JP2010050086A - 絶縁被覆導電粒子及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】初期の高い絶縁性を有するとともに、信頼性試験後にも高い絶縁性を十分に維持する異方性導電接着剤を与えること。
【解決手段】導電性の金属表面を有する導電粒子3と、該金属表面の一部を被覆する絶縁性微粒子1と、該絶縁性微粒子1の表面に付着し疎水性基を有するオリゴマーと、を備える、絶縁被覆導電粒子5。
【選択図】図1

Description

本発明は、絶縁被覆導電粒子及びその製造方法に関する。
液晶表示用ガラスパネルに液晶駆動用ICを実装する方式は、COG(Chip-on−Glass)実装とCOF(Chip−on−Flex)実装の2種類に大別することができる。COG実装では、導電粒子を含む異方性導電接着剤を用いて液晶用ICを直接ガラスパネル上に接合する。一方、COF実装では、金属配線を有するフレキシブルテープに液晶駆動用ICを接合し、導電粒子を含む異方性導電接着剤を用いてそれらをガラスパネルに接合する。ここでいう異方性とは、加圧方向には導通し、非加圧方向では絶縁性を保つという意味である。
ところが、近年の液晶表示の高精細化に伴い、液晶駆動用ICの回路電極である金バンプは狭ピッチ化、狭面積化しており、そのため、異方性導電接着剤の導電粒子が隣接する回路電極間に流出してショートを発生させるといった問題が発生することがある。特にCOG実装ではその傾向が顕著である。さらに、隣接する回路電極間に導電粒子が流出すると、金バンプとガラスパネルとの間に捕捉される導電粒子数が減少する結果、対向する回路電極間の接続抵抗が上昇し、接続不良を起こすといった問題もあった。
そこで、これらの問題を解決する方法として、特許文献1に例示されるように異方性導電接着剤の少なくとも片面に絶縁性の接着剤を形成することにより、COG実装又はCOF実装における接合品質の低下を防ぐ方法や、特許文献2に例示されるように導電粒子の全表面を絶縁性の被膜で被覆する方法が提案されている。また、特許文献3や特許文献4に例示されるように、導電粒子の表面を絶縁性の微粒子で被覆する方法もある。
ところで、プリプレグやこれを用いた銅張積層板の分野において、基材や銅箔をシリコーンオリゴマーで処理する方法が検討されている(特許文献5〜10)。
特開平8−279371号公報 特許第2794009号公報 特許第2748705号公報 国際公開第2003/02955号パンフレット 特開平11−106530号公報 特開平11−71475号公報 特開平11−60951号公報 特開平10−121363号公報 特開平11−262974号公報 国際公開第97/01595号パンフレット
回路接続部材の片面に絶縁性の接着剤を形成する方法において、バンプ面積が例えば3000μm未満であるような微小な回路を接続する場合に、隣り合う電極間の絶縁性に関して未だ改良の余地がある。
そこで、本発明者らは、水酸基を有する絶縁性の無機微粒子を導電粒子表面に化学的に強固に結合させる手法について検討した。ところが、水酸基を有する無機微粒子で導電粒子表面を被覆すると、長期信頼性試験後に隣り合う電極間の絶縁性が低下する傾向があることが明らかとなった。
一方、表面が疎水性の官能基で覆われた無機微粒子を導電粒子表面に吸着させる方法の場合、導電粒子と無機微粒子の相互作用が弱く、十分な初期絶縁性が得られない。
すなわち、隣り合う電極間の初期の高い絶縁性と、信頼性試験後の高い絶縁性の両方において十分に満足できるレベルを達成することは困難であった。特に、バンプ面積が3000μm未満であるような微小な回路の接続を行う場合、これらの特性を両立するのは非常に困難であった。
本発明は、以上のような事情に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、初期の高い絶縁性を有するとともに、信頼性試験後にも高い絶縁性を十分に維持する異方性導電接着剤を与えることを可能にすることにある。
本発明は、導電性の金属表面を有する導電粒子と、該金属表面の一部を被覆する絶縁性微粒子と、該絶縁性微粒子の表面に付着し疎水性基を有するオリゴマーとを備える絶縁被覆導電粒子に関する。
上記特定の構成を有する絶縁被覆導電粒子によれば、初期の高い絶縁性を有するとともに、信頼性試験後にも高い絶縁性を十分に維持する異方性導電接着剤を与えることが可能である。
疎水性基を有するオリゴマーの重合度は3〜80であることが好ましい。重合度が3以上であることにより、本発明による上記効果がより一層顕著に奏される。また、重合度が80以下であることにより、オリゴマーが均一に付着し易くなって、特に信頼性試験前後の導通抵抗の点でより優れた特性が得られる。
疎水性基を有するオリゴマーは、好ましくはシリコーンオリゴマーである。このシリコーンオリゴマーは3次元架橋されていることが好ましい。より具体的には、シリコーンオリゴマーが、RSiO3/2(Rは1価の疎水性基を示す。)で表される3官能性のシロキサン単位、及びSiO4/2で表される4官能性のシロキサン単位のうち少なくとも一方を含んでいてもよい。また、シリコーンコーンオリゴマーは、RSiO2/2(Rは1価の有機基を示す。)で表される2官能性のシロキサン単位及びSiO4/2で表される4官能性のシロキサン単位を含んでいてもよい。また、シリコーンオリゴマーは、RSiO2/2(Rは1価の疎水性基を示す。)で表される2官能性のシロキサン単位及びRSiO3/2(Rは1価の疎水性基を示す。)で表される3官能性のシロキサン単位を含んでいてもよい。R及びRがそれぞれ独立にメチル基又はフェニル基であることが好ましい。
上記絶縁性微粒子は、その表面に水酸基を有する無機酸化物粒子であることが好ましい。
上記導電粒子は、メルカプト基、スルフィド基又はジスルフィド基を有する化合物によって処理されることによりその金属表面に導入された官能基をその金属表面に有することが好ましい。この場合、導電粒子の金属表面に存在する官能基が、絶縁性微粒子表面の水酸基と化学結合していることが好ましい。
本発明に係る絶縁被覆導電粒子は、導電粒子と絶縁性微粒子との間に設けられた高分子電解質層を更に備えていてもよい。この場合、高分子電解質層を間に挟んで絶縁性微粒子が金属表面の一部を被覆する。
別の側面において、本発明は絶縁被覆導電粒子の製造方法に関する。本発明に係る製造方法は、導電性の金属表面を有する導電粒子をメルカプト基、スルフィド基又はジスルフィド基を有する化合物で処理して、前記金属表面に官能基を導入する工程と、前記金属表面上に高分子電解質層を設ける工程と、前記高分子電解質層を間に挟んで前記金属表面の一部を被覆する絶縁性微粒子を設ける工程と、前記絶縁性微粒子にシリコーンオリゴマーを付着させる工程とを備える。
上記本発明に係る製造方法によれば、初期の高い絶縁性を有するとともに、信頼性試験後にも高い絶縁性を十分に維持する異方導電性接着剤を与えることを可能にする絶縁被覆導電粒子を得ることができる。
導電粒子の金属表面に導入される官能基は、水酸基、カルボキシル基、アルコキシ基及びアルコキシカルボニル基からなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
高分子電解質層はポリアミンから形成されることが好ましい。このポリアミンは好ましくはポリエチレンイミンである。
本発明に係る絶縁被覆導電粒子によれば、初期の高い絶縁性を有するとともに、信頼性試験後にも高い絶縁性を十分に維持する異方性導電接着剤を与えることができる。本発明の絶縁被覆導電粒子を用いて得られる異方性導電接着剤は、狭ピッチの回路の接続に際しても高い絶縁信頼性を得ることができる。また、本発明の絶縁被覆導電粒子を用いて得られる異方性導電接着剤は、接続される回路同士の導通性の点でも優れた特性を発揮することができる。
異方性導電接着剤の一実施形態を示す断面図である。 異方性導電接着剤による回路接続方法の一実施形態を示す断面図である。 回路接続構造体の一実施形態を示す断面図である。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
図1は、異方性導電接着剤の一実施形態を示す断面図である。図1に示す異方性導電接着剤10は、フィルム状の絶縁性接着剤7と、絶縁性接着剤7内に分散した複数の絶縁被覆導電粒子5とを含有する。
絶縁被覆導電粒子5は、導電性の金属表面を有する導電粒子3と、導電粒子3よりも小さく、導電粒子3の金属表面の一部を被覆する絶縁性微粒子(子粒子)1とから構成される。絶縁性微粒子1の表面には疎水性基を有するオリゴマーが付着している。
導電粒子3の粒径は接続される回路部材の電極の間隔の最小値よりも小さいことが必要である。また、接続される電極の高さばらつきがある場合、導電粒子3の粒径は高さばらつきよりも大きいことが好ましい。係る観点から、導電粒子の粒径は1〜10μmであることが好ましく、2.5〜5μmであることがより好ましい。
導電粒子3は金属のみから構成される金属粒子であってもよいし、有機若しくは無機のコア粒子と、該コア粒子を被覆する金属層とを有する複合粒子であってもよい。これらのなかでも、有機コア粒子及びこれを被覆する金属層を有する複合粒子が好ましい。
金属層を形成する金属は特に限定されないが、金属層は、金、銀、銅、白金、亜鉛、鉄、パラジウム、ニッケル、錫、クロム、チタン、アルミニウム、コバルト、ゲルマニウム及びカドミウムから選ばれる少なくとも1種の金属、又はITO及びはんだのような金属化合物を含むことができる。特に、耐腐食性の観点からは、金属層はニッケル、パラジウム及び金から選ばれる少なくとも1種の金属を含むことが好ましい。
上記金属層は、単層であってもいし、複数の層から構成される積層構造を有していてもよい。積層構造を有する金属層の場合、耐食性や導電性の観点から、その最外層が金又はパラジウムを含む層であることが好ましい。
金属層を形成する方法としては、無電解めっきの他、置換めっき、電気めっき、スパッタリング等がある。
金属層の厚みは特に限定されないが、0.001〜1.0μmが好ましく、0.005〜0.3μmがより好ましい。金属層の厚みが0.001μm未満であると導通不良を起こし易くなる傾向があり、1.0μmを超えると製造コストが高くなる傾向がある。
有機コア粒子は特に限定されないが、例えば、ポリメチルメタクリレート及びポリメチルアクリレートのようなアクリル樹脂、並びに、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン及びポリブタジエンのようなポリオレフィン樹脂の粒子が有機コア粒子として用いられ得る。
絶縁性微粒子1は、無機酸化物粒子であることが好ましい。この無機酸化物粒子はその表面に水酸基を有することが好ましい。この無機酸化物粒子は、好ましくは、ケイ素、アルミニウム、ジルコニウム、チタン、ニオブ、亜鉛、錫、セリウム及びマグネシウムから選ばれる少なくとも1種の元素を含む酸化物を含む。これらの中でも、絶縁性に優れることから、ケイ素酸化物(シリカ、SiO)が好ましい。特に、粒子径を制御した水分散コロイダルシリカ(SiO)として供給されるシリカ粒子が好ましい。水分散コロイダルシリカ(SiO)中のシリカ粒子はその表面に水酸基を有するため、導電粒子3との結合性に優れる、更に粒子径を揃えやすい、安価であるといった観点からも水分散コロイダルシリカが好適である。水分散コロイダルシリカの市販品としては、例えば、スノーテックス、スノーテックスUP(日産化学工業社製)、クオートロンPLシリーズ(扶桑化学工業社製)が挙げられる。絶縁信頼性の上では、分散溶液中のアルカリ金属イオン及びアルカリ土類金属イオン濃度は100ppm以下であることが望ましく、好ましくは、金属アルコキシドの加水分解反応、いわゆるゾルゲル法により製造される無機酸化物粒子が適する。
絶縁性微粒子のBET法による比表面積換算法又はX線小角散乱法で測定される粒子径は、20〜500nmであることが好ましい。絶縁性微粒子が小さいと、導電粒子3に吸着された絶縁性微粒子が絶縁膜として十分に作用せずに、一部にショートを発生させる可能性がある。一方、絶縁性微粒子の粒径が大きいと、接続される電極の導電性が低下する傾向がある。
無機酸化物粒子表面の水酸基は、シランカップリング剤等でアミノ基、カルボキシル基又はエポキシ基に変性することが可能である。ただし、無機酸化物粒子の粒子径が500nm以下の場合、そのような変性は通常困難である。
一般に、水酸基は、水酸基、カルボキシル基、アルコキシ基及びアルコキシカルボニル基と強固な結合を形成することで知られる。水酸基とこれら官能基の結合の様式としては、脱水縮合による共有結合や水素結合が挙げられる。従って、導電粒子3の表面にこれらの官能基が形成されていることが好ましい。
導電粒子が金表面を有する場合、金に対して配位結合を形成するメルカプト基、スルフィド基又はジスルフィド基と、水酸基、カルボキシル基、アルコキシ基又はアルコキシカルボニル基とを有する化合物を用いて表面を処理することにより、導電粒子の表面に水酸基、カルボキシル基、アルコキシ基及びアルコキシカルボニル基から選ばれる官能基を導入するとよい。用いられる化合物としては、メルカプト酢酸、2−メルカプトエタノール、メルカプト酢酸メチル、メルカプトコハク酸、チオグリセリン及びシステイン等が挙げられる。
金属表面を上記化合物で処理する方法としては特に限定されないが、メタノールやエタノール等の有機溶媒中にメルカプト酢酸等の化合物を10〜100mmol/L程度の濃度で分散し、その中に金属表面を有する導電粒子を分散させる方法がある。
絶縁被覆導電粒子は、導電粒子と絶縁性微粒子との間に設けられた高分子電解質層を更に備えていてもよい。この場合、高分子電解質層を間に挟んで絶縁性微粒子が金属表面の一部を被覆する。
水酸基、カルボキシル基、アルコキシ基及びアルコキシカルボニル基のような官能基を有する導電粒子の表面電位(ゼータ電位)は、pHが中性領域であるとき、通常マイナスである。一方、水酸基を有する無機酸化物の表面電位も通常マイナスである。表面電位がマイナスの粒子の表面を表面電位がマイナスの粒子で十分に被覆することは難しい場合が多いが、これらの間に高分子電解質層を設けることにより、効率的に絶縁被覆粒子を導電粒子に付着させることができる。また、高分子電解質層を設けることにより導電粒子の表面に絶縁性微粒子を欠陥なく均一に被覆することができることから、回路電極間隔が狭ピッチでも絶縁性が確保され、電気的に接続する電極間では接続抵抗が低くなるという効果がより一層顕著に奏される。
高分子電解質層を形成する高分子電解質としては、水溶液中で電離し、荷電を有する官能基を主鎖または側鎖に持つ高分子を用いることができ、ポリカチオンが好ましい。ポリカチオンとしては、一般に、ポリアミン等のように正荷電を帯びることのできる官能基を有するもの、たとえば、ポリエチレンイミン(PEI)、ポリアリルアミン塩酸塩(PAH)、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロリド(PDDA)、ポリビニルピリジン(PVP)、ポリリジン、ポリアクリルアミドおよびそれらを少なくとも1種以上を含む共重合体を用いることができる。高分子電解質の中でもポリエチレンイミンは電荷密度が高く、結合力が強い。
高分子電解質層は、エレクトロマイグレーションや腐食を避けるために、アルカリ金属(Li、Na、K、Rb、Cs)イオン、及びアルカリ土類金属(Ca、Sr、Ba、Ra)イオン、ハロゲン化物イオン(フッ素イオン、クロライドイオン、臭素イオン、ヨウ素イオン)を実質的に含まないことが好ましい。
上記高分子電解質は、水溶性及び水と有機溶媒との混合液に可溶である。高分子電解質の分子量は、用いる高分子電解質の種類により一概には定めることができないが、一般に、500〜200000程度が好ましい。
高分子電解質薄膜の種類や分子量を調整することにより、絶縁性微粒子による導電粒子の被覆率をコントロールすることができる。具体的にはポリエチレンイミン等、電荷密度の高い高分子電解質を用いた場合、絶縁性微粒子による被覆率が高くなる傾向があり、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロリド等、電荷密度の低い高分子電解質を用いた場合、絶縁性微粒子による被覆率が低くなる傾向がある。又、高分子電解質の分子量が大きい場合無機酸化物の被覆率が高くなる傾向があり、高分子電解質の分子量が小さい場合、絶縁性微粒子による被覆率が低くなる傾向がある。
絶縁性微粒子による被覆率は、導電粒子の表面に対して20%〜100%の範囲であることが好ましい。ここでいう100%とは、導電粒子平面に絶縁性微粒子を最密充填した場合を指す。この被覆率が高いと絶縁性が高く導電性が低下する傾向があり、被覆率が低いと導電性が高く絶縁性が低下する傾向がある。
絶縁性微粒子は導電粒子上に一層のみ配置されていることが好ましい。絶縁性微粒子が複層積層されると、積層量のコントロールが困難になる。
絶縁性微粒子1の表面には、疎水性基を有するオリゴマーが付着している。この疎水性基を有するオリゴマーは、典型的にはシリコーンオリゴマーである。
シリコーンオリゴマーは、縮合反応により予め3次元架橋されていることが好ましい。また、シリコーンオリゴマーは、疎水性基と、シリカ等の無機材料と反応する官能基とを有していることが好ましい。
シリコーンオリゴマーは、一般に、下記各化学式で表される構造を有するシロキサン単位から構成される。
Figure 2010050086
これら式中、R及びRはそれぞれ独立に疎水性基を示す。R及びRは、メチル基及びエチル基のような炭素数1又は2のアルキル基、フェニル基等の炭素数6〜12のアリール基、又はビニル基であることが好ましい。R及びRはそれぞれ独立にメチル基又はフェニル基であることがより好ましい。シリコーンオリゴマー中に存在するR及びRは互いに同一でも異なっていてもよい。
シリコーンオリゴマーの重合度は、通常3以上であり、好ましくは5以上、より好ましくは6以上、さらに好ましくは10以上である。また、シリコーンオリゴマーの重合度は、通常90以下であり、好ましくは80以下、より好ましくは70以下、さらに好ましくは50以下である。重合度が大きくなると、表面処理の際に処理むらが起こり易くなり、信頼性が低下することがある。また、重合度が小さいと十分な厚みでシリコーンオリゴマーが付着し難くなる傾向がある。
シリコーンオリゴマーの重合度は、GPC測定によって求められる標準ポリスチレン換算の重量平均分子量に基づいて下記の式により算出される。
重合度=重量平均分子量/シロキサン単位の分子量
シリコーンオリゴマー中に複数種のシロキサン単位が含まれる場合、それらの平均値によって重合度が計算される。
3次元架橋されたシリコーンオリゴマーは、一般に、RSiO3/2で表される3官能性のシロキサン単位、及びSiO4/2で表される4官能性のシロキサン単位のうち少なくとも一方を含む。例えば、シリコーンオリゴマーは、RSiO2/2で表される2官能性のシロキサン単位及びSiO4/2で表される4官能性のシロキサン単位を含んでいてもよいし、RSiO2/2で表される2官能性のシロキサン単位及びRSiO3/2で表される3官能性のシロキサン単位を含んでいてもよい。
シロキサンオリゴマーは、全シロキサン単位を基準として、4官能性のシロキサン単位を15モル%以上含むことが好ましく、20〜60モル%含むことがより好ましい。
シリコーンオリゴマーは、例えば、所望のシロキサン単位に対応するクロロ又はアルコキシシランを、水の存在下、酸触媒を用いて縮合させる方法により合成することができる。縮合反応は、シリコーンオリゴマーを絶縁性微粒子に付着させる前にゲル状態とならない程度に行なう。このためには、反応温度、反応時間、オリゴマーの組成比、触媒の種類や量を変えて調整する。触媒としては、酢酸、塩酸、マレイン酸、リン酸等が好ましく用いられる。
シリコーンオリゴマーは、絶縁性微粒子に付着するとともに、その一部が導電粒子にも付着している場合が多い。絶縁被覆導電粒子全体におけるシリコーンオリゴマーの付着量は、絶縁性微粒子の質量を基準として好ましくは0.01〜10質量%であり、より好ましくは0.05〜5.00質量%である。この付着量が0.01質量%未満であると界面接着性向上の効果は得にくくなる傾向があり、10質量%を超えると耐熱性等が低下する可能性がある。
以上説明したような絶縁被覆導電粒子は、例えば、導電粒子の金属表面上に高分子電解質層を設ける工程と、高分子電解質層を間に挟んで金属表面の一部を被覆する絶縁性微粒子を設ける工程と、絶縁性微粒子にシリコーンオリゴマーを付着させる工程とを備える方法により製造することができる。
導電粒子の金属表面上に高分子電解質層を形成する前に、導電性の金属表面を有する導電粒子をメルカプト基、スルフィド基又はジスルフィド基を有する化合物で処理して、金属表面に官能基を導入してもよい。例えば、メルカプト酢酸、2−メルカプトエタノール、メルカプト酢酸メチル、メルカプトコハク酸、チオグリセリン及びシステインから選ばれる少なくとも1種の化合物を含む反応液に導電粒子を加えて、導電性粒子の金属表面とこれらの化合物とを反応させる方法により、水酸基、カルボキシル基、アルコキシ基及びアルコキシカルボニル基から選ばれる官能基が金属表面に導入される。
これら官能基を有する導電粒子を高分子電解質溶液中に分散することにより、金属表面に高分子電解質が吸着して、高分子電解質層を形成させることができる。高分子電解質層が形成された導電粒子は、高分子電解質溶液から取り出した後、リンスにより余剰の高分子電解質を除去することが好ましい。リンスは、例えば、水、アルコール、又はアセトンを用いて行われる。比抵抗値が18MΩ・cm以上のイオン交換水(いわゆる超純水)が好ましく用いられる。導電粒子に吸着した高分子電解質は、導電粒子表面に静電的に吸着しているために、このリンスの工程で剥離することはない。
上記高分子電解質溶液は、高分子電解質を水または水と水溶性の有機溶媒との混合溶媒に溶解したものである。使用できる水溶性の有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、アセトン、ジメチルホルムアミド及びアセトニトリルが挙げられる。
上記高分子電解質溶液における高分子電解質の濃度は、一般に、0.01〜10質量%程度が好ましい。また、高分子電解質溶液のpHは、特に限定されない。高分子電解質を高濃度で用いた場合、絶縁性微粒子による導電粒子の被覆率が高くなる傾向があり、高分子電解質を低濃度で用いた場合、絶縁性微粒子による導電粒子の被覆率が低くなる傾向がある。
高分子電解質層が形成された導電粒子を、絶縁性微粒子を含む分散液中に分散させることにより、導電粒子に高分子電解質層を介して絶縁性微粒子を吸着させることができる。高分子電解質層が設けられていることにより、静電的な引力によって絶縁性微粒子が吸着される。吸着が進行して電荷が中和されるとそれ以上の吸着が起こらなくなる。したがって、ある飽和点までに至れば、それ以上膜厚が増加することは実質的にない。
絶縁性微粒子の吸着後、分散液から取り出された絶縁被覆微粒子から、リンスによって余剰の絶縁性微粒子を除去することが好ましい。リンスは、例えば、水、アルコール、又はアセトンを用いて行われる。比抵抗値が18MΩ・cm以上のイオン交換水(いわゆる超純水)が好ましく用いられる。導電粒子に吸着した絶縁性微粒子、導電粒子表面に静電的に吸着しているために、このリンスの工程で剥離することはない。
高分子電解質層の形成後、及び絶縁性微粒子の吸着後、リンスを行うことにより、余剰の高分子電解質または絶縁性微粒子が次の工程に持ち込まれることを防止できる。リンスを行わない場合、溶液内でカチオン及びアニオンが混ざり、高分子電解質及び絶縁性微粒子の凝集や沈殿が生じることがある。
シリコーンオリゴマーは、例えば、絶縁性微粒子で被覆された導電粒子をシリコーンオリゴマーが溶解した処理液に接触させる方法により、絶縁性微粒子に付着させることができる。
上記処理液は、シリコーンオリゴマー及びこれが溶解する溶媒を含有する。この処理液はその他に、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤等のカップリング剤を含む添加剤を含有してもよい。シラン系カップリング剤としては、一般に、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等のエポキシシラン系、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン・塩酸塩等のアミノシラン系、カチオニックシラン系、ビニルシラン系、アクリルシラン系、メルカプトシラン系及びこれ等の複合系等が挙げられる。チタネート系カップリング剤としては、例えば、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート等が挙げられる。これらのカップリング剤は、任意の付着量で用いられる。
また、シリコーンオリゴマーで処理する前又は後の絶縁被覆導電粒子の表面に、更にシラン系カップリング剤やチタネート系による表面処理を施してもよい。その際のシランカップリング剤等のカップリング剤の種類や処理条件は特に限定しないが、カップリング剤の付着量は好ましくは5質量%以下であり、より好ましくは0.01〜5質量%である。
上述の処理液を用いて絶縁性微粒子にシリコーンオリゴマーを付着させる際の処理条件は、特に限定されないが、通常、絶縁性微粒子が吸着した導電粒子を処理液中に浸漬し、10〜200℃で5〜120分処理する。
処理液に含まれるシリコーンオリゴマーの濃度は、処理液全体量を基準として好ましくは0.01〜50質量%であり、より好ましくは0.01〜10質量%である。溶剤は特に制限なく、水、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール系溶剤、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤が好適に用いられる。処理後に絶縁被覆導電粒子を濾過により取出し、これを洗浄してもよい。
シリコーンオリゴマーを絶縁性微粒子に付着させた後、得られた絶縁被覆導電粒子を加熱により乾燥してもよい。これにより絶縁性微粒子と導電粒子の結合を強化することができる。結合力が増す理由としては、例えば金属表面に導入されたカルボキシル基等の官能基と絶縁性微粒子粒子表面の水酸基との化学結合が挙げられる。加熱温度は60〜200℃、加熱時間は10〜180分の範囲がよい。加熱温度が60℃より低い場合や加熱時間が10分より短い場合は絶縁性微粒子が剥離しやすくなる傾向がある。加熱温度が200℃より高い場合や加熱時間が180分より長い場合は導電粒子が変形することがある。
絶縁性接着剤7は、熱硬化性樹脂及びその硬化剤を含有する。絶縁性接着剤7は、熱硬化性樹脂としてのラジカル反応性樹脂及び硬化剤としての有機過酸化物を含有していてもよいし、紫外線などのエネルギー線硬化性樹脂であってもよい。
絶縁性接着剤7を構成する熱硬化性樹脂は好ましくはエポキシ樹脂であり、これとその潜在性硬化剤が好適に組み合わせられる。
潜在性硬化剤としては、イミダゾール系、ヒドラジド系、三フッ化ホウ素-アミン錯体、スルホニウム塩、アミンイミド、ポリアミンの塩、ジシアンジアミド等が挙げられる。
エポキシ樹脂としては、エピクロルヒドリンとビスフェノールAやF、AD等から誘導されるビスフェノール型エポキシ樹脂、エピクロルヒドリンとフェノールノボラックやクレゾールノボラックから誘導されるエポキシノボラック樹脂やナフタレン環を含んだ骨格を有するナフタレン系エポキシ樹脂、グリシジルアミン、グリシジルエーテル、ビフェニル、脂環式等の1分子内に2個以上のグリシジル基を有する各種のエポキシ化合物等を単独にあるいは2種以上を混合して用いることが可能である。
これらのエポキシ樹脂は、不純物イオン(Na、Cl等)や、加水分解性塩素等を300ppm以下に低減した高純度品を用いることがエレクトロマイグレーション防止のために好ましい。
絶縁性接着剤7は、接着後の応力を低減するため、あるいは接着性を向上するために、ブタジエンゴム、アクリルゴム、スチレン−ブタジエンゴム、シリコーンゴム等のゴムを含有してもよい。
絶縁性接着剤7をフィルム状にするために、絶縁性接着剤7にフェノキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂等の熱可塑性樹脂をフィルム形成性高分子として配合することが効果的である。これらの熱可塑性樹脂は、熱硬化性樹脂の硬化時の応力緩和の効果も有する。特に、接着性を向上させるために、フィルム形成性高分子が水酸基等の官能基を有することが好ましい。
絶縁性接着剤7の厚みは導電粒子1の粒径及び異方性導電接着剤10の特性を考慮して適宜決定されるが、好ましくは1〜100μmである。厚みが1μm以下であると接着性が低下する傾向があり、100μm以上であると導電性を得るために多量の絶縁被覆導電粒子を必要とする傾向がる。同様の観点から、絶縁性接着剤7の厚みはより好ましくは3〜50μmである。
フィルム状の異方性導電接着剤7は、例えば、絶縁性接着剤と、絶縁被覆導電粒子と、これらを溶解又は分散する有機溶剤とを含有する液状組成物を剥離性基材に塗布する工程と、塗布された液状組成物から硬化剤の活性温度以下の温度で有機溶剤を除去する工程とを含む方法により得ることができる。このとき用いられる有機溶剤は、芳香族炭化水素系と含酸素系の混合溶剤が材料の溶解性を向上させるため好ましい。
異方性導電接着剤は本実施形態のようにフィルム状である必要は必ずしもなく、例えばペースト状であってもよい。
図2は、異方性導電接着剤による回路接続方法の一実施形態を示す断面図である。図2に示されるように、基板21及び該基板上に設けられた電極22を有する第一の回路部材20と、基板31及び基板31上に設けられた電極32を有する第二の回路部材30とを、電極22及び電極22が向き合うように対向配置し、第一の回路部材20と第二の回路部材30との間に異方性導電接着剤10を配置する。この状態で全体を加熱及び加圧することにより、図3の断面図に示されるように、第一の回路部材20と第二の回路部材30とが回路接続された接続構造体100が得られる。
これら回路部材は、ガラス基板やポリイミド等のテープ基板、ドライバーIC等のベアチップ、リジット型のパッケージ基板等が挙げられる。
得られた接続構造体100において、絶縁被覆導電粒子の電極との接触部分では絶縁性微粒子が剥離して、対向する電極同士は導通する。一方、同一基板上で隣り合う電極間は絶縁性微粒子が介在することで絶縁性が維持される。
以下、実施例を挙げて本発明についてさらに具体的に説明する。ただし、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
1.シリコーンオリゴマーの合成
(シリコーンオリゴマー1)
攪拌装置、コンデンサー及び温度計を備えたガラスフラスコに、ジメトキシジメチルシラン20g、テトラメトキシシラン25g及びメタノール105gを入れ、そこに酢酸0.60及び蒸留水17.8gを添加して、反応液を調製した。この反応液を50℃で8時間攪拌し、シロキサン単位の重合度が30のシリコーンオリゴマー(シリコーンオリゴマー1)を合成した。得られたシリコーンオリゴマー1は、水酸基と反応する末端官能基としてメトキシ基又はシラノール基を有するものである。反応後の溶液にメタノールを加えて、固形分10質量%の処理液を得た。
シリコーンオリゴマーのシロキサン単位の重合度は、GPC測定に基づいて求められるシリコーンオリゴマーの重量平均分子量(標準ポリスチレン換算値)をシロキサン単位の平均分子量で割る方法により算出した。以下のシリコーンオリゴマーの場合も同様にしてシロキサン単位の重合度を求めた。
(シリコーンオリゴマー2)
攪拌装置、コンデンサー及び温度計を備えたガラスフラスコに、トリメトキシメチルシラン20g、テトラメトキシシラン22g及びメタノール98gを入れ、そこに酢酸0.52g及び蒸留水18.3gを添加して、反応液を調製した。この反応液を50℃で8時間攪拌し、シロキサン単位の重合度が25のシリコーンオリゴマー(シリコーンオリゴマー2)を合成した。得られたシリコーンオリゴマー2は、水酸基と反応する末端官能基としてメトキシ基又はシラノール基を有するものである。反応後の溶液にメタノールを加えて、固形分10質量%の処理液を得た。
(シリコーンオリゴマー3)
攪拌装置、コンデンサー及び温度計を備えたガラスフラスコに、ジメトキシジメチルシラン10g、トリメトキシメチルシラン10g、テトラメトキシシラン20g及びメタノール93gを入れ、そこに酢酸0.52g及び蒸留水16.5gを添加して、反応液を調製した。この反応液を50℃で8時間攪拌し、シロキサン単位の重合度が23のシリコーンオリゴマー(シリコーンオリゴマー3)を合成した。得られたシリコーンオリゴマー3は、水酸基と反応する末端官能基としてメトキシ基又はシラノール基を有するものである。反応後の溶液にメタノールを加えて、固形分10質量%の処理液を得た。
(シリコーンオリゴマー4)
攪拌装置、コンデンサー及び温度計を備えたガラスフラスコに、トリメトキシメチルシラン40g及びメタノール93gを入れ、そこに酢酸0.53g及び蒸留水15.8gを添加して、反応液を調製した。この反応液を50℃で8時間攪拌し、シロキサン単位の重合度が15のシリコーンオリゴマー(シリコーンオリゴマー4)を合成した。得られたシリコーンオリゴマー4は、水酸基と反応する末端官能基としてメトキシ基又はシラノール基を有するものである。反応後の溶液にメタノールを加えて、固形分10質量%のシリコーンオリゴマー溶液を得た。
(シリコーンオリゴマー5)
攪拌装置、コンデンサー及び温度計を備えたガラスフラスコに、テトラメトキシシラン40g及びメタノール93gを入れ、そこに酢酸0.47g及び蒸留水18.9gを添加して、反応液を調製した。この反応液を50℃で8時間攪拌し、シロキサン単位の重合度が20のシリコーンオリゴマー(シリコーンオリゴマー5)を合成した。得られたシリコーンオリゴマー5は、水酸基と反応する末端官能基としてメトキシ基又はシラノール基を有するものである。反応後の溶液にメタノールを加えて、固形分10質量%の処理液を得た。
(シリコーンオリゴマー6)
攪拌装置、コンデンサー及び温度計を備えたガラスフラスコに、ジメトキシジメチルシラン20g、テトラメトキシシラン25g及びメタノール105gを入れ、そこに酢酸0.60g及び蒸留水17.8gを添加して、反応液を調製した。この反応液を20℃で1時間攪拌し、シロキサン単位の重合度が6のシリコーンオリゴマー(シリコーンオリゴマー6)を合成した。得られたシリコーンオリゴマー6は、水酸基と反応する末端官能基としてメトキシ基又はシラノール基を有するものである。反応後の溶液にメタノールを加えて、固形分10質量%の処理液を得た。
(シリコーンオリゴマー7)
攪拌装置、コンデンサー及び温度計を備えたガラスフラスコに、ジメトキシジメチルシラン20g、テトラメトキシシラン25g及びメタノール105gを入れ、そこに酢酸1.0g及び蒸留水17.8gを添加して、反応液を調製した。この反応液を50℃で14時間攪拌し、シロキサン単位の重合度が70のシリコーンオリゴマー(シリコーンオリゴマー7)を合成した。得られたシリコーンオリゴマー7は、水酸基と反応する末端官能基としてメトキシ基又はシラノール基を有するものである。反応後の溶液にメタノールを加えて、固形分10質量%の処理液を得た。
(シリコーンオリゴマー8)
攪拌装置、コンデンサー及び温度計を備えたガラスフラスコに、ジメトキシジメチルシラン20g、テトラメトキシシラン25g及びメタノール105gを入れ、そこに酢酸0.60g及び蒸留水17.8gを添加して、反応液を調製した。この反応液を20℃で30分攪拌し、シロキサン単位の重合度が3のシリコーンオリゴマー(シリコーンオリゴマー8)を合成した。得られたシリコーンオリゴマー8は、水酸基と反応する末端官能基としてメトキシ基又はシラノール基を有するものである。反応後の溶液にメタノールを加えて、固形分10質量%の処理液を得た。
(シリコーンオリゴマー9)
攪拌装置、コンデンサー及び温度計を備えたガラスフラスコに、ジメトキシジメチルシラン20g、テトラメトキシシラン25g及びメタノール105gを入れ、そこに酢酸1.0g及び蒸留水17.8gを添加して、反応液を調製した。この反応液を50℃で20時間攪拌して、シロキサン単位の重合度が90のシリコーンオリゴマー(シリコーンオリゴマー9)を合成した。得られたシリコーンオリゴマーは、水酸基と反応する末端官能基としてメトキシ基又はシラノール基を有するものである。反応後の溶液にメタノールを加えて、固形分10質量%の処理液を得た。
(導電粒子1)
平均粒径3.0μmの架橋ポリスチレン粒子の表面に、厚み0.2μmのニッケル層を無電界めっきで形成し、さらにそのニッケルの外側に厚み0.04μmの金層を形成させて、導電粒子1を得た。
(実施例1)
(1)表面に付着したシリコーンオリゴマーを有する導電粒子の作製
メルカプト酢酸8mmoLをメタノール200mLに溶解させて反応液を作製した。この反応液に導電粒子1を10g加え、室温で2時間スリーワンモーターと直径45mmの攪拌羽を用いて攪拌して、導電粒子1の表面をメルカプト酢酸で処理した。φ3μmのメンブレンフィルタ(ミリポア社製)を用いた濾過により処理後の導電粒子を取出し、取り出された導電粒子をメタノールで洗浄して、表面にカルボキシル基を有する導電粒子1gを得た。
分子量70000の30%ポリエチレンイミン水溶液(和光純薬社製)を超純水で希釈し、0.3質量%ポリエチレンイミン水溶液を得た。このポリエチレンイミン水溶液に、上記で得た表面にカルボキシル基を有する導電粒子1gを加え、室温で15分攪拌した。次にφ3μmのメンブレンフィルタ(ミリポア社製)を用いた濾過により導電粒子を取出し、取り出された導電粒子を超純水200gに入れて室温で5分攪拌した。その後、φ3μmのメンブレンフィルタ(ミリポア社製)を用いた濾過により導電粒子を取出し、メンブレンフィルタ上の導電粒子を200gの超純水で2回洗浄して、吸着していないポリエチレンイミンを除去した。以上の操作により、表面にポリエチレンイミンが吸着した導電粒子を得た。
コロイダルシリカ分散液(濃度20質量%、扶桑化学工業社製、製品名クオートロンPL-13、平均粒子径130nm)に超純水を加えて0.1質量%に希釈した。希釈されたコロイダルシリカ分散液に、表面にポリエチレンイミンが吸着した上記導電粒子を0.1質量%の濃度となるように加え、室温で15分攪拌した。次にφ3μmのメンブレンフィルタ(ミリポア社製)を用いた濾過により導電粒子を取出し、取り出された導電粒子を超純水200gに入れて室温で5分攪拌した。その後、φ3μmのメンブレンフィルタ(ミリポア社製)を用いた濾過により導電粒子を取出し、メンブレンフィルタ上の導電粒子を200gの超純水で2回洗浄して、吸着していないシリカを除去した。次いで80℃で30分、120℃で1時間の順で加熱して導電粒子を乾燥して、シリカ粒子が吸着した導電粒子(絶縁被覆導電粒子)を作製した。
続いて、得られた絶縁被覆導電粒子10gを、上述のシリコーンオリゴマー1の処理液100gに入れ、常温1時間の条件でスリーワンモータを用いて攪拌した。その後、絶縁被覆導電粒子を濾過により取出し、取り出された絶縁被覆導電粒子をメタノールで洗浄してから乾燥することで、表面にシリコーンオリゴマー1が付着した絶縁被覆導電粒子を得た。
(2)異方性導電接着フィルムの作製及びこれを用いた回路接続
フェノキシ樹脂(ユニオンカーバイド社製商品名、PKHC)100gと、アクリルゴム(ブチルアクリレート40部、エチルアクリレート30部、アクリロニトリル30部、グリシジルメタクリレート3部の共重合体、分子量:85万)75gを酢酸エチル400gに溶解し、30質量%溶液を得た。この溶液に、マイクロカプセル型潜在性硬化剤を含有する液状エポキシ樹脂(エボキシ当量185、旭化成エポキシ株式会社製、ノバキュアHX−3941)300gを加え、撹拌して接着剤溶液を準備した。
この接着剤溶液に、表面にシリコーンオリゴマーが付着した上記絶縁被覆導電粒子を分散させた。その濃度は接着剤溶液の量を基準として9体積%とした。得られた分散液をセパレータ(シリコーン処理したポリエチレンテレフタレートフイルム、厚み40μm)にロールコータを用いて塗布し、90℃で10分の加熱により乾燥して、厚み25μmの異方性導電接着フィルムをセパレータ上に形成させた。
次に、作製した異方性導電接着フィルムを用いて、金バンプ(面積:30×90μm、スペース10μm、高さ:15μm、バンブ数362)付きチップ(1.7×1.7mm、厚み:0.5μm)とAl回路付きガラス基板(厚み:0.7mm)の接続を、以下に示すi)〜iii)の手順に従って行った。
i)異方性導電接着フィルム(2×19mm)をAl回路付きガラス基板に80℃、0.98MPa(10kgf/cm)での圧力で貼り付ける。
ii)セパレータを剥離し、チップのバンプとAl回路付きガラス基板の位置合わせを行う。
iii)190℃、40gf/バンプ、10秒の条件でチップ上方から加熱及び加圧を行い、本接続を行う。
(実施例2〜9)
シリコーンオリゴマー1の処理液に代えて、シリコーンオリゴマー2〜9の処理液をそれぞれ用いたことの他は実施例1と同様の操作により、表面に付着したシリコーンオリゴマーを有する絶縁被覆導電粒子の作製と、異方導電性接着フィルムの作製及びこれを用いた回路接続を行った。
(比較例1)
上述の導電粒子1をそのまま用いたこと以外は実施例1と同様にして、異方性導電接着フィルムの作製及びこれを用いた回路接続を行った。
(比較例2)
シリコーンオリゴマー1の処理液による処理を行うことなく、シリカ粒子が吸着した絶縁被覆導電粒子を用いたことの他は実施例1と同様にして、異方性導電接着フィルムの作製及びこれを用いた回路接続を行った。
絶縁抵抗試験及び導通抵抗試験
実施例及び比較例で作製したサンプルの絶縁抵抗試験及び導通抵抗試験を行った。異方性導電接着フィルムはチップ電極間の絶縁抵抗が高く、チップ電極/ガラス電極間の導通抵抗が低いことが重要である。10サンプルのチップ電極間の絶縁抵抗を測定した。絶縁抵抗は初期値と、気温60℃、湿度90%、20V印加の条件で1000時間放置する信頼性試験(マイグレーション試験)後の値を測定した。信頼性試験後の絶縁抵抗が>10(Ω)であったものを良品とした場合の歩留まりを算出した。さらに、チップ電極/ガラス電極間の導通抵抗に関しては14サンプルの平均値を測定した。導通抵抗は初期値と気温85℃、湿度85%の条件で1000時間放置する信頼性試験(吸湿耐熱試験)後の値を測定した。測定結果を表1に示す。
Figure 2010050086
表1に示されるように、実施例のサンプルは、信頼性試験前後ともに良好な絶縁抵抗を示した。これは、シリコーンオリゴマーをシリカ粒子表面に付着させたことにより、マイグレーションが発生しにくくなったためと考えられる。特に、シリコーンオリゴマーの重合度が5以上である実施例1〜7、9は信頼性試験後も歩留まり100%を維持した。また、シリコーンオリゴマーの重合度が80以下である実施例1〜8は、信頼性試験前後とも良好な導通抵抗を示した。
一方、絶縁被覆されない導電粒子を用いた比較例1は初期の絶縁性が不十分であった。これは粒子の凝集によりショートを生じたためと考えられる。また、シリコーンオリゴマーを付着させていない絶縁被覆導電粒子を用いた比較例2は、初期絶縁性は良好であったものの、マイグレーションが発生し易く、信頼性試験後の抵抗値が低くなり易い傾向があった。これは無機材料であるシリカ粒子表面の水酸基の作用により水が吸収されたためと考えられる。

Claims (23)

  1. 導電性の金属表面を有する導電粒子と、
    該金属表面の一部を被覆する絶縁性微粒子と、
    該絶縁性微粒子の表面に付着し疎水性基を有するオリゴマーと、
    を備える、絶縁被覆導電粒子。
  2. 前記疎水性基を有するオリゴマーの重合度が3〜80である、請求項1に記載の絶縁被覆導電粒子。
  3. 前記疎水性基を有するオリゴマーがシリコーンオリゴマーである、請求項1又は2に記載の絶縁被覆導電粒子。
  4. 前記シリコーンオリゴマーが3次元架橋されている、請求項3に記載の絶縁被覆導電粒子。
  5. 前記シリコーンオリゴマーが、RSiO3/2(Rは1価の疎水性基を示す。)で表される3官能性のシロキサン単位、及びSiO4/2で表される4官能性のシロキサン単位のうち少なくとも一方を含む、請求項4に記載の絶縁被覆導電粒子。
  6. 前記シリコーンオリゴマーが、RSiO2/2(Rは1価の疎水性基を示す。)で表される2官能性のシロキサン単位及びSiO4/2で表される4官能性のシロキサン単位を含む、請求項4に記載の絶縁被覆導電粒子。
  7. 前記シリコーンオリゴマーが、RSiO2/2(Rは1価の疎水性基を示す。)で表される2官能性のシロキサン単位及びRSiO3/2(Rは1価の疎水性基を示す。)で表される3官能性のシロキサン単位を含む、請求項4に記載の絶縁被覆導電粒子。
  8. 及びRがそれぞれ独立にメチル基又はフェニル基である、請求項5〜7のいずれか一項に記載の絶縁被覆導電粒子。
  9. 前記絶縁性微粒子がその表面に水酸基を有する無機酸化物粒子である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の絶縁被覆導電粒子。
  10. 前記導電粒子が、メルカプト基、スルフィド基又はジスルフィド基を有する化合物によって処理されることによりその金属表面に導入された官能基をその金属表面に有する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の絶縁被覆導電粒子。
  11. 前記導電粒子の金属表面に存在する前記官能基が、前記絶縁性微粒子表面の水酸基と化学結合している、請求項10に記載の絶縁被覆導電粒子。
  12. 前記導電粒子と前記絶縁性微粒子との間に設けられた高分子電解質層を更に備え、該高分子電解質層を間に挟んで前記絶縁性微粒子が前記金属表面の一部を被覆する、請求項1〜11のいずれか一項に記載の絶縁被覆導電粒子。
  13. 導電性の金属表面を有する導電粒子をメルカプト基、スルフィド基又はジスルフィド基を有する化合物で処理して、前記金属表面に官能基を導入する工程と、
    前記金属表面上に高分子電解質層を設ける工程と、
    前記高分子電解質層を間に挟んで前記金属表面の一部を被覆する絶縁性微粒子を設ける工程と、
    前記絶縁性微粒子にシリコーンオリゴマーを付着させる工程と、
    を備える、絶縁被覆導電粒子の製造方法。
  14. 前記金属表面に導入される官能基が水酸基、カルボキシル基、アルコキシ基及びアルコキシカルボニル基からなる群より選ばれる少なくとも1種である、請求項13に記載の製造方法。
  15. 前記高分子電解質層がポリアミンから形成される、請求項13又は14に記載の製造方法。
  16. 前記ポリアミンがポリエチレンイミンである、請求項15に記載の製造方法。
  17. 前記絶縁性微粒子がその表面に水酸基を有する無機酸化物粒子である、請求項13〜16のいずれか一項に記載の製造方法。
  18. 前記無機酸化物粒子がシリカ粒子である、請求項17に記載の製造方法。
  19. 前記シリコーンオリゴマーが3次元架橋されている、請求項13〜18のいずれか一項に記載の製造方法。
  20. 前記シリコーンオリゴマーが、RSiO3/2(Rは1価の疎水性基を示す。)で表される3官能性のシロキサン単位、及びSiO4/2で表される4官能性のシロキサン単位のうち少なくとも一方を含む、請求項19に記載の製造方法。
  21. 前記シリコーンオリゴマーが、R SiO2/2(Rは1価の疎水性基を示す。)で表される2官能性のシロキサン単位及びSiO4/2で表される4官能性のシロキサン単位を含む、請求項19に記載の製造方法。
  22. 前記シリコーンオリゴマーが、R SiO2/2(Rは1価の疎水性基を示す。)で表される2官能性のシロキサン単位及びRSiO3/2(Rは1価の疎水性基を示す。)で表される3官能性のシロキサン単位を含む、請求項19に記載の製造方法。
  23. 及びRがそれぞれ独立にメチル基又はフェニル基である、請求項20〜22のいずれか一項に記載の製造方法。
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