ受け部の開口部から離脱し、ストッパ受け部を下梁の側面に開放窓口を有する空間部から引き抜かれることを許容する状態(すなわち、ロック解除状態)となり、観音扉の開扉動作が可能となる。
このように、観音扉の閉扉動作時では、観音扉を閉じることに伴い、自動的にストッパ受け部がストッパ部にロックされるので、作業者の閉作業負担が軽減されるものとなる。また、観音扉の開扉動作時では、作業者が操作部を操作することで、ストッパ受け部のロックを容易に解除することができるので、開扉作業に伴う作業者の作業負担が軽減されるものとなる。
また、操作部を構成する第2爪部が、ストッパ受け部から外れる位置にて軸に軸支されていることから、操作者が下梁の側面に設けられた開放窓口から空間部へと手などを差し入れて、第2爪部を荷箱の中心方向へと押込むことで、軸が回転する。この軸の回転に伴い、第1爪部が荷箱の中心方向へ向けて回動することから、第1爪部は、ストッパ受け部の開口部に没入してストッパ受け部の開口部内で垂下したロック状態から、開口部から外れたアンロック状態となる。したがって、観音扉の開扉操作に先立ち、操作者が第2爪部を荷箱の中心方向に押込み、第1爪部をストッパ受け部の開口部から外す、いわゆる、アンロック操作を行うことで、本安全装置のロック状態が解除され、観音扉の開扉動作が可能となる。
また、ストッパ受け部の開口部は、軸と直交する方向の寸法が、第1爪部の軸周りの回動軌跡より大きく、かつ、観音扉の閉扉状態で荷箱の中心方向への回動動作を阻害しない範囲に設けられていることから、第1爪部の動作が阻害されることなく、上記(3)項のロック操作、アンロック操作がなされるものとなる。
図1及び図2に示すように、鉄道コンテナ1は、一方の妻面3(前妻面)の面が壁構造をなし(図2(a)参照)、他方の妻面5(後妻面、図2(b)参照)及び両側面7L,7R(図1(b)及び図1(c)参照)の三面が開口部(図示せず)を有するコンテナ本体9と、開口部に設けられる観音扉11L,11R,11B(扉)と、を含む。また、鉄道コンテナ1には、意図しない観音扉11L,11Rの開放を防止するための安全装置31L,31Rが設けられている(図1(b)及び図1(c)参照)。観音扉11L,11R,11Bには、扉11L,11R,11Bをロックするための扉ロック装置13L,13R,13Bが設けられている。鉄道コンテナ1のコンテナ本体9は、上梁15、下梁17、一対の前妻柱19,19及び一対の後妻柱21,21から構成される。下梁17の側面には、フォークリフト(図示せず)の爪(図示せず)を挿入するための挿入部23,23が設けられ、さらに、この挿入部23,23の間に位置する開放窓口27,27(図3参照)を有する空間部25,25が設けられている(本実施形態では、2つ、図1(b)及び図1(c)参照)。
安全装置31Lは、ストッパ受け部41と、ストッパ部61と、操作部81とを含む。ストッパ受け部41は、断面視L字状をなしており(図5(c)参照)、接合部43と、挿入部45とを含む。接合部43は、その一端(先端)が扉11Lの下端近傍に接合されている(図3及び図4参照)。また、接合部43には、その幅方向一端側(図3の紙面左側)に設けられ、接合部43の高さ方向(図3の紙面上下方向)に延びる補強部材47が設けられている。この補強部材47は、接合部43の基端(図4の下側)から先端(図4の上側)に向かって高さが減少する態様で楔状に延びている。挿入部45は、平面視矩形状をなしており、接合部43の他端(基端)から、鉄道コンテナ1の下梁17に形成され、下梁17の側面に開放窓口27を有する空間部25に向かって延びている。挿入部45には、開口部49と、補強部材51とを有する。開口部49は、ストッパ部61の軸63(後述参照)と直交する方向の寸法が、ストッパ部61の第1爪部65(後述参照)の軸63周りの回動軌跡よりも大きく、かつ、扉11Lの閉扉状態で鉄道コンテナ1の中心方向への回動動作を阻害しない範囲に設定されている(図4及び図5(b)参照)。補強部材51は、挿入部45の上面の開口部49を避ける位置に、接合部43と挿入部45とをつなぐように設けられている(図5(c)参照)。具体的には、補強部材51は、挿入部45の上面に、挿入部45の幅方向一端側(図5(b)の紙面左側)に設けられ、かつ、挿入部45の基端から先端に向かって高さが減少する態様で楔状に延びている(図5(c)参照)。
扉11Lの閉扉動作において、扉11Lを閉じた際、ストッパ受け部41の挿入部45が下梁17の側面に設けられた開放窓口27から空間部25へと挿入される。この挿入により、挿入部45の先端が第1爪部65に当接し、扉11Lの閉扉動作の進行に伴い、挿入部45の、空間部25への挿入量が増大する。これにより、挿入部45によって第1爪部65が押されて、鉄道コンテナ1の中心方向へ向けて軸周りに回転する。そして、挿入部45が、空間部25の奥側(すなわち、鉄道コンテナ1の中心側)に挿入されることで、第1爪部65の軸周りの回転角度が増大し、第1爪部65が挿入部45により押し上げられ、挿入部45に乗り上げる。その後、ストッパ受け部41に形成された開口部49に第1爪部65が差し掛かり、第1爪部65は自重によりストッパ受け部41の開口部49に自動的に没入される。これにより、第1爪部65は、ストッパ受け部41の開口部49内に垂下し、ストッパ受け部41と第1爪部65とが係合したロック状態となる(図8(a)参照)。その結果、ストッパ受け部41の挿入部45を空間部25から引き抜くことができず、扉11Lの閉扉状態が保持される。
扉11L,11Rの閉扉動作時において、ストッパ受け部41の挿入部45が下梁17の側面に開放窓口27を有する空間部25へ挿入された際、ストッパ部61の第1爪部65がストッパ受け部41の開口部49に挿入され、第1爪部65自身の自重によって、開口部49内で保持される。これにより、ストッパ受け部41がロックされ、扉11L,11Rの閉扉状態が保持される。一方、扉11L,11Rの開扉操作に先立ち、作業者が操作部81(第2爪部67)を操作することで、第1爪部65がストッパ受け部41の開口部49から離脱し、ストッパ受け部41を空間部25から引き抜かれることを許容する状態となり、扉11L,11Rの開扉動作が可能となる。
このように、扉11L,11Rの閉扉動作時では、扉11L,11Rを閉じることに伴い、自動的にストッパ受け部41がストッパ部61にロックされるので、作業者の閉作業負担が軽減されることが可能となる。また、扉11L,11Rの開扉動作時では、作業者が第2爪部67を操作することで、ストッパ受け部41のロックを容易に解除することができるので、開扉作業に伴う作業者の作業負担が軽減されることが可能となる。
Claims (5)
- 荷箱に設けられた観音扉を閉扉状態に保持する安全装置であって、
前記観音扉の閉扉状態において、前記荷箱の下梁に形成され該下梁の側面に開放窓口を有する空間部に向かって、前記観音扉の下端近傍から延びるストッパ受け部と、
前記空間部において、前記ストッパ受け部に形成された開口部に挿入されるロック位置と前記開口部から離脱したロック解除位置との間を、変位可能に設けられたストッパ部と、
前記開口部に対する前記ストッパ部の離脱操作を行うための操作部と、を含み、
前記ストッパ部は、前記空間部で、前記観音扉の閉扉動作時における前記ストッパ受け部の前記空間部への挿入動作に伴い、前記ストッパ受け部の前記開口部に挿入されることを特徴とする安全装置。 - 前記ストッパ部は、前記観音扉の閉扉状態時、該ストッパ部自身の自重によって、前記ストッパ受け部の前記開口部内で挿入状態に保持されるように、前記下梁に支持されていることを特徴とする請求項1に記載の安全装置。
- 前記ストッパ部は、前記空間部で前記観音扉の閉扉状態における扉面と平行かつ水平に延びる軸と、
前記ストッパ受け部の前記開口部と交差する位置にて前記軸に軸支され、前記軸周りの回動動作により前記開口部に対して挿入又は離脱可能な第1爪部と、前記ストッパ受け部から外れる位置にて前記軸に軸支される第2爪部と、を含み、前記ストッパ受け部に前記開口部が形成されており、前記第2爪部により前記操作部が構成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の安全装置。 - 前記ストッパ受け部は、前記観音扉の下端近傍に接合される接合部と、
前記接合部から延びて、前記下梁の側面の前記空間部に挿入される挿入部と、を含み、
前記ストッパ受け部の前記開口部は、前記軸と直交する方向の寸法が、前記第1爪部の前記軸周りの回動軌跡よりも大きく、かつ、前記観音扉の閉扉状態で荷箱の中心方向への回動動作を阻害しない範囲に設けられていることを特徴とする請求項3に記載の安全装置。 - 前記軸は、前記空間部で前記観音扉の閉扉状態における前記ストッパ受け部の上方に位置しており、
前記第1爪部は、自重により前記軸から下方に垂下し、かつ、その下端部が前記下梁の側面に形成された前記空間部の開放窓口の下端縁よりも下方に位置していることを特徴とする請求項3又は4に記載の安全装置。
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2019
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