JP2013103889A - 修飾金属酸化物ゾルの製造方法 - Google Patents

修飾金属酸化物ゾルの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】表面親水化剤、帯電防止剤、抗菌剤などに適用できる修飾金属酸化物ゾルの製造方法を提供。
【解決手段】金属酸化物ゾルに、化学的にスルホン酸基に変換できる官能基を有するシランカップリング剤を反応させ、その後、酸化して得られる式(1)で表される官能基を有する修飾金属酸化物ゾルを塩基で中和することを特徴とする式(2)で表される官能基を有する修飾金属酸化物ゾルの製造方法。HOS(=O)−R−Si(CH(−O−)3−n(1)、MOS(=O)−R−Si(CH(−O−)3−n(2)。{式中、Mは金属イオン又はアンモニウム(NR )基、Rは炭素数1〜10のアルキレン基(本アルキレン鎖中に、ウレタン結合又はウレア結合を含有していても良い)であり、Rは同一或いは異なってもよい炭素数1〜5のアルキル基、アルカノール基又は水素原子であり、nは0又は1を表す。}
【選択図】なし

Description

本発明は、親水化効果及び帯電防止効果が大きくて耐久性に優れ、低コストで製造できるコーティング可能な修飾金属酸化物ゾルの製造方法に関する。さらに詳しくは親水化剤、帯電防止剤、親水性コーティング組成物、抗菌剤、導電剤、イオン(プロトン)伝導性コーティング剤として好適な修飾金属酸化物ゾルの製造方法に関する。
表面親水化剤として、スルホン酸基を持つビニル化合物とチオール基を持つ化合物のエン−チオール反応により得られる化合物が知られている。(特許文献1)
また、CMP研磨剤用途としてスルホン酸基修飾水性アニオンシリカゾルが知られている。(特許文献2)
特開2009−203185号公報 特開2010−269985号公報
しかし、従来の、スルホン酸基を持つビニル化合物とチオール基を持つ化合物のエン−チオール反応により得られる化合物から調整される表面親水化剤は原料であるビニル化合物のコストが高い為、結果としてコストが高いという問題がある。また、CMP研磨剤用途としてスルホン酸基修飾水性アニオンシリカゾルはスルホン酸基の含有量が少量のため、帯電防止性能は不十分であり、コーティング膜としての強度(耐久性)が不十分である。また未中和のスルホン酸であるため、酸性で腐食性があり皮膚に有害である。本発明の目的は、親水化剤、帯電防止剤、親水性コーティング組成物、抗菌剤、導電性、イオン(プロトン)伝導性コーティング剤として好適で安全で腐食性がなくて人体に無害な修飾金属酸化物ゾルの製造方法を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、本発明に至った。
即ち、本発明は、金属酸化物ゾルに、化学的にスルホン酸基に変換できる官能基を有するシランカップリング剤を反応させ、その後、酸化して得られる下記式(1)で表される官能基を有する修飾金属酸化物ゾルを塩基で中和することを特徴とする下記式(2)で表される官能基を有する修飾金属酸化物ゾルの製造方法である。
HOS(=O)−R−Si(CH(−O−)3−n (1)
{式中、Rは炭素数1〜10のアルキレン基(本アルキレン鎖中に、ウレタン結合又はウレア結合を含有していても良い)であり、nは0又は1を表す。}
MOS(=O)−R−Si(CH(−O−)3−n (2)
{式中、Mは金属イオン又はアンモニウム(NR )基、Rは炭素数1〜10のアルキレン基(本アルキレン鎖中に、ウレタン結合又はウレア結合を含有していても良い)であり、Rは同一或いは異なってもよい炭素数1〜5のアルキル基、アルカノール基又は水素原子であり、nは0又は1を表す。}
本発明によれば、親水化効果及び帯電防止効果が大きくて耐久性に優れ、低コストでコーティング可能な修飾金属酸化物ゾルの製造方法を提供することが出来る。
下記式(1)で表される官能基を有する修飾金属酸化物ゾルは、金属酸化物ゾルに、化学的にスルホン酸基に変換できる官能基を有するシランカップリング剤を反応させ、その後、酸化して得られる。
HOS(=O)−R−Si(CH(−O−)3−n (1)
{式中、Rは炭素数1〜10のアルキレン基(本アルキレン鎖中に、ウレタン結合又はウレア結合を含有していても良い)であり、nは0又は1を表す。}
上記式(1)において、Rの炭素数1〜10のアルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基等が挙げられる。これらのうちコスト及び原料入手の点を考慮すると、好ましくはプロピレン基である。
式(1)で表される官能基の具体例としては、以下のものが挙げられる。
HOSO−CHCHCHSi(−O-)
HOSO−CHCHNHCONHCHCHCHSi(−O-)
HOSO−CNHCONHCHCHCHSi(−O-)
HOSO−CHCHCHSiCH(−O-)
HOSO−CHCHOCONHCHCHCHSiCH(−O-)
HOSO−CHCHNHCONHCHCHCHSiCH(−O-)
HOSO−CNHCONHCHCHCHSiCH(−O-)
金属酸化物ゾルとしては、シリカゾル、アルミナゾル及びジルコニアゾルが挙げられる。
これらのうち、シリカゾルが好ましく、オルガノシリカゾルが特に好ましい。
なお、オルガノゾルとは、
有機溶媒にナノレベルの、表面改質をしたコロイダルシリカを安定的に分散させたコロイド溶液であり、アルコール、ケトン、エーテル、トルエン等の各種有機溶媒に分散可能である。
具体的には日産化学社製のオルガノシリカゾル(メタノールシリカゾル、IPA−ST、IPA−ST、IPA−ST−UP、IPA−ST−ZL、EG−ST、NPC−ST−30、DMAC−ST、MEK−ST、MIBK−ST、PMA−ST及びPGM−ST)や扶桑化学社製の高純度オルガノシリカゾル(PL−1−IPA、PL−2L−PGME及びPL−2L−MEK)等が挙げられる。
これらは単独のみならず、複数で用いても良い。
化学的にスルホン酸基に変換できる官能基を有するシランカップリング剤としては下記式(3)又は(4)で表されるものが好ましい。
HS−R−Si(CH(−Y)3−n
(3)
(Y−)3−n(CH)Si−R−S−S−R−Si(CH(−Y)3−n (4)
{式中、Rは炭素数1〜10のアルキレン基(本アルキレン鎖中に、ウレタン結合又はウレア結合を含有していても良い)であり、Yは同一或いは異なってもよい炭素数1〜4のアルコキシ基又は水酸基、nは0又は1を表す。}
式(3)又は(4)で表されるシランカップリング剤の具体例としては、以下のものが挙げられる。
HSCHCHCHSi(OCH
CHCH(HS)CHSi(OC
HSCHCHSi(OCH
HSCHCHSi(OC
HSCHCHOCONHCHCHCHSi(OC
HSCHCHNHCONHCHCHCHSi(OC
HSCNHCONHCHCHCHSi(OC
(OCSiCHCHCH−S−S−CHCHCHSi(OC
これらのうち、ウレタン結合やウレア結合を持つ化合物はイソシアネート基を有するシランカップリング剤に、2−メルカプトエタノール、2−メルカプトエチルアミン及び4−メルカプトアニリンを反応させることにより得ることが出来る。
金属酸化物ゾルにシランカップリング剤を反応させる場合の溶媒としては、アルコール系溶媒:メタノール、エタノール、イソプロパンール、n−ブタノール、t−ブタノール、ペンタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール及び1,4−ブタンジオール等、エーテル系溶媒:ジエチルエーテル、テトラハイドロフラン及びジオキサン等、ケトン系溶媒:アセトン及びメチルエチルケトン等、非プロトン溶媒:ジメチルスルホキサイド、N,N−ジメチルホルムアミド等及びこれらの混合溶媒等が挙げられる。
これらのうち好ましいのは、アルコール系溶媒であり、これらの溶媒は1種又は2種以上で使用できる。
溶媒に対する原料の金属酸化物ゾルの濃度は1〜50重量%であり、好ましくは1〜30重量%である。
カップリング剤を反応させる際の温度は限定されないが、常温(約20℃)から沸点が好ましい。
反応温度も限定されないが、常温(約20℃)から沸点が好ましい。
反応時間も限定されないが、10分から48時間が好ましく、6時間から24時間が特に好ましい。
金属酸化物ゾルとシランカップリング剤との反応物を酸化するに際し、過酸化物としては、有機過酸化物(過酢酸、m−クロロ過安息香酸、過酸化ベンゾイル等)、無機過酸化物(オゾン、過酸化水素、過酸化カルシウム等)が挙げられる。これらのうち、好ましいのは過酸化水素と過酢酸であり、特に好ましいのは過酸化水素である。
用いる過酸化物の量は、スルホン酸基に変換できる官能基を有するシランカップリング剤に対して、200〜5000モル%、好ましくは300〜5000モル%、さらに好ましくは500〜5000モル%である。
過酸化物による酸化の際の温度は限定されないが、常温(約20℃)が好ましい。
酸化温度も限定されないが、常温(約20℃)から沸点が好ましい。
酸化時間も限定されないが、10分から48時間が好ましく、6時間から24時間が特に好ましい。
下記式(2)で表される官能基を有する修飾金属酸化物ゾルは上記式(1)で表される官能基を有する修飾金属酸化物ゾルを塩基で中和することにより得られる。
MOS(=O)−R−Si(CH(−O−)3−n (2)
{式中、Mは金属イオン又はアンモニウム(NR )基、Rは炭素数1〜10のアルキレン基(本アルキレン鎖中に、ウレタン結合又はウレア結合を含有していても良い)であり、Rは同一或いは異なってもよい炭素数1〜5のアルキル基、アルカノール基又は水素原子であり、nは0又は1を表す。}
塩基としては、水酸化物(水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等)、酢酸塩(酢酸リチウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム及び酢酸銀等)、金属酸化物(酸化銀等)、アンモニア、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、テトラエチルアンモニウムハイドロオキサイド等が挙げられる。
中和するときの温度は特に制限はなく、通常室温で行えばよい。
加える塩基はそのまま加えても、溶媒(例えば、水等)で希釈してから加えても良い。
式(2)において、Rの炭素数1〜10のアルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基等が挙げられる。これらのうちコスト及び原料入手の点を考慮すると、好ましくはプロピレン基である。
Mとしては、金属イオン(アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、銀イオン、銅イオン及びニッケルイオン等)又はアンモニウム(NR )イオンが挙げられ、親水性、抗菌性などの点を考慮すると、好ましくは、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、銀イオンおよびアンモニウムイオンである。
アンモニウムイオンのRとしては水素原子、炭素数1〜5のアルキル基およびアルカノール基が挙げられ、好ましくは、水素原子、炭素数1〜3のアルキル基(メチル基、エチル基及びプロピル基など)および炭素数1〜3のアルカノール基(ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基および3−ヒドロキシ−n−プロピル基など)である。Rは同一であっても異なっていてもよい。
アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオンとしては、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、セシウムイオン、マグネシウムイオン及びカルシウムイオンなどが挙げられる。
これらのうち好ましくは、アルカリ金属イオンであり、特に好ましいのはリチウムイオン、ナトリウムイオンである。
これらのアンモニウムイオン、アルカリ金属イオン、銀イオンの加える量はスルホン酸基に対して通常0.1〜1.3モル倍、好ましくは0.5〜1.1モル倍、特に好ましくは0.7〜1.05モル倍である。
またこれらのイオンは同一或いは異なっていてもよい。
式(2)で表される官能基の具体例としては、以下のものが挙げられる。
LiOSO−CHCHCHSi(−O-)
NaOSO−CHCHCHSi(−O-)
KOSO−CHCHCHSi(−O-)
NHOSO−CHCHCHSi(−O-)
N(CHOSO−CHCHCHSi(−O-)
NH(COSO−CHCHCHSi(−O-)
NH(COH)OSO−CHCHCHSi(−O-)
AgOSO−CHCHCHSi(−O-)
LiOSO−CHCHOCONHCHCHCHSi(−O-)
NaOSO−CHCHOCONHCHCHCHSi(−O-)
KOSO−CHCHOCONHCHCHCHSi(−O-)
NHOSO−CHCHOCONHCHCHCHSi(−O-)
N(CHOSO−CHCHOCONHCHCHCHSi(−O-)
NH(COSO−CHCHOCONHCHCHCHSi(−O-)
AgOSO−CHCHOCONHCHCHCHSi(−O-)
LiOSO−CHCHNHCONHCHCHCHSi(−O-)
NaOSO−CHCHNHCONHCHCHCHSi(−O-)
KOSO−CHCHNHCONHCHCHCHSi(−O-)
NHOSO−CHCHNHCONHCHCHCHSi(−O-)
N(CHOSO−CHCHNHCONHCHCHCHSi(−O-)
NH(COSO−CHCHNHCONHCHCHCHSi(−O-)
AgOSO−CHCHNHCONHCHCHCHSi(−O-)
LiOSO−CNHCONHCHCHCHSi(−O-)
NaOSO−CNHCONHCHCHCHSi(−O-)
KOSO−CNHCONHCHCHCHSi(−O-)
NHOSO−CNHCONHCHCHCHSi(−O-)
N(CHOSO−CNHCONHCHCHCHSi(−O-)
NH(COSO−CNHCONHCHCHCHSi(−O-)
AgOSO−CNHCONHCHCHCHSi(−O-)
LiOSO−CHCHCHSiCH(−O-)
NaOSO−CHCHCHSiCH(−O-)
KOSO−CHCHCHSiCH(−O-)
NHOSO−CHCHCHSiCH(−O-)
NH(CHOSO−CHCHCHSiCH(−O-)
NH(COSO−CHCHCHSiCH(−O-)
AgOSO−CHCHCHSiCH(−O-)
LiOSO−CHCHOCONHCHCHCHSiCH(−O-)
NaOSO−CHCHOCONHCHCHCHSiCH(−O-)
KOSO−CHCHOCONHCHCHCHSiCH(−O-)
NHOSO−CHCHOCONHCHCHCHSiCH(−O-)
NH(CHOSO−CHCHOCONHCHCHCHSiCH(−O-)
NH(COSO−CHCHOCONHCHCHCHSiCH(−O-)
AgOSO−CHCHOCONHCHCHCHSiCH(−O-)
LiOSO−CHCHNHCONHCHCHCHSiCH(−O-)
NaOSO−CHCHNHCONHCHCHCHSiCH(−O-)
KOSO−CHCHNHCONHCHCHCHSiCH(−O-)
NHOSO−CHCHNHCONHCHCHCHSiCH(−O-)
NH(CHOSO−CHCHNHCONHCHCHCHSiCH(−O-)
NH(COSO−CHCHNHCONHCHCHCHSiCH(−O-)
AgOSO−CHCHNHCONHCHCHCHSiCH(−O-)
LiOSO−CNHCONHCHCHCHSiCH(−O-)
NaOSO−CNHCONHCHCHCHSiCH(−O-)
KOSO−CNHCONHCHCHCHSiCH(−O-)
NHOSO−CNHCONHCHCHCHSiCH(−O-)
NH(CHOSO−CNHCONHCHCHCHSiCH(−O-)
NH(COSO−CNHCONHCHCHCHSiCH(−O-)
AgOSO−CNHCONHCHCHCHSiCH(−O-)
式(2)で表される官能基は、金属酸化物ゾル1gあたり0.55〜6mmolであることが好ましく、1〜6mmolであることがより好ましい。上記範囲内とすることにより、親水性と成膜性がより好ましいものとなる。
本発明の製造方法で得られる修飾金属酸化物ゾルは親水化剤、親水性コーティング組成物、帯電防止剤として有用である。
以下に実施例を示し、本発明を具体的に説明する。実施例は、本発明を説明するものであり、制限を加えるものではない。以下特記しない限り、部は重量部を意味する。
実施例1
3−(トリメトキシシリル)プロパン−1−チオール(チッソ株式会社)1.0部(5.1モル部)をエタノール36部に溶解させた後、オルガノシリカゾル(日産化学製、30%メタノール溶液)3.0部、水10.0部を加え24時間加熱還流した。冷却後過酸化水素水(三徳化学工業株式会社製、30%水溶液)3.5部(30.8モル部)を加え24時間加熱還流した。反応終了後室温まで冷却後、水酸化リチウム1水和物0.214部(5.1モル部)を少量の水に溶かして加え中和することにより、本発明の化合物、LiOSO−CHCHCHSi(−O−)基で修飾されたメタノールシリカゾル(式(2)で表される官能基は、金属酸化物ゾル1gあたり5.7mmol)を含むエタノール溶液を得た。
実施例2
エタノールを36部から34部に、オルガノシリカゾル(日産化学製、30%メタノール溶液)を3.0部から5.0部に変更した以外は、実施例1と同様に行い、本発明の化合物、LiOSO−CHCHCHSi(−O−)基で修飾されたメタノールシリカゾル(式(2)で表される官能基は、金属酸化物ゾル1gあたり3.4mmol)を含むエタノール溶液を得た。
実施例3
エタノールを36部から32部に、オルガノシリカゾル(日産化学製、30%メタノール溶液)を3.0部から7.0部に変更した以外は、実施例1と同様に行い、本発明の化合物、LiOSO−CHCHCHSi(−O−)基で修飾されたメタノールシリカゾル(式(2)で表される官能基は、金属酸化物ゾル1gあたり2.4mmol)を含むエタノール溶液を得た。
実施例4
エタノールを36部から32部に、オルガノシリカゾル(日産化学製、30%メタノール溶液)を3.0部から10.0部に変更した以外は、実施例1と同様に行い、本発明の化合物、LiOSO−CHCHCHSi(−O−)基で修飾されたメタノールシリカゾル(式(2)で表される官能基は、金属酸化物ゾル1gあたり1.7mmol)を含むエタノール溶液を得た。
実施例5
エタノールを36部から34部に、オルガノシリカゾル(日産化学製、30%メタノール溶液)を3.0部から5.0部に変更し、水酸化リチウム1水和物0.214部(5.1モル部)を1N水酸化ナトリウム水(ナカライテスク社製)5.1容量部(5.1モル部)に変更した以外は、実施例1と同様に行い、本発明の化合物、NaOSO−CHCHCHSi(−O−)基で修飾されたメタノールシリカゾル(式(2)で表される官能基は、金属酸化物ゾル1gあたり3.4mmol)を含むエタノール溶液を得た。
実施例6
エタノールを36部から34部に、オルガノシリカゾル(日産化学製、30%メタノール溶液)を3.0部から5.0部に変更し、水酸化リチウム1水和物0.214部(5.1モル部)を1N水酸化カリウム水(ナカライテスク社製)5.1容量部(5.1モル部)に変更した以外は、実施例1と同様に行い、本発明の化合物、KOSO−CHCHCHSi(−O−)基で修飾されたメタノールシリカゾル(式(2)で表される官能基は、金属酸化物ゾル1gあたり3.4mmol)を含むエタノール溶液を得た。
実施例7
エタノールを36部から34部に、オルガノシリカゾル(日産化学製、30%メタノール溶液)を3.0部から5.0部に変更し、水酸化リチウム1水和物0.214部(5.1モル部)をアンモニア(ナカライテスク社製、30%水溶液)0.289部(5.1モル部)に変更した以外は、実施例1と同様に行い、本発明の化合物、NHOSO−CHCHCHSi(−O−)基で修飾されたメタノールシリカゾル(式(2)で表される官能基は、金属酸化物ゾル1gあたり3.4mmol)を含むエタノール溶液を得た。
実施例8
エタノールを36部から34部に、オルガノシリカゾル(日産化学製、30%メタノール溶液)を3.0部から5.0部に変更し、水酸化リチウム1水和物0.214部(5.1モル部)をテトラエチルアンモニウムハイドロオキサイド(ナカライテスク社製)0.515部(5.1モル部)に変更した以外は、実施例1と同様に行い、本発明の化合物、N(COSO−CHCHCHSi(−O−)基で修飾されたメタノールシリカゾル(式(2)で表される官能基は、金属酸化物ゾル1gあたり3.4mmol)を含むエタノール溶液を得た。
実施例9
エタノールを36部から34部に、オルガノシリカゾル(日産化学製、30%メタノール溶液)を3.0部から5.0部に変更し、水酸化リチウム1水和物0.214部(5.1モル部)をトリエタノールアミン(ナカライテスク社製)0.790部(5.3モル部)に変更した以外は、実施例1と同様に行い、本発明の化合物、N(COH)・HOSO−CHCHCHSi(−O−)基で修飾されたメタノールシリカゾル(式(2)で表される官能基は、金属酸化物ゾル1gあたり3.4mmol)を含むエタノール溶液を得た。
実施例10
エタノールを36部から24部に、オルガノシリカゾル(日産化学製、30%メタノール溶液)を3.0部から15.0部に変更した以外は、実施例1と同様に行い、本発明の化合物、LiOSO−CHCHCHSi(−O−)基で修飾されたメタノールシリカゾル(式(2)で表される官能基は、金属酸化物ゾル1gあたり1.1mmol)を含むエタノール溶液を得た。
実施例11
エタノールをメタノールに変更した以外は、実施例2と同様に行い、本発明の化合物、LiOSO−CHCHCHSi(−O−)基で修飾されたメタノールシリカゾル(式(2)で表される官能基は、金属酸化物ゾル1gあたり3.4mmol)を含むメタノール溶液を得た。
実施例12
エタノールをメタノールに変更した以外は、実施例10と同様に行い、本発明の化合物、LiOSO−CHCHCHSi(−O−)基で修飾されたメタノールシリカゾル(式(2)で表される官能基は、金属酸化物ゾル1gあたり1.1mmol)を含むメタノール溶液を得た。
実施例13
エタノールを36部から24部に、オルガノシリカゾル(日産化学製、30%メタノール溶液)3.0部をオルガノシリカゾル(日産化学製、30%イソプロパノールSTゾル)5.0部に、水酸化リチウム1水和物0.214部(5.1モル部)を酸化銀0.591部(25.5モル部)に変更した以外は、実施例1と同様に行い、本発明の化合物、AgOSO−CHCHCHSi(−O−)基で修飾されたイソプロパノールシリカゾル(式(2)で表される官能基は、金属酸化物ゾル1gあたり3.4mmol)を含むエタノール溶液を得た。
比較例1
3−(トリメトキシシリル)プロパン−1−チオール(チッソ株式会社)1.0部(5.1モル部)をエタノール36部に溶解させた後、水10.0部を加え24時間加熱還流した。冷却後過酸化水素水(三徳化学工業株式会社製、30%水溶液)3.5部(30.8モル部)を加え24時間加熱還流した。反応終了後室温まで冷却後、水酸化リチウム1水和物0.214部(5.1モル部)を少量の水に溶かして加え中和することにより、LiOSO−CHCHCHSi(OH)を調整した。これに、オルガノシリカゾル(日産化学製、30%メタノール溶液)3.0部を加え、室温で6時間攪拌することにより、LiOSO−CHCHCHSi(OH)とオルガノシリカゾルとの混合物を含むエタノール溶液を得た。
親水性評価および耐久性結果
実施例1〜13及び比較例1で得た修飾金属酸化物ゾルをエタノール(必要に応じて水との混合液)で25倍に希釈して処理液(表面親水化剤)とし、以下の様に所定の基板の表面を改質し、接触角を測定した。
また、ラビングテスター(大平理科工業社製)を用いて、表面改質した基板を水湿フェルト(荷重:500g)で100回擦った(ラビング試験)。ラビング試験後の基板を蒸留水で洗浄し、乾燥させた後、接触角を測定した。
<基板(1)>
スライドガラス{76mm、26mm、1.2mm;水酸化ナトリウムの2−プロパノール飽和溶液に24時間浸漬した後、水洗し、乾燥(60℃、2時間)したもの}を処理液(表面親水化剤)に浸漬し、スライドガラスを取り出した後、液切りをし、120℃、24間加熱処理することにより、基板(1)を得た。
<基板(2)>
スライドガラス{76mm、26mm、1.2mm;水酸化ナトリウムの2−プロパノール飽和溶液に24時間浸漬した後、水洗し、乾燥(60℃、2時間)したもの}を処理液(表面親水化剤)に浸漬し、スライドガラスを取り出した後、液切りをし、室温で10分間アンモニアガス処理することにより、基板(2)を得た。
接触角測定装置{協和界面化学株式会社、DROP MASTER 500、液適量2μL、測定間隔1000ms、測定回数30回}で、表面改質スライドガラスの表面の任意の5箇所について、接触角(度)を測定し、平均値を算出した。
Figure 2013103889
表1から明らかなように、本発明の製造方法で得られた修飾金属酸化物ゾルを用いた親水化剤は未処理品に比べ、接触角が顕著に小さく、(表面)親水化の効果が優れることが判る。また親水化処理した基板を純水に1分間浸してのち乾燥させて接触角を測定したがほとんど変化は無かった。
また比較例1との比較から明らかなように、本発明の製造方法で得られた修飾金属酸化物ゾルを用いた親水化剤は、スルホン酸塩を有するシランカップリング材で作製した親水化剤に比べて耐久性に優れている。
本発明の製造方法で得られる修飾金属酸化物ゾルは親水化効果及び帯電防止効果が大きく、コーティング可能で安価に製造出来るため、親水化剤、帯電防止剤、親水性コーティング組成物、抗菌剤、導電剤、イオン(プロトン)伝導性コーティング剤として好適である。

Claims (4)

  1. 金属酸化物ゾルに、化学的にスルホン酸基に変換できる官能基を有するシランカップリング剤を反応させ、その後、酸化して得られる下記式(1)で表される官能基を有する修飾金属酸化物ゾルを塩基で中和することを特徴とする下記式(2)で表される官能基を有する修飾金属酸化物ゾルの製造方法。
    HOS(=O)−R−Si(CH(−O−)3−n (1)
    {式中、Rは炭素数1〜10のアルキレン基(本アルキレン鎖中に、ウレタン結合又はウレア結合を含有していても良い)であり、nは0又は1を表す。}
    MOS(=O)−R−Si(CH(−O−)3−n (2)
    {式中、Mは金属イオン又はアンモニウム(NR )基、Rは炭素数1〜10のアルキレン基(本アルキレン鎖中に、ウレタン結合又はウレア結合を含有していても良い)であり、Rは同一或いは異なってもよい炭素数1〜5のアルキル基、アルカノール基又は水素原子であり、nは0又は1を表す。}
  2. シランカップリング剤が下記式(3)又は(4)で表される請求項1に記載の修飾金属酸化物ゾルの製造方法。
    HS−R−Si(CH(−Y)3−n
    (3)
    (Y−)3−n(CH)Si−R−S−S−R−Si(CH(−Y)3−n (4)
    {式中、Rは炭素数1〜10のアルキレン基(本アルキレン鎖中に、ウレタン結合又はウレア結合を含有していても良い)であり、Yは同一或いは異なってもよい炭素数1〜4のアルコキシ基又は水酸基、nは0又は1を表す。}
  3. 金属酸化物ゾルがオルガノシリカゾルである請求項1又は2に記載の修飾金属酸化物ゾルの製造方法。
  4. 式(2)で表される官能基が、金属酸化物ゾル1gあたり0.55〜6mmolである請求項1〜3のいずれかに記載の修飾金属酸化物ゾルの製造方法。
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