JP5959293B2 - 絶縁抵抗測定装置および絶縁抵抗測定方法 - Google Patents

絶縁抵抗測定装置および絶縁抵抗測定方法 Download PDF

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Description

本発明は、測定した絶縁抵抗値に基づく測定結果を報知する絶縁抵抗測定装置および絶縁抵抗測定方法に関するものである。
この種の絶縁抵抗測定装置および絶縁抵抗測定方法として、出願人は、絶縁抵抗測定装置およびその装置による絶縁抵抗値の測定方法を特開2000−214194号公報に開示している。この絶縁抵抗測定装置によって絶縁抵抗値を測定する際には、まず、被測定電気機器に一対のプローブを接触させると共に、測定開始を指示するための測定レバーをオン操作する。この際には、測定電圧発生部から被測定電気機器に定格測定電圧が印加されると共に、その状態において被測定電気機器を流れる電流が電流検出部によって検出される。また、印加電圧および検出電流がA/D変換部によってそれぞれディジタルデータに変換されると共に、A/D変換部から出力された電圧データおよび電流データに基づいて被測定電気機器の絶縁抵抗値がCPUによって算出される。これにより、CPUによる演算結果が表示部の測定値表示領域に表示される。
この場合、絶縁抵抗値の測定に際しては、測定される電流値や電圧値のふらつき、およびノイズなどの影響によって、算出された抵抗値が小刻みに変動したり、測定対象の本来的な絶縁状態とは相違する抵抗値(以下、「不正確な抵抗値」ともいう)が表示部に表示されたりするおそれがある。したがって、この種の測定装置および測定方法では、上記のような不都合が生じるのを回避するために、予め規定された数の複数の算出結果(電圧データおよび電流データに基づいて算出された抵抗値:以下、後述する平均化処理後の抵抗値と区別するために、「測定値」ともいう)を平均化処理して、その平均値を測定対象の絶縁抵抗値として報知する構成・方法が採用されている。具体的には、出願人が開示している絶縁抵抗測定装置およびその絶縁抵抗測定方法では、電圧データおよび電流データに基づいて算出した測定値を記憶部に記憶させると共に、予め規定された数(一例として、5個)の測定値を移動平均法によって平均化処理した平均値を測定対象の絶縁抵抗値として表示することで、上記のふらつきやノイズの影響を軽減している。これにより、上記の平均化処理を実施しない構成・方法と比較して、正確な絶縁抵抗値が小刻みに変動することなく表示部に表示される。
特開2000−214194号公報(第3−5頁、第1−5図)
しかしながら、出願人が開示している絶縁抵抗測定装置およびその絶縁抵抗測定方法には、以下の改善すべき課題が存在する。すなわち、出願人が開示している絶縁抵抗測定装置およびその絶縁抵抗測定方法では、表示される抵抗値が小刻みに変動したり、不正確な抵抗値が表示されたりする不具合を軽減するために、予め規定された数(上記の例では、5個)の測定値を平均化処理して、その平均値を測定対象の絶縁抵抗値として報知する構成・方法が採用されている。しかしながら、このような構成・方法によれば、平均化処理を実行しない構成・方法と比較して、上記の不具合を軽減することができるものの、平均化処理の対象とする測定値の数が少な過ぎる場合には、十分な効果を得られないという現状がある。このため、上記のような不具合が生じるのを十分に回避するために、一層多くの測定値を対象とする平均化処理を実行して絶縁抵抗値を取得するのが好ましい。
しかしながら、出願人は、平均化処理の対象とする測定値の数を多くするほど、測定用電圧の印加を開始してから正確な絶縁抵抗値を報知することができるようになるまでに要する時間が長くなることを見いだした。具体的には、この種の測定装置によって測定対象の絶縁抵抗値を測定する際には、測定対象が静電容量成分を有していることに起因して、測定対象に対して測定用電圧の印加を開始してから暫くの間、測定対象に接触させている両プローブの間を電流が流れることとなる。このため、図4に示すように、測定用電圧の印加を開始した時点t0から上記の静電容量成分のチャージが完了する時点t6までの間は、測定対象の実際の絶縁抵抗値よりも低い抵抗値が測定値として算出されることとなる。
一方、上記した不具合を好適に回避するために、前述した例のような5個の測定値を対象とする平均化処理に代えて、10個の測定値を対象とする平均化処理を実行する構成・方法を採用した場合、測定値が1個しか存在しない時点t1においては平均化処理が実施されずに、時点t1に算出された測定値が絶縁抵抗値R1として取得され、対象の測定値が10個に満たない時点t2〜t9までの間は、10個以下の各測定値を対象とする平均化処理が実行されて複数の測定値の平均値が絶縁抵抗値R2〜R9としてそれぞれ取得される。また、対象の測定値が10個以上となる時点t10以降においては、移動平均法によって10個の測定値がそれぞれ平均化処理されてその平均値が絶縁抵抗値R10,R11・・としてそれぞれ取得される。
しかしながら、この例では、例えば、時点t10において取得される絶縁抵抗値R10が、静電容量成分のチャージが完了していない時点t1〜t5にそれぞれ算出された5個の不正確な測定値を平均化処理の対象に含んで取得されているため、測定対象の実際の絶縁抵抗値Rxとは相違する不正確な値となる。同様にして、時点t14において取得される絶縁抵抗値R14も、静電容量成分のチャージが完了していない時点t5に算出された不正確な測定値を平均化処理の対象に含んで取得されているため、絶縁抵抗値R1〜R13などと同様に不正確な値となる。このように、静電容量成分のチャージが完了していない時点において算出された測定値が不正確であることに起因して、この不正確な測定値が平均化処理の対象から除外される時点(この例では、時点t15)まで正確な絶縁抵抗値を取得することができないため、平均化処理の対象とする測定値の数を多くしたときには、不正確な測定値が平均化処理の対象から除外されるまでに長い時間を要する結果、正確な絶縁抵抗値を表示することができるようになるまでに長い時間を要することとなる。
本発明は、かかる改善すべき課題に鑑みてなされたものであり、正確な絶縁抵抗値に基づく測定結果を報知し得る状態となるまでに要する時間を十分に短縮し得る絶縁抵抗測定装置および絶縁抵抗測定方法を提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく、請求項1記載の絶縁抵抗測定装置は、絶縁抵抗値を測定する測定処理を予め規定された時間間隔で実行し、かつ当該測定処理の都度、測定した前記絶縁抵抗値を含むNa個(Naは、予め規定された2以上の自然数)の前記絶縁抵抗値のうちのNb個(Nbは、Na以下の予め規定された自然数)の当該絶縁抵抗値を移動平均法によって平均化処理して第1の平均値を取得し、かつ当該Na個の前記絶縁抵抗値を測定するまでの間においてはそのときまでに測定した当該絶縁抵抗値に基づいて平均化処理した平均値を前記第1の平均値として取得する第1の平均値取得処理を実行すると共に、当該第1の平均値に基づく測定結果を報知する第1の測定結果報知処理を実行する測定処理部を備えた絶縁抵抗測定装置であって、前記測定処理部は、前記測定処理の都度、測定した前記絶縁抵抗値と直前の測定処理において測定した前記絶縁抵抗値とを比較すると共に、当該測定した絶縁抵抗値が当該直前の測定処理において測定した絶縁抵抗値よりも小さいとの条件がM回(Mは、予め規定された自然数)満たされたときに、当該測定した絶縁抵抗値および当該直前の測定処理において測定した絶縁抵抗値のいずれか予め規定された一方を前記Na個の絶縁抵抗値のうちの最初の1個とする前記第1の平均値取得処理を開始する。
また、請求項2記載の絶縁抵抗測定装置は、請求項1記載の絶縁抵抗測定装置において、前記測定処理部は、前記条件がM回満たされるまで、前記測定処理の都度、測定した前記絶縁抵抗値を含むLa個(Laは、予め規定された2以上の自然数)の前記絶縁抵抗値のうちのLb個(Lbは、Na以下であって、かつ(Nb−1)以下の予め規定された自然数)の当該絶縁抵抗値を移動平均法によって平均化処理して第2の平均値を取得する第2の平均値取得処理を実行すると共に、当該第2の平均値に基づく測定結果を報知する第2の測定結果報知処理を実行する。
また、請求項3記載の絶縁抵抗測定方法は、絶縁抵抗値を測定する測定処理を予め規定された時間間隔で実行し、かつ当該測定処理の都度、測定した前記絶縁抵抗値を含むNa個(Naは、予め規定された2以上の自然数)の前記絶縁抵抗値のうちのNb個(Nbは、Na以下の予め規定された自然数)の当該絶縁抵抗値を移動平均法によって平均化処理して第1の平均値を取得し、かつ当該Na個の前記絶縁抵抗値を測定するまでの間においてはそのときまでに測定した当該絶縁抵抗値に基づいて平均化処理した平均値を前記第1の平均値として取得する第1の平均値取得処理を実行すると共に、当該第1の平均値に基づく測定結果を報知する第1の測定結果報知処理を実行する絶縁抵抗測定方法であって、前記測定処理の都度、測定した前記絶縁抵抗値と直前の測定処理において測定した前記絶縁抵抗値とを比較すると共に、当該測定した絶縁抵抗値が当該直前の測定処理において測定した絶縁抵抗値よりも小さいとの条件がM回(Mは、予め規定された自然数)満たされたときに、当該測定した絶縁抵抗値および当該直前の測定処理において測定した絶縁抵抗値のいずれか予め規定された一方を前記Na個の絶縁抵抗値のうちの最初の1個とする前記第1の平均値取得処理を開始する。
また、請求項4記載の絶縁抵抗測定方法は、請求項3記載の絶縁抵抗測定方法において、前記条件がM回満たされるまで、前記測定処理の都度、測定した前記絶縁抵抗値を含むLa個(Laは、予め規定された2以上の自然数)の前記絶縁抵抗値のうちのLb個(Lbは、Na以下であって、かつ(Nb−1)以下の予め規定された自然数)の当該絶縁抵抗値を移動平均法によって平均化処理して第2の平均値を取得する第2の平均値取得処理を実行すると共に、当該第2の平均値に基づく測定結果を報知する第2の測定結果報知処理を実行する。
請求項1記載の絶縁抵抗測定装置、および請求項3記載の絶縁抵抗測定方法では、測定処理の都度、測定した絶縁抵抗値と直前の測定処理において測定した絶縁抵抗値とを比較すると共に、測定した絶縁抵抗値が直前の測定処理において測定した絶縁抵抗値よりも小さいとの条件がM回満たされたときに、測定した絶縁抵抗値および直前の測定処理において測定した絶縁抵抗値のいずれか予め規定された一方をNa個の絶縁抵抗値のうちの最初の1個とし、Na個の絶縁抵抗値を測定したときにはそのうちのNb個を対象とし、Na個の絶縁抵抗値を測定するまでの間においてはそのときまでに測定した絶縁抵抗値を対象とする第1の平均値取得処理を開始する。
したがって、請求項1記載の絶縁抵抗測定装置、および請求項3記載の絶縁抵抗測定方法によれば、測定対象が有している静電容量成分のチャージが完了して測定処理によって測定される絶縁抵抗値が測定対象の本来的な絶縁抵抗値と同レベルでほぼ一定となり、測定処理によって測定される絶縁抵抗値が、直前の測定処理において測定された絶縁抵抗値よりも小さな値となり得る状態において、測定される絶縁抵抗値のふらつきやノイズの影響等によって、「直前の測定処理において測定した絶縁抵抗値よりも、測定した絶縁抵抗値の方が小さな値となる」との条件が満たされた時点以降に実行される第1の平均値取得処理において、測定対象が有している静電容量成分のチャージが完了していない状態で測定されたことで不正確である絶縁抵抗値の影響が排除された第1の平均値、すなわち、測定対象が有している静電容量成分のチャージが完了した状態で測定された正確な絶縁抵抗値に基づいて算出された第1の平均値を取得できるため、上記のふらつきやノイズの影響を十分に軽減するために、第1の平均値取得処理の対象とする絶縁抵抗値の数を十分に多く規定したとしても、上記の条件が満たされた時点から、ほぼ正確な絶縁抵抗値(第1の平均値)に基づく測定結果を報知することができる。これにより、測定用電圧の印加を開始してから、正確な絶縁抵抗値(第1の平均値)に基づく測定結果を報知することが可能となるまでに要する時間を十分に短縮することができる。
また、請求項2記載の絶縁抵抗測定装置、および請求項4記載の絶縁抵抗測定方法によれば、上記の条件がM回満たされるまで、測定処理の都度、測定した絶縁抵抗値を含むLa個の絶縁抵抗値のうちのLb個(第1の平均値取得処理において処理対象とする数よりも少ない数)の絶縁抵抗値を対象とする第2の平均値取得処理を実行すると共に、取得した値に基づく測定結果を報知する第2の測定結果報知処理を実行することにより、静電容量成分のチャージが完了していない状態においても、絶縁抵抗値が徐々に大きな値に変化している旨を報知することで、チャージが完了していないことを利用者に認識させることができる。
絶縁抵抗測定装置1の構成図である。 絶縁抵抗測定処理10の開始時点からの経過時間、各時点において測定される絶縁抵抗値、および平均化処理の対象とする絶縁抵抗値の関係について説明するための説明図である。 絶縁抵抗測定処理10のフローチャートである。 従来の絶縁抵抗測定装置における測定処理の開始時点からの経過時間、各時点において測定される絶縁抵抗値、および平均化処理の対象とする絶縁抵抗値の関係について説明するための説明図である。
以下、添付図面を参照して、絶縁抵抗測定装置および絶縁抵抗測定方法の実施の形態について説明する。
図1に示す絶縁抵抗測定装置1は、「絶縁抵抗測定装置」の一例であって、後述する「絶縁抵抗測定方法」に従って測定対象Xにおける任意の2点間の絶縁抵抗値を測定可能に構成されている。具体的には、絶縁抵抗測定装置1は、測定部2、操作部3、表示部4、記憶部5および処理部6を備えて構成されている。測定部2は、処理部6と相まって「測定処理部」を構成する。この測定部2は、コンタクトプローブ2a,2bを介して測定対象Xに測定用電圧を印加する測定電圧発生部(図示せず)や、測定対象Xに印加している測定用電圧や測定対象Xに流れる電流を検出して測定データDa(電圧値データ)および測定データDb(電流値データ)を出力するA/D変換部(図示せず)などを備えて構成されている。
操作部3は、図示しない測定開始/停止スイッチや、絶縁抵抗測定装置1の動作条件(測定条件)を設定するための各種操作スイッチを備え、スイッチ操作に応じて操作信号を出力する。表示部4は、処理部6の制御に従って測定結果(測定対象Xの絶縁抵抗値)などを表示する。なお、表示部4を備えた「絶縁抵抗測定装置」の例について説明するが、「表示部」を備えずに、外部装置としての「表示部」に測定結果等を表示させる構成を採用することもできる。記憶部5は、処理部6の動作プログラムや、処理部6によって演算された抵抗値データDcなどを記憶する。
処理部6は、絶縁抵抗測定装置1を総括的に制御する。具体的には、処理部6は、操作部3の測定開始/停止スイッチが操作されたとき(開始条件が満たされたとき)に、測定部2を制御して、測定対象Xに対する測定用電圧の印加、および測定データDa,Dbの生成を開始させる。また、処理部6は、測定部2から出力された測定データDa,Dbに基づいて測定対象Xにおいてコンタクトプローブ2a,2bが接触させられている2点間の絶縁抵抗値を演算して抵抗値データDcを生成し(後述する絶縁抵抗測定処理10におけるステップ16:図3参照)、生成した抵抗値データDcを記憶部5に記憶させる。さらに、処理部6は、記憶部5に記憶させた抵抗値データDcを対象とする平均化処理を実行して絶縁抵抗値Rを取得(算出)する(「第1の平均値取得処理」および「第2の平均値取得処理」の一例:後述する絶縁抵抗測定処理10におけるステップ19:図3参照)。
この場合、本例の絶縁抵抗測定装置1では、後述するように、絶縁抵抗値の測定処理を開始して測定対象Xに対する測定用電圧の印加を開始した時点から、測定対象Xが有する静電容量成分のチャージが完了するまでの各時点において、一例として、5個の抵抗値データDcの値(「La個」および「Lb個」が共に5個の例)を対象として移動平均法による平均化処理を実行して絶縁抵抗値Rを取得(算出)する。また、本例の絶縁抵抗測定装置1では、測定対象Xが有する静電容量成分のチャージが完了した後に、一例として、20個の抵抗値データDcの値(連続する「Na=20個」のうちの「Nb=20個」の例)を対象として移動平均法による平均化処理を実行して絶縁抵抗値Rを取得する(算出する)構成・方法が採用されている。なお、上記の両平均化処理の具体的な手順については、後に詳細に説明する。さらに、処理部6は、取得した絶縁抵抗値Rを数値やグラフによって表示部4に表示させる測定結果表示処理(「第1の測定結果報知処理」および「第2の測定結果報知処理」の一例:絶縁抵抗測定処理10におけるステップ20)を実行する。
この絶縁抵抗測定装置1では、図示しない電源スイッチが投入されたときに、処理部6が、記憶部5に記憶されている動作プログラムに従い、図3に示す絶縁抵抗測定処理10を開始する。この絶縁抵抗測定処理10では、処理部6は、まず、測定条件を初期化する(ステップ11)。具体的には、処理部6は、「測定処理」を実行する時間間隔を予め規定された初期値(一例として、300ms間隔)に設定すると共に、後述するステップ19において実行する平均化処理の対象とする測定値(後述するステップ16において生成される抵抗値データDcの値)の数に関する設定値を、初期値として予め規定された数(一例として、5個:連続する「La=5個」のうちの「Lb=5個」の例)に規定する。次いで、処理部6は、操作部3の測定開始/停止スイッチがオン操作されているか否かを判別する(ステップ12)。
また、処理部6は、操作部3からの操作信号に基づいて測定開始/停止スイッチがオン操作されていると判別したときに、コンタクトプローブ2a,2bが測定対象Xに接触しているか否かを判別する(コンタクトチェック:ステップ13)。この際に、コンタクトプローブ2a,2bが測定対象Xに接触していないと判別したときには、前述したステップ11の処理と同様にして測定条件を初期化すると共に(ステップ14)、一例として「OVERFLOW」との表示を表示部4に表示させることによってコンタクトプローブ2a,2bが測定対象Xに接触していない旨を報知し(ステップ15)、その後に、上記のステップ12に戻って、測定開始/停止スイッチがオン操作されているか否かを判別する。
一方、上記のステップ13においてコンタクトプローブ2a,2bが測定対象Xに接触していると判別したときには、処理部6は、測定対象Xの絶縁抵抗値を測定する処理処理を実行する(ステップ16)。具体的には、処理部6は、測定部2を制御して測定データDa,Dbを生成する処理を開始させる。この際に、測定部2は、処理部6の制御に従い、コンタクトプローブ2a,2bを介して測定対象Xへの測定用電圧の印加を開始すると共に、印加している測定用電圧、および測定用電圧を印加している状態において測定対象Xを流れる電流をそれぞれ検出して測定データDa,Dbを生成し、生成した測定データDa,Dbを処理部6に出力する。また、処理部6は、測定部2から出力された測定データDa,Dbに基づき、コンタクトプローブ2a,2bが接触させられている2点間の絶縁抵抗値を演算して抵抗値データDc(「測定した絶縁抵抗値」の一例)を生成して記憶部5に記憶させる。
次いで、処理部6は、後述するステップ22における処理によって、平均化処理の対象とする測定値の数(処理対象数)に関する設定を変更したか否かを判別する(ステップ17)。なお、この時点においてはステップ22の処理を実行していないため、処理部6は、設定変更がないと判別して、上記のステップ16における「測定処理」によって生成した抵抗値データDcの値(「測定した絶縁抵抗値」の一例)が、そのステップ16における「測定処理」の1回前に実行した「測定処理(ステップ16の処理)」によって生成した抵抗値データDcの値(「直前の測定処理において測定した絶縁抵抗値」の一例)よりも小さいか否かを判別する(ステップ18)。
この場合、図2に示すように、ステップ16における「測定処理」を1回だけしか実行していないこの時点t1においては、「直前の測定処理において測定した絶縁抵抗値」が存在しないため、処理部6は、「測定した絶縁抵抗値」が「直前の測定処理において測定した絶縁抵抗値」よりも小さいとの条件が満たされないと判別し、記憶部5に記憶させた抵抗値データDcの値を対象とする平均化処理を実行する(ステップ19)。この際に、ステップ16における「測定処理」を1回だけしか実行していないこの時点t1においては、平均化処理の対象となる抵抗値データDcが時点t1において生成した1個だけのため、処理部6は、記憶部5に記憶されている1個の抵抗値データDcの値を平均化処理の算出結果(測定値)である絶縁抵抗値R1として取得する。
次いで、処理部6は、取得した絶縁抵抗値R1の値(「測定結果」の一例)を表示部4に表示させる(「第2の測定結果報知処理」の一例:ステップ20)。続いて、処理部6は、予め規定された終了条件(一例として、測定開始/停止スイッチの操作によって測定終了を指示されたとき、または、予め設定された時間に亘って絶縁抵抗値の測定を実行したとき)が満たされたか否かを判別する(ステップ21)。この際に、終了条件が満たされていないと判別した処理部6は、上記のステップ12に戻って、上記した一連の処理を再び実行する。
この場合、時点t1,t2の2回に亘って上記のステップ16の処理を実行することで記憶部5に2個の抵抗値データDcが記憶されている状態においては、処理部6は、上記のステップ18の判別処理に際して、時点t1において生成した抵抗値データDcの値を「直前の測定処理において測定した絶縁抵抗値」とし、かつ、時点t2において生成した抵抗値データDcの値を「測定した絶縁抵抗値」としてこの2個の値を比較する。また、時点t1〜t3の3回に亘って上記のステップ16の処理を実行することで記憶部5に3個の抵抗値データDcが記憶されている状態においては、処理部6は、上記のステップ18の判別処理に際して、時点t2において生成した抵抗値データDcの値を「直前の測定処理において測定した絶縁抵抗値」とし、かつ、時点t3において生成した抵抗値データDcの値を「測定した絶縁抵抗値」としてこの2個の値を比較する。
この際に、測定対象Xに対する測定用電圧の印加を開始してから暫くの間は、測定対象Xが有している静電容量成分のチャージが完了していないため、測定対象Xにおけるコンタクトプローブ2a,2bの接触部位間が好適に絶縁されていたとしても、両コンタクトプローブ2a,2b間を電流が流れ、その電流値が徐々に小さくなる。したがって、図2に示すように、測定対象Xに対する測定用電圧の印加を開始した時点t0から、上記の静電容量成分のチャージが完了する時点t6までの間は、上記のステップ16における「測定処理」によって生成される抵抗値データDcの値(測定対象Xの絶縁抵抗値)が徐々に大きな値に変化することとなる。
このため、測定部2から出力される測定データDa,Dbの値に僅かなふらつきが生じたとしても、静電容量成分のチャージが完了していない各時点t2〜t5、および静電容量成分のチャージが完了した時点t6において実行されるステップ18の判別処理に際しては、「直前の測定処理において測定した絶縁抵抗値」よりも「測定した絶縁抵抗値」の方が大きな値となる。この結果、処理部6は、時点t2〜t6において、「測定した絶縁抵抗値」が「直前の測定処理において測定した絶縁抵抗値」よりも小さいとの条件が満たされないと判別し(ステップ18)、後述するステップ22の処理を実行することなく、記憶部5に記憶させた抵抗値データDcの値を平均化処理する(ステップ19)。
具体的には、時点t1,t2の2回に亘って上記のステップ16の処理を実行することで記憶部5に2個の抵抗値データDcが記憶されている状態において、処理部6は、時点t1において生成した抵抗値データDcの値と、時点t2において生成した抵抗値データDcの値とを平均化処理して、その算出結果(測定値:「第2の平均値」の一例)を絶縁抵抗値R2として取得する。また、時点t1〜t3の3回に亘って上記のステップ16の処理を実行することで記憶部5に3個の抵抗値データDcが記憶されている状態において、処理部6は、時点t1〜t3においてそれぞれ生成した抵抗値データDcの各値を平均化処理して、その算出結果(測定値:「第2の平均値」の他の一例)を絶縁抵抗値R3として取得する。
さらに、例えば、時点t1〜t5の5回に亘って上記のステップ16の処理を実行することで記憶部5に5個の抵抗値データDcが記憶されている状態において、処理部6は、時点t1〜t5においてそれぞれ生成した抵抗値データDcの各値を平均化処理して、その算出結果(測定値:「第2の平均値」のさらに他の一例)を絶縁抵抗値R5として取得する。また、例えば、時点t1〜t6の6回に亘って上記のステップ16の処理を実行することで記憶部5に6個の抵抗値データDcが記憶されている状態において、処理部6は、時点t2〜t6においてそれぞれ生成した5個の抵抗値データDcの各値を平均化処理して、その算出結果(測定値:「第2の平均値」のさらに他の一例)を絶縁抵抗値R6として取得する。さらに、処理部6は、上記の各時点t2〜t6において、ステップ19の平均化処理によって取得した絶縁抵抗値R2〜R6の値(「測定結果」の他の一例)を表示部4に表示させる(ステップ20)。これにより、各時点t1,t2・・t6において、表示部4に表示されている絶縁抵抗値が徐々に大きな値に変化する。
一方、測定対象Xに対する測定用電圧の印加を開始してから暫くの時間が経過したときには、測定対象Xが有している静電容量成分のチャージが完了する結果、測定対象Xにおけるコンタクトプローブ2a,2bの接触部位間が好適に絶縁されていれば、両コンタクトプローブ2a,2b間を電流が殆ど流れない状態となる。したがって、図2に示すように、静電容量成分のチャージが完了した時点(同図の例では、時点t6)以降においては、測定対象Xの本来的な絶縁抵抗値Rxと同レベルの絶縁抵抗値が測定されることとなる。この場合、静電容量成分のチャージが完了した時点t6以降においても、測定部2から出力される測定データDa,Dbの値に僅かなふらつきが生じるため、各時点tにおけるステップ16の「測定処理」によって生成される抵抗値データDcの値にふらつきが生じる。
この結果、静電容量成分のチャージが完了していないことに起因して抵抗値データDcの値が徐々に大きな値に変化する時点t1〜t6の間とは異なり、時点t7以降においては、上記のふらつきに起因して、「直前の測定処理において測定した絶縁抵抗値」よりも「測定した絶縁抵抗値」の方が小さな値となることがある。このため、「直前の測定処理において測定した絶縁抵抗値」よりも「測定した絶縁抵抗値」の方が小さな値となるとの現象が生じたときには、静電容量成分のチャージが完了して、測定対象Xの本来的な絶縁抵抗値Rxと同レベルの絶縁抵抗値を測定可能な状態になったと判別することができる。
一方、前述したように、表示される絶縁抵抗値が小刻みに変動したり、不正確な絶縁抵抗値が表示されたりする不具合を好適に回避するには、平均化処理の対象とする値の数を十分に多くするのが好ましい。したがって、本例の絶縁抵抗測定装置1では、「直前の測定処理において測定した絶縁抵抗値」よりも「測定した絶縁抵抗値」の方が小さな値となるとの条件が満たされたとき、すなわち、静電容量成分のチャージが完了して、測定対象Xの本来的な絶縁抵抗値Rxとは大きく相違する絶縁抵抗値が測定される可能性が十分に低下したときに(ステップ18)、ステップ19において実行する平均化処理の対象とする測定値(ステップ16において生成される抵抗値データDcの値)の数に関する設定値を、予め規定された数(一例として、「Na個」=「Nb個」=20個)に変更する(ステップ22)。具体的には、図2に示す例においては、「直前の測定処理において測定した絶縁抵抗値」よりも「測定した絶縁抵抗値」の方が小さな値となるとの条件が満たされた時点t8において(「測定した絶縁抵抗値が直前の測定処理において測定した絶縁抵抗値よりも小さいとの条件がM=1回満たされたとき」との状態の一例:ステップ18)、処理部6は、平均化処理の対象とする値の数を20個に変更する(ステップ22)。
次いで、処理部6は、「直前の測定処理において測定した絶縁抵抗値(この例では、時点t7において実行したステップ16の「測定処理」において生成した抵抗値データDcの値)」を上記の20個の値のうちの最初の1個として(「いずれか予め規定された一方」が「直前の測定処理において測定した絶縁抵抗値」の例)、時点t7,t8において生成した2個の抵抗値データDcの値を平均化処理して、その算出結果(測定値:「第1の平均値」の一例)を絶縁抵抗値R8として取得して(「第1の平均値取得処理」の一例:ステップ19)、その値を表示部4に表示させる(「第1の測定結果報知処理」の一例:ステップ20)。この場合、上記の例において時点t8におけるステップ19の平均化処理では、静電容量成分のチャージが完了していないことに起因して測定対象Xの本来的な絶縁抵抗値Rxとは大きく相違する絶縁抵抗値R1〜R7の影響が排除されている。このため、本来的な絶縁抵抗値Rxと同レベルのほぼ正確な絶縁抵抗値R8が取得されて、ほぼ正確な絶縁抵抗値が表示部4に表示されることとなる。
また、時点t9において、処理部6は、時点t8における上記のステップ22における処理によって平均化処理の対象とする測定値の数に関する設定値が変更されていると判別すると共に(ステップ17)、時点t7〜t9において生成した3個の抵抗値データDcの値を平均化処理して、その算出結果(測定値:「第1の平均値」の他の一例)を絶縁抵抗値R9として取得して(ステップ19)、その値を表示部4に表示させる(ステップ20)。さらに、時点t10においては、時点t7〜t10において生成した4個の抵抗値データDcの値を平均化処理して、その算出結果(測定値:「第1の平均値」のさらに他の一例)を絶縁抵抗値R10として取得して(ステップ19)、その値を表示部4に表示させる(ステップ20)。同様にして、時点t26においては、時点t7〜t26において生成した20個の抵抗値データDcの値を平均化処理して、その算出結果(測定値:「第1の平均値」のさらに他の一例)を絶縁抵抗値R26として取得して(ステップ19)、その値を表示部4に表示させる(ステップ20)。一方、時点t27においては、時点t8〜t27において生成した20個の抵抗値データDcの値を平均化処理して、その算出結果(測定値:「第1の平均値」のさらに他の一例)を絶縁抵抗値R26として取得して(ステップ19)、その値を表示部4に表示させる(ステップ20)。
この場合、時点t9以降において実行されるステップ19における平均化処理では、前述した時点t8におけるステップ19の平均化処理時と同様にして、静電容量成分のチャージが完了していないことに起因して測定対象Xの本来的な絶縁抵抗値Rxとは大きく相違する絶縁抵抗値R1〜R7の影響が排除されている。このため、時点t9以降においては、本来的な絶縁抵抗値Rxと同レベルのほぼ正確な絶縁抵抗値R9,R10・・がそれぞれ取得されて、ほぼ正確な絶縁抵抗値が表示部4に表示されることとなる。
一方、絶縁抵抗測定処理10の実行中にコンタクトプローブ2a,2bの測定対象Xに対する接触が解除されたときに、処理部6は、コンタクトプローブ2a,2bが測定対象Xに接触していないと判別し(ステップ13)、測定条件を初期化すると共に(ステップ14)、「OVERFLOW」との表示を表示部4に表示させることによってコンタクトプローブ2a,2bが測定対象Xに接触していない旨を報知して(ステップ15)、上記のステップ12に戻る。この際に、上記のステップ14において測定条件初期化されることで、平均化処理の対象とする測定値の数が初期値として5個に規定される。しかしながら、その後のいずれかの時点において、抵抗値データDcの値のふらつきに起因して「直前の測定処理において測定した絶縁抵抗値」よりも「測定した絶縁抵抗値」の方が小さな値となるとの条件が満たされて(ステップ18)、平均化処理の対象とする値の数が再び20個に変更される(ステップ22)。この後、終了条件が満たされたとき(例えば、測定開始/停止スイッチの操作されたとき)には(ステップ21)、処理部6は、この絶縁抵抗測定処理10を終了する。
このように、この絶縁抵抗測定装置1、および絶縁抵抗測定装置1による絶縁抵抗測定方法では、絶縁抵抗測定処理10におけるステップ16の「測定処理」の都度、測定した絶縁抵抗値(抵抗値データDcの値)と直前の測定処理において測定した絶縁抵抗値(1回前のステップ16において生成した抵抗値データDcの値)とを比較すると共に、測定した絶縁抵抗値が直前の測定処理において測定した絶縁抵抗値よりも小さいとの条件がM=1回満たされたときに、測定した絶縁抵抗値および直前の測定処理において測定した絶縁抵抗値のいずれか予め規定された一方(この例では、直前の測定処理において測定した絶縁抵抗値)をNa=20個の絶縁抵抗値のうちの最初の1個とし、Na=20個の絶縁抵抗値を測定したときにはそのうちのNb=20個を対象とし、Na=20個の絶縁抵抗値を測定するまでの間においてはそのときまでに測定した絶縁抵抗値を対象とする「第1の平均値取得処理(ステップ19)」を開始する。
したがって、この絶縁抵抗測定装置1、および絶縁抵抗測定装置1による絶縁抵抗測定方法によれば、測定対象Xが有している静電容量成分のチャージが完了してステップ16の「測定処理」によって測定される絶縁抵抗値(抵抗値データDcの値)が測定対象Xの本来的な絶縁抵抗値Rxと同レベルでほぼ一定となり、「測定処理」によって測定される絶縁抵抗値(抵抗値データDcの値)が「直前の測定処理」において測定された絶縁抵抗値(抵抗値データDcの値)よりも小さな値となり得る状態(上記の例では、時点t6)において、測定データDa,Dbのふらつきやノイズの影響等によって「直前の測定処理において測定した絶縁抵抗値」よりも「測定した絶縁抵抗値」の方が小さな値となるとの条件が満たされた時点(この例では、時点t8)以降に実行される「第1の平均値取得処理(ステップ19)」において、測定対象Xが有している静電容量成分のチャージが完了していない状態で測定されたことで不正確である絶縁抵抗値の影響が排除された絶縁抵抗値R(第1の平均値)、すなわち、測定対象Xが有している静電容量成分のチャージが完了した状態で測定された正確な絶縁抵抗値に基づいて算出された絶縁抵抗値R(第1の平均値)を取得できるため、上記のふらつきやノイズの影響を十分に軽減するために、「第1の平均値取得処理」の対象とする絶縁抵抗値の数を十分に多く規定したとしても、上記の「条件」が満たされた時点から、ほぼ正確な絶縁抵抗値Rを表示部4に表示させることができる。これにより、測定対象Xに対する測定用電圧の印加を開始してから、正確な絶縁抵抗値Rを表示部4に表示させることが可能となるまでに要する時間を十分に短縮することができる。
また、この絶縁抵抗測定装置1、および絶縁抵抗測定装置1による絶縁抵抗測定方法によれば、「第1の平均値取得処理」において「Na個」の絶縁抵抗値としての予め規定された3個以上の絶縁抵抗値(この例では、20個の絶縁抵抗値)を平均化処理すると共に、上記の条件が満たされるまで、ステップ16の「測定処理」の都度、測定した絶縁抵抗値を含むLa=5個の絶縁抵抗値のうちのLb=5個(「第1の平均値取得処理」において処理対象とする数よりも少ない数)の絶縁抵抗値を対象とする「第2の平均値取得処理(ステップ19)」を実行して、取得した値を表示部4に表示させる「第2の測定結果報知処理(ステップ20)」を実行することにより、静電容量成分のチャージが完了していない状態においても、徐々に大きな値に変化する絶縁抵抗値Rが表示部4に表示されることで、チャージが完了していないことを利用者に認識させることができる。
なお、「絶縁抵抗測定装置」および「絶縁抵抗測定方法」は、上記の絶縁抵抗測定装置1の構成およびその絶縁抵抗測定方法に限定されない。例えば、「第2の平均値取得処理」において連続する「La=5個」のうちの「Lb=5個」の絶縁抵抗値(抵抗値データDcの値)を対象とする平均化処理を実行すると共に、「第1の平均値取得処理」において連続する「Na=20個」のうちの「Nb=20個」の絶縁抵抗値(抵抗値データDcの値)を対象とする平均化処理を実行する例について説明したが、「第2の平均値取得処理」において、「La個」>「Lb個」の絶縁抵抗値を対象とする平均化処理を実行したり、「第1の平均値取得処理」において、「Na個」>「Nb個」の絶縁抵抗値を対象とする平均化処理を実行したりすることもできる。また、平均化処理の対象とする「Nb個」の絶縁抵抗値や「Lb個」の絶縁抵抗値は、連続する「Na個」のうちの「Nb個」の絶縁抵抗値や、連続する「La個」のうちの「Lb個」の絶縁抵抗値に限定されず、不連続な「Na個」のうちの「Nb個」の絶縁抵抗値や、不連続な「La個」のうちの「Lb個」の絶縁抵抗値を平均化処理の対象とすることもできる。
具体的には、一例として、「第2の平均値取得処理」において、「La=5個」の絶縁抵抗値のうちの最大値および最小値の2個を除く「Lb=3個」を対象とする平均化処理を実行したり、「第1の平均値取得処理」において、「Na=20個」の絶縁抵抗値のうちの最大値および最小値の2個を除く「Nb=18個」を対象とする平均化処理を実行したりすることができる。この場合、最大値および最小値の2個を除く上記の例によれば、「平均値取得処理」において、前述したふらつきやノイズ等の影響によって本来的な抵抗値とは大きく相違する絶縁抵抗値の影響が小さい平均値を取得することができるため、一層正確な絶縁抵抗値を取得することができる。
また、「測定した絶縁抵抗値」が「直前の測定処理において測定した絶縁抵抗値」よりも小さいとの条件がM=1回満たされたときに(ステップ18)、「直前の測定処理において測定した絶縁抵抗値」を「Na=20個」の絶縁抵抗値のうちの最初の1個とする「第1の平均値取得処理」を開始する例について説明したが、上記の条件がM=2回以上の予め規定された複数回満たされたときに「第1の平均値取得処理」を開始する構成・方法を採用することもできる。
さらに、上記の条件がM回満たされたときに、「直前の測定処理において測定した絶縁抵抗値」を「Na=20個」の絶縁抵抗値のうちの最初の1個とする「第1の平均値取得処理」を開始する例について説明したが、上記の条件がM回満たされたときに、その時点において「測定した絶縁抵抗値」を「Na=20個」の絶縁抵抗値のうちの最初の1個とする「第1の平均値取得処理」を開始する構成・方法を採用することもできる。具体的には、図2に示す例において、上記の条件が満たされた時点t8において、その時点t8のステップ16において生成した抵抗値データDcの値を最初の1個として、以後の処理においてステップ19の平均化処理を実行することができる。このような構成・方法を採用した場合においても、静電容量成分のチャージが完了していない時点において測定された不正確な絶縁抵抗値(不正確な抵抗値データDcの値)の影響を排除した絶縁抵抗値R(第1の平均値)を取得することができるため、絶縁抵抗測定装置1、およびその絶縁抵抗測定方法と同様の効果を奏することができる。
また、「第1の測定結果報知処理」および「第2の測定結果報知処理」として、「第1の平均値取得処理」や「第2の平均値取得処理」において「第1の平均値」および「第2の平均値」として取得した絶縁抵抗値Rを表示部4に表示させることで「測定結果」を報知する構成・方法を例に挙げて説明したが、「平均値取得処理」において取得した「平均値」を表示させずに、取得した「平均値」と、予め規定された「基準値」とを比較して、例えば、取得した「平均値」が「基準値」以上のときに、測定対象Xの絶縁状態が良好である旨を表示部4に表示させ、取得した「平均値」が「基準値」よりも小さいときに、測定対象Xの絶縁状態が不良である旨を表示部4に表示させることで、「測定結果」を報知する構成・方法を採用することができる。さらに、「測定結果」の報知に関しては、表示部4への表示に限定されず、図示しないスピーカなどの音出力部から音声を出力することで「測定結果」を報知したり、図示しないインジケータの点灯状態を変化させることで「測定結果」を報知したりすることができる。このような構成・方法を採用した場合においても、上記の絶縁抵抗測定装置1、およびその絶縁抵抗測定方法と同様の効果を奏することができる。
1 絶縁抵抗測定装置
2 測定部
2a,2b コンタクトプローブ
3 操作部
4 表示部
5 記憶部
6 処理部
10 絶縁抵抗測定処理
Da,Db 測定データ
Dc 抵抗値データ
R1,r2・・ 絶縁抵抗値
t1,t2・・ 時点
X 測定対象

Claims (4)

  1. 絶縁抵抗値を測定する測定処理を予め規定された時間間隔で実行し、かつ当該測定処理の都度、測定した前記絶縁抵抗値を含むNa個(Naは、予め規定された2以上の自然数)の前記絶縁抵抗値のうちのNb個(Nbは、Na以下の予め規定された自然数)の当該絶縁抵抗値を移動平均法によって平均化処理して第1の平均値を取得し、かつ当該Na個の前記絶縁抵抗値を測定するまでの間においてはそのときまでに測定した当該絶縁抵抗値に基づいて平均化処理した平均値を前記第1の平均値として取得する第1の平均値取得処理を実行すると共に、当該第1の平均値に基づく測定結果を報知する第1の測定結果報知処理を実行する測定処理部を備えた絶縁抵抗測定装置であって、
    前記測定処理部は、前記測定処理の都度、測定した前記絶縁抵抗値と直前の測定処理において測定した前記絶縁抵抗値とを比較すると共に、当該測定した絶縁抵抗値が当該直前の測定処理において測定した絶縁抵抗値よりも小さいとの条件がM回(Mは、予め規定された自然数)満たされたときに、当該測定した絶縁抵抗値および当該直前の測定処理において測定した絶縁抵抗値のいずれか予め規定された一方を前記Na個の絶縁抵抗値のうちの最初の1個とする前記第1の平均値取得処理を開始する絶縁抵抗測定装置。
  2. 前記測定処理部は、前記条件がM回満たされるまで、前記測定処理の都度、測定した前記絶縁抵抗値を含むLa個(Laは、予め規定された2以上の自然数)の前記絶縁抵抗値のうちのLb個(Lbは、Na以下であって、かつ(Nb−1)以下の予め規定された自然数)の当該絶縁抵抗値を移動平均法によって平均化処理して第2の平均値を取得する第2の平均値取得処理を実行すると共に、当該第2の平均値に基づく測定結果を報知する第2の測定結果報知処理を実行する請求項1記載の絶縁抵抗測定装置。
  3. 絶縁抵抗値を測定する測定処理を予め規定された時間間隔で実行し、かつ当該測定処理の都度、測定した前記絶縁抵抗値を含むNa個(Naは、予め規定された2以上の自然数)の前記絶縁抵抗値のうちのNb個(Nbは、Na以下の予め規定された自然数)の当該絶縁抵抗値を移動平均法によって平均化処理して第1の平均値を取得し、かつ当該Na個の前記絶縁抵抗値を測定するまでの間においてはそのときまでに測定した当該絶縁抵抗値に基づいて平均化処理した平均値を前記第1の平均値として取得する第1の平均値取得処理を実行すると共に、当該第1の平均値に基づく測定結果を報知する第1の測定結果報知処理を実行する絶縁抵抗測定方法であって、
    前記測定処理の都度、測定した前記絶縁抵抗値と直前の測定処理において測定した前記絶縁抵抗値とを比較すると共に、当該測定した絶縁抵抗値が当該直前の測定処理において測定した絶縁抵抗値よりも小さいとの条件がM回(Mは、予め規定された自然数)満たされたときに、当該測定した絶縁抵抗値および当該直前の測定処理において測定した絶縁抵抗値のいずれか予め規定された一方を前記Na個の絶縁抵抗値のうちの最初の1個とする前記第1の平均値取得処理を開始する絶縁抵抗測定方法。
  4. 前記条件がM回満たされるまで、前記測定処理の都度、測定した前記絶縁抵抗値を含むLa個(Laは、予め規定された2以上の自然数)の前記絶縁抵抗値のうちのLb個(Lbは、Na以下であって、かつ(Nb−1)以下の予め規定された自然数)の当該絶縁抵抗値を移動平均法によって平均化処理して第2の平均値を取得する第2の平均値取得処理を実行すると共に、当該第2の平均値に基づく測定結果を報知する第2の測定結果報知処理を実行する請求項3記載の絶縁抵抗測定方法。
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