JP2008300046A - 被覆組成物及び導電膜 - Google Patents

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Abstract

【課題】加熱や光処理することなく、簡便に導電膜を基材上に形成できる被覆組成物を提供する。
【解決手段】無機微粒子(A1)及びこの無機微粒子を有機溶媒中で分散安定化する保護コロイド(A2)で構成され、かつ有機溶媒に対して分散性を有する無機微粒子(A)と、界面活性剤とで構成された分散性無機微粒子を含む分散液を導電性組成物として調製する。前記分散性無機微粒子は、前記無機微粒子(A)と、この無機微粒子(A)を極性溶媒に分散するための界面活性剤(B)とで構成され、かつ極性溶媒に分散可能な分散性無機微粒子(C)であってもよい。前記無機微粒子は、導電性金属ナノ粒子であってもよい。本発明の導電性組成物は、導電用組成物やインキ用組成物などであってもよい。
【選択図】図1

Description

本発明は、基材が紙類で構成された無線周波数識別(RFID)タグや電子ペーパーなどの導電膜に有用な被覆組成物並びにこの被覆組成物を用いた導電膜及びその製造方法に関する。
従来から、RFIDタグ、電磁波シールド、ディスプレイ、タッチパネルなどに使用される電極や配線を基板上に形成する手段として、エッチング、めっき、蒸着、スパッタリングなどが知られている。
例えば、特開2004−336240号公報(特許文献1)には、電池構造体及びアンテナ構造体が1つ以上の共通の要素を共有することにより一体化されたRFIDタグにおいて、前記アンテナ構造体が、フレキシブル又はリジッドな非導電性基板の上に、印刷、めっき、蒸着又はエッチングされた導電体で形成されたRFIDタグが開示されている。
しかし、このRFIDタグにおける導電体の形成方法は、高価な設備や廃液処理を必要とするなど、コスト面で問題がある。
一方、特開2004−146796号公報(特許文献2)には、導電性微粒子を含有した液体からなる液滴を、基板上の所定の膜形成領域に吐出して膜パターンを形成する膜パターンの形成方法であって、前記液滴を吐出する前に、前記基板上に表面処理を行う表面処理工程を備えてなり、前記表面処理工程によって、前記基板上の前記液体に対する接触角に設定される膜パターンの形成方法が開示されている。この文献には、基板上に吐出された液体を、熱処理又は光処理によって導電膜に変換することが記載され、導電性微粒子の分散性を向上させるために、キシレンやトルエンなどの有機溶剤、クエン酸などを導電性微粒子の表面にコーティングしてもよいことが記載されている。
この方法は、エッチングやスパッタリングなどを利用した前述の方法に比べて、低コストであるという利点を有しているものの、加熱処理や光処理を必要とする点で、簡便性や経済性が充分でない。さらに、RFIDタグ、電子ペーパーなど、基材として、耐熱性や耐光性の低い紙類を使用する用途では、基材の上に導電膜を形成するのが困難である。
特開2004−336240号公報(請求項1及び5) 特開2004−146796号公報(請求項1及び4、段落[0028])
従って、本発明の目的は、加熱や光処理することなく、簡便に導電膜を基材上に形成できる被覆組成物、及びこの被覆組成物を用いた導電膜及びその製造方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、簡便に紙類などの基材上に強固に固定された導電膜を形成できる被覆組成物、及びこの被覆組成物を用いた導電膜及びその製造方法を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、環境に優しい水を主溶媒とする水系溶媒を用いて、簡便に導電膜を基材上に形成できる被覆組成物、及びこの被覆組成物を用いた導電膜及びその製造方法を提供することにある。
本発明者らは、前記課題を達成するため鋭意検討した結果、無機微粒子(A1)及びこの無機微粒子表面に配位した保護コロイド又は分散剤(A2)で構成され、有機溶媒に対して分散性を有する無機微粒子(A)と、界面活性剤とで構成された分散性無機微粒子を含む分散液を調製することにより、加熱や光処理することなく、簡便に導電膜を基材上に形成できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明の被覆組成物は、無機微粒子(A1)及びこの無機微粒子を有機溶媒中で分散安定化する保護コロイド(A2)で構成され、かつ有機溶媒に対して分散性を有する無機微粒子(A)と、界面活性剤とで構成された分散性無機微粒子を含む分散液で構成されている。前記分散性無機微粒子は、前記無機微粒子(A)と、この無機微粒子(A)を極性溶媒に分散するための界面活性剤(B)とで構成され、かつ極性溶媒に分散可能な分散性無機微粒子(C)であってもよい。また、前記分散性無機微粒子は、前記無機微粒子(A)と、この無機微粒子(A)を極性溶媒に分散するための界面活性剤(B)とで構成されている分散性無微粒子(C)と、この分散性無機微粒子(C)を有機溶媒と極性溶媒との混合溶媒に分散可能であり、かつ前記分散性無機微粒子(C)を内包する界面活性剤(D)とで構成された分散性無機微粒子(E)であってもよい。前記無機微粒子(A1)は、導電性金属ナノ粒子であってもよい。前記分散液は水を含んでいてもよい。本発明の被覆組成物は、導電用組成物やインキ用組成物などであってもよい。
本発明には、前記被覆組成物を基材の上に塗布する導電膜の製造方法も含まれる。本発明の製造方法において、前記基材は多孔質体(無機粒子を含むコーティング剤で表面を被覆した紙類など)であってもよい。本発明には、前記被覆組成物を基材の上に塗布して得られた導電膜も含まれる。
さらに、本発明には、前記被覆組成物をインキとして内蔵するペンも含まれる。
なお、以下の説明において、「有機溶媒に対して分散性を有する無機微粒子(A)」を単に「第1の分散性無機微粒子」又は「第1の分散性無機微粒子(A)」と称し、「極性溶媒に分散可能な無機微粒子」及び「分散性無機微粒子(C)」を単に「第2の分散性無機微粒子」又は「第2の分散性無機微粒子(C)」と称し、「混合溶媒に分散可能な無機微粒子(E)」を単に「第3の分散性無機微粒子」又は「第3の分散性無機微粒子(E)」と称する場合がある。
本発明では、特定の分散性無機微粒子を含む分散液を調製することにより、加熱や光処理することなく、簡便に基材の上に導電膜を形成できる。従って、紙類などの耐熱性の低い素材で構成された基材に適している。また、水を主溶媒とする水系溶媒で分散液を調製できるため、環境保全的にも優れている。さらに、得られた導電膜は、加熱や光処理を施さない簡便な方法であるにも拘わらず、紙類などの基材上に強固に固定されている。
本発明の被覆組成物は、無機微粒子(A1)及びこの無機微粒子を有機溶媒中で分散安定化する保護コロイド(A2)で構成され、かつ有機溶媒に対して分散性を有する無機微粒子(A)(第1の分散性無機微粒子(A))と、界面活性剤とで構成された分散性無機微粒子を含む分散液で構成されている。
詳しくは、この分散性無機微粒子は、第1の分散性無機微粒子(A)と、この無機微粒子(A)を極性溶媒に分散するための界面活性剤(B)とで構成され、かつ極性溶媒に分散可能な分散性無機微粒子(C)(第2の分散性無機微粒子(C))であってもよい。さらに、前記分散性無機微粒子は、この第2の分散性無機微粒子(C)と、この分散性無機微粒子(C)を有機溶媒と極性溶媒との混合溶媒に分散可能であり、かつ前記分散性無機微粒子(C)を内包する界面活性剤(D)とで構成された分散性無機微粒子(E)(第3の分散性無機微粒子(E))であってもよい。
[第1の分散性無機微粒子(A)]
無機微粒子(A1)
第1の分散性無機微粒子(A)の無機微粒子(A1)を構成する金属(金属原子)としては、導電性金属であるのが好ましい。導電性金属は、例えば、遷移金属(例えば、周期表第4A族金属;バナジウム、ニオブなどの周期表第5A族金属;モリブデン、タングステンなどの周期表第6A族金属;周期表第7A族金属;鉄、コバルト、ロジウム、パラジウム、イリジウム、白金などの周期表第8族金属;銅、銀、金などの周期表第1B族金属など)、周期表第2B族金属、周期表第3B族金属(例えば、インジウム、アルミニウム、ガリウムなど)、周期表第4B族金属(例えば、スズ、鉛など)、周期表第5B族金属などが挙げられる。金属は、周期表第8族金属(コバルト、ニッケルなど)、周期表第1B族金属(銅、銀、金など)及び周期表第4B族金属(鉛など)から選択された金属であってもよい。なお、金属(金属原子)は、保護コロイド又は分散剤(A2)に対する配位性の高く、導電性が高い金属、例えば、パラジウム、白金などの周期表第8族金属、銅、銀、金などの周期表第1B族金属が好ましい。
無機微粒子(A1)は、前記金属単体、前記金属の合金、金属酸化物、金属水酸化物、金属硫化物、金属炭化物、金属窒化物、金属ホウ化物などであってもよい。なかでも、本発明では、少なくとも銀などの周期表第1B族金属を含む金属又はこの金属を含む合金、特に、銀単体が好ましい。
無機微粒子(A1)の平均粒子径(平均一次粒子径)は特に制限されず、0.001〜1μm程度の範囲から選択でき、通常、500nm以下(例えば、1〜300nm)である。無機微粒子(A1)はナノメーターサイズであるのが好ましく、このような無機微粒子(A1)の平均粒子径(平均一次粒子径)は、通常、250nm以下(例えば、1〜200nm)、好ましくは100nm以下(例えば、2〜80nm)、さらに好ましくは3〜50nm(例えば、4〜30nm)程度である。ナノメータサイズの無機微粒子(金属ナノ粒子などのナノ粒子)の平均粒子径は、例えば、2〜20nm(例えば、3〜10nm)程度であってもよい。
保護コロイド又は分散剤(A2)
第1の分散性無機微粒子(A)を構成する保護コロイド又は分散剤(A2)は、前記無機微粒子(A1)に作用して有機溶媒中で分散安定化する成分、例えば、前記無機微粒子(A1)に対して物理的又は化学的に親和性を有するか又は結合(水素結合、イオン結合、配位結合などの化学結合など)して安定化する成分であればよい。前記無機微粒子(A1)の有機溶媒中での分散安定性を高めるためには、保護コロイド又は分散剤(A2)が前記無機微粒子(A1)表面に配位して結合するのが好ましい。そのため、好ましい保護コロイド又は分散剤(A2)は前記無機微粒子(A1)に配位する親和性化合物又は配位性化合物ということもできる。
保護コロイド又は分散剤(A2)は、無機微粒子(無機微粒子の金属原子)に配位可能な官能基(又は金属原子に対する親和性基)を有している場合が多い。このような配位性官能基(又は配位子)としては、ハロゲン原子を有する基などであってもよいが、通常、ヘテロ原子(窒素原子、酸素原子、硫黄原子、リン原子など)、代表的には、窒素原子、酸素原子、及び硫黄原子から選択された少なくとも1種のヘテロ原子を有する基(官能基)である場合が多い。配位性官能基は、同種又は異種の複数のヘテロ原子を有していてもよい。配位性官能基は塩(ナトリウム塩などのアルカリ金属塩など)を形成していてもよい。
なお、本明細書において、「配位可能」「配位性」とは、金属に対して電子供与可能であることを意味し、必ずしも実際に金属原子に配位しなくてもよい。そのため、「配位性化合物」は、電子供与可能な(又は電子供与可能な基を有する)化合物であればよく、金属に対して配位していなくてもよい。
具体的な配位性官能基としては、窒素原子を有する基[アミノ基、置換アミノ基(ジアルキルアミノ基など)、イミノ基(−NH−)、アミド基(−CON<)、シアノ基、ニトロ基、窒素環基(ピリジル基などの5〜8員窒素環基、カルバゾール基、モルホリニル基など)など]、酸素原子を有する基[ヒドロキシル基、エーテル基、カルボキシル基、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などのC1−6アルコキシ基)、ホルミル基、カルボニル基(−CO−)、エステル基(−COO−)、酸素環基(テトラヒドロピラニル基などの5〜8員酸素環基など)など]、硫黄原子を有する基[例えば、チオ基(−S−)、チオール基(−SH)、チオカルボニル基(−SO−)、アルキルチオ基(メチルチオ基、エチルチオ基などのC1−4アルキルチオ基など)、スルホ基、スルファモイル基、スルフィニル基(−SO−)など]、これらの塩を形成した基などが例示できる。保護コロイド又は分散剤(A2)(配位性化合物)は、配位性官能基を単独で又は2種以上組み合わせて有していてもよい。
なお、保護コロイド又は分散剤(A2)(配位性化合物など)は、無機化合物であってもよいが、通常、有機化合物であってもよい。保護コロイド又は分散剤(A2)を構成する代表的な化合物としては、例えば、窒素原子含有有機化合物{例えば、アミン類、アミド類[例えば、アルカン酸アミド(アセトアミドなど)、N−置換アルカン酸アミド、ラクタム類など]、ニトロ化合物、ニトリル類(カプロニトリル、ラウロニトリルなどのC6−22脂肪族ニトリルなど)など}、酸素原子含有有機化合物{例えば、アルコール類[例えば、アルカノール類(ヘキサノール、オクタノール、デカノール、ドデカノール、オクタデカノールなどのC6−20アルカンモノオール)、シクロアルカノール類(シクロヘキサノールなど)、アルカンジオール類(エチレングリコール、プロピレングリコールなど)、ポリアルキレングリコール類(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコールなど)、アラルキルアルコール類、多価アルコール類など]、エーテル類(セロソルブ類、カルビトール類など)、カルボン酸類[例えば、酢酸、プロピオン酸、酪酸、ペンタン酸、カプロン酸、ヘキサン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ベヘン酸、セロチン酸、モンタン酸などのC2−30飽和脂肪族カルボン酸、オレイン酸、エルカ酸、リノール酸などのC4−24不飽和脂肪族カルボン酸(例えば、C10−24高級不飽和カルボン酸)など]、ケトン類[例えば、アルカノン類、シクロアルカノン類、ジケトン類(アセチルアセトンなどのβ−ジケトン類)など]、エステル類(例えば、脂肪酸エステル類、グリコールエーテルエステル類など)、アルデヒド類(カプリルアルデヒド、ラウリルアルデヒド、パルミトアルデヒド、ステアリルアルデヒドなどのC6−20脂肪族アルデヒド)など}、硫黄原子含有有機化合物[例えば、チオール類(例えば、ヘキサンチオール、オクタンチオールなどのアルカンチオールなど)、スルホキシド類、スルホン酸類(例えば、アルカンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸などのアレーンスルホン酸など)など]などが挙げられる。
アミン類としては、モノアミン類、ポリアミン類、アミノカルボン酸類(グリシンなど)などが挙げられる。モノアミン類としては、例えば、第1級アミン類[例えば、モノアルキルアミン類(プロピルアミン、ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン(n−オクチルアミン、2−エチルへキシルアミンなど)、ノニルアミン、デシルアミン、ウンデシルアミン、ラウリルアミン(ドデシルアミン)、トリデシルアミン、ミリスチルアミン(テトラデシルアミン)、ペンタデシルアミン、パルミチルアミン(セチルアミン)、ステアリルアミン(オクタデシルアミン)、オレイルアミンなどのC3−20アルキルアミン、好ましくはC5−16アルキルアミン、さらに好ましくはC6−12アルキルアミンなど)、シクロアルキルアミン類(例えば、シクロブチルアミン、シクロペンチルアミン、シクロヘキシルアミンなどのC4−10シクロアルキルアミン)、アリールアミン類(例えば、アニリン、トルイジン、アミノナフタレンなどのC6−10アリールアミン)、アラルキルアミン類(ベンジルアミンなど)、ヒドロキシルアミン類(例えば、エタノールアミンなどのアルカノールアミン類)など]、第2級アミン類[例えば、ジアルキルアミン類(ジプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジブチルアミン、ジヘキシルアミン、ジオクチルアミン、ジデシルアミン、ジドデシルアミン、ジテトラデシルアミンなどのジC3−20アルキルアミン、好ましくはジC4−16アルキルアミンなど)、ジシクロアルキルアミン類(例えば、ジシクロヘキシルアミンなどのジC4−10シクロアルキルアミン)、ジアリールアミン類(例えば、ジフェニルアミンなどのジC6−10アリールアミン)、ジアラルキルアミン類(ジベンジルアミンなど)、アルキルシクロアルキルアミン類(メチルシクロヘキシルアミンなど)、アルキルアリールアミン類(N−メチルアニリンなど)、複素環式アミン(例えば、ピロール、ピペリジン、ヘキサメチレンイミン、モルホリンなどの5〜8員環状第2級アミンなど)、ヒドロキシルアミン類(例えば、ジエタノールアミンなどのジアルカノールアミン類)など]、第3級アミン類[例えば、トリアルキルアミン類(トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリペンチルアミン、トリヘキシルアミン、トリオクチルアミン、トリデシルアミンなどのトリC3−20アルキルアミン、好ましくはトリC5−16アルキルアミンなど;ジメチルデシルアミン、ジメチルテトラデシルアミン、ジメチルヘキサデシルアミンなどのジC1−2アルキルC6−20アルキルアミンなど)、トリシクロアルキルアミン類(トリシクロへキシルアミンなど)、トリアリールアミン類(トリフェニルアミンなど)、トリアラルキルアミン類(トリベンジルアミンなど)、ジシクロアルキルアルキルアミン類(ジシクロヘキシルメチルアミンなど)、シクロアルキルジアルキルアミン類(シクロヘキシルジメチルアミンなど)、アリールジアルキルアミン類(N,N−ジメチルアニリンなど)、複素環式アミン(例えば、ピリジン、ピコリン、キノリン、イソキノリン、キノキサリン、キナゾリン、フタラジン、N−フェニルモルホリンなどの5〜8員環状第3級アミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−1など)、ヒドロキシルアミン類(例えば、トリエタノールアミンなどのトリアルカノールアミン類)など]などが挙げられる。
ポリアミン類としては、前記モノアミン類に対応するポリアミン類、例えば、鎖状ポリアミン類{例えば、アルカンジアミン類(エチレンジアミン、プロピレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなどのC2−20アルカンジアミン)などのジアミン類;ポリアルキレンポリアミン類(又はポリアルキレンイミン、例えば、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタアミンなどのポリC2−4アルキレンポリアミン)などの第1級ポリアミン類}、環状ポリアミン類[例えば、環状第2級ポリアミン(例えば、ピペラジン、1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン、トリエチレンジアミンなど)、環状第3級ポリアミン(ピリミジンなど)など]などが挙げられる。
また、保護コロイド又は分散剤(A2)は、低分子化合物に限らず高分子化合物であってもよい。このような高分子化合物としては、前記例示のヘテロ原子を有する高分子化合物[例えば、窒素原子含有高分子化合物(例えば、ポリアルキレンイミン(ポリエチレンイミンなど)、ポリビニルピロリドン、ポリアリルアミン、ポリエーテルポリアミン(ポリオキシエチレンポリアミンなど)など)、酸素原子含有高分子化合物(ポリビニルアルコールなど)]などが挙げられる。
これらの保護コロイド又は分散剤(A2)は、単独で又は2種以上組み合わせてもよい。
有機溶媒中での無機微粒子(A1)の分散安定性を高めるため、保護コロイド又は分散剤(A2)は、無機微粒子(A1)に対して配位可能な官能基(配位性基)と、疎水鎖(例えば、直鎖状又は分岐鎖状C6−20アルキル鎖)とを有する場合が多い。また、保護コロイド又は分散剤(A2)は水溶性化合物であってもよいが非水溶性化合物(又は疎水性化合物)であってもよい。このような化合物としては、例えば、炭素数4以上のアルキルアミン類、例えば、モノ乃至トリC6−30アルキルアミン、好ましくはモノ乃至トリC7−24アルキルアミン、さらに好ましくはモノC8−20アルキルアミンなどが挙げられる。好ましいアミン類は、長鎖アルキルアミン(例えば、モノC6−20アルキルアミン)、特に第1級アミン類である。
保護コロイド又は分散剤(A2)の割合は、金属ナノ粒子などの無機微粒子(A2)100重量部に対して、30〜500重量部(例えば、50〜400重量部)、好ましくは75〜350重量部(例えば、100〜300重量部)、さらに好ましくは150〜250重量部程度であってもよい。
前記無機微粒子(A)は有機溶媒に対して高い分散性を有し、長期間に亘り高い分散安定性を示す。有機溶媒は、通常、非水溶性溶媒(又は疎水性溶媒)である場合が多く、例えば、炭化水素類(ヘキサン、トリメチルペンタン、オクタンなどの脂肪族炭化水素類;シクロヘキサンなどの脂環式炭化水素類;トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;ジクロロメタン、トリクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類など)、エステル類(酢酸メチル、酢酸エチルなど)、ケトン類(メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)、エーテル類(ジエチルエーテル、ジプロピルエーテルなど)などが例示できる。これらの有機溶媒は単独で又は混合溶媒として使用できる。なお、前記無機微粒子(A)は有機溶媒に対して高い分散性を示すため、有機溶媒中の前記無機微粒子(A1)の濃度は特に制限されず、例えば、1〜50重量%(例えば、3〜25重量%)、好ましくは5〜20重量%(例えば、7〜15重量%)程度であってもよい。
[第2の分散性無機微粒子(C)]
界面活性剤(B)
前記第1の分散性無機微粒子(A)と、この第1の分散性無機微粒子(A)を極性溶媒に分散するための界面活性剤(B)とで、第2の分散性無機微粒子(C)を構成している。前記界面活性剤(B)は、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤などであってもよい。これらの界面活性剤は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらの界面活性剤のうち、カチオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤などを用いる場合が多い。
前記アニオン性界面活性剤としては、脂肪酸塩(クエン酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウムなどの飽和又は不飽和C6−24脂肪酸塩など);アルカンスルホン酸塩(ラウリルスルホン酸ナトリウムなどのC6−24アルカンスルホン酸塩など)、ポリオキシアルキルエーテルスルホン酸塩(ポリオキシアルキルエーテルスルホン酸ナトリウムなど)、α−オレフィンスルホン酸塩(9−オクタデセニルスルホン酸ナトリウムなどのC12−18アルケニルスルホン酸塩など)、アルキルアレーンスルホン酸塩[アルキルベンゼンスルホン酸塩(ラウリルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどのC6−24アルキルベンゼンスルホン酸塩など)、アルキルナフタレンスルホン酸塩(ジイソプロピルナフタレンスルホン酸ナトリウムなどのC3−8アルキルナフタレンスルホン酸塩など)など]などのスルホン酸塩;アルキルリン酸塩(モノラウリルリン酸ナトリウム、ジラウリルリン酸ナトリウムなど)、モノアルキルリン酸エステル塩;ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩(ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウムなど);高級アルコール硫酸エステル塩(ドデシル硫酸ナトリウムなどのC12−24アルコール硫酸エステル塩など);N−アシル−N−メチルタウレートなどが挙げられる。これらのアニオン性界面活性剤は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
これらのアニオン性界面活性剤のうち、脂肪酸塩(クエン酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウムなど)、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩(ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウムなど)、高級アルコール硫酸エステル塩(ドデシル硫酸ナトリウムなど)などを用いる場合が多い。
カチオン性界面活性剤は、N−エチルアルカンアミドアンモニウムハライドなどであってもよいが、4級アンモニウム塩である場合が多い。4級アンモニウム塩において、対イオンはハロゲンイオンであってもよく水酸化物イオン(又はヒドロキシ(OH)イオン)であってもよい。4級アンモニウム塩としては、例えば、テトラC1−6アルキルアンモニウム塩(テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムクロライド、テトラメチルアンモニウムブロマイド、テトラエチルアンモニウムブロマイドなどのテトラC1−4アルキルアンモニウム塩など);ジアリルジC1−4アルキルアンモニウム塩(例えば、ジアリルジメチルアンモニウムクロライドなど);アルキルトリメチルアンモニウム塩(例えば、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ラウリルトリメチルアンモニウムブロマイド、セチルトリメチルアンモニウムブロマイドなどのC8−20アルキルトリメチルアンモニウムハライド、セチルトリメチルアンモニウムヒドロキシドなど);ジアルキルジメチルアンモニウム塩(例えば、ジラウリルジメチルアンモニウムクロライド、ジラウリルジメチルアンモニウムブロマイド、ジドデシルジメチルアンモニウムブロマイドなどのジC8−20アルキルジメチルアンモニウムハライドなど);アルキルベンジルジメチルアンモニウム塩(例えば、ベンザルコニウムクロライドなどのC8−20アルキルベンジルジメチルアンモニウムハライド、ベンゼトニウムクロライドなどの4−C1−10アルキルフェニルオキシエトキシエチルベンジルジメチルアンモニウムクロリドなど);アルキルピリジニウム塩(例えば、セチルピリジニウムクロライドなどのN−C10−20アルキルピリジニウムハライドなど)などが例示できる。これらのカチオン性界面活性剤は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
好ましいカチオン性界面活性剤は、長鎖アルキル基(C6−20アルキル基など)、アルキル基が置換していてもよいアリール基(C6−12アリール基又はC1−20アルキル−C6−12アリール基)及びアラルキル基(ベンジル基、フェネチル基などのC6−12アリール−C1−4アルキル基など)から選択された少なくとも1つの疎水鎖(又は疎水基)と4級アンモニウム塩基とを有する水溶性のカチオン性界面活性剤である。このようなカチオン性界面活性剤としては、アルキルトリメチルアンモニウム塩(例えば、C10−16アルキルトリメチルアンモニウムハライド、好ましくはC10−14アルキルトリメチルアンモニウムハライドなど)、ジアルキルジメチルアンモニウム塩(例えば、ジC10−16アルキルジメチルアンモニウムハライド、好ましくはジC10−14アルキルジメチルアンモニウムハライドなど)、アルキルベンジルジメチルアンモニウム塩(例えば、C10−16アルキルベンジルジメチルアンモニウムハライド、4−C1−8アルキルフェニルオキシエトキシエチルベンジルジメチルアンモニウムハライドなど)、アルキルピリジニウム塩(例えば、N−C10−16アルキルピリジニウムハライドなど)及びこれらのハライドに対応するヒドロキシドなどが例示できる。これらの界面活性剤も単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
ノニオン性界面活性剤は、低分子界面活性剤であってもよくオリゴマー又は高分子界面活性剤(アルキレンオキサイド付加体)であってもよい。界面活性剤の疎水鎖(又は疎水部)は飽和又は不飽和脂肪族鎖で構成してもよく、このような脂肪族鎖に対応する化合物としては、炭素数4〜24程度の化合物、例えば、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸などのC6−24飽和脂肪酸、リンデル酸、パルミトオレイン酸、オレイン酸、エルカ酸、リノール酸、リノレン酸などのC6−24不飽和脂肪酸、これらの脂肪酸に対応するC6−24高級アルコール(例えば、ラウリルアルコール、テトラデシルアルコール、セチルアルコール、オクタデシルアルコール、アラキルアルコール、オレイルアルコールなどのC10−24飽和又は不飽和アルコールなど)などが例示できる。疎水鎖は、汎用性が高く、価格の点から、炭素数6〜18程度であるのが好ましい。また、親水鎖(又は親水部)は多価アルコール(例えば、グリセリン、ポリグリセリン(例えば、平均重合度2〜5程度のポリグリセリン)、ソルビタン、ショ糖など)で構成してもよく、オキシアルキレン単位(特にオキシエチレン単位)で構成してもよい。また、必要によりオキシアルキレン単位としてオキシプロピレン単位を有していてもよい。非イオン性界面活性剤のオキシエチレン単位(−O−CH−CH−)(式中、nはユニット数を示す)のユニット数nは、界面活性剤の種類に応じて、極性溶媒に溶解し、ミセルを形成する範囲のユニット数であれば特に限定はされない。ユニット数の増加につれて水への溶解性が増加するので、無機微粒子(無機系ナノ粒子など)を分散させる極性溶媒の種類に応じて、ユニット数nは適宜決定される。
低分子界面活性剤としては、例えば、アルキルグルコシド又はアルキルポリグルコシド(高級アルコールとグルコース類との反応により生成するアルキルポリグルコシド、例えば、オクチルポリグルコシド、ラウリルポリグルコシド、ミリスチルポリグルコシド、パルミチルポリグルコシド、ステアリルポリグルコシド、オレイルポリグルコシドなどのC6−22アルキル−ポリグルコシドなど)、脂肪酸多価アルコールエステル(グリセリンモノ又はジ脂肪酸エステル、例えば、グリセリンモノラウレート、グリセリンモノオレート、グリセリンモノステアレートなどのグリセリンモノ又はジC10−24脂肪酸エステル;ショ糖脂肪酸エステル、例えば、ショ糖モノラウレート、ショ糖モノパルミテート、ショ糖モノステアレート、ショ糖ジラウレートなどのショ糖C10−24脂肪酸エステル;ソルビタン脂肪酸エステル、例えば、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノステアレートなどのソルビタンC10−24脂肪酸エステルなど)、脂肪酸アルカノールアミド(例えば、N,N−ジエタノールラウリン酸アミド、N,N−ジエタノールパルミチン酸アミド、N,N−ジエタノールオレイン酸アミド、N,N−ジエタノールステアリン酸アミド、N,N−ジプロパノールラウリン酸アミドなどのC10−24脂肪酸−C2−4アルカノールアミドなど)などが例示できる。
オリゴマー又は高分子界面活性剤(アルキレンオキサイド付加体)としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(例えば、ポリオキシエチレンオクチルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンミリスチルエーテル、ポリオキシエチレンパルミチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテルなどのポリオキシエチレンC6−22アルキルエーテルなど)、ポリオキシエチレンアルケニルエーテル(ポリオキシエチレンオレイルエーテルなど)、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル(ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテルなどのポリオキシエチレンC6−18アルキルフェニルエーテルなど)、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル(ポリオキシエチレンラウレート、ポリオキシエチレンパルミテート、ポリオキシエチレンステアレート、ポリオキシエチレンオレートなどのポリオキシエチレンC10−24脂肪酸エステルなど)、ポリオキシエチレン多価アルコール脂肪酸エステル(ポリオキシエチレングリセリンモノラウレート、ポリオキシエチレングリセリンモノステアレート、ポリオキシエチレングリセリンモノオレート、ポリオキシエチレングリセリンジラウレート、ポリオキシエチレングリセリンジステアレート、ポリオキシエチレングリセリンジオレートなどのポリオキシエチレングリセリンC10−24脂肪酸エステル又はこれらの化合物に対応するポリオキシエチレンポリグリセリンC10−24脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンショ糖モノラウレート、ポリオキシエチレンショ糖モノステアレート、ポリオキシエチレンショ糖モノオレート、ポリオキシエチレンショ糖ジラウレート、ポリオキシエチレンショ糖ジステアレート、ポリオキシエチレンショ糖ジオレートなどのポリオキシエチレンショ糖C10−24脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート、ポリオキシエチレンソルビタンジラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンジステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンジオレート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレートなどのポリオキシエチレンソルビタンC10−24脂肪酸エステルなど)、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロック共重合体、ポリオキシエチレンアルキルアミン(ポリオキシエチレンオクチルアミン、ポリオキシエチレンラウリルアミン、ポリオキシエチレンミリスチルアミン、ポリオキシエチレンパルミチルアミン、ポリオキシエチレンステアリルアミン、ポリオキシエチレンオレイルアミンなどのポリオキシエチレンC6−22アルキルアミンなど)、ポリオキシエチレン脂肪酸アルカノールアミド(例えば、ポリオキシエチレンN,N−ジエタノールラウリン酸アミド、ポリオキシエチレンN,N−ジエタノールパルミチン酸アミド、ポリオキシエチレンN,N−ジエタノールオレイン酸アミド、ポリオキシエチレンN,N−ジエタノールステアリン酸アミド、ポリオキシエチレンN,N−ジプロパノールラウリン酸アミドなどのポリオキシエチレンC10−24脂肪酸−C2−4アルカノールアミドなど)などが例示できる。これらのノニオン性界面活性剤は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
ノニオン性界面活性剤のうち、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン(ポリ)グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレン脂肪酸アルカノールアミドなどを用いる場合が多い。
両性界面活性剤としては、アルキルアミンオキシド(ジメチルドデシルアミンオキシドなどのジメチルアルキルアミンオキシドなど)、N−アルキルベタイン(N−C6−24アルキルベタインなど)、イミダゾリン誘導体(ラウリルイミダゾリウムベタインなど)、アルキルアミノ脂肪酸類(グリシン、アミノプロピオン酸などのアルキルアミノ脂肪酸又はその塩)、スルホベタインなどが挙げられる。これらの両性界面活性剤は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
両性界面活性剤のうち、アミノプロピオン酸などのアルキルアミノ脂肪酸類などを用いる場合が多い。
界面活性剤(B)の親水−疎水バランス(Hydrophile-Lipophile-Balance)HLBは、極性溶媒の種類などに応じて、例えば、7〜75(例えば、10〜30)、好ましくは12〜20、さらに好ましくは15〜20程度であってもよい。
また、界面活性剤(B)の臨界ミセル濃度(cmc)は、例えば、温度25℃において、0.0001〜0.03重量%、好ましくは0.0005〜0.02重量%、さらに好ましくは0.001〜0.015重量%(例えば、0.002〜0.01重量%)程度であってもよい。なお、分散液中の界面活性剤(B)の濃度は、通常、臨界ミセル濃度又はそれ以上である。
界面活性剤(B)の使用量は、金属ナノ粒子などの無機微粒子(A1)の分散安定性を損なわない範囲で選択でき、通常、無機微粒子(A1)100重量部に対して、1〜100重量部(例えば、3〜75重量部)、好ましくは5〜50重量部(例えば、7〜40重量部)、さらに好ましくは10〜30重量部(例えば、10〜20重量部)程度である。前記界面活性剤(B)は、通常、極性溶媒(例えば、水など)に可溶である。また、界面活性剤(B)は第1の分散性無機微粒子(A)と遊離していてもよいが、第1の分散性無機微粒子(A)を内包していてもよい。
さらに、第2の分散性無機微粒子(C)は極性溶媒に分散可能であり、極性溶媒中で長期間に亘り安定に分散する。極性溶媒としては、例えば、水などが挙げられる。なお、前記極性溶媒は、少量であれば水溶性有機溶媒を含んでいてもよいが、通常、極性溶媒の主成分は水であり、極性溶媒として水単独を用いる場合が多い。水溶性有機溶媒の割合が多すぎると、極性溶媒に対する無機微粒子(A1)の分散が不安定になる場合がある。
なお、極性溶媒(特に水)を用いた分散系のpHは特に制限されないが、カチオン性界面活性剤を用いる場合、極性溶媒のpHが高い(例えば、弱アルカリ性乃至アルカリ性)ほど分散性が向上する傾向を示し、ノニオン性界面活性剤を用いる場合、極性溶媒のpHが低い(例えば、弱酸性乃至酸性)ほど分散性が向上する傾向を示す。そのため、極性溶媒のpHは1〜12程度の範囲から選択でき、分散性を向上させるため、カチオン性界面活性剤を用いる場合、pH7以上(例えば、7.5〜12程度)に調整するのが好ましく、ノニオン性界面活性剤を用いる場合、pH7以下(例えば、1〜7、好ましくは2〜6.5程度)に調整するのが好ましい。
pH調整は、慣用の方法、例えば、酸(塩酸、硫酸、硝酸、リン酸などの無機酸、酢酸などの有機酸)、アルカリ[水酸化ナトリウム、アンモニアなどの無機塩基、アミン類(例えば、アルキルアミン、アルカノールアミンなどの第三級アミン類などの有機塩基)などの塩基類]を用いて行うことができる。
極性溶媒中の前記無機微粒子(A1)の濃度も特に制限されず、例えば、1〜50重量%(例えば、3〜25重量%)、好ましくは5〜20重量%(例えば、7〜15重量%)程度であってもよい。
[第3の分散性無機微粒子(E)]
第3の分散性無機微粒子(E)は、前記第2の分散性無機微粒子(C)と、この第2の分散性無機微粒子(C)を有機溶媒と極性溶媒との混合溶媒に分散可能であり、かつ前記第2の分散性無機微粒子(C)を内包する界面活性剤(D)とで構成されている。
界面活性剤(D)
界面活性剤(D)としては、前記界面活性剤(B)で例示の界面活性剤が挙げられ、アニオン性界面活性剤[特に、脂肪酸塩(クエン酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウムなど)、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩(ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウムなど)、高級アルコール硫酸エステル塩(ドデシル硫酸ナトリウムなど)]、ノニオン性界面活性剤(特に、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン(ポリ)グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレン脂肪酸アルカノールアミド)など]、両性界面活性剤(特に、アミノプロピオン酸などのアルキルアミノ脂肪酸類など)などを使用する場合が多い。界面活性剤(D)は、前記界面活性剤(B)と同種又は同系統であってもよいが、通常、異なる場合が多い。
前記界面活性剤(B)と界面活性剤(D)との組合せとしては、(1)カチオン性界面活性剤と、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、及び両性界面活性剤から選択された少なくとも一種との組合せ、(2)アニオン性界面活性剤と、カチオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、及び両性界面活性剤から選択された少なくとも一種との組合せ、(3)ノニオン性界面活性剤と、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、及び両性界面活性剤から選択された少なくとも一種との組合せ、(4)ノニオン性界面活性剤と、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、及び両性界面活性剤から選択された少なくとも一種との組合せなどが挙げられ、好ましい組合せとしては、カチオン性界面活性剤と、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤及び両性界面活性剤から選択された少なくとも一種との組合せ、アニオン性界面活性剤と、カチオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤及び両性界面活性剤から選択された少なくとも一種との組合せなどが挙げられる。
界面活性剤(D)の親水−疎水バランス(Hydrophile-Lipophile-Balance)HLBは、極性溶媒の種類などに応じて、例えば、2〜30(例えば、5〜30)程度の範囲から選択でき、通常、5〜20、好ましくは7〜15(例えば、10〜15)程度であってもよい。
また、界面活性剤(D)の臨界ミセル濃度(cmc)は、例えば、温度25℃において、0.0001〜0.03重量%、好ましくは0.0005〜0.02重量%、さらに好ましくは0.001〜0.015重量%(例えば、0.002〜0.01重量%)程度であってもよい。なお、界面活性剤(D)が、前記第2の分散性無機微粒子(C)を内包するためには、分散液中の界面活性剤(D)の濃度が臨界ミセル濃度又はそれ以上であるのが有利である。
界面活性剤(D)の使用量は、金属ナノ粒子などの無機微粒子(A1)の分散安定性を損なわない範囲で選択でき、通常、無機微粒子(A1)100重量部に対して、1〜100重量部(例えば、3〜75重量部)、好ましくは5〜50重量部(例えば、7〜40重量部)、さらに好ましくは10〜30重量部(例えば、10〜20重量部)程度である。
前記界面活性剤(D)は、通常、有機溶媒と極性溶媒との混合溶媒(水と水溶性有機溶媒との混合溶媒など)に可溶である。さらに、前記第3の分散性無機微粒子(E)は混合溶媒に分散可能であり、混合溶媒中で長期間に亘り安定に分散する。本発明には、第3の分散性無機微粒子(E)が、前記混合溶媒に分散した分散液も含まれる。前記前記混合溶媒としては、水性混合溶媒、例えば、水と有機溶媒との混合溶媒などが挙げられる。有機溶媒としては、前記例示の非水性溶媒であってもよいが、水溶性有機溶媒が挙げられる。前記水溶性有機溶媒としては、例えば、アルコール類(メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノールなどのC1−4アルカノールなど)、ケトン類(アセトンなど)、エーテル類(ジオキサン、テトラヒドロフランなど)、有機カルボン酸類(酢酸など)、セロソルブ類(メチルセロソルブ、エチルセロソルブなどのC1−4アルキルセロソルブ類など)、セロソルブアセテート類(エチルセロソルブアセテートなどのC1−4アルキルセロソルブアセテート類)、カルビトール類(メチルカルビトール、エチルカルビトール、プロピルカルビトール、ブチルカルビトールなどのC1−4アルキルカルビトール類など)などが例示できる。これらの水溶性有機溶媒は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。有機溶媒のうち水溶性有機溶媒が好ましく、セロソルブ類、セロソルブアセテート類、カルビトール類などを用いる場合が多く、特にカルビトール類(C1−4アルキルカルビトール類など)を用いる場合が多い。
前記界面活性剤(D)を用いることにより、混合溶媒に対する無機微粒子(A1)の分散性を高めることができる。
なお、混合溶媒を用いた分散系のpHは特に制限されないが、必要に応じて前記と同様に調整できる。
混合溶媒中の前記無機微粒子(A1)の濃度も特に制限されず、例えば、1〜50重量%(例えば、3〜25重量%)、好ましくは5〜20重量%(例えば、7〜15重量%)程度であってもよい。
[分散性無機微粒子の製造方法]
第1の分散性無機微粒子(A)は、慣用の方法で製造できる。例えば、前記無機微粒子(A1)に対応する金属化合物を、保護コロイド又は分散剤(A2)の存在下、有機溶媒中で還元することにより第1の分散性無機微粒子(A)を調製できる。
前記無機微粒子(A1)に対応する金属化合物は、例えば、金属酸化物、金属水酸化物、金属硫化物、金属ハロゲン化物、金属酸塩[金属無機酸塩(硫酸塩、硝酸塩、過塩素酸塩などのオキソ酸塩など)、金属有機酸塩(酢酸塩など)など]などであってもよい。なお、金属塩の形態は、単塩、複塩又は錯塩のいずれであってもよく、多量体(例えば、2量体)などであってもよい。これらの金属化合物は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらの金属化合物のうち、金属ハロゲン化物、金属酸塩[金属無機酸塩(硫酸塩、硝酸塩、過塩素酸塩などのオキソ酸塩など)、金属有機酸塩(酢酸塩など)を使用する場合が多い。
還元剤としては、慣用の成分、例えば、水素化ホウ素ナトリウム類(水素化ホウ素ナトリウム、シアノ水素化ホウ素ナトリウム、水素化トリエチルホウ素ナトリウムなど)、水素化アルミニウムリチウム、次亜リン酸又はその塩(ナトリウム塩など)、ボラン類(ジボラン、ジメチルアミンボランなど)、ヒドラジン、ホルマリンなどが例示できる。これらの還元剤は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
還元剤の使用量は、金属原子換算で前記金属化合物1当量(又は1モル)に対して、0.8〜5モル(例えば、0.9〜4モル)、好ましくは1〜3.5モル(例えば、1.1〜3モル)、さらに好ましくは1.2〜2.5モル程度であってもよい。
還元反応は、分散安定剤、例えば、アルカンカルボン酸(ペンタン酸、カプロン酸、ヘキサン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ベヘン酸、セロチン酸、モンタン酸などのC6−20飽和脂肪族カルボン酸、リンデル酸、オレイン酸、エライジン酸、エルカ酸、リノール酸、リノレン酸などのC8−24不飽和脂肪族カルボン酸(例えば、C10−24高級不飽和カルボン酸)など)の存在下で行ってもよい。
還元反応は、慣用の方法、例えば、温度10〜75℃(例えば、15〜50℃、好ましくは20〜35℃)程度で撹拌することにより行うことができる。反応系の雰囲気は、空気、不活性ガス(窒素ガスなど)であってもよく、還元性ガス(水素ガスなど)を含む雰囲気であってもよい。なお、反応溶媒は前記有機溶媒で構成する場合が多く、必要により、前記有機溶媒と水溶性有機溶媒(例えば、エタノール、イソプロパノールなどのアルコール類、アセトンなどのケトン類、ジオキサン、テトラヒドロフランなどの環状エーテル類、ジメチルアセトアミドなどのアミド類など)との混合溶媒を用いてもよく、水溶性有機溶媒は反応系に添加される成分、例えば、還元剤などの溶媒に由来してもよい。
還元反応の終了後、反応混合液を濃縮し、メンブレンフィルタなどで精製することにより、有機溶媒に対して分散性を有する無機微粒子(A)を調製することができる。
第2の分散性無機微粒子(C)は、極性溶媒中で、第1の分散性無機微粒子(A)及び界面活性剤(B)を共存させることにより調製でき、通常、第1の分散性無機微粒子(A)、界面活性剤(B)、及び極性溶媒を混合することにより調製できる。
第3の分散性無機微粒子(E)は、前記分散液(第1の分散性無機微粒子(A)、界面活性剤(B)及び極性溶媒を含む分散液)を、混合溶媒中(混合溶媒存在下)で界面活性剤(D)と混合し、得ることができる。また、界面活性剤(D)を混合溶媒に溶解し、前記分散液と混合して本発明の第3の分散性無機微粒子を得ることもできる。なお、混合は、慣用の撹拌方法を用いて行ってもよい。また、前記混合溶媒を用いず、界面活性剤(D)を直接前記分散液と混合すると、分散性無機微粒子が凝集する場合がある。
本発明において、第1の分散性無機微粒子(A)は有機溶媒(非水溶性溶媒)に分散可能であり、第2の分散性無機微粒子(C)は極性溶媒(水など)に分散可能であり、第3の分散性無機微粒子(E)は混合溶媒(水と水性有機溶媒との混合溶媒など)に分散可能である。これらの無機微粒子(A)(C)(E)の構造は断定できないものの、実験結果から前記第1の分散性無機微粒子(A)、第2の分散性無機微粒子(C)及び第3の分散性無機微粒子(E)は、模式図である図1に示す構造を有すると思われる。なお、図1では界面活性剤(B)として、カチオン性界面活性剤(疎水鎖と4級アンモニウム塩基とを有する化合物)を用い、界面活性剤(D)として、アニオン性界面活性剤(疎水鎖と硫酸塩基とを有する化合物)を用いた例を示している。すなわち、透過型電子顕微鏡(TEM)により測定した第1の分散性無機微粒子(A)のコア部の平均粒子径は、動的光散乱粒径測定(DLS)により測定した第1の分散性無機微粒子(A)全体の平均粒子径よりも小さい。そのため、図1(A)に示されるように、有機溶媒中において、第1の分散性無機微粒子(A)では、無機微粒子(A1)がコアを形成し、保護コロイド又は分散剤(A2)が無機微粒子(A1)の表面を被覆するか又は表面に配向しているようである。
また、第2の分散性無機微粒子(C)について透過型電子顕微鏡(TEM)でコア部の平均粒子径を測定すると、第1の分散性無機微粒子(A)のコア部の平均粒子径とさほど相違はなく、動的光散乱粒径測定(DLS)で第2の分散性無機微粒子(C)全体の平均粒子径を測定すると、第1の分散性無機微粒子(A)全体の平均粒子径よりも大きい場合が多い。そのため、図1(C)に示されるように、極性溶媒中において、第2の分散性無機微粒子(C)は、無機微粒子(A1)がコアを形成し、界面活性剤(B)が第1の分散性無機微粒子(A)を内包した構造を有しているようである。すなわち、第2の分散性無機微粒子(C)は、分散剤又は保護コロイド(A2)を介して無機微粒子(A1)が界面活性剤(B)に内包された構造を有しているようである。
また、第3の分散性無機微粒子(E)について透過型電子顕微鏡(TEM)でコア部の平均粒子径を測定すると、第1の分散性無機微粒子(A)のコア部の平均粒子径とさほど相違はなく、動的光散乱粒径測定(DLS)で第2の分散性無機微粒子(C)全体の平均粒子径を測定すると、第2の分散性無機微粒子(C)全体の平均粒子径よりも大きい場合が多い。そのため、図1(E)に示されるように、混合溶媒中において、第2の分散性無機微粒子(C)は、無機微粒子(A1)がコアを形成し、界面活性剤(D)が第2の分散性無機微粒子(C)を内包した構造を有しているようである。すなわち、第3の分散性無機微粒子(E)は、分散剤又は保護コロイド(A2)、及び界面活性剤(B)を介して、無機微粒子(A1)が界面活性剤(B)に内包された第2の分散性無機微粒子(C)の形態が、さらに界面活性剤(D)に内包された構造を有しているようである。そのため、第3の分散性無機微粒子(E)の分散体は、上記構造を保持して混合溶媒中に分散している。
[被覆組成物]
本発明の被覆組成物は、分散性無機微粒子[特に、分散性無機微粒子(C)及び分散性無機微粒子(E)からなる群から選択された少なくとも一種の分散性無機微粒子]及び溶媒で構成された分散液である。溶媒は、前記極性溶媒、又は有機溶媒(特に前記水溶性有機溶媒)と前記極性溶媒との混合溶媒である。これらの溶媒のうち、操作性などの点から、少なくとも水を含む溶媒、特に水が好ましい。分散性無機微粒子の割合は、用途に応じて調整できるが、塗布性や導電性などの点から、無機微粒子を構成する金属換算で、例えば、0.1〜30重量%、好ましくは0.5〜20重量%、さらに好ましくは1〜15重量%(特に2〜10重量%)程度である。
本発明の被覆組成物には、用途に応じて、慣用の添加剤、例えば、着色剤(染顔料など)、色相改良剤、染料定着剤、光沢付与剤、金属腐食防止剤、安定剤(酸化防止剤、紫外線吸収剤など)、分散剤、分散安定化剤、増粘剤又は粘度調整剤、保湿剤、チクソトロピー性賦与剤、レベリング剤、消泡剤、殺菌剤、充填剤などが含まれていてもよい。これらの添加剤は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
特に、本発明の被覆組成物をインキ組成物(特に、ボールペンやフェルトペンなどのインキ)として利用する場合には、粘度調整剤又は保湿剤として、例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトールなどの多価アルコール、ソルビトール、キシリトール、エリスリトールなどの糖アルコール、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、セルロースエーテル類などの親水性高分子(又は水溶性バインダー)などを含んでいてもよい。これらの粘度調整剤又は保湿剤は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
粘度調整剤又は保湿剤の割合は、インキ組成物全体に対して、例えば、0.1〜30重量%、好ましくは0.5〜20重量%、さらに好ましくは1〜10重量%(特に1.5〜5重量%)程度である。
(基材)
本発明の被覆組成物は、分散液で構成されているため、基材に塗布することにより、導電膜やインキ層などの被覆層を形成できる。本発明の被覆組成物を基材の上に塗布すると、断線がなく連続した膜を形成できるため、分散性無機微粒子が導電性金属で構成されている場合には、優れた導電性を有する導電膜を得ることができる。さらに、塗膜は、導電性に加えて、金属光沢を有するため、金属光沢性に優れたインキ層を得ることもできる。
基材としては、塗布可能な面を有していれば特に限定されないが、通常、各種材料で構成されたシート状基材、例えば、紙類、布(織布や不織布など)、化学繊維紙、合成紙、プラスチックフィルムなどが挙げられる。
紙類には、メカニカルパルプ、ケミカルパルプ(亜硫酸パルプやクラフトパルプ)、セミケミカルパルプ、古紙パルプから得られる紙などが含まれる。具体的に、紙類としては、例えば、印刷用非塗工紙(中質紙、更紙、ケント紙など)、印刷用塗工紙(アート紙、コート紙、キャストコート紙など)、未さらし包装紙(両更クラフト紙、筋入クラフト紙、片艶クラフト紙など)、さらし包装紙(純白ロール紙、両更さらしクラフト紙、片艶さらしクラフト紙など)、薄葉紙(グラシンペーパー、ライスペーパー、インディアンペーパー、コンデンサーペーパーなど)など挙げられる。紙類は、多孔質層などの形成を容易にするために、目止め処理(例えば、クレイコートなど)をしてもよい。
織布又は不織布を構成する繊維としては、天然繊維(綿、麻、絹、羊毛、セルロース繊維など)、再生繊維(ビスコースレーヨンなどのレーヨン類)、合成繊維(ポリアミド繊維、アクリル繊維、ポリエステル繊維、ポリプロピレン繊維、アセテート繊維など)などが例示できる。
化学繊維紙としては、前記合成繊維などの化学繊維を原料とした各種化学繊維紙が挙げられる。
合成紙、プラスチックフィルムを構成するポリマーとしては、例えば、オレフィン系樹脂(ポリプロピレン系樹脂など)、セルロース誘導体(例えば、セルロースアセテートなど)、ポリアルキレンアリレート系樹脂(ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレートなど)、フッ素系樹脂(例えば、ポリビニリデンフルオライドなど)などが例示できる。
これらの基材のうち、簡便性及び経済性などの点から、紙類(例えば、クラフト紙など)が好ましい。さらに、これらの基材は、塗布液(ドープ)である被覆組成物を吸収、浸透して固定可能な点から、多孔質体であるのが好ましい。多孔質体は、前記基材自体が有する多孔であってもよいが、導電膜などを形成する場合に、滲みが少なく微細な配線パターンを形成可能な点から、前記基材(特に紙類など)の上に、有機又は無機粒子などの粒子成分及びバインダー樹脂などで構成された多孔質層が形成された基材が好ましい。バインダー樹脂は、前記無機粒子を基材の上に定着可能であれば特に限定されず、例えば、接着性樹脂(ウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、オレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリオキシアルキレングリコール系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ビニルアルコール系樹脂など)で構成されたバインダー樹脂であってもよい。これらの接着性樹脂のうち、ポリオキシアルキレングリコール系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ビニルアルコール系樹脂などの親水性高分子が好ましい。なかでも、バインダー特性や、水などの極性溶媒を含む導電性組成物との親和性などの点から、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリビニルピロリドンなどのビニル系親水性高分子が好ましく、これらのビニル親水性高分子は、無機粒子層の表面にコーティングされていてもよい。
前記粒子成分としては、種々の有機又は無機粒子が使用できるが、分散性無機微粒子との親和性などの点から、無機粒子が好ましい。
無機粒子としては、例えば、金属粉(前述の金属粒子など)、ホワイトカーボン、金属珪酸塩(珪酸カルシウム、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム、アルミノ珪酸マグネシウムなど)、鉱物質微粒子(ゼオライト、ケイソウ土、焼成珪成土、タルク、カオリン、セリサイト、ベントナイト、スメクタイト、クレーなど)、金属炭酸塩(炭酸マグネシウム、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウムなど)、金属酸化物(アルミナ、シリカ、酸化亜鉛、二酸化チタンなど)、金属水酸化物(水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウムなど)、金属硫酸塩(硫酸カルシウム、硫酸バリウムなど)などが挙げられる。これらの無機粒子は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらの無機粒子のうち、導電性組成物に含まれる分散性無機微粒子との親和性などの点から、シリカ(二酸化ケイ素)などの金属酸化物粒子、水酸化アルミニウム(アルミナ水和物)などの金属水酸化物粒子が好ましい。
前記粒子成分の平均粒径は、例えば、30μm以下(例えば、0.01〜20μm)程度であり、好ましくは0.1〜10μm、さらに好ましくは0.5〜5μm程度であり、0.1〜1μm程度であってもよい。
前記紙類の表面がこのような無機粒子を含むコーティング剤で被覆された基材を用いると、加熱や光処理を施さなくても、基材に前記導電性組成物を強固に固定できる。従って、基材が耐熱性の低い紙類などで構成されている場合でも、基材の上に強固に付着した導電膜を形成できる。このような基材は、光沢紙として上市されている。光沢紙に本発明の被覆組成物が強固に付着する作用は明らかではないが、光沢紙の多孔に溶媒や粒子を含む塗布液が吸収され、分散性無機微粒子の保護コロイドや界面活性剤が光沢紙の無機粒子にも吸着すると推定できる。
基材の厚みは、用途に応じて、10μm〜10mm程度の範囲から選択できるが、通常、10μm〜1mm、好ましくは20〜500μm、さらに好ましくは30〜100μm程度である。
塗布方法としては、例えば、インクジェット記録方式やペン方式による描画装置、フローコーティング法、スピンコーティング法、スプレーコーティング法、スクリーン印刷法、キャスト法、バーコーティング法、カーテンコーティング法、ロールコーティング法、グラビアコーティング法、ディッピング法、スリット法、フォトリソグラフィ法などを挙げることができる。これらの塗布方法のうち、RFIDタグ、電子ペーパーなどに適した微細なパターンを形成できる点から、インクジェットプロッターやインクジェットディスペンサー、ペンプロッターなどの描画装置、スクリーン印刷法などが好ましい。
本発明の被覆組成物は、RFIDタグなどにおける導電膜だけでなく、導電性を有するインキとしても利用できる。このようなインキ(特に導電性インキ)は、金属光沢を有する装飾的なインキとして利用してもよい。インキ用組成物として用いる場合、前記塗布方法だけでなく、ボールペンやフェルトペン、万年筆などの筆記具(ペン)のインキとして、紙類などの前記基材上に描画してもよい。
本発明は、水などの極性溶媒中に無機微粒子(特に導電性金属微粒子)が安定に分散しているため、各種の導電体、例えば、プラズマディスプレイパネル(PDP)、蛍光表示管(VFD)、液晶ディスプレイ(LCD)、有機及び無機エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)などの表示装置、シリコン半導体系やグレッツェル式などの太陽電池、タッチパネル式表示装置などの電極、RFIDタグ、電磁波シールド、家庭又は学習用配線キットなどに使用される導電膜や導電印刷のための塗布液として利用できる。特に、紙類で構成された基材の上にも、加熱や光処理することなく、微細で強固にパターニングできるため、RFIDタグや電子ぺーパーとして好適である。さらに、本発明の導電性組成物をインキとして利用した場合、ボールペンやフェルトペンのインキとしても利用できる。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。以下に、実施例における導電膜の導電性の評価方法及び実施例で用いた光沢紙を以下に示す。
[導電性の評価方法]
導電膜の表面において、距離1cmの2端子間で電気抵抗を測定し、導通の有無を確認した。
[光沢紙の種類]
光沢紙1:シリカ微粒子を主成分とするコーティング剤で被覆された光沢紙(セイコーエプソン(株)製、PM写真用紙)
光沢紙2:シリカ微粒子を主成分とするコーティング剤で被覆された光沢紙(富士フィルム(株)製、写真仕上げPro)
光沢紙3:アルミナ水和物微粒子を主成分とするコーティング剤で被覆された光沢紙(キヤノン(株)製、プロフェッショナルフォトペーパー)。
実施例1
硝酸銀2.5g、保護剤としてオクチルアミン4.9g、リノール酸3.1gをトリメチルペンタン1.0Lに加え、攪拌混合し溶解した。この混合溶液に、0.03モル/Lの水素化ホウ素ナトリウムを含むプロパノール溶液1.0Lを1時間かけて滴下し銀を還元した。さらに、3時間攪拌して黒色の液体を得た。得られた黒色の液体をエバポレータによって濃縮した後、これにメタノール2.0Lを加えて褐色の沈殿物を生成させた後、吸引ろ過により沈殿物を回収した。生成した沈殿物をトリメチルペンタンに再分散させ、ろ過した後、乾燥させて、銀ナノ粒子を黒色の固体として得た。透過型電子顕微鏡(TEM)によれば、得られた銀ナノ粒子のコア部の個数平均粒子径は4nm、動的光散乱粒径測定(DLS)によれば、保護コロイドを含む銀ナノ粒子全体の個数平均粒子径は8nmであった。
保護コロイドを含む銀ナノ粒子20g、セチルトリメチルアンモニウムブロマイド(CTAB)3gを、25℃のイオン交換水110mLに投入した(銀濃度は10.5重量%であった)。混合直後、水が着色し、銀ナノ粒子が水に分散したことを確認した。1時間撹拌後、得られた分散液を、細孔径0.2μmのメンブレンフィルタでろ過した。ろ液から一部を取り出し、るつぼに入れ、マッフル炉中550℃で焼き、残渣重量からろ液中に含まれる銀濃度を測定した結果、銀濃度は8.0重量%であった。
コア部と保護コロイドを含む全体の個数平均粒子径を再度測定したところ、コア部は4nmと変化はなく、全体は14nmであった。このことから、銀ナノ粒子がCTABに内包された構造を有しており、このような構造で水へ分散していると思われる。
この銀ナノ粒子をプロッタ(グラフテック(株)製、MP5300)を用いて、光沢紙1上に塗布して導電膜を形成した。この導電膜について、導電性を評価した結果、導通が確認できた。
実施例2
光沢紙1を光沢紙2に変更する以外は実施例1と同様にして導電膜を形成した。この導電膜も導通が確認できた。
実施例3
光沢紙1を光沢紙3に変更する以外は実施例1と同様にして導電膜を形成した。この導電膜も導通が確認できた。
実施例4
実施例1と同様にして得られた保護コロイドを含む銀ナノ粒子15.3g、ポリオキシエチレンラウリレート8.7g、0.05M塩酸水溶液50mLを25℃のイオン交換水50mLに投入し、撹拌した。水が着色し、銀ナノ粒子が水に分散したことを確認した。1時間撹拌したのち、得られた分散液を細孔径0.2μmのメンブレンフィルタでろ過した。ろ液から一部を取出し、るつぼに入れ、マッフル炉中550℃で焼き、残渣重量からろ液中に含まれる銀濃度を測定した結果、銀濃度は8.0重量%であった。
DLS測定により得られた銀ナノ粒子保護層を含めた粒子径は12nmであった。このことから、銀ナノ粒子がポリオキシエチレンラウリレートに内包された構造を有しており、このような構造で水へ分散していると思われる。
この銀ナノ粒子をプロッタ(グラフテック(株)製、MP5300)を用いて、光沢紙1上に塗布して導電膜を形成した。この導電膜について、導電性を評価した結果、導通が確認できた。
実施例5
光沢紙1を光沢紙2に変更する以外は実施例4と同様にして導電膜を形成した。この導電膜も導通が確認できた。
実施例6
光沢紙1を光沢紙3に変更する以外は実施例4と同様にして導電膜を形成した。この導電膜も導通が確認できた。
参考例1
実施例1で得られた銀ナノ粒子分散液をプロッタ(グラフテック(株)製、MP5300)を用いて、ガラス基板上に塗布して導電膜を形成した。この導電膜について、導電性を評価した結果、導通は確認できなかった。
実施例7
実施例1と同様にして得られた保護コロイドを含む銀ナノ粒子15.3g、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)3.0g、0.2M塩酸水溶液50mLを25℃のイオン交換水50mLに投入し、撹拌した。水が着色し、銀ナノ粒子が水に分散したことを確認した。1時間撹拌した後、得られた分散液を細孔径0.2μmのメンブレンフィルタでろ過した。ろ液から一部を取出し、るつぼに入れ、マッフル炉中550℃で焼き、残渣重量からろ液中に含まれる銀濃度を測定した結果、銀濃度は4.0重量%であった。
DLS測定により得られた銀ナノ粒子保護層を含めた粒子径は12nmであった。このことから、銀ナノ粒子がドデシル硫酸ナトリウムに内包された構造を有しており、このような構造で水へ分散していると思われる。
この銀ナノ粒子をプロッタ(グラフテック(株)製、MP5300)を用いて、光沢紙1上に塗布して導電膜を形成した。この導電膜について、導電性を評価した結果、導通が確認できた。
実施例8
光沢紙1を光沢紙2に変更する以外は実施例7と同様にして導電膜を形成した。この導電膜も導通が確認できた。
実施例9
光沢紙1を光沢紙3に変更する以外は実施例7と同様にして導電膜を形成した。この導電膜も導通が確認できた。
実施例10
実施例4で得られた銀ナノ粒子分散液を用いて、インキ組成物(銀ナノ粒子3重量%、水90重量%、グリセリン7重量%)を調製し、市販のボールペン(ゼブラ(株)製、airfit2+S)のペン芯に充填し、光沢紙1の上に描画した。塗布面の状態を目視で観察したところ、銀光沢が発色していた。
実施例11
実施例1で得られた銀ナノ粒子分散液を用いて、インキ組成物(銀ナノ粒子3重量%、水90重量%、グリセリン7重量%)を調製し、市販のボールペン(ゼブラ(株)製、airfit2+S)のペン芯に充填し、光沢紙1の上に描画した。塗布面の状態を目視で観察したところ、銀光沢が発色していた。
図1は第1の分散性無機微粒子(A)と第2の分散性無機微粒子(C)と第3の分散性無機微粒子(E)とを説明するための模式図である。
符号の説明
A…第1の分散性無機微粒子(A)
A1…無機微粒子
A2…保護コロイド
C…第2の分散性無機微粒子(C)
B…界面活性剤(B)
E…第3の分散性無機微粒子(E)
D…界面活性剤(D)

Claims (12)

  1. 無機微粒子(A1)及びこの無機微粒子を有機溶媒中で分散安定化する保護コロイド(A2)で構成され、かつ有機溶媒に対して分散性を有する無機微粒子(A)と、界面活性剤とで構成された分散性無機微粒子を含む分散液で構成された被覆組成物。
  2. 分散性無機微粒子が、無機微粒子(A)と、この無機微粒子(A)を極性溶媒に分散するための界面活性剤(B)とで構成され、かつ極性溶媒に分散可能な分散性無機微粒子(C)である請求項1記載の被覆組成物。
  3. 無機微粒子(A1)が、導電性金属ナノ粒子である請求項1又は2記載の被覆組成物。
  4. 分散液が水を含む請求項1〜3のいずれかに記載の被覆組成物。
  5. 導電用組成物である請求項1〜4のいずれかに記載の被覆組成物。
  6. インキ用組成物である請求項1〜4のいずれかに記載の被覆組成物。
  7. 分散性無機微粒子が、無機微粒子(A)と、この無機微粒子(A)を極性溶媒に分散するための界面活性剤(B)とで構成されている分散性無微粒子(C)と、この分散性無機微粒子(C)を有機溶媒と極性溶媒との混合溶媒に分散可能であり、かつ前記分散性無機微粒子(C)を内包する界面活性剤(D)とで構成された分散性無機微粒子(E)である請求項1記載の被覆組成物。
  8. 請求項1記載の被覆組成物を基材の上に塗布する導電膜の製造方法。
  9. 基材が多孔質体である請求項8記載の製造方法。
  10. 多孔質体が、無機粒子を含むコーティング剤で表面を被覆された紙類である請求項9記載の製造方法。
  11. 請求項1〜7のいずれかに記載の被覆組成物を基材の上に塗布して得られた導電膜。
  12. 請求項1〜7のいずれかに記載の被覆組成物をインキとして内蔵するペン。
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