JP2013103958A - ポリアセタール樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
ポリアセタール樹脂(A)は、2価のオキシメチレン基を構成単位として含むものである。本発明に用いるポリアセタール樹脂(A)は、この構成単位のみからなるアセタールホモポリマー以外に、オキシメチレン基以外の繰り返し構成単位を1種以上含むコポリマー(ブロックコポリマー)やターポリマー等も含む。
インダンジオン化合物(B)を示す上記一般式(1)において、アルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などの1〜10個の炭素原子数を有するものが挙げられる。
立体障害性フェノール(ヒンダードフェノール)化合物(C)とは、下記一般式(2)で示されるフェノール性水酸基に対するオルト位に置換基を有する構造を分子内に少なくとも一個有する化合物をいう。
本発明のポリアセタール樹脂組成物に使用されるアミノ置換トリアジン化合物(D)とは、基本的には、下記一般式(4)で示される構造を有する置換トリアジン類、または該置換トリアジン類とホルムアルデヒドとの初期重縮合物である。
(A)ポリアセタール樹脂(POM)
トリオキサンと1,3−ジオキソランとを、POM中の1,3−ジオキソランの含有率が4.2質量%となるように共重合して得られたアセタールコポリマーであって、メルトインデックス(ASTM−D1238規格:190℃、2.16Kg)が10.5g/10分であるアセタールコポリマー
(B)インダンジオン化合物
1,3−インダンジオン
(C)立体障害性フェノール化合物
イルガノックス245:トリエチレングリコール−ビス〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、BASF社製
(D)アミノ置換トリアジン化合物
メラミン
ポリアセタール樹脂(A)、インダンジオン化合物(B)、立体障害性フェノール化合物(C)及びアミノ置換トリアジン化合物(D)を表1及び表2に示す配合割合で、川田製作所社製スーパーミキサーを用いて均一に混合したのち、常法に従って2軸押出機(池貝鉄工社製PCM−30、スクリュー径30mm)を用いて、スクリュー回転数120rpm、シリンダー設定温度190℃の条件下で溶融混練したのち、ストランドに押出し、ペレタイザーにてカットすることでポリアセタール樹脂組成物のペレットを製造した。なお、表1及び表2において、配合量の単位は質量部である。
(1)ホルムアルデヒド発生の抑制効果
ホルムアルデヒド発生の抑制効果については、ホルムアルデヒド発生量を測定し、そのホルムアルデヒド発生量に基づいて評価した。
<平板試験片の作製>
まず日精樹脂工業社製射出成形機PS−40を用い、シリンダー温度215℃、金型温度80℃にて、実施例1〜8及び比較例1〜3で得られたポリアセタール樹脂組成物のペレットを射出成形し、100mm×40mm×2mmの平板試験片を作製した。
<ホルムアルデヒド発生量の測定>
この平板試験片を作製した日の翌日に、この平板試験片につき、ドイツ自動車工業組合規格VDA275(自動車室内部品−改訂フラスコ法によるホルムアルデヒド放出量の定量)に記載された方法に準拠して、下記の方法によりホルムアルデヒド発生量を測定した。
(i)まずポリエチレン容器中に蒸留水50mlを入れ、上記平板試験片を空中に吊るした状態で蓋を閉め、密閉状態で60℃にて3時間加熱した。
(ii)続いて室温で60分間放置した後、平板試験片を取り出した。
(iii)ポリエチレン容器内の蒸留水中に吸収されたホルムアルデヒド量を、UVスペクトロメーターにより、アセチルアセトン比色法で測定し、このホルムアルデヒド量を平板試験片中のPOMの質量で除した値をホルムアルデヒド発生量とした。結果を表1及び表2に示す。
ホルムアルデヒド発生量が10μg/g−POM以下 :合格
ホルムアルデヒド発生量が10μg/g−POM超 :不合格
金型汚染抑制効果については以下のようにして評価した。まず住友重機械工業社製ミニマットM8/7A成形機を用い、いわゆるしずく型金型を用いて、実施例1〜8及び比較例1〜3で得られたポリアセタール樹脂組成物のペレットを、成形温度230℃、金型温度35℃で3000ショット連続成形した。成形終了後、金型の内壁面の状態を肉眼で観察した。ここで、金型汚染抑制効果に関する合否基準は以下の通りとした。
A:金型付着物が殆ど少なく、金型汚染抑制効果は極めて良好
B:金型付着物が少しあるものの、金型汚染抑制効果は良好
C:金型付着物が多く、金型汚染抑制効果は不良
ここで、A及びBについては合格とし、Cについては不合格とした。結果を表1及び表2に示す。
Claims (4)
- 前記一般式(1)で表されるインダンジオン化合物(B)が0.01〜1質量部の割合で配合されている、請求項1に記載のポリアセタール樹脂組成物。
- 前記ポリアセタール樹脂(A)100質量部に対し、立体障害性フェノール化合物(C)が0.01〜1質量部の割合で配合されている、請求項1又は2に記載のポリアセタール樹脂組成物。
- 前記ポリアセタール樹脂(A)100質量部に対し、アミノ置換トリアジン化合物(D)が0.01〜7質量部の割合で配合されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載のポリアセタール樹脂組成物。
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