JP5483262B2 - 合わせガラス - Google Patents

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Description

本発明は、合わせガラスに関し、特に携帯電話、デジタルカメラ、PDA(携帯端末)、タッチパネルディスプレイ等に好適な合わせガラスに関する。
携帯電話、デジタルカメラ、PDA、タッチパネルディスプレイ等のデバイスは、益々普及する傾向がある。
これらの用途のガラス板は、薄型、軽量、高強度等の特性が要求される。現在、これらの用途のガラス板として、表面に圧縮応力層を有する強化ガラス板が用いられている(特許文献1、非特許文献1参照)。強化ガラス板は、主にタッチパネルを介して、液晶パネルに貼り付けられている。
特開2006−83045号公報
泉谷徹郎等、「新しいガラスとその物性」、初版、株式会社経営システム研究所、1984年8月20日、p.451−498
圧縮応力層の圧縮応力値が大きい程、或いは圧縮応力層の厚みが大きい程、強化ガラス板の機械的強度が高くなる。
しかし、強化ガラス板の内部には、圧縮応力の大きさに相当する引っ張り応力が発生しており、その引っ張り応力によって強化ガラス板が破損するおそれがある。このような内部引っ張り応力は、圧縮応力層の圧縮応力値が大きい程、圧縮応力層の厚みが大きい程、或いは強化ガラス板の板厚が小さい程、大きくなる。
内部引っ張り応力は、以下の式で計算することができる。
[内部引っ張り応力]=([圧縮応力層の圧縮応力値]×[圧縮応力層の厚み])/([板厚]−[圧縮応力層の厚み]×2)
内部引っ張り応力は、ラミネートガラス等のように表面応力計で測定が困難な場合、強化ガラス板の断面方向から偏光顕微鏡で観察することにより、以下の数式1、セナルモン法を用いて計算することができる。
σ:圧縮応力値(MPa)、λ:光源波長、R:光学弾性定数((nm/cm)/(kg/cm))、t:光路長(cm、試料厚み)、θ:回転角
高強度の強化ガラス板を薄型化すると、内部引っ張り応力により、強化ガラス板が自己破壊する事態が生じ得る。カバーガラスとして、このような強化ガラス板を携帯電話等の筐体に組み込むと、強化ガラス板が自己破壊した場合、強化ガラス板が飛散するおそれがある。
自己破壊による飛散を防止するために、強化ガラス板の表面に樹脂フィルムを張り合わせたものが提案されているが、樹脂フィルムは表面に傷が付き易く、特に保護部材としてタッチパネルディスプレイ等のデバイスに長期間使用した場合、外観が損なわれて、ディスプレイの視認性が低下してしまう。
一方、強化ガラス板を外面側に出して、タッチパネル(或いは液晶パネル)と強化ガラス板を樹脂フィルムで張り合わせると、ある程度は飛散防止効果と傷付き防止効果を享受することができる。しかし、このような構成は、既に完成済みのタッチパネル(或いは液晶パネル)を張り合わせることになるため、一旦、張り合わせ不良が発生すると、良品のタッチパネル(或いは液晶パネル)までも不良品となり、デバイスの製造コストが高騰してしまう。
そこで、本発明は、薄型で機械的強度が高いにもかかわらず、内部引っ張り応力により自己破壊してもガラス片が飛散し難く、しかも長期間の使用により、ディスプレイ等の視認性が低下し難いタッチパネルディスプレイ等の保護部材を創案することを技術的課題とする。
本発明者は、鋭意検討を行った結果、強化ガラス板と薄型の未強化ガラス板とを張り合わせた合わせガラスを用いることにより、上記技術的課題を解決できることを見出し、本発明として提案するものである。すなわち、本発明の合わせガラスは、表面に圧縮応力層を有する強化ガラス板と、表面に圧縮応力層を有しない未強化ガラス板とを備える合わせガラスであって、強化ガラス板の板厚が2.0mm以下であり、且つ未強化ガラス板の板厚が500μm以下であることを特徴とする。なお、強化ガラス板と未強化ガラス板の枚数は、特に限定されないが、合わせガラス全体の板厚を考慮すると、強化ガラス板1枚と未強化ガラス板1枚、或いは強化ガラス板1枚と未強化ガラス板2枚の組み合わせが好ましい。
板厚2.0mm以下の強化ガラス板に板厚500μm以下の未強化ガラス板を張り合わせることにより、合わせガラス全体の板厚を小さくしつつ、合わせガラスの機械的強度を高めることができる。また、未強化ガラス板を強化ガラス板に張り合わせることにより、強化ガラス板が内部引っ張り応力により自己破壊した場合でも、ガラス片が飛散する事態を防止することができる。さらに、未強化ガラス板は表面に傷が付き難いため、長期間の使用により、ディスプレイ等の視認性が低下する事態を防止することができる。
第二に、本発明の合わせガラスは、強化ガラス板の表面粗さ(Ra)が10Å以下であり、且つ未強化ガラス板の表面粗さ(Ra)が10Å以下であることを特徴とする。ここで、「表面粗さ(Ra)」は、JIS B0601:2001に準拠した方法で測定した値を指す。
第三に、本発明の合わせガラスは、強化ガラス板と未強化ガラス板が樹脂で接着されていることを特徴とする。
第四に、本発明の合わせガラスは、未強化ガラス板の外形寸法が強化ガラス板の外形寸法以下であることを特徴とする。このようにすれば、未強化ガラス板の破損を防止し易くなる。
第五に、本発明の合わせガラスは、強化ガラス板と未強化ガラス板の熱膨張係数の差が50×10−7/℃以下であることを特徴とする。ここで、「熱膨張係数」は、30〜380℃の温度範囲における平均値を指し、例えばディラトメーターで測定することができる。
第六に、本発明の合わせガラスは、強化ガラス板の圧縮応力層の圧縮応力値が50MPa以上、且つ圧縮応力層の厚みが20μm以上であることを特徴とする。ここで、「圧縮応力層の圧縮応力値」および「圧縮応力層の厚み」は、表面応力計(例えば、株式会社東芝製FSM−6000)により観察される干渉縞の本数とその間隔から算出することができる。
第七に、本発明の合わせガラスは、強化ガラス板が、ガラス組成として、質量%で、SiO 45〜75%、Al 1〜25%、LiO 0〜9%、NaO 0〜20%、KO 0〜8%を含有し、実質的にAs、F、PbOを含有しないことを特徴とする。ここで、「実質的にAsを含有しない」とは、ガラス組成中のAsの含有量が0.1%以下の場合を指す。また、「実質的にFを含有しない」とは、ガラス組成中のFの含有量が0.05%以下の場合を指す。さらに、「実質的にPbOを含有しない」とは、ガラス組成中のPbOの含有量が0.1%以下の場合を指す。
第八に、本発明の合わせガラスは、強化ガラス板がダウンドロー法(好ましくはオーバーフローダウンドロー法)で成形されてなることを特徴とする。ここで、「オーバーフローダウンドロー法」は、フュージョン法とも称されており、溶融ガラスを耐熱性の樋状構造物の両側から溢れさせて、溢れた溶融ガラスを樋状構造物の下端で合流させながら、下方に延伸成形してガラス板を製造する方法である。
第九に、本発明の合わせガラスは、強化ガラス板の液相粘度が104.0dPa・s以上であることを特徴とする。ここで、「液相粘度」とは、液相温度におけるガラスの粘度を白金球引き上げ法で測定した値を指す。また、「液相温度」とは、標準篩30メッシュ(篩目開き500μm)を通過し、50メッシュ(篩目開き300μm)に残るガラス粉末を白金ボートに入れて、温度勾配炉中で24時間保持した後、結晶が析出する最低温度(初相の析出温度)を指す。
第十に、本発明の合わせガラスは、強化ガラス板のヤング率が67GPa以上であることを特徴とする。ここで、「ヤング率」は、共振法で測定した値を指す。
第十一に、本発明の合わせガラスは、強化ガラス板の内部引っ張り応力が20MPa以上であることを特徴とする。強化ガラス板の内部引っ張り応力が20MPa以上の場合、強化ガラス板の自己破壊に起因するガラス片の飛散を防止するために、強化ガラス板に未強化ガラス板を張り合わせる必要性が高くなる。
第十二に、本発明の合わせガラスは、未強化ガラス板がダウンドロー法(好ましくはオーバーフローダウンドロー法)で成形されてなることを特徴とする。
第十三に、本発明の合わせガラスは、未強化ガラス板の板厚が200μm以下であることを特徴とする。
第十四に、本発明の合わせガラスは、ディスプレイに用いることを特徴とする。
第十五に、本発明の合わせガラスは、タッチパネルディスプレイの保護部材に用いることを特徴とする。
本発明の合わせガラスは、強化ガラス板の板厚が2.0mm以下であり、且つ未強化ガラス板の板厚が500μm以下である。
本発明に係る強化ガラス板の板厚は2.0mm以下であり、1.0mm以下、0.8mm以下、0.7mm以下、0.5mm以下、0.4mm以下、特に0.3mm以下が好ましい。強化ガラス板の板厚が小さい程、合わせガラスの薄型化、軽量化を図ることができる。しかし、強化ガラス板の板厚が0.1mm未満になると、強化処理時に強化ガラス板が自己破壊する可能性が高くなり、強化ガラス板の製造歩留まりが低下するとともに、合わせガラスの機械的強度を確保し難くなる。よって、強化ガラス板の板厚は0.1mm以上、特に0.2mm以上が好ましい。
本発明に係る未強化ガラス板の板厚は500μm以下であり、400μm以下、300μm以下、200μm以下、100μm以下、特に50μm以下が好ましい。未強化ガラス板の板厚が小さい程、合わせガラスの薄型化・軽量化を図ることができる。しかし、未強化ガラス板の板厚が10μm以下になると、合わせガラスの機械的強度を確保し難くなる。また、未強化ガラス板の板厚が10μm以下になると、未強化ガラス板をデバイス側に配置し、未強化ガラス板側に両面テープ等を介して筐体・液晶パネル・タッチパネル等に接着する構成の場合、未強化ガラス板が割れ易くなる。
本発明の合わせガラスにおいて、(未強化ガラス板の板厚)/(強化ガラスの板厚)の比は0.01〜1、0.03〜1、0.06〜1、0.08〜1、0.1〜1、0.15〜1、0.2〜0.9、特に0.3〜0.8が好ましい。このようにすれば、合わせガラスの機械的強度を高め易くなる。(未強化ガラス板の板厚)/(強化ガラスの板厚)の比が1より大きいと、強化ガラス板が自己破壊して、ガラス片が飛散する可能性が高くなる。一方、(未強化ガラス板の板厚)/(強化ガラスの板厚)の比が0.01より小さいと、未強化ガラス板が破損する可能性が高くなる。
本発明の合わせガラスの板厚は2.0mm以下、1.5mm以下、1.3mm以下、1mm以下、0.9mm以下、0.7mm以下、特に0.5mm以下が好ましい。合わせガラスの板厚が小さい程、合わせガラスの薄型化・軽量化を図ることができる。
本発明に係る強化ガラス板の表面粗さ(Ra)は10Å以下、8Å以下、6Å以下、特に4Å以下が好ましい。また、本発明に係る未強化ガラス板の表面粗さ(Ra)も10Å以下、8Å以下、6Å以下、特に4Å以下が好ましい。強化ガラス板および/または未強化ガラス板の表面粗さ(Ra)が10Åより大きいと、張り合わせの際に空気を巻き込んで不良となったり、合わせガラスの機械的強度が低下するおそれがある。
本発明の合わせガラスは、強化ガラス板と未強化ガラス板が樹脂で接着されていることが好ましい。樹脂として、紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂等が作業性の点で好適であり、例えばメタクリル樹脂(PMA)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、セルロースアセテート(CA)、ジアリルフタレート樹脂(DAP)、ユリア樹脂(UP)、ポリビニルブチラール(PVB)、ポリビニルホルマール(PVF)、ポリビニルアルコール(PVAL)、酢酸ビニル樹脂(PVAc)、アイオノマー(IO)、ポリメチルペンテン(TPX)、ポリエチレン(PE)、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、メラミン樹脂(MF)、不飽和ポリエステル(UP)、塩化ビニリデン(PVDC)、ポリスルフォン(PSF)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)等のパーフルオロ樹脂、メタクリル−スチレン共重合樹脂(MS)、ポリアレート(PAR)、ポリアリルスルフォン(PASF)、ポリブタジエン(BR)、ポリエーテルスルフォン(PESF)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリカーボネート(PC)等が使用可能である。
本発明の合わせガラスにおいて、[(強化ガラス板の最大外形寸法)−(未強化ガラス板の最大外形寸法)]の値は1.0mm以下、0.5mm以下、0.3mm以下、0.1mm以下、0.08mm以下、0.05mm以下、0.03mm以下、特に0.01mm以下が好ましい。[(強化ガラス板の最大外形寸法)−(未強化ガラス板の最大外形寸法)]の値が0.5mmより大きいと、合わせガラスの外観が損なわれ易くなる。一方、[(強化ガラス板の最大外形寸法)−(未強化ガラス板の最大外形寸法)]の値が負になると、未強化ガラス板が破損し易くなる。
本発明の合わせガラスにおいて、強化ガラス板と未強化ガラス板の熱膨張係数の差は50×10−7/℃以下、30×10−7/℃以下、10×10−7/℃以下、5×10−7/℃以下、3×10−7/℃以下、1×10−7/℃以下、特に0.5×10−7/℃以下が好ましい。熱膨張係数の差が小さい程、強化ガラス板と未強化ガラス板を熱硬化樹脂等で接着した場合であっても、反り等が発生し難くなる。
本発明に係る強化ガラス板は、その表面に圧縮応力層を有する。表面に圧縮応力層を形成する方法には、物理強化法、化学強化法、ラミネート法がある。本発明に係る強化ガラス板は、化学強化法で圧縮応力層が形成されていることが好ましい。化学強化法は、ガラスの歪点以下の温度でイオン交換によりガラス板の表面にイオン半径の大きいアルカリイオンを導入する方法である。イオン交換の条件は、特に限定されず、ガラスの粘度特性等を考慮して決定すればよい。特に、KNO溶融塩中のKOをガラス板中のLiO、NaOとイオン交換すると、ガラス板の表面に圧縮応力層を効率良く形成することができる。化学強化法で圧縮応力層を形成すれば、ガラス板の板厚が小さくても、圧縮応力層を良好に形成することができ、所望の機械的強度を得ることができる。
本発明に係る強化ガラス板は、表面に圧縮応力層を有する。圧縮応力層の圧縮応力値は50MPa以上、100MPa以上、200MPa以上、300MPa以上、400MPa以上、500MPa以上、600MPa以上、700MPa以上、特に800MPa以上が好ましい。圧縮応力値が大きい程、強化ガラス板の機械的強度が高くなり、結果として、合わせガラスの機械的強度が高くなる。また、圧縮応力層の厚みは20μm以上、25μm以上、30μm以上、35μm以上、40μm以上、45μm以上、50μm以上、特に55μm以上が好ましい。圧縮応力層の厚みが小さ過ぎると、強化ガラス板に形成された研磨跡、取り扱い傷等を起点とする破壊が発生し易くなる。一方、圧縮応力層の厚みが大き過ぎると、強化ガラス板の内部引っ張り応力が高くなり過ぎて、強化ガラス板が自己破壊し易くなる。このため、圧縮応力層の厚みは200μm以下、150μm以下、120μm以下、特に100μm以下が好ましい。なお、表面に圧縮応力層を形成する方法として、350〜500℃のKNO溶融塩中に2〜24時間浸漬する方法が好ましい。
本発明に係る強化ガラス板において、上記のようにガラス組成範囲を限定した理由を以下に説明する。なお、以下の%表示は、特に断りがある場合を除き、質量%を指す。
SiOは、ネットワークを形成する成分であり、その含有量は45〜75%、好ましくは50〜75%、より好ましくは52〜65%、更に好ましくは52〜63%である。SiOの含有量が多くなると、溶融性や成形性が低下したり、熱膨張係数が低くなり過ぎて、周辺材料の熱膨張係数に整合し難くなる。一方、SiOの含有量が少なくなると、熱膨張係数が高くなり過ぎて、耐熱衝撃性が低下し易くなる。また、SiOの含有量が少なくなると、ガラス化し難くなったり、耐失透性が低下し易くなる。
Alは、耐熱性、イオン交換性能およびヤング率を高める成分であり、その含有量は1〜25%である。Alの含有量が多くなると、ガラスに失透結晶が析出し易くなったり、熱膨張係数が低くなり過ぎて、周辺材料の熱膨張係数に整合し難くなる。また、Alの含有量が多くなると、高温粘性が高くなり、溶融性が低下するおそれもある。一方、Alの含有量が少なくなると、イオン交換性能を十分に発揮できないおそれが生じる。上記観点から、Alの好適な上限範囲は20%以下、17%以下、16.5%以下、16%以下、特に15%以下であり、好適な下限範囲は1.5%以上、3%以上、5%以上、10%以上、特に12%以上である。
LiOは、イオン交換成分であるとともに、高温粘度を低下させて、溶融性や成形性を高める成分であり、更にはヤング率を高める成分である。LiOの含有量は0〜9%、好ましくは0〜3.5%、より好ましくは0〜1%、更に好ましくは0〜0.1%である。LiOの含有量が多くなると、ガラスが失透し易くなり、液相粘度が低下することに加えて、熱膨張係数が高くなり過ぎて、耐熱衝撃性が低下したり、周辺材料の熱膨張係数に整合し難くなる。また、LiOの含有量が多くなると、歪点が低下し過ぎて、耐熱性が低下したり、逆にイオン交換性能が低下する場合がある。
NaOは、イオン交換成分であるとともに、高温粘度を低下させて、溶融性や成形性を高めたり、耐失透性を高める成分である。NaOの含有量は0〜20%、好ましくは8〜20%、より好ましくは10〜18%、更に好ましくは11〜16%、最も好ましくは11〜15%である。NaOの含有量が多くなると、熱膨張係数が高くなり過ぎて、耐熱衝撃性が低下したり、周辺材料の熱膨張係数に整合し難くなる。また、NaOの含有量が多くなると、歪点が低下し過ぎて、耐熱性が低下したり、逆にイオン交換性能が低下する場合がある。さらに、NaOの含有量が多過ぎると、ガラス組成の成分バランスが損なわれて、逆に耐失透性が低下する傾向がある。
Oは、イオン交換を促進する効果、特にアルカリ金属酸化物の中では圧縮応力層を深く形成する効果が大きい成分である。また、KOは、高温粘度を低下させて、溶融性や成形性を高めたり、クラック発生率を低下させる成分である。さらに、KOは、耐失透性を高める成分でもある。KOの含有量は0〜8%、好ましくは0.5〜8%、より好ましくは1〜8%、更に好ましくは2〜8%、特に好ましくは3〜7%である。KOの含有量が多くなると、熱膨張係数が高くなり過ぎて、耐熱衝撃性が低下したり、周辺材料の熱膨張係数に整合し難くなる。また、KOの含有量が多過ぎると、ガラス組成の成分バランスが損なわれて、逆に耐失透性が低下する傾向がある。
本発明に係る強化ガラス板において、イオン交換処理により圧縮応力層を形成した後に、厚み方向の圧縮応力層を一部除去して、内部引っ張り応力を低減させるとともに、端面から破壊に至る事態を防止するため、端面の圧縮応力層を除去しないことが好ましい。このような処理を的確に行うためには、圧縮応力層の圧縮応力値と厚みを大きくすることが好ましく、質量比(Al+KO)/NaOの値を0.1〜6.5、0.1〜5、0.2〜3、0.2〜2.5、0.4〜2、0.7〜1.7、特に1.0〜1.5に規制することが好ましい。質量比(Al+KO)/NaOの値が0.1より小さくなると、圧縮応力層の圧縮応力値や厚みを十分に大きくすることが困難になる。一方、質量比(Al+KO)/NaOの値が6.5より大きくなると、耐失透性が低下し易くなり、またNaOの含有量が不足して、圧縮応力値が低下する傾向がある。
LiO+NaO+KO(LiO、NaO、KOの合量)の含有量が多過ぎると、ガラスが失透し易くなることに加えて、熱膨張係数が高くなり過ぎて、耐熱衝撃性が低下したり、強化ガラス板と未強化ガラス板の張り合わせ時に熱膨張差による反りが発生し易くなる。また、LiO+NaO+KOの含有量が多過ぎると、歪点が低下し過ぎて、圧縮応力層の圧縮応力値が低下し過ぎるおそれがある。よって、LiO+NaO+KOの含有量は30%以下、22%以下、特に20%以下が好ましい。一方、LiO+NaO+KOの含有量が少な過ぎると、イオン交換性能や溶融性が低下し易くなる。よって、LiO+NaO+KOの含有量は5%以上、10%以上、13%以上、15%以上、特に17%以上が好ましい。
As、Fは、清澄効果を有する成分であるが、環境に対し悪影響を与えるおそれがあるため、実質的に含有しないことが好ましい。また、PbOは、環境負荷物質であるため、実質的に含有しないことが好ましい。
上記成分以外に以下の成分を添加することができる。
は、液相温度、高温粘度および密度を低下させる成分であり、その含有量は0〜7%、0〜5%、0〜3%、特に0〜1%が好ましい。Bの含有量が多くなると、イオン交換によって表面にヤケが発生したり、耐水性が低下したり、低温粘性が低下し過ぎて、圧縮応力層の圧縮応力値が低下し易くなる。
TiOは、イオン交換性能を高めて、ガラス板の機械的強度を高める成分であるが、その含有量が多過ぎると、ガラスが失透し易くなったり、着色し易くなる。よって、TiOの含有量は0〜10%、0〜5%、0〜1%、特に0〜0.5%が好ましく、実質的に含有しないことが望ましい。ここで、「実質的にTiOを含有しない」とは、ガラス組成中のTiOの含有量が0.1%以下の場合を指す。
本発明に係るガラス系にZnOを適量添加すれば、圧縮応力層の圧縮応力値が大きくなり易い。また、ZnOは、高温粘度を低下させたり、ヤング率を高める成分である。しかし、ZnOの含有量が多くなると、密度や熱膨張係数が高くなり過ぎることに加えて、耐失透性が低下する傾向がある。よって、ZnOの含有量は0〜15%、0〜10%、0〜2%、0〜0.5%、特に0〜0.1%が好ましい。
MgO+CaO+SrO+BaO(MgO、CaO、SrO、BaOの合量)は、種々の目的で添加可能な成分である。しかし、MgO+CaO+SrO+BaOの含有量が多くなると、密度や熱膨張係数が高くなったり、耐失透性が低下することに加えて、イオン交換性能が低下する傾向がある。よって、MgO+CaO+SrO+BaOの含有量は0〜16%、0〜10%、特に0〜6%が好ましい。
MgOは、高温粘度を低下させて、溶融性や成形性を高めたり、歪点やヤング率を高める成分である。また、MgOは、アルカリ土類金属酸化物の中ではイオン交換性能を高める効果が比較的大きい成分である。しかし、MgOの含有量が多くなると、密度、熱膨張係数およびクラック発生率が高くなったり、ガラスが失透し易くなる。よって、MgOの含有量は10%以下、9%以下、6%以下、4%以下、特に3%以下が好ましい。
CaOは、高温粘度を低下させて、溶融性や成形性を高めたり、歪点やヤング率を高める成分である。しかし、CaOの含有量が多くなると、密度、熱膨張係数およびクラック発生率が高くなったり、ガラスが失透し易くなる。よって、その含有量は10%以下、8%以下、5%以下、特に3%以下が好ましい。
SrOは、高温粘度を低下させて、溶融性や成形性を高めたり、歪点やヤング率を高める成分である。しかし、SrOの含有量が多くなると、密度、熱膨張係数およびクラック発生率が高くなったり、ガラスが失透し易くなったり、イオン交換性能が低下し易くなる。したがって、SrOの含有量は10%以下、8%以下、5%以下、3%以下、1%以下、0.8%以下、特に0.5%以下が好ましく、実質的に含有しないことが望ましい。ここで、「実質的にSrOを含有しない」とは、ガラス組成中のSrOの含有量が0.2%以下の場合を指す。
BaOは、高温粘度を低下させて、溶融性や成形性を高めたり、歪点やヤング率を高める成分である。しかし、BaOの含有量が多くなると、密度、熱膨張係数およびクラック発生率が高くなったり、ガラスが失透し易くなったり、イオン交換性能が低下し易くなる。また、BaOは、その原料化合物が環境負荷物質であるため、環境的視点に立てば、その使用を極力控えることが望ましい。よって、BaOの含有量は3%以下、2.5%以下、2%以下、1%以下、0.8%以下、特に0.5%以下が好ましく、実質的に含有しないことが望ましい。ここで、「実質的にBaOを含有しない」とは、ガラス組成中のBaOの含有量が0.1%以下の場合を指す。
ZrOは、歪点、ヤング率およびイオン交換性能を高める成分であり、また高温粘性を低下させる成分である。しかし、ZrOの含有量が多くなると、耐失透性が極端に低下する場合がある。よって、ZrOの含有量は0〜10%、0〜9%、2〜9%、3〜9%、3〜8%、3.5〜7%、3.5〜6%、特に3.5〜5.5%が好ましい。
は、イオン交換性能を高める成分であり、特に圧縮応力層を深く形成する効果が大きい成分である。しかし、Pの含有量が多くなると、ガラスが分相したり、耐水性が低下し易くなる。よって、Pの含有量は5%以下、4%以下、3%以下、2%以下、1%以下、特に0.5%以下が好ましい。
MgO+CaO+SrO+BaOをLiO+NaO+KOで除した値が大きくなると、密度が高くなり過ぎたり、耐失透性が低下し易くなる。よって、質量比(MgO+CaO+SrO+BaO)/(LiO+NaO+KO)の値は0.5以下、0.4以下、0.3以下、0.2以下、特に0.1以下が好ましい。
清澄剤として、SO、Cl、CeO、Sb、SnOの群から選択された一種または二種以上を0〜3%添加することが好ましい。As、Fは、清澄効果を奏するが、上記の通り、環境に対して悪影響を与えるおそれがあるため、実質的に含有しないことが好ましい。また、Sbは、Asに比べて、その毒性は低いが、添加量を低減することが好ましい場合があり、実質的に含有しないことが好ましい場合もある。ここで、「実質的にSbを含有しない」とは、ガラス組成中のSbの含有量が0.1%以下の場合を指す。環境負荷と清澄効果を考慮すれば、清澄剤として、SnOが好ましく、その含有量は0.01〜3%、特に0.05〜1%が好ましい。また、SbとSOは、透過率の低下を抑制する効果が大きいため、高透過率が要求される用途に好適な清澄剤であり、その含有量は合量で0.001〜5%が好ましい。
NbやLa等の希土類酸化物は、ヤング率を高める成分である。しかし、希土類酸化物は、原料コストが高く、また多量に含有させると耐失透性が低下し易くなる成分である。よって、希土類酸化物の含有量は3%以下、2%以下、1%以下、特に0.5%以下が好ましく、実質的に含有しないことが望ましい。ここで、「実質的に希土類酸化物を含有しない」とは、ガラス組成中の希土類酸化物の含有量が0.1%以下の場合を指す。
なお、Co、Ni、Cu等の遷移金属酸化物は、着色成分であり、ガラス板の透過率を低下させる成分である。特に、ディスプレイ用途の場合、遷移金属酸化物の含有量が多くなると、ディスプレイの視認性が損なわれるおそれがある。よって、遷移金属酸化物の含有量が0.5%以下、0.1%以下、特に0.05%以下になるように、原料やカレットの使用量を調整することが望ましい。
上記の各成分の好適な含有範囲を適宜組み合わせて、好適なガラス組成範囲を構成することは当然に可能であるが、その中にあって、より好適なガラス組成範囲は、
(1)SiO 45〜75%、Al 1〜25%、LiO 0〜9%、NaO 7〜20%、KO 0〜8%を含有し、実質的にAs、F、PbOを含有しない、
(2)SiO 45〜75%、Al 3〜25%、LiO 0〜3.5%、NaO 7〜20%、KO 0〜7%を含有し、質量比(Al+KO)/NaOの値が0.1〜3であり、且つ実質的にAs、F、PbOを含有しない、
(3)SiO 45〜70%、Al 10〜20%、LiO 0〜3%、NaO 7〜20%、KO 0〜7%を含有し、質量比(Al+KO)/NaOの値が0.5〜2であり、且つ実質的にAs、F、PbOを含有しない、
(4)SiO 45〜65%、Al 10〜20%、LiO 0〜3%、NaO 7〜16%、KO 0〜7%、MgO+CaO+SrO+BaO 0〜10%、質量比(Al+KO)/NaOの値が0.3〜1.8であり、且つ実質的にAs、F、PbOを含有しない、
(5)SiO 45〜65%、Al 11〜20%、LiO 0〜3%、NaO 7〜16%、KO 0〜7%、MgO 0〜3%、MgO+CaO+SrO+BaO 0〜9%、質量比(Al+KO)/NaOの値が1〜1.5であり、且つ実質的にAs、F、PbOを含有しない、
(6)SiO 50〜63%、Al 11〜18%、LiO 0〜2%、NaO 8〜15.5%、KO 0〜6%、MgO 0〜3%、MgO+CaO+SrO+BaO 0〜8%、質量比(Al+KO)/NaOの値が1〜1.5であり、且つ実質的にAs、F、PbOを含有しない、
(7)SiO 50〜63%、Al 11〜16%、LiO 0〜1%、NaO 8〜15%、KO 0.1〜5%、MgO 0〜2.5%、MgO+CaO+SrO+BaO 0〜6%、質量比(Al+KO)/NaOの値が1〜1.5であり、且つ実質的にAs、F、PbOを含有しない、である。上記のように、ガラス組成範囲を規制すれば、耐失透性を大幅に高めつつ、オーバーフローダウンドロー法による成形に好適な粘度特性を確保し易く、且つイオン交換性能を顕著に高めることができる。
本発明に係る強化ガラス板は、下記の特性を有することが好ましい。
本発明に係る強化ガラス板において、液相温度は1200℃以下、1100℃以下、1050℃以下、1000℃以下、930℃以下、900℃以下、特に880℃以下が好ましい。液相温度が低い程、オーバーフローダウンドロー法等による成形時にガラスが失透し難くなる。
本発明に係る強化ガラス板において、液相粘度は104.0dPa・s以上、104.3dPa・s以上、104.5dPa・s以上、105.0dPa・s以上、105.5dPa・s以上、105.7dPa・s以上、105.9dPa・s以上、特に106.0dPa・s以上が好ましい。液相粘度が高い程、オーバーフローダウンドロー法等による成形時にガラスが失透し難くなる。
本発明に係る強化ガラス板において、密度は2.8g/cm以下、2.7g/cm以下、2.6g/cm以下、2.57g/cm以下、2.55g/cm以下、2.5g/cm以下、2.45g/cm以下、特に2.4g/cm以下が好ましい。密度が低い程、合わせガラスの軽量化を図ることができる。なお、「密度」は、周知のアルキメデス法等で測定することができる。
本発明に係る強化ガラス板において、熱膨張係数は30〜110×10−7/℃、70〜105×10−7/℃、75〜100×10−7/℃、80〜100×10−7/℃、特に80〜90×10−7/℃が好ましい。熱膨張係数を上記範囲内に規制すれば、金属、有機系接着剤等の部材の熱膨張係数に整合し易くなり、金属、有機系接着剤等の部材の剥離を防止することができる。
本発明に係る強化ガラス板において、102.5dPa・sにおける温度は1700℃以下、1600℃以下、1560℃以下、1500℃以下、1450℃以下、1420℃以下、特に1400℃以下が好ましい。102.5dPa・sにおける温度が低い程、溶融窯等のガラス製造設備への負荷が小さく、また泡品位を高めることができる。さらに、102.5dPa・sにおける温度が低い程、低温でガラスを溶融することができる。なお、102.5dPa・sにおける温度は、溶融温度に相当している。したがって、102.5dPa・sにおける温度が低い程、強化ガラス板を安価に製造することができる。ここで、「102.5dPa・sにおける温度」は、白金球引き上げ法で測定した値を指す。
本発明に係る強化ガラス板において、ヤング率は67GPa以上、68GPa以上、70GPa以上、71GPa以上、特に73GPa以上が好ましい。ヤング率が高い程、強化ガラス板が撓み難くなるため、タッチパネルディスプレイ等のデバイスにおいてペン等でディスプレイを押した際に、デバイス内部の液晶素子等を圧迫し難くなり、ディスプレイの表示不良が発生し難くなる。一方、ヤング率が高過ぎると、強化ガラス板がペン等で押されて変形した場合、その変形により発生する応力が高くなり易く、特に板厚が小さい場合にその傾向が顕著になる。よって、ヤング率は100GPa以下、95GPa以下、90GPa以下、85GPa以下、80GPa以下、特に78GPa以下が好ましい。なお、「ヤング率」は、共振法等で測定することができる。
本発明に係る強化ガラス板において、比ヤング率は27GPa/(g/cm)以上、28GPa/(g/cm)以上、29GPa/(g/cm)以上、特に30GPa/(g/cm)以上が好ましい。比ヤング率が高い程、自重によってガラス板が撓み難くなるため、製造工程で強化ガラス板をカセット等に収納する際、強化ガラス板同士のクリアランスを狭くして収納することが可能になり、結果として、強化ガラス板の生産性が向上する。
本発明に係る強化ガラス板は、オーバーフローダウンドロー法で成形されてなることが好ましい。このようにすれば、未研磨で表面品位が良好なガラス板を作製することができる。その理由は、オーバーフローダウンドロー法の場合、ガラス板の表面となるべき面は樋状耐火物に接触せず、自由表面の状態で成形されるからである。樋状構造物の構造や材質は、所望の寸法や表面品位を実現できるものであれば、特に限定されない。また、下方への延伸成形を行うために、ガラス板に対して力を印加する方法は、所望の寸法や表面品位を実現できるものであれば、特に限定されない。例えば、充分に大きい幅を有する耐熱性ロールをガラス板に接触させた状態で回転させて延伸する方法を採用してもよいし、複数の対になった耐熱性ロールをガラス板の端面近傍のみに接触させて延伸する方法を採用してもよい。なお、液相温度が低く、液相粘度が高い程、オーバーフローダウンドロー法でガラス板を成形し易くなる。また、液相温度が1300℃以下、液相粘度が104.0dPa・s以上であれば、オーバーフローダウンドロー法で成形することができる。
本発明に係る強化ガラス板は、オーバーフローダウンドロー法以外にも、例えばフロート法、スロットダウン法、リドロー法、ロールアウト法、プレス法等で成形することができる。
本発明の合わせガラスにおいて、未強化ガラス板として、種々の材質を使用することができる。例えば、珪酸塩ガラス、ホウ珪酸塩ガラス、無アルカリガラス等を使用することができる。ここで、「無アルカリガラス」とは、ガラス組成中のアルカリ金属酸化物の含有量が1000ppm(質量)以下、好ましくは500ppm(質量)以下のガラスを指す。
本発明の合わせガラスにおいて、未強化ガラス板として、強化ガラス板と同様の組成を有するガラス(強化処理前のガラス)を使用することが好ましい。このようにすれば、強化ガラス板と未強化ガラス板のガラス特性(熱膨張係数等)を整合し易くなり、また合わせガラスの製造コストを低廉化することができる。
本発明に係る未強化ガラス板は、オーバーフローダウンドロー法で成形されてなることが好ましい。このようにすれば、板厚が小さく、且つ未研磨で表面品位が良好なガラス板を作製することができる。本発明に係る未強化ガラス板は、オーバーフローダウンドロー法以外にも、例えばフロート法、スロットダウン法、リドロー法、ロールアウト法、プレス法等で成形することもできる。
本発明の合わせガラスは、ディスプレイに用いることが好ましく、タッチパネルディスプレイに用いることがより好ましい。タッチパネルディスプレイは、携帯電話、デジタルカメラ、PDA等に搭載されている。モバイル用途のタッチパネルディスプレイでは、軽量化、薄型化、高強度化の要請が強い。本発明の合わせガラスは、薄型で機械的強度が高いにもかかわらず、内部引っ張り応力により自己破壊しても、ガラス片が飛散し難いため、本用途に好適である。また、本発明の合わせガラスは、携帯電話、デジタルカメラ等に搭載される液晶ディスプレイ等を保護するカバーガラスにも好適である。
以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
表1〜3は、本発明に係る強化ガラス板(試料No.1〜17)を示している。
次のようにして各試料を作製した。まず、表中に記載のガラス組成になるように、ガラス原料を調合し、白金ポットを用いて1600℃で8時間溶融した。その後、溶融ガラスをカーボン板の上に流し出して板状に成形した。得られたガラス板について、種々の特性を評価した。
密度は、周知のアルキメデス法によって測定した値である。
歪点Ps、徐冷点Taは、ASTM C336の方法に基づいて測定した値である。
軟化点Tsは、ASTM C338の方法に基づいて測定した値である。
104.0dPa・s、103.0dPa・s、102.5dPa・sにおける温度は、白金球引き上げ法で測定した値である。
熱膨張係数αは、ディラトメーターを用いて、30〜380℃における平均熱膨張係数を測定した値である。
液相温度は、標準篩30メッシュ(篩目開き500μm)を通過し、50メッシュ(篩目開き300μm)に残るガラス粉末を白金ボートに入れ、温度勾配炉中に24時間保持して、結晶の析出する温度を測定した値である。
液相粘度は、液相温度におけるガラスの粘度を白金球引き上げ法で測定した値である。
ヤング率は、共振法により測定した値である。
表1〜3から明らかなように、試料No.1〜17は、密度が2.8g/cm以下、102.5dPa・sにおける温度が1650℃以下、熱膨張係数が44〜100×10−7/℃、液相粘度が103.7dPa・s以上、ヤング率が67GPa以上であった。なお、イオン交換処理の前後で、表層のガラス組成は微視的に異なるものの、全体として見ると、ガラス組成は実質的に相違しない。したがって、密度、粘度、ヤング率等の特性値はイオン交換の有無で実質的に相違しない。
続いて、各試料の両面を光学研磨した後、イオン交換処理を行った。イオン交換処理は、410℃のKNO溶融塩中に4時間、或いは440℃のKNO溶融塩中に6時間浸漬することで行った。最後に、各試料の表面を洗浄した後、表面応力計(株式会社東芝製FSM−6000)を用いて、観察される干渉縞の本数とその間隔から圧縮応力層の圧縮応力値と深さ(厚み)を算出した。なお、測定に際し、屈折率を1.52、光弾性定数を28[(nm/cm)/MPa]とした。その結果、試料No.1〜16は、圧縮応力層の圧縮応力値が300MPa以上、深さが5μm以上であった。
なお、工業的規模で強化ガラス板を製造する場合には、オーバーフローダウンドロー法等でガラス板を成形した後、両面が未研磨の状態でイオン交換処理することが望ましい。
また、表2に記載の試料No.9のガラス組成になるように調合したガラス原料を連続溶融炉に投入し、このガラス原料を1500〜1600℃で加熱溶融し、清澄した後、オーバーフローダウンドロー法で成形を行い、40mm×80mm×0.5mm厚のガラス板(Ra=2Å)を作製した。続いて、このガラス板をKNO溶融塩中に浸漬し、440℃で6時間の条件でイオン交換処理を行い、強化ガラス板を作製した。また、表2に記載の試料No.9のガラス組成になるように調合したガラス原料を連続溶融炉に投入し、このガラス原料を1500〜1600℃で加熱溶融し、清澄した後、オーバーフローダウンドロー法で成形を行い、39.99mm×79.99mm×0.05mm厚の未強化ガラス板(Ra=2Å)を作製した。最後に、強化ガラス板と未強化ガラス板を紫外線硬化樹脂で接着し、合わせガラスを作製した。また、試料No.7、8、10〜16(強化ガラス板)についても同様にして合わせガラスを作製した。
また、表2に記載の試料No.9のガラス組成になるように調合したガラス原料を連続溶融炉に投入し、このガラス原料を1500〜1600℃で加熱溶融し、清澄した後、オーバーフローダウンドロー法で成形を行い、40mm×80mm×0.5mm厚のガラス板(Ra=2Å)を作製した。続いて、このガラス板をKNO溶融塩中に浸漬し、440℃で6時間の条件でイオン交換処理を行い、強化ガラス板を作製した。また、未強化ガラス板として、表4に記載の試料No.18のガラス組成になるように調合したガラス原料を連続溶融炉に投入し、このガラス原料を1500〜1600℃で加熱溶融し、清澄した後、オーバーフローダウンドロー法で成形を行い、39.99mm×79.99mm×50μm厚の未強化ガラス板(無アルカリガラス、Ra=2Å)を作製した。最後に、強化ガラス板と未強化ガラス板を紫外線硬化樹脂で接着し、合わせガラスを作製した。なお、上記の方法により、試料No.18のガラス特性を測定した。また、試料No.7、8、10〜16(強化ガラス板)についても同様にして合わせガラスを作製した。
また、表2に記載の試料No.9のガラス組成になるように調合したガラス原料を連続溶融炉に投入し、このガラス原料を1500〜1600℃で加熱溶融し、清澄した後、オーバーフローダウンドロー法で成形を行い、40mm×80mm×0.7mm厚のガラス板(Ra=2Å)を作製した。続いて、このガラス板をKNO溶融塩中に浸漬し、440℃で6時間の条件でイオン交換処理を行い、強化ガラス板を作製した。また、表2に記載の試料No.19のガラス組成になるように調合したガラス原料を連続溶融炉に投入し、このガラス原料を1500〜1600℃で加熱溶融し、清澄した後、オーバーフローダウンドロー法で成形を行い、39.99mm×79.99mm×0.2mm厚の未強化ガラス板(Ra=2Å)を作製した。最後に、強化ガラス板と未強化ガラス板を紫外線硬化樹脂で接着し、合わせガラスを作製した。また、試料No.7、8、10〜16(強化ガラス板)についても同様にして合わせガラスを作製した。
また、表2に記載の試料No.9のガラス組成になるように調合したガラス原料を連続溶融炉に投入し、このガラス原料を1500〜1600℃で加熱溶融し、清澄した後、オーバーフローダウンドロー法で成形を行い、40mm×80mm×0.7mm厚のガラス板(Ra=2Å)を作製した。続いて、このガラス板をKNO溶融塩中に浸漬し、440℃で6時間の条件でイオン交換処理を行い、強化ガラス板を作製した。また、未強化ガラス板として、表4に記載の試料No.18のガラス組成になるように調合したガラス原料を連続溶融炉に投入し、このガラス原料を1500〜1600℃で加熱溶融し、清澄した後、オーバーフローダウンドロー法で成形を行い、39.99mm×79.99mm×145μm厚の未強化ガラス板(無アルカリガラス、Ra=2Å)を作製した。最後に、強化ガラス板と未強化ガラス板を紫外線硬化樹脂で接着し、合わせガラスを作製した。なお、上記の方法により、試料No.18のガラス特性を測定した。また、試料No.7、8、10〜16(強化ガラス板)についても同様にして合わせガラスを作製した。
表2に記載の試料No.9のガラス組成になるように調合したガラス原料を連続溶融炉に投入し、このガラス原料を1500〜1600℃で加熱溶融し、清澄した後、オーバーフローダウンドロー法で成形を行い、40mm×80mm×0.7mm厚のガラス板(Ra=2Å)を作製した。続いて、このガラス板をKNO溶融塩中に浸漬し、440℃で6時間の条件でイオン交換処理を行い、強化ガラス板を作製した。また、未強化ガラス板として、表4に記載の試料No.19のガラス組成になるように調合したガラス原料を連続溶融炉に投入し、このガラス原料を1500〜1600℃で加熱溶融し、清澄した後、オーバーフローダウンドロー法で成形を行い、39.99mm×79.99mm×200μm厚の未強化ガラス板(無アルカリガラス板、Ra=2Å)を作製した。最後に、強化ガラス板と未強化ガラス板を紫外線硬化樹脂で接着し、合わせガラスを作製した。なお、上記の方法により、試料No.19のガラス特性を測定した。また、試料No.7、8、10〜16(強化ガラス板)についても同様にして合わせガラスを作製した。
表5〜7は、本発明の合わせガラス(試料B〜E、G〜J、L〜O)を示している。なお、試料A、F、Kは、強化ガラス板のみであり、未強化ガラス板が張り合わされていない。
次のようにして各試料を作製した。表2に記載の試料No.9のガラス組成になるように調合したガラス原料を連続溶融炉に投入し、このガラス原料を1500〜1600℃で加熱溶融し、清澄した後、オーバーフローダウンドロー法で成形を行い、表中に記載の寸法のガラス板を作製した。続いて、このガラス板をKNO溶融塩中に浸漬し、440℃で6時間の条件でイオン交換処理を行い、強化ガラス板を作製した。また、未強化ガラス板として、表4に記載の試料No.18、19のガラス組成になるように調合したガラス原料を連続溶融炉に投入し、このガラス原料を1500〜1600℃で加熱溶融し、清澄した後、オーバーフローダウンドロー法で成形を行い、表中に記載の寸法の未強化ガラス板を作製した。最後に、強化ガラス板と未強化ガラス板を紫外線硬化樹脂で接着し、合わせガラスを作製した。なお、試料C、E、H、J、M、Oについては、未強化ガラス板の外形寸法を強化ガラス板の外形寸法よりも若干小さくし、未強化ガラス板の四周端が強化ガラス板の外周側面の外に出ないように張り合わせを行った。
試料A〜Eに対して、四点曲げ試験を行った。まず50mm離れた2本の円柱棒(R=2.0mm)上に試料A〜Eを置いた。次に、円柱棒(R=2.0mm)を用いて、上方から試料A〜Eを加圧した。具体的な条件は、加重計:島津製作所製強度試験機、加重速度:5mm/分、上部押し幅:25mm、下部受け幅:50mm、押し位置:中央、押し辺:長辺側であり、試料B〜Eは未強化ガラス板を上方にして配置した。四点曲げ試験の結果、試料A〜Eの破壊強度に大きな差がなかった。また、試料Aは50片(約5mm角以下のサイズ)以上に破壊されると共に、その小片が種々の方向に飛散したが、試料B〜Eは、小片に破壊されず、全く飛散しなかった。
試料F〜Jに対して、リングオンリング試験を行った。まず直径25mmのリング状の冶具の上に試料F〜Jを置いた。次に、直径12.5mmの冶具を用いて、上方から試料F〜Jを加圧した。具体的な条件は、加重計:島津製作所製強度試験機、加重速度:0.5mm/分、押し位置:中央であり、試料G〜Jは未強化ガラス板を上方にして配置した。リングオンリング試験の結果、試料F〜Jの破壊強度に大きな差がなかった。また、試料Fは50片(約5mm角以下のサイズ)以上に破壊されると共に、その小片が種々の方向に飛散したが、試料G〜Jは、小片に破壊されず、全く飛散しなかった。
試料K〜Oに対して、硬球落下試験を行った。質量38.5gの硬球を試料上に自由落下させた。なお、高さ50cmからスタートして、割れるまで徐々に落下高さを上昇させた。また、ガラス板の外周部3mmをアクリル製の冶具で受けると共に、試料L〜Oは未強化ガラス板を上方にして配置した。硬球落下試験の結果、試料Kは、高さ約180cmからの自由落下により、50片(約5mm角以下のサイズ)以上に破壊されると共に、その小片が種々の方向に飛散した。一方、試料L〜Oは、高さ300cmからの自由落下でも割れなかった。
本発明の合わせガラスは、携帯電話、デジタルカメラ、PDA等のタッチパネルディスプレイ、或いはカバーガラス等の保護板として好適である。また、本発明の合わせガラスは、これらの用途以外にも、高い機械的強度が要求される用途、例えば窓ガラス、磁気ディスク基板、太陽電池用カバーガラス、固体撮像素子用カバーガラス、食器への応用が期待できる。

Claims (15)

  1. 表面に圧縮応力層を有する強化ガラス板と、表面に圧縮応力層を有しない未強化ガラス板とを備える合わせガラスであって、強化ガラス板の板厚が2.0mm以下であり、且つ未強化ガラス板の板厚が500μm以下であることを特徴とする合わせガラス。
  2. 強化ガラス板の表面粗さ(Ra)が10Å以下であり、且つ未強化ガラス板の表面粗さ(Ra)が10Å以下であることを特徴とする請求項1に記載の合わせガラス。
  3. 強化ガラス板と未強化ガラス板が樹脂で接着されていることを特徴とする請求項1または2に記載の合わせガラス。
  4. 未強化ガラス板の外形寸法が強化ガラス板の外形寸法以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の合わせガラス。
  5. 強化ガラス板と未強化ガラス板の熱膨張係数の差が50×10−7/℃以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の合わせガラス。
  6. 強化ガラス板の圧縮応力層の圧縮応力値が50MPa以上、且つ圧縮応力層の厚みが20μm以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の合わせガラス。
  7. 強化ガラス板が、ガラス組成として、質量%で、SiO 45〜75%、Al 1〜25%、LiO 0〜9%、NaO 0〜20%、KO 0〜8%を含有し、実質的にAs、F、PbOを含有しないことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の合わせガラス。
  8. 強化ガラス板がダウンドロー法で成形されてなることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の合わせガラス。
  9. 強化ガラス板の液相粘度が104.0dPa・s以上であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の合わせガラス。
  10. 強化ガラス板のヤング率が67GPa以上であることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の合わせガラス。
  11. 強化ガラス板の内部引っ張り応力が20MPa以上であることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の合わせガラス。
  12. 未強化ガラス板の板厚が200μm以下であることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の合わせガラス。
  13. 未強化ガラス板がダウンドロー法で成形されてなることを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の合わせガラス。
  14. ディスプレイに用いることを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載の合わせガラス。
  15. タッチパネルディスプレイの保護部材に用いることを特徴とする請求項1〜14のいずれかに記載の合わせガラス。
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