JP2013119467A - エレベータ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、利用閑散時に待機電力をカットした後、サービス再開の準備にかかる時間を短縮し、サービス性の低下を抑えることを目的とするものである。
【解決手段】電力供給を再開した後、エレベータ制御装置7は、安全監視装置8にかご位置を認識させるための動作として、RFタグ又はICタグが追加されている着床プレート16が設置されている階床へかご5を走行させ、RFタグ又はICタグに記憶されたID情報をタグリーダで検出させる。
【選択図】図1

Description

この発明は、利用閑散時における待機電力の消費を削減するエレベータ装置に関するものである。
従来のエレベータ装置では、かごが戸閉待機した状態で所定時間が経過すると、駆動装置及びその他の機器にスタンバイ信号を出力することで電力供給を遮断する。このとき、行先階登録装置及び乗場呼び登録装置への電力供給は維持される。そして、乗場呼び登録装置の操作釦が操作されると、操作された操作釦に対応する呼び方向表示灯が点灯し、呼び登録信号がエレベータ制御装置に出力される。エレベータ制御装置は、呼び登録信号が入力されると、駆動装置及びその他の機器にスタンバイ解除信号を出力することで電力供給を再開させる。これにより、利用客へのサービス低下を招くことなく、省電力化を図ることが可能となる(例えば、特許文献1参照)。
特開2009−91132号公報
上記のような従来のエレベータ装置では、異常の有無を監視する安全監視装置への電力供給が再開されたときに、安全監視装置にエレベータの状態を認識させるための運転が必要となる。これは、待機電力の電力供給を遮断している状態からサービスを再開するまでの時間の増大の原因となり、エレベータ装置のサービス性の低下を招く。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、利用閑散時に待機電力をカットした後、サービス再開の準備にかかる時間を短縮し、サービス性の低下を抑えることができるエレベータ装置を得ることを目的とする。
この発明に係るエレベータ装置は、かご、かごの運転を制御するとともに、利用閑散時に一部の機器への電力供給を停止するエレベータ制御装置、及び異常の有無を監視する安全監視装置を備え、エレベータ制御装置は、利用閑散時に安全監視装置への電力供給も停止し、電力供給を再開したとき、安全監視装置にかごの位置を認識させるための動作を実施してからサービスを再開する。
この発明のエレベータ装置は、電力供給を再開したとき、安全監視装置にかごの位置を認識させるための動作を実施してからサービスを再開するので、サービス再開の準備にかかる時間を短縮し、サービス性の低下を抑えることができる。
この発明の実施の形態1によるエレベータ装置を示す構成図である。 図1の安全監視装置に設定された過速度監視基準を示すグラフである。 図1のエレベータ制御装置のサービス休止動作を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態2によるワンシャフトマルチカー式のエレベータ装置を示す構成図である。 図4の安全監視装置に設定された第1のかご用の過速度監視基準を示すグラフである。 図4の安全監視装置に設定された第2のかご用の過速度監視基準を示すグラフである。 図4の安全監視装置に設定された第1及び第2の衝突監視基準を示すグラフである。 図4の第1のエレベータ制御装置のサービス休止動作を示すフローチャートである。 図4の第2のエレベータ制御装置のサービス休止動作を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態3によるエレベータ装置を示す構成図である。 図10のエレベータ制御装置のサービス休止動作を示すフローチャートである。
以下、この発明を実施するための形態について、図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1によるエレベータ装置を示す構成図である。図において、昇降路1の上部には、機械室2が設けられている。機械室2には、巻上機3が設置されている。巻上機3は、駆動シーブ、駆動シーブを回転させる巻上機モータ、及び駆動シーブの回転を制動する巻上機ブレーキを有している。
駆動シーブには、懸架手段4が巻き掛けられている。懸架手段4としては、複数本のロープ又は複数本のベルトが用いられている。
かご5及び釣合おもり6は、懸架手段4により昇降路1内に吊り下げられており、巻上機3により昇降路1内を昇降される。昇降路1内には、かご5の昇降を案内する一対のかごガイドレール(図示せず)と、釣合おもり6の昇降を案内する一対の釣合おもりガイドレール(図示せず)とが設置されている。
機械室2には、エレベータ制御装置7及び安全監視装置(電子安全装置)8が設置されている。エレベータ制御装置7は、かご5の運行管理及び電源の制御等を行う。安全監視装置8は、エレベータ装置の状態(異常の有無)を監視する。エレベータ制御装置7及び安全監視装置8は、それぞれ独立したコンピュータを有している。これにより、安全監視装置8は、エレベータ制御装置7から独立して、エレベータ装置の状態を監視する。
機械室2には、調速機9が設置されている。調速機9は、調速機シーブを有している。調速機シーブには、ループ状の調速機ロープ11が巻き掛けられている。昇降路1の下部には、張り車10が設けられている。調速機ロープ11の下端部は、張り車10に巻き掛けられている。
また、調速機ロープ11は、かご5に接続されており、かご5の昇降に伴って循環移動される。これにより、調速機シーブは、かご5の走行速度に応じた速度で回転される。調速機シーブの同軸上には、調速機シーブの回転量を検出するための回転検出器である調速機エンコーダ12が配置されている。
昇降路1内の上部終端階付近には、かご5の通過を検出するための上部昇降路スイッチ13が設置されている。昇降路1内の下部終端階付近には、かご5の通過を検出するための下部昇降路スイッチ14が設置されている。かご5には、昇降路スイッチ13,14を操作するスイッチ操作部材(レール)15が取り付けられている。
昇降路1内の複数の停止階に対応する複数の位置には、着床プレート16が設置されている。かご5には、着床プレート16を検出する着床センサ17が搭載されている。着床センサ17は、かご5が安全な戸開閉が可能なドアゾーン内に位置することを検出し、かつ何階の乗場階床にいるかを検出可能となっている。
ここで、着床プレート16の一部又は全てには、いずれの階床に対応するかを識別するため、従来一般的に用いられてきた着床プレートに対し、例えばID情報が埋め込まれた情報記憶媒体としてのRFタグ又はICタグが追加されている。また、着床センサ17には、着床プレート16に埋め込まれたID情報を検出するため、従来一般的に用いられてきた着床センサに対し、タグリーダが追加されている。
かご5内には、かご内行先登録装置18及びかご内表示装置19が設けられている。複数の停止階の乗場には、乗場呼び登録装置20及び乗場表示装置21がそれぞれ設けられている。エレベータ装置には、上記の他に、エレベータ制御装置7によって制御される複数の機器が含まれるが、図1ではこれらを1つのブロックにまとめ、エレベータ機器22として示している。
調速機エンコーダ12、昇降路スイッチ13,14及び着床センサ17からの信号は、安全監視装置8に入力されている。安全監視装置8は、かご5の過速度走行の有無を監視する。そして、過速度走行を検出した場合、安全監視装置8は、巻上機ブレーキを作動させるための指令信号を出力する。
安全監視装置8には、図2に示されたような過速度監視基準(閾値)V1が設定されている。図2において、走行曲線V0は、かご5が上部終端階(又は下部終端階)から下部終端階(又は上部終端階)まで正常に走行するときの速度の軌跡を描いた曲線である。過速度監視基準V1は、走行曲線V0よりも高く設定され、かご5が正常に走行する限りは、過速度を検出しないように設定されている。
また、過速度監視基準V1は、かご5の位置に応じて変化する曲線であり、最下階付近と最上階付近、即ち昇降路の終端階付近において終端方向へ向かって連続的に低くなるように設定されている。これにより、終端部付近での過速度を早期に検出し、終端部へのかご5の衝突を考慮した安全スペースを縮小することができる。
安全監視装置8は、かご5の位置に応じて変化する過速度監視基準V1を設定するため、かご5の位置を検出する必要がある。そこで、安全監視装置8は、上部昇降路スイッチ13、下部昇降路スイッチ14、又は着床センサ17からの信号によって、かご5の検出位置通過を検出した後、かご5の移動距離を調速機エンコーダ12によって検出することで、かご5の位置を検出する。
これを実現するため、安全監視装置8は、上部昇降路スイッチ13が動作するときのかご5の位置(図2のP1)、下部昇降路スイッチ14が動作するときのかご5の位置(図2のP2)、及び着床センサ17が着床プレート16を検出するときのかご5の位置を、基準位置として記憶している。安全監視装置8は、この基準位置を用いて、調速機エンコーダ12によって検出されるかご5の位置情報の誤差を補正することも可能である。
この例では、昇降路スイッチ13,14を2箇所に設けているが、3箇所以上に設けてもよい。例えば、昇降路スイッチの数を増加させれば、位置情報の誤差の補正を行える回数が多くなり、より正確なかご位置を検出できる。但し、昇降路スイッチとスイッチ操作部材15との接触音を考慮すると、かご5の速度が高くなる中間階付近に昇降路スイッチを設置するのは難しい。接触音を小さくするためには、昇降路スイッチ13をかご5が最上階に停止する位置あるいは停止直前の位置に設置し、昇降路スイッチ14をかご5が最下階に停止する位置あるいは停止直前の位置に設置するのが有効である。
また、安全監視装置8は、調速機エンコーダ12からの出力信号を用いた演算処理を行うことでかご5の速度を検出する。そして、安全監視装置8は、検出したかご5の速度と過速度監視基準V1とを比較し、検出したかご5の速度が過速度監視基準V1よりも高くなった場合に、過速度走行と判断し、巻上機ブレーキを作動させるための指令信号を出力する。
なお、安全監視装置8に対する電力供給が断たれた場合、安全監視装置8は、そのときのかご5の位置情報を記憶する手順を踏むことなく機能を停止する。
これに対して、安全監視装置8に対する電力供給が断たれることが分かった時点で、安全監視装置8がかご5の位置情報を記憶し、電力供給が再開されたときに、記憶した位置情報を用いて過速度監視を再開する方法も考えられる。しかし、この方法では、電力供給が断たれている間に何等かの原因でかご5が移動した場合に、かご位置情報にずれが生じてしまい、誤った過速度監視を実行することになる。
このような誤った監視を防ぐため、安全監視装置8は、電力供給が断たれると、位置情報を記憶する手順を踏むことなく機能を停止する。
ここで、実施の形態1の安全監視装置8では、電力供給再開時に着床プレート16に埋め込まれたID情報を用いてかご5の位置を素早く検出でき、これにより、電力供給再開時の通常サービスへの復帰を早くすることが可能である。
次に、実施の形態1のエレベータ装置で実行される待機電力削減のための処理動作について説明する。実施の形態1のエレベータ装置が通常のサービスを行っている最中は、エレベータ制御装置7によって全てのエレベータ機器が電力の供給を受けている。そして、エレベータ制御装置7が、サービスの状況を監視し、サービスを一時的に休止しても構わないと判断した場合に、電力供給が不要なエレベータ機器への電力供給を停止する。
エレベータ制御装置7がサービスを一時的に休止しても構わないと判断するための判断基準は、例えば、戸閉停止時間が規定時間以上継続した場合、夜間などの予め決められた時間になった場合、又は、ビル管理人やユーザなどの手動操作による場合などが挙げられる。手動操作による場合は、サービス休止用の操作スイッチ等を設置しておく必要がある。
例えば、戸閉停止時間が規定時間以上継続した場合を判断基準としたエレベータ制御装置7の処理動作を図3のフローチャートで説明する。まず、エレベータ制御装置7は、かご5が戸閉待機していることを認識したら、戸閉待機が継続している時間を計る。そして、かご5の戸閉待機が規定時間継続しているかどうかを判定する(ステップS1)。
かご5の戸閉待機が規定時間以上継続していたら、電力供給が不要なエレベータ機器への電力供給を停止する(ステップS2)。なお、図3には示さないが、RFタグ又はICタグが追加されている着床プレート16が設置されている階床へかご5を走行させてから、電力供給を停止してもよい。
また、電力供給が不要なエレベータ機器とは、かご5、巻上機3、エレベータ制御装置7における運行管理や駆動の制御部、かご内表示装置19、その他の各エレベータ機器22、安全監視装置8、調速機エンコーダ12、着床センサ17、上部昇降路スイッチ13、及び下部昇降路スイッチ14である。これにより、エレベータ制御装置7における電源制御部、かご内行先登録装置18、乗場呼び登録装置20、及び乗場表示装置21以外への電力供給が停止され、電力消費量が削減される。
ここで、エレベータ制御装置7は、乗場表示装置21に、例えばE、C、Oを順番に表示させることで、電力消費量が抑えられていることを利用者に報知することも可能である。また、エレベータ制御装置7は、乗場表示装置21に対する電力供給も停止し、電力消費量をさらに削減することも可能である。どの機器への電力供給を停止するかは、適宜設定可能である。
次に、電力供給の停止中、エレベータ制御装置7は、乗場呼び登録装置20が操作されたかどうかを判定するとともに(ステップS3)、かご内行先登録装置18が操作されたかどうかを判定する(ステップS4)。
乗場呼び登録装置20が操作された場合、又はかご内行先登録装置18が操作された場合、乗場表示装置21を通常のサービス時の点灯に戻し(ステップS5)、電力供給を再開する(ステップS6)。
電力供給を再開した後、エレベータ制御装置7は、安全監視装置8にかご位置を認識させるための動作として、RFタグ又はICタグが追加されている着床プレート16が設置されている階床へかご5を走行させ、RFタグ又はICタグに記憶されたID情報をタグリーダで検出させる(ステップS7)。
なお、電力供給が再開されたときにかご5がRFタグ又はICタグが追加されている着床プレート16が設置されている階床に既にいる場合は、安全監視装置8にかご位置を認識させるための走行は不要となる。この場合、安全監視装置8にかご位置を認識させるための動作は、RFタグ又はICタグに記憶されたID情報をタグリーダで検出させるだけでよい。
実施の形態1のエレベータ装置は、図3に示す開始から終了までのフローを繰り返すことで、電力消費量の削減を図ることができる。
また、待機電力削減中は安全監視装置8とそれに関わる機器への電力供給も停止されるため、高い電力削減効果を得られる。しかも、電力供給を再開したとき、安全監視装置8にかご5の位置を認識させるための動作を実施してからサービスを再開するので、サービス再開の準備にかかる時間を短縮し、サービス性の低下を抑えることができる。
さらに、電力供給を再開したときにかご位置認識運転を実施するか、又はRFタグ又はICタグの位置へかご5を移動させてから電力供給を停止するので、サービス再開の準備にかかる時間をさらに短縮することができる。
さらにまた、RFタグ又はICタグを着床プレート16に追加するとともに、着床センサ17にタグリーダを追加したので、簡単な構成により、安全監視装置8にかご5の位置をより早期に認識させることができる。
実施の形態2.
次に、図4はこの発明の実施の形態2によるワンシャフトマルチカー式のエレベータ装置を示す構成図である。図において、機械室2には、第1及び第2の巻上機3A,3Bが設置されている。第1の巻上機3Aは、第1の駆動シーブ、第1の駆動シーブを回転させる第1の巻上機モータ、及び第1の駆動シーブの回転を制動する第1の巻上機ブレーキを有している。第2の巻上機3Bは、第2の駆動シーブ、第2の駆動シーブを回転させる第2の巻上機モータ、及び第2の駆動シーブの回転を制動する第2の巻上機ブレーキを有している。
第1の駆動シーブには、第1の懸架手段4Aが巻き掛けられている。第2の駆動シーブには、第2の懸架手段4Bが巻き掛けられている。第1及び第2の懸架手段4A,4Bとしては、複数本のロープ又は複数本のベルトが用いられている。
第1のかご5A及び第1の釣合おもり6Aは、第1の懸架手段4Aにより昇降路1内に吊り下げられており、第1の巻上機3Aにより昇降路1内を昇降される。第2のかご5B及び第2の釣合おもり6Bは、第2の懸架手段4Bにより昇降路1内に吊り下げられており、第2の巻上機3Bにより昇降路1内を昇降される。
第1のかご5Aは、第2のかご5Bの真上に配置されている。第1及び第2のかご5A,5Bは、共通のかごガイドレールに案内されて共通の昇降路1内を互いに独立して昇降される。
機械室2には、第1のエレベータ制御装置7A、第2のエレベータ制御装置7B及び安全監視装置(電子安全装置)8が設置されている。第1のエレベータ制御装置7Aは、第1のかご5Aの運行管理及び電源の制御等を行う。第2のエレベータ制御装置7Bは、第2のかご5Bの運行管理及び電源の制御等を行う。
安全監視装置8は、エレベータ装置の状態(異常の有無)を監視する。第1のエレベータ制御装置7A、第2のエレベータ制御装置7B及び安全監視装置8は、それぞれ独立したコンピュータを有している。これにより、安全監視装置8は、第1及び第2のエレベータ制御装置7A,7Bから独立して、エレベータ装置の状態を監視する。
機械室2には、第1及び第2の調速機9A,9Bが設置されている。第1の調速機9Aは、第1の調速機シーブを有している。第2の調速機9Bは、第2の調速機シーブを有している。第1の調速機シーブには、ループ状の第1の調速機ロープ11Aが巻き掛けられている。第2の調速機シーブには、ループ状の第2の調速機ロープ11Bが巻き掛けられている。
昇降路1の下部には、第1及び第2の張り車10A,10Bが設けられている。第1の調速機ロープ11Aの下端部は、第1の張り車10Aに巻き掛けられている。第2の調速機ロープ11Bの下端部は、第2の張り車10Bに巻き掛けられている。
また、第1の調速機ロープ11Aは、第1のかご5Aに接続されており、第1のかご5Aの昇降に伴って循環移動される。これにより、第1の調速機シーブは、第1のかご5Aの走行速度に応じた速度で回転される。第1の調速機シーブの同軸上には、第1の調速機シーブの回転量を検出するための第1の調速機エンコーダ12Aが配置されている。
さらに、第2の調速機ロープ11Bは、第2のかご5Bに接続されており、第2のかご5Bの昇降に伴って循環移動される。これにより、第2の調速機シーブは、第2のかご5Bの走行速度に応じた速度で回転される。第2の調速機シーブの同軸上には、第2の調速機シーブの回転量を検出するための第2の調速機エンコーダ12Bが配置されている。
昇降路1内の第1のかご5Aのサービス区間における上部終端階付近には、第1のかご5Aの通過を検出するための第1の上部昇降路スイッチ13Aが設置されている。昇降路1内の第1のかご5Aのサービス区間における下部終端階付近には、第1のかご5Aの通過を検出するための第1の下部昇降路スイッチ14Aが設置されている。第1のかご5Aには、昇降路スイッチ13A,14Aを操作する第1のスイッチ操作部材(レール)15Aが取り付けられている。
昇降路1内の第2のかご5Bのサービス区間における上部終端階付近には、第2のかご5Bの通過を検出するための第2の上部昇降路スイッチ13Bが設置されている。昇降路1内の第2のかご5Bのサービス区間における下部終端階付近には、第2のかご5Bの通過を検出するための第2の下部昇降路スイッチ14Bが設置されている。第2のかご5Bには、昇降路スイッチ13B,14Bを操作する第2のスイッチ操作部材(レール)15Bが取り付けられている。
第1のかご5Aには、着床プレート16を検出する第1の着床センサ17Aが搭載されている。第2のかご5Bには、着床プレート16を検出する第2の着床センサ17Bが搭載されている。
第1のかご5A内には、第1のかご内行先登録装置18A及び第1のかご内表示装置19Aが設けられている。第2のかご5B内には、第2のかご内行先登録装置18B及び第2のかご内表示装置19Bが設けられている。
調速機エンコーダ12A,12B、昇降路スイッチ13A,14A,13B,14B及び着床センサ17A,17Bからの信号は、安全監視装置8に入力されている。安全監視装置8は、第1及び第2のかご5A,5Bの過速度走行の有無を監視する。そして、過速度走行を検出した場合、安全監視装置8は、巻上機3A,3Bの巻上機ブレーキを作動させるための指令信号を出力する。
また、安全監視装置8は、第1及び第2のかご5A,5B同士の衝突の危険性を監視する。そして、衝突する危険性が高まったことを検出した場合、安全監視装置8は、巻上機3A,3Bの巻上機ブレーキを作動するための指令信号を出力する。
安全監視装置8には、図5に示されたような第1のかご5A用の過速度監視基準(閾値)V1Aと、図6に示されたような第2のかご5B用の過速度監視基準(閾値)V1Bとが設定されている。図5において、走行曲線V0Aは、第1のかご5Aが、上部終端階から、第1のかご5Aにとってサービス可能な最下階へ向かって正常に走行するときの速度の軌跡を描いた曲線である。過速度監視基準V1Aは、走行曲線V0Aよりも高く設定され、第1のかご5Aが正常に走行する限りは、過速度を検出しないように設定されている。
また、過速度監視基準V1Aは、第1のかご5Aの位置に応じて変化した曲線であり、最上階付近において終端方向へ向かって連続的に低くなるように設定されている。これにより、上部終端階付近での過速度を早期に検出し、昇降路頂部への第1のかご5Aの衝突を考慮した安全スペースを縮小することができる。
また、図6において、走行曲線V0Bは、第2のかご5Bが、下部終端階から、第2のかご5Bにとってサービス可能な最上階へ向かって正常に走行するときの速度の軌跡を描いた曲線である。過速度監視基準V1Bは、走行曲線V0Bよりも高く設定され、第2のかご5Bが正常に走行する限りは、過速度を検出しないように設定されている。
また、過速度監視基準V1Bは、第2のかご5Bの位置に応じて変化した曲線であり、最下階付近において終端方向へ向かって連続的低くなるように設定されている。これにより、下部終端階付近での過速度を早期に検出し、昇降路底部への第2のかご5Bの衝突を考慮した安全スペースを縮小することができる。
安全監視装置8には、図7に示されたような第1及び第2の衝突監視基準V2A,V2Bが設定されている。図7において、第1及び第2の衝突監視基準V2A,V2Bは、第1及び第2のかご5A,5Bの位置及び速度を用いて設定される。
詳細には、第1の衝突監視基準V2Aは、第2のかご5Bの現在の速度から第2のかご5Bが最短で停止できる位置が推測され、かつ推測された第2のかご5Bの停止可能な位置に対する第1のかご5Aの距離によって定められる速度値である。
同様に、第2の衝突監視基準V2Bは、第1のかご5Aの現在の速度から第1のかご5Aが最短で停止できる位置が推測され、かつ推測された第1のかご5Aの停止可能な位置に対する第2のかご5Bの距離によって定められる速度値の軌跡である。
さらに、第1及び第2の衝突監視基準V2A,V2Bは、第1及び第2のかご5A,5Bの制動特性を考慮して、第1及び第2のかご5A,5B同士が衝突しないように設定される。
安全監視装置8は、上記のような安全監視を行うため、第1及び第2のかご5A,5Bを検出する必要がある。そこで、安全監視装置8は、第1の上部昇降路スイッチ13A、第1の下部昇降路スイッチ14A、又は第1の着床センサ17Aからの信号によって、第1のかご5Aの検出位置通過を検出した後、第1のかご5Aの移動距離を第1の調速機エンコーダ12Aによって検出することで、第1のかご5Aの位置を検出する。
同様に、安全監視装置8は、第2の上部昇降路スイッチ13B、第2の下部昇降路スイッチ14B、又は第2の着床センサ17Bからの信号によって、第2のかご5Bの検出位置通過を検出した後、第2のかご5Bの移動距離を第2の調速機エンコーダ12Bによって検出することで、第2のかご5Bの位置を検出する。
これを実現するため、安全監視装置8は、上部昇降路スイッチ13Aが動作するときの第1のかご5Aの位置(図5のP1A)、下部昇降路スイッチ14Aが動作するときの第1のかご5Aの位置(図5のP2A)、及び着床センサ17Aが着床プレート16を検出するときの第1のかご5A位置を、基準位置として記憶している。
同様に、安全監視装置8は、安全監視装置8は、上部昇降路スイッチ13Bが動作するときの第2のかご5Bの位置(図6のP1B)、下部昇降路スイッチ14Bが動作するときの第2のかご5Bの位置(図6のP2B)、及び着床センサ17Bが着床プレート16を検出するときの第2のかご5B位置を、基準位置として記憶している。
安全監視装置8は、これらの基準位置を用いて、第1の調速機エンコーダ12Aによって検出される第1のかご5Aの位置情報の誤差、及び第2の調速機エンコーダ12Bによって検出される第2のかご5Bの位置情報の誤差を補正することも可能である。
また、安全監視装置8は、調速機エンコーダ12Aからの出力信号を用いた演算処理を行うことで第1のかご5Aの速度を検出する。同様に、安全監視装置8は、調速機エンコーダ12Bからの出力信号を用いた演算処理を行うことで第2のかご5Bの速度を検出する。
そして、安全監視装置8は、検出した第1のかご5Aの速度と第1の過速度監視基準V1Aとを比較し、検出した第1のかご5Aの速度の方が高くなった場合に、過速度走行と判断し、第1の巻上機3Aの巻上機ブレーキを作動するための指令信号を出力する。同様に、安全監視装置8は、検出した第2のかご5Bの速度と第2の過速度監視基準V1Bとを比較し、検出した第2のかご5Bの速度の方が高くなった場合に、過速度走行と判断し、第2の巻上機3Bにある巻上機ブレーキを作動するための指令信号を出力する。
また、安全監視装置8は、検出した第1のかご5Aの速度と第1の衝突監視基準V2Aとを比較し、検出した第1のかご5Aの速度の方が高くなった場合に、衝突の危険性が高くなったと判断し、第1及び第2の巻上機3A,3Bの巻上機ブレーキを作動するための指令信号を出力する。同様に、安全監視装置8は、検出した第2のかご5Bの速度と第2の衝突監視基準V2Bとを比較し、検出した第2のかご5Bの速度の方が高くなった場合に、衝突の危険性が高くなったと判断し、巻上機3A及び巻上機3Bにあるブレーキを作動するための指令信号を出力する。
なお、安全監視装置8に対する電力供給が断たれた場合、安全監視装置8は、そのときの第1及び第2のかご5A,5Bの位置情報を記憶する手順を踏むことなく機能を停止する。これは、実施の形態1で説明したように、電力供給が断たれている間の第1又は第2のかご5A,5Bの移動による誤った監視を防ぐためである。
ここで、実施の形態2の安全監視装置8では、電力供給再開時に着床プレート16に埋め込まれたID情報を用いて第1及び第2のかご5A,5Bの位置を素早く認識でき、これにより、電力供給再開時の通常サービスへの復帰を早くすることが可能である。その他の構成は、実施の形態1と同様である。
次に、実施の形態2のエレベータ装置で実行される待機電力削減のための処理動作について説明する。実施の形態2のエレベータ装置が通常にサービスを行っている最中は、第1及び第2のエレベータ制御装置7A,7Bによって他の全てのエレベータ機器が電力の供給を受けている。そして、第1及び第2のエレベータ制御装置7A,7Bが、サービスの状況を監視し、サービスを一時的に休止しても構わないと判断した場合に、電力供給が不要なエレベータ機器への電力供給を停止する。休止を実行するかどうかの判断基準は、実施の形態1と同様である。
例えば、戸閉停止時間が規定時間以上継続した場合を判断基準とした第1及び第2のエレベータ制御装置7A,7Bの処理動作を図8及び図9のフローチャートで説明する。なお、第1のエレベータ制御装置7Aと第2のエレベータ制御装置7Bとは、連携した動作が必要であるため、互いに通信可能となっている。
まず、第1のエレベータ制御装置7Aは、第1のかご5Aが戸閉待機していることを認識したら、戸閉待機が継続している時間を計る。そして、第1のかご5Aの戸閉待機が規定時間以上継続しているかどうかを判定する(図8のステップS11)。同様に、第2のエレベータ制御装置7Bは、第2のかご5Bが戸閉待機していることを認識したら、戸閉待機が継続している時間を計る。そして、第2のかご5Bの戸閉待機が規定時間以上継続しているかどうかを判定する(図9のステップS21)。
第1のエレベータ制御装置7Aは、第1のかご5Aの戸閉待機が規定時間以上継続していたら、その旨を第2のエレベータ制御装置7Bに伝達する(図8のステップS12)。そして、第2のエレベータ制御装置7Bからの信号に基づいて、第2のかご5Bの戸閉待機が規定時間以上継続しているかどうかを判定する(図8のステップS13)。
第2のエレベータ制御装置7Bは、第2のかご5Bの戸閉待機が規定時間以上継続していたら、その旨を第1のエレベータ制御装置7Aに伝達する(図9のステップS22)。そして、第1のエレベータ制御装置7Aからの信号に基づいて、第1のかご5Aの戸閉待機が規定時間以上継続しているかどうかを判定する(図9のステップS23)。
第1のエレベータ制御装置7Aは、第1及び第2のかご5A,5Bの両方の戸閉待機が規定時間以上継続していることを確認したら、電力供給が不要なエレベータ機器への電力供給を停止する(図8のステップS14)。同様に、第2のエレベータ制御装置7Bは、第1及び第2のかご5A,5Bの両方の戸閉待機が規定時間以上継続していることを確認したら、電力供給が不要なエレベータ機器への電力供給を停止する(図9のステップS24)。
なお、図8及び図9には示さないが、RFタグ又はICタグが追加されている着床プレート16が設置されている階床へ第1及び第2のかご5A,5Bを走行させてから、電力供給を停止してもよい。
また、電力供給が不要なエレベータ機器とは、かご5A,5B、巻上機3A,3B、エレベータ制御装置7A,7Bにおける運行管理や駆動の制御部、かご内表示装置19A,19B、その他の各エレベータ機器22、安全監視装置8、調速機エンコーダ12A,12B、着床センサ17A,17B、上部昇降路スイッチ13A,13B、及び下部昇降路スイッチ14A,14Bである。
これにより、エレベータ制御装置7A,7Bにおける電源制御部、かご内行先登録装置18A,18B、乗場呼び登録装置20、及び乗場表示装置21以外への電力供給が停止され、電力消費量の削減が可能となる。
ここで、第1又は第2のエレベータ制御装置7A,7Bは、乗場表示装置21に、例えばE、C、Oを順番に表示させることで、電力消費量が抑えられていることを利用者に報知することも可能である。また、第1又は第2のエレベータ制御装置7A,7Bは、乗場表示装置21に対する電力供給も停止し、電力消費量をさらに削減することも可能である。どの機器への電力供給を停止するかは、適宜設定可能である。
次に、第1のエレベータ制御装置7Aは、乗場呼び登録装置20が操作されたかどうかを判定するとともに(図8のステップS15)、第1のかご内行先登録装置18Aが操作されたかどうかを判定する(図8のステップS16)。同様に、第2のエレベータ制御装置7Bは、乗場呼び登録装置20が操作されたかどうかを判定するとともに(図9のステップS25)、第2のかご内行先登録装置18Bが操作されたかどうかを判定する(図9のステップS26)。
第1のエレベータ制御装置7Aは、乗場呼び登録装置20が操作された場合、及び第1のかご内行先登録装置18Aが操作された場合、乗場表示装置21を通常のサービス時の点灯に戻し(図8のステップS17)、電力供給を再開する(図8のステップS18)。また、第2のエレベータ制御装置7Bは、乗場呼び登録装置20が操作された場合、及び第2のかご内行先登録装置18Bが操作された場合、電力供給を再開する(図9のステップS27)。
電力供給を再開した後、第1のエレベータ制御装置7Aは、安全監視装置8に第1のかご5Aの位置を認識させる動作として、RFタグ又はICタグが追加されている着床プレート16が設置されている階床へかご5Aを走行させ、RFタグ又はICタグに記憶されたID情報をタグリーダで検出させる(図8のステップS19)。同様に、第2のエレベータ制御装置7Bは、安全監視装置8に第2のかご5Bの位置を認識させる動作として、RFタグ又はICタグが追加されている着床プレート16が設置されている階床へ第2のかご5Bを走行させ、RFタグ又はICタグに記憶されたID情報をタグリーダで検出させる(図9のステップS28)。
なお、電力供給が再開されたときに第1又は第2のかご5A,5BがRFタグ又はICタグが追加されている着床プレート16が設置されている階床に既にいる場合は、安全監視装置8にかご位置を認識させるための走行は不要となる。この場合、安全監視装置8にかご位置を認識させるための動作は、RFタグ又はICタグに記憶されたID情報をタグリーダで検出させるだけでよい。
ここで、かご位置認識運転においては、第1及び第2のかご5A,5B同士の衝突を防ぐため、第1及び第2のかご5A,5Bを互いに離れる方向へのみ走行させるルールが設定されている。このルールに反した場合、安全監視装置8によって異常が検出される。また、ID情報を埋め込んだ着床プレート16は、上記のルールに沿ってかご位置認識運転を実施することを前提として配置されている。
実施の形態2の1シャフトマルチカー(ダブルカー)式のエレベータ装置は、図8及び図9に示す開始から終了までのフローを繰り返すことで、電力消費量の削減を図ることができる。
また、待機電力削減中は安全監視装置8とそれに関わる機器への電力供給も停止されるため、高い電力削減効果を得られる。しかも、電力供給を再開したとき、安全監視装置8にかご5A,5Bの位置を認識させるための動作を実施してからサービスを再開するので、サービス再開の準備にかかる時間を短縮し、サービス性の低下を抑えることができる。
さらに、電力供給を再開したときにかご位置認識運転を実施するか、又はRFタグ又はICタグの位置へかご5A,5Bを移動させてから電力供給を停止するので、サービス再開の準備にかかる時間をさらに短縮することができる。
さらにまた、RFタグ又はICタグを着床プレート16に追加するとともに、着床センサ17にタグリーダを追加したので、簡単な構成により、安全監視装置8にかご5A,5Bの位置をより早期に認識させることができる。
さらにまた、かご位置認識運転では、かご5A,5Bを互いに離れる方向へのみ走行させるので、かご5A,5B同士の衝突をより確実に防止することができる。
なお、実施の形態1、2では、着床プレート16に情報記憶媒体を設けたが、着床プレート16とは別に情報記憶媒体を配置してもよい。この場合、昇降路1内の位置に関する情報は、どの階床かを示す情報でなくてもよい。
また、安全監視装置8にかご位置を認識させる方法は、情報記憶媒体に記憶された位置情報を読み取る方法に限定されない。例えば、複数の位置検出スイッチをかごに搭載し、どの位置検出スイッチが操作されるかでかご位置を認識させる方法などであってもよい。
さらに、実施の形態2では、2台のかご5A,5Bを示したが、共通の昇降路1内に3台以上のかごが設けられているエレベータ装置でもよい。
実施の形態3.
次に、図10はこの発明の実施の形態3によるエレベータ装置を示す構成図である。実施の形態3では、着床プレート16へのタグの追加、及び着床センサ17へのタグリーダの追加は必須ではない。このため、単にかご5がドアゾーンに位置しているかどうかを検出するための従来通りの着床プレート及び着床センサを用いることができる(図10では省略)。
安全監視装置8は、上部昇降路スイッチ13又は下部昇降路スイッチ14からの信号によって、かご5の検出位置通過を検出した後、かご5の移動距離を調速機エンコーダ12によって検出することで、かご5の位置を検出する。
これを実現するため、安全監視装置8は、上部昇降路スイッチ13が動作するときのかご5の位置(図2のP1)、及び下部昇降路スイッチ14が動作するときのかご5の位置(図2のP2)を、基準位置として記憶している。安全監視装置8は、この基準位置を用いて、調速機エンコーダ12によって検出されるかご5の位置情報の誤差を補正することも可能である。
安全監視装置8に対する電力供給が断たれた場合、安全監視装置8は、実施の形態1で説明したように、そのときのかご5の位置情報を記憶する手順を踏むことなく機能を停止する。
このため、安全監視装置8は、電力供給が再開された後も、上部昇降路スイッチ13又は下部昇降路スイッチ14によってかご5の通過を検出するまでは、かご5の位置を確定できない。従って、この間、安全監視装置8は、位置に応じて変化した過速度監視基準V1(図2)を用いた過速度監視を行えず、かご5の位置に依らず一定となる過速度監視基準での過速度監視を行う。
このとき、例えば、終端部の安全スペースを縮小している場合には、安全監視装置8は、その安全スペースでも安全を確保できるような一定の低い過速度監視基準を用いた過速度監視を実施することになり、それに伴い、エレベータ制御装置7はかご5の走行速度を低く抑える必要がある。
但し、実施の形態3では、利用閑散時などにエレベータ制御装置7がサービスを一時的に休止する際には、安全監視装置8への電力供給を遮断せず継続する。他の構成及び待機電力削減のための処理動作は、実施の形態1と同様である。
図11は図10のエレベータ制御装置のサービス休止動作を示すフローチャートである。実施の形態1と異なる点は、電力供給停止(ステップS2)時に安全監視装置8への電力供給を維持する点と、電力供給再開(ステップS6)後にかご位置認識運転を実施しない点である。
従って、実施の形態3において、サービス休止時に電力供給が不要なエレベータ機器とは、かご5、巻上機3、エレベータ制御装置7における運行管理や駆動の制御部、かご内表示装置19、及びその他の各エレベータ機器22である。これにより、エレベータ制御装置7における電源制御部、かご内行先登録装置18、乗場呼び登録装置20、乗場表示装置21、安全監視装置8、調速機エンコーダ12、上部昇降路スイッチ13、及び下部昇降路スイッチ14以外への電力供給が停止され、電力消費量が削減される。
実施の形態3のエレベータ装置は、図11に示す開始から終了までのフローを繰り返すことで、電力消費量の削減を図ることができる。
また、待機電力削減中も安全監視装置8及びそれに関わる機器への電力供給は継続しているため、エレベータ制御装置7は、電力供給再開直後にかご5の走行速度を低く制限する必要がない。このため、サービス再開の準備にかかる時間を短縮し、サービス性の低下を抑えることができる。
なお、実施の形態3では、かご5を1台のみ示したが、共通の昇降路1内に2台以上のかごが設けられているワンシャフトマルチカー式のエレベータ装置であってもよい。
また、エレベータ装置全体のレイアウトは、図1、図4及び図10に限定されるものではなく、この発明は、例えば、2:1ローピング式のエレベータ装置、機械室レス式のエレベータ装置、ダブルデッキ式のエレベータ装置、及びリニアモータ駆動方式のエレベータ装置など、種々のタイプのエレベータ装置に適用できる。
1 昇降路、5 かご、5A 第1のかご、5B 第2のかご、7 エレベータ制御装置、7A 第1のエレベータ制御装置、7B 第2のエレベータ制御装置、8 安全監視装置。

Claims (7)

  1. かご、
    前記かごの運転を制御するとともに、利用閑散時に一部の機器への電力供給を停止するエレベータ制御装置、及び
    異常の有無を監視する安全監視装置
    を備え、
    前記エレベータ制御装置は、利用閑散時に前記安全監視装置への電力供給も停止し、電力供給を再開したとき、前記安全監視装置に前記かごの位置を認識させるための動作を実施してからサービスを再開することを特徴とするエレベータ装置。
  2. 前記エレベータ制御装置は、電力供給を再開したとき、前記安全監視装置が前記かごの位置を認識する位置に前記かごを移動させるかご位置認識運転を実施することを特徴とする請求項1記載のエレベータ装置。
  3. 昇降路内に設けられ、前記昇降路内の位置に関する情報を記憶した情報記憶媒体、及び
    前記かごに設けられ、前記情報記憶媒体の情報を検出するリーダ
    をさらに備え、
    前記エレベータ制御装置は、前記かご位置認識運転では、前記情報記憶媒体が設置された位置へ前記かごを移動させることを特徴とする請求項2記載のエレベータ装置。
  4. 前記かごは、共通の昇降路内を互いに独立して昇降される第1及び第2のかごを含み、
    前記エレベータ制御装置は、前記かご位置認識運転では、前記第1及び第2のかごを互いに離れる方向へのみ走行させることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のエレベータ装置。
  5. 前記エレベータ制御装置は、前記安全監視装置が前記かごの位置を認識する位置に前記かごを移動させてから、前記安全監視装置への電力供給を停止することを特徴とする請求項1記載のエレベータ装置。
  6. 昇降路内に設けられ、前記昇降路内の位置に関する情報を記憶した情報記憶媒体、及び
    前記かごに設けられ、前記情報記憶媒体の情報を検出するリーダ
    をさらに備え、
    前記エレベータ制御装置は、前記情報記憶媒体が設置された位置へ前記かごを移動させてから、前記安全監視装置への電力供給を停止することを特徴とする請求項5記載のエレベータ装置。
  7. かご、
    前記かごの運転を制御するとともに、利用閑散時に一部の機器への電力供給を停止するエレベータ制御装置、及び
    異常の有無を監視する安全監視装置
    を備え、
    前記エレベータ制御装置は、利用閑散時に前記安全監視装置への電力供給を継続することを特徴とするエレベータ装置。
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