JP2013103846A - 集光型太陽光発電装置用光学素子に用いられるガラス、それを用いた集光型太陽光発電装置用光学素子および集光型太陽光発電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】集光型太陽光発電装置用光学素子に用いられるガラスであって、光学素子と太陽電池セルの接着に使用される接着剤の劣化を抑制することが可能なガラス、それを用いた集光型太陽光発電装置用光学素子、および、集光型太陽光発電装置を提供する。
【解決手段】集光型太陽光発電装置用光学素子に用いられるガラスであって、質量%で、SiO 30〜85%、B 0〜30%、Al 0〜20%、ZrO 0〜10%、LiO 0〜20%、NaO 0〜20%、KO 0〜20%、CeO 0.01〜5%およびSnO 0〜5%を含有し、TiOを実質的に含有しないことを特徴とするガラス。
【選択図】図1

Description

本発明は、集光型太陽光発電装置用光学素子に用いられるガラス、それを用いた集光型太陽光発電装置用光学素子および集光型太陽光発電装置に関する。
従来、集光型太陽光発電装置において、集光レンズと太陽電池セルとの間にガラス製の光学素子が設けられている。当該光学素子は、例えば台形錐や円錐の形状を有しており、集光レンズによって集光された光を、内表面で全反射して均質化し、太陽電池セルに伝える役割を有する。これにより、発電効率を向上させることができる。
集光型太陽光発電装置の発電効率を向上させるため、光学素子には可視光透過率が高い材質を使用することが求められる。例えば、光学素子に用いられる材質として特許文献1には、ホウ珪酸ガラスが記載されており、特許文献2には、ケイ酸塩ガラスが記載されている。
特開2006−313809号公報 特開2010−199588号公報
近年、集光型太陽光発電装置を使用して高い発電効率を得るため、日照時間の長い赤道付近の地域に設置することが提案されている。集光型太陽光発電装置において、太陽電池セルと光学素子は、通常、シリコーン樹脂等の接着剤で固定される。当該接着剤は、集光レンズにより集光された太陽光に含まれるハイパワーな紫外線により経時的に劣化しやすいという問題がある。当該接着剤が劣化すると、集光型太陽光発電装置の故障や、発電効率の低下の原因となる恐れがある。
以上に鑑み、本発明は、集光型太陽光発電装置用光学素子に用いられるガラスであって、光学素子と太陽電池セルの接着に使用される接着剤の劣化を抑制することが可能なガラス、それを用いた集光型太陽光発電装置用光学素子、および、集光型太陽光発電装置を提供することを目的とする。
本発明は、集光型太陽光発電装置用光学素子に用いられるガラスであって、質量%で、SiO 30〜85%、B 0〜30%、Al 0〜20%、ZrO 0〜10%、LiO 0〜20%、NaO 0〜20%、KO 0〜20%、CeO 0.01〜5%およびSnO 0〜5%を含有し、TiOを実質的に含有しないことを特徴とするガラスに関する。
集光型太陽光発電装置用光学素子に上記組成を有するガラスを用いれば、高い可視光透過率を達成しつつ、紫外線透過性を低減することができるため、光学素子と太陽電池セルの接着に使用される接着剤の劣化を抑制することが可能となる。
具体的には、ガラス組成としてCeOを0.01%以上含有することにより、紫外線吸収率を高め、透過率曲線における吸収端を長波長側にシフトさせることができる。なお、Ce元素はガラス中ではCe4+として存在することで紫外線吸収能を高めることができるが、TiOを添加すると、Ce元素がCe3+に変化しやすくなり、CeOの紫外線吸収能が低下する傾向がある。また、TiOはガラスに黄着色を付与し、発電に有効な波長400nm以上の光を吸収しやすくなる。したがって、本発明のガラスはTiOは実質的に含有しない。
なお、本発明において「実質的に含有しない」とは、該当成分を意図的に添加しないことを意味し、不可避的不純物まで排除するものではない。客観的には、該当成分の含有量が0.1質量%未満であることを意味する。
第二に、本発明のガラスは、SnOの含有量が0.1〜5%であることが好ましい。
SnOはCe元素をCe4+にしやすい成分であるため、SnOを積極的に添加することでCeOの紫外線吸収能を向上させることができる。
第三に、本発明のガラスは、さらに、質量%で、MgO 0〜20%、CaO 0〜20%、SrO 0〜20%、BaO 0〜20%およびZnO 0〜20%を含有することが好ましい。
第四に、本発明のガラスは、肉厚10mmかつ波長400nmにおける内部透過率が90%以上であることが好ましい。
当該構成を満たすガラスからなる光学素子を用いることにより、集光型太陽光発電装置の発電効率を向上させることができる。
第五に、本発明のガラスは、肉厚10mmかつ波長315nmにおける内部透過率が60%以下であることが好ましい。
当該構成を満たすガラスからなる光学素子を用いることにより、集光型太陽光発電装置における光学素子と太陽電池セルの接着に使用される接着剤の劣化を抑制することが可能となる。
第六に、本発明は、前記いずれかのガラスからなる集光型太陽光発電装置用光学素子に関する。
第七に、本発明は、太陽電池と、太陽電池に集光する集光光学系とを備え、集光光学系が前記光学素子を有することを特徴とする集光型太陽光発電装置に関する。
本発明によれば、集光型太陽光発電装置用光学素子に用いられるガラスであって、光学素子と太陽電池セルの接着に使用される接着剤の劣化を抑制することが可能なガラス、それを用いた集光型太陽光発電装置用光学素子、および、集光型太陽光発電装置を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る集光型太陽光発電装置の模式的概念図である。 本発明の一実施形態に係る光学素子の模式的斜視図である。
以下、本発明を実施した好ましい形態の一例について説明する。ただし、下記の実施形態は、単なる例示である。本発明は、下記の実施形態に何ら限定されない。
また、実施形態等において参照する各図面において、実質的に同一の機能を有する部材は同一の符号で参照することとする。また、実施形態等において参照する図面は、模式的に記載されたものであり、図面に描画された物体の寸法の比率等は、現実の物体の寸法の比率等とは異なる場合がある。図面相互間においても、物体の寸法比率等が異なる場合がある。具体的な物体の寸法比率等は、以下の説明を参酌して判断されるべきである。
(集光型太陽光発電装置)
図1は、本実施形態に係る光学素子を備えた集光型太陽光発電装置の模式的概念図である。
集光型太陽光発電装置1は、太陽電池5と、太陽電池5に太陽光を集光する集光光学系2とを備える。集光光学系2は、集光部材3と光学素子4とを有する。集光部材3は、太陽光等の光を集光する。集光部材3は、例えば凸レンズや正の光学的パワーを有するフレネルレンズ等により構成することができる。
光学素子4は、集光部材3と太陽電池5との間に配されている。集光部材3により集光された光は、光学素子4の端面41(図2を参照)から光学素子4内に入射する。光学素子4は、集光部材3により集光された光を均質化し、太陽電池5の受光面50に導く。具体的には、光学素子4に入射した光は、光学素子4の側面43a〜43dにおいて反射されることにより均質化されながら光学素子4内を伝搬する。そして、光学素子4内を伝搬した光は、光学素子4の端面42から均質化された面状光として受光面50に向けて出射される。
光学素子4の端面42には、受光面50が端面42に対向するように太陽電池5が配されている。光学素子4は太陽電池5にシリコーン樹脂等の接着剤(図示せず)により接着固定されている。光学素子4の端面42から出射した光は、接着剤を通って太陽電池5に入射する。そして、太陽電池5において、光エネルギーが電気エネルギーに変換される。
なお、太陽電池5の種類は特に限定されない。太陽電池5は、例えば、単結晶シリコン太陽電池、多結晶シリコン太陽電池、薄膜太陽電池、アモルファスシリコン太陽電池、色素増感型太陽電池、有機半導体太陽電池等により構成することができる。
(光学素子)
図2は、本実施形態に係る光学素子の模式的斜視図である。次に、図2を参照しながら、光学素子4の具体的構成について説明する。
光学素子4は、集光部材3側から太陽電池5側に向かって先細る形状を有する。光学素子4の表面40は、光入出面を構成している2つの端面41,42と、光反射面を構成している側面43a〜43dとを有する。端面41,42は、互いに対向している。側面43a〜43dは、端面41,42を接続している。なお、光学素子4の形状は、円錐状や角錐状であっても構わない。また、端面41,42の形状は、平面もしくは曲面のどちらでもよい。また、光学素子4の角部や稜線部に対しR面取り加工が施されていてもよく、それにより、外部からの衝撃による破損を抑制することができる。
端面41、42には反射防止膜が形成されていてもよい。これにより、集光部材3により集光された太陽光が光学素子4に入射する際や、光学素子4を透過した太陽光が太陽電池5に入射する際に、光の反射ロスを低減することができる。反射防止膜としては、例えば誘電体多層膜やシリカ膜等が挙げられる。あるいは、端面41、42に対し、エッチング処理を施することにより、シリカリッチ層を形成することで、反射防止機能を付与することも可能である。シリカ膜やエッチングによるシリカリッチ層を形成する方法は、誘電体多層膜を形成する方法よりも安価なため、コストダウンを図ることが可能となる。なお、シリカ膜は反射防止膜としての機能以外にも、ガラス材中に含まれるアルカリ成分の溶出を抑制し、耐候性を向上させる働きも有する。
光学素子4を構成するガラスは、質量%で、SiO 30〜85%、B 0〜30%、Al 0〜20%、ZrO 0〜10%、LiO 0〜20%、NaO 0〜20%、KO 0〜20%、CeO 0.01〜5%およびSnO 0〜5%を含有し、TiOを実質的に含有しないことを特徴とする。以下に、各成分の含有量を上記のように特定した理由を詳述する。なお、特に断りがない場合、以下の「%」は「質量%」を意味する。
SiOはガラス骨格を構成する成分であり、失透を抑制するとともに耐候性を向上させる効果がある。また熱膨張係数を低減する効果がある。SiOの含有量は30〜85%、35〜83%、40〜80%、45〜80%、特に50〜79.5%であることが好ましい。SiOの含有量が多すぎると、溶解性が低下したり、軟化点が高くなる傾向がある。軟化点が高くなるとプレス成形により光学素子を作製することが困難になる。また、屈折率が低下しやすくなる。屈折率が低くなると、後述するように、光学素子4の側面43a〜43dにおいて、光が外部に漏れやすくなるため、発電効率が低下する恐れがある。一方、SiOの含有量が少なすぎると、ガラスが不安定になって耐失透性が低下したり、分相するとともに耐酸性や耐水性等の耐候性が低下する傾向がある。また熱膨張係数が増大しやすくなり、サーマルショックによる破損の原因となる。
もSiOと同様に、ガラス骨格を構成する成分であり、失透を抑制するとともに耐候性を向上させる効果がある。Bの含有量は0〜30%、1〜25%、特に1.5〜20%であることが好ましい。Bの含有量が多すぎると、屈折率が低下するとともに耐候性が低下する傾向がある。
AlもSiOと同様に、ガラスの骨格を構成する成分であり、失透を抑制するとともに耐候性を向上させる効果がある。Alの含有量は0〜20%、2.5〜17.5%、特に5〜15%であることが好ましい。Alの含有量が多すぎると、溶解性が低下したり、軟化点が高くなる傾向がある。また屈折率が低下したり、耐候性が低下しやすくなる。
ZrOは耐酸性や耐水性等の耐候性を飛躍的に向上させる効果がある。ZrOの含有量は0〜10%、特に0.1〜5%であることが好ましい。ZrOの含有量が多すぎると、粘度が高くなって失透しやすくなる。
LiO、NaOおよびKOは、融剤として作用して軟化点を低下させるとともに、液相温度を低下させる効果がある。LiO、NaOおよびKOのそれぞれの好ましい含有量は以下の通りである。
LiOの含有量は0〜20%、0.1〜15%、特に0.1〜10%であることが好ましい。LiOが多すぎると、耐酸性や耐水性等の耐候性が低下して、ガラス表面に炭酸塩等の析出物が生じる恐れがある。また熱膨張係数が高くなりやすくなる。
NaOの含有量は0〜20%、0.1〜15%、特に0.5〜10%であることが好ましい。NaOの含有量が多すぎると、耐酸性や耐水性等の耐候性が低下して、ガラス表面に炭酸塩等の析出物が生じる恐れがある。また熱膨張係数が高くなりやすくなる。
Oの含有量は0〜20%、特に0.1〜10%であることが好ましい。KOの含有量が多すぎると、耐酸性や耐水性等の耐候性が低下して、ガラス表面に炭酸塩等の析出物が生じる恐れがある。また熱膨張係数が高くなりやすくなる。
CeOは、既述の通り、紫外線吸収率を高め、透過率曲線における吸収端を長波長側にシフトさせる成分である。特に、ガラス中ではCe4+として存在することで紫外線吸収能が高くなることがわかっている。CeOの含有量は0.01〜5%、0.05〜3%、特に0.1〜2%であることが好ましい。CeOの含有量が多すぎると、波長400nm以上における内部透過率が低下して、発電効率が低下する傾向がある。一方、CeOの含有量が少なすぎると、紫外線吸収能が低下し、紫外域(例えば、波長315nmまたは300nm)での透過率が高くなる傾向がある。
SnOはCe元素をCe4+にしやすい成分であるとともに、清澄剤として有効な成分である。SnOの含有量は0〜5%、0.1〜3%、特に0.1〜1%であることが好ましい。SnOの含有量が多すぎると、失透性が高くなる傾向がある。また、着色して、発電効率低下の原因となる。
なお、既述の通り、TiO2を添加すると、Ce元素がCe3+に変化しやすくなり、CeOの紫外線吸収能が低下する傾向がある。また、TiOはガラスに黄着色を付与し、発電に有効な波長400nm以上の光を吸収しやすくなる。したがって、本発明のガラスはTiOは実質的に含有しない。
本発明のガラスは、上記成分に加えて種々の成分を含有することができる。
MgO、CaO、SrO、BaOおよびZnOは融剤として作用して軟化点を低下させるとともに、液相温度を低下させる効果がある。その含有量は各々0〜20%、特に0.1〜10%であることが好ましい。これらの成分の含有量が多すぎると、耐酸性や耐水性等の耐候性が低下しやすくなる。
WO、Nb、La、GdおよびTaは、紫外域付近の吸収端の位置を大きく変化させる成分である。WO+Nb+La+Gd+Taは、0〜20%、0〜10%、0〜8%、特に0〜5%であることが好ましい。
Nd、Pr、Eu、Tb、Er、YおよびYbは、可視〜紫外域付近の光により強い発光を生じる成分である。これらの成分の合量を調整することで発光効率を高めることが可能となる。具体的には、Nd+Pr+Eu+Tb+Er+Y+Ybは0〜5%、0.1〜3%、特に0.1〜1%であることが好ましい。
また、清澄剤、酸化剤または還元剤として、Sb、SO、NOまたはカーボン等を合量で1%以下含有することができる。特にカーボン等の還元剤は、Snによる着色を抑制する効果を有する。なお、Sbや後述するAsは、従来より清澄剤として一般的に使用されてきた成分であるが、環境負荷物質であるため、その使用はなるべく控えるほうが好ましい。そこで、清澄剤としてSOやSnOを使用することにより、SbやAsの含有量を低減しつつ、あるいはそれらを実質的に含有せずに、泡品位に優れたガラスを得ることが可能となる。
Feは着色成分であり、特に近紫外域の透過率の低下が大きいことから、可視域の透過率低下の原因となりやすい。そのため、その含有量はなるべく少ないほうが好ましい。具体的には、Feの含有量は1000ppm以下、特に500ppm以下であることが好ましい。
なお、環境上の理由から、鉛成分(例えばPbO)、ヒ素成分(例えばAs)およびフッ素成分(例えばF)は実質的に含有しないことが好ましい。
本発明のガラスは、肉厚10mmかつ波長400nmにおける内部透過率が90%以上、92.5%以上、特に95%以上であることが好ましい。内部透過率が低すぎると、発電効率が低下しやすくなる。
本発明のガラスは、肉厚10mmかつ波長315nmにおける内部透過率が60%以下、40%以下、20%以下、特に10%以下であることが好ましい。また、肉厚10mmかつ波長300nmにおける内部透過率が20%以下、特に10%以下であることが好ましい。波長315nmまたは波長300nmにおける内部透過率が高すぎると、光学素子と太陽電池セルの接着に使用される接着剤が劣化しやすくなる。
本発明のガラスの屈折率(nd)は特に限定されないが、例えば1.5〜1.7、特に1.5〜1.6であることが好ましい。屈折率が低すぎると、光学素子4の側面43a〜43dにおいて、光が外部に漏れやすくなる。一方、屈折率が高すぎると、光学素子4の端面41において光が反射して光学素子4の内部に入射しにくくなる。
光学素子4の表面40の表面粗さは、JIS B0601で規定される算術表面粗さ(Ra)で200nm以下、100nm以下、50nm以下、20nm以下、特に10nm以下であることが好ましい。これにより、表面40における光の正反射の割合が高くなり、光学素子4外部への光の漏洩を抑制し、光反射率を高めることができる。従って、太陽電池5への集光効率を向上させることができる。その結果、太陽光発電装置1の発電効率をさらに向上させることができる。
また、光学素子4の稜線部や角部のR面取り部分の表面粗さも表面と同様にすることが望ましい。
(光学素子の製造方法)
光学素子4は、機械研磨による研磨加工またはプレス成形により得られる。プレス成形は、溶融ガラスを直接金型に流し込み、加圧成形を行うダイレクトプレスや、一旦ガラス化して得られた成形体を再加熱し、軟化変形させるリヒートプレス等が挙げられる。特に上下面が曲面形状であったり、複雑な形状の光学素子を得る場合は、機械研磨よりプレス成型が有利である。
プレス成型により光学素子4を作製する場合、低軟化点または低粘度のガラスを用いることで、金型の劣化を抑制することができる。
プレス成型後、例えば火炎研磨を行なうことにより、容易に良好な表面粗さを得ることができる。
なお、本実施形態では、光学素子4が角錐台形状である場合について説明したが、この構成に限定されず、太陽電池への集光が可能な形状を有するものであれば特に限定されない。また端面41,42は平面状でなくてもよく、凸状や凹状であってもよい。
以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
表1は本発明の実施例(No.1、3、5、7)および比較例(No.2、4、6、8)それぞれ示している。
各試料は次のようにして調製した。
まず、表に示す各組成になるようにガラス原料を調合し、白金ルツボを用いて1200〜1600℃で4時間溶融した。次に、溶融ガラスをカーボン板上に流し出し、アニール後、各測定に適した試料を作製した。
得られた試料について、熱膨張係数(30−300℃)、軟化点、各波長における内部透過率について、下記の方法により測定した。結果を表1に示す。
熱膨張係数は熱膨張測定装置(dilato meter)を用いて測定した。
軟化点はASTM 338−93に基づくファイバー法により測定した。
内部透過率は、まず分光光度計(株式会社島津製作所製 UV−3100)を用いて、厚さ5mm±0.1mmおよび10mm±0.1mmの光学研磨された各試料について、波長200〜800nmの範囲における表面反射損失を含む透過率を0.5nm間隔で測定し、得られた測定値から波長400nm、315nmおよび300nmにおける内部透過率を算出した。また、内部透過率が0%となる波長(紫外吸収端波長)を読み取った。
表1から明らかなように、実施例であるNo.1、3、5、7のガラスは、波長400nmにおける内部透過率が99.4%以上と高く、可視領域における透過率に優れていた。また、波長315nmにおける内部透過率が5%以下、300nmにおける内部透過率が0%と低く、かつ、紫外吸収端波長が312nm以上であることから、紫外線遮蔽能が高いことがわかる。
一方、比較例であるNo.2、4、6のガラスは波長400nmにおける内部透過率は99.5%以上と高かったが、波長315nmにおける内部透過率が72%以上および300nmにおける内部透過率が21%以上と高く、かつ、紫外吸収端波長が290nm以下であることから、紫外線遮蔽能が低いことがわかる。なお、No.8のガラスは、波長315nmおよび300nmにおける内部透過率がいずれも0%であり、かつ、紫外吸収端波長が370nmであることから、紫外線遮蔽能は高いが、波長400nmにおける内部透過率は30%と低く、可視領域透過性に劣っていた。
1…集光型太陽光発電装置
2…集光光学系
3…集光部材
4…光学素子
40…表面
41、42…端面
43a、43b、43c、43d…側面
5…太陽電池
50…受光面

Claims (7)

  1. 集光型太陽光発電装置用光学素子に用いられるガラスであって、質量%で、SiO 30〜85%、B 0〜30%、Al 0〜20%、ZrO 0〜10%、LiO 0〜20%、NaO 0〜20%、KO 0〜20%、CeO 0.01〜5%およびSnO 0〜5%を含有し、TiOを実質的に含有しないことを特徴とするガラス。
  2. SnOの含有量が0.1〜5%であることを特徴とする請求項1に記載のガラス。
  3. さらに、質量%で、MgO 0〜20%、CaO 0〜20%、SrO 0〜20%、BaO 0〜20%およびZnO 0〜20%を含有することを特徴とする請求項1または2に記載のガラス。
  4. 肉厚10mmかつ波長400nmにおける内部透過率が90%以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光学素子。
  5. 肉厚10mmかつ波長315nmにおける内部透過率が60%以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のガラス。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のガラスからなる集光型太陽光発電装置用光学素子。
  7. 太陽電池と、太陽電池に集光する集光光学系とを備え、集光光学系が請求項6に記載の光学素子を有することを特徴とする集光型太陽光発電装置。
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