JP2013100254A - 酸化染毛剤用第1剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】粘度が高められた酸化染毛剤用第1剤の提供。
【解決手段】酸化染料、下記式(I)で表される高級脂肪酸と高級アルコールとのエステル、及びアルカリ剤が配合されたクリーム状の酸化染毛剤用第1剤。
−COO−R (I)
[上記式(I)において、Rは不飽和度が1である炭素数12以上22以下の直鎖状アルケンを表し、Rは不飽和度が1である炭素数12以上22以下の直鎖状アルケンを表す。]
【選択図】なし

Description

本発明は、酸化染料を含有する酸化染毛剤用第1剤に関するものである。
毛髪を着色するために用いられる酸化染毛剤は、毛髪内に浸透させた酸化染料を酸化重合により染着させる染毛原理のものであり、酸性染毛料等の他のヘアカラーリング剤に比して毛髪の色持ちの長期持続を実現する。酸化染料が配合された第1剤(第1剤の例としては、特許文献1において、酸化染料、エステル、及びアルカリ剤が配合されたものが開示されている。)と酸化剤が配合された第2剤とを混合した酸化染毛剤による毛髪の染毛処理は、一般的である。
2009−161492号公報
酸化染毛剤を得るための第1剤は、美容室においてはクリーム状のものが汎用的であり、クリーム状にするためには、水に高級アルコール及びノニオン界面活性剤等が配合される。このようなクリーム状の第1剤は、取扱いが容易である粘度であるものが求められ、これに対応するには、第1剤の粘度を高める必要性が生じることがある。酸化染料の配合がその配合がないよりも粘度を低下させることがあり、このような事情からしても粘度を高める配合成分の組合せの提供が望まれる。
本発明は、上記事情に鑑み、粘度が高められた酸化染毛剤用第1剤の提供を目的とする。
本発明者は、酸化染毛剤用の第1剤の配合検討において、脂肪酸とアルコールのエステルの中でも所定のエステルを配合すれば粘度が高まり、アルカリ剤を更に配合すれば粘度が一層高まることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明に係る酸化染毛剤用第1剤は、酸化染料、下記式(I)で表される高級脂肪酸と高級アルコールとのエステル、及びアルカリ剤が配合されたクリーム状のものである。
−COO−R (I)
[上記式(I)において、Rは不飽和度が1である炭素数12以上22以下の直鎖状アルケンを表し、Rは不飽和度が1である炭素数12以上22以下の直鎖状アルケンを表す。]
本発明に係る酸化染毛剤用第1剤のpHは、例えば8.0以上12.0以下である。また、前記式(I)で表されるエステルとして好適なものは、例えばオレイン酸オレイルである。
本発明に係る酸化染毛剤は、本発明に係る酸化染毛剤用第1剤と、酸化剤が配合された酸化染毛剤用第2剤とが混合されたものである。この酸化染毛剤で染毛処理された毛髪は、油性感(毛髪表面に油膜がある感触。以下、同じ。)に優れるものとなる。
本発明に係る酸化染毛剤において、前記式(I)で表されるエステルの配合量は、0.5質量%以上3.0質量%以下であると良い。この配合量範囲であれば、染毛処理後の油性感が特に優れる。
本発明の酸化染毛剤用第1剤は、所定のエステルとアルカリ剤が配合されたものなので、粘度が高まったものとなり、また、経時的な粘度安定性に優れる。
本実施形態に係る酸化染毛剤用第1剤、酸化染毛剤用第2剤、及び酸化染毛剤に基づき、本発明を以下に説明する。
(酸化染毛剤用第1剤)
本実施形態の酸化染毛剤用第1剤(以下、単に「第1剤」と称することがある。)は、酸化染料、所定のエステル、及びアルカリ剤が配合されたものである(本実施形態の第1剤として典型的なものは、水の配合量が70質量%以上のものである。)。また、公知の第1剤原料を任意原料として本実施形態に係る第1剤に配合しても良い。
本実施形態の第1剤に配合する酸化染料は、酸化反応により単独で発色する公知の染料中間体、および染料中間体との重合により色調を呈する公知のカップラーから選択された一種または二種以上である。
染料中間体としては、硫酸トルエン2,5−ジアミン、塩酸ニトロパラフェニレンジアミン、パラフェニレンジアミン、酢酸N−フェニルパラフェニレンジアミン、トルエン−3,4−ジアミン、パラニトロオルトフェニレンジアミン、硫酸パラニトロオルトフェニレンジアミン、硫酸オルトクロルパラフェニレンジアミン、硫酸4,4’−ジアミノフェニルアミン等のフェニレンジアミン誘導体;硫酸2,4−ジアミノフェノール、オルトアミノフェノール、パラアミノフェノール、硫酸パラメチルアミノフェノール、3,3’−イミノジフェノール等のフェノール誘導体;等が挙げられる。
また、カップラーとしては、塩酸2,4−ジアミノフェノキシエタノール、メタフェニレンジアミン、硫酸パラニトロメタフェニレンジアミン等のフェニレンジアミン誘導体;硫酸5−アミノオルトクレゾール、5−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−2−メチルフェノール、メタアミノフェノール等のアミノフェノール誘導体;レゾルシン;等が挙げられる。
本実施形態の第1剤における酸化染料の配合濃度は、例えば0.05質量%以上3.0質量%以下である。
本実施形態の第1剤に配合される所定のエステルは、下記式(I)で表される高級脂肪酸と高級アルコールとのエステルである。なお、当該エステルの炭素間二重結合は、酸化染毛剤用第2剤に配合した場合には、酸化剤により開裂しやすい。
−COO−R (I)
[上記式(I)において、Rは不飽和度が1である炭素数12以上22以下の直鎖状アルケンを表し、Rは不飽和度が1である炭素数12以上22以下の直鎖状アルケンを表す。好ましいエステル例としては、Rの炭素数16以上20以下且つRの炭素数16以上20以下のものである。]
上記エステルを構成するための不飽和度が1である炭素数12〜22の直鎖状高級脂肪酸としては、例えば、5−ラウロレイン酸、ツズ酸、5−ミリストレイン酸、9−ミリストレイン酸、7−パルミトレイン酸、ペトロセリン酸、オレイン酸、エイライジン酸、コドイン酸、エルカ酸が挙げられる。
上記エステルを構成するための不飽和度が1である炭素数12〜22の直鎖状高級アルコールとしては、例えば、11−ドデセン−1−オール、オレイルアルコール、エライジンアルコール、リノレイルアルコール、リノレニルアルコール、リシノイルアルコールが挙げられる。
式(I)で表されるエステルとして好適なものの例としては、オレイン酸オレイルが挙げられる。
本実施形態の第1剤における上記(I)で表されるエステルの配合量は、例えば1.0質量%以上6.0質量%以下である。
本実施形態の第1剤に配合するアルカリ剤は、公知のアルカリ剤であり、酸化染毛剤に含まれる酸化剤の作用を促進するとともに、毛髪を膨潤させて毛髪への染料の浸透性を向上させることにより、染色性を向上させる。
アルカリ剤としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の金属水酸化物;炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の金属炭酸塩;リン酸ナトリウム等の金属リン酸塩;アンモニア;炭酸アンモニウム、硫酸アンモニウム等のアンモニウム塩;モノエタノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロパノールアミン等のアルカノールアミン;アルギニン等の塩基性アミノ酸;等が挙げられる。
アルカリ剤を配合する場合には、一種又は二種以上のアルカリ剤を配合すると良く、本実施形態の第1剤におけるアルカリ剤の配合量は、例えば25℃でのpHが8.0以上12.0以下になる量である。
本実施形態の第1剤に任意配合する原料は、公知の第1剤原料と同じである。この任意配合する原料としては、例えば、高級アルコール、ノニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、多価アルコール、炭化水素、油脂、酸化防止剤、キレート剤、直接染料である。高級アルコール及びノニオン界面活性剤は、水と共に配合してクリーム状の剤型にするために用いると良い。
上記第1剤用原料としての高級アルコールは、例えば、セタノール、イソセチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オクチルドデカノール、ミリスチルアルコールが挙げられる。一種又は二種以上の高級アルコールを第1剤に配合すると良く、高級アルコールの配合濃度は、適宜設定されるものであるが、例えば2質量%以上20質量%以下である。
上記第1剤用原料としてのノニオン界面活性剤は、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトールテトラ脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステルが挙げられる。一種又は二種以上のノニオン界面活性剤を第1剤に配合すると良く、ノニオン界面活性剤の配合濃度は、例えば0.1質量%以上15質量%以下である。
上記第1剤用原料としてのカチオン界面活性剤は、例えば、長鎖アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジ長鎖アルキルジメチルアンモニウム塩、トリ長鎖アルキルモノメチルアンモニウム塩、ベンザルコニウム型4級アンモニウム塩、モノアルキルエーテル型4級アンモニウム塩が挙げられる。一種又は二種以上のカチオン界面活性剤を第1剤に配合すると良く、カチオン界面活性剤の配合濃度は、例えば0.1質量%以上3質量%以下である。
上記第1剤用原料としての多価アルコールは、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、ブチレングリコールが挙げられる。一種又は二種以上の多価アルコールを第1剤に配合すると良く、多価アルコールの配合濃度は、例えば0.1質量%以上3質量%以下である。
上記第1剤原料としての炭化水素は、例えば、流動パラフィン、スクワラン、プリスタン、オゾケライト、パラフィン、セレシン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックスが挙げられる。一種又は二種以上の炭化水素を第1剤に配合すると良く、炭化水素の配合濃度は、例えば0.1質量%以上10質量%以下である。
上記第1剤原料としての油脂は、例えば、硬化油、アーモンド油、アボガド油、オリーブ油、シア脂油、月見草油、ツバキ油、ピーナッツ油、ローズヒップ油が挙げられる。一種又は二種以上の油脂を第1剤に配合すると良く、油脂の配合濃度は、例えば0.1質量%以上10質量%以下である。
上記第1剤用原料としての酸化防止剤は、例えば、アスコルビン酸、亜硫酸塩が挙げられる。
また、上記第1剤用原料としてのキレート剤は、例えば、エチレンジアミン四酢酸及びその塩、ジエチレントリアミン五酢酸及びその塩、ヒドロキシエタンジホスホン酸及びその塩が挙げられる。
本実施形態に係る第1剤の剤型は、クリーム状である。当該クリーム状の剤型の粘度は、B型粘度計を使用して25℃、12rpmで計測した60秒後の値が例えば4000mPa・s以上50000mPa・s以下であり、20000mPa・s以上40000mPa・s以下が良い。
(酸化染毛剤用第2剤)
本実施形態の酸化染毛剤用第2剤(以下、単に「第2剤」と称することがある。)は、酸化剤が配合されたものである(本実施形態の第2剤として典型的なものは、水の配合量が70質量%以上のものである。)。また、公知の第2剤原料を任意原料として本実施形態に係る第2剤に配合しても良い。
第2剤に配合される上記酸化剤としては、例えば、過酸化水素、臭素酸塩、過炭酸塩、過ホウ酸塩が挙げられる。第2剤における酸化剤の配合濃度は、特に限定されないが、例えば0.3質量%以上7質量%以下である。
本実施形態の第2剤に任意配合する公知の第2剤原料としては、高級アルコール(配合濃度は、例えば2質量%以上15質量%以下)、ノニオン界面活性剤(配合濃度は、例えば0.5質量%以上6質量%以下)、カチオン界面活性剤(配合濃度は、例えば0.1質量%以上3質量%以下)、多価アルコール、エステル、酸化防止剤、キレート剤などである。
第2剤の剤型は、特に限定されず、例えば液状、クリーム状、ゲル状が挙げられる。
(酸化染毛剤)
本実施形態の酸化染毛剤は、本実施形態の第1剤と第2剤を混合したものである。当該第1剤と第2剤との混合比は、例えば、第1剤:第2剤=1:0.4〜2である。
酸化染毛剤における上記式(I)で表されるエステルの配合量は、特に限定されないが、0.5質量%以上3.0質量%以下が良く、1.0質量%以上2.0質量%以下が好ましい。0.5質量%以上であれば、染毛処理後の油性感を特に十分にすることが可能であり、3.0質量%以下であれば、油性感が過大となることを抑制できる。なお、上記エステルの配合量による油性感が十分な場合、毛髪のまとまりも良好となる。
上記式(I)で表されるエステルとしてオレイン酸オレイルを配合する場合、酸化染毛剤におけるオレイン酸オレイルの配合量は、特に限定されないが、0.5質量%以上3.0質量%以下が良く、1.0質量%以上2.0質量%以下が好ましい。
本実施形態に係る酸化染毛剤の使用時の剤型は、特に限定されず、例えば液状、クリーム状、ワックス状、ゲル状、フォーム状(泡状)が挙げられる。本実施形態の酸化染毛剤の粘度は、使用の際の毛髪への塗布、垂れ落ち等のハンドリング性を考慮すれは、クリーム状が良い。
本実施形態の酸化染毛剤のpHは、25℃において、例えば8.0〜12.0であり、良好な染色性と頭皮への刺激を低減するためには9.0〜11.0であり、9.5〜10.5が良い。
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明の趣旨を逸脱することがない限り、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1〜2、比較例1a〜1c及び2a〜2c)
下記表1又は2に示す配合組成の実施例1〜2、比較例1a〜1c及び2a〜2cの第1剤を、油相、水相1、及び水相2を用いて調製した。詳しくは、80℃程度の温度条件で原料を混合して得た油相と、80℃以上の温度条件で原料を混合して得た水相1とを混合し、この油相と水相1の混合液が45℃以下になってから、水相2を混合し、更に、残りの水と香料を混合した。
調製した上記各第1剤の初期粘度を、トキメック社製B型粘度計を使用し、25℃、ローターNo.4、ローター回転数6rpm又は12rpm、計測開始から60秒後の値として記録した。記録した初期粘度を、下記表1〜2に示す(比較例1a及び比較例2aについては、粘度が低すぎることにより、測定できなかった。)。
また、実施例1、比較例1b、比較例1c、実施例2、比較例2b、及び比較例2cについては、50℃で1ヶ月間保管した後の粘度を、トキメック社製B型粘度計を使用し、25℃、ローターNo.4、ローター回転数12rpm、計測開始から60秒後の値として記録した。そして、粘度変化率を、(50℃1ヶ月後の粘度−初期粘度)/初期粘度×100に基づいて算出した(当該算出における初期粘度は、ローター回転数12rpmのもの。)。以上の粘度と粘度変化率についても、下記表1〜2に示す。
表1においては、実施例1と比較例1a〜1bの初期粘度比較において、上記式(I)で表される所定のエステルであるオレイン酸オレイルの配合により、高い粘度となったことを確認できる(なお、液状油を配合した場合と固形油を配合した場合とでは、固形油を配合した場合の方が初期粘度が高くなるのが一般的であるが、実施例1と比較例1bの初期粘度比較においては、液状油であるオレイン酸オレイルを配合した実施例1の方が、固形油であるステアリン酸ステアリルを配合した比較例1bよりも高い粘度であった。)。また、実施例1と比較例1cの初期粘度比較において、アルカリ剤を配合すれば粘度が高くなったことを確認できる。以上の実施例1と比較例1a〜1cの初期粘度関係は、実施例2と比較例2a〜2cでも同様であったことを表2において確認できる。
また、表1では、上記式(I)で表される所定のエステルであるオレイン酸オレイル及びアルカリ剤を配合した実施例1は、比較例1b及び1cとの比較において粘度の変化率の絶対値が小さくなっていたので、継時的な粘度安定性に優れていたことを確認できる。上記式(I)で表される所定のエステルであるオレイン酸オレイル及びアルカリ剤の配合による継時的な粘度安定性は、表2の実施例2と比較例2b及び2cとの対比においても同様に確認できる。
(実施例3a〜3d、実施例4a〜4c)
表3に記載の配合量となるように原料を水に配合して、実施例3a〜3dの第1剤を調製した。また、表4に記載の配合量の原料を水に配合して、実施例4a〜4cの第1剤を調製した。
(第2剤)
以下の配合量となるように原料を水に配合して、第2剤を調製した。セトステアリルアルコールが4質量%、ポリオキシエチレンアルキルエーテルが1質量%、ポリオキシプロピレンアルキルエーテルが1質量%、流動パラフィンが0.5質量%、塩化セチルアンモニウムが0.5質量%、フェノキシエタノールが0.1質量%、35質量%過酸化水素が5.7質量%。
(酸化染毛剤)
上記調製した実施例3a〜3d及び4a〜4cのいずれかの第1剤と第2剤を質量比1:1で混合し、酸化染毛剤を得た。
(染毛処理)
一般女性の染毛処理履歴がある頭髪における右側と左側に異なる酸化染毛剤を塗布し、室温で20分間放置した。続けて、温水で頭髪から酸化染毛剤を洗い流し、シャンプー(ミルボン社製「DEESSE’S NEU WillowLuxe」)による処理及びトリートメント(ミルボン社製「DEESSE’S NEU WillowLuxe」)による処理を行った後、頭髪を櫛通しを行いながら温風で乾燥させた。
(油性感の評価)
実施例3a〜3dのいずれかの第1剤を混合した酸化染毛剤を使用した染毛処理:
実施例3dの第1剤を混合した酸化染毛剤を使用して染毛処理した頭髪を基準とし、当該基準と比べた頭髪を触ったときの油性感を評価した。評価基準は、以下の通りとした。
○ :「基準」のような過大な油性感がなく、毛先までの均一性の高い油性感。
― :「基準」と同等。
× :「基準」よりも油性感が過大。
実施例4a〜4cのいずれかの第1剤を混合した酸化染毛剤を使用した染毛処理:
実施例4bの第1剤を混合した酸化染毛剤を使用して染毛処理した頭髪を基準とし、当該基準と比べた頭髪を触ったときの油性感を評価した。評価基準は、以下の通りとした。
○ :「基準」よりも毛先までの均一性の高い油性感。
― :「基準」と同等。
× :「基準」よりも毛先までの油性感が劣る。
油性感の評価結果を下記表3〜4に、配合した原料と共に示す。
表3の油性感の評価においては、実施例3a〜3cの評価結果が「○(過大な油性感がなく、毛先までの均一性の高い油性感。)」であったことから、酸化染毛剤における上記式(I)で表されるエステル(オレイン酸オレイル)の配合濃度が3.0質量%以下であれば良好な油性感であったことを確認できる。
表4の油性感の評価においては、実施例4aのみが評価結果が「○(毛先までの均一性の高い油性感。)」であった。このことと、実施例4aにおける上記式(I)で表されるエステル(オレイン酸オレイル)の一部をオレイン酸デシル又はテトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリットに置換したものが実施例4b〜4cであることからすると、上記(I)で表されるエステルが毛髪の油性感を良好にできるものであると理解できる。

Claims (5)

  1. 酸化染料、下記式(I)で表される高級脂肪酸と高級アルコールとのエステル、及びアルカリ剤が配合されたクリーム状の酸化染毛剤用第1剤。
    −COO−R (I)
    [上記式(I)において、Rは不飽和度が1である炭素数12以上22以下の直鎖状アルケンを表し、Rは不飽和度が1である炭素数12以上22以下の直鎖状アルケンを表す。]
  2. pHが8.0以上12.0以下である請求項1に記載の酸化染毛剤用第1剤。
  3. 前記エステルとして、オレイン酸オレイルが配合された請求項1又は2に記載の酸化染毛剤用第1剤。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の酸化染毛剤用第1剤と、酸化剤が配合された酸化染毛剤用第2剤とが混合された酸化染毛剤。
  5. 前記エステルの配合量が、0.5質量%以上3.0質量%以下である請求項4に記載の酸化染毛剤。
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