JP4290940B2 - 計測器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、外部からの入力データを周期的にサンプリングして演算を実施する計測器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、計測器では、入力の脈動の影響を抑えるために、周期的にサンプリングした入力データをリングバッファに格納して、このリングバッファに格納されたサンプル値に移動平均を行っている。この移動平均とは、時間とともに変動する観測値の偶然変動を取り除き、一定期間ごとにずらして平均をとることである。例えば、入力信号系列をx(nT)とすると、この入力信号系列x(nT)から順にN点(Nを「移動平均回数」という)を取り出し、それらを加算して、その結果をNで割ると、入力信号系列x(nT)の移動平均である出力系列y(nT)を得る。ここで、N=5とすると、入力信号を順に5点加算し、それを5で割ることによって、式(1)に示すような出力系列y(nT)が得られる。
y(nT)=[x(nT)+x((n-1)T)+x((n-2)T)+x((n-3)T)+x((n-4)T)]/5 …(1)
出力系列y(nT)の次の時点の移動平均である出力系列y((n+1)T)は、式(2)に示すように、出力系列y(nT)における最も古い時点の入力信号x((n−4)T)を最新の入力信号x((n+1)T)に置き換えて、平均をとる。
y((n+1)T)=[x((n+1)T)+x(nT)+x((n-1)T)+x((n-2)T)+x((n-3)T)]/5 …(2)
このように、移動平均は、所定の周期Tごとに最古の入力信号を最新の入力信号に順次置き換えながら平均をとる。
【0003】
このような移動平均を用いる計測器においては、通常、スタートアップ時にリングバッファの全てのフィールドを初回サンプル値で埋める方式がよく使われている。ここで、リングバッファのフィールドの数は、上述したNに対応する。
図11(a)は、従来のデジタル計測器の構成を示すブロック図、図11(b)は、リングバッファの構成を示す概略図である。
従来のデジタル計測器21は、外部から入力されるアナログ計測値からなる入力データをデジタルデータに変換するA/D変換部22と、このA/D変換部22から出力されるデジタルデータから所定の周期でサンプリングを行いサンプル値を取得するサンプリング部23と、このサンプリング部23が取得したサンプル値を格納するリングバッファ24と、このリングバッファ24に格納されているサンプル値に移動平均を行う演算処理部25と、この演算処理部25から出力される値に所定の演算を行う演算部26とから構成される。
【0004】
ここで、リングバッファ24は、図11(b)に示すように、サンプリング部23から入力されるサンプル値を格納する複数のフィールドを備え、サンプリング部23から入力されるサンプル値は、格納ポインタが示すアドレスのフィールドに格納される。それぞれのフィールドには、サンプル値を格納する順番にアドレスが付与されている。格納ポインタは、サンプル値がフィールドに格納されると、アドレスの順番にしたがって、次にサンプル値を格納するアドレスのフィールドに移動する。
【0005】
次に、従来のデジタル計測器の動作について、図11および図12を用いて説明する。図11(c)は、リングバッファにサンプルが格納された状態を示す概略図、図12は、従来のデジタル計測器の動作を示すフローチャートである。
計測を開始すると、まず、サンプリング部23は、前回の計測時にリングバッファ24に格納したサンプル値を全て消去する(ステップS1201)。リングバッファ24がクリアされると(ステップS1202:YES)、サンプリング部23は、A/D変換部22から入力されるデジタルデータからサンプル値を取得する(ステップS1203)。
【0006】
ステップS1203で取得したサンプル値は、リングバッファ24に格納する最初のサンプル値(初回サンプル値)である(ステップS1204:YES)。よって、リングバッファ24は、図11(c)に示すように、リングバッファ24の全てのフィールドに初回サンプル値を格納する(ステップS1208)。
【0007】
演算処理部25は、リングバッファ24に格納されたサンプル値に移動平均を行う(ステップS1206)。初回サンプル値の場合は、リングバッファ24に格納されているのは初回サンプル値だけなので、移動平均は、初回サンプル値となる。
演算部26は、演算処理部25から出力される値に所定の演算を行い、この演算結果を出力データとして外部に出力する(ステップS1207)。演算が終了すると、サンプリング部23は、再びステップS1202に戻り、A/D変換部22から入力されるデジタルデータのサンプルタイミング待ち状態に移行する。
【0008】
2回目以降のサンプリングの場合、前回のサンプリングから所定の期間が経過すると(ステップS1202:YES)、サンプリング部23は、A/D変換部22から入力されるデジタルデータを取得する(ステップS1203)。
【0009】
2回目以降のサンプリングの場合(ステップS1204:NO)、リングバッファ24は、図11(b)に示すように、リングバッファ24の格納ポインタが示すアドレスのフィールドにサンプル値を格納する(ステップS1205)。格納ポインタは、サンプル値がフィールドに格納されると、アドレスの順番にしたがって、次にサンプル値を格納するアドレスのフィールドに移動する。このように格納ポインタがアドレスの順番にしたがってフィールドを順次、移動することにより、リングバッファ24は、既に格納している初回サンプル値を、順次最新のサンプル値に置き換えてゆく。従来のデジタル計測器においては、図11(c)に示すようにフィールドがn個あるとすると、初回からn回目のサンプリングを行うと、全てのフィールドにそれぞれ異なる時点のサンプル値が格納されるようになる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、計測器におけるスタートアップ時の入力データは、往々にして不安定である。上述した従来のデジタル計測器では、初回サンプル値でリングバッファ24の全てのフィールドを埋めてしまう。このため、従来のデジタル計測器では、初回サンプル値が不安定な入力データから得られたサンプル値(異常値)であると、図11(c)に示すように、リングバッファ24の全てのフィールド分のサンプリングが終了するまで異常値の影響が残ってしまうという問題があった。
また、スタートアップ時の入力データが時間と共に一定の割合で増加するランプ状であった場合にも、従来のデジタル計測器では、入力データの変化に迅速に追従できないという問題があった。つまり、移動平均処理は、脈動を除くために複数の異なる時点の入力データの平均をとる。このため、移動平均処理は、入力データの変化に対して迅速に追従することができない。
さらには、入力データが階段状に変化するステップ状であった場合にも、従来のデジタル計測器では、入力データがランプ状の場合と同様、入力データの変化に迅速に追従できないという問題があった。
【0011】
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、入力データが定常状態のときは安定した演算結果を、入力データが急激に変化したときは入力に迅速に追従した演算結果を出力することができる計測器を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
このような課題を解決するために本発明にかかる計測器は、外部から入力されるデータから周期的にサンプル値を取得するサンプリング手段と、複数のフィールドを備え、サンプリング手段により取得されるサンプル値をフィールドに順次、循環して格納するリングバッファと、リングバッファの全てのフィールドがサンプル値を有する場合は、リングバッファに格納された複数のサンプル値のうち最近のサンプル値を含む所定数のサンプル値に対して平均を求め、リングバッファの少なくとも1つのフィールドがサンプル値を有しない場合は、リングバッファに格納されているサンプル値の平均を求める演算処理手段とを備えたことを特徴とする。
【0013】
上記デジタル計測器において、サンプリング手段がサンプル値を取得すると、この取得されたサンプル値と、このサンプル値の直前に取得されたサンプル値との差を算出し、この差の値が所定の閾値を超えると、リングバッファに既に格納されている全てのサンプル値を消去する制御手段をさらに備えるようにしてもよい。
【0014】
他の形態の計測器は、外部から入力されるデータから周期的にサンプル値を取得するサンプリング手段と、複数のフィールドを備え、前記サンプリング手段により取得されるサンプル値を前記フィールドに順次、循環して格納するリングバッファと、前記サンプリング手段がサンプル値を取得すると、この取得されたサンプル値と、このサンプル値の直前に取得されたサンプル値との差を算出し、この差の値が所定の閾値を超えると、前記リングバッファに既に格納されている全てのサンプル値を消去する制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
[第1の実施の形態]
次に、本発明の第1の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。図1(a)は、本発明の第1の実施の形態にかかるデジタル計測器の構成を示すブロック図、図1(b)は、リングバッファ13に格納されるデータの構成を示す概略図である。
図1(a)において、デジタル計測器1は、A/D変換部11と、サンプリング部12と、リングバッファ13と、演算処理部14と、演算部15と、制御部16とから構成される。これらの構成要素は、例えばCPU、メモリ等のハードウェアとソフトウェアが協働することにより実現することができる。
【0016】
A/D変換部11は、図示しないセンサ等から入力されるアナログデータをデジタルデータに変換して、サンプリング部12に出力する。
サンプリング部12は、A/D変換部11から出力されたデジタルデータから、周期的にサンプル値を取得する。そして、取得したサンプル値をリングバッファ13に出力する。なお、サンプリング部12がサンプリングする周期は、後述する制御部16により適宜自由に設定することができる。
【0017】
リングバッファ13は、図11(b)を用いて説明した従来のリングバッファ13と同等の構成を有し、サンプリング部12から入力されるサンプル値を格納する複数のフィールドと、それぞれのフィールドを識別するアドレスと、サンプリング部12から入力されるサンプル値を格納するフィールドのアドレスを示す格納ポインタとを少なくとも備える。それぞれのフィールドには、サンプル値を格納する順番にアドレスが付与されている。リングバッファ13の格納ポインタが示すアドレスのフィールドには、サンプリング部12から入力されるサンプル値が格納される。格納ポインタは、サンプル値がフィールドに格納されるたびに、アドレスの順番にしたがってインクリメントされ、次にサンプル値を格納するフィールドを順次、移動させる。格納ポインタは、複数のフィールドの最終のアドレスまでインクリメントすると、その次には先頭のアドレスに戻る。なお、フィールドの数は、適宜自由に設定することができる。
【0018】
このようなリングバッファ13において、サンプリング部12から入力されるサンプル値は、格納ポインタが示す1つのフィールドに格納される。このとき、リングバッファ13のいずれのフィールドにもサンプル値が格納されていない場合、リングバッファ13は、格納ポインタが示す先頭のアドレスのフィールドにサンプル値を格納する。
例えば、図1(b)に示すようにフィールドがn個あるとすると、初回サンプルからn回目サンプルまでは、1つずつサンプル値を順次フィールドに格納する。(n+1)回目のサンプリング以降、つまり全てのフィールドにサンプル値が格納された場合、次回のサンプル値は、先頭のアドレスのフィールド、つまり一番古いサンプル値が格納されたフィールドに格納され、一番古いサンプル値と置き換えられる。このように、格納ポインタがフィールドを循環することにより、リングバッファ13は、一番古いサンプル値を最新のサンプル値に順次置き換えていく。
【0019】
演算処理部14は、後述する制御部16の指示に基づいて、リングバッファ13に格納されているサンプル値に、単純平均または移動平均のどちらかの処理を行い、この処理結果を測定値として演算部15に出力する。ここで、単純平均とは、例えばn個のデータがあるとすると、n個のデータの和をnで割ったときに得られる商のことを意味する。
【0020】
リングバッファ13の少なくとも1つのフィールドがサンプル値を有しない場合、演算処理部14は、リングバッファ13に格納されているサンプル値に単純平均を行う。つまり、フィールドの数をnとすると、初回サンプリングから(n−1)回目のサンプリングまでは、初回サンプル値から(n−1)回目サンプル値までに単純平均を行い、この結果を測定値として演算部15に出力する。
一方、リングバッファ13の全てのフィールドがサンプル値を有する場合、演算処理部14は、通常の移動平均を行う。つまり、図1(b)に示すように、n回目のサンプリング以降は、通常の移動平均を行い、この結果を測定値として演算部15に出力する。
このような構成にすることにより、本実施の形態では、入力データの変化に迅速に追従することができる。
【0021】
演算部15は、演算処理部14から入力される測定値に、例えば入力レンジング演算、出力スケーリング演算または温度補正演算などの所定の演算を行い、演算結果を出力データとして外部に出力する。
【0022】
制御部16は、リングバッファ13のサンプル値を有するフィールドの数に基づいて、リングバッファ13に格納されているサンプル値に単純平均または移動平均を行うか選択する。
【0023】
次に、第1の実施の形態にかかるデジタル計測器の動作について、図1および図2を参照して説明する。図2は、第1の実施の形態にかかるデジタル計測器の動作を示すフローチャートである。
デジタル計測器1が計測を開始すると、まず、サンプリング部12は、前回の計測時にリングバッファ13に格納したサンプル値を全て消去する(ステップS201)。リングバッファ13がクリアされると(ステップS202:YES)、サンプリング部12は、A/D変換部11から入力されるデジタルデータからサンプル値を1つ取得し(ステップS203)、このサンプル値をリングバッファ13に出力する。
【0024】
リングバッファ13は、サンプリング部12から入力されたサンプル値を、格納ポインタが示すフィールドに格納する(ステップS204)。なお、格納ポインタは、1つのサンプル値に対し、1つのフィールドを指定する。これにともない、サンプリング部12から出力される1つのサンプル値は、リングバッファ13の1つのフィールドに格納される。
【0025】
初回のサンプリングでは、当然、リングバッファ13の1つのフィールドにしかサンプル値が格納されていない(ステップS205:NO)。この場合、演算処理部14は、制御部16の指示に基づいて、リングバッファ13に格納されているサンプル値に単純平均を行う。だが、図1(b)に示すように、リングバッファ13には初回サンプル値しか格納されていないので、演算処理部14は、初回サンプル値を測定値として演算部15に出力する(ステップS208)。
【0026】
演算部15は、演算処理部14から入力された測定値に所定の演算を行い、この演算結果を出力データとして外部に出力する(ステップS207)。この演算が終了すると、再びステップS202に戻る。
【0027】
2回目以降のサンプリングの場合、前回のサンプリングから所定の期間が経過すると(ステップS202:YES)、サンプリング部12は、A/D変換部11から入力されるデジタルデータからサンプル値を取得する(ステップS203)。リングバッファ13は、サンプリング部12が取得したサンプル値を、格納ポインタが示すフィールドに格納する(ステップS204)。
【0028】
格納ポインタは、図11(b)を参照して前述したように、サンプル値がフィールドに格納されると、アドレスの順番にしたがって、次にサンプル値を格納するアドレスのフィールドに移動する。このため、図1(b)に示すように、リングバッファ13にフィールドがn個あるとすると、リングバッファ13のサンプル値が格納されるフィールドは、2回目からn回目のサンプリングまでは、毎回、1つずつ増加する。(n+1)回目以降のサンプリングでは、全てのフィールドにサンプル値が格納されているので、リングバッファ13は、既に格納してあるサンプル値の中で最古のサンプル値を、最新のサンプル値に置き換えていく。
【0029】
制御部16は、リングバッファ13のサンプル値が格納されているフィールドの数に応じて、リングバッファ13に格納されているサンプル値に単純平均または移動平均を行うかの指示を演算処理部14に出す。
フィールドの数をn個とすると、(n−1)回目のサンプリングまでは、リングバッファ13のフィールドの中に、サンプル値が格納されていないフィールドが少なくとも1つ存在する(ステップS205:NO)。このため、演算処理部14は、制御部16の指示に基づいて単純平均処理、つまりリングバッファ13に格納されているサンプル値に単純平均を行い、この結果を測定値として演算部15に出力する(ステップS208)。
n回目以降のサンプリングでは、リングバッファ13の全てのフィールドにサンプル値が格納されている(ステップS205:YES)。このため、演算処理部14は、制御部16の指示に基づいて通常の移動平均処理、つまり全てのフィールドに格納されたサンプル値に移動平均を行い、この結果を測定値として演算部15に出力する(ステップS206)。
【0030】
演算部15は、演算処理部14から入力された測定値に所定の演算を行い、この演算結果を出力データとして外部に出力する(ステップS207)。この演算が終了すると、再びステップS202に戻り、第1の実施の形態にかかるデジタル計測器は、上述した各処理を連続的に行っていく。
この結果、第1の実施の形態では、1回のサンプリングにつき1つのフィールドにサンプル値が格納されるため、算出する測定値における初回のサンプル値の影響が小さくなる。したがって、第1の実施の形態にかかるデジタル計測器は、初回サンプル値が不安定な入力データであっても、そのようなデータの影響を抑えることができるので、安定した演算結果を出力することができる。
【0031】
次に、図3と図4を参照して、移動平均回数が10回、初回のサンプル値が10(異常値)、2回目以降のサンプル値が5という入力データが定常値であるという条件で、第1の実施の形態にかかるデジタル計測器と従来のデジタル計測器との計測結果のシミュレーション結果を比較する。図3(a)は、初回のサンプル値が異常値である場合に第1の実施の形態にかかるデジタル計測器のリングバッファに格納されるサンプル値の構成を示す概略図、図3(b)は、初回のサンプル値が異常値である場合に従来のデジタル計測器のリングバッファに格納されるサンプル値の構成を示す概略図、図4は、初回のサンプル値が異常値である場合の第1の実施の形態にかかるデジタル計測器と従来のデジタル計測器の測定値の結果を示すグラフである。
【0032】
第1の実施の形態にかかるデジタル計測器は、図3(a)に示すように、1回のサンプリングにつき1つのフィールドにサンプル値を格納する。したがって、初回サンプル値が異常値の場合にも、この異常値は1つのフィールドにしか格納されない。このため、第1の実施の形態では、サンプリングの初期の段階での測定値に対する初回のサンプル値の影響を小さくして、測定値を早期に理想値に近づけることができる。
【0033】
一方、従来のデジタル計測器は、図3(b)に示すように、初回サンプリングの際に全てのフィールドに初回のサンプル値を格納する。初回のサンプル値は、1回のサンプリングにつき1つずつしか最新のサンプル値と置き換えられない。このため、従来のデジタル計測器では、サンプリングの初期の段階での測定値に現れる初回のサンプル値の影響が大きい。
【0034】
図4は、第1の実施の形態による測定値が、従来のデジタル計測器による測定値に比べて、理想値へ迅速に追従することを示している。特に、初期のサンプリング時における測定値と理想値との差は、第1の実施の形態が従来のデジタル計測器より格段に小さい。このことからも明らかなように、第1の実施の形態は、計測初期の不安定な入力データの影響を抑えることができるので、安定した演算結果を出力することができる。
【0035】
[第2の実施の形態]
第1の実施の形態は、初期の不安定な入力データの影響を抑えることができる。しかし、ランプ入力やステップ入力などのように、入力データが初回のサンプル値以外に途中から変化する場合、第1の実施の形態は、従来のデジタル計測器と比較して飛躍的に入力データの変化に追従することができるとは言い難い。これは、第1の実施の形態は、入力データが変化する前、つまり既にリングバッファに格納されているサンプル値を用いて測定値を算出するからである。
そこで、第2の実施の形態は、入力データの変化に迅速に追従するために、第1の実施の形態の制御部16に以下に示す新たな機能を追加した。なお、第2の実施の形態は、第1の実施の形態とほぼ同等の構成を成すので、同等の構成要素には同じ符号および名称を付し、適宜説明を省略する。
【0036】
制御部16は、サンプリング部12がサンプル値を取得すると、この取得したサンプル値とリングバッファ13に既に格納されている前回のサンプル値との差分を算出する。この算出した差分が所定の閾値を超えると、制御部16は、リングバッファ13に既に格納されているサンプル値を全て削除し、リングバッファ13の格納ポインタの位置を、リングバッファ13の先頭のアドレスのフィールドに移動させる。そして、サンプリング部12は、取得したサンプル値を、リングバッファ13に出力する。リングバッファ13は、サンプリング部12から入力されたサンプル値を、格納ポインタが示すフィールドに格納する。
なお、閾値は、必要に応じて自由に変更することができる。
【0037】
次に、第2の実施の形態にかかるデジタル計測器の動作について、図5を参照して説明する。図5は、第2の実施の形態にかかるデジタル計測器の動作を示すフローチャートである。
第2の実施の形態にかかるデジタル計測器が計測を開始すると、まず、サンプリング部12は、前回の計測時にリングバッファ13に格納したサンプル値を全て消去する(ステップS501)。リングバッファ13がクリアされると(ステップS502:YES)、サンプリング部12は、A/D変換部11から入力されるデジタルデータから初回のサンプル値を1つ取得し(ステップS503)、このサンプル値をリングバッファ13に出力する。
【0038】
初回のサンプリングでは、当然、リングバッファ13にはサンプル値が1つも格納されていない。このため、制御部16は、初回のサンプル値と閾値とを比較する(ステップS504)。だが、初回のサンプル値は、閾値を超えていてもいなくても、結局は格納ポインタが示すフィールドに格納される(ステップS505)。
【0039】
初回のサンプリングでは、リングバッファ13には、1つのフィールドにしかサンプル値が格納されていない(ステップS506:NO)。演算処理部14は、制御部16の指示に基づいて、リングバッファ13に格納されているサンプル値に単純平均を行うが(ステップS510)、リングバッファ13には初回サンプル値しか格納されていないので、図1(b)に示すように、初回サンプル値を測定値として演算部15に出力する。
【0040】
演算部15は、演算処理部14から入力された測定値に所定の演算を行い、この演算結果を出力データとして外部に出力する(ステップS508)。この演算が終了すると、再びステップS502に戻る。
【0041】
2回目以降のサンプリングの場合、前回のサンプリングから所定の期間が経過すると(ステップS502:YES)、サンプリング部12は、A/D変換部11から入力されるデジタルデータからサンプル値(最新のサンプル値)を取得する(ステップS503)。
制御部16は、最新のサンプル値と、リングバッファ13に既に格納されている前回に取得したサンプル値(前回のサンプル値)との差分を算出し、この差分と所定の閾値とを比較する(ステップS504)。この際、前回のサンプル値は、制御部16が、リングバッファ13から読み出す。
【0042】
差分が所定の閾値を超えている場合(ステップS504:YES)、制御部16は、リングバッファ13に既に格納されているサンプル値を全て削除し、リングバッファ13の格納ポインタの位置をリングバッファ13の先頭のアドレスのフィールドに移動させる(ステップS509)。リングバッファ13は、格納ポインタが示す先頭のアドレスのフィールドに、最新のサンプル値を格納する(ステップS505)。
差分が所定の閾値を超えている場合は、初回のサンプリングの場合と同様、リングバッファ13には、サンプル値が1つしか格納されていない(ステップS506:NO)。演算処理部14は、制御部16の指示に基づいて、リングバッファ13に格納されているサンプル値に単純平均を行うが(ステップS510)、リングバッファ13には最新のサンプル値しか格納されていないので、この最新のサンプル値を測定値として演算部15に出力する。
【0043】
算出した差分が所定の閾値を超えていない場合(ステップS504:NO)、リングバッファ13は、格納ポインタが示すアドレスのフィールド、つまり、前回のサンプル値の隣のアドレスのフィールドに、最新のサンプル値を格納する(ステップS505)。
リングバッファ13の全てのフィールドにサンプル値が格納されると(ステップS506:YES)、演算処理部14は、制御部16の指示に基づいて通常の移動平均処理、つまり全てのフィールドに格納されたサンプル値に移動平均を行い、この結果を測定値として演算部15に出力する(ステップS507)。
リングバッファ13にサンプル値が格納されていないフィールドが少なくとも1つあると(ステップS506:NO)、演算処理部14は、制御部16の指示に基づいてリングバッファ13に格納されているサンプル値に単純平均を行い、この結果を測定値として演算部15に出力する(ステップS510)。
【0044】
演算部15は、演算処理部14から入力された測定値に所定の演算を行い、この演算結果を出力データとして外部に出力する(ステップS508)。この演算が終了すると、再びステップS502に戻り、第2の実施の形態にかかるデジタル計測器は、上述した各処理を連続的に行っていく。
この結果、第2の実施の形態では、サンプル値が閾値を超えると、リングバッファ13がクリアされるので、入力データが急激に変化する場合に、その変化に迅速に追従することができる。したがって、第2の実施の形態では、入力データが定常状態のときは安定した演算結果を、入力データが急激に変化したときは入力に迅速に追従した演算結果を出力することができる。
【0045】
次に、図6と図7を参照して、移動平均回数が10、閾値が0.5、初回のサンプル値が1、2回目サンプル値以降が初回のサンプル値から1ずつ増えていくランプ入力という条件で、第2の実施の形態にかかるデジタル計測器と従来のデジタル計測器との計測結果のシミュレーション結果を比較する。図6(a)は、外部からの入力データがランプ入力である場合に第2の実施の形態にかかるデジタル計測器のリングバッファに格納されるサンプル値の構成を示す概略図、図6(b)は、外部からの入力データがランプ入力である場合に従来のデジタル計測器のリングバッファに格納されるサンプル値の構成を示す概略図、図7は、外部からの入力データがランプ入力である場合の第2の実施の形態にかかるデジタル計測器と従来のデジタル計測器の測定値の結果を示すグラフである。
【0046】
第2の実施の形態にかかるデジタル計測器のリングバッファには、図6(a)に示すように、先頭のアドレスのみにサンプル値が格納される。これは、第2の実施の形態は、最新のサンプル値と前回のサンプル値との差分が常に閾値を超えるので、制御部16が、サンプリング部12が最新のサンプル値を取得するごとに、リングバッファ13をクリアするからである。したがって、リングバッファ13には、先頭のアドレスのフィールドにのみサンプル値が格納される、つまり最新のサンプル値のみが格納される。これにより、第2の実施の形態では、入力データの変化に迅速に追従することができる。
【0047】
一方、従来のデジタル計測器のリングバッファには、図6(b)に示すように、初回サンプリングの際に全てのフィールドに初回のサンプル値を格納する。従来のデジタル計測器は、入力データがランプ入力の場合にも、初回のサンプリングの際に全てのフィールドを初回のサンプル値で埋めてしまうため、測定値が初回のサンプル値の影響を大きく受ける。
【0048】
図7は、第2の実施の形態による測定値が、従来のデジタル計測器の測定値に比べて、理想値の変化に迅速に追従することを示している。従来のデジタル計測器の移動平均値は、サンプリング回数を増やしても、理想値との差が大きいが、第2の実施の形態の移動平均値は、理想値と同じ値をとる。このことからも明らかなように、第2の実施の形態は、入力データが定常状態のときは安定した演算結果を、入力データが急激に変化したときは入力に迅速に追従した演算結果を出力することができる。
【0049】
次に、同じランプ入力に対して第2の実施の形態にかかるデジタル計測器と第1の実施の形態にかかるデジタル計測器についても比較する。図8(a)は、外部からの入力データがランプ入力である場合に第1の実施の形態にかかるデジタル計測器のリングバッファに格納されるサンプル値の構成を示す概略図、図8(b)は、外部からの入力データがランプ入力である場合の第2の実施の形態にかかるデジタル計測器と第1の実施の形態にかかるデジタル計測器の測定結果を示すグラフである。
【0050】
第1の実施の形態にかかるデジタル計測器のリングバッファには、図8(a)に示すように、1回のサンプリングにつき1つのフィールドにサンプル値が格納される。このため、第1の実施の形態において算出される測定値は、リングバッファ13に既に格納されているサンプル値の影響を受ける。したがって、第1の実施の形態は、入力データがランプ入力のような所定の値ずつ増加する場合、第2の実施の形態と比較すると、入力データの変化に迅速に追従することができない。
【0051】
図8(b)は、第2の実施の形態による測定値が、第1の実施の形態による測定値に比べて、理想値の変化に迅速に追従することを示している。第2の実施の形態が算出する測定値は、理想値と同じ値をとる。これに対して第1の実施の形態が算出する測定値は、ランプ入力のように入力データが所定の値ずつ変化すると、サンプリング回数を増やしても理想値との差が大きく、入力データの変化に迅速に追従することができない。このことからも明らかなように、第2の実施の形態は、入力データが定常状態のときは安定した演算結果を、入力データが急激に変化したときは入力に迅速に追従した演算結果を出力することができる。
【0052】
次に、図9と図10を参照して、第2の実施の形態にかかるデジタル計測器と従来のデジタル計測器との計測結果のシミュレーション結果について比較する。なお、動作条件は、移動平均回数が10、定常サンプル値が1、ステップ入力サンプル値が10、閾値が5、15回目のサンプリングからサンプル値がステップ入力サンプル値に変化するものとする。図9(a)は、外部からの入力データがステップ入力である場合に第2の実施の形態にかかるデジタル計測器のリングバッファに格納されるサンプル値の構成を示す概略図、図9(b)は、外部からの入力データがステップ入力である場合に従来のデジタル計測器のリングバッファに格納されるサンプル値の構成を示す概略図、図10は、外部からの入力データがステップ入力の場合の第2の実施の形態にかかるデジタル計測器と従来のデジタル計測器との測定値の結果を示すグラフである。
【0053】
第2の実施の形態にかかるデジタル計測器のリングバッファには、図9(a)に示すように、最新のサンプル値と前回のサンプル値との差分が閾値を超えると、バッファをクリアして、先頭のアドレスのフィールドに最新のサンプル値が格納される。ここで、15回目のサンプル値と14回目のサンプル値との差分は、閾値を超える。このため、14回目までのサンプル値は、全て消去される。そして、15回目のサンプル値は、先頭のアドレスのフィールドに格納される。このような構成を有することにより、第2の実施の形態は、ステップ入力のような入力データの急激な変化にも迅速に追従することができる。
【0054】
一方、従来のデジタル計測器のリングバッファには、図9(b)に示すように、リングバッファ13の全てのフィールドにサンプル値が格納されると、1回のサンプリングにつき1つずつ格納ポインタが示すフィールドのサンプル値と最新のサンプル値と置き換える。このため、従来のデジタル計測器では、ステップ入力のように入力データに急激な変化がある場合、この変化に迅速に追従することができない。
【0055】
図10は、第2の実施の形態にかかるデジタル計測器が算出する測定値が、従来のデジタル計測器が算出する測定値に比べて、理想値の変化に迅速に追従することを示している。第2の実施の形態が算出する測定値は、理想値と同じ値をとる。これに対して従来のデジタル計測器は、ステップ入力のように入力データが急激に変化すると、この変化に迅速に追従することができない。このことからも明らかなように、第2の実施の形態は、入力データが定常状態のときは安定した演算結果を、入力データが急激に変化したときは入力に迅速に追従した演算結果を出力することができる。
【0056】
なお、第2の実施の形態において、制御部16は、リングバッファ13をクリアすると、格納ポインタを先頭のアドレスのフィールドに移動させるように説明したが、リングバッファ13をクリアしても格納ポインタを移動させなくてもよい。格納ポインタは、サンプル値を格納するフィールド全てを所定の順序で循環する。このため、格納ポインタの位置は、サンプル値を格納するフィールドが特定できれば、リングバッファ13をクリアした後も、リングバッファ13のどのフィールドに存在していてもよい。例えば、任意のアドレスのフィールド、またはリングバッファをクリアしても移動させないなど、リングバッファ13をクリアした後の格納ポインタの位置は、適宜自由に設定することができる。
【0057】
また、第1および第2の実施の形態において、リングバッファ13にサンプル値が格納されていない場合、サンプリング部12が取得したサンプル値を、必ずしも先頭のアドレスのフィールドに格納しなくてもよい。格納ポインタは、サンプル値を格納するフィールド全てを所定の順序で循環する。このため、格納ポインタが示すアドレスのフィールドであるならば、リングバッファ13にサンプル値が格納されていない場合でも、サンプル値を格納するフィールドは、適宜自由に設定することができる。
【0058】
また、第1および第2の実施の形態において、外部から入力されるアナログデータをデジタルデータに変換し、このデジタルデータをサンプリングするように説明したが、サンプリングする手順はこれに限定されない。例えば、まずサンプリング部12により外部から入力されるアナログデータからサンプル値を取得し、この取得したアナログデータをA/D変換部11によりデジタルデータに変換するようにしてもよい。
【0059】
また、第1および第2の実施の形態において、計測器としてデジタル計測器を適用して説明したが、本発明は、移動平均処理を行う計測器であれば各種計測器に適用することができる。
【0060】
【発明の効果】
以上説明したことからも明らかなように、本発明によれば、外部からの入力データを周期的にサンプリングする計測器において、リングバッファのフィールドに1つもサンプル値が格納されていないと、先頭のアドレスのフィールドのみにサンプル値を格納して、以下、サンプリング周期ごとに、得られたサンプル値を前回格納した次のアドレスのフィールドに順次格納していき、リングバッファの全てのフィールドにサンプル値が格納されるまでは、演算処理部がリングバッファに格納されているサンプル値に単純平均を行い、この結果を測定値とし、この測定値に所定の演算を行うことにより、計測初期の不安定な入力データの影響を抑えることができる。したがって、安定した演算結果を出力することができる。
【0061】
また、サンプリング手段が取得したサンプル値と、このサンプル値の前回に得たサンプル値との差分を算出し、この差分が所定の閾値を超えると、リングバッファに格納されているサンプル値を全て消去する制御手段を備えることにより、スタートアップ時以外の入力データの急変にも迅速に追従することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)本発明の実施の形態にかかるデジタル計測器の構成を示すブロック図、(b)リングバッファ13に格納されるデータの構成を示す概略図である。
【図2】 第1の実施の形態にかかるデジタル計測器の動作を示すフローチャートである。
【図3】 (a)初回のサンプル値が異常値である場合に第1の実施の形態にかかるデジタル計測器のリングバッファに格納されるサンプル値の構成を示す概略図、(b)初回のサンプル値が異常値である場合に従来のデジタル計測器のリングバッファに格納されるサンプル値の構成を示す概略図である。
【図4】 初回のサンプル値が異常値である場合の第1の実施の形態にかかるデジタル計測器と従来のデジタル計測器の測定値の結果を示すグラフである。
【図5】 第2の実施の形態にかかるデジタル計測器の動作を示すフローチャートである。
【図6】(a)外部からの入力データがランプ入力である場合に第2の実施の形態にかかるデジタル計測器のリングバッファに格納されるサンプル値の構成を示す概略図、(b)外部からの入力データがランプ入力である場合に従来のデジタル計測器のリングバッファに格納されるサンプル値の構成を示す概略図である。
【図7】 外部からの入力データがランプ入力である場合の第2の実施の形態にかかるデジタル計測器と従来のデジタル計測器の測定値の結果を示すグラフである。
【図8】 (a)外部からの入力データがランプ入力である場合の第1の実施の形態にかかるデジタル計測器のリングバッファに格納されるサンプル値の構成を示す概略図、(b)外部からの入力データがランプ入力である場合の第2の実施の形態にかかるデジタル計測器と第1の実施の形態にかかるデジタル計測器の測定値の結果を示すグラフである。
【図9】 (a)外部からの入力データがステップ入力である場合に第2の実施の形態にかかるデジタル計測器のリングバッファに格納されるサンプル値の構成を示す概略図、(b)外部からの入力データがステップ入力である場合に従来のデジタル計測器のリングバッファに格納されるサンプル値の構成を示す概略図ある。
【図10】 外部からの入力データがステップ入力の場合の第2の実施の形態にかかるデジタル計測器と従来のデジタル計測器との測定値の結果を示すグラフである。
【図11】 (a)従来のデジタル計測器の構成を示すブロック図、(b)リングバッファの構成を示す概略図、(c)リングバッファにサンプルが格納された状態を示す概略図である。
【図12】 従来のデジタル計測器の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…デジタル計測器、11…A/D変換部、12…サンプリング部、13…リングバッファ、14…演算処理部、15…演算部、16…制御部。
Claims (2)
- 外部から入力されるデータから周期的にサンプル値を取得するサンプリング手段と、
複数のフィールドを備え、前記サンプリング手段により取得されるサンプル値を前記フィールドに順次、循環して格納するリングバッファと、
前記リングバッファの全てのフィールドがサンプル値を有する場合は、前記リングバッファに格納された複数のサンプル値のうち最近のサンプル値を含む所定数のサンプル値に対して平均を求め、前記リングバッファの少なくとも1つのフィールドがサンプル値を有しない場合は、前記リングバッファに格納されているサンプル値の平均を求める演算処理手段と、
前記サンプリング手段がサンプル値を取得すると、この取得されたサンプル値と、このサンプル値の直前に取得されたサンプル値との差を算出し、この差の値が所定の閾値を超えると、前記リングバッファに既に格納されている全てのサンプル値を消去する制御手段と
を備えたことを特徴とする計測器。 - 外部から入力されるデータから周期的にサンプル値を取得するサンプリング手段と、
複数のフィールドを備え、前記サンプリング手段により取得されるサンプル値を前記フィールドに順次、循環して格納するリングバッファと、
前記サンプリング手段がサンプル値を取得すると、この取得されたサンプル値と、このサンプル値の直前に取得されたサンプル値との差を算出し、この差の値が所定の閾値を超えると、前記リングバッファに既に格納されている全てのサンプル値を消去する制御手段と
を備えたことを特徴とする計測器。
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