JP2013102724A - 低臭化ガーリックとその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ガーリックは食べるときに食欲をそそる独特の風味や辛みを感じさせると共に、食べた後には人によっては不快に感じる独特の臭いも放出する。従って、特に、食べた後のこの臭いが障壁となり、朝食の際や人と会う前には、食べるのを控える人が多かっただけでなく、使用の仕方も限定されていた。
【解決手段】ガーリックを茶エキスで被包させる。好ましくは、茶エキスに有機酸を含ませてpHを2〜6に調整したものを準備し、これにガーリックを浸漬させてその表面を被包させる。得られたガーリックは、カテキンの作用により低臭化されており、食べた後でも臭いが気にならない。また、食べる際に感じる独特の風味も低減されており、ガーリックと意識せずに食用機能性素材として食品に含ませることができる。
【選択図】 なし
【解決手段】ガーリックを茶エキスで被包させる。好ましくは、茶エキスに有機酸を含ませてpHを2〜6に調整したものを準備し、これにガーリックを浸漬させてその表面を被包させる。得られたガーリックは、カテキンの作用により低臭化されており、食べた後でも臭いが気にならない。また、食べる際に感じる独特の風味も低減されており、ガーリックと意識せずに食用機能性素材として食品に含ませることができる。
【選択図】 なし
Description
本発明は食用ガーリックに関するものである。
高齢化社会を迎え、健康志向が強まりを見せており、食べ物と健康との研究が進んでいる。
そうした背景の下で、近年、アメリカの国立がん研究所が「デザイナーフーズ計画」を発表した。この計画では、がん予防に効果のある野菜、くだもの、ハーブなどの食べ物を「デザイナーフーズ」としてリスト化しており、食べ物をピラミッド状に3群に分けてランク付けし、ピラミッドの上の段にある食べ物ほどがん予防に効果があるとしている。
そうした背景の下で、近年、アメリカの国立がん研究所が「デザイナーフーズ計画」を発表した。この計画では、がん予防に効果のある野菜、くだもの、ハーブなどの食べ物を「デザイナーフーズ」としてリスト化しており、食べ物をピラミッド状に3群に分けてランク付けし、ピラミッドの上の段にある食べ物ほどがん予防に効果があるとしている。
ガーリック(にんにく)は古来から、和食、洋食を問わず食されている香辛野菜であったが、上記したピラミッドの最上段にあり、がんに対する予防効果だけでなく、滋養強壮効果も高いことが分かってきたことから、今後の需要の更なる拡大が期待されている。
しかしながら、ガーリックは食べるときに食欲をそそる独特の風味や辛みを感じさせると共に、食べた後には人によっては不快に感じる独特の臭いも放出する。
従って、特に、食べた後のこの臭いが障壁となり、朝食の際や人と会う前には、食べるのを控える人が多かっただけでなく、使用の仕方も限定されていた。
しかしながら、ガーリックは食べるときに食欲をそそる独特の風味や辛みを感じさせると共に、食べた後には人によっては不快に感じる独特の臭いも放出する。
従って、特に、食べた後のこの臭いが障壁となり、朝食の際や人と会う前には、食べるのを控える人が多かっただけでなく、使用の仕方も限定されていた。
それ故、本発明は、上記課題を解決するために、低臭化させ、食べ後でも臭いが気にならないガーリックを提供することを、その目的とする。
さらに、本発明は、食べる際の独特の風味や辛みを低め、ガーリックと意識しないで機能性成分として利用できるガーリックを提供することを、その目的とする。
さらに、本発明は、食べる際の独特の風味や辛みを低め、ガーリックと意識しないで機能性成分として利用できるガーリックを提供することを、その目的とする。
本発明は、上記課題を解決するものであり、請求項1は、ガーリックを茶エキスで被包させたことを特徴とする低臭化ガーリックである。
請求項2は、請求項1に記載した低臭化ガーリックにおいて、さらに、有機酸を含むことを特徴とする低臭化ガーリックである。
請求項3は、請求項2に記載した低臭化ガーリックにおいて、pHが2〜6であることを特徴とする低臭化ガーリックである。
請求項4は、請求項2または3に記載した低臭化ガーリックの製造方法において、茶エキスに有機酸を溶かしこんだものにガーリックを浸漬させて被包させることを特徴とする製造方法である。
請求項2は、請求項1に記載した低臭化ガーリックにおいて、さらに、有機酸を含むことを特徴とする低臭化ガーリックである。
請求項3は、請求項2に記載した低臭化ガーリックにおいて、pHが2〜6であることを特徴とする低臭化ガーリックである。
請求項4は、請求項2または3に記載した低臭化ガーリックの製造方法において、茶エキスに有機酸を溶かしこんだものにガーリックを浸漬させて被包させることを特徴とする製造方法である。
本発明のガーリックは、低臭化されており、食べた後でも臭いが気にならない。また、食べる際に感じる独特の風味も低減されており、ガーリックと意識せずに食用機能性素材として食品に含ませることができる。
ガーリックの球根は食用には皮をむいて使用するが、用途や保存の便宜を考慮して、そのままのものだけでなく、種々加工したものが市場に流通している。例えば、保存の種類からは、皮に覆われたり皮をむいたりしただけの生鮮ガーリック、冷凍させた冷凍ガーリック、更には乾燥させた乾燥ガーリックがあり、形状の種類からは、ホール、スライス、ダイス、フレーク、パウダー、ペースト、ピューレがある。本発明では、上記したいずれのものでも素材となり得る。
但し、本発明での効果が最も有意的に現われるのは、スライスやダイス状のガーリックである。これは固形分を残しながら、茶エキスと接触する表面積を広くすることが出来る為である。
また、ガーリックと言えば、通常は球根を指すが、本発明では広く葉や茎も素材となり得る。
但し、本発明での効果が最も有意的に現われるのは、スライスやダイス状のガーリックである。これは固形分を残しながら、茶エキスと接触する表面積を広くすることが出来る為である。
また、ガーリックと言えば、通常は球根を指すが、本発明では広く葉や茎も素材となり得る。
カテキンの低臭化作用は、臭い成分と化学的に結合してその臭い成分自体をマスキングするものであり、茶エキスにしてニンニクの表面を被包させることで効率良く臭い成分との化学的結合を促して低臭化させる。なお、ここでの「臭い成分」には、食べた後に臭いを感じさせる成分だけでなく、食べる際に風味や辛みを感じさせる成分も含まれる。
茶については、本発明ではそこに含まれるカテキンの低臭化作用を期待しているのであり、カテキンが含まれている限り、本発明の素材になり得る。従って、緑茶、ほうじ茶(焙煎茶)、烏龍茶(半発酵茶)、紅茶(発酵茶)等、特に由来は限定されず、用途や併用する食べ物との相性に応じて適宜選択使用すればよい。
茶については、本発明ではそこに含まれるカテキンの低臭化作用を期待しているのであり、カテキンが含まれている限り、本発明の素材になり得る。従って、緑茶、ほうじ茶(焙煎茶)、烏龍茶(半発酵茶)、紅茶(発酵茶)等、特に由来は限定されず、用途や併用する食べ物との相性に応じて適宜選択使用すればよい。
茶エキスは、乾燥茶葉に対し、等量から100倍量の水にて加熱抽出し、ろ過処理したエキスが好ましく、5から30倍量の水にて抽出したエキスがより好ましい。この範囲で抽出すれば、目的とするカテキンを確実に抽出できる一方で、可溶性固形分の溶出がある程度は抑制されるからである。
低臭化ガーリックの製造の際には、茶エキスは抽出したものをそのままでも使用しても濃縮乃至希釈したものでもよいが、過度に濃縮すると可溶性固形分が析出したり、一方過度に希釈すると臭い成分の化学的結合の効率が悪くなったりするので、濃縮乃至希釈した場合でも上記した範囲に収めることが好ましい。
低臭化ガーリックの製造の際には、茶エキスは抽出したものをそのままでも使用しても濃縮乃至希釈したものでもよいが、過度に濃縮すると可溶性固形分が析出したり、一方過度に希釈すると臭い成分の化学的結合の効率が悪くなったりするので、濃縮乃至希釈した場合でも上記した範囲に収めることが好ましい。
茶エキスには、有機酸を含ませてpHを調整するのが好ましい。
ガーリックの至適pH範囲は茶の本来のpHよりも稍酸性側だからである。従って、ガーリックの至適pH範囲に従って、茶エキスのpHを2〜6に調整するのが好ましい。
また、ガーリックの臭い成分への化学的結合の効率を考慮すると、茶エキスに対して0.01から10質量%となるよう配合するのが好ましい。
含ませる有機酸の例としては、クエン酸、コハク酸、フマル酸、酢酸、グルコン酸等が挙げられる。
ガーリックの至適pH範囲は茶の本来のpHよりも稍酸性側だからである。従って、ガーリックの至適pH範囲に従って、茶エキスのpHを2〜6に調整するのが好ましい。
また、ガーリックの臭い成分への化学的結合の効率を考慮すると、茶エキスに対して0.01から10質量%となるよう配合するのが好ましい。
含ませる有機酸の例としては、クエン酸、コハク酸、フマル酸、酢酸、グルコン酸等が挙げられる。
低臭化ガーリックは、上記したガーリックを茶エキスに浸漬させ引上げて被包させた後に、ろ過処理させ、さらに乾燥させれば完成品となる。
茶エキスの量は、ガーリックの形状ではなく、生鮮状態の重量に配慮して、ガーリック全般に対して質量比で等量から50倍量が好ましく、更に素材が生鮮ガーリック、冷凍ガーリックにおいては等量から10倍量、乾燥ガーリックにおいては5倍量から20倍量が望ましい。
素材とするガーリックは、入手したそのままで上記した茶エキスの浸漬処理に供する。即ち、乾燥したものでも冷凍したものでもそのまま浸漬処理に供する。
また、茶エキスは高温状態で処理し、乾燥は熱風乾燥で処理する。
茶エキスの量は、ガーリックの形状ではなく、生鮮状態の重量に配慮して、ガーリック全般に対して質量比で等量から50倍量が好ましく、更に素材が生鮮ガーリック、冷凍ガーリックにおいては等量から10倍量、乾燥ガーリックにおいては5倍量から20倍量が望ましい。
素材とするガーリックは、入手したそのままで上記した茶エキスの浸漬処理に供する。即ち、乾燥したものでも冷凍したものでもそのまま浸漬処理に供する。
また、茶エキスは高温状態で処理し、乾燥は熱風乾燥で処理する。
上記した製法は短時間で済み、素材としたガーリックのスライスやパウダーと言った形状や、冷凍や乾燥と言った保存性状に有意的な影響を与えるものではないので、低臭化ガーリックとして完成されたものは素材としたガーリックの形状だけでなく保存性状をそのまま保持しており、乾燥パウダー、冷凍フレーク、冷凍ペースト等として提供できる。
また、常法によりシロップ漬けして提供することも可能である。シロップ漬けには、砂糖、水あめ、還元麦芽糖、トレハロース等の糖質をそのまま利用できる。
また、常法によりシロップ漬けして提供することも可能である。シロップ漬けには、砂糖、水あめ、還元麦芽糖、トレハロース等の糖質をそのまま利用できる。
本発明の方法により製造した低臭化ガーリックは、素材のガーリックと野菜としての物性自体は変わっていないので、その他のネギ科の野菜と同様に取り扱える。
その一方で、食べる際の風味・辛みや、食べた後の臭いにガーリック臭さが抜けているので、風味・辛みや臭いを気にしないで、所謂食用機能性素材として、冷菓、飲料、焼き菓子、チョコレート、キャンデー、パン、デザート、和菓子、洋菓子など広義にわたる加工食品に容易に含ませることができるだけでなく、練り製品などの水産加工品、カレーなどの調味料類、健康食品などにも容易に含ませることができる。
その一方で、食べる際の風味・辛みや、食べた後の臭いにガーリック臭さが抜けているので、風味・辛みや臭いを気にしないで、所謂食用機能性素材として、冷菓、飲料、焼き菓子、チョコレート、キャンデー、パン、デザート、和菓子、洋菓子など広義にわたる加工食品に容易に含ませることができるだけでなく、練り製品などの水産加工品、カレーなどの調味料類、健康食品などにも容易に含ませることができる。
実施例1:
(製法)
茶エキスは、緑茶の乾燥茶葉に対し、40倍量の水にて加熱抽出し、ろ過処理し、さらにエキスに対して1重量%のクエン酸を加えてpHを3.0にしたものを使用した。ガーリックは、弊社で通常使用している乾燥ガーリックパウダーを使用した。そして、ガーリックに対して8倍量の茶エキスを準備し、浸漬させて低臭化ガーリックを製造した。
得られた低臭化ガーリックパウダーを以下の処方(質量比)で、その他の素材とかけあわせて梅キャンデーを試作した。
砂糖57部、水あめ39.4部、梅肉エキス2部、食塩0.4部、ガーリックパウダー0.3部、酸味料0.7部、着色料0.1部、香料0.1部
また、対照用に、低臭化していない、素材そのものの標準のガーリックパウダーを同じ処方で上記したその他の素材と掛け合わせて梅キャンデーを試作した。
(製法)
茶エキスは、緑茶の乾燥茶葉に対し、40倍量の水にて加熱抽出し、ろ過処理し、さらにエキスに対して1重量%のクエン酸を加えてpHを3.0にしたものを使用した。ガーリックは、弊社で通常使用している乾燥ガーリックパウダーを使用した。そして、ガーリックに対して8倍量の茶エキスを準備し、浸漬させて低臭化ガーリックを製造した。
得られた低臭化ガーリックパウダーを以下の処方(質量比)で、その他の素材とかけあわせて梅キャンデーを試作した。
砂糖57部、水あめ39.4部、梅肉エキス2部、食塩0.4部、ガーリックパウダー0.3部、酸味料0.7部、着色料0.1部、香料0.1部
また、対照用に、低臭化していない、素材そのものの標準のガーリックパウダーを同じ処方で上記したその他の素材と掛け合わせて梅キャンデーを試作した。
(外観評価)
低臭化ガーリックパウダーを配合した梅キャンデー(本発明品)と、標準ガーリックパウダーを配合した梅キャンデー(対照品)は、外観上の差異は無かった。
低臭化ガーリックパウダーを配合した梅キャンデー(本発明品)と、標準ガーリックパウダーを配合した梅キャンデー(対照品)は、外観上の差異は無かった。
(官能評価)
食べた際の風味と食べた後の臭いを、5名のモニターに採点してもらった。
採点は、良い2点、やや良い1点、普通0点、やや悪い−1点、悪い−2点の5段階評価で行った。
食べた際の風味と食べた後の臭いを、5名のモニターに採点してもらった。
採点は、良い2点、やや良い1点、普通0点、やや悪い−1点、悪い−2点の5段階評価で行った。
<総合コメント>
・標準ガーリックは口に含んだときにガーリック独特の辛みが出てきてキャンデーとして食すには難がある。一方、低臭化ガーリックは辛みを全く感じなかった。
・低臭化ガーリックはキャンデーを口に含んだ際にガーリックの香りがするが、標準タイプより優位に低い。それほど違和感なく食べる事が出来た。
・ガーリックは好きであるが、キャンデーには合わないと思う。
・低臭化ガーリックはガーリックの香りはするものの、食べた後殆ど口臭は気にならなかった。
・標準ガーリックは口に含んだときにガーリック独特の辛みが出てきてキャンデーとして食すには難がある。一方、低臭化ガーリックは辛みを全く感じなかった。
・低臭化ガーリックはキャンデーを口に含んだ際にガーリックの香りがするが、標準タイプより優位に低い。それほど違和感なく食べる事が出来た。
・ガーリックは好きであるが、キャンデーには合わないと思う。
・低臭化ガーリックはガーリックの香りはするものの、食べた後殆ど口臭は気にならなかった。
以上の通り、相対的な比較ではあるが、低臭化処理することで優位に風味の改善及び食べた後の臭いが軽減されている事が証明された。食べた際の評価として標準ガーリックは臭い以外にも辛みが伴い不向きであるという意見が大多数であったことから、本発明によれば辛みも軽減されたと推測される。
実施例2:
(製法)
実施例1と同じ製法で低臭化ガーリックパウダーを製造した。得られた低臭化ガーリックパウダーを以下の処方(質量比)で、その他の素材とかけあわせてドリンクゼリーを試作した。
砂糖15部、ゲル化製剤0.4部、ガーリックパウダー0.7部、レモンペースト0.5部、クエン酸0.2部、クエン酸ナトリウム0.1部、レモンフレーバー0.1部、残量水
また、対照用に、低臭化していない、素材そのものの標準のガーリックパウダーを同じ処方で上記したその他の素材と掛け合わせてドリンクゼリーを試作した。
(製法)
実施例1と同じ製法で低臭化ガーリックパウダーを製造した。得られた低臭化ガーリックパウダーを以下の処方(質量比)で、その他の素材とかけあわせてドリンクゼリーを試作した。
砂糖15部、ゲル化製剤0.4部、ガーリックパウダー0.7部、レモンペースト0.5部、クエン酸0.2部、クエン酸ナトリウム0.1部、レモンフレーバー0.1部、残量水
また、対照用に、低臭化していない、素材そのものの標準のガーリックパウダーを同じ処方で上記したその他の素材と掛け合わせてドリンクゼリーを試作した。
(外観評価)
低臭化ガーリックパウダーを配合したドリンクゼリー(本発明品)と、標準ガーリックパウダーを配合したドリンクゼリー(対照品)は、外観上の差異は無かった。
低臭化ガーリックパウダーを配合したドリンクゼリー(本発明品)と、標準ガーリックパウダーを配合したドリンクゼリー(対照品)は、外観上の差異は無かった。
(官能評価)
食べた際の風味と食べた後の臭いを、実施例1と同じように採点してもらった。
食べた際の風味と食べた後の臭いを、実施例1と同じように採点してもらった。
<総合コメント>
・標準ガーリックはガーリック独特の香りがして食し難かったが、低臭化ガーリックはレモンの香りがしっかりしていて試食しやすかった。
・低臭化ガーリックは全く違和感なく食す事が出来た。又、食した後も臭いが気にならなかった。
・標準ガーリックはガーリックの辛みがレモンのさわやかな風味を消失させてしまっていたが、低臭化ガーリックは違和感が無かった。
・両者ともガーリックの香りはしたが、低臭化ガーリックの方が有意に食しやすかった。
・両者とも食する事は問題無かったが、食べた後に標準ガーリックは口臭が明らかに気になった。
・標準ガーリックはガーリック独特の香りがして食し難かったが、低臭化ガーリックはレモンの香りがしっかりしていて試食しやすかった。
・低臭化ガーリックは全く違和感なく食す事が出来た。又、食した後も臭いが気にならなかった。
・標準ガーリックはガーリックの辛みがレモンのさわやかな風味を消失させてしまっていたが、低臭化ガーリックは違和感が無かった。
・両者ともガーリックの香りはしたが、低臭化ガーリックの方が有意に食しやすかった。
・両者とも食する事は問題無かったが、食べた後に標準ガーリックは口臭が明らかに気になった。
以上の結果の通り、標準ガーリックはガーリック由来の独特な風味・辛みが出ることにより、レモンの風味が減殺され食に供すには難点があるという意見が圧倒的に多かったが、低臭化ガーリックを配合した品は全く違和感が無いとの意見が多かった。
実施例3:
(製法)
茶エキスは、緑茶の乾燥茶葉に対し、40倍量の水にて加熱抽出し、ろ過処理し、さらにエキスに対して1重量%のクエン酸を加えてpHを3.0にしたものを使用した。ガーリックは、弊社で通常使用している乾燥ガーリックフレークを使用した。そして、ガーリックに対して8倍量の茶エキスを準備し、浸漬させて低臭化ガーリックを製造した。
そして、市販のチョコレート90部を加熱溶解させ、これに糖度70度で予めシロップ漬けしておいたフレーク状の低臭化ガーリックを10部加え、攪拌均一化した後、整形、放冷させ、一晩冷蔵保管して機能性チョコレートを試作した。
また、対照用に、低臭化していない、素材そのものの標準のガーリックフレークを使用し、同じように機能性チョコレートを試作した。
(製法)
茶エキスは、緑茶の乾燥茶葉に対し、40倍量の水にて加熱抽出し、ろ過処理し、さらにエキスに対して1重量%のクエン酸を加えてpHを3.0にしたものを使用した。ガーリックは、弊社で通常使用している乾燥ガーリックフレークを使用した。そして、ガーリックに対して8倍量の茶エキスを準備し、浸漬させて低臭化ガーリックを製造した。
そして、市販のチョコレート90部を加熱溶解させ、これに糖度70度で予めシロップ漬けしておいたフレーク状の低臭化ガーリックを10部加え、攪拌均一化した後、整形、放冷させ、一晩冷蔵保管して機能性チョコレートを試作した。
また、対照用に、低臭化していない、素材そのものの標準のガーリックフレークを使用し、同じように機能性チョコレートを試作した。
(外観評価)
低臭化ガーリックフレークを配合したチョコレート(本発明品)と、標準ガーリックフレークを配合したチョコレート(対照品)は、外観上の差異は無かった。
低臭化ガーリックフレークを配合したチョコレート(本発明品)と、標準ガーリックフレークを配合したチョコレート(対照品)は、外観上の差異は無かった。
(官能評価)
食べた際の風味と食べた後の臭いを、実施例1と同じように採点してもらった。
食べた際の風味と食べた後の臭いを、実施例1と同じように採点してもらった。
<総合コメント>
・標準ガーリック配合品は辛みを伴い、チョコレートの風味とミスマッチであったが、低臭化ガーリックはややガーリックの香りはするものの、違和感なく食す事が出来た。又、標準品は食べた後も口臭が気になった。
・シロップ漬けのガーリックを配合したチョコレートは初めて食べたが、クランチチョコレートの様な食感で面白い。低臭化ガーリックの方が香りが弱いので食べやすかった。
・標準ガーリックは独特の臭いを伴い食べ難かったが、低臭化品は嫌味がなく、食べやすかった。ガーリックがチョコレートとマッチングするとは意外であった。
・標準化ガーリック品も食す事は出来るが、食べた後口に違和感が残り、不快であった。
・標準ガーリック配合品は辛みを伴い、チョコレートの風味とミスマッチであったが、低臭化ガーリックはややガーリックの香りはするものの、違和感なく食す事が出来た。又、標準品は食べた後も口臭が気になった。
・シロップ漬けのガーリックを配合したチョコレートは初めて食べたが、クランチチョコレートの様な食感で面白い。低臭化ガーリックの方が香りが弱いので食べやすかった。
・標準ガーリックは独特の臭いを伴い食べ難かったが、低臭化品は嫌味がなく、食べやすかった。ガーリックがチョコレートとマッチングするとは意外であった。
・標準化ガーリック品も食す事は出来るが、食べた後口に違和感が残り、不快であった。
以上の結果の通り、標準ガーリックはガーリック由来の独特な風味・辛みの影響で明らかに美味しくなく、食べた後の口臭も気になるという意見が大多数であったが、低臭化ガーリックを配合した品は全く違和感が無いとの意見が多かった。更にガーリックの食感がチョコレートの滑らかさとマッチして面白いとの意見も寄せられた。
本発明により得られる低臭化ガーリックは、市販されている標準ガーリックを茶エキスに浸漬させるだけで得られるので、コスト的な負担は大きくない。そして、何より、ガーリックを機能性素材として躊躇なく取り扱える途を開いたことでガーリックの飛躍的な用途拡大に寄与するものと考える。
Claims (4)
- ガーリックを茶エキスで被包させたことを特徴とする低臭化ガーリック。
- 請求項1に記載した低臭化ガーリックにおいて、
さらに、有機酸を含むことを特徴とする低臭化ガーリック。 - 請求項2に記載した低臭化ガーリックにおいて、
pHが2〜6であることを特徴とする低臭化ガーリック。 - 請求項2または3に記載した低臭化ガーリックの製造方法において、茶エキスに有機酸を溶かしこんだものにガーリックを浸漬させて被包させることを特徴とする製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011248215A JP2013102724A (ja) | 2011-11-14 | 2011-11-14 | 低臭化ガーリックとその製造方法 |
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---|---|---|---|
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013102724A true JP2013102724A (ja) | 2013-05-30 |
Family
ID=48622768
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Country | Link |
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Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08107765A (ja) * | 1994-10-12 | 1996-04-30 | Takeo Eto | 体内消臭ニンニクの製造方法、及びこれに用いるハーブ液の製造方法 |
JP2000004834A (ja) * | 1998-06-26 | 2000-01-11 | Yamamasa Foods Kk | 消臭及び抗酸化機能を有する食品及びその製造方法 |
-
2011
- 2011-11-14 JP JP2011248215A patent/JP2013102724A/ja active Pending
Patent Citations (2)
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130523 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20130930 |