JP2013104892A - 画像形成装置およびその制御方法 - Google Patents

画像形成装置およびその制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2013104892A
JP2013104892A JP2011246436A JP2011246436A JP2013104892A JP 2013104892 A JP2013104892 A JP 2013104892A JP 2011246436 A JP2011246436 A JP 2011246436A JP 2011246436 A JP2011246436 A JP 2011246436A JP 2013104892 A JP2013104892 A JP 2013104892A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
brush roller
image forming
forming apparatus
image
lubricant
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2011246436A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5796462B2 (ja
Inventor
Tomohiro Kawasaki
智広 川崎
Seiko Itagaki
板垣  整子
Takashi Akazawa
隆史 赤澤
Eri Yagi
恵理 八木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Business Technologies Inc
Original Assignee
Konica Minolta Business Technologies Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Business Technologies Inc filed Critical Konica Minolta Business Technologies Inc
Priority to JP2011246436A priority Critical patent/JP5796462B2/ja
Publication of JP2013104892A publication Critical patent/JP2013104892A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5796462B2 publication Critical patent/JP5796462B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)
  • Cleaning In Electrography (AREA)

Abstract

【課題】ブラシローラーによって感光体ドラムの表面に塗布する潤滑剤の塗布量をより均一にすることができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】感光体ドラム(像担持体)1と、感光体ドラム1の表面に塗布される潤滑剤を含む潤滑材6と、感光体ドラム1および潤滑材6の表面に当接して回転するブラシローラー7と、ブラシローラー7を振動させる振動部700と、を有することを特徴とする画像形成装置。
【選択図】図3

Description

本発明は、画像形成装置および制御方法に関する。
画像形成装置において、記録用紙に転写されるトナー像の品質を一定に保つため、感光体ドラムなどの回転体の表面の状態を良好に維持することは重要である。
このために画像形成装置は、像担持体である感光体ドラムの表面の状態を良好に維持するために感光体ドラムの表面をクリーニングするクリーナーを有する。クリーナーは、クリーニングブレードを感光体ドラムに当接させて感光体ドラムの表面の残トナーを擦り取る。このクリーニングブレードと感光体ドラムの表面との摩擦を安定させるため、感光体ドラムの表面には潤滑剤が塗布される。
この潤滑剤の塗布においては、個体の潤滑材から潤滑剤をブラシローラーで擦り取って、そのブラシローラーを感光体ドラムに当接させることで、擦り取った潤滑剤を感光体に塗布している(特許文献1)。
また、この従来技術では、個体の潤滑材を振動させることで、ブラシローラーが潤滑剤をむらなく擦り取ることができるようにして、感光体ドラムへの潤滑材の塗布を極力均一になるようにしている。
特開2007−47514号公報
しかしながら、上記特許文献1の画像形成装置では、ブラシローラーが像担持体である感光体ドラムの表面に当接している部分では、感光体ドラムに対して一方向にブラシの毛が掃引されるため、ブラシの掃引方向に対して交差する方向に塗布むらができてしまうことがある。
本発明は、上述した問題を解決するためになされたものである。したがって、本発明の目的は、ブラシローラーによって像担持体の表面に塗布する潤滑剤の塗布量をより均一にすることができる画像形成装置を提供することである。
本発明の上記目的は、下記の手段によって達成される。
(1)現像剤により形成される画像を保持する像担持体と、前記像担持体の表面に塗布される潤滑剤を含む潤滑材と、前記像担持体および前記潤滑材の表面に当接して回転し、前記潤滑剤を前記像担持体に塗布するブラシローラーと、前記ブラシローラーを振動させる振動部と、を有することを特徴とする画像形成装置。
(2)前記振動部は、前記ブラシローラーを前記ブラシローラーの回転軸に沿う方向に振動させることを特徴とする(1)に記載の画像形成装置。
(3)前記振動部は、前記ブラシローラーを振動させるときの速度を振動中に変更することを特徴とする(1)または(2)に記載の画像形成装置。
(4)前記ブラシローラーは、ブラシの毛が植毛された帯状植毛部材を軸に斜めに巻き付けた構造を有しており、前記振動部によって前記ブラシローラーを振動させる際の移動距離xが、前記帯状植毛部材の巻き付け角度θ、前記帯状植毛部材同士の間隔である巻き目幅h、前記回転体表面に当接するニップ幅dとして、下記(1)式を満たすことを特徴とする(1)〜(3)のいずれか一つに記載の画像形成装置。
x=h−d/tanθ …(1)
(5)前記ブラシローラーは、ブラシの毛が植毛された帯状植毛部材を軸に斜めに巻き付けた構造を有しており、前記振動部によって前記ブラシローラーを振動させる際の振動周波数Fと周期tの関係が、前記帯状植毛部材の前記ブラシローラーの線速v、前記回転体表面に当接するニップ幅d、ニップ時間t、周期Tとして、下記(2)式を満たすことを特徴とする(1)〜(4)のいずれか一つに記載の画像形成装置。
T=(d/v)×f>0.5 …(2)
(6)前記振動部は、前記ブラシローラーを振動させる際に振動周波数を変化させることを特徴とする(1)〜(5)のいずれか一つに記載の画像形成装置。
(7)前記振動部は、前記像担持体の温度および/または湿度の上昇により前記ブラシローラーを振動させる際の振動周波数を上げることを特徴とする(6)に記載の画像形成装置。
(8)前記振動部は、画像形成時のカバレッジが多くなると前記ブラシローラーを振動させる際の振動周波数を上げることを特徴とする(6)に記載の画像形成装置。
(9)現像剤により形成される画像を保持する像担持体と、前記像担持体の表面に塗布される潤滑剤を含む潤滑材と、前記像担持体および前記潤滑剤の表面に当接して回転し、前記潤滑剤を前記像担持体に塗布するブラシローラーと、を有する画像形成装置の制御方法であって、
前記ブラシローラーにより前記潤滑材から前記潤滑剤を前記像担持体に塗布する際に、前記ブラシローラーを振動させることを特徴とする画像形成装置の制御方法。
(10)前記ブラシローラーを始動させる際の振動方向は、前記ブラシローラーの回転軸に沿う方向であることを特徴とする(9)に記載の画像形成装置の制御方法。
(11)前記振動部は、前記ブラシローラーを振動させるときの速度を振動中に変更することを特徴とする(9)または(10)に記載の画像形成装置の制御方法。
(12)前記ブラシローラーは、ブラシの毛が植毛された帯状植毛部材を軸に斜めに巻き付けた構造を有しており、前記ブラシローラーを振動させる際の移動距離xが、前記帯状植毛部材の巻き付け角度θ、前記帯状植毛部材同士の間隔である巻き目幅h、前記回転体表面に当接するニップ幅dとして、下記(1)式を満たすことを特徴とする(9)〜(11)のいずれか一つに記載の画像形成装置の制御方法。
x=h−d/tanθ …(1)
(13)前記ブラシローラーは、ブラシの毛が植毛された帯状植毛部材を軸に斜めに巻き付けた構造を有しており、前記ブラシローラーを振動させる際の振動周波数Fと周期tの関係が、前記帯状植毛部材の前記ブラシローラーの線速v、前記回転体表面に当接するニップ幅d、ニップ時間t、周期Tとして、下記(2)式を満たすことを特徴とする(9)〜(12)のいずれか一つに記載の画像形成装置の制御方法。
T=(d/v)×f>0.5 …(2)
(14)前記ブラシローラーを振動させる際に振動周波数を変化させることを特徴とする(9)〜(13)のいずれか一つに記載の画像形成装置の制御方法。
(15)前記像担持体の温度および/または湿度の上昇により前記ブラシローラーを振動させる際の振動周波数を上げることを特徴とする(14)に記載の画像形成装置の制御方法。
(16)画像形成時のカバレッジが多くなると前記ブラシローラーを振動させる際の振動周波数を上げることを特徴とする(14)に記載の画像形成装置の制御方法。
本発明の画像形成装置によれば、ブラシローラーを振動させることとしたので、像担持体の表面に当接するブラシ先端が、ブラシローラーの回転方向以外の方向へも動くことになる。このため、ブラシローラーによって塗布される潤滑剤の塗布量をより均一にできて塗布むらが解消されるようになり、塗布むらに起因する画像傷の発生を防ぐことができる。
本発明の実施形態の画像形成装置の全体構成を示す概略断面図である。 図1に示すドラムクリーナーを説明するための概略断面図である。 (a)〜(c)は図2に示すドラムクリーナーをB−B線に沿って切断した概略断面図であって、ブラシローラーの振動部を説明するための図面である。 (a)はブラシローラーの表面構造を説明するための概略図であり、(b)(a)の表面構造を有するブラシローラーの巻き目によって発生した画像傷を説明するための図面である。 ブラシの目による塗布むらによって発生した画像傷を示す図面である。 潤滑材からの潤滑剤成分などの堆積物によって発生した画像傷を説明するための図面である。 図4に示したような帯状植毛部材を斜めに巻きつけて形成したブラシローラーを振動させる際の移動距離を説明するための部分拡大図である。
以下、添付した図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
以下、図1を参照して、本発明の実施形態を説明する。図1は実施形態の画像形成装置の全体構成を示す概略断面図である。このような画像形成装置は、複写機、プリンター、複合機などに適用することができる。以下では、本実施形態の画像形成装置として複写機を例示して説明する。
図1に示すとおり、本実施形態の画像形成装置100は、画像読取部10、画像形成部20、用紙搬送部30、制御部40、および給紙部50を有する。なお、以下では、本実施形態の画像形成装置100の主要な構成を中心に説明し、従来の画像形成装置と同様の構成については説明を省略する。
画像読取部10は、原稿の画像を読取り、記憶する。画像読取部10は、光源11、光学系12、撮像素子13、および画像処理系14を有する。
光源11から照射された光は、読取面15に載置された原稿Pに照射され、その反射光は光学系12を通じて、読取り位置に移動した撮像素子13に結像される。撮像素子13は、原稿Pからの反射光強度に応じて電気信号を生成する。生成された電気信号は、画像処理系14において、アナログ信号からディジタル信号に変換されたのち、補正処理、フィルター処理、画像圧縮処理などが施され、画像データとして画像処理系14のメモリーに記憶される。
画像形成部20は、電子写真プロセスで画像を形成し、形成された画像を記録媒体としての記録用紙Sに定着する。本実施形態では、画像形成部20は、イエロー(Y)色の画像を形成する画像形成部20Y、マゼンタ(M)色の画像を形成する画像形成部20M、シアン(C)色の画像を形成する画像形成部20C、黒(K)色の画像を形成する画像形成部20Kを備えており、それぞれ共通する符号20の後に形成する色をあらわす符号Y、M、C、Kを付して表記されている。
画像形成部20Yは、像担持体である回転体としての感光体ドラム1Yおよびその周囲に配置された帯電部2Y、光書込部3Y、現像装置4Yおよびドラムクリーナー5Yを有して構成される。感光体ドラム1Yは、ドラムモーターにより所定の速度で回転する。
同様に、画像形成部20Mは、感光体ドラム1Mの周囲に配置された帯電部2M、光書込部3M、現像装置4Mおよびドラムクリーナー5Mを有して構成される。また、画像形成部20Cは、感光体ドラム1Cの周囲に配置された帯電部2C、光書込部3C、現像装置4Cおよびドラムクリーナー5Cを有して構成される。また、画像形成部20Kは、感光体ドラム1Kの周囲に配置された帯電部2K、光書込部3K、現像装置4Kおよびドラムクリーナー5Kを有して構成される。
画像形成部20Y、20M、20C、20Kにおけるそれぞれの感光体ドラム1Y、1M、1C、1K、帯電部2Y、2M、2C、2K、光書込部3Y、3M、3C、3K、現像装置4Y、4M、4C、4Kおよびドラムクリーナー5Y、5M、5C、5Kは、それぞれ共通する内容の構成である。以下、特に区別が必要な場合を除き符号Y、M、C、Kを付さずに表記することがある。なお、本実施形態のドラムクリーナー5の詳細については後述する。
画像形成部20は、画像処理系14のメモリーに記憶されている画像データに基づいて、光書込部3にて画像情報信号を感光体ドラム1に書き込み、感光体ドラム1に画像情報信号に基づく潜像を形成する。そして潜像は現像装置4により現像され、感光体ドラム1上に可視画像であるトナー像が形成される。
画像形成部20Y、20M、20C、20Kのそれぞれ感光体ドラム1Y、1M、1C、1Kに、それぞれ、イエロー(Y)色、マゼンタ(M)色、シアン(C)色、黒(K)色の画像が形成される。
中間転写ベルト21は、複数のローラーにより巻回され、走行可能に支持されている。画像形成部20Y、20M、20C、20Kより形成された各色のトナー画像は、走行する中間転写ベルト21上に一次転写部7Y、7M、7C、7Kにより逐次転写されてY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(黒)の各色層が重畳したカラー画像が形成される。
用紙搬送部30は、記録用紙Sを搬送する。記録用紙Sは、給紙部50の給紙トレイ51、52、または53に収容されている。用紙搬送部30は、送り出しローラー31と、さばきローラー32と、搬送ローラー33と、ループローラー(中間ローラー)34と、レジストローラー35と、を備える。
記録用紙Sは、送り出しローラー31によって給紙トレイ51、52、または53から搬送経路に送り出され、さばきローラー32によって1枚に分離される。1枚に分離された記録用紙Sは、搬送ローラー33によって搬送経路に沿ってループローラー34およびレジストローラー35を経て2次転写ローラー22に搬送される。
そして、記録用紙S上に中間転写ベルト21上のカラー画像が転写される。カラー画像が転写された記録用紙Sは、定着部23にて熱と圧力とを加えることにより記録用紙S上のトナー像が定着され、排紙ローラー36を経て画像形成装置100の外に排出される。
また、画像形成装置100は、用紙反転部37を備えており、定着がなされた記録用紙Sを定着搬送ローラーから用紙反転部37に導いて表裏を反転して排出することができる。それにより、記録用紙Sの両面に画像を形成することができる。
制御部40は、画像読取部10、画像形成部20、および用紙搬送部30を制御する。制御部40は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、およびROM(Read Only Memory)を有する。CPUは、ROMに記憶されたソフトウェア・プログラムにしたがって、画像読取部10、画像形成部20、および用紙搬送部30を制御し、演算結果などをRAMに記憶する。
以下、図2および図3を参照してドラムクリーナーをより詳しく説明する。図2は図1に示すドラムクリーナーを説明するための概略断面図である。また、図3(a)〜(c)は図2に示すドラムクリーナーをB−B線に沿って切断した概略断面図であって、ブラシローラーの振動部を説明するための図面である。
ドラムクリーナー5は、中間転写ベルト21にトナー像が転写されたのち、感光体ドラム1の表面に残留したトナー、外添剤などの残留物を掻き取ることにより、感光体ドラム1の表面の状態を良好に維持する。
図2に示すとおり、ドラムクリーナー5は、潤滑材6と、ブラシローラー7と、ケース部8とを有する。ケース部8は、ケーシング部材8A、クリーニングブレード8B、および潤滑剤均一化ブレード8Cを有する。
潤滑材6は、潤滑剤を含む。潤滑剤は、たとえば、ステアリン酸亜鉛(Zn−St)などの疎水性固体の材料を含み、ケーシング部材8Aに設置された支持部材上に配置されて感光体ドラム1の回転軸方向に板状に延在する。潤滑材6から潤滑剤がブラシローラー7によって擦り取られる。そして、ブラシローラー7が像担持体である感光体ドラム1に当接して回転することで、感光体ドラム1の表面に潤滑剤が塗布される。これにより感光体ドラム1の表面とクリーニングブレード8Bとの摩擦を調整する。また、この潤滑材6は押圧手段であるばね9(弾性部材)によって、ブラシローラー7へ押圧されている。
ブラシローラー7は、たとえば樹脂製のブラシであり、アクリル系材料を含む。ブラシの毛は主に固体である潤滑剤を擦り取るために、ある程度の腰の強さ(硬さ)を有しているが、一方で感光体ドラム1表面を傷付けることのないものとなっている。
ケース部8は、潤滑材6、ブラシローラー7を収納しているケースであるとともに、クリーニングブレード8Bおよび潤滑剤均一化ブレード8Cを支持している。そして、このケース部8には、ブラシローラー7を振動させるための振動部700(詳細後述)が取り付けられている。
クリーニングブレード8Bは、クリーニング手段として、感光体ドラム1の表面の残留物を掻き取る。具体的には、クリーニングブレード8Bは、感光体ドラム1の回転方向に対して反対方向(カウンタ方向)にクリーニングブレード8Bの一端部を感光体ドラム1に摺接させて、感光体ドラム1の表面の残留物を掻き取る。
潤滑剤均一化ブレード8Cは、感光体ドラム1の表面にブラシローラー7によって塗布された潤滑剤を均一化する。具体的には、潤滑剤均一化ブレード8Cは、感光体ドラム1の回転方向についてクリーニングブレード8Bの下流側に位置し、一端部が感光体ドラム1に摺接しており、感光体ドラム1の表面に塗布された潤滑剤を均一化および薄層化する。
図3(a)〜(c)を参照して、ブラシローラー7の振動部700の例について説明する。なお、図3(a)〜(c)においては、図2に示したドラムクリーナーをB−B線に沿って切断した断面のうち、潤滑材6、ブラシローラー7および振動部700に関する部分のみを示し、その他の部材については図示省略した。
図3(a)を参照して、ブラシローラー7の振動部700の第1の例について説明する。この第1の例におけるブラシローラー7の振動部700は、ブラシローラー7の軸701の一端側に設けられていて回転する歯車710を有する。また、軸701の他端側は、ケーシング部材8Aに支持された弾性部材702(たとえばばね)が取り付けられている。弾性部材702は、軸701を歯車710のある方向に付勢している。歯車710を回転させる駆動源は、独立したモーターを設けてもよいが、たとえば現像ローラーや感光体ドラムの駆動用モーターを駆動源として利用して、ギアやベルトとプーリーなどの伝達機構を用いて、所定の回転方向、回転速度となるように回転させるようにしてもよく、特に限定されない。
歯車710は、図示するように、その歯車710の歯の形状が、なだらかな傾斜面705と急激に高さが変わる段差部706とを有している。そして、この歯車710に対して軸701の一端が摺動するように当接している。この歯車710に当接している軸701の一端側の部分を摺動部703とする。摺動部703は、歯車の動きに対して滑らかに摺動するようにその先端が1点で当接するように細くなった円錐形状となっている(ただし最先端部は円弧状など、弾性部材702の付勢力によって摺動部703が歯車710に食い込まない形状としている)。
この歯車710が回転することで、軸701全体がその延長方向である軸方向(図示白抜き矢印X(以下同様)に移動する。このとき傾斜面705では比較的ゆっくりと移動し、段差面706では急激に移動することになる。このような速度変化を伴う往復運動によってブラシローラー7全体が振動する。このようなゆっくりとした移動と急激な移動の繰り返しによって、ブラシの毛の一本いっぽんの先端まで振動させることができる。これは、ブラシの毛は、ある程度の腰の強さがあるため、単調な同じ速度の移動だけでは、その先端まで振動が伝わらないおそれがある。これを、本実施形態のように往復移動中の速度、すなわち振動中の速度を変更することで、ブラシの毛の先端まで振動させることができるようになるのである。
なお、振動中の速度変化は、ブラシローラー7を第1の方向に移動させるときとその反対方向である第2の方向に移動させるときとで速度を変えたり第1の方向(または第2の方向)へ移動させている最中に速度を変えたりするなど、その段階で速度を変えてもよい。
ブラシローラー7の回転機構は、ブラシローラー7の軸方向の振動とブラシローラー7の塗布方向の回転とを両立させている。このためにブラシローラー7を回転させる駆動源(不図示)によって回転する回転部材712の内側(軸701側)に溝713を設け、この溝713に、軸701に設けたピン714を噛み合わせた構造を有する。溝713は軸701と同じ方向に切られている。ピン714はこの溝713の方向に自在に移動する。一方、軸701の回転方向には、溝713の壁によって規制されるため、回転部材712が回転するとピン714が押されて軸701を回転させることになる。ブラシローラー7を回転させる駆動源は、独立したモーターを設けてもよいが、たとえが現像ローラーや感光体ドラムの駆動用モーターを駆動源として利用して、ギアやベルトとプーリーなどの伝達機構を用いて、所定の回転方向、回転速度となるように回転させるようにしてもよく、特に限定されない。
一方、軸701の他端側は、回転と軸方向の移動が自在なボールベアリング715などによって軸支している。
このような構造によって、ブラシローラー7は、歯車710により加えられる振動とともに塗布方向にもスムーズに回転するようになっている。
次に、図3(b)は、振動部700の第2の例を示す図面である。
この第2の例では、ブラシローラー7の軸701の一端側に円錐形状部721を持たせて、この円錐形状部721の斜面に、軸701に対して垂直な方向に移動する加振棒722を押し当てている。軸701の他端側は、図3(a)の例と同様に、弾性部材102(たとえばばね)を有していて、この弾性部材102は、軸701を加振棒722の方向に付勢している。また、ブラシローラー7を回転させる機構も図3(a)に示した第1の例と同様である。
加振棒722が軸701の方向(図示上方向)に移動することで、軸701は円錐形状部721の傾斜によって他端側(弾性部材702のある側)へ押されることになる。一方、加振棒722が軸701から離れる方向(図示下方向)に移動することで、軸701は弾性部材702に押されていることから、加振棒722のある方へ戻る。この加振棒722の動きによって、ブラシローラー7が軸方向へ振動する。加振棒722に動作は、たとえばモーターによる回転運動を上下動に変換して動作させればよい、その際、モーターの動きを不連続的にすることで、第1の例と同じように、ブラシローラー7の振動速度を不連続にすることができる。
次に、図3(c)は、振動部700の第3の例を示す図面である。
この第3の例では、ブラシローラー7の軸701の一端側に振動子731を取り付け、直接軸701を振動させる。軸701の他端側は、図3(a)の例と同様に、弾性部材102(たとえばばね)を有していて、この弾性部材702は、軸701を振動子731の方向に付勢している。また、ブラシローラー7を回転させる機構も図3(a)に示した第1の例と同様である。
振動子731は、たとえば圧電素子であり、この圧電素子にパルス信号を印可することで、そのパルス周期に同調した振動が軸701に加えられることになる。印可するパルスの周期を不連続なものとすることで、第1の例と同じように、ブラシローラー7の振動速度を不連続にすることができる。
なお、本実施形態では、このようにブラシローラー7を振動させるため、その振動により、感光体ドラム1が振動してしまわないように、感光体ドラム1内には防振材1a(図2参照)が入っている。防振材1aはたとえば、ゴムや樹脂などの弾性材であり、感光体ドラム1の内周面に張り巡らされている。
本実施形態の作用を説明する。
ここではまず、ブラシローラー7によって潤滑剤を塗布することによる不具合の事例を説明する。
ブラシローラー7は、感光体ドラム1に対して感光体ドラム1の回転方向と逆方向に回転している。このため、本実施形態のようなブラシローラー7を振動させるための振動部がない場合、ブラシローラー7のブラシは、感光体ドラム1の表面上では常に一方向に動くことになる。このようなブラシローラー7のブラシが感光体ドラム1の表面に対する一定方向に移動する方向を塗布方向とする。
ブラシが一定方向に移動するだけであると、感光体ドラム1表面上には、潤滑剤が塗布される際に、どうしてもブラシローラー7のブラシ目が表れて、塗布方向に対して交差する方向に塗布むらが発生してしまう。
このようなブラシ目による塗布むらは、潤滑剤均一化ブレード8Cによってある程度は改善するものの、塗布むらの発生状況によっては、感光体ドラム1に発生した塗布むらがそのまま画像形成された用紙上に転写されて画像傷となって見えてしまうことがある。
一例をあげれば、ブラシローラー7のブラシの設置方法に起因した塗布むらの発生と、それによって現れる画像傷がある。
図4(a)はブラシローラーの表面構造を説明するための概略図である。図示するように、ブラシローラー7の中には、帯状の部材にブラシの毛を植毛した帯状植毛部材750を、基材であるブラシローラー7の軸701に斜めに巻きつけたものがある。このようにして形成されたブラシローラー7は、斜めに巻きつけられた帯状植毛部材750の巻き目(隙間)751がわずかながら存在する。この巻き目751部分では、感光体ドラム1に対してブラシの毛が存在しないことになり、ブラシローラー7を振動させない場合、巻き目751部分が感光体ドラム1表面に対して常に同じ位置になってしまう。そうするとその部分には潤滑剤が塗布されないことになって塗布むらが発生する。この塗布むらの発生状況によっては、感光体ドラム1に発生した塗布むらがそのまま画像形成された用紙上に転写されて画像傷となって見えてしまうのである。
図4(b)は、図4(a)の表面構造を有するブラシローラーの巻き目によって発生した画像傷を説明するための図面である。図示するように、画像傷は、用紙200の搬送方向、すなわち感光体ドラム1の回転方向に対して、斜めに薄い複数の規則的なほぼ同間隔の筋傷201となって現れる。
また、巻き目のような明確な未塗布部分がない場合でも、ブラシの毛の長さら密度の微妙な違いによってブラシの目ができる。ブラシローラー7を振動させない場合、常に同じ方向にブラシが移動するためこのブラシの目によって塗布むらが発生することがある。図5はブラシの目による塗布むらによって発生した画像傷を説明するための図面である。図示するように、用紙200の搬送方向、すなわち感光体ドラム1の回転方向と同じ方向に、薄い複数の筋傷202となって現れる。このような筋傷202は、等間隔ではなくランダムな間隔で発生することが多い。
さらに、潤滑材6から擦り取られた潤滑剤や潤滑材6を構成する他の成分などが局所的にたまることで不要な堆積物が発生して、これが潤滑材6の上に付着したままになり、塗布むらが発生する場合がある。
この潤滑材6はばね9によって、ブラシローラー7へ押圧されている。このため潤滑材6は、僅かながらがたつきのある構造となっている。このがたつきのために、潤滑材6から擦り取られた潤滑剤やそのほかの潤滑材6を構成する他の成分などが、ブラシが潤滑材6から離れる部分に堆積物としてたまってしまうことがある。このような堆積物があると、ブラシローラー7を振動させない場合、ブラシローラー7はこの堆積物に長い間他の部分よりも強く押し当てられることになって、ブラシローラー7のその部分にだけ潤滑剤が濃く付着する。すると、その部分だけが感光体ドラム1にも濃く塗布されてしまうことになる。このような局所的に濃く塗布されたものは、潤滑剤均一化ブレード8Cによっても完全に均一化することはできないため、そのまま感光体ドラム1に残ってしまい、それが用紙上に転写されて画像傷となる。
図6は潤滑材からの潤滑剤成分などの堆積物によって発生した画像傷を説明するための図面である。図示するように、潤滑剤成分などの堆積物によって発生した画像傷は、用紙200の搬送方向、すなわち感光体ドラム1の回転方向に、薄い筋傷203となって現れる。これは、堆積物の付着個数によって異なり、堆積物が一つだけであれば、図示する場合のように筋傷203も一本であるが、堆積物が複数付着していると複数本出てしまうこともある。
以上のように、塗布方向にしか移動しないブラシローラー7(すなわちブラシローラー7を振動させない場合)では、感光体ドラム1の回転方向に対して交差する方向に潤滑剤の塗布むらができて、それがそのまま用紙上に転写されて画像傷となって現れるのである。
そこで、本実施形態では、ブラシローラー7を塗布方向以外の方向へ振動させることで、ブラシが感光体ドラム1に対して常に一定方向だけの移動とならないようして、塗布むらの発生を防止している。ブラシローラー7を振動させる機構は、すでに説明した振動部700である。
振動量については、ブラシローラー7のブラシの毛の植え込み方によって異なる。たとえば図4に示したように、ブラシの毛の植毛形態に対応した特徴的な画像傷が出る場合は、その特徴的な傷を無くすように振動量を設定する必要がある。しかもこのようなブラシの植毛形態に特徴がある場合、その特徴に合わせて振動量を求めることができる。
図7は、図4に示したような帯状植毛部材を斜めに巻きつけて形成したブラシローラー7を振動させる際の移動距離を説明するための部分拡大図である。
図示するように、この形態のブラシローラー7は、その軸701に帯状植毛部材750が斜めに巻き付けられている。この例におけるブラシローラー7の構成は、帯状植毛部材750の巻き付け角度θ=1.3rad(75deg)、帯状植毛部材750同士の間隔である巻き目幅h=0.75、感光体ドラム1に対する塗布方向のブラシローラー7の相対的な速度である線速v=322mm/sec、ニップ幅d=2mm、ニップ時間=0.006211secとする。このとき、帯状植毛部材750同士の間隔である巻き目幅hに起因して未塗布領域ができて、画像傷となってしまうおそれのある未塗布領域の幅をxとする。
この未塗布領域の幅x部分を完全に塗布させることができれば塗布むらが解消するので、この未塗布領域の幅x=移動距離となるので、このxを求めればよい。そして、この未塗布領域の幅x(=移動距離)の移動方向(振動方向)は、ブラシローラー7の回転軸に沿う方向(図3および図7中の白抜き矢印Xの方向)である。
この未塗布領域の幅x=移動距離は、巻き付け角度θ、巻き目幅h、およびニップ幅dから下記(1)〜(3)式のように求めることができる。
tanθ=d/(h−x) …(1)
(1)式から x=h−d/tanθ …(2) となる。
したがって、上記ブラシローラー7の構成から、
x=0.75−2×1/tan(75°)=0.21 …(3) となる。
つまり、x=0.21mmだけ軸方向に移動するように振動させればよいことになる。もちろん、これ以外の寸法によって構成される場合においても同様に算出すればよい。
一方、振動周期は、ニップ時間の間に少なくとも1回上記移動距離を移動することで、ブラシの先端が塗布方向以外の方向に振動して、1ニップ時間の間に潤滑剤を感光体ドラム表面に塗布させることができる。そこで、たとえば、1ニップ時間の間に振動させる周期を0.5周期(dcycle)以上とすればよい。この周期をT、振動周波数をfで表すと、T=(d/v)×f>0.5 の関係が成り立てばよいことになる。
線速v=322mm/sec、ニップ幅d=2mm、ニップ時間t=0.006211secであるから周波数fは、下記(5)〜(7)式のとおりである。
t=d/v …(5) 、f=T/t=T/(d/v) …(6)
この式から、1ニップ時間当たりの周期を0.5周期とすると、周波数fは
f=T/(d/v)=0.5/(2/322)=80.5Hz …(7) となる。
そのほか、斜めの巻き目のようなブラシローラー7の構成からみられる明確な未塗布部分がない場合、たとえば、図5および図6に示したような画像傷が出る場合は、このような傷を解消できる振動量を設定すればよい。つまりブラシの毛の先端(感光体ドラム1の表面に当接する端)が、塗布方向(感光体ドラムの回転方向)と異なる方向にわずかでも移動すれば、塗布むらによる画像傷を解消することができる。
(実施例)
実際にブラシローラー7を振動させるようにした画像形成装置を製作し、画像傷の発生の有無を試験した。
この試験のために製作した画像形成装置は下記のとおり構成した。
(潤滑材)
潤滑剤成分:ステアリン酸亜鉛(Zn−St)、
長さ:328±1mm(ブラシローラーの軸方向)、
幅:8±0.3mm(上記長さに直行する方向)、
高さ:8±0.3mm(潤滑剤の厚さ)、
硬度:鉛筆硬度でf〜HB相当、
潤滑材押圧力:0.64N±10%×2。
(感光体ドラム)
総膜厚:29.5±1.5μm(内部に防振材有り)、
感光体長さ:368mm(感光体ドラム表面の回転方向の長さ)、
外径:直径80±0.04mm、
振れ:30μm以下、
線速:460mm/sec。
(ブラシローラー)
すでに説明した通りの帯状植毛部材を軸に斜めに巻きつけた構造である。
回転方向:感光体ドラムと逆回転、
回転速度:感光体ドラムに対して0.70
線速:322mm/sec、
ブラシローラーの全体の外径:直径11.4±0.2mm、
軸径:直径6mm、
長さ:340±0.5mm(ブラシローラーの軸方向)
(振動条件)
ニップ時間当たりの周期:0.5(振動周波数=80Hz)、
像間で振動。
この試験装置を用いてブラシローラーの振動の有無、および振動条件を変えて、画像傷の有無を検査した。画像傷の有無は、縦帯画像カバレッジ10%、全面ハーフ画像を形成して行った。結果を表1に示す。比較例および実施例1は、感光体ドラム1の温度が室温の状態(約25℃)である。また、実施例2,3は感光体ドラム1の温度が30℃であり、このうち実施例2は、振動条件は実施例1と同じf=80Hzである。一方、実施例3は振動条件を20%上昇させて振動周波数f=96Hzとしたものである。なお、感光体ドラム1の温度は感光体ドラム1近傍に設けた温度センサーにより計測した。
表中、斜め傷は図4(b)に示した斜めにできる画像傷である。堆積物傷は図5に示した潤滑剤の堆積物によって起こる縦筋状の画像傷である。そして○印はこれらの画像傷が目視によって認められない状態を示す。一方、×印はこれらの画像傷が目視により認められた場合を示す。また、△印は、×印の場合ほどではないがごく薄い画像傷が目視により認められる場合を示す。
Figure 2013104892
比較例および実施例1の結果から、ブラシローラー7を振動させることで、画像形成の初期段階から、画像傷が生じることなく画像形成を行えるようになることがわかる。なお、比較例においても画像形成枚数が多くなると斜め傷の発生が認められなくなっている。斜め傷は、すでに説明した通り、潤滑剤の塗布されている領域と塗布されていない領域ができて塗布むらが発生することにより生じるものである。画像形成枚数が増えると、ブラシローラー7では塗布できない領域でも、潤滑剤均一化ブレード8Cによって少しずつ均一化されて感光体ドラム全体に潤滑剤が行き渡るようになって、未塗布領域が少なくなってきて塗布むらが解消するためと考えられる。このことからブラシローラー7を振動させることは、特に画像形成装置の使い始めに効果があることがわかる。
堆積物による画像傷は、比較例であっても初期の段階では、堆積物が発生していないため画像傷発生もない。しかし、画像形成枚数が増えてくると発生する。これに対して実施例1では、画像形成枚数が増えても堆積物に起因した画像傷の発生は認められなかった。これは、ブラシローラー7を振動させることで、堆積物が潤滑材6から落ちてブラシローラー7に局所的に余分に付着するような状態が起きなくなったためと考えられる。
また、実施例2の結果から、温度が高い場合には、ブラシローラー7の巻き目に起因する斜めの画像傷が発生する場合のあることがわかる。これは、温度が上がると、潤滑材6の潤滑剤成分が溶け出しやすくなってブラシに多く付き、感光体ドラム1への塗布量もその分多くなる。このため振動周期が少ない場合には、振動を加えない場合に塗布されない領域には、振動を加えたとしても潤滑剤が多く付かなかったものと考えられる。これに対して実施例4では、振動周波数を上げることで、振動を加えない場合に塗布されない領域にも多く潤滑剤を行き渡らせることができるようになり、巻き目による画像傷はすべて解消されるようになったものである。
以上の結果から、感光体ドラム1の温度が高い場合には、その近傍に配置されている潤滑材6の温度も高くなるため、振動周波数を上げることが好ましい。また、潤滑剤成分であるステアリン酸亜鉛は温度だけでなく、湿度が高い場合にも溶けやすくなるので、温度だけでなく湿度が高い場合にも振動周波数を上げることが好ましい。
振動周波数を上げる場合の温度や湿度は上述した実施例の場合(30℃)に限らず、画像形成装置構成や潤滑材6の主成分である潤滑剤成分の違いなどに対応して、適宜設定するとよい。
また、堆積物については、画像としてトナーが多く入る領域で堆積しやすい傾向になる。このため、たとえば画像におけるカバレッジが増えた場合には、振動周波数を上げることで、堆積物を落としやすくすることができる。たとえば、上述した実施例では、カバレッジ10%で行ったが、カバレッジ20%の画像形成を行った後には、振動周波数を20%程度上げるなどである。なお、このような場合も、実際にどの程度振動周波数を上げるかは、画像形成装置構成や潤滑材6の潤滑剤成分の違いなどに対応して、適宜設定するとよい。
なお、このような振動周波数を変更する制御は、感光体ドラム1の近傍に温度センサーおよび/または湿度センサーを設け、それらセンサーからの信号から制御部40が、温度および/または湿度を取得して、制御部40がブラシローラー7を振動させる振動周波数を変更するように振動部700を制御すればよい。そのほかブラシローラー7の振動周波数を変更するために専用の装置を設けておいてもよい。
以上説明した本実施形態および実施例によれば以下の効果を奏する。
ブラシローラー7を振動させることとしたので、感光体ドラム1の表面に当接するブラシ先端が、塗布方向以外の方向へも動くことになる。このため、ブラシローラー7によって塗布される潤滑剤の塗布量をより均一にできて塗布むらが解消されようになり、塗布むらに起因する画像傷の発生を防ぐことができる。また、ブラシローラー7の振動によって、潤滑材6に生じる堆積物が落ちやすくなって、堆積物に起因する画像傷も防止できる。
また、ブラシローラー7を振動させる際には、ブラシローラー7の回転軸に沿う方向に振動させることとした。この振動方向は、ブラシローラー7が常に同じ方向に回転しているだけの場合に発生する未塗布部分の方向に対して直行する方向の振動となるため、このような未塗布部分を解消するための移動距離として最も少ない距離で済むようにできる。
ブラシローラー7を振動させる際のブラシローラー7の振動速度を振動中に変更することとしたので、ブラシの先端まで確実に振動を伝えて、塗布方向以外の方向へも潤滑剤を塗布することができる。
ブラシローラー7を振動させる際のブラシローラー7の振動による移動距離は、画像傷となるような塗布むらを解消できる距離であればよいが、ブラシローラー7の軸701に対するブラシの設置方法から未塗布領域の大きさがわかる場合には(図7参照)、その大きさに合わせて、移動距離を設定することとしたので、確実に未塗布領域を解消するように振動させることができる。
ブラシローラー7を振動させる際のブラシローラー7の振動周期を0.5以上になるようにしたので、確実に未塗布領域を解消するように振動させることができる。
感光体ドラム1の温度および/または湿度が上昇することによりブラシローラー7の振動周波数を上昇させることにしたので、振動させない場合に発生する塗布領域と未塗布領域との塗布量の差が大きくなっても、未塗布領域の発生を防いで画像傷を防止することができる。
画像形成時のカバレッジが多くなることによりブラシローラー7の振動周波数を上昇させることにした。これは画像形成時のカバレッジが多くなってトナーが多く供給されると潤滑剤成分の堆積物も多くなるのであるが、振動周波数を上げることでこのような堆積物をより落としやすくできる。
以上、本発明を適用した実施形態および実施例を説明したが、本発明はこのような実施形態や実施例に限定されるものではない。たとえば、実施形態では、ブラシローラー7の軸方向に振動させることとしたが、振動方向はこれに限らず、ブラシの回転方向以外の方向に振動させることでも、実施形態と同様の効果を得ることができる。なぜなら、すでに説明したように塗布むらの発生は、ブラシが感光体ドラム1表面上を常に一定方向に移動するために発生するものであるから、塗布方向と異なる方向へブラシを振動(移動)させれば、ブラシの先端が常に一定方向の動きにならなくなり、塗布むらを解消することができるのである。具体的には、たとえばブラシローラー7の軸方向と交差する方向であればどのような方向であってもよい。
そのほか、本発明は、その技術思想の範囲内において当業者が適宜に追加、変形、および省略することができることはいうまでもない。
1 感光体ドラム(像担持体(回転体))、
5 ドラムクリーナー、
6 潤滑材、
7 ブラシローラー、
8 ケース部、
8A ケーシング部材、
8B クリーニングブレード、
8C 潤滑剤均一化ブレード(潤滑剤均一化手段)、
9 ばね、
10 画像読取部、
20 画像形成部、
21 中間転写ベルト(回転体)、
22 2次転写ローラー(回転体)、
30 用紙搬送部、
40 制御部、
100 画像形成装置、
700 振動部、
701 軸、
702 弾性部材、
703 摺動部、
710 歯車、
712 回転部材、
713 溝
714 ピン、
715 ボールベアリング、
721 円錐形状部、
722 加振棒、
731 振動子、
750 帯状植毛部材。

Claims (16)

  1. 現像剤により形成される画像を保持する像担持体と、
    前記像担持体の表面に塗布される潤滑剤を含む潤滑材と、
    前記像担持体および前記潤滑材の表面に当接して回転し、前記潤滑剤を前記像担持体に塗布するブラシローラーと、
    前記ブラシローラーを振動させる振動部と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記振動部は、前記ブラシローラーを前記ブラシローラーの回転軸に沿う方向に振動させることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記振動部は、前記ブラシローラーを振動させるときの速度を振動中に変更することを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 前記ブラシローラーは、ブラシの毛が植毛された帯状植毛部材を軸に斜めに巻き付けた構造を有しており、
    前記振動部によって前記ブラシローラーを振動させる際の移動距離xが、前記帯状植毛部材の巻き付け角度θ、前記帯状植毛部材同士の間隔である巻き目幅h、前記回転体表面に当接するニップ幅dとして、下記(1)式を満たすことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の画像形成装置。
    x=h−d/tanθ …(1)
  5. 前記ブラシローラーは、ブラシの毛が植毛された帯状植毛部材を軸に斜めに巻き付けた構造を有しており、
    前記振動部によって前記ブラシローラーを振動させる際の振動周波数Fと周期tの関係が、前記帯状植毛部材の前記ブラシローラーの線速v、前記回転体表面に当接するニップ幅d、ニップ時間t、周期Tとして、下記(2)式を満たすことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の画像形成装置。
    T=(d/v)×f>0.5 …(2)
  6. 前記振動部は、前記ブラシローラーを振動させる際に振動周波数を変化させることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の画像形成装置。
  7. 前記振動部は、前記像担持体の温度および/または湿度の上昇により前記ブラシローラーを振動させる際の振動周波数を上げることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 前記振動部は、画像形成時のカバレッジが多くなると前記ブラシローラーを振動させる際の振動周波数を上げることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  9. 現像剤により形成される画像を保持する像担持体と、
    前記像担持体の表面に塗布される潤滑剤を含む潤滑材と、
    前記像担持体および前記潤滑剤の表面に当接して回転し、前記潤滑剤を前記像担持体に塗布するブラシローラーと、を有する画像形成装置の制御方法であって、
    前記ブラシローラーにより前記潤滑材から前記潤滑剤を前記像担持体に塗布する際に、前記ブラシローラーを振動させることを特徴とする画像形成装置の制御方法。
  10. 前記ブラシローラーを始動させる際の振動方向は、前記ブラシローラーの回転軸に沿う方向であることを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置の制御方法。
  11. 前記振動部は、前記ブラシローラーを振動させるときの速度を振動中に変更することを特徴とする請求項9または10に記載の画像形成装置の制御方法。
  12. 前記ブラシローラーは、ブラシの毛が植毛された帯状植毛部材を軸に斜めに巻き付けた構造を有しており、
    前記ブラシローラーを振動させる際の移動距離xが、前記帯状植毛部材の巻き付け角度θ、前記帯状植毛部材同士の間隔である巻き目幅h、前記回転体表面に当接するニップ幅dとして、下記(1)式を満たすことを特徴とする請求項9〜11のいずれか一つに記載の画像形成装置の制御方法。
    x=h−d/tanθ …(1)
  13. 前記ブラシローラーは、ブラシの毛が植毛された帯状植毛部材を軸に斜めに巻き付けた構造を有しており、
    前記ブラシローラーを振動させる際の振動周波数Fと周期tの関係が、前記帯状植毛部材の前記ブラシローラーの線速v、前記回転体表面に当接するニップ幅d、ニップ時間t、周期Tとして、下記(2)式を満たすことを特徴とする請求項9〜12のいずれか一つに記載の画像形成装置の制御方法。
    T=(d/v)×f>0.5 …(2)
  14. 前記ブラシローラーを振動させる際に振動周波数を変化させることを特徴とする請求項9〜13のいずれか一つに記載の画像形成装置の制御方法。
  15. 前記像担持体の温度および/または湿度の上昇により前記ブラシローラーを振動させる際の振動周波数を上げることを特徴とする請求項14に記載の画像形成装置の制御方法。
  16. 画像形成時のカバレッジが多くなると前記ブラシローラーを振動させる際の振動周波数を上げることを特徴とする請求項14に記載の画像形成装置の制御方法。
JP2011246436A 2011-11-10 2011-11-10 画像形成装置およびその制御方法 Active JP5796462B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011246436A JP5796462B2 (ja) 2011-11-10 2011-11-10 画像形成装置およびその制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011246436A JP5796462B2 (ja) 2011-11-10 2011-11-10 画像形成装置およびその制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013104892A true JP2013104892A (ja) 2013-05-30
JP5796462B2 JP5796462B2 (ja) 2015-10-21

Family

ID=48624492

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011246436A Active JP5796462B2 (ja) 2011-11-10 2011-11-10 画像形成装置およびその制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5796462B2 (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004354695A (ja) * 2003-05-29 2004-12-16 Konica Minolta Business Technologies Inc 画像形成装置
JP2007047514A (ja) * 2005-08-11 2007-02-22 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP2008040312A (ja) * 2006-08-09 2008-02-21 Konica Minolta Business Technologies Inc 画像形成装置
JP2009003275A (ja) * 2007-06-22 2009-01-08 Konica Minolta Business Technologies Inc 画像形成装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004354695A (ja) * 2003-05-29 2004-12-16 Konica Minolta Business Technologies Inc 画像形成装置
JP2007047514A (ja) * 2005-08-11 2007-02-22 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP2008040312A (ja) * 2006-08-09 2008-02-21 Konica Minolta Business Technologies Inc 画像形成装置
JP2009003275A (ja) * 2007-06-22 2009-01-08 Konica Minolta Business Technologies Inc 画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP5796462B2 (ja) 2015-10-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7616922B2 (en) Cleaning device for cleaning a surface of an image forming apparatus, image forming apparatus, and process cartridge
AU2010219330B2 (en) Cleaning device, image forming apparatus, and lubricant
JP5073454B2 (ja) 潤滑剤塗布装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置
JP2010152295A (ja) クリーニングブレード、画像形成装置、プロセスカートリッジ及び画像形成方法
JP2005301216A (ja) 画像形成装置およびプロセスカートリッジ
JP5303144B2 (ja) 感光体クリーニング装置及び画像形成装置
JP4874615B2 (ja) 潤滑剤塗布装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置
CN102687084A (zh) 处理盒和成像装置
JP2015106138A (ja) 画像形成装置
JP5246558B2 (ja) クリーニングブレード、画像形成装置およびプロセスカートリッジ
JP5796462B2 (ja) 画像形成装置およびその制御方法
JP2009058827A (ja) 潤滑剤塗布装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置
JP6270129B2 (ja) 画像形成装置およびプロセスカートリッジ
JP2006091415A (ja) 画像形成装置
JP2006189638A (ja) 画像形成装置
JP2000019858A (ja) 画像形成装置
JP2006084878A (ja) 潤滑剤塗布装置、クリーニング装置及びプロセスカートリッジ
JP4354348B2 (ja) 帯電装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置
JP5566057B2 (ja) 画像形成装置
JP5263591B2 (ja) 潤滑剤供給装置及びその制御方法、プロセスユニット、画像形成装置
JP2004279788A (ja) 画像形成装置
JP2008225076A (ja) 画像形成方法、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置
JP7166811B2 (ja) 画像形成装置
JP7447532B2 (ja) 画像形成装置
JP2007079065A (ja) クリーニング装置、および画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20130416

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140625

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150417

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150421

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150612

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150721

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150803

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5796462

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150