JP2013101443A - 督促決済システム - Google Patents

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Abstract

【課題】携帯メールアドレスが未登録の未納者に対しても携帯端末宛の督促メールを送信できると共に、その携帯端末からアクセスされたウェブページを通じて未納金を支払うことが可能なシステムを提供する。
【解決手段】携帯端末の電話番号を宛先としたSMSメールで且つ簡略な支払案内及びその支払案内に対する回答用ページのURLを含むSMSメールを督促メールとして生成して携帯端末に送信する手段と、上記URLへのアクセスに応じて、支払方法の選択肢を含む詳細な支払案内を設定した本人専用の回答用ページを携帯端末の表示部に表示する手段と、上記回答用ページを通じて選択された支払方法でのオンライン決済処理を金融機関側コンピュータとの間で実行する手段と、を備える。また、上記回答用ページは、期限内に支払える見込みのない場合の回答の選択肢を含む構成とし、そのページを通じて回答を得た未納者の一覧リストを出力する手段を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、公共機関や企業等に代行して各種の未納金を未納者から効率よく徴収できるようにしたコンピュータシステムに関し、特に、未納者の携帯端末に督促メールを配信すると共に、その携帯端末からアクセスされた本人専用の対話型ウェブページを通じて支払いを促すと同時にそのウェブページを通じて未納者が容易に未納金を支払えるようした督促決済システムに関する。
未納金の徴収業務を支援する機能を備えたコンピュータシステムとしては、例えば、滞納者の携帯端末のメールアドレスを宛先として、決済方法を選択させる情報を付加した督促メールを携帯端末に送信し、滞納者によって決済方法が選択されたメール返信と同時に決済を行えるようにしたものが提案されている(例えば本出願人による特許文献1参照)。
また、携帯電話を利用して所謂「コンビニ払い」が行えるようにしたものとしては、振込人(滞納者)の携帯端末のメールアドレスを宛先として、払込取扱票に印刷されているバーコードに対応するコードデータ(またはバーコード自体)を含む電子メールを送信しておき、コンビニ払いの際に、レジ用POS端末のバーコードリーダに、携帯端末の表示部に表示されたバーコードを、払込取扱票に印刷されているバーコードの代わりに読み取らせるようにしたものが提案されている(例えば特許文献2参照)。
特開2006−4141号公報 特開2002−269483号公報
上述した従来の技術によれば、払込取扱票の郵送が不要になり、郵送にかかる費用等を削減することが可能となる。また、電話等による督促の人手間も省くことが可能となる。また、特許文献1に記載のものでは、コンビニエンスストアや金融機関などの決済可能な場所まで出向く必要も無くなるなどの効果がある。一方、特許文献2に記載のものでは、払込人(滞納者)は、コンビニ払いの際に、携帯電話に表示されたバーコードを提示するだけで、請求金額の支払いを行うことが可能となる。
しかしながら、いずれの特許文献も、滞納者に送る電子メールはメールアドレスを宛先とした所謂「eメール」であり、そのメールアドレスを登録していない人の場合、利用することができないという問題がある。一般に、支払いを滞らせるような人はメールアドレスを登録しないことが多く、そのような人に対しては、今までどおりに払込取扱票の郵送や電話等による人手での督促が必要となってしまう。
また、いずれの特許文献も、払込みに関する詳細情報(特許文献1では請求額や決済方法、特許文献2では払込依頼内容)を電子メールで通知するようにしているので、プライバシーに付随する情報が他人に見られてしまうという問題がある。特に、メールの内容が支払督促状のような場合は、家族や知人にも知られたくない人がいるため、電子メールで詳細情報を通知するのは望ましくないと考えられる。
さらに、個人情報を第三者に直接提供するわけではないが、第三者機関との決済に用いる情報として、プライバシーに付随する情報が電子メール内に含まれていると言えるので、予め本人の許諾を得て場合には、特許文献1、2の出願後に施行されている「個人情報の保護に関する法律」における個人情報取扱事業者の義務(第三者提供の制限に関する規定)に違反する可能性もある。
さらに、特許文献2に記載のものでは、払込人にとっては、支払方法がコンビニ払いに限られるため、店舗まで出向かなければ支払えないという不便さがある。また、特許文献1に記載のものでは、店舗まで出向かなくても携帯端末を所持してさえいれば、カード情報に基づくカード払いでのオンライン決済をその場で行うことが可能になるが、特許文献2のような携帯端末を利用したコンビニ払いができないという不便さがある。
本発明は上述のような事情から成されたものであり、本発明の目的は、携帯端末のメールアドレスを登録していない未納者に対しても携帯端末宛の督促メールを送信することができると共に、携帯端末からアクセスされた本人専用の対話型ウェブページを通じて未納者が容易に未納金を支払うことが可能な督促決済システムを提供することにある。
また、本発明の更なる目的は、督促メールはプライバシーに付随する情報を含まないメッセージ内容とし、本人の同意を得た後に上記対話型ウェブページを通じて督促に関する詳細情報を本人に提示すると共に、コンビニ払いを含む各種の支払方法により携帯端末を用いてその場で未納金を支払えるようした督促決済システムを提供することにある。
また、本発明の更なる目的は、上記対話型ウェブページを通じて支払いを促すと共に、支払予定等のアンケートに対する回答を収集して回答済未納者の一覧リストなどの管理者向けの情報を出力することが可能な督促決済システムを提供することにある。
本発明は、携帯端末を通じて未納者に対する未納金の支払い督促及び前記未納金の決済に関する処理を実行するサーバを備えた督促決済システムに関するものであり、本発明の上記目的は、
前記サーバは、前記未納者への請求内容を含む未納者情報を格納する未納者情報データベースと、前記督促決済システムの利用契約者の個人情報が登録されている個人情報データベースと、前記未納者情報に示される未納者を対象として前記個人情報データベースから当該未納者に対応する前記利用契約者の個人情報を前記未納者の個人情報として抽出する個人情報抽出手段と、前記未納者の個人情報を解析して前記未納者が所有する携帯端末のメールアドレスが登録されているか否かを判定し、その登録の有無に応じて前記携帯端末に送信する督促メールの送信態様を第1態様又は第2態様のいずれかに決定する督促メール態様決定手段と、前記送信態様が前記第1態様に決定された際、前記携帯端末のメールアドレスを宛先としたeメールによる電子メールで且つプライバシーに付随する情報を含まない簡略な支払案内情報及びその支払案内に対する回答用ページのURL(Uniform Resource Locator)を含む電子メールを前記第1態様の督促メールとして生成して前記携帯端末に送信する第1メール処理手段と、前記送信態様が前記第2態様に決定された際、前記未納者の個人情報から得た携帯端末の電話番号を宛先としたSMS(Short Message Service)規格準拠の電子メールで且つ前記簡略な支払案内情報及び前記URLを含む電子メールを前記第2態様の督促メールとして生成して前記携帯端末に送信する第2メール処理手段と、前記第1態様又は前記第2態様の督促メールが送信された携帯端末からの前記URLへのアクセスに応じて、支払方法を指示するための複数の選択肢を含む詳細な支払案内情報を設定した本人専用の回答用ページを前記携帯端末の表示部に表示する詳細情報表示制御手段と、前記回答用ページを通じて前記選択肢の中から選択された支払方法でのオンライン決済処理を金融機関側コンピュータとの間で実行する機能を有する回答処理手段と、を有することによって達成される。
さらに、本発明の上記目的は、
前記回答用ページに設定される詳細な支払案内情報は、支払期限内に支払える見込みのない場合の回答の選択肢を含み、前記回答処理手段は、前記回答の選択肢の中から選択入力された選択肢に対応する予定情報を期日に関連付けて記憶すると共に、所定の管理端末からの要求に応じて、前記記憶された各未納者の予定情報を基に生成した当該期日における回答済未納者の一覧リストを前記要求元の管理端末に提供する機能を有すること、
前記支払方法の選択肢は、コンビニエンスストアの代金収納サービスを利用したコンビニ払いを含み、前記回答処理手段は、前記携帯端末側での前記コンビニ払いの選択操作に応じて、前記未納者情報に含まれる当該未納者に対する請求情報に基づいてコンビニ収納用バーコード画像を生成すると共にそのバーコード画像を含むウェブページを前記携帯端末の表示部に表示する機能を有すること、
前記詳細情報表示制御手段は、前記URLへのアクセスを受付ける際、本人認証の処理を行うと共に個人情報の利用に関する本人の同意を得る処理を実行し、本人認証が成功し且つ本人の同意を得たと判定した場合にのみ前記詳細な支払案内情報を前記携帯端末の表示部に表示すること、
前記回答処理手段は、前記回答の選択肢の選択入力による回答又は前記回答用ページを通じて選択された支払方法による支払が期日までに有ったか否かを監視し、前記回答及び前記支払のいずれも無かったと判定した場合は前記第1態様又は前記第2態様の督促メールの送信による督促処理を所定回数自動的に繰り返すこと、
によってそれぞれ一層効果的に達成される。
本発明によれば、督促メールを自動的に配信すると共に、携帯端末側で選択された支払方法でのオンライン決済を自動的に実行するようにしているので、督促状(明細請求書、払込取扱票)の自宅への郵送や自宅への電話、訪問等よる料金徴収業務を省力化し、郵送にかかる費用や人件費等を削減することが可能となる。
また、本発明によれば、未納者(債務者)の携帯端末に送る督促メールはプライバシーを配慮して簡略な内容とし、詳細については携帯端末からアクセスされた本人専用の回答用ページを通じて告知すると共にその回答用ページを通じて選択された支払方法に応じて未納金を自動的に決済し得るようにしているので、顧客(未納者)にとっては、督促の内容を他人に見られてしまうのを回避することができると共に、携帯端末を用いて容易に未納金を支払うことが可能となる。特に、初期延滞の場合には顧客も手軽に返答するので、督促メールに対する返答率(回答用ページでの回答率)が高いことが期待される。その結果、多数の初期延滞を解消することが可能になると共に、業務の効率化を図ることが可能となる。
また、従来のシステムでは、携帯端末のメールアドレスを登録しない人に対しては、携帯メール(携帯端末宛の電子メール)を利用した督促機能や、その返信メールで指定された支払方法による決済機能を適用することができなかったが、本発明によれば、そのような人に対しても、携帯端末宛に督促メールを送信することが可能になると共に、携帯端末を所持してさえいれば、各種支払方法でのオンライン決済をその場で行うことが可能となる。
さらに、回答用ページを通じて未納者の予定情報を収集すると共に、収集した各未納者の予定情報を基に当該期日(指定された日時等)における回答済未納者の一覧リストを生成して管理端末に提供する形態とすることで、各未納者の予定(支払予定日や電話連絡の予定日など)を管理者が容易に管理することができるようになる。
本発明に係る督促決済システムを含むシステム全体の構成の一例を示すブロック図である。 本発明に係る携帯端末の構成例を示すブロック図である。 本発明に係る支払促進支援サーバの構成例を示すブロック図である。 本発明に係る回答用ページ上に表示される項目の一例を示す模式図である。 本発明に係る支払促進支援サーバの動作例を説明するためのフローチャートである。 図5の分図である。
以下、本発明の好適な実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明に係る督促決済システムを含むシステム全体の構成の一例を示すブロック図である。
督促決済システム1は、督促状の自宅への郵送や自宅への電話、訪問等よる料金徴収業務が発生する各公共機関や企業等をクライアントとして、各クライアントに代行して各種の未納金を未納者から効率よく徴収できるようにしたコンピュータシステムであり、クライアントに対しては、未納金の徴収業務代行サービスを提供し、未納者に対しては、電子メールによる支払案内通知や、携帯端末2を用いた未納金のオンライン決済などのサービスを提供する機能を備えている。なお、本実施形態で言う「未納金」は、(1)期限の利益喪失により分割契約解除となり、残金一括精算の対象となった金銭債権と、(2)約定分割弁済中に分割金の一部が返済遅延となった金銭債権と、を含み、督促決済システム1では、後者の金銭債権については後述の督促/決済処理を分割金毎に実行するようにしている。また、督促決済システム1は、そのシステムを提供する運営業者の基幹システムである債権管理システム(債権者の債権管理等を行うコンピュータシステム)とネットワークを介して接続されており、図示されない債権管理システム側で生じる料金徴収業務についても、そのシステムから得た未納者情報に基づいて後述の督促/決済処理を実行するようにしている。 本実施形態における督促決済システム1は、未納金の支払いを促進させるためのサーバ(以下「支払促進支援サーバ」と呼ぶ)10を備えており、その支払促進支援サーバ10は、未納者が所持する携帯端末2とネットワークを介してデータ通信可能に接続されると共に、公共機関や企業等のクライアントのコンピュータシステム(以下「クライアントシステム」と呼ぶ)3、及び金融機関やカード会社,電子マネーのサービス会社の各オンライン決済機能を有するコンピュータ(以下「金融機関側コンピュータ」と呼ぶ)4と、にそれぞれネットワークを介してデータ通信可能に接続される。
図2は、携帯端末2の構成例を示すブロック図である。
携帯端末2は、支払促進支援サーバ10との間でメールの送受信を行う端末側送受信手段21と、メールの内容を表示する表示手段22と、情報を入力するための入力手段23とを備えて構成されている。
なお、この携帯端末2は、携帯電話やPHS(Personal Handy-phone System)、携帯電話一体型PDA(Personal Digital Assistant)など、電話番号を有する移動無線端末であり、メール機能とブラウザ機能を有する携帯端末であれば、その機種やキャリア(通信事業者)は限定されない。
図3は、本発明に係る支払促進支援サーバ10の構成例を示すブロック図である。
支払促進支援サーバ10は、主要なデータベースとしては、クライアントシステム3から得た未納者情報を格納する未納者情報データベース10Aと、督促決済システム1の利用契約者(以下「契約者」と呼ぶ)の個人情報が登録されている個人情報データベース10Bと、督促に対する未納者の回答情報(後述の予定情報)を期日,クライアントを特定する識別情報等で関連付けて保管する期日管理データベース10Cと、を備えている。
ここで言う「契約者」とは、督促決済システム1が提供するサービス(携帯端末2を用いた各種支払方法による決済サービス等)の利用契約をしている者であり、個人情報データベース10Bには、契約していない者についての情報は記憶していない。
また、「未納者情報」とは、未納者の住所、氏名、請求元会社名、お客様番号、請求額、支払期限等、未納者の最低限の個人情報と請求内容を特定する情報であり、「個人情報」とは、契約者の住所、氏名、生年月日、電話番号、クレジットカード情報、メールアドレス等の契約者を特定する情報である。
上記未納者情報を記憶しているクライアントシステム3は、通常郵送等で請求を行う各企業(公共サービスを提供している企業)が所有するシステムであり、支払促進支援サーバ10では、クライアントシステム3(及び前述の債権管理システム)から得た未納者情報に示される各未納者を対象として、当該未納者が所持する携帯端末2を通じて料金未納者への督促及び未納金の決済に関する処理を実行するようにしている。
なお、個人情報データベース10Bに登録される「電話番号」は、契約者が所有する携帯端末2の電話番号、又は、携帯端末2の電話番号と固定電話の電話番号の両方であり、また、個人情報データベース10Bに登録される「メールアドレス」は、契約者が所有する携帯端末2のメールアドレス又はPC(Personal Computer)のメールアドレスのいずれか(若しくは両方)である。但し、携帯端末2を用いた決済サービスを利用する契約者の場合は、携帯端末2の電話番号は必須の情報として登録される。
支払促進支援サーバ10は、上記のようなデータベース10A〜10Cを備えると共に、主要なデータ処理手段としては、クライアントシステム3から得た滞納者情報を管理する未納者情報管理手段11と、未納者の個人情報を個人情報データベースから抽出する個人情報抽出手段12と、督促メールの送信態様を個人情報の内容に応じて第1態様又は第2態様のいずれかに決定する督促メール態様決定手段13と、第1態様の督促メールの生成及び送信処理を実行する第1メール処理手段14と、第2態様の督促メールの生成及び送信処理を実行する第2メール処理手段15と、督促に対する回答用ページ(本人専用のウェブページ)を通じて携帯端末2に督促の詳細内容を表示させる処理を実行する詳細情報表示制御手段16と、携帯端末2から回答用ページを通じて未納者により入力された回答に対する処理を実行する回答処理手段17と、を備えて構成されている。
これらのデータ処理手段11〜17として支払促進支援サーバ10のコンピュータを機能させるプログラムは、支払促進支援サーバ10の所定の情報記憶媒体に格納されている。
なお、上記データ処理手段11〜17は、説明の便宜上、手段名を付けて機能で分類したものであり、ソフトウェア構成を限定するものではない。また、データ処理手段の一部若しくは全てをハードウェアで構成したものも本発明に含まれる。
以下に、それらのデータ処理手段11〜17について、より詳しく説明する。
(1)未納者情報管理手段11
未納者情報管理手段11は、各クライアントシステム3から提供される未納者情報を管理する手段であり、各クライアントシステム3から得た未納者情報を、クライアントや未納者を特定する情報等で関連付けて未納者情報データベース10Aに保管する。
なお、本実施の形態では、クライアントシステム3は、請求先となる顧客の支払状況を監視して未納者を抽出する支払監視サーバを備えており、その支払監視サーバからネットワークを介して未納者情報を受信する形態を例として説明するが、支払監視サーバの機能を支払促進支援サーバ10側に備えた形態、あるいは支払監視サーバ自体を督促決済システム1の構成要素として備えた形態としても良い。
(2)個人情報抽出手段12
個人情報抽出手段12は、未納者情報データベース10A内の未納者情報に示される各未納者を対象として、当該未納者の個人情報を個人情報データベース10Bから抽出する手段である。ここで抽出される未納者の個人情報は、「未納者情報」と「個人情報」とを合わせた情報(未納者の氏名、滞納している項目、請求額、支払期限、電話番号、メールアドレス等の情報)である。
なお、本実施の形態では、未納者情報と契約者の個人情報は別システムが管理しており、個人を特定するための共通のIDデータは存在しないものとして説明する。そのため、個人情報抽出手段12では、例えば未納者情報と個人情報とを氏名,住所等の個人を特定する識別情報で照合してその識別情報が一致した場合に、当該未納者が本システムの利用契約者であると判定し、当該未納者の個人情報を個人情報データベース10Bから抽出しする。ここで個人情報が抽出された各未納者が、督促決済システム1における督促決済処理の対象者となる。
(3)督促メール態様決定手段13
督促メール態様決定手段13は、個人情報抽出手段12が抽出した未納者の個人情報に基づいて督促メールの送信態様を決定する手段である。電子メールによる督促メールの送信態様は、携帯端末2のメールアドレスを登録している利用者(前述の契約者)と、携帯端末2のメールアドレスを登録していない利用者によって異なり、前者の場合はeメール(携帯端末2のメールアドレスを用いた一般の電子メール)が利用することできるが、後者の場合はeメールを利用することができない。また、一般に、督促を受けるような人は、携帯電話の電話番号は知らせてもeメールアドレスは知らせたくないと思う人が多い。
そこで、本実施の形態では、督促メール態様決定手段13では、個人情報抽出手段12が抽出した個人情報を解析して携帯端末2のメールアドレスが登録されているか否かを判定し、メールアドレスが登録されていると判定した場合は、督促メールの送信態様を「eメールを利用した送信態様(第1態様)」に決定し、メールアドレスが登録されていないと判定した場合は、督促メールの送信態様を「SMS(Short Message Service)を利用した送信態様(第2態様)」に決定するようにしている。
ここで言う「SMS」とは、相手の携帯端末の電話番号を宛先にしてテキストベースの短いメッセージ(数十文字程度の文字メッセージ)を回線交換網経由で送受信できるサービスのことを意味しており、現在はSMSの相互接続サービスによって、キャリアが異なる携帯端末間でもメッセージの送受信が可能となっている。
なお、SMS規格準拠の電子メールは、ショートメール(登録商標)やCメール(登録商標)などがあるが、標準的な用語がないため、説明の便宜上、一般の電子メールシステムと区別するために、メールアドレスを宛先にして電子メールを「eメール」と呼び、SMSを用いてメッセージが送受信されるSMS規格準拠の電子メールを「SMSメール」と呼ぶものとする。
なお、本例では、利用者が携帯端末2のメールアドレスと携帯端末2の電話番号の両方を登録している場合は、第1態様での送信(eメールでの送信)を第2態様での送信(SMSメールでの送信)より優先させる形態としているが、第2態様での送信を第1態様での送信より優先させる形態としても良い。また、第1態様又は第2態様のいずれかの送信態様と、PCのメールアドレスを宛先として督促メールを送信する第3態様とを併用し、携帯端末2とPCの両方に督促メールを送信する形態としても良い。
(4)第1メール処理手段14
第1メール処理手段14は、未納者の個人情報から得た携帯端末2のメールアドレスを宛先としたeメールを第1態様の督促メールとして自動的に生成し、その督促メールを携帯端末2に送信する手段であり、前述の督促メール態様決定手段13により、督促メールの送信態様が第1態様に決定された際に起動される。
ここで、第1態様の督促メール(eメール)と第2態様の督促メール(SMSメール)の違いについて説明する。
eメールは、SMSメールと比較して宛先の指定方法が相違する他に、メール内容に関する制限も相違する。第2態様の場合、すなわち、SMSメールにより督促メールを送信する場合、画像を添付することができないという制限や、送信可能文字数が少ない(キャリアによって異なるが、例えば、メールの本文が全て半角の英数字なら160文字、それ以外のときは半角全角によらず70文字まで)という制限がある。
それに対して、eメールにより督促メールを送信する場合、上記のような制限がない。そこで、従来は、決済方法を選択させる情報を付加したeメールを督促メールとして携帯端末に送信する形態としたものや、払込取扱票に印刷されているバーコードに対応するコードデータを含むeメールを携帯端末に送信する形態としていた(前述の特許文献1、2参照)。
上記のような従来の技術に対し、本実施の形態では、督促決済システム1から滞納者に対して督促メールで通知するメッセージの内容は、簡略な支払案内情報とそのメッセージ内の所定位置に埋め込まれるURL(Uniform Resource Locator)(以下「回答用URL」と呼ぶ)のみに制限し、その回答用URLのクリック操作に応じて、詳細な支払案内情報を含む本人専用の回答用ページを携帯端末2の画面上に表示すると共に、支払督促に対する回答を受付け、その回答結果に応じて、利用者が選択した支払方法でのオンライン決済処理や、利用者が選択した予定情報に応じた督促処理などを実行する形態としている。
ここで言う「簡略な支払案内情報」とは、簡略な支払い案内(未納である旨の文章)と、回答用URLへのアクセスを促す情報(例えば、「詳細は、○○様のページ(http://www.・・・・・・)をご参照ください。」など、プライバシーに付随する内容(具体的な請求内容や請求元など)を含まない情報である。
第1メール処理手段14では、未納者の個人情報から得た携帯端末2のメールアドレスを宛先として、上記のような簡略な支払案内情報及びその支払案内に対する回答用ページのURL(回答用URL)を含むeメールを第1態様の督促メールとして自動的に生成し、その督促メールを携帯端末2に送信する。
上記回答用URLは、本人専用の回答用ページに対応するURLであり、例えば、本人を特定するためのID(例えば未納者である契約者固有の識別番号)を含むURLとし、そのURLからアクセス元の未納者を特定できるようにしている。
上記第1態様の督促メールのメッセージは、画像を含めず且つ送信文字数がSMS規格の制限以内とすることが可能である。そこで、本実施の形態では、eメールとSMSメールとで内容が同一となるように、第1メール処理手段14では、送信文字数はSMS規格の制限以内とし、テキスト形式のメッセージで上記第1態様の督促メールを生成するようにしている。但し、SMSメールと同一内容とせずに、eメールは、SMSメールと比較して、ある程度詳しい支払案内情報としたり、アイコン画像を含めたり、音声による案内データを付加したり、コンビニ収納用バーコードの画像を含めたりするなど、SMS規格に準拠しないメッセージ内容とすることも可能である。
(5)第2メール処理手段15
第2メール処理手段15は、未納者の個人情報から得た携帯端末の電話番号を宛先としたSMSメールを第2態様の督促メールとして自動的に生成し、その督促メールを携帯端末2に送信する手段であり、前述の督促メール態様決定手段13により、督促メールの送信態様が第2態様として決定された場合に起動される。
SMSメールの場合、eメールと比較して、画像を添付することができないという制限や送信可能文字数が少ないという制限があるが、本実施の形態では、前述のように、第2メール処理手段15が生成するSMSメールのメッセージ内容は、前述の第1メール処理手段14で生成するeメールのメッセージ内容と同一としているため、SMSメールの内容についての説明は省略する。
(6)詳細情報表示制御手段16
詳細情報表示制御手段16は、督促メールで通知した回答用URLへのアクセスを受付けて、そのURLに対応する本人専用の回答用ページを携帯端末2に表示させる手段であり、本実施の形態では、上記回答用ページを通じて督促の詳細内容を携帯端末2に表示させる形態としている。
図4は、本発明に係る回答用ページ上に表示される項目の一例を示す模式図である。
回答用ページ(P1)は、督促メールで通知した回答用URLのクリック操作に応答して携帯端末2の表示部に表示される本人専用のウェブページであり、本実施の形態では、携帯端末2の画面上に表示される問い(Q)に対して、督促メールを受けた未納者が回答の選択肢(Aij)を入力手段23によって選択入力することにより回答する形態の「対話型ウェブページ」としている。
図4の例では、携帯端末2を利用してその場で未納金を支払う場合の支払方法を指示するための複数の選択肢(A11〜)と、その場で代金を支払えない場合(請求内容に示される支払期限内に支払える見込みのない場合)の回答の選択肢(A21〜)を回答用ページ上に提示するようにしている。
支払方法の選択肢としては、コンビニエンスストアの代金収納サービスを利用した所謂コンビニ払いA11の他に、振込A12、電子マネーA13(Suica(登録商標),Edy(登録商標),WAON(登録商標)など)、クレジットカードA14、デビットカードA15による支払いなど、指定された支払方法による支払いがその場で即座に完了するオンライン決済サービスを選択できるようにしている。
未納者がオンライン決済サービスを利用してその場で代金を支払う場合は、例えば、回答用ページ(P1)上で支払方法の選択肢を選択した後、暗証番号等の必要な情報を入力して回答用ページ上の支払ボタン(図示せず)をクリックすれば、選択された支払方法に応じた決済処理が支払促進支援サーバ10と当該金融機関側コンピュータ4との間でリアルタイムに実行される。
なお、詳細情報表示制御手段16は、督促メールで通知した簡略な支払案内情報に対応する「詳細な支払案内情報」としては、当該未納者に対する請求情報(滞納している項目、請求額、支払期限等)と共に支払方法の選択肢(A11〜)を回答用ページ(P1)上に表示するようにしている。その際、詳細情報表示制御手段16では、未納者情報から得た請求情報を基に、入金が確認されていない請求項目が複数存在するか否かを判定し、複数存在すると判定した場合は、請求項目毎に支払方法の選択肢を表示し、あるいは、請求項目の選択肢が選択された際に該当の支払方法の選択肢を表示するようにしている。
一方、その場で支払えない場合の回答の選択肢としては、予定情報(未納者の予定を示す情報)の選択肢を回答用ページ上に提示するようにしている。
その選択肢としては、例えば図4の例のように、「○月○日に支払います。」、「○月○日に電話します。」、「○月○日までに電話を欲しい。」というように、支払予定日A21、未納者側から電話連絡する場合の連絡予定日A22、未納者へ電話連絡する場合の連絡希望日A23など、支払に関する前向きな情報を提示するようにしている。
その際、詳細情報表示制御手段16では、期日(○月○日)については、督促メールの送信日から向こう一週間程度しか入力できないようにしている。また、図4の例において、予定情報の選択肢の中からA22とA23が選択された際には、例えば、個人情報として登録されている電話番号で良いかの確認を含めて、念のために、(1)連絡先の電話番号、(2)区分(自宅,携帯,勤務先,その他)、(3)区分が自宅,携帯の場合は、留守電への入力の可否、(4)区分が自宅,勤務先の場合は、会社名(当社名)での伝言(折り返し先)の可否について、それらの情報入力を促す画面と、それらの情報(新たに取得する個人情報)の利用に関する同意画面とを回答用ページ内に表示、又はその回答用ページからリンクされる他のウェブページ内に表示し、入力された連絡先の情報を予定情報と共に期日管理データベース10Cに保管するようにしている。
上記のような回答用ページ(P1)を通じて表示される情報は、未納者の個人情報に基づく詳細な支払案内情報であり、詳細情報表示制御手段16では、回答用URLへのアクセスを携帯端末2から受付ける際、本人認証を行うと共に個人情報の利用に関する本人の同意を得る処理を実行し、本人認証が成功し且つ本人の同意を得たと判定した場合にのみ、詳細な支払案内情報を携帯端末2の表示部に表示するようにしている。
上記本人認証は、例えば、携帯端末2から回答用URLのアクセス要求を受けた際に、詳細情報表示制御手段16が、そのURL内のIDデータからアクセス元の未納者を特定し、個人情報データベース10Bから得た本人認証情報と携帯端末2側で入力された本人認証情報(例えば生年月日)とを照合することにより行う。あるいは、上記本人認証は、第1メール処理手段14及び第2メール処理手段15で督促メールを生成する際に、本人認証情報を含む回答用URLを生成してそのURLをメッセージ内に埋め込んでおき、詳細情報表示制御手段16が、そのURLのデータから得た本人認証情報と携帯端末2側で入力された本人認証情報(例えば生年月日)とを照合することにより行う形態としても良い。
(7)回答処理手段17
回答処理手段17は、携帯端末2から回答用ページを通じて入力された回答に対する処理を実行する手段であり、主要な機能としては、次のような機能を備えている。
(a)携帯端末2側で回答用ページを通じて選択された支払方法でのオンライン決済処理を金融機関側コンピュータ4との間でインターネット等のネットワークを介して実行する機能。
(b)携帯端末2側での回答用ページを通じたコンビニ払いの選択操作に応じて、未納者情報に含まれる当該未納者に対する請求情報に基づいてコンビニ収納用バーコード画像を生成すると共に、そのバーコード画像を含む画面を携帯端末2の表示部に表示する機能。
(c)回答用ページを通じて回答を得た各未納者の予定情報を期日(支払予定期日や連絡予定期日)等で関連付けて期日管理データベース10Cに保管する機能。
(d)支払促進支援サーバ10に接続される所定の管理端末からの要求に応じて、上記期日管理データベース10Cに保管された各未納者の予定情報を基に、要求された期日(日時,期間等)に対応する回答済未納者の一覧リストを所定のデータ形式で生成し、その一覧リストを要求元の管理端末に送信して提供する機能。
(e)携帯端末2側で回答用ページを通じて入力された回答(期日を含む予定情報の選択入力による回答)又は回答用ページを通じて選択された支払方法による支払(請求元の口座への入金)が、期日までに有ったか否かを監視し、回答及び支払のいずれも無かったと判定した場合は、第1態様又は第2態様の督促メールの送信による督促処理を所定回数自動的に繰り返して実行する機能。
(f)上記(e)の機能により督促処理を所定回数繰り返し、それでも回答及び支払のいずれも無かったと判定した場合には、督促メールを用いた督促処理の対象者から除外し、除外した対象者の情報(未納者情報等)を管理端末に送信して例えば管理部署へ移管する旨を通知する機能。
上述のようなシステム構成において、本発明に係る支払促進支援サーバ10の主要な動作を、図5及び図6のフローチャートを参照して説明する。ここでは、既に説明した処理については省略若しくは簡略化して説明する。
先ず、クライアントシステム3側の支払監視処理について説明する。
支払についての監視は、クライアントシステム3内の支払監視サーバが行っている。支払監視サーバは、各種の支払(公共料金、税金、通信販売代金、保険料、各種ローンの返済金、家賃、有料サービスの代金、学費等の所定の未納金)について設定された支払期限を基に契約者(請求先となる顧客)の支払状況を随時監視し、支払がなされていない契約者である未納者の抽出を行う(図5のステップS101)。
クライアントシステム3(及び前述の債権管理システム:以下省略)内の支払監視サーバは、請求先となる顧客の最低限の個人情報と、監視を行っている支払を特定する情報(請求情報)とを記憶しており、未納者について未納者の氏名、請求元会社名、お客様番号、請求額、支払期限等を「未納者情報」として支払促進支援サーバ10へと送信する(ステップS102)。なお、支払監視サーバと支払促進支援サーバ10との通信はLAN(Local Area Network)等を利用することがセキュリティ上望ましいが、インターネットを利用する場合を考慮して、契約者と支払を特定する最低の情報を送信するように限定している。
次に、支払促進支援サーバ10側の処理について説明する。
未納者情報を受信した支払促進支援サーバ10では、督促メールによる督促状況や督促に対する回答状況、未納者の支払状況等を監視するために、未納者情報管理手段11が未納者情報を未納者情報データベース10Aに記憶する(ステップS103)。
一方、支払促進支援サーバ10内には、契約者についての詳細な個人情報が記憶されている個人情報データベース10Bを有している。個人情報データベース10Bには、契約者の住所、氏名、生年月日、電話番号、クレジットカード情報、メールアドレス等の契約者を詳細に特定する情報が記憶されており、個人情報抽出手段12では、この個人情報と、支払監視サーバから送信された未納者情報とを照合する。照合が行われた未納者情報は、より詳細な個人情報を有するデータとして認識され、未納者の個人情報(未納者情報と個人情報とを合わせた、督促/決済処理に用いる情報)として抽出される(ステップS104)。
督促メール態様決定手段13では、上記未納者の個人情報を解析して携帯端末2のメールアドレスが登録されているか否かを判定し、メールアドレスが登録されていると判定した場合は、督促メールの送信態様を第1態様(eメールを利用した送信態様)に決定し、メールアドレスが登録されていないと判定した場合は、督促メールの送信態様を第2態様(SMSメールを利用した送信態様)」に決定する(ステップS105)。
続いて、上記ステップS105の処理において督促メールの送信態様が第1態様に決定されたか判定し(ステップS106)、第1態様に決定されたと判定し場合は、第1メール処理手段14により、携帯メールアドレスを宛先とした「eメール」による電子メールを当該未納者に対する第1態様の督促メールとして生成する。その際、督促メールの内容は、プライバシーに付随する情報を含まない簡略な支払案内を通知するメッセージとし、且つ、メッセージ内に埋め込んだ回答用URLへのアクセスを促すメッセージ(例えば「詳細については次のURLにアクセスしてください」などのメッセージ)とする(ステップS107)。
続いて、第1メール処理手段14では、上記第1態様の督促メールを未納者の携帯端末2に配信すると共に、当該未納者に対する督促メールの送信回数を示すカウンタをカウントアップし(ステップS108)、簡略な支払案内と回答用URLを携帯端末2の表示手段22に表示させる(ステップS109)。
一方、ステップS106において、督促メールの送信態様が第1態様ではなく第2態様に決定されたと判定した場合は、第2メール処理手段15により、帯電話番号を宛先とした「SMSメール」による電子メールを当該未納者に対する第2態様の督促メールとして生成する。その督促メールの内容は、本実施の形態では、第1態様の督促メールと同様であり、簡略な支払案内を通知すると共に回答用URLへのアクセスを促すメッセージとしている(ステップS110)。
続いて、第2メール処理手段15では、上記第2態様の督促メールを未納者の携帯端末2に配信すると共に、当該未納者に対する督促メールの送信回数を示すカウンタをカウントアップし(ステップS111)、簡略な支払案内と回答用URLを携帯端末2の表示手段22に表示させる(ステップS112)。
なお、第1態様又は第2態様の督促メールは、本実施の形態では、未納者情報に示される各未納者に対して一斉に配信する形態としているが、例えば、未納者情報に示される支払期限に応じて配信する形態(例えば、各未納者の支払期限を監視して同一期限又は所定の期限範囲内の未納者グループ毎に配信する形態)としても良い。
督促メールを送信後、携帯端末2から回答用URLへのアクセス要求が有ったか否かを判定し(図6のステップS113)、アクセス要求が有った場合は、詳細情報表示制御手段16では、本人認証情報(例えば生年月日)の入力を促す画面を携帯端末2の表示部に表示し、携帯端末2の入力手段23の操作によって入力された本人認証情報(本例では生年月日)と予め登録されている本人認証情報とを照合して一致した場合に本人と判定する(ステップS114)。
なお、回答用URLから携帯端末2の所有者を特定する形態とした場合は上記ステップS114の認証処理を省略することもできるが、回答用URLを通知した携帯端末2を未納者以外の人が操作して督促の詳細内容が他人に知られるのを回避するためには、本人の認証処理を実行する形態とするのが好ましい。
続いて、詳細情報表示制御手段16では、個人情報の利用に関する本人の同意を促す情報を表示し、本人認証が成功し且つ本人の同意を得たと判定した場合にのみ、支払方法の選択肢を含む詳細な支払案内情報を本人専用の回答用ページに設定し、その回答用ページを携帯端末2に送信して表示部に表示する(ステップS115)。
回答処理手段17は、回答用ページ内の選択肢の選択操作によって入力された回答情報を携帯端末2から受信し(ステップS116)、その回答情報を解析して支払方法が選択されているか否かを判定する(ステップS117)。
上記ステップS117において、支払方法が選択されていると判定した場合は、その場で支払う旨の回答を得たと判断し、コンビニ払いの選択肢が選択されている場合には、回答処理手段17は、未納者情報に含まれる当該未納者に対する請求情報に基づいてコンビニ収納用バーコード画像を生成すると共に、例えば回答用URLへのアクセス要求元の携帯端末2に表示されている回答用ページの画面からそのバーコード画像を含むウェブページの画面に切替えて、コンビニ収納用バーコード画像を携帯端末2の表示部に表示する。
一方、振込、電子マネー、クレジットカード等によるオンライン決済での支払いの選択肢が選択されている場合には、個人情報データベース10Bに記憶されているカード情報(若しくは携帯端末2側で入力したカード情報)等に基づいて、選択された支払方法での決済要求を生成し、金融機関側コンピュータ4との間でオンライン決済処理をリアルタイムに実行する(ステップS118)。
なお、上記ステップS118において、オンライン決済処理による決済が失敗した場合には、回答処理手段17は、決済が不能であった旨の決済結果を未納者情報管理手段11とクライアントシステム3の支払監視サーバに対してそれぞれ送信する。その決済結果を受けた未納者情報管理手段11では、未納者情報内のステータスを「未収納」として更新する。そのステータスは、未納者の支払状況を示すステータスであり、上記「未収納」の他に「督促メールの再送回数」,「支払済み」,「電話連絡済み」,「管理部署へ移管済み」などがあり、例えば、管理端末から現時点における各未納者の支払状況を把握できるようにしている。さらに、決済が失敗した旨の情報は未納者に対しても通知するため、回答処理手段17からメール生成手段(第1メール処理手段14又は第2メール処理手段15)に対してメール生成を指示すると、より柔軟なシステムとなる。また、決済後の明細については証明書類の観点から、文章として支払監視サーバまたは支払促進支援サーバ10が出力を行って契約者に送付する形態とするのが望ましいが、決済完了の情報をメール生成手段(例えば第2メール処理手段15)が生成して携帯端末2に送信する形態とするとより好ましい。
回答処理手段17は、上記ステップS118のオンライン決済処理を実行した後、金融機関側コンピュータ4から決済結果(決済完了通知)を受けると、未納者情報データベース10Aに記憶されている未納者情報内のステータスを「支払済み」として更新すると共に(ステップS119)、金融機関側コンピュータ4から受信した決済結果を所定形式の決済情報とし、クライアントシステム3の支払監視サーバに対して送信し(ステップS120)、当該未納者に対する督促/決済処理を終了する。
一方、ステップS117において、支払方法が選択されていないと判定した場合には、支払期限内に支払える見込みのない場合の回答を得たと判断し、回答処理手段17は、回答情報を解析して回答(予定情報)の選択入力が有るか否かを判定する(ステップS121)。そして、回答の選択入力が無い場合には、入力ミスと判定して再入力を促すメッセージを携帯端末2の表示部に表示した後にステップS116に戻り、回答の選択入力が有ると判定した場合には、回答用ページを通じて選択された予定情報を期日管理データベース10Cに保管すると共に、未納者情報データベース10Aに記憶されている未納者情報を「連絡予定有り」として更新する(ステップS122)。
その後、図4の選択肢A22の回答を受けた後に予定期日内に未納者からの電話連絡があった場合、または、図4の選択肢A23の回答を受けた後に予定期日に担当者から未納者に電話連絡をした場合には(ステップS123)、例えば担当者端末からの操作により、未納者情報データベース10Aに記憶されている未納者情報内のステータスを「連絡済み」として更新し(ステップS124)、当該未納者に対する処理を終了する。その際、例えば支払期限を延長する旨の調整がされた場合は、例えば担当者端末からの操作により、未納者情報内の支払期限と請求額(遅延した税額及び期限に応じて延滞金)を調整した情報を未納者情報に反映すると共に、その情報をクライアントシステム3の支払監視サーバに対して送信する。
一方、ステップS113において、携帯端末2から回答用URLへのアクセス要求が支払期限内に無かった場合は、当該未納者の未納者情報内のステータス(「支払済み」,「連絡済み」等)を参照して、支払期限内に支払いが有ったか、あるいは当該未納者との電話連絡による支払予定に関する調整が行われたかを判定し(ステップS125)、いずれも無かった場合には、入金、連絡が期日までに無かったと判断する。そして、その場合には、前述のカウンタを参照して督促メールの送信回数が所定回数に達したか否かを判定し(ステップS126)、所定回数に達していない場合は、ステップS105に戻って、入金又は連絡が期日までになされるまで、ステップS105以降の処理を繰り返す。
一方、ステップS126において、督促メールの送信回数が所定回数に達したと判定した場合は、支払促進支援サーバ10による督促処理の対象者から当該未納者を除外すると共に、その除外者については管理部署へ移管する旨の情報を管理端末に送信し(ステップS127)、未納者情報内のステータスを「管理部署へ移管済み」として更新し、当該未納者に対する処理を終了する。
なお、上述した処理の順番は本例に限定されるものではなく、また、一部を並行して処理する形態なども本発明に含まれる。
また、上述した実施の形態では、携帯端末に送信する電子メールは、SMSメールを利用した場合を例として説明したが、SMSメールの代わりに(又はSMSメールに加えて)EMS(Enhanced Messaging Service)による電子メールあるいはMMS(Multimedia Messaging Service)による電子メールを利用する形態としても良い。但し、現在においてEMSやMMSに対応可能な携帯端末は少なく、また、画像や音声による支払案内など、テキストメッセージ以外のデータを電子メールで送信する必然性はないため、第2態様の督促メールとしてはSMSを利用する形態とのするのが一番好ましい。
また、上述した実施の形態では、未納者情報をクライアントシステム3の支払監視サーバから得る場合を例として説明したが、支払監視サーバの機能(未納者を抽出して未納者情報を伝送する機能)を支払促進支援サーバ10側に備える形態としても良い。その場合は、上述した説明において「支払監視サーバ」を「支払促進支援サーバ10」に置き換え、「クライアントシステム3側の支払監視処理」を「支払促進支援サーバ10の支払監視処理」に置き換えた動作となり、支払監視サーバと支払促進支援サーバとの間のデータ授受は不要となる。
1 督促決済システム
10 支払促進支援サーバ
10A 未納者情報データベース
10B 個人情報データベース
10C 期日管理データベース
11 未納者情報管理手段
12 個人情報抽出手段
13 督促メール態様決定手段
14 第1メール処理手段
15 第2メール処理手段
16 詳細情報表示制御手段
17 回答処理手段
2 携帯端末
21 端末側送受信手段
22 表示手段
23 入力手段
3 クライアントシステム
4 金融機関側コンピュータ

Claims (5)

  1. 携帯端末を通じて未納者に対する未納金の支払い督促及び前記未納金の決済に関する処理を実行するサーバを備えた督促決済システムであって、
    前記サーバは、
    前記未納者への請求内容を含む未納者情報を格納する未納者情報データベースと、
    前記督促決済システムの利用契約者の個人情報が登録されている個人情報データベースと、
    前記未納者情報に示される未納者を対象として前記個人情報データベースから当該未納者に対応する前記利用契約者の個人情報を前記未納者の個人情報として抽出する個人情報抽出手段と、
    前記未納者の個人情報を解析して前記未納者が所有する携帯端末のメールアドレスが登録されているか否かを判定し、その登録の有無に応じて前記携帯端末に送信する督促メールの送信態様を第1態様又は第2態様のいずれかに決定する督促メール態様決定手段と、
    前記送信態様が前記第1態様に決定された際、前記携帯端末のメールアドレスを宛先としたeメールによる電子メールで且つプライバシーに付随する情報を含まない簡略な支払案内情報及びその支払案内に対する回答用ページのURLを含む電子メールを前記第1態様の督促メールとして生成して前記携帯端末に送信する第1メール処理手段と、
    前記送信態様が前記第2態様に決定された際、前記未納者の個人情報から得た携帯端末の電話番号を宛先としたSMS(Short Message Service)規格準拠の電子メールで且つ前記簡略な支払案内情報及び前記URLを含む電子メールを前記第2態様の督促メールとして生成して前記携帯端末に送信する第2メール処理手段と、
    前記第1態様又は前記第2態様の督促メールが送信された携帯端末からの前記URLへのアクセスに応じて、支払方法を指示するための複数の選択肢を含む詳細な支払案内情報を設定した本人専用の回答用ページを前記携帯端末の表示部に表示する詳細情報表示制御手段と、
    前記回答用ページを通じて前記選択肢の中から選択された支払方法でのオンライン決済処理を金融機関側コンピュータとの間で実行する機能を有する回答処理手段と、
    を有することを特徴とする督促決済システム。
  2. 前記回答用ページに設定される詳細な支払案内情報は、支払期限内に支払える見込みのない場合の回答の選択肢を含み、前記回答処理手段は、前記回答の選択肢の中から選択入力された選択肢に対応する予定情報を期日に関連付けて記憶すると共に、所定の管理端末からの要求に応じて、前記記憶された各未納者の予定情報を基に生成した当該期日における回答済未納者の一覧リストを前記要求元の管理端末に提供する機能を有することを特徴とする請求項1に記載の督促決済システム。
  3. 前記支払方法の選択肢は、コンビニエンスストアの代金収納サービスを利用したコンビニ払いを含み、前記回答処理手段は、前記携帯端末側での前記コンビニ払いの選択操作に応じて、前記未納者情報に含まれる当該未納者に対する請求情報に基づいてコンビニ収納用バーコード画像を生成すると共にそのバーコード画像を含むウェブページを前記携帯端末の表示部に表示する機能を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の督促決済システム。
  4. 前記詳細情報表示制御手段は、前記URLへのアクセスを受付ける際、本人認証の処理を行うと共に個人情報の利用に関する本人の同意を得る処理を実行し、本人認証が成功し且つ本人の同意を得たと判定した場合にのみ前記詳細な支払案内情報を前記携帯端末の表示部に表示することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の督促決済システム。
  5. 前記回答処理手段は、前記回答の選択肢の選択入力による回答又は前記回答用ページを通じて選択された支払方法による支払が期日までに有ったか否かを監視し、前記回答及び前記支払のいずれも無かったと判定した場合は前記第1態様又は前記第2態様の督促メールの送信による督促処理を所定回数自動的に繰り返すことを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の督促決済システム。
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