JP2013107569A - 車体後部構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】フェンダーライニングが配置されるホイールハウスパネルとサイドボディアウタパネルとの境界部分に防水材を容易に塗布できる車体後部構造を提供。
【解決手段】車体後部構造100は、ホイールハウスパネル112の車外側の縁からホイールハウス内に延びる第1フランジ部140と、ホイールハウスパネルの車外側にて車体側面を構成するサイドボディアウタパネル114の縁からホイールハウス内に延び第1フランジ部に重なる第2フランジ部142とを備え、第1フランジ部は、第2フランジ部よりもホイールハウス内に延長されていて第2フランジ部と重ならない延長部144と、延長部に形成されフェンダーライニングが取付けられる取付穴150、152とを有し、ホイールハウス内に配置されるフェンダーライニングは、第1フランジ部と第2フランジ部との境界部分148を覆っていることを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両の後輪を収容するホイールハウスを有する車体後部構造に関するものである。
車体後部構造は、例えば、ホイールハウスを形成するホイールハウスパネルと、ホイールハウスパネルの車外側にて車体側面を構成するサイドボディアウタパネルとを有する。ホイールハウスパネルとサイドボディアウタパネルとは、車内側となるホイールハウス内に張り出したフランジをそれぞれ有していて、双方のフランジを重ね合わせてスポット溶接などで接合される。
ホイールハウスにて後輪を収容することから、ホイールハウスパネルには、泥や水などが飛散することが多い。このため、車体後部構造では、錆対策として、ホイールハウスパネルのフランジとサイドボディアウタパネルのフランジとが重なり合う縁となる境界部分に防水材としてのシーラ剤を塗布し、泥や水などの浸入を防止している(例えば、特許文献1、2)。
特許文献1には、車体の外板のフランジの車内側に張り出す長さを、車体の内板のフランジの車内側に張り出す長さよりも短くした自動車のホイールハウス部構造が開示されている。この構造では、外板のフランジの縁と内板のフランジとの境界部分にシーラ剤を充填している。
特許文献2には、サイドボディアウタパネルのフランジの車内側に張り出す長さを、リアバンパが固定されるホイールハウスパネルのフランジの車内側に張り出す長さよりも小さくした車両用リアバンパ取付部構造が開示されている。この構造では、サイドボディアウタパネルのフランジの縁とホイールハウスパネルのフランジとの境界部分をシーラ剤でシールしている。
特許第3879652号 特開2010−182226号公報
本発明者は、ホイールハウス内にフェンダーライニングを配置する車体後部構造について、ホイールハウスパネルとサイドボディアウタパネルとの境界部分にシーラ剤を容易に塗布できる構成を検討した。
特許文献1は、単に、車体の外板および内板のフランジの長さを変えて、シーラ剤を充填することが開示されているに過ぎない。また、特許文献2は、ホイールハウスパネルのフランジにリアバンパを固定する構造が前提となっている。つまり、特許文献1および特許文献2には、ホイールハウス内にフェンダーライニングを配置する車体後部構造に関して、シーラ剤を容易に塗布する構成について具体的な記載はない。
本発明は、このような課題に鑑み、フェンダーライニングが配置されるホイールハウスパネルとサイドボディアウタパネルとの境界部分に防水材を容易に塗布できる車体後部構造を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明にかかる車体後部構造の代表的な構成は、車両の後輪を収容するホイールハウスを形成するホイールハウスパネルと、ホイールハウスパネルの車外側にて車体側面を構成するサイドボディアウタパネルと、ホイールハウス内に配置されるフェンダーライニングとを備えた車体後部構造において、ホイールハウスパネルの車外側の縁からホイールハウス内に延びる第1フランジ部と、サイドボディアウタパネルの縁からホイールハウス内に延び第1フランジ部に重なる第2フランジ部とをさらに備え、第1フランジ部は、第2フランジ部よりもホイールハウス内に延長されていて第2フランジ部と重ならない延長部と、延長部に形成されフェンダーライニングが取付けられる取付穴とを有し、フェンダーライニングは、第1フランジ部と第2フランジ部との境界部分を覆っていることを特徴とする。
上記構成によれば、ホイールハウスパネルの第1フランジ部が、サイドボディアウタパネルの第2フランジ部よりもホイールハウス内(車内側)に延長された延長部を有している。したがって、第1フランジ部と第2フランジ部との境界部分が後輪側から目視でき、作業者は、境界部分に沿って防水材を容易に塗布できる。また、ホイールハウス内に配置されるフェンダーライニングが、延長部に形成された取付穴を用いて取付けられ、境界部分を覆うことから、境界部分が隠され見栄えが損なわれない。
仮に、第1フランジ部(作業者にとって奥側)より第2フランジ部(作業者にとって手前側)のほうが長ければ、両者の境界部分は後輪側から目視できない裏側に隠れることとなる。かかる技術は、後輪から撥ね上げられた雨水等が境界部分にかかりにくくなる点では好ましい。しかし、このような目視できない裏側に境界部分がある場合、作業者は手探りで作業したり、ホイールハウス内に深く首を突っ込んで作業したりすることが必要となり、防水材塗布作業は著しく困難なものになる。また、このように裏側に境界部分があっても、第1フランジ部と第2フランジ部との間への浸水を確実に防止するには、結局のところ防水材の塗布が必要であるため、防水材の塗布作業が容易なほうが作業者にとって便利であることは言うまでもない。
ホイールハウスパネルとサイドボディアウタパネルとの接合点が第2フランジ部に設定されているとよい。後輪側から目視できる第2フランジ部に接合点を設けることで、第1フランジ部(ホイールハウス)と第2フランジ部(サイドボディアウタパネル)とが重なる位置を確実に接合可能とする。このため、例えばスポット溶接を行う場合などで接合打点の欠損や溶接不足になることを防止できる。
取付穴は、車両上下方向に離間して複数形成されていて、接合点は、複数の取付穴の間に位置する第2フランジ部の少なくとも1つの領域に設定されているとよい。これにより、第1フランジ部と第2フランジ部とが重なり合った剛性の高い部分の周辺でフェンダーライニングを取付けることができ、フェンダーライニングを確実に保持できる。また、接合点は、取付穴の周辺を避けながら剛性の高い部分に設定できる。
第1フランジ部の延長部は、取付穴が形成されている部分においてホイールハウス内に突出しているとよい。これにより、取付穴を境界部分から遠ざけて、フェンダーライニングの取付を安定させることができる。
第2フランジ部は、接合点が形成されている部分においてホイールハウス内に突出しているとよい。ホイールハウス内に突出している部分に接合点が形成されることから、溶接がし易くなる。
ホイールハウスパネルは、車外側のホイールハウスアウタパネルと、ホイールハウスアウタパネルに接合された車内側のホイールハウスインナパネルとを含み、第1フランジ部は、ホイールハウスアウタパネルの車外側の縁に形成されていて、第1フランジ部の延長部および第2フランジ部は、前記ホイールハウスインナパネル近傍まで延びているとよい。これにより、防水材が塗布される境界部分がホイールハウスインナパネル近傍まで拡張され、より広い範囲で防水材を塗布できる。また、第1フランジ部の延長部および第2フランジ部が拡張されることで、ホイールハウスアウタパネルおよびサイドボディアウタパネルの剛性を高くできる。
車体後部構造は、取付穴に挿入される取付部品をさらに備え、フェンダーライニングは、取付穴と共に取付部品が挿入される開口部を有し、フェンダーライニングは、第1フランジ部に取付けられた状態において、第2フランジ部の縁近傍で第1フランジ部の延長部に向かって湾曲し、開口部近傍で延長部と接触する形状を有するとよい。これにより、フェンダーライニングには、第2フランジ部の縁と開口部との間で、第2フランジ部の板厚分だけ第1フランジ部の延長部に向けて窪んだ段差が形成される。よって、フェンダーライニングの開口部および延長部の取付穴に挿入されるクリップなどの取付部品の頭部を、段差分だけ埋め込むことができる。このため、取付部品が目視され難くなり、見栄えが損なわれない。
第1フランジ部の前記延長部は、第2フランジ部の縁近傍付近で、後輪から離れる方向に窪んだ形状を有しているとよい。これにより、ホイールハウスの第1フランジ部に段差が形成される。このため、段差が形成された周辺の剛性が高くなり、取付穴にクリップなどの取付部品を挿入してフェンダーライニングを取付けた際、取付部品やフェンダーライニングを安定して保持できる。なお、第1フランジ部に段差が形成された分、取付部品の頭部をさらに埋め込むことができるので、取付部品が目視され難くなり、見栄えが損なわれない。
本発明によれば、フェンダーライニングが配置されるホイールハウスパネルとサイドボディアウタパネルとの境界部分に防水材を容易に塗布できる車体後部構造を提供することができる。
本発明の第1の実施形態における車体後部構造が適用された車両を斜め後方から見た斜視図である。 図1のA領域の拡大図である。 図2からフェンダーライニングを取り除いた状態を示す図である。 図3のB−B断面図である。 比較例の車体後部構造であって図3と同様にフェンダーライニングを取り除いた状態を示す図である。 図5のE−E断面図である。 本発明の第2の実施形態における車体後部構造の断面図である。 本発明の第3の実施形態における車体後部構造の断面図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態における車体後部構造100が適用された車両110を斜め後方から見た斜視図である。図2は、図1のA領域の拡大図である。
車体後部構造100は、図1のA領域に示すように、ホイールハウスパネル112と、サイドボディアウタパネル114と、フェンダーライニング116とを備える。ホイールハウスパネル112は、ホイールハウスの天面を形成するパネルである。ホイールハウスとは、車両110の後輪118の上部を取り巻くようにアーチ状に形成された空間であり、後輪118を収容する。サイドボディアウタパネル114は、ホイールハウスパネル112の車外側にて車体側部を構成するパネルであり、ホイールハウスパネル112と接合される。
フェンダーライニング116は、ホイールハウス内に配置される部材であり、ホイールハウスパネル112に後輪118の側から取付けられ、ホイールハウスパネル112を覆っている。また、フェンダーライニング116は、図2に示すように2つの開口部120、122を有していて、それぞれにクリップ(取付部品)124、126が挿入されることでホイールハウスパネル112に取付けられる。なお、クリップ124、126は、それぞれ芯材128、130と、係合部材132、134を含む。
図3は、図2からフェンダーライニング116を取り除いた状態を示す図である。図4は、図3のB−B断面図である。
ホイールハウスパネル112は、図3に示すように、車外側のホイールハウスアウタパネル136と、車内側のホイールハウスインナパネル138とが結合され構成されている。ホイールハウスアウタパネル136は、車外側の縁から車内側に折り曲げられ、車内側に張り出した第1フランジ部140を有する。また、サイドボディアウタパネル114は、車外側の縁から車内側に張り出した第2フランジ部142を有する。
第1フランジ部140は、図示のように、第2フランジ部142よりも車内側に延長されていて、第2フランジ部142と重ならない延長部144を有する。また、第2フランジ部142は、延長部144を除く第1フランジ部140に後輪118の側から重なっている。このため、第1フランジ部140の延長部144と第2フランジ部142の端部(縁)146との境界部分148は、図3に示すように一点鎖線で囲まれた領域Cとなる。なお、車内側に折り曲げられ剛性が向上している第1フランジ部140と第2フランジ部142とが重なり合った部分は、特に剛性の高い部分となる。
境界部分148は、領域Cとして示されるように、第1フランジ部140の後輪118の側の表面上に位置していて、上記フェンダーライニング116を取付けていない状態で後輪118の側から目視できる。
また、第1フランジ部140の延長部144および第2フランジ部142は、図3に示すように、ホイールハウスインナパネル138の近傍まで形成されている。このため、境界部分148は、ホイールハウスインナパネル138の近傍まで拡張されている。
さらに、第1フランジ部140の延長部144には、フェンダーライニング116を取付けるための2つの取付穴150、152が車両上下方向に離間して形成されている。取付穴150には、図4に示すように、フェンダーライニング116の開口部120に重ねられた状態でクリップ124が挿入される。ここでは、クリップ124の係合部材132が取付穴150に挿入され係合した状態で開口部120を覆い、さらに芯材128が係合部材132に挿入されている。なお、図示は省略するが、取付穴152には、開口部122に重ねられた状態で、係合部材134および芯材130を含むクリップ126が挿入される。このようにして、第1フランジ部140と第2フランジ部142とが重なった剛性の高い部分の周辺にフェンダーライニング116が取り付けられ、フェンダーライニング116を確実に保持できる。なお、取付穴としては、2つの取付穴150、152に限らず、3つ以上適宜形成してもよい。
第2フランジ部142の端部146は、図3に示すように、第1フランジ部140の取付穴150、152の周辺で取付穴150、152を避けるように形成されている。また、第1フランジ部140の延長部144は、取付穴150、152が形成されている部分において車内側に突出した形状となっている。このため、取付穴150、152を境界部分148から遠ざけることになり、例えば上記クリップ124、126と第2フランジ部142との干渉が避けられることから、フェンダーライニング116の取付が安定する。
第2フランジ部142には、図3に示すように接合点154、156が設定されている。接合点154、156は、ホイールハウスアウタパネル136とサイドボディアウタパネル114とをスポット溶接などで接合するために設定される。ここで、接合点154、156は、第2フランジ部142のうち、取付穴150、152の間に位置していて車内側に突出した領域に設定されている。このため、接合点154、156は、取付穴150、152の周辺を避けながら、第1フランジ部140と第2フランジ部142とが重なり合った剛性の高い部分に設定されることになり、接合剛性を高めることができる。
また、第2フランジ部142は、上記境界部分148と同様に、フェンダーライニング116を取付けていない状態では、後輪118の側から目視できる。よって、後輪118の側から目視できる第2フランジ部142に接合点154、156を設けることで、第1フランジ部140と第2フランジ部142とが重なる位置を確実に接合可能とする。例えば作業者などは、接合点154、156を目視した状態でスポット溶接を容易に行える。
さらに、上記したように第2フランジ部142は、接合点154、156が形成されている部分において車内側に突出した領域に設定されているので、溶接がさらに容易となる。なお、図中では上記領域に接合点を2つ設定したが、接合剛性を確保できるのであれば、適宜の数だけ設定してもよい。ここで、第2フランジ部142の上記領域の数は、取付穴の数に応じて変わることになる(例えば、取付穴が3つであれば、その3つの取付穴の間に位置する上記領域は2つとなる)。このような場合、接合剛性が確保できるのであれば、第2フランジ部142のすべての領域に接合点を設定する必要はなく、少なくとも1つの領域に設定すればよい。
ところで、ホイールハウスパネル112は、後輪118を収容することから、泥や水などが飛散することが多い。そこで、車体後部構造100では、錆対策として、上記境界部分148に防水材であるシーラ剤158を塗布し(図4参照)、ホイールハウスアウタパネル136とサイドボディアウタパネル114との間に泥や水などが浸入することを防止している。
車体後部構造100では、上記フェンダーライニング116を取付けていない状態で、境界部分148が後輪118の側から目視できる位置にあるので、境界部分148にシーラ剤158を容易に塗布できる。また、境界部分148がホイールハウスインナパネル138の近傍まで拡張されているので、シーラ剤158を塗布する領域が広くなり、防水性を高められる。なお、図3のD領域では、第1フランジ部140および第2フランジ部142が形成されていないので、電着液や泥水の排水が容易となる。
また、第1フランジ部140の延長部144および第2フランジ部142がホイールハウスインナパネル138の近傍まで拡張されているので、ホイールハウスアウタパネル136およびサイドボディアウタパネル114の剛性を高くできる。よって、ホイールハウスアウタパネル136およびサイドボディアウタパネル114は、持ち運ぶ際に変形し難くなり、パネル同士の位置合わせでの精度を確保し易くなる。
なお、車体後部構造100では、図4に示すように、第1フランジ部140の延長部144とフェンダーライニング116との間に隙間Lを設け、塗布されたシーラ剤158がフェンダーライニング116と干渉することを低減してもよい。
以下、図5および図6を参照して、比較例の車体後部構造100Aについて説明する。なお、図中では、上記実施形態の車体後部構造100に示す部材と同一部材には同一符号を付し、説明を適宜省略する。図5は、比較例の車体後部構造100Aであって図3と同様にフェンダーライニング116を取り除いた状態を示す図である。図6は、図5のE−E断面図である。
車体後部構造100Aは、サイドボディアウタパネル114Aの第2フランジ部142Aが、ホイールハウスアウタパネル136Aの第1フランジ部140Aよりも車内側に延長されている点、第2フランジ部142Aにフェンダーライニング116の取付穴150A、152Aが形成されている点で、上記車体後部構造100と異なる。
車体後部構造100Aでは、ホイールハウスアウタパネル136Aの第1フランジ部140Aの端部160が、図5に点線で示すように、サイドボディアウタパネル114Aの第2フランジ部142Aの裏側に位置している。このため、境界部分148Aは、第2フランジ部142Aの裏側で第1フランジ部140Aの端部160に沿っていて、フェンダーライニング116を取付けていない状態であっても、後輪118の側から目視し難い。
境界部分148Aのうち図5に一点鎖線で示す領域F、Gは、第1フランジ部140Aの端部160が第2フランジ部142Aの縁の近傍に位置している。しかし、領域F、Gであっても、後輪118の側から目視し難いので、上記シーラ剤158を塗布する作業は困難となる。
特に、第2フランジ部142Aに形成された取付穴150A、152Aの周辺では、図5に示すように、第1フランジ部140Aの端部160が車外側に避けるように形成されている。このため、取付穴150A、152Aの周辺での境界部分148Aには、例えばシーラ剤158を塗布するガンが入らず、塗布ができない場合がある。
つまり、車体後部構造100Aでは、境界部分148Aが第2フランジ部142Aの裏側に位置して目視し難いために、シーラ剤158を正確に塗布することが困難となり、また、塗布に時間も要し、さらには塗布切れも懸念される。その結果、車体後部構造100Aでは、ホイールハウスパネル112Aとサイドボディアウタパネル114Aとの間でシーラ剤158を塗れない部分や塗り損ねた部分から泥や水が浸入してしまい、錆対策が十分に図れない。
また、車体後部構造100Aでは、第2フランジ部142Aの裏側に第1フランジ部140Aが位置しているので、第1フランジ部140Aと第2フランジ部142Aとが重なっている領域を後輪118の側から目視することはできない。このため、取付穴150A、152Aの周辺から距離をとって第2フランジ部142Aに接合点154A、156Aを設定した場合であっても、第1フランジ部140Aと第2フランジ部142Aとが重なっているか否かを目視できず、確実なスポット溶接を行うことが困難となる。仮に、接合点154A、156Aにおいて第1フランジ部140Aと第2フランジ部142Aとが重なっていなければ、打点欠損や溶接不足が生じることになる。
これに対して、本実施形態における車体後部構造100では、上記したように、フェンダーライニング116を取付けていない状態で、第1フランジ部140と第2フランジ部142との境界部分148が後輪118の側から目視できる。よって、作業者は、境界部分148に沿ってシーラ剤158を容易に塗布できる。また、フェンダーライニング116が、延長部144に形成された取付穴150、152を用いて取付けられ、境界部分148を覆うことから、境界部分148が隠され見栄えが損なわれない。
また、後輪118の側から目視できる第2フランジ部142に接合点154、156を設定することで、第1フランジ部140と第2フランジ部142とが重なる位置を確実に接合し、スポット溶接を行う場合などで打点欠損や溶接不足になることを防止できる。
(第2の実施形態)
図7は、本発明の第2の実施形態における車体後部構造200の断面図である。車体後部構造200は、フェンダーライニング116Aに段差162を形成した点で、上記車体後部構造100と異なる。
フェンダーライニング116Aは、ホイールハウスアウタパネル136に取付けられた状態で、図示のように、第2フランジ部142の端部146の近傍で第1フランジ部140の延長部144に向かって湾曲し、開口部120の近傍で延長部144と接触している。
このため、フェンダーライニング116Aには、第2フランジ部142の端部146と開口部120との間で、第2フランジ部142の板厚分だけ第1フランジ部140の延長部144に向けて窪んだ段差162が形成される。なお、この段差162は、上記車体後部構造100での第1フランジ部140の延長部144とフェンダーライニング116との間に形成された隙間Lをなくすように、フェンダーライニング116を変形させることで形成してもよい。
したがって、車体後部構造200では、フェンダーライニング116Aの開口部120および延長部144の取付穴150に挿入されるクリップ124の芯材128の頭部を、段差162分だけ埋め込み、飛び出し量(図中、h)を小さくできる。このため、クリップ124が車外側から目視され難くなり、見栄えが損なわれない。
(第3の実施形態)
図8は、本発明の第3の実施形態における車体後部構造300の断面図である。車体後部構造300は、フェンダーライニング116Bだけでなく、ホイールハウスアウタパネル136Bの第1フランジ部140Bの延長部144にも段差164を形成した点で、上記車体後部構造200と異なる。
第1フランジ部140Bの延長部144は、図示のように、第2フランジ部142の端部146の近傍付近で、後輪118から離れる方向に窪んだ段差164を有している。第1フランジ部140Bの延長部144に段差164が形成されたことで、段差164の周辺の剛性が高くなる。また、第1フランジ部140Bの延長部144の段差164に対応して、フェンダーライニング116Bにも段差166が形成されている。
したがって、車体後部構造300では、取付穴150にクリップ124を挿入してフェンダーライニング116Bを取付けた際、クリップ124やフェンダーライニング116Bを安定して保持できる。
また、第1フランジ部140Bの延長部144に段差164が形成された分、クリップ124の芯材128の頭部をさらに埋め込み、飛び出し量(図7参照)をさらに小さくできる。なお、図中点線で示すように、クリップ124の芯材128の頭部とフェンダーライニング116Bとが面一となっている。よって、クリップ124が車外側からより目視され難くなり、見栄えが損なわれない。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は、車両の後輪を収容するホイールハウスを有する車体後部構造に利用することができる。
100、200、300…車体後部構造、110…車両、112…ホイールハウスパネル、114…サイドボディアウタパネル、116、116A、116B…フェンダーライニング、118…後輪、120、122…開口部、124、126…クリップ、128、130…芯材、132、134…係合部材、136、136B…ホイールハウスアウタパネル、138…ホイールハウスインナパネル、140、140B…第1フランジ部、142…第2フランジ部、144…延長部、146…端部、148…境界部分、150、152…取付穴、154、156…接合点、158…シーラ剤、162、164、166…段差

Claims (8)

  1. 車両の後輪を収容するホイールハウスを形成するホイールハウスパネルと、該ホイールハウスパネルの車外側にて車体側面を構成するサイドボディアウタパネルと、前記ホイールハウス内に配置されるフェンダーライニングとを備えた車体後部構造において、
    前記ホイールハウスパネルの車外側の縁からホイールハウス内に延びる第1フランジ部と、
    前記サイドボディアウタパネルの縁からホイールハウス内に延び前記第1フランジ部に重なる第2フランジ部とをさらに備え、
    前記第1フランジ部は、
    前記第2フランジ部よりもホイールハウス内に延長されていて該第2フランジ部と重ならない延長部と、
    前記延長部に形成され前記フェンダーライニングが取付けられる取付穴とを有し、
    前記フェンダーライニングは、前記第1フランジ部と第2フランジ部との境界部分を覆っていることを特徴とする車体後部構造。
  2. 前記ホイールハウスパネルと前記サイドボディアウタパネルとの接合点が前記第2フランジ部に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の車体後部構造。
  3. 前記取付穴は、車両上下方向に離間して複数形成されていて、
    前記接合点は、前記複数の取付穴の間に位置する前記第2フランジ部の少なくとも1つの領域に設定されていることを特徴とする請求項2に記載の車体後部構造。
  4. 前記第1フランジ部の延長部は、前記取付穴が形成されている部分においてホイールハウス内に突出していることを特徴とする請求項3に記載の車体後部構造。
  5. 前記第2フランジ部は、前記接合点が形成されている部分においてホイールハウス内に突出していることを特徴とする請求項3または4に記載の車体後部構造。
  6. 前記ホイールハウスパネルは、車外側のホイールハウスアウタパネルと、該ホイールハウスアウタパネルに接合された車内側のホイールハウスインナパネルとを含み、
    前記第1フランジ部は、前記ホイールハウスアウタパネルの車外側の縁に形成されていて、
    前記第1フランジ部の前記延長部および前記第2フランジ部は、前記ホイールハウスインナパネル近傍まで延びていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の車体後部構造。
  7. 当該車体後部構造は、前記取付穴に挿入される取付部品をさらに備え、
    前記フェンダーライニングは、前記取付穴と共に前記取付部品が挿入される開口部を有し、
    前記フェンダーライニングは、前記第1フランジ部に取付けられた状態において、前記第2フランジ部の縁近傍で前記第1フランジ部の前記延長部に向かって湾曲し、前記開口部近傍で該延長部と接触する形状を有することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の車体後部構造。
  8. 前記第1フランジ部の前記延長部は、前記第2フランジ部の縁近傍付近で、前記後輪から離れる方向に窪んだ形状を有していることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の車体後部構造。
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