JP2013103588A - 電気自動車の前部車体構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】電装ユニットと駆動モータを上下方向に近接配置したまま、前方からの衝撃荷重の入力時におけるモータルーム内部品と電装ユニットとの干渉を抑制することのできる電気自動車の前部車体構造を提供する。
【解決手段】一対のサイドフレーム5の付根部側にサブフレーム6を架設し、湾曲部分5aよりも前方領域にフロントビーム7を架設する。駆動モータ3は、前部側をフロントビーム7に支持させ、後部側をサブフレーム6に支持させる。電装ユニット11は、ユニットフレーム12を介してサイドフレーム5に支持させる。電装ユニット11は、フロントビーム7と駆動モータ3の上方側に設置する。フロントビーム7の上面には水加熱ヒータ14を設置する。電装ユニット11のユニットケース10の底面のうちの、水加熱ヒータ14の上方位置に、前縁側を切欠くように凹部23を設ける。
【選択図】図1

Description

この発明は、電気自動車の前部車体構造に関するものである。
電気自動車のモータルームでは、車幅方向の両側において、車体前後方向に延出する一対のサイドフレームが設けられ、DC−DCコンバータ等の電装部品や、車両駆動のための駆動モータが専用のフレーム部材を介して一対のサイドフレームに架設されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の前部車体構造では、一対のサイドフレームの間の下方位置に駆動モータが設置され、駆動モータの上方側に、DC−DCコンバータが上下方向に大きな離間スペースをもって設置されている。
特開2011−20623号公報
ところで、モータルーム内にDC−DCコンバータやインバータ等の複数の電装部品を搭載するに際して、これらの電装部品を一つのユニットケース内に集約して収納し、こうして構成された電装ユニットを駆動モータの上方側位置に設置することを現在検討している。
この場合、特許文献1に記載の技術のように、駆動モータの上方側に上下方向に大きな離間スペースをもって電装ユニットを配置すれば、前方からの衝撃荷重の入力時に、駆動モータや、その駆動モータの前方側上部に設置された他のモータルーム内部品が電装ユニットと干渉するのを防止することができる。
しかし、特許文献1に記載の技術のように駆動モータの上方側に上下方向に大きな離間スペースをもって電装ユニットを配置した場合には、電装ユニットと駆動モータを接続する電力ケーブルの長さが不要に長くなるうえ、モータルームの全高が高くなってしまう。
そこでこの発明は、電装ユニットと駆動モータを上下方向に近接配置したまま、前方からの衝撃荷重の入力時におけるモータルーム内部品と電装ユニットとの干渉を抑制することのできる電気自動車の前部車体構造を提供しようとするものである。
この発明に係る電気自動車の前部車体構造では、上記課題を解決するために以下の構成を採用した。
請求項1に係る発明は、複数の電装部品をユニットケース(例えば、実施形態のユニットケース10)内に収納して成る電装ユニット(例えば、実施形態の電装ユニット11)と駆動モータ(例えば、実施形態の駆動モータ3)が車室前方のモータルーム(例えば、実施形態のモータルーム4)内に配置される電気自動車の前部車体構造であって、前記モータルームの車幅方向両側には、前記車室の前部下方側から上方に上がって車体前方に延出する一対のサイドフレーム(例えば、実施形態のサイドフレーム5)が設けられ、前記一対のサイドフレームは、前記車室に近接する付根部側に後部側横梁部材(例えば、実施形態のサブフレーム6)が車幅方向に沿って架設されるとともに、前記上方に上がった部分よりも前方側に前部側横梁部材(例えば、実施形態のフロントビーム7)が車幅方向に沿って架設され、前記駆動モータは、後部側が前記後部側横梁部材に支持されるとともに、前部側が前記前部側横梁部材に支持され、前記電装ユニットは、前記駆動モータと前部側横梁部材の上方に位置されるように、当該電装ユニットを保持するユニットフレーム(例えば、実施形態のユニットフレーム12)を介して前記一対のサイドフレームに固定され、前記前部側横梁部材の上面には、モータルーム内部品(例えば、実施形態の水加熱ヒータ14)が上方に突出して取り付けられ、前記電装ユニットのユニットケースの底面のうちの、前記モータルーム内部品の上方位置には、前縁側を切欠くように凹部(例えば、実施形態の凹部23)が設けられていることを特徴とする。
これにより、車両の前方から衝撃荷重が入力され、サイドフレームの上方に上がった部分よりも前部側が後方側に潰れ変形しつつ上方に持ち上がると、前部側横梁部材と後部側横梁部材に支持された駆動モータがサイドフレームの変形挙動に倣って上部後方側に変位するとともに、ユニットフレームに支持された電装ユニットも同様にサイドフレームの変形挙動に倣って上部後方側に変位する。そして、こうして車両前部の変形が進み、電装ユニットが車室側の壁部材等によって上部後方側への変位を規制されると、駆動モータの前部側が電装ユニットの下面に近接する方向に相対変位し、このとき前部側横梁部材の上面に突設されたモータルーム内部品がユニットケースの底面の凹部内に入り込むようになる。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る電気自動車の前部車体構造において、前記モータルーム内部品は、車両で用いる温水を作る水加熱ヒータ(例えば、実施形態の水加熱ヒータ14)であることを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、前方からの衝撃荷重の入力時に、サイドフレームの変形挙動に倣って駆動モータと電装ユニットが同様に上部後方側に変位し、その後に電装ユニットの上部後方側への変位が規制された場合にも、前部側梁部材上のモータルーム内部品の上部後方側への変位がユニットケースの底面の凹部によって逃がされるため、電装ユニットと駆動モータを上下方向に近接配置したまま、前方からの衝撃荷重の入力時におけるモータルーム内部品と電装ユニットとの干渉を抑制することができる。したがって、この発明によれば、駆動モータと電装ユニットの間に配線される電力ケーブを短くすることができるとともに、モータルームの高さをより低く設定することができる。
請求項2に係る発明によれば、前方からの衝撃荷重の入力時に水加熱ヒータが電装ユニットと干渉して、水加熱ヒータで扱う温水が電装ユニットに飛散するのを未然に防止することができる。
この発明の一実施形態の電気自動車の図2のA−A断面に対応する模式的な断面図である。 この発明の一実施形態の電気自動車のモータルームの模式的な平面図である。 この発明の一実施形態の電気自動車の水加熱ヒータの設置部の平面図である。 この発明の一実施形態の電気自動車の水加熱ヒータの設置部の詳細を示す平面図である。 この発明の一実施形態の電気自動車の図4のB部の拡大図である。 この発明の一実施形態の電気自動車の駆動モータの設置部の模式的な側面図である。 この発明の一実施形態の電気自動車の、衝撃荷重の入力時における図2のA−A断面に対応する模式的な断面図である。
以下、この発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下で用いる図面において、矢印FRは車両の前方を指し、矢印UPは車両の上方を指すものとする。また、以下の説明においては、特別に断らない限り、前,後や上,下は、車両に対して前,後や上,下を意味するものとする。
図1は、この実施形態に係る電気自動車1の車体前部側の縦断面であり、図2は、電気自動車1の車体前部の平面図である。
この電気自動車1は、車室2の前方に駆動モータ3を収容するモータルーム4が設けられている。モータルーム4には、駆動モータ3の他に図示しない前輪側のサスペンション部品や電装部品、補機類等が収容されている。この実施形態の駆動モータ3は、モータ本体部と減速機構が一体に組み付けられてモータユニットとして構成されている。
モータルーム4の車幅方向両側には、車室2の前部下方側から上方に湾曲して車体前方に延出する一対のサイドフレーム5,5が設けられ、この一対のサイドフレーム5,5の間に駆動モータ3が配置されている。両サイドフレーム5,5の後端部は、図示しないフロアフレームやサイドシル等の車体の前後方向中央のフレーム部材に結合されている。両サイドフレーム5,5の車室2に近接する付根部側には、後部側横梁部材であるサブフレーム6が車幅方向に沿って架設され、両サイドフレーム5,5の湾曲部分5aよりも前方側には、前部側横梁部材であるフロントビーム7が車幅方向に沿って架設されている。このように両サイドフレーム5,5に架設されたサブフレーム6とフロントビーム7は、車両の上下方向について、フロントビーム7側がサブフレーム6側よりも高い位置に配置されている。
サブフレーム6は、左右両側の前端部と後端部が対応するサイドフレーム5,5の下面の前後に離間した2位置に結合され、その左右両側の前後の結合部間に図示しない前輪のロアアームが揺動可能に支持されるようになっている。また、フロントビーム7は矩形断面の中空フレームによって構成され、両端部が対応するサイドフレーム5の下縁部に結合されている。
前述した駆動モータ3は、フロントビーム7とサブフレーム6の間に配置され、前端部側が防振ゴムを内蔵するマウント部材8を介してフロントビーム7の下面に連結されるとともに、後端部側が同様のマウント部材9を介してサブフレーム6の上面に連結されている。したがって、駆動モータ3は、マウント部材8,9を介してフロントビーム7とサブフレーム6とに支持されている。
なお、こうしてフロントビーム7とサブフレーム6に支持された駆動モータ3は、車両前方視で、上端側領域がフロントビーム7と上下方向でラップし、下端側領域がサブフレーム6と上下方向でラップするように設定されている。
また、モータルーム4内の駆動モータ3のほぼ直上位置には、DC−DCコンバータやインバータ機能を持つパワーモジュール、平滑コンデンサ等の複数の高圧電装部品をユニットケース10内に収納した電装ユニット11が設置されている。電装ユニット11(ユニットケース10)は、車幅方向に長い横長の略直方体状に形成され、その電装ユニット11を保持するユニットフレーム12を介して左右両側のサイドフレーム5,5に固定されている。ユニットフレーム12は、この実施形態の場合、複数の金属製パイプを結合して構成されている。
ユニットフレーム12は、電装ユニット11の車幅方向両側部で車体前後方向に延出する一対の側部フレーム部12a,12bと、電装ユニット11の後部側で車幅方向に延出する後部フレーム部12cと、電装ユニット11の前部側で車幅方向に延出する前部フレーム部12dと、を備えている。両側の側部フレーム部12a,12bの前端部には、下方に屈曲して対応する(車幅方向の左右について同じ側の)サイドフレーム5の湾曲部分5aよりも前部側領域に結合される前部側支持脚部12e,12fが延設され、この各前部側支持脚部12e,12fの上下方向の中間領域に前部フレーム部12dの左右の各端部が結合されている。
また、後部フレーム部12cの両端部には、下方に屈曲してそれぞれ対応するサイドフレーム5の湾曲部分5aの近傍領域に結合される後部側支持脚部12g,12hが延設され、この各後部側支持脚部12g,12hの上下方向の中間領域に、対応する側の側部フレーム部12a,12bの後端部が結合されている。
また、後部フレーム部12cは、電装ユニット11のユニットケース10の後方側において、車幅方向の中央領域がユニットケース10の後縁部の上面よりも高い位置に配置されている。この後部フレーム部12cは、電装ユニット11のユニットケース10に対して非固定とされている。
ユニットケース10の両側の側面部と前面部にはそれぞれ締結フランジ13が突設され、各締結フランジ13がユニットフレーム12の上部に重合されてボルト締結によって固定されている。具体的には、ユニットケース10の両側部の締結フランジ13は、ユニットフレーム12の側部フレーム部12a,12bにボルト締結され、ユニットケース10の前面部の締結フランジ13は、ユニットフレーム12の前部フレーム部12dにボルト締結されている。なお、図中の符号bは、締結フランジを固定するためのボルトである。
ところで、上述のようにユニットフレーム12を介して左右のサイドフレーム5,5に固定された電装ユニット11は、図1,図2に示すように、駆動モータ3とその前方側のフロントビーム7の上方側に跨るように配置される。
電装ユニット11の前縁部の下方に位置されるフロントビーム7の上面には、車両で用いる温水を作るための水加熱ヒータ14(モータルーム内部品)が上方に突出して設置されている。
図3は、フロントビーム7の上面に水加熱ヒータ14を設置した状態を示す平面図である。
同図に示すように、水加熱ヒータ14は、高電圧部品を含む加熱機構を内蔵した直方体状のケーシング15に水給排用のホース16A,16Bが接続されるとともに、給電ケーブル17が接続されている。ケーシング15は板状のブラケット18を介してフロントビーム7の上面に係止固定されている。ブラケット18は、車体前後方向に沿う二つの長孔19,19と切欠き孔19A,19Bを有し、その長孔19,19と切欠き孔19A,19B部分でフロントビーム7の上面にボルト20によって係止されている。
ボルト20は、通常使用で想定される範囲の入力荷重に対してはブラケット18と水加熱ヒータ14を一定位置に係止しているが、その範囲を超える衝撃荷重が車体前方側から入力されると、ボルト20が長孔19の範囲でのブラケット18と水加熱ヒータ14の車体後方側への変位を許容するようになっている。
図4は、ブラケット18の長孔19,19と切欠き孔19A,19Bの具体形状と、フロントビーム7と水加熱ヒータ14と寸法関係を示す図であり、図5は、図4のB部の拡大図である。
図4に示すように、水加熱ヒータ14のケーシング15の前面には、ホース16A,16Bを接続するための一対の接続パイプ30が前方に突出している。これらの接続パイプ30は、フロントビーム7の上面に水加熱ヒータ14を固定設置した状態において寸法b分だけ、フロントビーム7の前面から突出している。このために、水加熱ヒータ14とフロントビーム7の前方側の物体から接続パイプ30の前端部に衝撃荷重が入力されると、水加熱ヒータ14は、前方側の物体がフロントビーム7の前面に当接するまで、フロントビーム7上をブラケット18とともに後方に変位する。
このとき、ブラケット18の長孔19の長手方向の寸法aは、フロントビーム7に対する水加熱ヒータ14の最大変位量(接続パイプ30の突出寸法bに相当。)よりも小さいと、水加熱ヒータ14の後方変位の後期に、ケーシング15の接続パイプ30の付根部付近に荷重が集中してしまい、ケーシング15の変形防止のためにケーシング15の肉厚増加を余儀なくされる。このため、ブラケット18における各長孔19の長手方向の寸法aは接続パイプ30の突出寸法bよりも大きく設定されている。
したがって、この実施形態の前部車体構造においては、水加熱ヒータ14とフロントビーム7の前方側から衝撃荷重が入力された場合においても、熱加熱ヒータ14をフロントビーム7に対して確実に係止状態に維持することができる。
また、ブラケット18の二つの長孔19,19と一方の切欠き孔19Aには、図4,図5に示すように、フロントビーム7に水加熱ヒータ14を締結固定した初期状態のときに、長孔19と切欠き孔19A内でのボルト20の相対的なずれを規制するためにくびれ部が設けられている。このくびれ部は、長孔19と切欠き孔19Aの内側に臨んで膨出する一対の係止突起19aによって構成されている。この係止突起19aは、通常使用で想定される範囲の入力荷重に対しては、長孔19や切欠き孔19A内でのボルト20の相対変位を規制し、その範囲を超える衝撃荷重が車体前方側から入力されたときにのみ長孔19や切欠き孔19A内でのボルト20の相対変位を許容するようになっている。
一方、電装ユニット11のユニットケース10の底面には、前縁部の下面を段差状に切欠くように凹部23が設けられている。これにより、ユニットケース10の底面は、側面視で前縁部側が段差状に高くなっている。フロントビーム7上に突設された前記の水加熱ヒータ14は、ユニットケース10のこの凹部23の直下位置に配置されている。
次に、車両の前方から衝撃荷重が入力されたときにおけるモータルーム4内の変形挙動について説明する。図6は、車両の前方側から衝撃荷重が入力されたときにおける駆動モータ3とその前後の部材の変形挙動を模式的に示す図であり、図7は、車両の前方側から衝撃荷重が入力されたときのモータルーム4内の変形挙動を示す断面図である。
この電気自動車1に前方側から衝撃荷重が入力されると、モータルーム4内のサイドフレーム5が前端側から押圧され、それによってサイドフレーム5の前方側領域が後方側に潰れ変形するようになる。このとき、フロントビーム7を介して駆動モータ3の上端側領域に入力される衝撃荷重は、図6に示すように、駆動モータ3の下端側領域に当接するサブフレーム6からの反力とともに、駆動モータ3全体を上方側に回転させようとするモーメントとして作用する。
この駆動モータ3に作用するモーメントは、サイドフレーム5の湾曲部分5aよりも前方側領域を、サイドフレーム5の付根部側を中心として上方に回動変位させようとする。この結果、サイドフレーム5の湾曲部分5aよりも前方側領域は、図7に示すように、後方側に潰れ変形しつつ上方側に持ち上がる。
このとき、ユニットフレーム12を介してサイドフレーム5に固定された電装ユニット11は、サイドフレーム5の変形に伴って上方に持ち上がりつつ車体後方側に変位する。こうして、電装ユニット11とユニットフレーム12が車体後方側に変位すると、電装ユニット11の後端部がダッシュボードやカウルトップパネル等の車室2の前方の壁部材21に当接し、それによって電装ユニット11のさらなる後方側への変位が規制される。
この後、サイドフレーム5の湾曲部分5aよりも前方側領域がさらに上方に持ち上がると、図7に示すようなユニットフレーム12の前部側支持脚部12e,12fの変形等に伴って、フロントビーム7と、その上面に設置された水加熱ヒータ14が電装ユニット11の前縁部側の下面に接近する。電装ユニット11のユニットケース10の底壁には前縁側に凹部23が設けられているため、このとき水加熱ヒータ14はユニットケース10の凹部23内に逃げ、ユニットケース10との直接的な干渉が回避される。
したがって、この実施形態に係る前部車体構造においては、車両前方からの衝撃荷重の入力時に、サイドフレーム5の前方側領域の変形挙動に倣って駆動モータ3と電装ユニット11が上部後方側に変位した後に、電装ユニット11の後方変位が規制されて水加熱ヒータ14が電装ユニット11の底面に近接する状況になっても、水加熱ヒータ14の上方変位がユニットケース10の底壁の凹部23によって逃がされるため、電装ユニット11と駆動モータ3とを近接配置しても電装ユニット11に対する水加熱ヒータ14の干渉を回避することができる。
よって、この前部車体構造を採用した場合には、駆動モータ3と電装ユニット11を上下方向に充分に近接させて配置し、駆動モータ3と電装ユニット11の間に配線される電力ケーブを短くすることができるとともに、モータルーム4の高さをより低く設定することができる。
また、この実施形態の前部車体構造では、車両前方からの衝撃荷重の入力時に、水加熱ヒータ14が電装ユニット11と干渉するのを確実に回避することができるため、水加熱ヒータ14で扱う温水が電装ユニット11に飛散するのを未然に防止することができる。
なお、この発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。例えば、上記の実施形態においては、前部側横梁部材であるフロントビーム6の上面に、モータルーム内部品として水加熱ヒータ14が突設されているが、前部側横梁部材に突設されるモータルーム内部品は水加熱ヒータ14以外の部品であっても良い。
1…電気自動車
3…駆動モータ
4…モータルーム
5…サイドフレーム
6…サブフレーム(後部側横梁部材)
7…フロントビーム(前部側横梁部材)
10…ユニットケース
11…電源ユニット
12…ユニットフレーム
14…水加熱ヒータ14(モータルーム内部品)
23…凹部

Claims (2)

  1. 複数の電装部品をユニットケース内に収納して成る電装ユニットと駆動モータが車室前方のモータルーム内に配置される電気自動車の前部車体構造であって、
    前記モータルームの車幅方向両側には、前記車室の前部下方側から上方に上がって車体前方に延出する一対のサイドフレームが設けられ、
    前記一対のサイドフレームは、前記車室に近接する付根部側に後部側横梁部材が車幅方向に沿って架設されるとともに、前記上方に上がった部分よりも前方側に前部側横梁部材が車幅方向に沿って架設され、
    前記駆動モータは、後部側が前記後部側横梁部材に支持されるとともに、前部側が前記前部側横梁部材に支持され、
    前記電装ユニットは、前記駆動モータと前部側横梁部材の上方に位置されるように、当該電装ユニットを保持するユニットフレームを介して前記一対のサイドフレームに固定され、
    前記前部側横梁部材の上面には、モータルーム内部品が上方に突出して取り付けられ、
    前記電装ユニットのユニットケースの底面のうちの、前記モータルーム内部品の上方位置には、前縁側を切欠くように凹部が設けられていることを特徴とする電気自動車の前部車体構造。
  2. 前記モータルーム内部品は、車両で用いる温水を作る水加熱ヒータであることを特徴とする請求項1に記載の電気自動車の前部車体構造。
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