JP2015184217A - 推定プログラム、推定方法および推定装置 - Google Patents

推定プログラム、推定方法および推定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】充電率の推定精度の劣化を防止できる推定プログラム等を提供する。
【解決手段】推定プログラムは、コンピュータに、電池の測定電流および測定端子電圧に基づいて、カルマンフィルタを用いて電池の充電率および予測端子電圧を算出し、測定端子電圧と予測端子電圧との差分を算出する処理を実行させる。また、推定プログラムは、コンピュータに、測定電流の変化量が所定値を超える場合に、所定ステップの間カルマンゲインをオフにする処理を実行させる。推定プログラムは、コンピュータに、所定ステップ経過後に差分が閾値を超える場合に、カルマンフィルタの予測ノイズを表す行列のうち、充電率に対応する成分を異なる値に設定する処理を実行させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、推定プログラム、推定方法および推定装置に関する。
近年、電気自動車や電動バイク等では、二次電池をモジュールごと交換することで、充電時間による使用時間のロスを無くす運用が知られている。また、電気自動車や電動バイク等に用いられる二次電池として、リチウムイオン二次電池が用いられる場合がある。電池モジュールを交換する運用では、個々の電池モジュールにおけるリチウムイオン二次電池の充電率であるSoC(States of Charge)を管理することが必要である。SoCは、リチウムイオン二次電池内部の電気量を測ることで測定可能であるが、実運用中に測定することは難しい。このため、実運用中のSoCは、測定可能な端子電圧と電流から推定する。SoCの推定は、リチウムイオン二次電池を電気回路としてとらえた等価電気回路モデルに対して、カルマンフィルタを適用することで推定する。
特開2008−010420号公報 特開2012−149947号公報
しかしながら、カルマンフィルタは、リチウムイオン二次電池の予測端子電圧の誤差をもとにSoCを補正するが、補正能力を修正する特徴があるため、時間を追うごとに誤差が蓄積する。従って、カルマンフィルタが大きな誤差を予測した場合には、蓄積された誤差が大きな誤差を含むことになる。このため、カルマンフィルタは、時間の経過とともにSoCを過剰に補正するので、SoCの推定精度を著しく劣化させる。
一つの側面では、本発明は、充電率の推定精度の劣化を防止できる推定プログラム、推定方法および推定装置を提供することにある。
一つの態様では、推定プログラムは、コンピュータに、電池の測定電流および測定端子電圧に基づいて、カルマンフィルタを用いて前記電池の充電率および予測端子電圧を算出し、前記測定端子電圧と前記予測端子電圧との差分を算出する処理を実行させる。また、推定プログラムは、コンピュータに、前記測定電流の変化量が所定値を超える場合に、所定ステップの間カルマンゲインをオフにする処理を実行させる。推定プログラムは、コンピュータに、前記所定ステップ経過後に前記差分が閾値を超える場合に、前記カルマンフィルタの予測ノイズを表す行列のうち、前記充電率に対応する成分を異なる値に設定する処理を実行させる。
充電率の推定精度の劣化を防止できる。
図1は、実施例の推定装置の構成の一例を示すブロック図である。 図2は、リチウムイオン二次電池の等価電気回路モデルの一例を示す説明図である。 図3は、OCV特性曲線の一例を示すグラフである。 図4は、カルマンフィルタを用いたSoC推定処理の一例を示す説明図である。 図5は、予測ノイズΣvの切り替えの一例を示す説明図である。 図6は、実施例の推定装置の処理の一例を示すフローチャートである。 図7は、カルマンフィルタのΣvの切り替え処理の一例を示すフローチャートである。 図8は、推定プログラムを実行するコンピュータの一例を示す説明図である。
以下、図面に基づいて、本願の開示する推定プログラム、推定方法および推定装置の実施例を詳細に説明する。なお、本実施例により、開示技術が限定されるものではない。また、以下の実施例は、矛盾しない範囲で適宜組みあわせてもよい。
図1は、実施例の推定装置の構成の一例を示すブロック図である。図1に示す推定装置100は、測定部101と、出力部102と、記憶部120と、制御部130とを有する。推定装置100は、例えば、リチウムイオン二次電池モジュールに組み込まれる。また、推定装置100は、セルの充放電を制御する制御部を含んでもよい。なお、推定装置100は、例えば、電気自動車や電動バイク等の制御装置の一機能として実装して、リチウムイオン二次電池モジュールを制御するようにしてもよい。
測定部101は、リチウムイオン二次電池の電流および端子電圧を測定する。測定部101は、例えば、電流計および電圧計で、それぞれ電流および端子電圧を測定する。測定部101は、測定された電流および端子電圧を、それぞれ測定電流および測定端子電圧として制御部130に出力する。また、測定部101は、リチウムイオン二次電池の動作モードを取得して制御部130に出力する。
出力部102は、制御部130から充電率情報が入力されると、充電率情報を、例えば、他の装置に出力する。ここで、他の装置は、例えば、電気自動車や電動バイク等であれば、車両の制御装置であり、例えば、スマートフォン等の携帯情報端末であれば、画面を表示する表示部である。他の装置は、充電率情報が入力されると、例えば、使用者が視認できるように、車両のメータや表示部に充電率を表示する。
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、ハードディスクや光ディスク等の記憶装置によって実現される。記憶部120は、条件記憶部121を有する。また、記憶部120は、制御部130での処理に用いる情報を記憶する。
条件記憶部121は、OCV(Open Circuit Voltage)特性曲線、カルマンフィルタの各種パラメータ、等価電気回路モデルの各パラメータ、測定電流の変化量の所定値、閾値a、閾値b等を記憶する。OCV特性曲線は、リチウムイオン二次電池のOCV−SoC特性を示すグラフであり、詳細は後述する。カルマンフィルタの各種パラメータとしては、例えば、予測ノイズを示すΣv、および、測定ノイズを示すΣw等が挙げられる。予測ノイズを示すΣvは、通常時に使用する値と、測定電流の変化量が所定値を超えた場合に使用する値の少なくとも2種類以上を記憶する。また、条件記憶部121は、予測ノイズを示すΣvとして、例えば、電流の変化パターン、すなわち測定電流と測定電流の変化量の所定値とから求められる等価電気回路モデルの信頼度に応じた値について、少なくとも2種類以上を、記憶するようにしてもよい。条件記憶部121は、これらの信頼度に応じた値について、例えばリストとして記憶するようにしてもよい。
等価電気回路モデルの各パラメータは、後述するR、R、R、C、C等が挙げられる。なお、等価電気回路モデルの各パラメータは、予め実際のリチウムイオン二次電池に合致するように設定する。測定電流の変化量の所定値は、測定電流が同一の向きに増加した場合の所定の変化量を示す。測定電流の変化量の所定値は、測定電流の変化量が当該所定値を超える場合に、カルマンフィルタの予測ノイズを表す行列のうち、SoCに対応する成分を切り替える処理を実行するためのトリガとなる閾値である。
閾値aは、カルマンフィルタの共分散行列P(以下、単にP行列ともいう)のSoCに対応する成分が当該閾値aを超えた場合に、P行列をリセットする、つまり初期値に設定するための閾値である。閾値aは、通常1ステップでずれる可能性のあるSoCのずれの値を示し、下記の式(1)で表される。ここで、cは、OCV特性曲線の中間領域の平均傾きであり、例えば、SoCが50%のときの傾きを用いることができる。Iは、想定される最大電流を示す。scaは、リチウムイオン二次電池の充電容量を示す。つまり、閾値aは、SoCの許容変化量を端子電圧に変換したものである。
Figure 2015184217
閾値bは、測定端子電圧とカルマンフィルタにより予測された予測端子電圧との差分についての閾値であり、カルマンフィルタの予測ノイズを表す行列のうち、SoCに対応する成分を切り替えるための閾値である。すなわち、閾値bは、当該差分の値が、閾値bを超える場合に、カルマンフィルタの予測ノイズを表す行列のうち、SoCに対応する成分を切り替えるための閾値である。
制御部130は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、内部の記憶装置に記憶されているプログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現されるようにしてもよい。制御部130は、算出部131と、設定部132とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、図1に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
算出部131は、測定部101から測定電流および測定端子電圧が入力されると、カルマンフィルタを用いて、SoC(充電率)、および、予測端子電圧を算出する。また、算出部131は、測定端子電圧と予測端子電圧との差分y(k)を誤差として算出する。さらに、算出部131は、カルマンフィルタの共分散行列P(k)を、1ステップごとに設定部132に出力する。また、算出部131は、設定部132から当該設定部132での処理が完了した共分散行列P(k)が1ステップごとに入力される。算出部131は、設定部132から予測ノイズΣvの切り替え情報が入力される。
ここで、図2および図3を用いて、カルマンフィルタを用いたSoC推定処理について説明する。図2は、リチウムイオン二次電池の等価電気回路モデルの一例を示す説明図である。図2に示すように、リチウムイオン二次電池の等価電気回路モデルは、SoCの変化に応じて変化する電位差OCVを表す電流源VOCV_DC(SoC)、および、VOCV_CC(SoC)を有する。ここで、電流源VOCV_DC(SoC)、および、VOCV_CC(SoC)は、それぞれ、放電時の電位差OCVおよび充電時の電位差OCVを表す。また、図2に示す等価電気回路モデルは、電流変化に対して発生する電圧vの変化を表す抵抗R、電流変化に対して過渡的な電圧v、vの変化を表すRC回路(R、および、R)を有する。つまり、等価電気回路モデルは、リチウムイオン二次電池の内部抵抗を、測定電流iに依存する関数とするために用いる。なお、内部抵抗の正確性は、カルマンフィルタを用いたSoC推定精度に大きな影響を与える。
図2に示す等価電気回路モデルの端子電圧vは、電位差OCVと、電圧vと、電圧vと、電圧vとの和で表現される。つまり、端子電圧vは、下記の式(2)で表すことができる。算出部131は、カルマンフィルタを用いて、OCVがSoCに応じて変化することを利用して、SoCの推定を行う。
Figure 2015184217
図3は、OCV特性曲線の一例を示すグラフである。図3に示すOCV特性曲線は、条件記憶部121に記憶されている。算出部131は、カルマンフィルタを用いてSoCの推定を行う際に、条件記憶部121に記憶されたOCV特性曲線を参照する。
算出部131は、等価電気回路モデルを用いて、1ステップ前のv、v、およびOCVと、入力される測定電流iとに基づいて、現在のv、v、およびOCVと、予測端子電圧とを予測する。また、算出部131は、OCV特性曲線を用いてOCVからSoCを算出する。ここで、下記の式(3)〜(5)に、対応する式を示す。ここで、式(3)は現在の状態推定値を示す。式(4)は、OCV特性に基づく端子電圧を示す。式(5)は、1ステップ前の状態推定値を示す。
Figure 2015184217
Figure 2015184217
Figure 2015184217
次に、算出部131は、実際に測定された測定端子電圧と、予測端子電圧との差分を算出する。算出部131は、v、v、およびSoCと、端子電圧とに想定されるノイズを考慮して、測定端子電圧と予測端子電圧との誤差の原因となるv、v、およびSoCの誤差を推定する。算出部131は、推定したv、v、およびSoCの誤差を、予測したv、v、およびSoCに加えて補正することで、正しいSoCの推定値を充電率情報として出力部102に出力する。
続いて、図4を用いてカルマンフィルタを用いたSoC推定処理の詳細について説明する。図4は、カルマンフィルタを用いたSoC推定処理の一例を示す説明図である。まず、図4の説明に用いる文字を説明する。kは、カルマンフィルタのステップ数を示す。
[文字1]
Figure 2015184217
は、ステップk−1のカルマンフィルタの状態推定値を示し、以下、1ステップ前の状態推定値という。
[文字2]
Figure 2015184217
は、ステップkのカルマンフィルタの状態推定値を示し、以下、状態推定値という。
[文字3]
Figure 2015184217
は、ステップkの測定端子電圧を示し、以下、測定端子電圧という。
[文字4]
Figure 2015184217
は、ステップkのカルマンフィルタの状態推定値の逆行列を示し、以下、状態推定値の逆行列という。
[文字5]
Figure 2015184217
は、ステップkのカルマンフィルタの状態推定値の修正値を示し、以下、修正値という。G(k)は、ステップkのカルマンゲインを示す。Aは、ヤコビアンを示す。P(k)は、ステップkの誤差の共分散行列、つまり推定値の精度を示す。Σvは、予測ノイズを示す。Σwは、測定ノイズを示す。
ここで、共分散行列P(k)は、予測誤差の原因が内部抵抗の誤差とSoCの誤差のどちらに起因するかの比率を表す。共分散行列P(k)は、等価電気回路モデルの誤差に起因する誤差によって、本来大きくなりにくいSoCに対する比率が大きくなることにより、推定能力が劣化する。
カルマンフィルタは、フィードバック系の処理であるので、図4のSoC推定処理の説明では、便宜上「S」から処理を説明する。ここで、本実施例では、以下のカルマンフィルタのステップS11〜S16、および、ステップS20〜S22に相当する処理を算出部131で実行し、ステップS17〜S19に相当する処理を設定部132で実行する。従って、以下の説明では、制御部130がカルマンフィルタの処理を実行するものとして説明する。
制御部130は、測定電流i(k)が入力されると、1ステップ前の状態推定値と、測定電流i(k)とに基づいて、下記の式(6)を用いて状態推定値の逆行列、つまり予測値を算出する(ステップS11)。ここで、測定電流i(k)は、1秒ごとに入力される場合を示しており、下記に示す式(7)の関係となる。
Figure 2015184217
Figure 2015184217
制御部130は、測定端子電圧が入力されると、測定端子電圧と、状態推定値の逆行列と、測定電流i(k)とに基づいて、下記の式(8)を用いて測定端子電圧と予測端子電圧y(k)との差分y(k)を算出する(ステップS12)。また、式(8)は、予測端子電圧y(k)を用いて、下記の式(9)とも表現できる。ここで、測定端子電圧は、下記の式(10)の関係となる。
Figure 2015184217
Figure 2015184217
Figure 2015184217
次に、制御部130は、1ステップ前の状態推定値に基づいて、下記の式(11)を用いてヤコビアンAを算出する(ステップS13)。
Figure 2015184217
制御部130は、ヤコビアンAと、1ステップ前の共分散行列P(k−1)と、予測ノイズΣvとに基づいて、下記の式(12)を用いて共分散行列の逆行列P(k)を算出する(ステップS14)。ここで、制御部130は、ステップS14を実行する場合に、後述するステップS19で判定された結果に基づく予測ノイズΣvを用いて、共分散行列の逆行列P(k)を算出する。
Figure 2015184217
制御部130は、共分散行列の逆行列P(k)と、測定ノイズΣwとに基づいて、下記の式(13)を用いてカルマンゲインG(k)を算出する(ステップS15)。
Figure 2015184217
制御部130は、カルマンゲインG(k)と、共分散行列の逆行列P(k)とに基づいて、下記の式(14)を用いて共分散行列P(k)を算出する(ステップS16)。
Figure 2015184217
制御部130は、共分散行列P(k)のSoCに対応する成分が閾値aより大きいか否かを判定する(ステップS17)。ここで、図4の例では、共分散行列P(k)は、等価電気回路モデルにおいて、v、v、SoCの3つの要素を用いているので、3×3の行列となり、SoCに対応する成分は(3,3)成分となる。なお、等価電気回路モデルにおいて、例えば、v、v、v、SoCのように4つの要素を用いた場合には、SoCに対応する成分は(4,4)成分となるので、SoCに対応する成分は、用いる等価電気回路モデルによって適宜変化する。
制御部130は、共分散行列P(k)のSoCに対応する成分が閾値aより大きい場合には(ステップS17:肯定)、共分散行列P(k)をリセットしてステップS14に戻る。つまり、制御部130は、共分散行列P(k)に初期値を設定してステップS14に戻る(ステップS18)。制御部130は、共分散行列P(k)のSoCに対応する成分が閾値a以下の場合には(ステップS17:否定)、共分散行列P(k)をリセットせずにステップS14に戻る。制御部130は、ステップS14〜S18を1ステップごとに繰り返す。
また、制御部130は、測定電流i(k)の変化量が所定値を超える場合に、予測ノイズΣvを切り替える処理を実行する(ステップS19)。制御部130は、測定電流i(k)の変化量が所定値を超えてから所定ステップ経過したか否かを判定する。制御部130は、測定電流i(k)の変化量が所定値を超えてから所定ステップ経過するまでは、カルマンフィルタのカルマンゲインG(k)をオフにし、所定ステップ経過後に測定端子電圧と予測端子電圧との差分に基づいて、予測ノイズΣvを切り替える。なお、予測ノイズΣvの切り替え処理の詳細については後述する。つまり、制御部130は、測定電流i(k)の変化量が所定値を超える場合に、測定端子電圧と予測端子電圧との差分に応じて、予測ノイズΣvの行列のうち、SoCに対応する成分を異なる値に設定する。
ここで、予測ノイズΣvの一例を下記の式(15)に示す。なお、式(15)中のl、m、nは、それぞれv、v、SoCに対応するパラメータを示す。
Figure 2015184217
制御部130は、予測ノイズΣvの切り替えとして、式(15)の例では、SoCに対応する成分である(3,3)成分を、例えば、10分の1にする。すなわち、制御部130は、SoCの補正幅を狭くするような値に設定する。制御部130は、切り替えられた予測ノイズΣvを用いて、ステップS14の処理を実行する。また、制御部130は、測定電流i(k)の変化量が所定値以下である場合には、予測ノイズΣvを切り替えない。また、制御部130は、従前の予測ノイズΣvがSoCの補正幅が狭くなるような値に切り替え済みであり、測定電流i(k)の変化量が、測定電流i(k)が小さくなる方向に所定値を超える量である場合には、初期値に切り替える。つまり、制御部130は、等価電気回路モデルの誤差が大きいことが原因で発生している予測誤差に合わせて、予測ノイズΣvを切り替える。
次に、制御部130は、ステップS12で算出された差分y(k)と、ステップS15で算出されたカルマンゲインG(k)とに基づいて、下記の式(16)を用いて、状態推定値を修正するための修正値を算出する(ステップS20)。なお、制御部130は、ステップS19でカルマンゲインG(k)がオフとされた場合には、G(k)=0として、状態推定値を修正するための修正値を算出する。すなわち、当該修正値は、ゼロとなる。
Figure 2015184217
制御部130は、ステップS11で算出された状態推定値の逆行列と、ステップS20で算出された修正値とに基づいて、下記の式(17)を用いて状態推定値を算出する(ステップS21)。ここで、状態推定値は、下記の式(18)とも表すことができる。なお、状態推定値は、ステップS19でカルマンゲインG(k)がオフとされた場合には、状態推定値の逆行列となる。言い換えると、状態推定値は、クーロンカウンタによる予測値となる。
Figure 2015184217
Figure 2015184217
制御部130は、状態推定値に基づいて、下記の式(19)を用いてSoCを算出する(ステップS22)。
Figure 2015184217
このように、制御部130は、SoC推定処理として、ステップS11〜S22の処理を1ステップごとに繰り返すことによって、例えば、1秒ごとにSoCを算出できる。
図1に戻って、設定部132は、まず、初期設定として、制御部130が条件記憶部121を参照して、閾値aと、閾値bと、予測ノイズΣvと、共分散行列P(k)の初期値が設定される。設定部132は、測定部101から測定電流、つまり、当該ステップの測定電流i(k)が入力される。また、設定部132は、算出部131から共分散行列P(k)が1ステップごとに入力される。
設定部132は、算出部131から共分散行列P(k)が入力されると、共分散行列P(k)のSoCに対応する成分が閾値aより大きいか否かを判定する。設定部132は、共分散行列P(k)のSoCに対応する成分が閾値aより大きい場合には、共分散行列P(k)をリセットする。つまり、設定部132は、誤差の蓄積により肥大した共分散行列P(k)をリセットする。一方、設定部132は、共分散行列P(k)のSoCに対応する成分が閾値a以下の場合には、共分散行列P(k)をリセットしない。設定部132は、共分散行列P(k)の判定が完了すると、初期化された共分散行列P(k)、または、入力された共分散行列P(k)を算出部131に出力する。
また、設定部132は、予測ノイズΣvの切り替え処理として、測定部101から測定電流i(k)が入力されると、測定電流i(k)の変化量が所定値を超えるか否かを判定する。設定部132は、測定電流i(k)の変化量が所定値以下の場合には、予測ノイズΣvを切り替えない切り替え情報を生成する。設定部132は、測定電流i(k)の変化量が所定値を超える場合には、測定電流i(k)の変化量が所定値を超えてから所定ステップ経過したか否かを判定する。設定部132は、測定電流i(k)の変化量が所定値を超えてから所定ステップ経過していない場合には、カルマンフィルタのカルマンゲインG(k)をオフ、すなわちG(k)=0とする。なお、所定ステップとしては、例えば、4ステップから9ステップとすることができる。設定部132は、例えば、1ステップを1秒とすると、4秒から9秒間、カルマンゲインG(k)をオフにする。また、測定電流i(k)の変化量の所定値は、例えば、5〜10アンペアとすることができる。
設定部132は、測定電流i(k)の変化量が所定値を超えてから所定ステップ経過した場合には、所定ステップ経過後の次のステップ、つまり所定ステップ+1ステップ目であるか否かを判定する。設定部132は、所定ステップ+1ステップ目でない場合、すなわち所定ステップ+2ステップ目以降である場合には、予測ノイズΣvは前ステップと同一として、予測ノイズΣvを切り替えない切り替え情報を生成する。
設定部132は、所定ステップ+1ステップ目である場合には、測定端子電圧と予測端子電圧y(k)との差分y(k)が閾値bより大きいか否かを判定する。設定部132は、差分y(k)が閾値bより大きい場合には、従前の予測ノイズΣvがSoCの補正幅が狭くなるような値Σvに切り替え済みであるか否かを判定する。設定部132は、従前の予測ノイズΣvがSoCの補正幅が狭くなるような値Σvに切り替え済みでない場合には、条件記憶部121を参照して、予測ノイズΣvを予測ノイズΣvに切り替える切り替え情報を生成する。
設定部132は、従前の予測ノイズΣvがSoCの補正幅が狭くなるような値Σvに切り替え済みである場合には、測定電流i(k)が小さくなる方向に変化したか否かを判定する。設定部132は、測定電流i(k)が小さくなる方向に変化した場合には、予測ノイズΣvを初期値である予測ノイズΣvに切り替える切り替え情報を生成する。設定部132は、測定電流i(k)が小さくなる方向に変化していない場合には、予測ノイズΣvを切り替えない切り替え情報を生成する。設定部132は、差分y(k)が閾値b以下の場合には、予測ノイズΣvを初期値である予測ノイズΣvに切り替える切り替え情報を生成する。設定部132は、生成した切り替え情報を算出部131に出力する。
ここで、図5を用いて予測ノイズΣvの切り替えの一例を説明する。図5は、予測ノイズΣvの切り替えの一例を示す説明図である。図5の例で示すように、測定電流i(k)が電流値51で示す状態では、等価電気回路モデルが信用できるとして、カルマンフィルタの予測ノイズΣvに初期値Σvの値を用いる。ところが、カルマンフィルタは、測定電流i(k)が、例えば、放電から放電、または、充電から充電のように同じ向きに電流が大きくなる場合には、想定外の電圧変化が起こりやすいため、SoCの誤差を大きく見積もってしまい、SoCの値が悪化してしまう。
カルマンフィルタを用いるSoC推定では、例えば、測定電流i(k)が電流値51から電流値52に変化した場合、想定外の電圧変化が起こりやすいため、電流値52の状態では、SoCの誤差が大きくなる。このため、当該変化が発生した場合には、次の測定電流i(k)の変化、例えば、電流値52から再び電流値51になった場合等まで、カルマンフィルタの予測ノイズΣvの行列のうち、SoCに対応する成分をSoCの補正幅を狭くするような値に設定する。SoCの補正幅を狭くするような値は、例えば、初期値の10分の1にすることができる。つまり、設定部132は、等価電気回路モデルの信頼度に応じて予測ノイズΣv(共分散行列Σv)を予測ノイズΣvに切り替える。これにより、制御部130は、SoCの誤差の範囲、つまりぶれ幅を狭くできるので、SoCの推定値の劣化を防止することができる。
次に、実施例の推定装置100の動作について説明する。
図6は、実施例の推定装置の処理の一例を示すフローチャートである。推定装置100の制御部130は、条件記憶部121から各種パラメータを読み込んで、算出部131および設定部132に初期値として設定する。制御部130は、例えば、条件記憶部121を参照して、測定電流i(k)の変化量の所定値、閾値a、および、閾値bを設定部132に設定し、予測ノイズΣvを算出部131に設定する(ステップS101)。
推定装置100は、接続されたリチウムイオン二次電池のSoCの推定を開始する。測定部101は、測定された電流および端子電圧を、それぞれ測定電流および測定端子電圧として制御部130に出力する。また、測定部101は、リチウムイオン二次電池の動作モードを取得して制御部130に出力する。
算出部131は、測定部101から測定電流および測定端子電圧が入力されると、カルマンフィルタを用いて、SoC(充電率)、および、予測端子電圧を算出する。また、算出部131は、測定端子電圧と予測端子電圧との差分y(k)を誤差として算出する。さらに、算出部131は、カルマンフィルタの共分散行列P(k)を、1ステップごとに算出し、設定部132に出力する(ステップS102)。
設定部132は、算出部131から共分散行列P(k)が入力されると、共分散行列P(k)のSoCに対応する成分が閾値aより大きいか否かを判定する(ステップS103)。設定部132は、共分散行列P(k)のSoCに対応する成分が閾値aより大きい場合には(ステップS103:肯定)、共分散行列P(k)に初期値を設定してリセットする(ステップS104)。設定部132は、共分散行列P(k)のSoCに対応する成分が閾値a以下の場合には(ステップS103:否定)、共分散行列P(k)をリセットしない。設定部132は、共分散行列P(k)の判定が完了すると、初期化された共分散行列P(k)、または、入力された共分散行列P(k)を算出部131に出力する。
設定部132は、カルマンフィルタの予測ノイズΣvの切り替え処理を実行する(ステップS105)。図7は、カルマンフィルタのΣvの切り替え処理の一例を示すフローチャートである。設定部132は、測定部101から測定電流i(k)が入力されると、測定電流i(k)の変化量が所定値を超えるか否かを判定する(ステップS151)。設定部132は、測定電流i(k)の変化量が所定値以下の場合には(ステップS151:否定)、予測ノイズΣvを切り替えない切り替え情報を生成する。
設定部132は、測定電流i(k)の変化量が所定値を超える場合には(ステップS151:肯定)、測定電流i(k)の変化量が所定値を超えてから所定ステップ経過したか否かを判定する(ステップS152)。設定部132は、測定電流i(k)の変化量が所定値を超えてから所定ステップ経過していない場合には(ステップS152:否定)、カルマンフィルタのカルマンゲインG(k)をオフ、すなわちG(k)=0とする(ステップS153)。
設定部132は、測定電流i(k)の変化量が所定値を超えてから所定ステップ経過した場合には(ステップS152:肯定)、所定ステップ経過後の次のステップ、つまり所定ステップ+1ステップ目であるか否かを判定する(ステップS154)。設定部132は、所定ステップ+1ステップ目でない場合、すなわち所定ステップ+2ステップ目以降である場合には(ステップS154:否定)、予測ノイズΣvは前ステップと同一として、予測ノイズΣvを切り替えない切り替え情報を生成する(ステップS155)。
設定部132は、所定ステップ+1ステップ目である場合には(ステップS154:肯定)、測定端子電圧と予測端子電圧y(k)との差分y(k)が閾値bより大きいか否かを判定する(ステップS156)。設定部132は、差分y(k)が閾値bより大きい場合には(ステップS156:肯定)、従前の予測ノイズΣvがSoCの補正幅が狭くなるような値Σvに切り替え済みであるか否かを判定する(ステップS157)。設定部132は、従前の予測ノイズΣvがSoCの補正幅が狭くなるような値Σvに切り替え済みでない場合には(ステップS157:否定)、条件記憶部121を参照して、予測ノイズΣvを予測ノイズΣvに切り替える切り替え情報を生成する(ステップS158)。
設定部132は、従前の予測ノイズΣvが予測ノイズΣvに切り替え済みである場合には(ステップS157:肯定)、測定電流i(k)が小さくなる方向に変化したか否かを判定する(ステップS159)。設定部132は、測定電流i(k)が小さくなる方向に変化した場合には(ステップS159:肯定)、予測ノイズΣvを初期値である予測ノイズΣvに切り替える切り替え情報を生成する(ステップS160)。設定部132は、測定電流i(k)が小さくなる方向に変化していない場合には(ステップS159:否定)、予測ノイズΣvを切り替えない切り替え情報を生成する。
設定部132は、差分y(k)が閾値b以下場合には(ステップS156:否定)、予測ノイズΣvを初期値である予測ノイズΣvに切り替える切り替え情報を生成する(ステップS160)。設定部132は、生成した切り替え情報を算出部131に出力する。
図6の説明に戻って、算出部131は、共分散行列P(k)の設定処理、および、予測ノイズΣvの切り替え処理が完了すると、カルマンフィルタに基づいて、SoCの状態推定値を算出する(ステップS106)。なお、算出部131は、リチウムイオン二次電池の動作モードに応じて、カルマンフィルタの算出結果を用いず、クーロンカウンタのみでSoCを推定するようにしてもよい。
算出部131は、算出された状態推定値から式(19)によってSoCを算出する(ステップS107)。算出部131は、算出されたSoCを出力部102に出力する(ステップS108)。算出部131は、カルマンフィルタを次のステップに進めるために、kをインクリメントして(ステップS109)、ステップS102の処理に戻る。推定装置100は、ステップS102〜S109を繰り返す。これにより、SoCの経時的な誤差の蓄積による推定精度の劣化を防止し、電流が増大することによるSoCの誤差の拡大に基づく推定精度の劣化を防止する。また、電流が所定時間以上一定である場合に、自動的にカルマンフィルタの信頼度に応じて予測ノイズを切り替えるので、事前に電流の変化パターンの信頼度に応じた値を用意せずとも、推定精度の劣化を防止できる。
このように、推定装置100は、電池の測定電流および測定端子電圧に基づいて、カルマンフィルタを用いて電池の充電率および予測端子電圧を算出し、測定端子電圧と予測端子電圧との差分を算出する。また、推定装置100は、測定電流の変化量が所定値を超える場合に、所定ステップの間カルマンゲインをオフにする。推定装置100は、所定ステップ経過後に差分が閾値を超える場合に、カルマンフィルタの予測ノイズを表す行列のうち、充電率に対応する成分を異なる値に設定する。その結果、充電率の推定精度の劣化を防止できる。すなわち、推定装置100は、電流が増大することによるSoCの誤差の拡大に基づく推定精度の劣化を防止する。
また、推定装置100は、測定電流の変化量として、測定電流が同一の向きに増加して所定値を超える場合に、所定ステップの間カルマンゲインをオフにする。推定装置100は、所定ステップ経過後に差分が閾値を超える場合に、カルマンフィルタの予測ノイズを表す行列のうち、充電率に対応する成分を異なる値に設定する。その結果、電流が増大することによるSoCの誤差の拡大に基づく推定精度の劣化を防止できる。
また、推定装置100は、異なる値として、充電率の補正幅を狭くする値に設定する。その結果、カルマンフィルタのSoCの補正のぶれ幅を狭くでき、等価電気回路モデルの信頼性に応じたSoCの補正を行うことができる。
なお、上記実施例では、カルマンフィルタのP行列(共分散行列P(k))のSoCに対応する成分が閾値aを超えた場合に、共分散行列P(k)を初期値にリセットしたが、これに限定されない。推定装置100は、例えば、所定の間隔、つまり一定間隔で、所定時間経過後に共分散行列P(k)を初期値にリセットしてもよい。所定の間隔は、例えば、500秒とすることができる。これにより、誤差の蓄積が所定の間隔の時間よりも多く蓄積されることを防止できる。
また、上記実施例では、カルマンフィルタのP行列の充電率に対応する成分が所定値を超えた場合の処理と、測定電流の変化量が所定値を超える場合の処理とを合わせて行ったが、これに限定されない。推定装置100は、カルマンフィルタのP行列の充電率に対応する成分が所定値を超えた場合の処理のみ、または、測定電流の変化量が所定値を超える場合の処理のみを行うようにしてもよい。これにより、コストに応じたSoCの補正処理を行うことができる。
なお、上記実施例では、二次電池の一例として、リチウムイオン二次電池を挙げたが、これに限定されない。推定装置100は、対象となる電池のOCV特性曲線と、等価電気回路モデルとが得られれば、他の種類の電池に対してもSoCを推定することができる。他の電池としては、例えば、リチウムイオンポリマー二次電池、カルシウムイオン二次電池、ナノワイヤバッテリ、ニッケル水素二次電池、鉛蓄電池等にも適用できる。また、リチウムイオン二次電池としては、コバルト酸リチウムイオン電池、リン酸鉄リチウムイオン電池等に適用できる。これにより、多種の電池のSoCを推定できる。
また、上記実施例では、等価電気回路モデルとして、電流変化に対して過渡的な電圧の変化を表すRC回路として、R、および、Rの2組のRC回路を用いたが、これに限定されない。推定装置100は、等価電気回路モデルとして、例えば、3組以上とした等価電気回路モデルを用いてもよい。これにより、等価電気回路モデルの精度が上がるので、カルマンフィルタによるSoCの推定精度が向上する。
また、図示した各部の各構成要素は、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各部の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況等に応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。例えば、算出部131と設定部132とを統合して、共分散行列P(k)のリセットと予測ノイズΣvの切り替えを算出部131で行うようにしてもよい。
さらに、各部で行われる各種処理機能は、CPU(又はMPU、MCU(Micro Controller Unit)等のマイクロ・コンピュータ)上で、その全部又は任意の一部を実行するようにしてもよい。また、各種処理機能は、CPU(又はMPU、MCU等のマイクロ・コンピュータ)で解析実行されるプログラム上、又はワイヤードロジックによるハードウェア上で、その全部または任意の一部を実行するようにしても良いことは言うまでもない。
ところで、上記の実施例で説明した各種の処理は、予め用意されたプログラムをコンピュータで実行することで実現できる。そこで、以下では、上記の実施例と同様の機能を有するプログラムを実行するコンピュータの一例を説明する。図8は、推定プログラムを実行するコンピュータの一例を示す説明図である。
図8が示すように、コンピュータ200は、各種演算処理を実行するCPU201と、バッテリからの情報を受け付けるバッテリ情報インタフェース202と、測定された電流および電圧の情報を受け付ける電流測定インタフェース203とを有する。また、コンピュータ200は、他の装置と接続して行う各種情報の授受、他の装置にUI(User Interface)を提供して行うコンピュータ200の操作等に用いる外部インタフェース204を有する。また、外部インタフェース204は、後述するフラッシュメモリ206に対する他の装置からのプログラム等の書き込み等にも用いることができる汎用的なインタフェースである。また、コンピュータ200は、各種情報を一時記憶するRAM205と、フラッシュメモリ206とを有する。また、各構成要素201〜206は、バス207に接続される。コンピュータ200は、例えば、電気自動車や電動バイクの制御装置、スマートフォン、ノート型のパーソナルコンピュータ等である。
フラッシュメモリ206には、図1に示した算出部131および設定部132の各処理部と同様の機能を有する推定プログラムが記憶される。また、フラッシュメモリ206には、条件記憶部121が記憶される。また、フラッシュメモリ206には、推定プログラムを実現するための各種データが記憶される。バッテリ情報インタフェース202は、図1に示した測定部101のリチウムイオン二次電池の動作モードを取得する機能と同様の機能を有する。電流測定インタフェース203は、図1に示した測定部101の電流計および電圧計と同様の機能を有する。外部インタフェース204は、図1に示した出力部102と同様の機能を有する。また、外部インタフェース204は、例えば、データロガー等が接続され、リチウムイオン二次電池の充放電の状態を記録できるようにしてもよい。
CPU201は、フラッシュメモリ206に記憶された各プログラムを読み出して、RAM205に展開して実行することで、各種の処理を行う。また、これらのプログラムは、コンピュータ200を図1に示した算出部131および設定部132として機能させることができる。
なお、上記の推定プログラムは、必ずしもフラッシュメモリ206に記憶されている必要はない。例えば、コンピュータ200が読み取り可能な記憶媒体に記憶されたプログラムを、コンピュータ200が読み出して実行するようにしてもよい。コンピュータ200が読み取り可能な記憶媒体は、例えば、CD−ROMやDVDディスク、USB(Universal Serial Bus)メモリ等の可搬型記録媒体、フラッシュメモリ等の半導体メモリ、ハードディスクドライブ等が対応する。また、公衆回線、インターネット、LAN(Local Area Network)等に接続された装置にこの推定プログラムを記憶させておき、コンピュータ200がこれらから推定プログラムを読み出して実行するようにしてもよい。なお、コンピュータ200は、例えば、リチウムイオン二次電池に組み込まれるモジュールや、MPUを用いたいわゆる組込用マイコン等としてもよい。
100 推定装置
101 測定部
102 出力部
120 記憶部
121 条件記憶部
130 制御部
131 算出部
132 設定部

Claims (5)

  1. コンピュータに、
    電池の測定電流および測定端子電圧に基づいて、カルマンフィルタを用いて前記電池の充電率および予測端子電圧を算出し、前記測定端子電圧と前記予測端子電圧との差分を算出し、
    前記測定電流の変化量が所定値を超える場合に、所定ステップの間カルマンゲインをオフにし、前記所定ステップ経過後に前記差分が閾値を超える場合に、前記カルマンフィルタの予測ノイズを表す行列のうち、前記充電率に対応する成分を異なる値に設定する
    処理を実行させることを特徴とする推定プログラム。
  2. 前記設定する処理は、前記測定電流の変化量として、前記測定電流が同一の向きに増加して前記所定値を超える場合に、所定ステップの間カルマンゲインをオフにし、前記所定ステップ経過後に前記差分が閾値を超える場合に、前記カルマンフィルタの予測ノイズを表す行列のうち、前記充電率に対応する成分を異なる値に設定することを特徴とする請求項1に記載の推定プログラム。
  3. 前記設定する処理は、前記異なる値として、前記充電率の補正幅を狭くする値に設定することを特徴とする請求項1または2に記載の推定プログラム。
  4. コンピュータが、
    電池の測定電流および測定端子電圧に基づいて、カルマンフィルタを用いて前記電池の充電率および予測端子電圧を算出し、前記測定端子電圧と前記予測端子電圧との差分を算出し、
    前記測定電流の変化量が所定値を超える場合に、所定ステップの間カルマンゲインをオフにし、前記所定ステップ経過後に前記差分が閾値を超える場合に、前記カルマンフィルタの予測ノイズを表す行列のうち、前記充電率に対応する成分を異なる値に設定する
    処理を実行することを特徴とする推定方法。
  5. 電池の測定電流および測定端子電圧に基づいて、カルマンフィルタを用いて前記電池の充電率および予測端子電圧を算出し、前記測定端子電圧と前記予測端子電圧との差分を算出する算出部と、
    前記測定電流の変化量が所定値を超える場合に、所定ステップの間カルマンゲインをオフにし、前記所定ステップ経過後に前記差分が閾値を超える場合に、前記カルマンフィルタの予測ノイズを表す行列のうち、前記充電率に対応する成分を異なる値に設定する設定部と
    を有することを特徴とする推定装置。
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