JP2013117420A - 測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】測定対象物の種類に対応して、適切な測定条件で測定することができる測定装置を提供する。
【解決手段】測定装置1は、DUT90の抵抗値を、測定条件を変更して測定可能な測定部2と、DUT90の種類に対応させた測定条件を予め記憶する測定条件記憶部5と、DUT90の種類を選択するための操作部3と、操作部3で選択されたDUT90の種類に対応する測定条件を、測定条件記憶部5から読み込んで、その測定条件で測定部2に測定させる測定制御部6とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、測定対象物の抵抗値などの電気的なパラメータを、測定条件を変更して測定可能な測定装置に関するものである。
近年、測定装置の機能が高度化しており、測定条件として種々の設定が可能になっている。一例として、抵抗測定装置では、測定用信号の電流レベル及び電圧レベル、電圧検出部が電圧を検出する検出タイミングなどの各種測定条件の設定が可能なものがある。各種測定条件は、測定対象物の種類に対応させて、測定者が適切に設定する必要がある。
例えば、コネクタやリレー、スイッチなどの接点には、通常、酸化被膜が生成されている。小電流用の接点の接触抵抗を抵抗測定装置で測定する場合、酸化被膜が生じている状態を維持したまま抵抗値を測定する必要がある。ところが、接触抵抗の測定用信号として、例えば5Vの高電圧を印加してしまうと、酸化被膜が電圧破壊されてしまい、酸化被膜の除去された接点同士が接触して低い抵抗値が測定されてしまうため、酸化皮膜を含めた抵抗値を測定できない。そのため、小電流用の接点の接触抵抗を測定する場合、測定用信号として低電圧や低電流の信号で測定しなければならない。例えば、国際電気標準会議では、IEC−512−2規格として、接点の接触抵抗を測定する場合、プローブ間の開放電圧を20mV以下に制限するように規定している。この規格に準拠して、抵抗値を測定する抵抗測定装置が特許文献1に記載されている。
特開平11−281688号公報
特許文献1に記載されたようなIEC−512−2に準拠した設定のみで抵抗測定を行う測定装置ではなく、汎用性を有する抵抗測定装置を使用して小電流用接点の接触抵抗を測定する場合、前述したように、信号レベルを適切に設定する必要がある。しかしながら、測定条件の設定は測定者に任されているため、誤った測定条件で測定してしまう可能性がある。
他にも、例えば巻線やコイルの直流抵抗を測定する場合、測定用信号の出力を開始してから、過渡現象が終了して定常状態になった後に測定を行わないと、正しい測定値が得られない。そのため、測定用信号を出力してから適切な検出タイミングで電圧を検出する必要がある。しかしながら、測定条件の設定は測定者に任されているため、過渡現象中に測定してしまう可能性がある。
又、例えば銅線などの銅製品の直流抵抗を測定する場合、銅製品は温度係数が大きいので、測定した直流抵抗は温度によって変化する。そのため、測定した直流抵抗を、基準温度における直流抵抗に換算する温度補正処理機能を有する測定装置がある。しかしながら、測定条件として温度補正処理機能を実行するか否かの設定は、測定者に任されているため、銅製品を測定する場合にもかかわらず温度補正処理機能をオフにしたまま測定してしまう可能性がある。
本発明は前記の課題を解決するためになされたもので、測定対象物の種類に対応して、適切な測定条件で測定することができる測定装置を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するためになされた、特許請求の範囲の請求項1に記載された測定装置は、測定対象物のパラメータを、測定条件を変更して測定可能な測定部と、該測定対象物の種類に対応させた該測定条件を予め記憶する測定条件記憶部と、該測定対象物の種類を選択するための操作部と、該操作部で選択された該測定対象物の種類に対応する該測定条件を、該測定条件記憶部から読み込んで、その測定条件で該測定部に測定させる測定制御部とを備えることを特徴とする。
請求項2に記載された測定装置は、請求項1に記載のもので、前記測定部が、前記測定対象物に測定用信号を供給し、該測定用信号が流れて発生する該測定対象物の両端電圧を検出して、該測定用信号の電流及び該両端電圧から前記パラメータを算出するものであることを特徴とする。
請求項3に記載された測定装置は、請求項2に記載のもので、前記測定部が、前記測定対象物又はその環境の温度を検出する温度センサを備えると共に、該温度センサの検出した温度、及び該測定対象物の温度係数に基づき、温度補正処理して前記パラメータを算出可能になっており、前記測定条件記憶部には、該温度補正処理の必要な該測定対象物の種類に対応させて、該温度補正処理の実行、及び該測定対象物の温度係数が記憶されていることを特徴とする。
請求項4に記載された測定装置は、請求項2に記載のもので、前記測定対象物の種類が小電流用接点であるときに、該接点の酸化被膜を破壊しない前記測定用信号のレベルを規定する条件が、前記測定条件記憶部に記憶されていることを特徴とする。
請求項5に記載された測定装置は、請求項2に記載のもので、前記測定対象物の種類が巻線又はコイルであるときに、前記測定用信号の出力の開始から前記両端電圧を検出するまでの検出遅延期間を規定する条件が、前記測定条件記憶部に記憶されていることを特徴とする。
請求項6に記載された測定装置は、請求項3に記載のもので、前記測定対象物の種類が銅製品であることを特徴とする。
本発明の測定装置によれば、測定対象物の種類を選択するだけで、測定対象物の測定に最適な測定条件で測定することができる。このため、測定者の熟練度などによらず、どのような測定者であっても測定条件の設定を誤ることなく、測定対象物のパラメータを正確に測定することができる。
又、測定部が、測定対象物に測定用信号を供給し、測定対象物の両端電圧を検出して、測定用信号の電流及び両端電圧からパラメータを算出するものである場合、例えば、測定用信号に関する測定条件、両端電圧の検出に関する検出遅延時間などの測定条件、パラメータの算出に関する測定条件を測定条件記憶部に記憶させておくことで、種々の測定対象物に適した測定条件で測定できる測定装置となる。
又、温度補正処理の必要な測定対象物の種類に対応させて、温度補正処理の実行、及び測定対象物の温度係数が測定条件記憶部に記憶されている場合、測定対象物を選択するだけで、測定者が特に測定条件を設定しなくても、温度補正処理された測定値を得ることができる。特に、銅製品は、比較的頻繁に測定されるものであり、温度係数も大きいので、測定対象物として記憶させておくと、便利である。
又、小電流用接点の酸化被膜を破壊しない測定用信号のレベルを規定する条件が測定条件記憶部に記憶されている場合、測定対象物として小電流用接点を選択するだけで、誰でも、小電流用接点の接触抵抗を正確に測定できる。又、巻線、コイルに対応させて、測定用信号の出力の開始から両端電圧を検出するまでの検出遅延期間を規定する条件が測定条件記憶部に記憶されている場合、測定対象物として巻線やコイルを選択するだけで、誰でも、過渡現象中ではなく定常状態における巻線等の抵抗を測定することができる。
本発明を適用する測定装置の使用状態を示すブロック図である。 本発明を適用する測定装置の動作を示すフローチャートである。 本発明を適用する測定装置の表示部の表示例を示す概要図である。
以下、本発明の実施例を詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
本発明を適用する測定装置1は、一例として直流抵抗測定装置であり、図1に示すように、測定部2、操作部3、表示部4、測定条件記憶部5、測定制御部6、及び時間計測部7を備えており、測定対象物(DUT)90の直流抵抗(パラメータの一例)の測定が可能になっている。
測定部2は、測定用信号供給部11、電圧検出部12、温度センサ13、及び測定値演算部14を備えている。測定用信号供給部11は、プローブPi1,Pi2を介して、DUT90に直流の測定用信号を供給する。測定用信号供給部11は、測定用信号として供給する定電流値、測定用信号を出力するための開放電圧(何れも測定条件の例)を可変して出力可能になっている。これらの測定条件は、測定制御部6から測定用信号供給部11に指示(設定)される。測定用信号の定電流値や開放電圧は、測定レンジ(入力レンジ)として設定されてもよい。
電圧検出部12は、プローブPv1,Pv2を介して、DUT90に測定用信号が流れて発生するDUT90の両端電圧を検出する。電圧検出部12は、電圧を検出する検出タイミング(測定条件の例)を、測定制御部6に指示される。電圧検出部12は、検出した両端電圧を測定値演算部14に出力する。
温度センサ13は、例えば、熱電対、白金測温抵抗などにより、DUT90の温度又はDUT90の環境温度を検出し、検出した温度を測定値演算部14に出力する。温度センサ13は、測定部2にケーブルで着脱可能に接続されていて、DUT90の任意の位置の温度を測定可能になっていることが好ましい。
測定値演算部14は、測定用信号供給部11に出力させた定電流、及び電圧検出部12の検出した両端電圧から、オームの法則にしたがってDUT90の抵抗値を算出して、測定制御部6に出力する。又、測定値演算部14は、測定した抵抗値の温度補正処理(測定条件の他の例)を実行できるようになっている。温度補正処理とは、測定した抵抗値を、基準温度のときの抵抗値に換算する処理である。具体的には、測定値演算部14は、測定制御部6から温度補正処理を指示されたときに、温度センサ13が検出した温度T、及び測定制御部6から指示される温度係数αに基づき、測定した抵抗値RTを、基準温度T0(例えば20℃)のときの抵抗値R0に換算する。温度補正するための換算式は下記の(1)式で表される。
0=RT/(1+α(T−T0)) ・・・(1)
操作部3は、測定者が操作して、DUT90の種類を選択したり、各種測定条件を手動で設定したりするための、例えば選択用のボタン、カーソルを上下左右に移動させるカーソルキー、数値設定用のテンキーなどである。操作部3で操作された内容は、測定制御部6に入力される。
表示部4は、測定値や測定条件などを表示可能な例えば液晶パネルである。表示部4は、測定制御部6に表示内容を制御される。
測定条件記憶部5は、例えば、ROM(リードオンリーメモリ)、フラッシュROM、ハードディスクなどの不揮発性のメモリであり、DUT90の種類に対応させた測定条件を予め記憶している。測定条件には、測定用信号の開放電圧、測定用信号の定電流値、検出遅延時間、温度補正処理の実行の有無など多くの測定条件があるが、測定条件記憶部5には、少なくとも通常の測定で使用される測定条件とは異なっている測定条件が記憶されていればよい。なお、測定対象物の種類ごとに、測定に用いる全ての測定条件を記憶させてもよい。測定条件記憶部5に記憶されている測定条件については後述する。
測定制御部6は、例えばCPU6a(中央処理演算装置)及びその動作用のプログラムを記憶するメモリ6bを備えており、測定装置1の各部の動作を統括的に制御する。この測定制御部6は、操作部3で選択されたDUT90の種類に対応する測定条件を、測定条件記憶部5から読み込んで、その測定条件によって測定部2に測定させる。なお、メモリ6bは測定条件記憶部5と共用されていてもよい。
時間計測部7は、検出遅延期間を測定するためのものである。検出遅延期間とは、測定用信号供給部11が測定用信号の出力を開始した時から、電圧検出部12が電圧の検出を開始する時までの期間である。時間計測部7は、例えばリアルタイムクロック、CPU6aの内部タイマなどで構成されている。時間計測部7は、測定制御部5に検出遅延期間を設定され、測定制御部5の指示で時間計測を直ちに開始し、検出遅延期間が経過した時に直ちに終了したことを示す信号を測定制御部7に出力する。
次に、測定装置1の動作について、図2のフローチャートに沿って説明する。
測定装置1の電源をオンにする(ステップS1)と、測定制御部6のCPU6aがメモリ6bの動作プログラムを読み込み、初期化処理(ステップS2)を実行する。この初期化処理で、測定制御部6は、一例として図3に示す「測定対象物の選択画面」を表示部4に表示させる。「測定対象物の選択画面」には、測定対象物の種類を選択可能に表示させる。同図は、測定対象物として「小電流用接点」、「銅製品」、「巻線/コイル」を表示させている例である。
DUT90として小電流用接点の接触抵抗を測定する場合、測定者は、操作部3のカーソルキーなどを操作して、「小電流用接点」を選択する(ステップS3)。小電流用接点とは、例えば、直流電圧10V以下にて10mA以下の電流を流すために用いられるような接点である。直流電圧は、12V以下,24V以下などである場合もある。微小電流用と呼ばれるものも含まれる。「小電流用接点」が選択されたときに、測定制御部6は、測定条件記憶部5から「小電流用接点」に対応する測定条件を読み込む(ステップS4)。その測定条件の例を表1に示す。同表に示すように、測定条件記憶部5には、「小電流用接点」に対応させて、接点の酸化被膜を破壊しない測定用信号のレベルを規定する条件が、少なくとも記憶されている。ここでは、測定用信号のレベルとして、接点の酸化被膜を破壊しない所定開放電圧(一例として直流電圧20mV)が、記憶されている。なお、測定用信号のレベルを規定する条件として、接点の酸化被膜を破壊しない所定電流(一例として直流電流1mA)が、記憶されていてもよい。又、測定用信号のレベルを規定する条件として、測定レンジが記憶されていてもよい。
Figure 2013117420
測定制御部5は、読み込んだ測定条件を測定部2に設定する(ステップS5)。又、表1中の「通常」の検出遅延期間や、表1に規定されていない他の測定条件は、通常使用される測定条件として、CPU6aの動作用プログラム中に初期値として予め設定されており、測定制御部5は、その初期値を測定部2に設定する。
具体的には、測定制御部5は、測定用信号供給部11に開放電圧が直流電圧20mVで測定用信号を出力させる。又、測定制御部5は、測定用信号を出力させた時に、時間計測部7に通常の検出遅延期間の計測を開始させ、その期間の計測が経過した時に、直ちに電圧検出部12にDUT90の両端電圧を検出させる(ステップS6)。続いて、測定値算出部12は、温度補正処理無しで、抵抗値を算出し、測定制御部5に出力する(ステップS7)。
測定制御部5は、測定部2の測定した測定値を表示部4に表示させる。以上で、小電流用接点の接触抵抗の測定が終了する。
このように、電源をオンしたときに表示される初期画面中から「小電流用接点」を選択することにより、どのような測定者が測定を行ったとしても、接点の酸化皮膜を破壊することなく、その接触抵抗を測定することができる。
次に、図3に示す「測定対象物の選択画面」で「銅製品」が選択された場合について説明する。DUT90として銅線や銅板などの抵抗値を測定するときに、測定者は「銅製品」を選択する(ステップS3)。「銅製品」が選択されると、測定制御部6は、測定条件記憶部5から「銅製品」に対応する測定条件を読み込む(ステップS4)。「銅製品」に対応する測定条件の例を表2に示す。同表に示すように、測定条件記憶部5には、少なくとも温度補正処理を実行すること、及び銅の温度係数が予め記憶されている。
Figure 2013117420
測定制御部5は、読み込んだ測定条件を測定部2に設定する(ステップS5)。具体的には、測定制御部5は、測定用信号供給部11から、通常の測定用信号を出力させる。又、測定制御部5は、時間計測部7に、測定用信号を出力させた時から通常の検出遅延期間の計測を開始させ、その期間が経過したときに、直ちに電圧検出部12にDUT90の両端電圧を検出させる(ステップS6)。又、温度補正処理が「有り」なので、測定制御部5は、測定値演算部14に温度センサ13から温度を読み込ませる(ステップS6)。なお、通常の測定用信号レベル、及び通常の検出遅延期間は、CPU6aの動作用プログラムに初期値として予め設定されている。
続いて、測定値演算部14は、まず抵抗値を算出し、さらに読み込んだ温度T、及び測定制御部5から設定された温度係数を用いて、前述した(1)式で温度補正処理して、基準温度における抵抗値を算出し、測定制御部6に出力する(ステップS7)。測定制御部6は基準温度に換算した抵抗値を、表示部4に表示させる(ステップS8)。
このように、電源をオンしたときに表示される画面中から「銅製品」を選択することにより、どのような測定者が測定を行ったとしても、基準温度における銅製のDUT90の抵抗値を測定できる。
次に、図3に示す「測定対象物の選択画面」で「巻線/コイル」が選択された場合について説明する。「巻線/コイル」が選択される(ステップS3)と、測定制御部6は、測定条件記憶部5から「巻線/コイル」に対応する測定条件を読み込む(ステップS4)。「巻線/コイル」に対応する測定条件の例を表3に示す。同表に示すように、測定条件記憶部5には、少なくとも検出遅延時間を規定する条件が予め記憶されている。同表では、検出遅延時間を規定する条件として、一例として、検出遅延時間を通常の期間よりも所定倍数(一例として100倍)長くするという条件が記憶されている。この所定倍数は、巻線等に測定用信号を印加し始めたときに生じる過渡現象が終了し、確実に定常状態となる倍数に設定されている。
Figure 2013117420
測定制御部5は、読み込んだ測定条件を測定部2に設定する(ステップS5)。具体的には、測定制御部5は、測定用信号供給部11から、通常の測定用信号を出力させる。又、測定制御部5は、時間計測部7に、測定用信号を出力させた時から通常の検出遅延時間の100倍の期間の計測を開始させ、その期間が経過したときに、直ちに電圧検出部12にDUT90の両端電圧を検出させる(ステップS6)。続いて、測定値算出部12は、温度補正処理無しで、抵抗値を算出し、測定制御部5に出力する(ステップS7)。測定制御部6は抵抗値を、表示部4に表示させる(ステップS8)。なお、通常の測定用信号レベル、及び通常の検出遅延期間は、CPU6aの動作用プログラムに予め設定されている。
このように、検出遅延期間を充分に長い期間に設定しているので、測定用信号の印加による過渡現象が終了して定常状態になってから両端電圧を検出することができる。したがって、どのような測定者が測定したとしても、巻線やコイルの直流抵抗値を正確に測定することができる。
なお、検出遅延期間を規定する条件として、一例として、検出遅延期間を算出式で演算して求めるという条件を、測定条件記憶部5に記憶させておいてもよい。用いる算出式自体は、測定条件記憶部5に記憶させておいてもよいし、CPU6aの動作用プログラムに含ませておいてもよい。
検出遅延期間tsを求めるための算出式の一例を(2)式に示す。
s=(−(L/R)×ln(1−IR/V))×M ・・・(2)
ここで、LはDUT90のインダクタンス、Rは(DUT90の抵抗値)+(プローブPi1,Pi2の配線抵抗)+(プローブPi1,Pi2の接触抵抗)、Iは測定用信号として流す定電流、Vは測定用信号供給部11の開放電圧、lnは自然対数、Mはマージン倍率である。Mは5〜50程度の適当な値(例えば10)とする。
(2)式中のインダクタンスL及び抵抗値Rの値は不明であるので、測定制御部5は、表示部4に、L及びRの値を入力するためのL,R入力設定用の画面(図示せず)を表示させる。測定者は、操作部3を操作して、L,Rの値を入力する(ステップS11)。この場合、抵抗値Rの測定を行う前であるので、測定者は予想される抵抗値よりも大きめの値をRとして入力する。(2)式中のI,Vは、測定制御部6が通常の測定時に測定用信号供給部11から出力させる値であり、CPU6aの動作用プログラムに初期値として設定されている。
測定制御部5は、ステップS11で入力されたL,R、及び、測定部2に出力させるI,Vを用いて(2)式を演算して検出遅延期間tsを求め、その検出遅延期間tsで測定部2に測定させ、抵抗値を求める(ステップS5〜S8)。
このように(2)式を用いることで、L,R,I,Vの値に即した検出遅延期間を算出できる。つまり、測定用信号の電圧(電流)が充分に安定する期間が過不足なく正確に算出できる。したがって、一層正確な測定値を、可及的に短時間で測定することができる。
検出遅延期間を算出する算出式は(2)式に限られず、例えば、ステップS11で入力されたL,Rから時定数τ=L/R を算出し、そのτにマージン倍率(5〜50程度の適当な値)を乗算して、検出遅延期間を算出するようにしてもよい。
図3に示す「測定対象物の選択画面」で「指定なし」が選択されたときには、測定装置1は、通常の抵抗測定装置として動作する。その場合、測定用信号の開放電圧、検出遅延期間などは、測定制御部6から測定部2に通常の値(初期値)で設定されるが、測定者が任意の値に手動で設定することもできる。
なお、直流抵抗を測定する測定装置1について説明したが、交流の測定用信号を出力して交流抵抗(パラメータの他の例)を測定する測定装置に本発明を適用してもよい。その場合、測定対象物の種類に対応させて、測定条件記憶部5に、測定用信号の交流定電流値、測定用信号を出力するための開放電圧、交流周波数、及び検出遅延期間の少なくとも一つの測定条件を記憶させておく。さらに、交流抵抗及び直流抵抗を測定可能な測定装置には、測定用信号が交流であるか、直流であるかの区別を測定条件として記憶させる。又、測定対象物のパラメータとして、インピーダンス、静電容量、インダクタンスなどを測定する測定装置に本発明を適用してもよい。
又、温度補正処理する測定対象物として「銅製品」の例について説明したが、アルミニウム(温度係数:0.0040)などの他の金属や導体を測定対象物として選択できるようにしてもよいし、絶縁材料を測定対象物として選択できるようにしてもよい。又、測定対象物として「小電流用接点」、「銅製品」、及び「巻線/コイル」の3つの例について説明したが、測定対象物はこれらの例に限られず、他の測定対象物について選択して測定できるようにしてもよい。又、表1〜表3に示した測定条件以外の他の測定条件を規定してもよい。
1は測定装置、2は測定部、3は操作部、4は表示部、5は測定条件記憶部、6は測定制御部、6aはCPU、6bはメモリ、7は時間計測部、11は測定用信号供給部、12は電圧検出部、13は温度センサ、14は測定値演算部、90は測定対象物
Pi1・Pi2・Pv1・Pv2はプローブである。

Claims (6)

  1. 測定対象物のパラメータを、測定条件を変更して測定可能な測定部と、
    該測定対象物の種類に対応させた該測定条件を予め記憶する測定条件記憶部と、
    該測定対象物の種類を選択するための操作部と、
    該操作部で選択された該測定対象物の種類に対応する該測定条件を、該測定条件記憶部から読み込んで、その測定条件で該測定部に測定させる測定制御部とを備えることを特徴とする測定装置。
  2. 前記測定部が、前記測定対象物に測定用信号を供給し、該測定用信号が流れて発生する該測定対象物の両端電圧を検出して、該測定用信号の電流及び該両端電圧から前記パラメータを算出するものであることを特徴とする請求項1に記載の測定装置。
  3. 前記測定部が、前記測定対象物又はその環境の温度を検出する温度センサを備えると共に、該温度センサの検出した温度、及び該測定対象物の温度係数に基づき、温度補正処理して前記パラメータを算出可能になっており、
    前記測定条件記憶部には、該温度補正処理の必要な該測定対象物の種類に対応させて、該温度補正処理の実行、及び該測定対象物の温度係数が記憶されていることを特徴とする請求項2に記載の測定装置。
  4. 前記測定対象物の種類が小電流用接点であるときに、該接点の酸化被膜を破壊しない前記測定用信号のレベルを規定する条件が、前記測定条件記憶部に記憶されていることを特徴とする請求項2に記載の測定装置。
  5. 前記測定対象物の種類が巻線又はコイルであるときに、前記測定用信号の出力の開始から前記両端電圧を検出するまでの検出遅延期間を規定する条件が、前記測定条件記憶部に記憶されていることを特徴とする請求項2に記載の測定装置。
  6. 前記測定対象物の種類が銅製品であることを特徴とする請求項3に記載の測定装置。
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