JP2013116610A - 平版印刷版用版面保護液組成物及びそれを用いた平版印刷版の処理方法 - Google Patents

平版印刷版用版面保護液組成物及びそれを用いた平版印刷版の処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の目的は、印刷の刷り出しにおいて平版印刷版に対する印刷インキの着肉性を向上させる版面保護液組成物を提供することであり、またそのような版面保護液組成物によって処理された、刷り出し直後における損紙の発生を低減することができる平版印刷版の処理方法を提供することである。
【解決手段】側鎖にポリエーテル鎖を有するポリシロキサン化合物を含むことを特徴とする平版印刷版用版面保護液組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、平版印刷版用版面保護液組成物に関し、また、版面保護液組成物を用いた平版印刷版の処理方法に関する。
平版印刷の技術は、油と水との不混和性に基づく。油性材料又は印刷インキは、優先的に画像領域によって受容され、そして水又は湿し水は、優先的に非画像領域によって受容される。平版印刷版の表面を水で濡らし、そして印刷インキを着けると、背景又は非画像領域は水を受容して、印刷インキを弾くのに対して、画像領域は印刷インキを受容し、水を弾く。その後画像領域内の印刷インキは、紙、プラスチックや布地などのような材料の被画像形成面にロールを介して転写される。
一般的に、平版印刷版前駆体(ここでの「印刷版前駆体」という用語は、像様露光及び現像の前の印刷版を意味する)は、通常アルミニウムを基材とする基板上に塗布された感光性塗膜を含む。塗膜が光に対して反応して露光された部分が可溶性になることにより、この部分が現像処理中に除去される場合、この印刷版前駆体は「ポジ型」と呼ばれる。一方、塗膜の露光された部分が光によって硬化し、現像処理後に画像領域として残る場合には、印刷版前駆体は「ネガ型」と呼ばれる。通常、塗膜の他の部分と比較してよりいっそう可溶性の部分が強アルカリ性現像液を使用することにより除去される。残った画像領域は印刷インキを受容し、すなわち親油性であり、非画像領域(背景)は水を受容し、すなわち親水性である。
通常、平版印刷版前駆体は、露光後自動現像処理装置によって現像処理される。現像処理後の仕上げ工程(又はガムセクション)において、版面保護液(不感脂化液又は保護ガム液ともいう)が画像形成された印刷版の版面に塗布される。版面保護液によって版面全体を被覆することにより、非画像領域の支持体表面の親水性が保持され、また製版後から印刷に使用するまでの期間の保存時、印刷機に装着する際の取扱い時における指紋、油脂、塵芥等の付着による版面の汚染が防止され、さらに耐傷強度が向上する。
このようにして仕上げ処理された平版印刷版は、印刷機に取付けられ、まず刷り出し作業と呼ばれるテスト印刷の後、本刷り作業が行われる。刷り出し作業は、通常、十分な濃度の印刷物が得られるまで行われ、数十枚〜数百枚印刷が行われる。刷り出し時のテスト印刷に使用する枚数が少ないほど、本刷作業を早く開始することができ、また不要な印刷用紙の節約にもなる。
特表2008−511031号公報には、基板に対する画像領域の付着力を高め、また印刷機の再始動時にトーニング防止を目的として、平版印刷版を、少なくとも1種のホスホノ置換型シロキサンを含む溶液と接触させる平版印刷版の後処理方法が記載されている。
特開2009−83106号公報には、製版後の平版印刷版の指紋跡汚れ防止効果に優れる、特定のエチレンオキサイド骨格を有する化合物を用いた平版印刷版用版面保護剤が記載されている。
特開2004−243531号公報には、平版印刷版の傷汚れ防止、非画像部の親水性の保護にも優れ、同時に印刷する過程でインキに対して良好なインキ着肉性提供する、特定の芳香環構造を含むポリアルキレンオキシド化合物を有する版面保護剤が記載されている。
特開2000−89476号公報には、平版印刷版の非画像領域を不感脂化すると同時に、長期間保存しても印刷抜けを起さない安定性の高い、特定構造のポリアルキレンオキシド化合物を有する版面保護剤が記載されている。
特表2008−511031号公報 特開2009−83106号公報 特開2004−243531号公報 特開2000−89476号公報
平版印刷版を用いる印刷での問題点の一つは、印刷開始から正常な印刷物が得られるまで、損紙が発生することである。損紙が多くなる原因としては従来、インキの着肉不良、非画像部の汚れ等が考えられている。
本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、平版印刷版の仕上げ処理として、側鎖にポリエーテル鎖を有するポリシロキサン化合物を含む版面保護液組成物を用いると、非画像部における汚れ防止性を損なうことがなく、画像部におけるインキ着肉性が向上する効果が得られることを見出した。
本発明の目的は、印刷の刷り出しにおいて平版印刷版に対する印刷インキの着肉性を向上させる版面保護液組成物を提供することであり、またそのような版面保護液組成物によって処理された、刷り出し直後における損紙の発生を低減することができる平版印刷版の処理方法を提供することである。
本発明は、側鎖にポリエーテル鎖を有するポリシロキサン化合物を含むことを特徴とする平版印刷版用版面保護液組成物である。
また、本発明は、平版印刷版前駆体を像様露光する工程、前記像様露光された平版印刷版前駆体を、アルカリ現像液で現像する工程、及び前記現像された平版印刷版を、上述の版面保護液組成物で処理する工程、を含む平版印刷版の処理方法である。
版面保護液組成物
本発明の平版印刷版用版面保護液組成物は、側鎖にポリエーテル鎖を有するポリシロキサン化合物を含むことを特徴とする。
本発明において用いることができる側鎖にポリエーテル鎖を有するポリシロキサン化合物は、次式(I)によって表される。
Figure 2013116610
上記式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6及びR7は、独立してH又は炭素数1〜20のアルキル基であり、Aは、−R−(C24O)a(C36O)b−R’で表され、そしてm、nは1から1,000の整数である。
1、R2、R3、R4、R5、R6及びR7は、炭素数1〜20のアルキル基となることができ、線状又は分枝状であってもよい。好ましいアルキル基は炭素数1〜10のアルキル基である。特に好ましいアルキル基は、メチル、エチル、プロピル、及びブチル基から成る群よりえらばれる。R1〜R7は、更に置換基によって置換されていてもよい。
本発明の特徴は、ポリシロキサンが、A:−R−(C24O)a(C36O)b−R’で表されるペンダント基によってポリエーテル改質されていることである。ここで、Rは、炭素数1〜20のアルキレン又は炭素数6〜14のアリーレンであり、R’は、H又は炭素数1〜10のアルキル基である。オキシエチレン基部分の数aは、0〜200であり、オキシプロピレン基部分の数bは、0〜200であるが、a及びbが同時に0となる場合はない。好ましくは、a、bは、0〜100である。
上記式中、m、nは、1から1200の整数である。nは、本発明に係るポリシロキサン化合物において、ポリエーテル改質されている単位の数である。好ましくは、mは、1〜1050であり、nは、1〜200である。
本発明の式(I)で表される側鎖にポリエーテル鎖を有するポリシロキサン化合物は、ケイ素原子結合水素原子含有オルガノハイドロジェンポリシロキサンと末端二重結合を有するポリオキシアルキレンとのヒドロシリル化反応により合成される。オルガノハイドロジェンポリシロキサンは、1分子中に少なくとも1個のケイ素原子結合水素原子を含有するものであればよく、その構成シロキサン単位は、一般式: R1 aSiO4-a)/2で示される。式中、R1は水素原子又は、置換もしくは非置換の一価炭化水素基である。一価炭化水素基として具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基などの飽和脂肪族炭化水素基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基などの飽和脂環式炭化水素基;フェニル基、トリル基、ナフチル基などの芳香族炭化水素基及び/又はこれらの基の炭素原子に結合した水素原子が部分的にハロゲン原子又はエポキシ基、カルボキシル基、アミノ基、メタクリル基、メルカプト基などを含む有機基で置換された基が例示され、同一でも異種でもよい。これらの中でもアルキル基が好ましく、メチル基がより好ましい。但し、分子中のR 1 の少なくとも1つは水素原子である。aは平均0<a≦3である。このようなオルガノハイドロジェンポリシロキサンの分子構造は限定されず、直鎖状、一部分岐状を有する直鎖状、分岐鎖状、環状、樹枝状が例示され、好ましくは直鎖状である。
末端二重結合を有するポリオキシアルキレンとしては、一般式:R3O(R4O)a3で示される化合物が挙げられる。上式中、R3は水素原子又は一価炭化水素基であり、少なくとも一方は、ビニル基、アリル基、3−ブテニル基、ヘキセニル基などの末端二重結合を有するアルケニル基である。それ以外の一価炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基などの飽和脂肪族炭化水素基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基などの飽和脂環式炭化水素基;フェニル基、トリル基、ナフチル基などの芳香族炭化水素基及び/又はこれらの基の炭素原子に結合した水素原子が部分的にハロゲン原子又はエポキシ基、カルボキシル基、メタクリル基を含む有機基で置換された基が例示される。このR3は同一でも異種でもよい。R4は置換または非置換の二価炭化水素基であり、例えば、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、フェニレン基、アルキル置換フェニレン基が例示される。ヒドロシリル化反応に使用される触媒としては、塩化白金酸、アルコール変性塩化白金酸、塩化白金酸のオレフィン錯体、塩化白金酸とβ−ジケトン類との錯体、塩化白金酸とビニルシロキサンとの錯体、アルミナやシリカのような粉末に微粒子状白金を担持させたもの、白金黒、パラジウム触媒、ロジウム触媒が挙げられる。これらの中でも白金系触媒が好ましく、その添加量は触媒量であり特に限定されないが、上記オルガノハイドロジェンポリシロキサンとポリオキシアルキレンの合計量に対して白金金属量が0.1〜1.000ppm(重量)となるような量が好ましく、0.5〜100ppm(重量)となる量がより好ましい。このヒドロシリル化反応は無溶媒でも進行するが、有機溶剤を用いてもよい。
使用される有機溶剤としては、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール系溶剤;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤;ジオキサン、THF等のエーテル系溶剤;脂肪族炭化水素系溶剤;エステル系溶剤;ケトン系溶剤;塩素化炭化水素系溶剤が挙げられる。反応温度は、通常、50〜150℃ である。
本発明の版面保護液組成物の総量中に占める上記式(I)で表される側鎖にポリエーテル鎖を有するポリシロキサン化合物の質量%は、0.1〜2.0質量%となることができる。0.1質量%以下であると、インキ着肉向上性が得られず好ましくない。また2.0質量%を超えると版面保護液中でシロキサン化合物が分離してしまい好ましくない。特に好ましい範囲は、0.4〜1.0質量%である。
本発明の版面保護液組成物には、更に皮膜形成性を有する水溶性高分子化合物を加えることが好ましい。水溶性高分子化合物としては、例えば、アラビアガム、繊維素誘導体(例えばカルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等)及びその変性体、ポリビニルアルコール及びその誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド及びその共重合体、ビニルメチルエーテル/無水マレイン酸共重合体、酢酸ビニル/無水マレイン酸共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体、水溶性大豆多糖類、澱粉誘導体(例えばデキストリン、酵素分解デキストリン、ヒドロキシプロピル化澱粉酵素分解デキストリン、カルボキジメチル化澱粉、リン酸化澱粉、サイクロデキストリン)、プルラン及びプルラン誘導体、大豆から抽出されるヘミセルロース等などが挙げられる。これら水溶性高分子の含有量は版面保護液組成物の総質量に対して0.1〜30質量%が好ましく、1〜20質量%であることが特に好ましい。
本発明の版面保護液組成物には、界面活性剤を含有していてもよい。好ましい界面活性剤は、ノニオン界面活性剤及びアニオン界面活性剤である。
ノニオン界面活性剤の例としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンポリスチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、グリセリン脂肪酸部分エステル類、ソルビタン脂肪酸部分エステル類、ペンタエリスリトール脂肪酸部分エステル類、プロピレングリコールモノ脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸部分エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸部分エステル類、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸部分エステル類、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル類、ポリグリセリン脂肪酸部分エステル類、ポリオキシエチレン化ひまし油類、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸部分エステル類、脂肪酸ジエタノールアミド類、N,N−ビス−2−ヒドロキシアルキルアミン類、ポリオキシエチレンアルキルアミン、トリエタノールアミン脂肪酸エステル、トリアルキルアミンオキシド、ポリプロピレングリコールの分子量200〜5,000、トリメチロールプロパン、グリセリン又はソルビトールのポリオキシエチレン又はポリオキシプロピレンの付加物、アセチレングリコール系等が挙げられる。
アニオン界面活性剤は着肉性又はコーター塗布性の改良に有用である。本発明において用いることのできるアニオン界面活性剤の具体的化合物としては、例えば、脂肪酸塩類、アビエチン酸塩類、ヒドロキシアルカンスルホン酸塩類、アルカンスルホン酸塩類、ジアルキルスルホコハク酸塩類、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩類、分岐鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、アルキルフェノキシポリオキシエチレンプロピルスルホン酸塩類、ポリオキシエチレンアルキルスルホフェニルエーテル塩類、N−メチル−N−オレイルタウリンナトリウム類、N−アルキルスルホコハク酸モノアミド二ナトリウム塩類、石油スルホン酸塩類、硫酸化ヒマシ油、硫酸化牛脂油、脂肪酸アルキルエステルの硫酸エステル塩類、アルキル硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩類、脂肪酸モノグリセリド硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル硫酸エステル塩類、アルキル燐酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル燐酸エステル塩類、スチレン−無水マレイン酸共重合物の部分ケン化物類、オレフィン−無水マレイン酸共重合物の部分ケン化物類、ナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物類等が挙げられる。これら界面活性剤は2種以上併用することができる。界面活性剤の使用量は版面保護組成物総量に対して0.01〜20質量%であることが好ましく、0.1〜10質量%であることが特に好ましい。また、カチオン界面活性剤の例としては、トリメチルベンジルアンモニウム・クロリドなどの四級アンモニウム塩が挙げられる。
更に本発明の版面保護液組成物には、画像部の着肉性をさらに向上させるために有機溶剤を添加してもよい。このような溶剤としては、アルコール類やケトン類、エステル類や多価アルコール類がある。
アルコール類としては、n-ヘキサノール、2-エチルブタノール、n-ヘプタノール、2-ヘプタノール、3-ヘプタノール、2-オクタノール、2-エチルヘキサノール、3,5,5-トリメチルヘキサノール、ノナノール、n-デカノール、ウンデカノール、n-ドデカノール、テトラデカノール、ヘプタデカノール、トリメチルノニルアルコール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール等が挙げられる。
ケトン類としてはメチル-n-アミルケトン、メチル-n-ヘキシルケトン、エチル-n-ブチルケトン、ジ-n-プロピルケトン、ジアセトンアルコール、シクロヘキサノン等が挙げられる。
エステル類としては酢酸-n-アミル、酢酸イソアミル、酢酸メチルイソアミル、酢酸メトキシブチル、酢酸ベンジル、乳酸エチル、乳酸ブチル、乳酸-n-アミル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸-ジ-2-エチルヘキシル、フタル酸ジオクチル等が挙げられる。
多価アルコール類及びその誘導体としてはエチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールブチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、エチレングリコールイソアミルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテルアセテート、エチレングリコールベンジルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、メトキシエタノール、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、トリエチレングリコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、1−ブトキシエトキシプロパノール、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、オクチレングリコール、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、1,6-ヘキサンジオール、2,5-ヘキサンジオール、3,4-ヘキサンジオール、1,8-オクタンジオール、1,9-ノナンジオール、1,10-デカンジオール、グリセリン、グリセリンモノアセテート、グリセリントリアセテート類、ソルビトール等を挙げることができる。
また、pH調整、親水化を目的として酸を添加してもよい。例えば鉱酸としては燐酸、硝酸、硫酸等が挙げられる。有機酸としてはクエン酸、酢酸、修酸、ホスホン酸、マロン酸、p−トルエンスルホン酸、酒石酸、リンゴ酸、乳酸、レブリン酸、フィチン酸、有機ホスホン酸、タンニン酸、硅酸等が挙げられる。無機塩としては硝酸マグネシウム、硫酸ニッケル等が挙げられる。鉱酸、有機酸又は無機塩等の少なくとも1種もしくは2種以上を併用してもよい。その添加量は版面保護液組成物の総質量に対して0.1〜10質量%であることが好ましい。
上記成分の他必要に応じてキレート剤を添加してもよい。通常、版面保護液組成物は濃縮液として市販され、使用時に水道水、井戸水等を加えて希釈して使用される。この希釈する水道水や井戸水に含まれているカルシウムイオン等が印刷に悪影響を与え、印刷物を汚れ易くする原因となることもあるので、キレート化合物を添加して、上記欠点を解消することができる。
このようなキレート剤の例として、エチレンジアミンテトラ酢酸、ジエチレントリアミンペンタ酢酸、トリエチレンテトラミンヘキサ酢酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミントリ酢酸、ニトリロトリ酢酸、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸、アミノトリ(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)、トリエチレンテトラミンヘキサ(メチレンホスホン酸)、及びヒドロキシエチルエチレンジアミントリ(メチレンホスホン酸)等の酸類及びそれらのカリウム塩やナトリウム塩及びアミン塩が挙げられる。これらキレート剤は版面保護液組成物組成中に安定に存在し、印刷性を阻害しないものが選ばれる。添加量は使用時の版面保護液組成物に対して0.01〜10質量%が好ましい。
他にも本発明の版面保護液組成物には防腐剤、消泡剤などの添加物を加えてもよい。例えば防腐剤としてはフェノール又はその誘導体、ホルマリン、フェノールホルマリン、イミダゾール誘導体、デヒドロ酢酸ナトリウム、4−イソチアソリン−3−オン誘導体、ベンゾインチアソリン−3−オン、ベンズトリアゾール誘導体、アミジングアニジン誘導体、四級アンモニウム塩類、ピリジン、キノリン、グアニジン等の誘導体、ダイアジン、トリアゾール誘導体、オキサゾール、オキサジン誘導体、ニトロアルコール誘導体、安息香酸又はその誘導体等が挙げられる。好ましい添加量は、細菌、カビ、酵母等に対して、安定に効力を発揮する量であって、細菌、カビ、酵母の種類によっても異なるが、版面保護組成物総量に対して0.001〜1質量%の範囲が好ましく、また種々のカビ、殺菌に対して効力のあるように2種以上の防腐剤を併用することが好ましい。また、消泡剤としてはシリコーン消泡剤が好ましい。その中で乳化分散型及び可溶化等がいずれも使用できる。添加量は版面保護液組成物総量に対して0.001〜1質量%の範囲であることが好ましい。当該版面保護液組成物処理が施された後、平版印刷版は乾燥され、印刷刷版として印刷に使用される。
本発明の版面保護液組成物を用いて処理できる平版印刷版前駆体について説明する。本発明の版面保護液組成物は、平版印刷版前駆体の全てのタイプ、すなわちポジ型前駆体から製造された印刷版、及びネガ型前駆体から製造された印刷版の両方に対して用いることができる。これらの印刷版前駆体は、紫外線/可視光感受性(すなわち波長範囲320〜750nmから選択された輻射線に対して感受性を有する)、又はIR感受性(すなわち、波長範囲750nm超〜1,600nm、好ましくは750nm超〜1,350nmから選択された輻射線に対して感受性を有する)、又は感熱性となることができる。本発明の版面保護液組成物は、単層前駆体又は多層構造を有する前駆体のいずれに対しても用いることができる。
ポジ型平版印刷版前駆体から製造された平版印刷版及びネガ型平版印刷版前駆体から製造された平版印刷版の両方とも、発明の版面保護液組成物は、有効に処理することができる、以下、典型的なポジ型平版印刷版前駆体に関して説明する。本発明の版面保護液組成物を用いて処理できる平版印刷版前駆体が、これに限られるものではないことは当業者にとって明らかであろう。
<基板>
基板としては、例えば、アルミニウム、亜鉛、銅、ステンレス、鉄等の金属板;ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリビニルアセタール、ポリエチレン等のプラスチックフィルム;合成樹脂を溶融塗布あるいは合成樹脂溶液を塗布した紙、プラスチックフィルムに金属層を真空蒸着、ラミネート等の技術により設けた複合材料;その他印刷版の基板として使用されている材料が挙げられる。これらのうち、特にアルミニウム及びアルミニウムが被覆された複合基板の使用が好ましい。
アルミニウム基板の表面は、保水性を高め、底部層もしくは必要に応じて設けられる中間層との密着性を向上させる目的で表面処理されていることが望ましい。そのような表面処理としては、例えば、ブラシ研磨法、ボール研磨法、電解エッチング、化学的エッチング、液体ホーニング、サンドブラスト等の粗面化処理、及びこれらの組み合わせが挙げられる。これらの中でも、特に電解エッチングの使用を含む粗面化処理が好ましい。
電解エッチングの際に用いられる電解浴としては、酸、アルカリ又はそれらの塩を含む水溶液あるいは有機溶剤を含む水性溶液が用いられる。これらの中でも、特に、塩酸、硝酸、又はそれらの塩を含む電解液が好ましい。
さらに、粗面化処理の施されたアルミニウム基板は、必要に応じて酸又はアルカリの水溶液にてデスマット処理される。このようにして得られたアルミニウム基板は、陽極酸化処理されることが望ましい。特に、硫酸又はリン酸を含む浴で処理する陽極酸化処理が望ましい。
<中間層>
さらに、画像記録層の基板への密着性を高めるため、或いは、基板表面の親水性を高めるために、上記基板と画像記録層との間に、中間層を有することができる。例えば、ケイ酸塩処理(ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム)、ホスホン酸基又はリン酸基を有するポリマーによる処理、フッ化ジルコニウム酸カリウム処理、ホスホモリブデート処理、アルキルチタネート処理、ポリアクリル酸処理、フィチン酸処理、親水性有機高分子化合物と2価の金属との塩による処理、縮合アリールスルホン酸塩処理、スルホン酸基を有する水溶性重合体の下塗りによる親水化処理、酸性染料による着色処理、シリケート電着等の処理を行うことができる。
また、陽極酸化処理後、封孔処理が施されたアルミニウム支持体も好ましい。封孔処理は、熱水、及び無機塩又は有機塩を含む熱水溶液へのアルミニウム支持体の浸漬、又は水蒸気浴等によって行われる。
<画像記録層>
本発明に用いることができる平版印刷版前駆体を構成する画像記録層は、単一の層となることができ、また第1の画像記録層及びその上にある第2の画像記録層からなる二層式となることもできる。画像記録層は、ポジ型感光性組成物又はネガ型感光性組成物を含有してなる層となることができる。
ポジ型感光性組成物としては、以下に示す従来公知のポジ型感光性組成物〔(a)〜(d)〕を用いることが好ましい。
(a)キノンジアジドとノボラック樹脂とを含有してなる従来から用いられているコンベンショナルポジ型感光性組成物。
(b)水不溶性かつアルカリ性水溶液に可溶性又は分散性の樹脂及び光熱変換剤を含み、熱の作用によりアルカリ性水溶液に対する溶解性が増大する赤外線感光性ポジ型組成物。
(c)熱分解性スルホン酸エステルポリマーもしくは酸分解性カルボン酸エステルポリマーと赤外線吸収剤とを含有してなる赤外線感光性ポジ型組成物。
(d)酸分解性基で保護されたアルカリ可溶性化合物と酸発生剤との組み合わせを含有してなる化学増幅型ポジ型感光性組成物。
ネガ型感光性組成物としては、以下に示す従来公知のネガ型感光性組成物((g)〜(j))を用いることができる。
(g)光架橋性基を有するポリマー、アジド化合物を含有してなるネガ型感光性組成物。
(h)ジアゾ化合物を含有してなるネガ型感光性組成物。
(i)光もしくは熱重合開始剤、付加重合性不飽和化合物、アルカリ可溶性高分子化合物を含有してなる光もしくは熱重合性ネガ型感光性組成物。
(j)アルカリ可溶性高分子化合物、酸発生剤、酸架橋性化合物を含有してなるネガ型感光性組成物。
本発明の版面保護組成物を用いる場合、特に、赤外線感光性ポジ型組成物を含有してなる層が好ましく、更に好ましくは、第1の画像記録層と第2の画像記録層からなる赤外線感光性ポジ型の平版印刷版前駆体が好ましい。
<第1の画像記録層>
平版印刷版前駆体を構成する第1の画像記録層は、アルカリ性水溶液に可溶性又は分散性の樹脂を含む。
アルカリ性水溶液に可溶性溶解又は分散可能であるために、前記樹脂は少なくとも、水酸基、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基、イミド基、アミド基等の官能基を有することが好ましい。したがって、アルカリ性水溶液に可溶性又は分散性の樹脂は、水酸基、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基、イミド基、アミド基及びその組合せ等の官能基を有するエチレン性不飽和モノマーを1つ以上含むモノマー混合物を重合することによって好適に生成することができる。
前記エチレン性不飽和モノマーは下式:
Figure 2013116610
(式中、R4は、水素原子、C1-22の直鎖状、分枝状又は環状アルキル基、C1-22の直鎖状、分枝状、又は環状置換アルキル基、C6-24のアリール基又は置換アリール基であって、置換基はC1-4アルキル基、アリール基、ハロゲン原子、ケト基、エステル基、アルコキシ基、又はシアノ基から選択され;Xは、O、S、及びNR5であり、R5は水素、C1-22の直鎖状、分枝状又は環状アルキル基、C1-22の直鎖状、分枝状又は環状置換アルキル基、C6-24のアリール基又は置換アリール基であって、置換基はC1-4アルキル基、アリール基、ハロゲン原子、ケト基、エステル基、アルコキシ基、又はシアノ基から選択され;Yは、単結合、或いは、C1-22の直鎖状、分枝状又は環状アルキレン、アルキレンオキシアルキレン、ポリ(アルキレンオキシ)アルキレン、アルキレン−NHCONH−であり;Zは水素原子、ヒドロキシ基、カルボン酸、−C64−SO2NH2、−C63−SO2NH2(−OH)、又は下式
Figure 2013116610
又は
Figure 2013116610
で表される基である)で表される化合物又はその混合物とすることができる。
前記エチレン性不飽和モノマーの例には、アクリル酸、メタクリル酸の他に、下式で表される化合物及びその混合物が含まれる。
Figure 2013116610
Figure 2013116610
前記モノマー混合物は、その他のエチレン性不飽和コモノマーを含むことができる。その他のエチレン性不飽和コモノマーとしては、例えば、以下のモノマーが挙げられる。
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸エチルヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸-t-オクチル、クロロエチルアクリレート、2,2−ジメチルヒドロキシプロピルアクリレート、5−ヒドロキシペンチルアクリレート、トリメチロールプロパンモノアクリレート、ペンタエリスリトールモノアクリレート、グリシジルアクリレート、ベンジルアクリレート、メトキシベンジルアクリレート、テトラヒドロアクリレートのようなアクリル酸エステル類;
フェニルアクリレート、フルフリルアクリレートのようなアリールアクリレート類;
メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、アリルメタクリレート、アミルメタクリレートヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、クロロベンジルメタクリレート、オクチルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、5−ヒドロキシペンチルメタクリレート、2,2−ジメチル−3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、トリメチロールプロパンモノメタクリレート、ペンタエリスリトールモノメタクリレート、グリシジルメタクリレート、フルフリルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレートのようなメタクリル酸エステル類;
フェニルメタクリレート、クレジルメタクリレート、ナフチルメタクリレートのようなアリールメタクリレート類;
N−メチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−プロピルアクリルアミド、N−ブチルアクリルアミド、N−t−ブチルアクリルアミド、N−ヘプチルアクリルアミド、N−オクチルアクリルアミド、N−シクロヘキシルアクリルアミド、N−ベンジルアクリルアミドのようなN−アルキルアクリルアミド類;
N−フェニルアクリルアミド、N−トリルアクリルアミド、N−ニトロフェニルアクリルアミド、N−ナフチルアクリルアミド、N−ヒドロキシフェニルアクリルアミドのようなN−アリールアクリルアミド類;
N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N,N−ジブチルアクリルアミド、N,N−ジブチルアクリルアミド、N,N−ジイソブチルアクリルアミド、N,N−ジエチルヘキシルアクリルアミド、N,N−ジシクロヘキシルアクリルアミドのようなN,N−ジアルキルアクリルアミド類;
N−メチル−N−フェニルアクリルアミド、N−ヒドロキシエチル−N−メチルアクリルアミド、N−2−アセトアミドエチル−N−アセチルアクリルアミドのようなN,N−アリールアクリルアミド類;
N−メチルメタクリルアミド、N−エチルメタクリルアミド、N−プロピルメタクリルアミド、N−ブチルメタクリルアミド、N−t−ブチルメタクリルアミド、N−エチルヘキシルメタクリルアミド、N−ヒドリキシエチルメタクリルアミド、N−シクロヘキシルメタクリルアミドのようなN−アルキルメタクリルアミド類;
N−フェニルメタクリルアミド、N−ナフチルメタクリルアミドのようなN−アリールメタクリルアミド類;
N,N−ジエチルメタクリルアミド、N,N−ジプロピルメタクリルアミド、N,N−ジブチルメタクリルアミドのようなN,N−ジアルキルメタクリルアミド類;
N,N−ジフェニルメタクリルアミドのようなN,N−ジアリールメタクリルアミド類;
N−ヒドロキシエチル−N−メチルメタクリルアミド、N−メチル−N−フェニルメタクリルアミド、N−エチル−N−フェニルメタクリルアミドのようなメタクリルアミド誘導体;
酢酸アリル、カプロン酸アリル、カプリル酸アリル、ラウリン酸アリル、パルチミン酸アリル、ステアリン酸アリル、安息香酸アリル、アセト酢酸アリル、乳酸アリル、アリルオキシエタノールのようなアリル化合物類;
ヘキシルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、エチルヘキシルビニルエーテル、メトキシエチルビニルエーテル、エトキシエチルビニルエーテル、クロロエチルビニルエーテル、1−メチル−2,2−ジメチルプロピルビニルエーテル、2−エチルブチルビニルエーテル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、ジエチレングリコールビニルエーテル、ジメチルアミノエチルビニルエーテル、ジエチルアミノエチルビニルエーテル、ブチルアミノエチルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、テトラヒドロフルフリルビニルエーテル、ビニルフェニルエーテル、ビニルトリルエーテル、ビニルクロロフェニルエーテル、ビニル−2,4−ジクロロフェニルエーテル、ビニルナフチルエーテル、ビニルアントラニルエーテルのようなビニルエーテル類;
ビニルブチレート、ビニルイソブチレート、ビニルトリメチルアセテート、ビニルジエチルアセテート、ビニルバレート、ビニルカプロエート、ビニルクロロアセテート、ビニルメトキシアセテート、ビニルブトキシアセテート、ビニルフェニルアセテート、ビニルアセトアセテート、ビニルラクテート、ビニル−β−フェニルブチレート、ビニルシクロヘキシルカルボキシレート、安息香酸ビニル、サリチル酸ビニル、クロロ安息香酸ビニル、テトラクロロ安息香酸ビニル、ナフトエ酸ビニルのようなビニルエステル類;
スチレン、メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレン、エチルスチレン、ジエチルスチレン、イソプロピルスチレン、ブチルスチレン、ヘキシルスチレン、シクロヘキシルスチレン、ドデシルスチレン、ベンジルスチレン、クロロメチルスチレン、トリフルオロメチルスチレン、エトキシメチルスチレン、アセトキシメチルスチレン、メトキシスチレン、4−メトキシ−3−メチルスチレン、ジメトキシスチレン、クロロスチレン、ジクロロスチレン、トリクロロスチレン、テトラクロロスチレン、ペンタクロロスチレン、ブロモスチレン、ジブロモスチレン、ヨードスチレン、フルオロスチレン、2−ブロモ−4−トリフルオロメチルスチレン、4−フルオロ−3−トリフルオロメチルスチレンのようなスチレン類;
クロトン酸ブチル、クロトン酸ヘキシル、クロトン酸、グリセリンモノクロトネートのようなクロトン酸エステル類;
イタコン酸ジメチル、イタコン酸ジエチル、イタコン酸ジブチルのようなイタコン酸ジアルキル類;
ジメチルマレート、ジブチルフマレートのようなマレイン酸あるいはフマール酸のジアルキル類;
N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−プロピルマレイミド、N−ブチルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−2−メチルフェニルマレイミド、N−2,6−ジエチルフェニルマレイミド、N−2−クロロフェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−ラウリルマレイミド、N−ヒドロキシフェニルマレイミドのようなマレイミド類;
N−ビニルピロリドン、N−ビニルピリジン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のその他の窒素原子含有モノマー。
これらの他のエチレン性不飽和コモノマーのうち、好適に使用されるのは、例えば(メタ)アクリル酸エステル類、(メタ)アクリルアミド類、マレイミド類、(メタ)アクリロニトリル類である。
第1の画像記録層中のアルカリ性水溶液に可溶性又は分散性の樹脂の含有量は当該層の固形分に対して20〜95質量%の範囲が好ましい。アルカリ性水溶液に可溶性又は分散性の樹脂の含有量が20質量%未満では、耐薬品性の点で不都合であり、95質量%を超えると、露光スピードの点で好ましくない。また、必要に応じて、アルカリ性水溶液に可溶性又は分散性の2種以上の樹脂を併用してもよい。
<第2の画像記録層>
本発明に用いることができる平版印刷版前駆体を構成する第2の画像記録層は、アルカリ可溶性樹脂を含む。第2の画像記録層に用いることができるアルカリ可溶性樹脂は、カルボン酸基又は酸無水物基を有する樹脂が好ましく、不飽和カルボン酸、及び/又は、不飽和カルボン酸無水物を含むモノマー混合物を重合して得られる共重合体、酸性水素原子を含む置換基を有するポリウレタン等が挙げられる。不飽和カルボン酸、及び/又は、不飽和カルボン酸無水物としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸等を挙げることができる。共重合可能なエチレン性不飽和モノマー単位としては、前記のその他のエチレン性不飽和コモノマーを挙げることができる。
また、酸性水素原子を含む置換基を有するポリウレタンとしては、その酸性水素原子は、カルボキシル基、−SO2NHCOO−基、−CONHSO2−基、−CONHSO2NH−基、−NHCONHSO2−基等の酸性官能基に属することができるが、特にカルボキシル基に由来する酸性水素原子が好ましい。
酸性水素原子を有するポリウレタンは、例えば、カルボキシル基を有するジオールと、必要に応じて他のジオールと、ジイソシアナートとを反応させる方法によって合成することができる。
カルボキシル基を有するジオールとしては、3,5−ジヒドロキシ安息香酸、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸、2,2−ビス(ヒドロキシエチル)プロピオン酸、2,2−ビス(3−ヒドロキシプロピルプロピオン酸、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)酢酸、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)酢酸、4,4−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン酸、酒石酸などが挙げられるが、特に、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸がイソシアネートとの反応性の点でより好ましい。
他のジオールとしては、ジメチロールプロパン、ポリプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,3−プロパンジオール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリエステルポリオール、ポリマーポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリカーボネートジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタジオール、1,6−ヘキサンジオール、ポリブタジエンポリオールなどが挙げられる。
ジイソシアナートとしては、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアナート、キシリレンジイソシアナート、ナフチレン−1,5−ジイソシアナート、テトラメチルキシレンジイソソアナート、ヘキサメチレンジイソシアナート、トルエン−2,4−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアナート、水添キシリレンジイソシアナート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアナート、ノルボルネンジイソシアナート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアナート、ダイマー酸ジイソシアナートなどが挙げられる。
ジイソシアネートとジオールとのモル比は、0.7:1〜1.5:1が好ましく、ポリマー末端にイソシアネート基が残存した場合、アルコール類又はアミン類等で処理することにより、最終的にイソシアネート基が残存しない形で合成される。
不飽和カルボン酸単位、及び/又は、不飽和カルボン酸無水物単位を有する共重合体の質量平均分子量は、800〜10,000の範囲が好ましい。不飽和カルボン酸単位、及び/又は、不飽和カルボン酸無水物単位を有する共重合体の質量平均分子量が800未満では、画像形成して得られる画像部が弱く、現像液耐性が劣る傾向にある。一方、不飽和カルボン酸無水物単位を有する共重合体の質量平均分子量が10,000を超えると、感度が劣る傾向にある。
酸性水素原子を持つ置換基を有するポリウレタンの質量平均分子量は、2,000〜100,000の範囲が好ましい。ポリウレタンの質量平均分子量が2,000未満では、画像形成して得られる画像部が弱く、耐刷性に劣る傾向にある。一方、ポリウレタンの質量平均分子量が100,000を超えると、感度が劣る傾向にある。
第2の画像記録層における、不飽和カルボン酸単位、及び/又は、不飽和カルボン酸無水物単位を有する共重合体の含有量は当該層の固形分に対して10〜100質量%の範囲が好ましい。不飽和カルボン酸単位、及び/又は、不飽和カルボン酸無水物単位を有する共重合体の含有量が10質量%未満では、現像液耐性の点で不都合であり、好ましくない。
一方、不飽和カルボン酸単位、及び/又は、不飽和カルボン酸無水物単位を有する共重合体又は酸性水素原子を持つ置換基を有するポリウレタンの含有量は当該層の固形分に対して2〜90質量%の範囲が好ましい。酸性水素原子を持つ置換基を有するポリウレタンの含有量が2質量%未満では、現像スピードの点で不都合であり、90質量%を超えると、保存安定性の点で好ましくない。また、必要に応じて、2種以上の酸性水素原子を持つ置換基を有するポリウレタンを併用してもよい。更には、不飽和カルボン酸無水物単位を有する共重合体、不飽和カルボン酸単位を有する共重合体又は酸性水素原子を持つ置換基を有するポリウレタンを2種類以上併用してもよい。
<光熱変換材料>
前記画像記録層は、光熱変換材料を含有することができる。光熱変換材料とは電磁波を熱エネルギーに変換することのできる任意の物質を意味しており、最大吸収波長が近赤外線から赤外線領域にある物質、具体的には最大吸収波長が760nm〜1,200nmの領域にある物質である。このような物質としては、例えば、種々の顔料又は染料が挙げられる。
本発明で使用される顔料としては、市販の顔料、及び、カラーインデックス便覧「最新顔料便覧日本顔料技術協会編、1977年刊」、「最新顔料応用技術」(CMC出版、1986年刊)、「印刷インキ技術」(CMC出版、1984年刊)等に記載されている顔料が利用できる。顔料の種類としては、黒色顔料、黄色顔料、オレンジ色顔料、褐色顔料、赤色顔料、紫色顔料、青色顔料、緑色顔料、蛍光顔料、その他ポリマー結合色素等が挙げられる。具体的には、不溶性アゾ顔料、アゾレーキ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料、フタロシアニン系顔料、アントラキノン系顔料、ペリレン及びペリノン系顔料、チオインジゴ系顔料、キナクリドン系顔料、ジオキサジン系顔料、イソインドリノン系顔料、キノフタロン系顔料、染め付けレーキ顔料、アジン顔料、ニトロソ顔料、ニトロ顔料、天然顔料、蛍光顔料、無機顔料、カーボンブラック等が使用できる。
これらの中でも、特に、近赤外線から赤外線領域の光を効率よく吸収し、しかも経済的に優れた物質として、カーボンブラックが好ましく用いられる。また、このようなカーボンブラックとしては、種々の官能基を有する分散性のよいグラフト化カーボンブラックが市販されており、例えば、「カーボンブラック便覧第3版」(カーボンブラック協会編、1995年)の167ページ、「カーボンブラックの特性と最適配合及び利用技術」(技術情報協会、1997年)の111ページ等に記載されているものが挙げられ、いずれも本発明に好適に使用される。
これらの顔料は表面処理をせずに用いてもよく、また公知の表面処理を施して用いてもよい。公知の表面処理方法としては、樹脂やワックスを表面コートする方法、界面活性剤を付着させる方法、シランカップリング剤やエポキシ化合物、ポリイソシアネート等の反応性物質を顔料表面に結合させる方法などが挙げられる。これらの表面処理方法については、「金属石鹸の性質と応用」(幸書房)、「最新顔料応用技術」(CMC出版、1986年刊)、「印刷インキ技術」(CMC出版、1984年刊)に記載されている。本発明で使用される顔料の粒径は、0.01〜15μmの範囲にあることが好ましく、0.01〜5μmの範囲にあることが特に好ましい。
本発明で使用される染料としては、公知慣用のものが使用でき、例えば、「染料便覧」(有機合成化学協会編、昭和45年刊)、「色材工学ハンドブック」(色材協会編、朝倉書店、1989年刊)、「工業用色素の技術と市場」(シーエムシー、1983年刊)、「化学便覧応用化学編」(日本化学会編、丸善書店、1986年刊)に記載されているものが挙げられる。より具体的には、アゾ染料、金属鎖塩アゾ染料、ピラゾロンアゾ染料、アントラキノン染料、フタロシアニン染料、カルボニウム染料、キノンイミン染料、メチン染料、シアニン染料、インジゴ染料、キノリン染料、ニトロ系染料、キサンテン系染料、チアジン系染料、アジン染料、オキサジン染料等の染料が挙げられる。
また、近赤外線又は赤外線を効率よく吸収する染料としては、例えば、アゾ染料、金属錯塩アゾ染料、ピラゾロンアゾ染料、ナフトキノン染料、アントラキノン染料、フタロシアニン染料、カルボニウム染料、キノンイミン染料、メチン染料、シアニン染料、スクワリリウム色素、ピリリウム塩、金属チオレート錯体(例えば、ニッケルチオレート錯体)等の染料を用いることができる。中でも、シアニン染料が好ましく、特開2001−305722号公報の一般式(I)で示されたシアニン染料、特開2002−079772号の[0096]〜[0103]で示されている化合物を挙げることができる。
光熱変換材料としては、特に、下記式:
Figure 2013116610
Figure 2013116610
(式中、Phはフェニル基を表す)
を有する染料が好ましい。
光熱変換材料は、第1及び/又は第2の画像記録層に対し0.01〜50質量%、好ましくは0.1〜25質量%、特に好ましくは1〜20質量%の割合で画像記録層中に添加することができる。添加量が0.01質量%未満であると感度が低くなり、また50質量%を越えると印刷時非画像部に汚れが発生するおそれがある。これらの光熱変換材料は、1種のみを用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
本発明に用いることができる平版印刷版前駆体は、画像記録層の構成成分を有機溶剤に溶解又は分散させた溶液又は分散液を基板上に順次塗布し、これを乾燥して基板上に画像記録層を形成させることによって製造される。
画像記録層の構成成分を溶解又は分散させる有機溶剤としては、公知慣用のものがいずれも使用できる。中でも、沸点40℃〜220℃、特に60℃〜160℃の範囲のものが、乾燥の際における有利さから選択される。
有機溶剤としては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−又はイソ−プロピルアルコール、n−又はイソ−ブチルアルコール、ジアセトンアルコール等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルプロピルケトン、メチルブチルケトン、メチルアミルケトン、メチルヘキシルケトン、ジエチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、アセチルアセトン等のケトン類;ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ベンゼン、トルエン、キシレン、メトキシベンゼン等の炭化水素類;エチルアセテート、n−又はイソ−プロピルアセテート、n−又はイソ−ブチルアセテート、エチルブチルアセテート、ヘキシルアセテート等の酢酸エステル類;メチレンジクロライド、エチレンジクロライド、モノクロルベンゼン等のハロゲン化物;イソプロピルエーテル、n−ブチルエーテル、ジオキサン、ジメチルジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類;エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、メトキシエトキシエタノール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテル、3−メチル−3−メトキシブタノール、1−メトキシ−2−プロパノール等の多価アルコールとその誘導体;ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、乳酸メチル、乳酸エチル等の特殊溶剤などが挙げられる。これらは単独であるいは混合して使用される。そして、塗布する溶液又は分散液中の固形分の濃度は、2〜50質量%とするのが好適である。本発明でいう固形分とは、有機溶剤を除く成分のことである。
画像記録層の構成成分の溶液又は分散液の塗布方法としては、例えば、ロールコーティング、ディップコーティング、エアナイフコーティング、グラビアコーティング、グラビアオフセットコーティング、ホッパーコーティング、ブレードコーティング、ワイヤドクターコーティング、スプレーコーティング、ダイコーティング等の方法が用いられる。
塗布量は、10ml/m2〜100ml/m2の範囲が好適である。
基板上に塗布された前記溶液又は分散液の乾燥は、通常、加熱された空気によって行われる。乾燥温度(加熱された空気の温度)は30℃〜220℃、特に、40℃〜160℃の範囲が好適である。乾燥方法としては、乾燥温度を乾燥中一定に保つ方法だけでなく、乾燥温度を段階的に上昇させる方法も実施し得る。
また、乾燥風は除湿することによって好ましい結果が得られる場合もある。加熱された空気は、塗布面に対し0.1m/秒〜30m/秒、特に0.5m/秒〜20m/秒の割合で供給するのが好適である。
画像記録層の被覆量は、それぞれ独立して、乾燥質量で通常、約0.1〜約5g/m2 の範囲である。
<画像記録層の他の構成成分>
本発明に用いることができる平版印刷版前駆体の画像記録層には、必要に応じて、公知の添加剤、例えば、着色材(染料、顔料)、界面活性剤、可塑剤、安定性向上剤、現像促進剤、現像抑制剤、滑剤(シリコンパウダー等)を加えることができる。
好適な染料としては、例えば、クリスタルバイオレット、マラカイトグリーン、ビクトリアブルー、メチレンブルー、エチルバイオレット、ローダミンB等の塩基性油溶性染料などが挙げられる。市販品としては、例えば、「ビクトリアピュアブルーBOH」〔保土谷化学工業社製〕、「オイルブルー#603」〔オリエント化学工業社製〕、「VPB−Naps(ビクトリアピュアブルーのナフタレンスルホン酸塩)」〔保土谷化学工業社製〕、「D11」〔PCAS社製〕等が挙げられる。顔料としては、例えば、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、ジオキサジンバイオレット、キナクリドンレッド等が挙げられる。
界面活性剤としては、フッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤等が挙げられる。
可塑剤としては、例えば、ジエチルフタレート、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、リン酸トリブチル、リン酸トリオクチル、リン酸トリクレジル、リン酸トリ(2−クロロエチル)、クエン酸トリブチル等が挙げられる。
さらに、公知の安定性向上剤として、例えば、リン酸、亜リン酸、蓚酸、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸、ジピコリン酸、ポリアクリル酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸等も併用することができる。
その他の安定性向上剤として、公知のフェノール性化合物、キノン類、N−オキシド化合物、アミン系化合物、スルフィド基含有化合物、ニトロ基含有化合物、遷移金属化合物を挙げることができる。具体的には、ハイドロキノン、p−メトキシフェノール、p−クレゾール、ピロガロール、t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2−メルカプトベンズイミダゾール、N−ニトロソフェニルヒドロキシアミン第一セリウム塩等が挙げられる。
現像促進剤としては、酸無水物類、フェノール類、有機酸類が挙げられる。酸無水物類としては環状酸無水物が好ましく、具体的に環状酸無水物としては米国特許第4,115,128号明細書に記載されている無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、3,6−エンドオキシ−テトラヒドロ無水フタル酸、テトラクロル無水フタル酸、無水マレイン酸、クロル無水マレイン酸、α−フェニル無水マレイン酸、無水コハク酸、無水ピロメリット酸などが使用できる。非環状の酸無水物としては無水酢酸などが挙げられる。フェノール類としては、ビスフェノールA、2,2'−ビスヒドロキシスルホン、p−ニトロフェノール、p−エトキシフェノール、2,4,4′−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、4−ヒドロキシベンゾフェノン、4,4′,4″−トリヒドロキシトリフェニルメタン、4,4′,3″,4″−テトラヒドロキシ−3,5,3′,5′−テトラメチルトリフェニルメタンなどが挙げられる。
更に、有機酸類としては、特開昭60−88942号、特開平2−96755号公報などに記載されている、スルホン酸類、スルフィン酸類、アルキル硫酸類、ホスホン酸類、リン酸エステル類及びカルボン酸類などがあり、具体的には、p−トルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルフィン酸、エチル硫酸、フェニルホスホン酸、フェニルホスフィン酸、リン酸フェニル、リン酸ジフェニル、安息香酸、イソフタル酸、アジピン酸、p−トルイル酸、3,4−ジメトキシ安息香酸、フタル酸、テレフタル酸、4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、エルカ酸、ラウリン酸、n−ウンデカン酸、アスコルビン酸などが挙げられる。
現像抑制剤としては、前記アルカリ可溶性樹脂と相互作用を形成し、未露光部においては該アルカリ可溶性樹脂の現像液に対する溶解性を実質的に低下させ、且つ、露光部においては該相互作用が弱まり、現像液に対して可溶となり得るものであれば特に限定はされないが、特に第四級アンモニウム塩、ポリエチレングリコール系化合物等が好ましく用いられる。また前述の赤外線吸収剤、着色剤のなかにも現像抑制剤として機能する化合物があり、それらもまた好ましく挙げられる。そのほか、オニウム塩、o−キノンジアジド化合物、芳香族スルホン化合物、芳香族スルホン酸エステル化合物等の、熱分解性であり、且つ、分解しない状態では、アルカリ可溶性樹脂の溶解性を実質的に低下させる物質も挙げられる。
これら各種の添加剤の添加量は、その目的によって異なるが、通常、画像記録層の固形分の0〜30質量%の範囲が好ましい。
その他、本発明に用いることができる平版印刷版前駆体の画像記録層には、必要に応じて他のアルカリ可溶性又は分散性の樹脂を併用することもできる。他のアルカリ可溶性又は分散性の樹脂としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸等のアルカリ可溶性基含有のモノマーと他のモノマーとの共重合体、ポリエステル樹脂、アセタール樹脂などが挙げられる。
本発明に用いることができる平版印刷版前駆体は、合紙剥離性向上や自動給版装置の版搬送性向上を目的に、画像記録層中にマット剤を含有してもよい。さらに、画像記録層上に前駆体表面に傷が付くことを防止するために、画像記録層上に保護層を設けてもよく、当該保護層中にマット剤を含有してもよい。
<露光・現像>
本発明に用いることができる赤外線感受性又は感熱性の平版印刷版前駆体は、コンピュータ等からのデジタル画像情報を基に、レーザーを使用して直接版上に画像書き込みができる、いわゆるコンピュータ・トゥ・プレート(CTP)版として使用できる。
レーザー光源としては、近赤外線から赤外線領域に最大強度を有する高出力レーザーが最も好ましく用いられる。このような近赤外線から赤外線領域に最大強度を有する高出力レーザーとしては、760nm〜1,200nmの近赤外線から赤外線領域に最大強度を有する各種レーザー、例えば、半導体レーザー、YAGレーザー等が挙げられる。
本発明に用いることができる平版印刷版前駆体は、画像記録層にレーザーを用いて画像を書き込んだ後、これを現像処理して非画像領域が湿式法により除去する画像形成方法に供される。すなわち、画像形成方法は、本発明に用いることができる平版印刷版前駆体を画像様露光する工程;及び前記露光済み平版印刷版前駆体を現像して、画象記録層からなる画像領域と非画像領域を形成する工程を経て画像を形成する。
現像処理に使用される現像液としては、アルカリ性水溶液(塩基性の水溶液)が挙げられる。本発明に用いることができるポジ型平版印刷版前駆体に用いるアルカリ性水溶液のpHとしては、低pH(pH12以下)が好ましく、具体的には、7〜12が好ましく、8〜12がより好ましく、10〜12が特に好ましい。
現像液に用いられるアルカリ剤としては、例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、第二又は第三リン酸のナトリウム、カリウム又はアンモニウム塩、メタケイ酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、アンモニア等の無機のアルカリ化合物;モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノイソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、n−ブチルアミン、ジ−n−ブチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、エチレンイミン、エチレンジアミン等の有機のアルカリ化合物が挙げられる。
現像液中のアルカリ剤の含有量は、0.005〜10質量%の範囲が好ましく、0.05〜5質量%の範囲が特に好ましい。現像液中のアルカリ剤の含有量が0.005質量%より少ない場合、現像が不良となる傾向にあり、また、10質量%より多い場合、現像時に画像部を浸食する等の悪影響を及ぼす傾向にあるので好ましくない。
現像液には有機溶剤を添加することもできる。現像液に添加することができる有機溶剤としては、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、酢酸ベンジル、エチレングリコールモノブチルアセテート、乳酸ブチル、レブリン酸ブチル、メチルエチルケトン、エチルブチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ベンジルアルコール、メチルフェニルカルビトール、n−アミルアルコール、メチルアミルアルコール、キシレン、メチレンジクロライド、エチレンジクロライド、モノクロロベンゼン、などが挙げられる。現像液に有機溶剤を添加する場合の有機溶剤の添加量は、20質量%以下が好ましく、10質量%以下が特に好ましい。
さらにまた、上記現像液中には必要に応じて、亜硫酸リチウム、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸マグネシウム等の水溶性亜硫酸塩;アルカリ可溶性ピラゾロン化合物、アルカリ可溶性チオール化合物、メチルレゾルシン等のヒドロキシ芳香族化合物;ポリリン酸塩、アミノポリカルボン酸類等の硬水軟化剤;イソプロピルナフタレンスルホン酸ナトリウム、n−ブチルナフタレンスルホン酸ナトリウム、N−メチル−N−ペンタデシルアミノ酢酸ナトリウム、ラウリルサルフェートナトリウム塩等のアニオン性界面活性剤やノニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、フッ素系界面活性剤等の各種界面活性剤や各種消泡剤を添加することができる。
現像液の温度は、15〜40℃の範囲が好ましく、浸漬時間は1〜120秒の範囲が好ましい。必要に応じて、現像中に平版印刷版の表面を擦ることもできる。
本発明の版面保護組成物による処理は、現像を終えた後、直ちに行うこともできるし、水又はリンス液で処理した後に行うこともできる。特に制限されるものではないが、均一な処理を行うために自動現像機や自動ガム塗布機を使用することが好ましい。
版面保護組成物は必要に応じて、ドクター・ブレードや絞りロールによって、過剰の溶液を除去することができる。次いで、例えば空気中で、又は温風乾燥器又は赤外線乾燥器によって乾燥させられる。乾燥は好ましくは、温度20〜120℃、特に好ましくは40〜80℃で行われる。
発明の版面保護液組成物を用いて、有効に処理することができる、ネガ型平版印刷版前駆体としては、例えば、市販の、TN−News2(コダック(株)製)、TN−W(コダック(株)製)、TCC−353(コダック(株)製)、HN−NV(富士フイルム(株)製)等が挙げられる。
以下、本発明を実施例に基づいて、さらに詳細に説明する。ただし、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
基板作成
アルミニウムウェブを水酸化ナトリウム水溶液にて脱脂し、これを2%塩酸浴中で電解研磨処理して、中心平均粗さ(Ra)0.5μmの砂目板を得た。次いで、20%硫酸浴中、電流密度2A/dm2で陽極酸化処理して、2.7g/m2の酸化皮膜を形成し、水洗乾燥後アルミニウム基板を得た。このようにして得られた基板を、PVPA(ポリビニルホスホン酸)水溶液に60℃で10秒間浸漬した。このようにして平版印刷版前駆体用の基板を得た。
ポジ型平版印刷版前駆体の作製
下層塗布液の調製
以下の表Iの配合物として下層塗布液を調製した。
Figure 2013116610
赤外吸収シアニン色素(A)
Figure 2013116610
上層塗布液の調製
以下の表IIの配合物として上層塗布液を調製した。
Figure 2013116610
フッ素系界面活性剤(B)
Figure 2013116610
ポリウレタン樹脂の合成
4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート62.7g、トルイレン−2,4−ジイソシアネート14.5g、ネオペンチルグリコール11.8g、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸29.6g及びN,N−ジメチルアセトアミド280gを、撹拌装置及びコンデンサーを備えた500mLフラスコに入れ、撹拌した。ジドデカン酸ジブチル錫0.3gを添加した後、反応液を80℃で6時間加熱した。反応後、この溶液を2.5Lの水に注いだ。析出物をろ過し、洗浄し、減圧下で、60℃で24時間乾燥した。得られたポリウレタン樹脂の分子量は、GPCで24,000(ポリスチレン基準)であり、酸価は105であった。
下層塗布液を、ロールコーターを用いて基板上に塗布し、135℃で45秒間乾燥させた。この基板を35℃まで冷却した後、上層塗布液を、ロールコーターを用いて当該下層上に塗布し、125℃で40秒間乾燥させた。そしてこの版を20℃〜26℃の風によってゆっくりと冷却した。下層の塗布量は、1.30g/m2であり、上層の塗布量は、0.60g/m2であった。
現像液の調製
以下の表IIIの配合物として現像液(原液)を調製した。
Figure 2013116610
版面保護液(Gum1〜13)の調製
表IVに示す組成(質量%で表す)を有する版面保護液Gum1〜13を調製した。
Figure 2013116610
Figure 2013116610
これらの例で用いた化合物A〜Iを、以下に示す。
Figure 2013116610
Figure 2013116610
化合物G
Figure 2013116610
化合物H
Figure 2013116610
化合物I
Figure 2013116610
BYK−306 (ビックケミー・ジャパン株式会社製)
R-polyether(CH2)y-〔Si(CH3)2-O〕x-Si(CH3)2-(CH2)y polyether-R
(式中、R:−OH、polyether:EO)
化合物の構造分析
表6に示す化合物の構造分析は、AVANCE500(BRUKER製500MHz)を用い、CDCl13(TMS入り)を溶媒とし、測定法として、1H,13C,HMBC(Heteronuclear Multiple−Bond Correlation)により行った。
上述のように調製したポジ型平版印刷版前駆体を、サーマルCTPセッターPT−R4300(大日本スクリーン製造社製)を用いて、150mJ/cm2の露光エネルギーで露光した。その後、この平版印刷版を、P−1310Xプロセッサー(コダック社製)を用いて、上述のように調製したポジ型平版印刷版用現像液(原液):水=1:4希釈現像液を用いて、30℃で、15秒間現像処理し、版面保護液Gum1〜13でガム引き処理を行った。
評価方法
[刷り出し時のインキ着肉性]
上記ポジ型平版印刷版を用いて、以下の条件で印刷を実施した。
・印刷機:R−201(Man Roland(株)製)
・インキ:スペースカラー フュージョンGマゼンタ(DICグラフィックス(株)製)
・湿し水:NA108W(DICグラフィックス(株)製)(1%)+IPA(1%)
十分な濃度の印刷物が得られるまで、テスト印刷を行った。濃度1.5(D19C:GretagMacbeth)に達するまでの枚数を以下の表に示す。スカムの量は、〇は小、Xは多を表す。結果を表Vに表す。
Figure 2013116610
[インキクリーンアップ特性]
上記刷り出し時のインキ着肉性テストと同じ印刷条件で印刷を実施した。インキを版面全体に約30分間付着させた後、印刷をスタートした。非画像部のインキを完全に除去(インキクリーンアップ)するまでに要した枚数を以下の表に示す。この時の、非画像部の濃度は、0.03(D19C:GretagMacbeth)であった。結果を表VIに表す。
Figure 2013116610
ネガ型平版印刷版前駆体
ネガ型平版印刷版前駆体としてTN−News2(コダック(株)製)を用いて、同様のテスト実験を行った。TN−News2を、サーマルCTPセッターPT−R4300(大日本スクリーン製造(株)製)を用いて、80mJ/cm2の露光エネルギーで露光した。その後、この平版印刷版を、P−1310Xプロセッサー(コダック(株)製)を用いて、TN−D1現像液(コダック(株)製):水=1:3.5希釈現像液で、30℃で、12秒間現像し、以下に示す版面保護液Gum14〜20でガム引き処理を行った。
版面保護液(Gum14〜20)の調製
表VIIに示す組成(質量%で表す)を有する版面保護液Gum14〜20を調製した。
Figure 2013116610
ポジ型平版印刷版と同じ条件で、刷り出し時のインキ着肉性を評価した。結果を表VIIIに表す。
Figure 2013116610

Claims (9)

  1. 側鎖にポリエーテル鎖を有するポリシロキサン化合物を含むことを特徴とする平版印刷版用版面保護液組成物。
  2. 前記ポリシロキサン化合物が、前記版面保護液組成物の総量に対して、0.1〜2.0質量%の量で含まれている請求項1記載の版面保護液組成物。
  3. 前記ポリシロキサン化合物が次式(I)によって表される請求項1記載の版面保護液組成物。
    Figure 2013116610
    (上記式中、
    1、R2、R3、R4、R5、R6及びR7は、独立してH又は炭素数1〜20のアルキル基であり、
    Aは、−R−(C24O)a(C36O)b−R’で表され、
    ここで、Rは、炭素数1〜20のアルキレン又は炭素数6〜14のアリーレンであり、R’は、H又は炭素数1〜4のアルキル基であり、aは、0〜200であり、bは、0〜200であるが、a及びbが同時に0となる場合はない、そしてm、nは1から1200の整数である。)
  4. 前記式(I)において、R1、R2、R3、R4、R5、R6及びR7が、メチル基、エチル基、プロピル基及びブチル基から成る群より選ばれ、aが0〜100であり、bが0〜100である請求項3に記載の版面保護液組成物。
  5. 前記式(I)において、mが1〜1050であり、nが1〜200である請求項3又は4に記載の版面保護液組成物。
  6. 平版印刷版前駆体を像様露光する工程、
    前記像様露光された平版印刷版前駆体を、アルカリ現像液で現像する工程、及び
    前記現像された平版印刷版を、請求項1〜5のいずれか1項に記載の版面保護液組成物で処理する工程、を含む平版印刷版の処理方法。
  7. 前記平版印刷版前駆体が、赤外感光性平版印刷版前駆体である請求項6に記載の処理方法。
  8. 前記平版印刷版前駆体が、ポジ型赤外感光性平版印刷版前駆体である請求項7に記載の処理方法。
  9. 前記現像液が、pH12以下あり、且つシリケートを含まないアルカリ溶液である請求項6〜8のいずれか1項に記載の処理方法。
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