JP2013105537A - 撥水性導電粒子、異方導電材料及び導電接続構造体 - Google Patents

撥水性導電粒子、異方導電材料及び導電接続構造体 Download PDF

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Abstract

【課題】基板間の導電接続を確実に行うことができるとともに、隣接する粒子間でのリークを防止して隣接電極間の良好な絶縁特性を得ることができる撥水性導電粒子、同撥水性導電粒子を用いてなる異方導電材料及び導電接続構造体を提供すること。
【解決手段】導電性を有する金属からなる表面を有する基材粒子2aと、基材粒子の表面上に存在する絶縁性の凸部1と、を備え、基材粒子及び凸部の少なくとも一方は、疎水基を有する化合物3と化学結合しており、下記式(1)で表される凹凸比が0.05〜0.17である、撥水性導電粒子10a。
凹凸比=T1/D1 ・・・(1)
[式中、D1は基材粒子の直径であり、T1は凸部の該基材粒子の表面からの高さである。]
【選択図】図1

Description

本発明は、撥水性導電粒子、異方導電材料及び導電接続構造体に関する。
液晶表示用ガラスパネルに液晶駆動用ICを実装する方式は、COG(Chip−on−Glass)実装とCOF(Chip−on−Flex)の2種類に大別することができる。COG実装では、導電粒子を含む異方導電材料を用いて液晶用ICを直接ガラスパネル上に接合する。一方、COF実装では、金属配線を有するフレキシブルテープに液晶駆動用ICを接合し、導電粒子を含む異方導電材料を用いてそれらをガラスパネルに接合する。なお、ここでいう異方導電材料とは、加圧方向に導通性を有しつつ非加圧方向には絶縁性を保つ材料という意味である。
近年、このような技術分野においては、液晶表示の高精細化に伴って、液晶駆動用ICの回路電極である金バンプは狭ピッチ化、狭面積化が要求されている状況にある。かかる状況において、異方導電材料に含まれる導電粒子が隣接する回路電極間に流出してショートを発生させることが問題となっている。また、導電粒子の同材料中(フィルム中)での分散性は絶縁特性を向上させるのに重要である。特に、導電粒子濃度を高くする必要があるCOGにおいては、導電粒子間距離が非常に近くなり、導電粒子間に電流が流れることによるショートが発生し易くなるため、絶縁特性を維持するためにはフィルム中における導電粒子の分散性が非常に必要となる。
これらの要求に応えるため、下記に示す(1)絶縁性の被膜で被覆する方法及び(2)絶縁微粒子を導電粒子表面に被覆させる方法が特許文献1〜12にて提案されている。また、粒子表面を改質する方法が特許文献13及び14にて提案されている。さらに、ナノ粒子を用いて撥水化を図る方法が非特許文献1にて提案されている。
特開平7−105716 特許第3137578号 特許第4539813号 特開2001−195921 特開2006−236759 特開2009−218228 特表2003−26813 特開2010−50086 特許第4547128号 特許第4391836号 特許第4686120号 特許第4505017号 特開2008−138162 特開2001−206954
日本接着学会誌、Vol.43、No.12、2007、p488−493
(1)絶縁性被膜による被覆
特許文献1には、ハイブリダイゼーションにより導電粒子の表面に絶縁層を形成させた導電粒子が開示されている。また、特許文献2〜6には導電粒子をスチレン−アクリル酸共重合樹脂で被覆した後、アジリジン化合物で上記樹脂を架橋することにより耐溶剤性と絶縁性を両立する方法が開示されている。(1)の場合、導電粒子の表面は全面被覆されるため、子粒子で絶縁被覆したものより導通抵抗が悪化する問題が発生していた。一方、導電粒子の表面を全面被覆せず、被覆率を調整した場合においては、導通特性は改善されるが、導電粒子の表面を子粒子で被覆した場合と比較して、物理的に導電粒子間隔を均一に保つことができないため、絶縁特性が悪化し、やはり導通特性と絶縁特性の両立をすることができていないのが現状である。なお、特許文献2〜6においては、多官能のアジリジンで処理するため、反応後に2級アミンや、未反応のアミノ基が残存し、カチオン硬化系の異方性導電フィルム(Anisotropic Conductive Film:ACF)での使用時に硬化剤をトラップし、硬化阻害が発生していた。またアジリジン化合物は主に架橋剤として機能し、耐溶剤性を付与することができるが、樹脂中での導電粒子の分散性は改善されないため、樹脂中での凝集が発生し易く、絶縁特性に影響を与えていた。
(2)絶縁性子粒子による被覆
特許文献7には、導電粒子の表面に導電粒子より粒径が小さくかつ導電粒子と電荷の符号が異なる子粒子を用いて被覆した導電粒子が開示されている。また、特許文献8にはシリカ粒子を子粒子として使用した特許が開示されている。シリカ粒子のように子粒子の硬度が高い場合、加熱加圧実装しても絶縁微粒子の偏平が少なく金バンプと導電粒子又は、配線と導電粒子の間で絶縁微粒子層が発生し導通阻害が発生していた。また、シリコーンオリゴマーで処理することにより絶縁性を改善することも記載されている。本手法を用いてシリコーンオリゴマー処理を行った場合、導電粒子のフィルム中での分散性は改善される。しかし、子粒子及び導電粒子表面で絶縁被膜を形成するため、導通特性と絶縁特性をいかに両立するかが問題であった。
また、特許文献9,10,11には導電粒子表面からのグラフト重合又はポリマー粒子により被覆した導電粒子が開示されている。導電粒子表面からポリマーの重合を行った場合、ACF樹脂中における分散性は改善されるが、導電粒子表面が直接被膜を形成することにより導通抵抗が高くなるといった問題があった。また、ポリマー粒子で導電粒子を被覆した場合においても、水中で合成した粒子を使用することからACF樹脂中での分散性が悪く、凝集が発生し易いといった問題が発生していた。さらに、特許文献12には硬質粒子領域及び高分子樹脂領域からなる粒子を子粒子として用いた絶縁被覆粒子が開示されている。しかし、ACF樹脂との混練時に高分子樹脂領域が溶解するため、子粒子が容易に剥離し、絶縁信頼性が低下する問題が起きていた。
一方、粒子(ポリマー粒子)表面を改質する方法も提案されている。特許文献13にはカルボキシル基を有する粒子とアミノ基を有する化合物を反応させることで粒子表面を改質する方法が開示されている。本手法で粒子の表面を改質することが可能であるが、事前に子粒子に上記処理を行った場合、粒子表面の官能基が消失するため導電粒子への被覆が困難となる問題があった。また、特許文献14にはグリシジル基を有する粒子にアミノ基を有する化合物を反応させることが可能であることが記載されているが、本手法を用いた場合においても、グリシジル基が消失するため導電粒子への被覆が困難であった。
なお、一般的に、固体表面に凹凸をつけると撥水性又は親水性が強調されることが知られている。具体的には、自然界のサトイモやハス、アマドコロの葉の表面には疎水性の毛で覆われており、これらの葉は撥水性を示す。このような特性を利用して、ナノ粒子を用いて固体表面の撥水化を図る方法が提案されている。非特許文献1には、疎水性のナノ粒子を固体表面上に分散、塗布することにより、固体表面と水との接触角が150°以上に向上することが開示されている。
本発明は、上記内容に鑑み、基板間の導電接続を確実に行うことができるとともに、隣接する粒子間でのリークを防止して隣接電極間の良好な絶縁特性を得ることができる撥水性導電粒子、同撥水性導電粒子を用いてなる異方導電材料及び導電接続構造体を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記従来の課題を解決するための手段として、導電性を有する基材粒子に対し、子粒子を吸着させることにより凸部を形成し、基材粒子及び凸部の少なくとも一方と疎水基を有する化合物とを反応させることにより、導通性を低下させることなく、ACF樹脂への分散性の向上及び凸部の吸湿性低下によるショート防止が達成可能となることを見出し、本発明の完成に至った。
すなわち、本発明は、導電性を有する金属からなる表面を有する基材粒子と、基材粒子の表面上に存在する絶縁性の凸部と、を備え、基材粒子及び凸部の少なくとも一方は、疎水基を有する化合物と化学結合しており、下記式(1)で表される凹凸比が0.05〜0.17である、撥水性導電粒子である。このような撥水性導電粒子であれば、ACF樹脂中での凝集、吸湿によるイオンマイグレーションを抑制することができ、回路接続時等における導通特性と絶縁信頼性を両立することが可能となる。
凹凸比=T1/D1 ・・・(1)
[式中、D1は基材粒子の直径であり、T1は凸部の該基材粒子の表面からの高さである。]
凸部が基材粒子の表面に占める割合が20〜50%であることが好ましい。これにより、導電粒子により高い撥水性を付与することが可能となる。
凸部はポリマー微粒子からなることが好ましい。これにより、導電粒子、特に凸部への疎水基の導入が容易となる上に、低圧実装時における導通阻害をより一層抑制することが可能となる。
疎水基を有する化合物は凸部の表面に選択的に化学結合していることが好ましい。凸部表面に選択的に疎水基を導入することにより、導電粒子の導通阻害をより確実に抑制することができる。なお、疎水基を有する化合物の疎水基自体が凸部の表面に直接化学結合していてもよい。
疎水基を有する化合物は炭素数6〜18のアルキル鎖を含有することが好ましい。これにより、導電粒子により高い撥水性を付与することが可能となると共に、ACF樹脂中での導電粒子の凝集をより抑制し易くなる。また、同様の観点から、疎水基がシリコーン化合物であってもよい。
疎水基を有する化合物は、凸部がその表面にカルボシル基又はエポキシ基を有している場合は、これらのカルボキシル基又はエポキシ基と化学結合していることが好ましい。このような場合、疎水基を有する化合物の導入が容易となるだけでなく、導電粒子に良好な撥水性を付与し易くなる。
樹脂中での単分散率は50%以上であることが好ましい。これにより、絶縁特性をより向上させることができる。
また、本発明は、絶縁性のバインダー樹脂と、バインダー樹脂中に分散された上記撥水性導電粒子と、を備える、異方導電材料を提供する。本発明の撥水性導電粒子を含有する異方導電材料であるため、基板間の導電接続を確実に行うことができるとともに、隣接する粒子間でのリークを防止することができる。
さらに、本発明は、上記撥水性導電粒子又は異方導電材料により電気的に接続されている、導電接続構造体を提供する。このような構造体であれば、基板間の導電接続と隣接電極間の絶縁は十分に確保されている。
本発明によれば、基板間の導電接続を確実に行うことができるとともに、隣接する粒子間でのリークを防止して隣接電極間の良好な絶縁特性を得ることができる撥水性導電粒子、同撥水性導電粒子を用いてなる異方導電材料及び導電接続構造体を提供することができる。
図1は、本発明の実施形態に係る撥水性導電粒子の概略断面図である。 図2は、本発明の実施形態に係る撥水性導電粒子の凹凸比の測定方法を表す模式図である。 図3は、本発明の実施形態に係る撥水性導電粒子を備える異方導電材料の概略断面図である。 図4(a)及び図4(b)は、異方導電材料を用いた導電接続構造体の作製方法を説明するための概略断面図である。
以下、発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
<撥水性導電粒子>
図1は、本発明の実施形態に係る撥水性導電粒子の概略断面図である。図1に示すとおり、本実施形態の撥水性導電粒子10aは、基材粒子2a及び当該基材粒子の表面上に存在する絶縁性の凸部1を備えている。なお、基材粒子2aは、球状芯材粒子11及び当該心材粒子の表面に導電性を有する金属からなる表面(金属層)12を備えている。また、疎水基を有する化合物3が凸部1の表面に選択的に化学結合している。
[基材粒子]
基材粒子は、導電性を有する金属からなる表面を有している。このような金属被覆導電粒子は、半導体素子等の小型電機部品を基板に電気的に接続したり、基板同士を電気的に接続したりするためのいわゆる異方導電材料において用いることができる。本実施形態の基材粒子は、図1に示すとおり無機化合物や有機化合物からなる球状芯材粒子11の表面に導電性を有する金属からなる金属層12が形成されているが、図1に示す態様に限定されず、導電性を有する金属のみからなる金属粒子であってもよい。
導電性を有する金属としては特に限定されず、金、銀、銅、白金、亜鉛、鉄、錫、鉛、アルミニウム、パラジウム、コバルト、インジウム、ニッケル、クロム、チタン、アンチモン、ビスマス、ゲルマニウム及びカドミウム等の金属や、ITO及びハンダ等の金属化合物が挙げられる。
導電性を有する金属からなる金属層が、有機化合物からなる球状芯材粒子の表面に形成されている場合、金属層は、単層構造であってもよく、複数の層からなる積層構造であってもよい。積層構造からなる場合には、最外層は金、パラジウム又はニッケルからなることが好ましい。最外層を金からなるものにすることにより、耐食性が高く接触抵抗も小さいので、得られる金属被覆導電粒子は更に優れたものとなる。
有機化合物からなる球状芯材粒子の表面に導電性の金属層を形成する方法としては特に限定されず、物理的な金属蒸着法及び化学的な無電解メッキ法等の公知の方法が挙げられる。これらの方法のうち、工程の簡便さから無電解メッキ法が好適である。無電解メッキ法で形成できる金属層としては、金、銀、銅、プラチナ、パラジウム、ニッケル、ロジウム、ルテニウム、コバルト及び錫並びにこれらの合金等が挙げられる。本実施形態においては、均一な被覆を高密度で形成できることから金属層の一部又は全部が無電解ニッケルメッキによって形成されたものであることが好ましい。
金属層の最外層に金層を形成する方法としては特に限定されず、無電解メッキ、置換メッキ、電気メッキ及びスパッタリング等の既知の方法等が挙げられる。
金属層の厚みは特に限定されないが、好ましい下限は0.005μm、好ましい上限は2μmである。0.005μm未満であると、導電層としての充分な効果が得られないことがあり、2μmを超えると、得られる基材粒子の比重が高くなりすぎたり、有機化合物からなる球状芯材粒子の硬さがもはや充分変形できる硬度ではなくなったりすることがある。より好ましい下限は0.01μm、より好ましい上限は1μmである。
また、金属層の最外層を金層とする場合には、金層の厚みの好ましい下限は0.001μm、好ましい上限は0.5μmである。0.001μm未満であると、均一に金属層を被覆することが困難になり耐食性や接触抵抗値の向上効果が期待できないことがあり、0.5μmを超えると、その効果の割には高価である。より好ましい下限は0.01μm、より好ましい上限は0.3μmである。
基材粒子の粒子径の好ましい下限は、1.0μm、好ましい上限は10μmである。1.0μm未満であると、導通性を保持することが困難となることがあり、10μmを超えると、バンプ間に粒子が挟まる可能性があるためショートの原因となることがある。より好ましい下限は2μm、より好ましい上限は5μmである。
なお、本実施形態において「粒子径」とは、走査型電子顕微鏡(SEM)にて、対象となる粒子を100個観察したときの粒子径の平均値である。
基材粒子が、球状芯材粒子及び金属層を備えている場合、球状芯材粒子としては特に限定されず、例えば、均一な組成からなる粒子や、複数の原料が層状に構成された多層構造の粒子等が挙げられる。なかでも、基材粒子に機械的特性や電気的特性等の種々の特性を付与したい場合には、多層構造の粒子が好適である。
球状芯材粒子を構成する材料としては特に限定されず、公知のシリカ等の無機材料や有機材料等が挙げられる。なかでも、本実施形態の撥水性導電粒子が異方性導電材料に用いられる場合に、基板間を導電接続する際の圧着時に変形して基材粒子表面と電極との接合面積を増やすことができ、接続安定性に優れることから、有機材料が好ましい。
このような有機材料としては特に限定されず、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン及びポリブタジエン等のポリオレフィン、ポリメチルメタクリレート及びポリメチルアクリレート等のアクリル樹脂、ポリアルキレンテレフタレート、ポリスルホン、ポリカーボネート、ポリアミド、フェノールホルムアルデヒド樹脂等のフェノール樹脂、メラミンホルムアルデヒド樹脂等のメラミン樹脂、ベンゾグアナミンホルムアルデヒド樹脂等のベンゾグアナミン樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂、エポキシ樹脂、飽和ポリエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリフェニレンオキサイド、ポリアセタール、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルエーテルケトン並びにポリエーテルスルホン等からなるものが挙げられる。なかでも、エチレン性不飽和基を有する種々の重合性単量体を1種又は2種以上重合させてなる樹脂を用いてなるものは、好適な硬さを得やすいことから好ましい。
非架橋性単量体として具体的には、
(i)スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、o−エチルスチレン、m−エチルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−t−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロロスチレン及び3,4−ジクロロスチレン等のスチレン類;
(ii)アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−クロロエチル、アクリル酸フェニル、α−クロロアクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸ラウリル及びメタクリル酸ステアリル等の(メタ)アクリル酸エステル類;
(iii)酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル及び酪酸ビニル等のビニルエステル類;
(iv)N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール及びN−ビニルピロリドン等のN−ビニル化合物;
(v)フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、アクリル酸トリフルオロエチル及びアクリル酸テトラフルオロプロピル等のフッ化アルキル基含有(メタ)アクリル酸エステル類;並びに
(vi)ブタジエン及びイソプレン等の共役ジエン類等が挙げられる。
また、架橋性単量体としては、具体例を挙げると、
ジビニルベンゼン;
ジビニルビフェニル;
ジビニルナフタレン;
(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート及び(ポリ)テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート等の(ポリ)アルキレングリコール系ジ(メタ)アクリレート;
1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,8−オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,12−ドデカンジオールジ(メタ)アクリレート、3−メチル−1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、ブチルエチルプロパンジオールジ(メタ)アクリレート、3−メチル−1,7−オクタンジオールジ(メタ)アクリレート及び2−メチル−1,8−オクタンジオールジ(メタ)アクリレート等のアルカンジオール系ジ(メタ)アクリレート;
ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エトキシ化シクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタンジ(メタ)アクリレート、1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタントリ(メタ)アクリレート、1,1,1−トリスヒドロキシメチルプロパントリアクリレート、ジアリルフタレート及びその異性体並びにトリアリルイソシアヌレート及びその誘導体等が挙げられる。なお、製品としては、新中村化学工業(株)製のNKエステル[A−TMPT−6P0、A−TMPT−3E0、A−TMM−3LMN、A−GLYシリーズ、A−9300、AD−TMP、AD−TMP−4CL、ATM−4E、A−DPH]等が挙げられる。
さらにシリル基を有するモノマーも架橋性単量体として用いることができ、具体的にはγ―メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ―メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ―メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ―メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ―アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ―メタクリロキシプロピルビス(トリメトキシ)メチルシラン、11―メタクリロキシウンデカメチレントリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、4―ビニルテトラメチレントリメトキシシラン、8―ビニルオクタメチレントリメトキシシラン、3―トリメトキシシリルプロピルビニルエーテル、ビニルトリアセトキシシラン、p―トリメトキシシリルスチレン、p―トリエトキシシリルスチレン、p―トリメトキシシリル−α―メチルスチレン、p―トリエトキシシリル−α―メチルスチレン、γ―アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン及びN−β(N−ビニルベンジルアミノエチル−γ―アミノプロピル)トリメトキシシラン・塩酸塩が挙げられる。
また、上記モノマーは、一種又は二種以上混合使用されてもよい。このような粒子の製造方法としては、従来公知の方法を用いることができ特に限定されないが、エマルジョン重合法、転相乳化重合、懸濁重合法、分散重合法、シード重合法及びソープフリー乳化重合法等が挙げられる。なかでも粒径の制御に優れるシード重合法が好適である。
[凸部]
本実施形態の撥水性導電粒子において、撥水性を付与するために、表面に疎水基を有する凸部が基材粒子表面に存在することが好ましい。凸部を構成する材料としては絶縁性を有するものであれば特に限定されないが、導電粒子の導通特性を阻害しないためにもポリマー粒子を使用することが好ましい。凸部を構成する材料の種類を適宜選択することで熱的特性を調整することができるため、凸部が変形しやすくなり、基板間の圧着を行う際に、導通性が良好となる。凸部としてポリマー粒子(ポリマー微粒子)を使用する場合、ポリマー粒子は単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。本実施形態の凸部の製造法は特に限定されず、乳化重合法、ソープフリー乳化重合法、マイクロサスペンジョン重合法、ミニエマルション重合法及び分散重合法等公知の方法が使用できる。中でもサイズの制御が容易であり、工業生産にも適する点から、ソープフリー乳化重合法により製造することが好ましい。
このような重合法における、反応溶液中の重合性モノマーの含有量は、全反応溶液中1〜50質量%とすることが好ましく、より好ましくは2〜30質量%、最良は3〜20質量%である。このような重合法では、反応系中のモノマー量を多くしても粒子の凝集物が極端に増大することはないが、原料モノマーの含有量が、50質量%を超えると、粒子を単分散化した状態で高収率で得ることが困難になる。一方、1質量%未満であると、反応が完結するまでに長時間を要し、また工業的観点から、実用的ではない。
重合時の反応温度は、使用する溶媒の種類によっても変わるものであり、一概には規定できないが、通常、10〜200℃程度であり、好ましくは30〜130℃、より好ましくは40〜90℃である。また、反応時間は、目的とする反応がほぼ完結するのに要する時間であれば特に限定されるものではなく、モノマー種及びその配合量、官能基の種類、溶液の粘度、その濃度並びに目的の粒子径等に大きく左右されるが、例えば、40〜90℃の場合、1〜72時間、好ましくは2〜24時間程度である。
凸部は疎水基を有する化合物と反応可能な官能基を表面に有することが好ましい。このような官能基としては、カルボキシル基、エポキシ基、グリシジル基、カルボン酸無水物及び活性エステル基等が挙げられる。これらの官能基のうち、疎水基を有する化合物との反応が早い場合、凸部が凝集して形成されてしまう可能性があるため、カルボキシル基、エポキシ基又はグリシジル基を使用することが好ましい。これらの官能基を有する凸部を得るには、これらの官能基を含有するモノマーを共重合すればよい。
カルボキシル基を有する具体的なモノマーとしては以下が挙げられる。
(1)カルボキシル基含有重合性モノマー
アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、ケイ皮酸、イタコン酸、マレイン酸及びフマル酸等の不飽和カルボン酸、イタコン酸モノブチル等のイタコン酸モノアルキル(炭素数1〜8)エステル、マレイン酸モノブチル等のマレイン酸モノアルキル(炭素数1〜8)エステル並びにビニル安息香酸等のビニル基含有芳香族カルボン酸等の各種カルボキシル基含有単量体及びこれらの塩等が挙げられる。なお、これらの化合物は、1種単独で、又は2種以上組み合わせて用いることができ、中和によりNa等の対イオンを有していても構わない。これらの化合物は、基材粒子表面に凸部が凝集して形成されてしまわないよう、0.1mol%から10mol%使用することが好ましい。更に好ましくは、0.1mol%から3mol%である。
エポキシ基又はグリシジル基を有する具体的なモノマーとしては以下が挙げられる。
(2)エポキシ基、グリシジル基含有重合性モノマー
グリシジル(メタ)アクリート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリートグリシジルエーテル、N−[4−(2,3−エポキシプロパン−1−イルオキシ)−3,5−ジメチルベンジル]アクリルアミド、アクリル酸9,10−エポキシオクタデカン酸無水物、アクリル酸(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−イル)メチル及びアクリル酸=3,4−エポキシトリシクロ[5.2.1.02,6]デシル等が挙げられる。また、エポキシ基を多く含有するマクロモノマーを使用することもできる。これらの化合物は、凸部表面に疎水基を導入する上でも、1mol%から10mol%使用することが好ましい。また、凸部表面に効率的に導入するためには、凸部が粒子からなるものである場合は、事前に合成した粒子に対し、上記モノマーをシード重合すること方法が挙げられる。
このようなモノマーの共重合には、例えば、以下のような開始剤を使用することができる。
2’−アゾビス{2−[N−(2−カルボキシエチル)アミジノプロパン、2,2’−アゾビス[2−(フェニルアミジノ)プロパン]ジヒドロクロリド(VA−545、和光純薬製)、2,2’−アゾビス{2−[N−(4−クロロフェニル)アミジノ]プロパン}ジヒドロクロリド(VA−546、和光純薬製)、2,2’−アゾビス{2−[N−(4−ドロキシフェニル)アミジノ]プロパン}ジヒドロクロリド(VA−548、和光純薬製)、2,2’−アゾビス[2−(N−ベンジルアミジノ)プロパン]ジヒドロクロリド(VA−552、和光純薬製)、2,2’−アゾビス[2−(N−アリルアミジノ)プロパン]ジヒドロクロリド(VA−553、和光純薬製)、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロリド(V−50、和光純薬製)、2,2’−アゾビス{2−[N−(4−ヒドロキシエチル)アミジノ]プロパン}ジヒドロクロリド(VA−558、和光純薬製)、2,2−アゾビス[2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロリド(VA−041、和光純薬製)、2,2−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロリド(VA−044、和光純薬製)、2,2−アゾビス[2−(4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−1,3−ジアゼピン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロリド(VA−054、和光純薬製)、2,2−アゾビス[2−(3,4,5,6−テトラヒドロピリミジン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロリド(VA−058、和光純薬製)、2,2−アゾビス[2−(5−ヒドロキシ−3,4,5,6−テトラヒドロピリミジン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロリド(VA−059、和光純薬製)、2,2−アゾビス{2−[1−(2−ヒドロキシエチル)−2−イミダゾリン−2−イル]プロパン}ジヒドロクロリド(VA−060、和光純薬製)、2,2−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン](VA−061、和光純薬製)、2,2’−アゾビス[N−(2−カルボキシエチル)−2−メチルプロピオンアミジン](VA−057、和光純薬製)、ペルオキソ二硫酸カリウム(和光純薬製)及びペルオキソ二硫酸アンモニウム(和光純薬製)が挙げられる。これらは1種単独で、又は2種類以上組み合わせて使用することができる。上記ラジカル重合開始剤の配合量は、通常、重合性モノマー100mol%に対して、0.1〜10mol%であり、好ましは0.1〜5mol%さらに好ましくは0.1〜2mol%である。高分子分散剤、界面活性剤により官能基を付与しても構わない。
凸部がポリマー粒子からなるものである場合、ポリマー粒子の分散性を向上するために乳化剤を併用することができる。本実施形態にて使用できる乳化剤としてはアニオン系乳化剤やノニオン系乳化剤が挙げられる。アニオン系乳化剤の具体例としては、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリルスルホン酸ナトリウム及びオレイン酸カリウム等が挙げられるが、特にドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムが好適に用いられる。ノニオン系乳化剤の具体例としては、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルやポリオキシエチレンラウリルエーテル等が挙げられる。
凸部のTg(ガラス転移点)は、用いる重合性単量体を選択することにより、また、Tgの異なる2種以上の重合性単量体を共重合させることにより任意に調整可能である。例えば、Tg又は軟化点温度が単独で60℃以下となる重合性単量体としては、イソブチルメタクリレート、グリシジルメタクリレート等が挙げられる。また、Tgが60℃以上のスチレンやメタクリル酸メチル等とTgが60℃未満のブチルアクリレートやドデシルメタクリレート等とを適当な比率で共重合させることにより、Tgを60℃以下にすることができる。また、Tgが80℃以上の樹脂としては、スチレン、α−メチルスチレン、メチルメタクリレート及びt−ブチルメタクリレート等が挙げられる。これらは、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
凸部のサイズは、基材粒子の粒子径及び本実施形態の撥水性導電粒子の用途によっても異なるが、200〜500nmであることが好ましい。100nm未満であると、隣接する被覆導電粒子間の距離が電子のホッピング距離より小さくなり、リークが起こりやすくなることがある。一方、500nmを超えると、低圧力での実装時に導通抵抗が熱大きくなりすぎることがある。このことに加え、500nmを超えると、基材粒子の物性が、凸部の物性によって支配されることがあり、基材粒子を用いる効果が得られにくくなる。さらに好ましくは、凸部のサイズの下限は150nm、好ましい上限は400nmである。なお、凸部のサイズも、粒子径と同様にして測定することができる。
なお、凸部が粒子からなるものである場合、大きな凸部(粒子)により被覆された隙間に小さな凸部(粒子)が入り込み、被覆密度を向上できるため、粒子径の異なる2種以上の凸部(粒子)を併用してもよい。この際、小さな凸部のサイズは大きな凸部のサイズの1/2以下であることが好ましく、また、小さな凸部の数は凸部の数の1/4以下であることが好ましい。
凸部は、凸部のサイズのCV値(変動係数)が10%以下であることが好ましい。10%を超えると、得られる撥水性導電粒子の大きさが不均一となり、異方導電材料に用いられる場合、基板間で圧着する際に均一に圧力がかけにくくなり、導電接続が不良となることがある。CV値は、より好ましくは7%以下、最も好ましくは5%以下である。なお、凸部のサイズのCV値は、下記式(2)により算出することができる。
凸部のサイズのCV値(%)=凸部のサイズの標準偏差/凸部のサイズの平均値×100 (2)
凸部が粒子である場合、標準偏差は、基材粒子上に形成される前は粒度分布計等で測定できるが、基材粒子上に形成された後はSEM写真の画像解析等で測定することができる。
本実施形態の撥水性導電粒子は、下記式(1)で表される凹凸比が0.05〜0.17であるが、好ましくは0.07〜0.17である。凹凸比が0.05未満であると、撥水性が不十分となるため、絶縁特性や樹脂中での分散性が低下する。また、0.17を超えると基材粒子に凸部を吸着させることが困難となる上、剥離しやすくなってしまう。
凹凸比=T1/D1 ・・・(1)
[式中、D1は基材粒子の直径であり、T1は凸部の該基材粒子の表面からの高さである。]
図2は、本発明の実施形態に係る撥水性導電粒子の凹凸比の測定方法を表す模式図である。特に、基材粒子2が真球状ではない場合の凹凸比の測定方法である。測定に当たっては、まず、撥水性導電粒子のSEM画像を画像処理することにより撥水性導電粒子の投影図を得る。そして、該投影図において基材粒子2輪郭への内接円Sを描き、この内接円の直径をD1とする。一方、内接円Sからの凸部1の高さを10個の凸部について測定し(T1a、T1b・・・・)、その平均値をT1とする。このようにして、観察した個別の撥水性導電粒子の凹凸比を上記式(1)にしたがって算出する。この作業を、100個の撥水性導電粒子について行い、その平均値をとることで、撥水性導電粒子全体の凹凸比=T1/D1とする。
本実施形態の撥水性導電粒子では、下記の式(3)で定義される被覆率(凸部が基材粒子の表面に占める割合)が20〜50%であることが好ましい。すなわち、基材粒子の表面の20〜50%が凸部により被覆されていることが好ましい。なお、被覆率は、より好ましくは30〜50%である。以下、被覆率を被覆密度と記載する場合がある。被覆密度とは、表面に凸部が吸着した基材粒子のSEM画像を100枚準備し、基材粒子の中心部分(直径2μmの円)の画像解析により求められる。
被覆率(%)={(基材粒子表面の凸部で覆われている部分の面積)/(基材粒子の全表面積)}×100 (3)
被覆密度が20%未満であると、隣接粒子間で基材粒子の金属表面が接触して横方向のリークが起こりやすくなり絶縁性を確保できなくなるおそれがある。一方、被覆密度が50%を超えると、充分な導通性を確保することができなくなるおそれがある。なお、基材粒子表面の凸部による被覆密度は、凸部が粒子からなるものである場合、粒子の添加量(濃度)、基材粒子表面に導入する官能基の量(密度)、反応溶媒の種類等によって制御可能である。
[疎水基を有する化合物]
ACF樹脂中での導電粒子の分散性を改善するために、基材粒子及び凸部を備える導電粒子を、疎水基を有する化合物で処理をする。疎水基は導電粒子の表面に導入されればその分散性を改善することが可能であるが、特に、選択的に凸部表面に導入されることが好ましい。なお、アミンの凸部への結合は、例えば、熱分解GC−MASS(Gas Chromatography Mass Spectrometry)に基づく組成分析によって確認できる。凸部におけるアミンの吸着場所は、SEM−EDX(Energy Dispersive X−ray Spectroscopy)に基づく窒素原子の同定、及び基材粒子から剥離した凸部についてのGC−MASSによって特定される。
疎水基を有する化合物は、炭素数6〜18のアルキル鎖を含有することが好ましい。このような化合物としては、凸部がカルボキシル基又はエポキシ基を有している場合、これらの官能基と容易に反応して化学結合を形成できることが好ましく、特に、疎水基を有するアミノ化合物であることが好ましい。なお、立体障害が大きい場合、反応性の点で、疎水基を有する化合物は、2級アミノ基より1級アミノ基を有していることが好ましい。また、疎水基を有する化合物は、官能基当量が100〜10000g/molであることが好ましい。官能基当量が10000g/molを超えると、撥水性導電粒子の乾燥時に融着が発生し易くなり、また、100g/mol未満であると、ACF樹脂中での分散性が不十分となる傾向がある。官能基当量は、好ましくは100〜3000g/molであり、より好ましくは150〜3000g/molである。このようなアミノ化合物としては特に制限はないが、子粒子がカルボキシル基、エポキシ基又はグリシジル基を有している場合、これらの官能基と反応して化学結合を良好に形成できるものが好ましい。なお、立体障害が大きい場合、反応性の点で、アミノ化合物は2級アミノ基より1級アミノ基を有していることが好ましい。
例えば、1級アミノ基及び疎水基を有する化合物としては、1−ヘキシルアミン、1−オクタンアミン、1−ノナンアミン、1−デカンアミン、1−アミノウンデカン、1−ドデシルアミン、1−アミノトリデカン、1−アミノペンタデカン、1−アミノヘキサデカン、1−アミノヘプタデカン及び1−オクタデシルアミン等が挙げられる。また、疎水基を有する化合物としては、上記以外にもアミノシリコーン(アミノ変性シリコーン)等のシリコーン化合物や末端にアミノ基を有するポリマー等を使用することができる。これらの化合物は、例えば、凸部がカルボキシル基を有している場合、カルボキシル基に対し1.2〜3倍当量使用することが好ましい。
なお、凸部がカルボキシル基又はエポキシ基を有している場合、これらの官能基と上記アミノ基との反応は縮合剤を使用することにより行われる。具体的な縮合剤としては、ジシクロヘキシルカルボジイミド、ジイソプロピルカルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド及び4(− 4,6−Dimethoxy −1,3,5−triazin−2−yl)−4−methylmorpholinium Chloride(DMT−MM)等が挙げられ、反応性、アルコールや水等の溶媒が使用できる点からDMT−MMを使用することが好ましい。
また、本実施形態の複数の絶縁被覆導電粒子から構成される膜の表面と水滴との接触角が125°以上であることが好ましく、130°以上であることがより好ましい。このような接触角の測定は、例えば、次のようにして行うことができる。まず、ガラス基板に両面テープ(日東電工No.500)の片面を貼付け、もう一方の面に複数(適量)の絶縁被覆導電粒子を過剰に散布後、過剰に吸着した絶縁被覆導電粒子を除き、絶縁被覆導電粒子から構成される膜を形成する。そして、この膜上に3μLの水滴を滴下して、膜と水滴との接触角をθ/2法により測定する。このときの接触角が125°以上であるような絶縁被覆導電粒子であれば、ACF中での分散性がより良好になり、絶縁特性を大幅に向上させることができる。
本実施形態の撥水性導電粒子は、樹脂中(例えば、ACF樹脂中)での単分散率が50%以上であることが好ましく、60%以上であることがより好ましい。ここで、単分散率とは、樹脂中の全撥水性導電粒子のうち、凝集せずに単独で存在している粒子の割合をいう。具体的には、後述する異方導電材料を、キーエンス製光学顕微鏡(VH−Z450)を用いて観察することで測定することができる。単分散率が50%以上である撥水性導電粒子であれば、絶縁特性をより向上させることができる。
<異方導電材料>
図3は、本実施形態に係る撥水性導電粒子を備える異方導電材料の概略断面図である。すなわち、異方導電材料40は、絶縁性のバインダー樹脂20と、バインダー樹脂中に分散された撥水性導電粒子10と、を備えるものであるなお、図3では、図の簡略化のため、疎水基を有する化合物3を省略している。
異方導電材料40に用いられるバインダー樹脂20としては、熱反応性樹脂と硬化剤との混合物が用いられ、具体的には、エポキシ樹脂と潜在性硬化剤との混合物が好ましい。
エポキシ樹脂としては、エピクロルヒドリンとビスフェノールAやF、AD等から誘導されるビスフェノール型エポキシ樹脂、エピクロルヒドリンとフェノールノボラックやクレゾールノボラックから誘導されるエポキシノボラック樹脂やナフタレン環を含んだ骨格を有するナフタレン系エポキシ樹脂、グリシジルアミン、グリシジルエーテル、ビフェニル、脂環式等の1分子内に2個以上のグリシジル基を有する各種のエポキシ化合物等を単独に又は2種以上を混合して用いることが可能である。
これらのエポキシ樹脂は、不純物イオン(Na、Cl等)や、加水分解性塩素等を300ppm以下に低減した高純度品を用いることが好ましい。これによりエレクトロマイグレーションを防止し易くなる。
潜在性硬化剤としては、イミダゾール系、ヒドラジド系、三フッ化ホウ素−アミン錯体、スルホニウム塩、アミンイミド、ポリアミンの塩、ジシアンジアミド等が挙げられる。この他、接着剤には、ラジカル反応性樹脂と有機過酸化物の混合物や紫外線などのエネルギー線硬化性樹脂が用いられる。
バインダー樹脂20には、接着後の応力を低減するため、又は接着性を向上するために、ブタジエンゴム、アクリルゴム、スチレン−ブタジエンゴム、シリコーンゴム等を混合することができる。
また、バインダー樹脂20としてはペースト状又はフィルム状のものが用いられる。接着剤をフィルム状にするためには、フェノキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂等の熱可塑性樹脂を配合することが効果的である。これらのフィルム形成性高分子は、反応性樹脂の硬化時の応力緩和にも効果がある。特に、フィルム形成性高分子が、水酸基などの官能基を有する場合、接着性が向上するためより好ましい。
異方導電材料40は、例えば、以下のようにして作製することができる。まず、エポキシ樹脂、アクリルゴム、潜在性硬化剤及びフィルム形成性高分子等を含む組成物を、有機溶剤に溶解又は分散させることにより、液状化してバインダー樹脂20を調製した後、同バインダー樹脂20中に撥水性導電粒子10を分散させた混合液を準備する。このとき用いる有機溶剤としては、材料の溶解性を向上させる点において、芳香族炭化水素系と含酸素系の混合溶剤が好ましい。そして、この混合液を離型性フィルム上にロールコータ等で塗布し、硬化剤の活性温度以下で溶剤を除去させた後、離型性フィルムから剥離することにより得ることができる。離型性フィルムとしては、離型性を有するように表面処理されたPETフィルム等が好適に用いられる。なお、本実施形態の異方導電材料はフィルム状であるが、異方導電材料の形状はフィルム状に限定されるものではない。
異方導電材料40の厚みは、撥水性導電粒子10の粒径及び異方導電材料40の特性を考慮して相対的に決定されるが、1〜100μmであることが好ましい。1μm未満では充分な接着性が得られず、100μmを超えると導電性を得るために多量の撥水性導電粒子10を必要とするために現実的ではない。こうした理由から、厚みは3〜50μmであることがより好ましい。
<導電接続構造体>
図4(a)及び図4(b)は、異方導電材料を用いた導電接続構造体の作製方法を説明するための概略断面図である。本実施形態の導電接続構造体42は、上記異方導電材料40により電気的に接続されている。なお、図4(a)及び図4(b)では、図の簡略化のため、疎水基を有する化合物3を省略している。
導電接続構造体42は、まず、図4(a)に示すように第一の基板4と第二の基板6を準備し、異方導電材料40をその間に配置する。このとき、第一の基板4が備える第一の電極5と第二の基板6が備える第二の電極7が対向するように位置を調整する。その後、第一の基板4と第二の基板6を、第一の電極5と第二の電極7とが対向する方向で加圧加熱しつつ積層して、図4(b)に示す導電接続構造体42を得る。
このようにして導電接続構造体42を作製すると、対向する電極間(縦方向)は基材粒子2を介して導電性が確保されると共に、隣接する電極間(横方向)は基材粒子2間にアミノ化合物3(図示せず)を備える子粒子1が介在することにより絶縁性が維持される。
COG用の異方導電材料は、近年10μmレベルの狭ピッチでの絶縁信頼性が求められているが、本実施形態に係る異方導電材料40を用いれば、10μmレベルの狭ピッチでの絶縁信頼性を向上させることが可能となる。
なお、第一の基板4又は第二の基板6としては、ガラス基板、ポリイミド等のテープ基板、ドライバーICなどのベアチップ及びリジット型のパッケージ基板等が挙げられる。
以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明をより具体的に説明するが、本発明は、下記の実施例に限定されるものではない。
[凸部の準備]
(凸部1の合成)
500mlフラスコに下記に示した各化合物を一括して仕込み、窒素にて1h溶存酸素を置換した後、ウォーターバス温度70℃で、約6時間加熱撹拌をして、子粒子を得た。なお、ここでいう子粒子とは、完成後の撥水性導電粒子が備える凸部1を意味する。凸部1をSEMにより観察した所、サイズが203nmであり、凸部のサイズのCVが2.9%であった。
スチレン: 600mmol
メタクリル酸ナトリウム: 6.0mmol
スチレンスルホン酸ナトリウム: 1.5mmol
KBM−503: 3.6mmol
ペルオキソ二硫酸カリウム: 5.4mmol
ジビニルベンゼン: 12.0mmol
水: 400g
(凸部2の合成)
スチレンスルホン酸ナトリウムを除いた以外は、凸部1の合成と同様にして行った。凸部2をSEMにより観察した所、サイズが351nm、凸部のサイズのCVが3.5%であった。
(凸部3の合成)
スチレンスルホン酸ナトリウムを除き、メタクリル酸ナトリウムを4mmolにした以外は凸部1の合成と同様にして行った。凸部3をSEMにより観察した所、サイズが502nm、凸部のサイズのCVが3.0%であった。
(凸部4の合成)
500mlフラスコに下記に示した各化合物を一括して仕込み、窒素にて1h溶存酸素を置換した後、ウォーターバス温度70℃で、約6時間加熱撹拌をして、凸部を得た。合成後の凸部をSEMにより観察した所、サイズが281nm、凸部のサイズのCVが3.0%であった。
スチレン: 600mmol
スチレンスルホン酸ナトリウム: 1.5mmol
KBM−503: 3.6mmol
ペルオキソ二硫酸カリウム: 5.4mmol
ジビニルベンゼン: 14.4mmol
水: 400g
合成後の凸部分散液に下記モノマーを追添加し、70℃で6h加熱攪拌を続け、グリシジル基で被覆された凸部4を合成した。凸部4をSEMにより観察した所、サイズが315nm、凸部のサイズのCVが3.3%であった。
メタクリル酸グリシジル: 60mmol
ペルオキソ二硫酸カリウム: 0.06mmol
(凸部5の合成)
凸部1の合成において、スチレンスルホン酸ナトリウムを3mmol使用した以外は、凸部1と同様にして合成を行った。凸部5をSEMにより観察した所、サイズが130nm、凸部のサイズのCVが2.3%であった。
(凸部6の合成)
凸部3の合成において、メタクリル酸ナトリウムの量を3mmolにした以外は、凸部3同様にして合成した。凸部6をSEMにより観察した所、サイズが602nm、凸部のサイズのCVが3.3%であった。
(凸部7の合成)
500mlフラスコに下記に示した各化合物を一括して仕込み、窒素にて1h溶存酸素を置換した後、ウォーターバス温度70℃で、約6時間加熱撹拌をして合成した。凸部7をSEMにより観察した所、サイズが320nm、凸部のサイズのCVが3.0%であった。また、遠心分離により精製後、KOHを用いて粒子分散液の中和滴定を行ったところ、凸部7の酸価は5mgKOH/gであった。
スチレン: 600mmol
メタクリル酸: 6mmol
スチレンスルホン酸ナトリウム: 1.5mmol
ペルオキソ二硫酸カリウム: 5.4mmol
水: 400g
(凸部8の合成)
凸部1の分散液(10wt%)200gに0.25wt%ドデシル硫酸ナトリウム水溶液150g添加し、72.5℃まで昇温した。ここにペルオキソ二硫酸カリウム0.2g投入し、さらに30分後にスチレン、メチルメタクリレート10gを混合した20gのモノマー混合物を3時間にわたって徐々に滴下して重合を行った。モノマーの滴下後、さらに3時間にわたって反応を進行させ、ポリ(ST−MMA)をシェルとするコアシェル粒子(凸部8)を得た。遠心分離機を用い未反応物と乳化剤を除去した。凸部8をSEMにより観察した所、サイズが387nm、凸部のサイズのCVが3.8%であった。
凸部1〜8をまとめて下表1に示す。
Figure 2013105537
[基材粒子の準備]
平均粒径2.8μmの架橋ポリスチレン粒子の表面に、厚み0.2μmのニッケル層を無電界めっきで形成し、さらにそのニッケルの外側に厚み0.04μmのパラジウム層を形成させて、3.04μmの基材粒子を得た。
[撥水性導電粒子の作製]
以下の、評価例1〜15に従って、撥水性導電粒子1〜15を作製した。
(評価例1)
(凸部による基材粒子の被覆)
メルカプト酢酸8mmoLをメタノール200mLに溶解させて反応液を作製した。この反応液に基材粒子を10g加え、室温で2時間スリーワンモーターと直径45mmの攪拌羽を用いて攪拌して、基材粒子の表面をメルカプト酢酸で処理した。φ3μmのメンブレンフィルタ(ミリポア社製)を用いた濾過により処理後の基材粒子を取出し、取り出された基材粒子をメタノールで洗浄して、表面にカルボキシル基を有する基材粒子10gを得た。
一方、分子量70000の30%ポリエチレンイミン水溶液(和光純薬社製)を超純水で希釈し、0.3質量%ポリエチレンイミン水溶液を得た。このポリエチレンイミン水溶液に、上記で得た表面にカルボキシル基を有する基材粒子1gを加え、室温で15分攪拌した。次に、φ3μmのメンブレンフィルタ(ミリポア社製)を用いた濾過により基材粒子を取出し、取り出された基材粒子を超純水200gに入れて室温で5分攪拌した。その後、φ3μmのメンブレンフィルタ(ミリポア社製)を用いた濾過により基材粒子を取出し、メンブレンフィルタ上の基材粒子を200gの超純水で2回洗浄して、吸着していないポリエチレンイミンを除去した。以上の操作により、表面にポリエチレンイミンが吸着した基材粒子を得た。
次に、ポリエチレンイミンで処理した基材粒子をイソプロピルアルコールに浸漬し、凸部1の分散液を滴下することで、表面の一部が凸部で被覆された基材粒子を得た。基材粒子表面における凸部の被覆率(被覆密度:微粒子被覆率)は35%であった。以下、凸部で被覆された基材粒子を、「凸部被覆基材粒子」と記す。被覆密度は、凸部1の分散液の滴下量で調整した。次に、φ3μmのメンブレンフィルタ(ミリポア社製)を用いた濾過により凸部被覆基材粒子を取出し、取り出された凸部被覆基材粒子を超純水200gに入れて室温で5分攪拌した。その後、φ3μmのメンブレンフィルタ(ミリポア社製)を用いた濾過により凸部被覆基材粒子を取出し、メンブレンフィルタ上の凸部被覆基材粒子を200gの超純水で2回洗浄して、基材粒子に吸着していない凸部を除去した。
(疎水化処理)
得られた凸部被覆基材粒子3gをメタノール30g中で攪拌しながら、DMT−MM0.2g、疎水基を有する化合物であるオクタデシルアミン0.31g添加後、1h攪拌を続けた。その後、メタノールにて洗浄、ろ過を3回繰り返した後、60℃で1時間、撥水性導電粒子を真空乾燥し、評価例1の撥水性導電粒子1を得た。なお、オクタデシルアミンは選択的に凸部1のカルボキシル基と化学結合していた。
(凹凸比の測定)
SEMで撮影した撥水性導電粒子の写真100枚の画像処理によって、T1及びD1を算出した。T1は0.21μmであり、D1は3.0μmであった。また、下記式(1)により凹凸比を算出した。
凹凸比=T1/D1 ・・・(1)
[式中、D1は基材粒子の直径であり、T1は凸部の該基材粒子の表面からの高さである。]
(撥水性導電粒子の接触角測定)
スライドガラスに両面テープ(日東電工No.500)を貼った後、作製した複数の撥水性導電粒子1を散布した。その後、過剰の撥水覆導電粒子1を除去後、撥水性導電粒子1から構成される膜を得た。この膜上に3μLの水滴を滴下して、膜上での水の接触角測定を行った。
(撥水性導電粒子の耐溶剤性試験)
得られた撥水性導電粒子1をトルエン/酢酸エチル(5/5wt%)溶液に浸漬し、5分超音波照射(24kHz)後、SEMにて撥水性導電粒子1を確認し、凸部が脱離しているかどうかを確認した。凸部の吸着量に変化が無い場合をA、凸部が部分的に脱離した場合をBとした。
(評価例2)
評価例1において凸部1の代わりに凸部2を使用した以外は同様にして行い、撥水性導電粒子2を得た。なお、オクタデシルアミンは選択的に凸部2のカルボキシル基と化学結合していた。
(評価例3)
評価例1において凸部1の代わりに凸部3を使用した以外は同様にして行い、撥水性導電粒子3を得た。なお、オクタデシルアミンは選択的に凸部3のカルボキシル基と化学結合していた。
(評価例4)
評価例2において、基材粒子に対する凸部の投入量を調整することにより、撥水性導電粒子表面の被覆密度を20%にした以外は同様にして行い、撥水性導電粒子4を得た。なお、オクタデシルアミンは選択的に凸部2のカルボキシル基と化学結合していた。
(評価例5)
評価例2において、基材粒子に対する凸部の投入量を調整することにより、撥水性導電粒子表面の被覆密度を50%にした以外は同様にして行い、撥水性導電粒子5を得た。なお、オクタデシルアミンは選択的に凸部2のカルボキシル基と化学結合していた。
(評価例6)
評価例2の疎水化処理において、オクタデシルアミンの代わりにドデシルアミンを等モル用いたこと以外は同様にして行い、撥水性導電粒子6を得た。なお、ドデシルアミンは選択的に凸部2のカルボキシル基と化学結合していた。
(評価例7)
評価例2の疎水化処理において、オクタデシルアミンの代わりにヘキシルアミンを等モル用いたこと以外は同様にして行い、撥水性導電粒子7を得た。なお、ヘキシルアミンは選択的に凸部2のカルボキシル基と化学結合していた。
(評価例8)
評価例2の疎水化処理において、オクタデシルアミンの代わりにアミノ変性シリコーンを(TSF4700:モメンティブ)オクタデシルアミンと等アミノ等量用いたこと以外は同様にして行い、撥水性導電粒子8を得た。
(評価例9)
評価例1において、凸部1の代わりに凸部4を使用した以外は同様にして行い、撥水性導電粒子9を得た。なお、オクタデシルアミンは選択的に凸部4のエポキシ基と化学結合していた。
(評価例10)
評価例1において、凸部1の代わりに凸部5を使用した以外は同様にして行い、撥水性導電粒子10を得た。
(評価例11)
評価例1において、凸部1の代わりに凸部6を使用した以外は同様にして行い、撥水性導電粒子11を得た。
(評価例12)
評価例1において、凸部1の代わりに凸部7を用い、導電粒子への凸部形成を以下のように行い、疎水化処理を行わなかったこと以外は同様にして行い、撥水性導電粒子12を得た。
(導電粒子への凸部形成)
導電粒子に対し、凸部7を用いてハイブリダイゼーションにより0.2μmの被膜を形成して、凸部被覆導電粒子を得た。そして、トリメチロールプロパン−トリ−β−アジリジニルプロピオネート(TAZM)5重量部をエタノール95重量部に溶解させた溶液を、上記で得られた凸部被覆導電粒子に、まんべんなくスプレーし、100℃で加熱乾燥することにより架橋反応を行い、撥水性導電粒子を得た。
(評価例13)
評価例1において、凸部1の代わりに凸部8を使用した以外は同様にして行い、撥水性導電粒子13を得た。
(評価例14)
評価例2において、凸部の疎水化処理を行わなかった以外は同様にして行い、撥水性導電粒子14を得た。
評価例1〜14の撥水性導電粒子1〜14をまとめて下記表2に示す。
Figure 2013105537
[異方導電材料の作製]
次に、撥水性導電粒子1〜14をそれぞれ単独で用いて、以下の手順で異方導電材料1〜14の作製を行った。
フェノキシ樹脂(ユニオンカーバイド社製:PKHC)異方導電材料全量に対して5質量部、アクリルゴム(ブチルアクリレート40質量部、エチルアクリレート30質量部、アクリロニトリル30質量部、及びグリシジルメタクリレート3質量部の共重合体、重量平均分子量:85万)18質量部、エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン社製:YL−983U)15質量部と酢酸エチル10質量部に溶解し、ポリマー濃度が30質量%の溶液を得た。
この溶液に、カチオン系硬化剤(三新化学工業株式会社製:SI−60)を2質量部添加し、接着剤溶液を作製した。シリカフィラー(日本アエロジル社製:Aerosil R805)の酢酸エチル分散液(10質量部)を30質量部添加し攪拌した。その後、撥水性導電粒子を20質量部、酢酸エチルと混合して超音波分散を行った。この分散液を、シリコーン処理したポリエチレンテレフタレートフイルムであるセパレータ(厚み40μm)上にロールコータで塗布し、80℃で5分間乾燥して厚み23μmのフィルム状の異方導電材料を作製した。
また、得られた異方導電材料1〜14の発熱量及び単分散率をそれぞれ以下のように評価した。評価結果を表3にまとめて示す。
(発熱量の測定)
異方導電材料を10mg切り取り、アルミ製のセルにいれ、加圧密封した。その後、DSC (TA Instruments製:Q1000)にて、10℃/minの昇温速度で40℃から250℃の範囲で測定した。このとき、下記式(4)に従い、測定した部分発熱量が80J/g以上を示す場合をA、60〜80J/gをB、60J/g以下をCとした。
部分発熱量=h1/(h1+h2)×100 (4)
h1:第1ピーク(100〜150℃付近)の発熱量(J/g)
h2:第2ピーク(200〜250℃付近)の発熱量(J/g)
(単分散率測定)
まず、異方導電材料の作製において撥水性導電粒子を含有させないフィルム状材料を作製する。そして、このフィルム状材料を3mm角に切り出したものの上に異方導電材料を1mm角で切り出したものを載せる。これを、(株)東レエンジニアリング製高精細自動ボンダ(FC−1200)を用いて、80℃で40秒間、13kgfの加重で圧延した後、さらに200℃で20秒間、13kgfの加重で圧延を行った。そして、キーエンス製光学顕微鏡(VH−Z450)を用いて圧延をしたフィルムを1000倍にて20箇所撮像し、これを画像処理することで、写真中の全撥水性導電粒子数に対し、凝集せずに単独で存在している撥水性導電粒子の割合(単分散率)を評価した。単分散率が70%以上の場合をA、50〜70%の場合をB、50%以下の場合をCとした。
[導電接続構造体の作製]
次に、作製したフィルム状の異方導電材料1〜14をそれぞれ単独で用いて、以下の手順で導電接続構造体1〜14を作製した。
異方導電材料を用いて、金バンプ(面積:30μm×90μm、スペース10μm、高さ:15μm、バンプ数:362)付きチップ(1.7mm×17mm、厚み:0.5mm)とITO回路付きガラス基板(ジオマテック製、厚み:0.7mm)との接続を、以下のとおり行い、導電接続構造体を得た。
すなわち、異方導電材料のセパレータが設けられた面とは反対側の面をITO回路付きガラス基板のITO回路が形成された面に向けて、所定のサイズ(2mm×19mm)に切断した異方導電材料を、ITO回路付きガラス基板の表面上に80℃、0.98MPa(10kgf/cm)で貼り付けた。その後、ITO回路付きガラス基板に貼り付けた異方導電材料からセパレータを剥離し、異方導電材料を介して、チップの金バンプとITO回路付きガラス基板との位置合わせを行った。次いで、チップの金バンプが設けられた面を異方導電材料のITO回路付きガラス基板が貼り付けられた面とは反対側の面に向けて、170℃、70MPa、5秒間の条件で加熱及び加圧を行って本接続を行い、実装サンプル(導電接続構造体)を得た。
(絶縁抵抗試験及び導通抵抗試験)
上記で作製した実装サンプル(導電接続構造体1〜14)の絶縁抵抗試験及び導通抵抗試験を以下のようにして行った。評価結果を表3にまとめて示す。
異方導電材料はチップ電極間の絶縁抵抗が高く、チップ電極/ガラス電極間の導通抵抗が低いことが重要である。各実装サンプルのチップ電極/ガラス電極間の導通抵抗に関しては、14箇所測定したときの平均値を取った。なお、導通抵抗は、初期値と、気温85℃、湿度85%の条件で500時間放置する信頼性試験(吸湿耐熱試験)後の値とを測定した。信頼性試験後の導通抵抗が<5Ωの場合をA、5〜10Ωの場合をB、10Ω以上の場合をCとした。一方、チップ電極間の絶縁抵抗に関しては、10箇所測定したときの平均値を取った。なお、絶縁抵抗は、初期値と、気温60℃、湿度90%、20V印加の条件で500時間放置する信頼性試験(マイグレーション試験)後の値とを測定した。信頼性試験後の絶縁抵抗が>10(Ω)であったものをA、<10であったものをBとした。
Figure 2013105537
表3に示されるように、評価例1〜9のサンプルは、信頼性試験前後ともに良好な導通特性及び絶縁特性を示した。これは、粒子表面、特に凸部表面を選択的に疎水化することにより、導通特性を悪化させることなく、絶縁特性を改善できたためであると考えられる。
評価例10では凸部のサイズが小さく、凹凸比が小さいため、良好な絶縁性を保持することができなかったと推定される。評価例11では凸部のサイズが大きく、凹凸比が大きいため絶縁性は良好となるが、導通特性が悪化したものと推定される。また、評価例12のアジリジンで被膜を架橋した場合は、アジリジン化合物が多官能であるため、未反応部位が残存し、硬化阻害が発生していた。また、耐溶剤性が悪いため、樹脂中への混練時に凝集が発生しやすくなり、絶縁特性が悪化したと推定される。
評価例13では高分子シェルで被覆した凸部が用いられており、高分子シェルの耐溶剤性が悪いため、樹脂との混練時に基材粒子からの脱離が発生し易くなり信頼性が悪くなったと推定される。
評価例14では疎水化処理を施していないため、単分散率が悪く、絶縁特性が悪化したものと推定される。
1…子粒子、2,2a…基材粒子、3…疎水基を有する化合物、4…第一の基板、5…第一の電極、6…第二の基板、7…第二の電極、10,10a…撥水性導電粒子、11…球状芯材粒子、12…金属層、40…異方導電材料、42…導電接続構造体。

Claims (10)

  1. 導電性を有する金属からなる表面を有する基材粒子と、
    該基材粒子の前記表面上に存在する絶縁性の凸部と、を備え、
    前記基材粒子及び前記凸部の少なくとも一方は、疎水基を有する化合物と化学結合しており、
    下記式(1)で表される凹凸比が0.05〜0.17である、撥水性導電粒子。
    凹凸比=T1/D1 ・・・(1)
    [式中、D1は基材粒子の直径であり、T1は凸部の該基材粒子の表面からの高さである。]
  2. 前記凸部が前記基材粒子の前記表面に占める割合が20〜50%である、請求項1に記載の撥水性導電粒子。
  3. 前記凸部がポリマー微粒子からなる、請求項1又は2に記載の撥水性導電粒子。
  4. 前記疎水基を有する化合物が前記凸部の表面に選択的に化学結合している、請求項1〜3のいずれか一項に記載の撥水性導電粒子。
  5. 前記疎水基を有する化合物が炭素数6〜18のアルキル鎖を含有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の撥水性導電粒子。
  6. 前記疎水基を有する化合物がシリコーン化合物である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の撥水性導電粒子。
  7. 前記疎水基を有する化合物が、前記凸部の前記表面のカルボキシル基又はエポキシ基と化学結合している、請求項1〜6のいずれか一項に記載の撥水性導電粒子。
  8. 樹脂中での単分散率が50%以上である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の撥水性導電粒子。
  9. 絶縁性のバインダー樹脂と、
    前記バインダー樹脂中に分散された請求項1〜8のいずれか一項に記載の撥水性導電粒子と、を備える、
    異方導電材料。
  10. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の撥水性導電粒子又は請求項9に記載の異方導電材料により電気的に接続されている、導電接続構造体。

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