JP2006069926A - 油性毛髪化粧料組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ダメージを受けた毛髪の強度を向上させることができる油性毛髪化粧料組成物を提供する。
【解決手段】 油性毛髪化粧料組成物は、染毛処理剤で染毛処理された毛髪に対して適用され、下記の成分(A)、成分(B)及び成分(C)を含有するものである。
成分(A):引火点70℃以上150℃未満のイソパラフィン類、脂肪酸エステル類又は植物油類。
成分(B):引火点40℃以上70℃未満のイソパラフィン類。
成分(C):油性アミノ酸エステル類。
成分(A)としては、引火点70℃以上150℃未満のイソパラフィン類であることが好ましい。
【選択図】 なし

Description

本発明は、酸化染毛剤等の染毛処理剤で染毛処理された毛髪に対して用いられ、特には適用後に水で洗い流さないで使用される油性毛髪化粧料組成物に関するものである。
従来、染毛剤を用いて染色した髪に対して色落ち防止効果の高い毛髪化粧料組成物が知られている(例えば、特許文献1を参照)。すなわち、毛髪化粧料組成物は、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(MPC)の単独重合体又はMPCと疎水性モノマーとの共重合体、カチオン性界面活性剤、水溶性高分子、更にシリコーン油等が含まれている。
一方、優れたセット力を有し、光沢や滑らかさなどの整髪機能をバランスよく発揮することができる整髪料が知られている(例えば、特許文献2を参照)。すなわち、整髪料は、有機シリコーン樹脂、C4オリゴマーの水素添加物であって、沸点80〜260℃の成分及びC4オリゴマーの水素添加物であって、沸点270〜360℃の成分から構成されている。
特開2004−143065号公報(第2頁及び第5頁) 特許第2715131号公報(第1頁及び第2頁)
前記特許文献1に記載の毛髪化粧料組成物は、主としてMPC等より得られるカチオン性重合体とカチオン性界面活性剤とにより、染色した髪に対する色落ち防止効果(退色抑制効果)が発揮される。ところで、染毛処理を施した毛髪は、そのタンパク質がアルカリ処理によってダメージを受けて毛髪強度が低下している。ところが、前記カチオン性重合体やカチオン性界面活性剤は、ダメージを受けた毛髪のタンパク質を補うようなものではない。そのため、ダメージを受けた毛髪の強度を向上させる効果を発揮することができなかった。
一方、特許文献2に記載の整髪料は、ヘアスタイルを整え、セットを長持ちさせるものであって、染毛処理剤で染毛処理された毛髪の性質を改良するものではない。更に、2種類のC4オリゴマーの水素添加物を用いることにより、水分や油分などを補い、切れ毛や抜け毛などを防ぎ、毛髪に艶や潤いを与えて爽やかに保つ効果を有し、髪型を整え、セットを保持するなどの機能を発揮できるのであって、染毛処理剤で染毛処理された毛髪の強度向上を図るものではない。
本発明は、上記のような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、ダメージを受けた毛髪の強度を向上させることができる油性毛髪化粧料組成物を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明の油性毛髪化粧料組成物は、染毛処理剤で染毛処理された毛髪に対して適用される油性毛髪化粧料組成物であって、下記に示す成分(A)、成分(B)及び成分(C)を含有することを特徴とするものである。
成分(A):引火点70℃以上150℃未満のイソパラフィン類、脂肪酸エステル類又は植物油類。
成分(B):引火点40℃以上70℃未満のイソパラフィン類。
成分(C):油性アミノ酸エステル類。
請求項2に記載の発明の油性毛髪化粧料組成物は、請求項1に係る発明において、成分(A)が引火点70℃以上150℃未満のイソパラフィン類であることを特徴とするものである。
本発明によれば、次のような効果を発揮することができる。
請求項1に記載の発明の油性毛髪化粧料組成物には、成分(A)として引火点70℃以上150℃未満のイソパラフィン類、脂肪酸エステル類又は植物油類、成分(B)として引火点40℃以上70℃未満のイソパラフィン類及び成分(C)として油性アミノ酸エステル類が含まれている。成分(C)は染毛処理によってダメージを受けた毛髪内に浸透し、擬似セラミド(角質細胞間脂質)として機能し、毛髪のタンパク質の代替成分となり、或いはタンパク質と相互作用を示すと考えられる。成分(A)は毛髪に付着して被膜を形成し、毛髪内に浸透した成分(C)を定着させ、保護するものと考えられる。成分(B)は、成分(A)の粘度を低下させ、成分(A)が毛髪表面に均一に被覆されるように作用する。従って、成分(A)、成分(B)及び成分(C)が相乗的に作用し、ダメージを受けた毛髪の強度を向上させることができる。
請求項2に記載の発明の油性毛髪化粧料組成物では、成分(A)が引火点70℃以上150℃未満のイソパラフィン類である。このため、成分(A)及び成分(B)が共にイソパラフィン類となって相溶性が高まり、請求項1に係る発明の効果を向上させることができる。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
本実施形態の油性毛髪化粧料組成物は、染毛処理剤で染毛処理された毛髪に対して適用され、次に示す成分(A)、成分(B)及び成分(C)を含有するものである。
(A):引火点70℃以上150℃未満のイソパラフィン類、脂肪酸エステル類又は植物油類。
(B):引火点40℃以上70℃未満のイソパラフィン類。
(C):油性アミノ酸エステル類。
ここで、引火点とは成分(A)又は成分(B)の蒸気と空気との混合気体が燃焼範囲となる最低温度を意味しているが、揮発性を示す物性値である。引火点の高い成分(A)は揮発性が低く、高粘度であり、引火点の低い成分(B)は揮発性が高く、低粘度である。成分(C)は、染毛処理によってダメージを受けた毛髪内に浸透し、毛髪を構成するタンパク質の代替成分となり、又はタンパク質に相互作用を示すと考えられる。本実施形態では、引火点の高い成分(A)を引火点の低い成分(B)と組合せることにより、引火点の高い成分(A)が毛髪表面に付着して毛髪表面を被覆し、毛髪内に浸透した成分(C)を定着させ、保護するものである。
まず、成分(A)について説明する。
この成分(A)は、染毛処理された毛髪表面に付着して被膜を形成し、毛髪内に浸透した成分(C)を定着させ、保護するための成分である。更に、成分(A)は、毛髪のまとまりを良くし、また保湿感を与える成分である。引火点70℃以上150℃未満のイソパラフィン類としては、軽質イソパラフィン、軽質流動イソパラフィン、重質流動イソパラフィン、流動イソパラフィン及び揮発性イソパラフィンの中から選ばれ引火点70℃以上150℃未満のものが挙げられる。具体的には例えば、重質流動イソパラフィン〔引火点145℃、日本油脂(株)製のパールリーム6〕、軽質流動イソパラフィン〔引火点83℃、新日本石油化学(株)製のアイソゾール400K〕、軽質流動イソパラフィン〔引火点74℃、エクソンモービル(株)製のアイソパーM〕等が挙げられる。
脂肪酸エステル類は、脂肪酸とアルコールとのエステルであり、本発明ではアミノ基を含む化合物は含まれない。脂肪酸エステル類として具体的には、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸ジオクチル、アジピン酸−2−ヘキシルデシル、アジピン酸ジイソステアリル、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、イソオクタン酸セチル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソデシル、イソノナン酸イソトリデシル、セバシン酸ジイソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸オクチル、ステアリン酸ブチル、ステアリン酸ステアリル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸オレイル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、ミリスチン酸トリイソデシル、ミリスチン酸イソステアリル、パルミチン酸2−エチルへキシル、リシノール酸オクチルドデシル、脂肪酸(C10-30)(コレステリル/ラノステリル)、乳酸ラウリル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、乳酸オクチルドデシル、コハク酸ジオクチル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、12−ヒドロキシステアリン酸コレステリル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸n−アルキルグリコール、カプリン酸セチル、トリカプリル酸グリセリル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ラノリン誘導体等が挙げられる。
植物油類としては、オリーブ油、ツバキ油、シア脂、アーモンド油、茶実油、サザンカ油、サフラワー油、ヒマワリ油、大豆油、綿実油、ゴマ油、牛脂、カカオ脂、トウモロコシ油、落花生油、ナタネ油、コメヌカ油、コメ胚芽油、小麦胚芽油、ハトムギ油、ブドウ種子油、アボカド油、カロット油、マカデミアナッツ油、ヒマシ油、アマニ油、ヤシ油、ミンク油、卵黄油等が挙げられる。
これらの中で、成分(B)のイソパラフィン類と同種の化合物で相溶性が高く、毛髪強度を向上させることができる点から、引火点70℃以上150℃未満のイソパラフィン類が好ましい。
成分(A)の含有量は、油性毛髪化粧料組成物中に好ましくは1〜99質量%、より好ましくは3〜95質量%、特に好ましくは10〜90質量%である。この含有量が1質量%未満の場合には、成分(A)が毛髪表面に付着して被膜を形成し、毛髪内に浸透した成分(C)を十分に定着させることができず、ダメージを受けた毛髪の強度を十分に向上させることができなくなる。一方、99質量%を越える場合には、成分(B)等の他の成分の含有量が不足して成分(A)の効果を十分に発揮することができなくなる。
次に、成分(B)について説明する。
この成分(B)は、引火点の高い成分(A)の粘度を低下させ、そのキャリヤーとなって引火点の高い成分(A)が染毛処理された毛髪表面に付着して毛髪表面を被覆するのを補助し、毛髪の強度を向上させる成分である。更に、成分(B)は、毛髪の滑り感を向上させる成分である。成分(B)である引火点40℃以上70℃未満のイソパラフィン類としては、軽質イソパラフィン、軽質流動イソパラフィン、重質流動イソパラフィン、流動イソパラフィン、揮発性イソパラフィン及びイソドデカンの中から選ばれ、これらの中でイソドデカン及び揮発性イソパラフィンが特に好ましい。具体的には例えば、軽質イソパラフィン〔引火点62℃、エクソンモービル社製のアイソパーL〕、イソドデカン〔引火点48℃、丸善石油化学(株)製のマルカゾールR〕、水添ポリイソブテン〔引火点56℃、日本油脂(株)製のNAS−3〕等が挙げられる。
成分(B)の含有量は、油性毛髪化粧料組成物中に好ましくは1〜99質量%、より好ましくは3〜95質量%、特に好ましくは10〜90質量%である。この含有量が1質量%未満の場合には、成分(A)の粘度を低下させる効果及びキャリヤーとしての効果を十分に発揮することができなくなる。一方、99質量%を越える場合には、成分(A)等の他の成分の含有量が不足して成分(A)等の効果を十分に発揮することができなくなる。
次に、成分(C)について説明する。
この成分(C)の油性アミノ酸エステル類は、擬似セラミドとして機能し、染毛処理によってダメージを受けた毛髪のタンパク質の代替成分となり、毛髪内に浸透する成分である。更に、成分(C)は、毛髪に保湿感(コンディショニング効果)を付与することができる成分である。成分(C)のアミノ酸エステル類は油性であることから、成分(A)及び(B)と共に油性毛髪化粧料組成物を構成することができ、従って水性のグルタミン酸エステル等は含まれない。油性アミノ酸エステル類の引火点は150℃以上であり、成分(A)のイソパラフィン類の引火点より高い。
油性アミノ酸エステル類としては、N-ラウロイル-L-グルタミン酸ジ(フィトステリル・2-オクチルドデシル)、N-ラウロイル-L-グルタミン酸ジ(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)、N-ラウロイル-L-グルタミン酸ジ(コレステリル・オクチルドデシル)、N-ラウロイル-L-グルタミン酸ジ(フィトステリル・ベヘニル・2-オクチルドデシル)、ラウロイルグルタミン酸ジオクチルドデシル、N-ステアロイル-L-グルタミン酸ジオクチルドデシル、N-ラウロイル-L-グルタミン酸ジ-2-ヘキシルデシル、N-ラウロイルサルコシンイソプロピル及びグルタミン酸ジエチルが挙げられる。
これらの中でもN-ラウロイルサルコシンイソプロピル、N-ラウロイル-L-グルタミン酸ジ(フィトステリル・2-オクチルドデシル)及びN-ラウロイル-L-グルタミン酸ジ(コレステリル・オクチルドデシル)が好ましい。ここで、N-ラウロイルサルコシンイソプロピルの引火点は198℃であり、成分(A)の引火点に近い値を示している。これらの好ましい油性アミノ酸エステル類は、毛髪を構成するタンパク質の代替成分としての性質が優れており、毛髪内への浸透性が高く、かつ成分(A)との相溶性が良い。
成分(C)の含有量は、油性毛髪化粧料組成物中に好ましくは0.1〜10質量%、より好ましくは0.3〜5質量%、特に好ましくは0.5〜3質量%である。この含有量が0.1質量%未満の場合には、ダメージを受けた毛髪を構成するタンパク質の代替成分として毛髪内に十分浸透することができなくなり、毛髪の強度を十分に向上させることができなくなる。一方、10質量%を越える場合には、含有量に見合う効果が得られなくなる。
本実施形態の油性毛髪化粧料組成物には、前記成分(A)、成分(B)及び成分(C)のほかに、その他の成分を配合することができる。その他の成分としては、シリコーン化合物、炭化水素、油性成分(多価アルコール、ロウ類、高級アルコール、高級脂肪酸)等が用いられる。
シリコーン化合物としては、メチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチル水素化(ハイドロジェン)ポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、フッ素変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、アンモニウム変性シリコーン、ヒドロキシ末端オルガノポリシロキサン、ピロリドンカルボン酸変性オルガノポリシロキサン等が用いられる。
炭化水素としては、成分(A)及び成分(B)以外のものでα−オレフィンオリゴマー、合成スクワラン、植物性スクワラン、スクワラン、ポリブテン、流動パラフィン、オゾケライト、セレシン、パラフィン、ポリエチレン末、マイクロクリスタリンワックス、ワセリン等が挙げられる。
油性成分は、油性毛髪化粧料組成物を毛髪に塗布しやすくすると共に、毛髪に軟らかさと潤いを与えるために配合されることが好ましい。油性成分としては、多価アルコール、ロウ類、高級アルコール、高級脂肪酸、アルキルグリセリルエーテル等が用いられる。これらの油性成分は単独で配合してもよく、2種以上を組み合わせて配合してもよい。油性成分の含有量は油性毛髪化粧料組成物中に好ましくは30質量%以下である。この含有量が30質量%を越える場合には、毛髪にべたつき感がでて感触が低下する傾向となる。
多価アルコールとしては、グリコール類、グリセリン類等が挙げられる。グリコール類としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、イソプレングリコール、1,3−ブチレングリコール等が挙げられる。グリセリン類としては、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン等が挙げられる。ロウ類としては、ミツロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、ホホバ油、ラノリン等が挙げられる。
高級アルコールとしては、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール(セタノール)、ステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール、2−ヘキシルデカノール、イソステアリルアルコール、2−オクチルドデカノール、デシルテトラデカノール、オレイルアルコール、リノレイルアルコール、リノレニルアルコール、ラノリンアルコール等が挙げられる。
高級脂肪酸としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、イソステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、オレイン酸、ウンデシレン酸、リノール酸、リシノール酸、ラノリン脂肪酸等が挙げられる。アルキルグリセリルエーテルとしては、バチルアルコール(モノステアリルグリセリルエーテル)、キミルアルコール(モノセチルグリセリルエーテル)、セラキルアルコール(モノオレイルグリセリルエーテル)、イソステアリルグリセリルエーテル等が挙げられる。
上記に挙げたその他の成分は、その含有量が合計で好ましくは50質量%以下である。この含有量が50質量%を越えると、成分(A)、成分(B)及び成分(C)の含有量が相対的に低下し、ダメージを受けた毛髪の強度を十分に向上させることができなくなって好ましくない。
本実施形態の油性毛髪化粧料組成物は油性であることから、水を含まないことが好ましく、水を含むとしてもその含有量は15質量%以下であることが好ましい。水の含有量が15質量%を越えると、成分(A)及び(B)のイソパラフィン類が油性毛髪化粧料組成物中で十分に分散されず、毛髪に均一に作用させることが難しく、毛髪強度を十分に向上させることができない。
次に、前記染毛処理剤及びそれを用いた染毛処理について説明する。
染毛処理剤としては、酸化染毛剤、酸性染毛剤(ヘアマニキュア)等の液状、ゲル状、フォーム状、クリーム状又はペースト状の処理剤が用いられる。酸化染毛剤は、一般に酸化染料、アルカリ剤等を含有する第1剤と、酸化剤等を含有する第2剤とにより構成されている。これらの第1剤及び第2剤は混合され、その混合物が毛髪に塗布されることにより、毛髪を所望とする色に染色することができる。
第1剤は、酸化染料、アルカリ剤等が含有されている。酸化染料としては、パラフェニレンジアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−パラフェニレンジアミン、トルエン−2,5−ジアミン及びその塩等の成分が、常法に従って配合される。アルカリ剤としては、28%アンモニア水又はモノエタノールアミンが用いられる。一般的に酸化染料は主要中間体及びカプラーに分類されるが、上記のパラフェニレンジアミン、トルエン−2,5−ジアミン及びそれらの塩は主要中間体に該当し、染毛力に優れている。これらの成分はそれぞれ単独で又は混合して用いられる。
一方、カプラーとしては、レゾルシン、ピロガロール、カテコール、m−アミノフェノール、m−フェニレンジアミン、o−アミノフェノール、2,4−ジアミノフェノール、1,2,4−ベンゼントリオール、トルエン−3,4−ジアミン、トルエン−2,4−ジアミン、ハイドロキノン、α−ナフトール、2,6−ジアミノピリジン、1,5−ジヒドロキシナフタレン、5−アミノ−o−クレゾール、ジフェニルアミン、p−メチルアミノフェノール、フロログルシン、2,4−ジアミノフェノキシエタノール、没食子酸、タンニン酸、没食子酸エチル、没食子酸メチル、没食子酸プロピル、五倍子、1−メトキシ−2−アミノ−4−(2−ヒドロキシエチル)アミノベンゼン、5−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−2−メチルフェノール、それらの塩類等が挙げられる。これらのカプラーは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
酸化染料の含有量は、0.01〜15質量%が好ましく、0.1〜10質量%がより好ましい。この含有量が0.01質量%未満の場合には十分な染毛力が得られず、15質量%を越えてもそれ以上の染毛力の向上は認められず、かえって濃く染まりすぎて不自然な染毛状態になる。
アルカリ剤は、第2剤中に含有される酸化剤の作用を促進することにより、毛髪に明度を付与するために配合される。このアルカリ剤は、28%アンモニア水又はモノエタノールアミンである。これらのアルカリ剤は単独で配合してもよいし、2種を組み合わせて配合してもよい。
アルカリ剤の含有量は、0.1〜10質量%が好ましく、0.5〜8質量%がより好ましい。この含有量が0.1質量%未満の場合には十分な染毛力が得られず、10質量%を越える場合にはブリーチ力が強すぎるため、濃く染めることが困難であり、特に白髪を十分に染毛することができず、また毛髪に損傷を与えるおそれもある。
次に、第1剤のpHは、好ましくは8〜12、より好ましくは9〜11である。第1剤のpHが8未満では、酸化剤の作用を十分に促進することができないおそれがある。一方、pHが12を越えると毛髪が染色される際、毛髪に損傷等の不具合が発生するおそれがある。
第1剤には、その他の成分として水、pH調整剤、界面活性剤、油性成分等を含有させることもできる。水は、各成分の溶媒又は分散媒として第1剤を溶液、分散液又は乳化物とするために適量配合される。混合物中における水の含有量は、好ましくは50〜95質量%、更に好ましくは70〜90質量%である。この含有量が50質量%未満では、水溶液、分散液又は乳化液を安定して形成することが困難となるおそれがある。一方、95質量%を越えて配合すると、混合物の均一性及び安定性を確保しにくくなる。
第1剤のpHを上記の範囲に設定するために、第1剤にpH調整剤を含有させることが好ましい。pH調整剤の具体例としては、リン酸、クエン酸、硫酸、酢酸、乳酸、酒石酸等が挙げられる。第1剤中におけるpH調整剤の含有量は、第1剤のpHが上記の範囲となる量とするのが好ましい。
界面活性剤は、第1剤の安定性を保持するために配合される。界面活性剤としては、非イオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤及び両性界面活性剤が挙げられる。
非イオン性界面活性剤の具体例としては、ポリオキシエチレン(以下、POEという)アルキルエーテル類、POEアルキルフェニルエーテル類、POE・ポリオキシプロピレン(以下、POPという)アルキルエーテル類、POEソルビタン脂肪酸エステル類、POEプロピレングリコール脂肪酸エステル等が挙げられる。POEアルキルエーテル類の具体例としては、POEラウリルエーテル、POEセチルエーテル、POEステアリルエーテル、POEベヘニルエーテル等が挙げられる。
カチオン性界面活性剤の具体例としては、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム、エチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム、ステアリルトリメチルアンモニウムサッカリン、セチルトリメチルアンモニウムサッカリン等が挙げられる。
アニオン性界面活性剤の具体例としては、ラウリル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸塩、POEラウリルエーテル硫酸ナトリウム等のPOEアルキル硫酸塩、ラウリル硫酸トリエタノールアミン等のアルキル硫酸エステル塩、ステアロイルメチルタウリンナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、テトラデセンスルホン酸ナトリウム、POEラウリルエーテルリン酸及びその塩等が挙げられる。
両性界面活性剤の具体例としては、2−ウンデシル−N,N,N−(ヒドロキシエチルカルボキシメチル)−2−イミダゾリンナトリウム、ココアミドプロピルベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン等が挙げられる。
油性成分としては、高級アルコール、油脂類、ロウ類、炭化水素類、エステル類、シリコーン類等が挙げられる。高級アルコールの具体例としては、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等が挙げられる。
油脂類の具体例としては、オリーブ油のグリセライド等、ロウ類の具体例としては、ミツロウ、ラノリン、ホホバ油等、炭化水素類の具体例としては、流動パラフィン、固形パラフィン、イソパラフィン、スクワラン等が挙げられる。エステル類の具体例としては、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル等、シリコーン類の具体例としては、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ポリエーテル変性シリコーン、高重合シリコーン、アミノ変性シリコーン等が挙げられる。
更に、その他の成分としてラウリン酸、ミリスチン酸、リノレン酸等の脂肪酸、ソルビトール、マルトース等の糖類、多価アルコール、バチルアルコール、キミルアルコール等のアルキルグリセリルエーテル、アラビアガム、カラヤガム、トラガントガム、アルギン酸ナトリウム、キサンタンガム、セルロース誘導体、架橋ポリアクリル酸、ポリ塩化ジメチルメチレンピペリジウム等の水溶性高分子化合物、パラベン等の防腐剤、EDTA−2Na等のキレート剤、植物抽出物、生薬抽出物、ビタミン類、香料、紫外線吸収剤等が挙げられる。また「医薬部外品原料規格」(1991年6月発行、薬事日報社)に収載されるものから選ばれる少なくとも一種を配合してもよい。
この第1剤の剤型としては、水溶液状、分散液状、乳化物状、ゲル状、フォーム状、クリーム状等が挙げられる。
次に、第2剤には前記のように酸化剤等が含有される。この酸化剤は、酸化染料を酸化重合させて発色させると共に、毛髪に含まれるメラニンを脱色させるために配合される。酸化剤の具体例としては、過酸化水素、過酸化尿素、過酸化メラミン、過炭酸ナトリウム、過炭酸カリウム、過ホウ酸ナトリウム、過ホウ酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化ナトリウム、過酸化カリウム、過酸化マグネシウム、過酸化バリウム、過酸化カルシウム、過酸化ストロンチウム、硫酸塩の過酸化水素付加物、リン酸塩の過酸化水素付加物、ピロリン酸塩の過酸化水素付加物等が挙げられる。これらの酸化剤は単独で配合してもよく、2種以上を組み合わせて配合してもよい。これらの酸化剤の中でも、メラニンの脱色力に優れることから、過酸化水素が好ましい。
混合物中における酸化剤の含有量は、好ましくは0.1〜9質量%、より好ましくは1〜6質量%である。この含有量が0.1質量%未満の場合、酸化染料を十分に酸化重合させることができない。一方、9質量%を越える場合、毛髪の損傷を低減させることができない。
第2剤にはその他の成分として第1剤に記載の水、油性成分、界面活性剤等が含有される。また、酸化剤として過酸化水素を含有させた場合には、過酸化水素の保存安定性を向上させるために安定化剤を含有させることが好ましい。過酸化水素の安定化剤としては、尿素、フェナセチン、スズ酸ナトリウム、エチレングリコールフェニルエーテル、8−オキシキノリン、リン酸、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸及びその塩、ジブチルヒドロキシトルエン等が挙げられる。また「医薬部外品原料規格」(1991年6月発行、薬事日報社)に収載されるものから選ばれる少なくとも一種を配合してもよい。この第2剤の剤型は、水溶液状、分散液状、乳化物状、ゲル状、フォーム状、クリーム状等が挙げられる。
そして、前記第1剤及び第2剤を所定の割合で混合調製することによって混合物が得られる。第1剤と第2剤との混合割合は、好ましくは質量比で第1剤:第2剤=1:0.5〜1:5である。この混合割合よりも第1剤が多くなるか又は第2剤が多くなると、染毛力と毛髪への損傷の抑制の点から、第1剤中及び第2剤中における各成分の含有量を設定しにくくなる。
混合物の剤型は、水溶液状、分散液状、乳化物状、ゲル状、フォーム状、クリーム状等が挙げられる。この混合物は毛髪に塗布され、混合物が塗布された毛髪は、一定時間放置されることにより徐々に染色される。
そして、酸化染毛剤を使用するには、第1剤及び第2剤を例えば質量比で1:1の混合割合で混合することによって混合物を調製し、この混合物の必要量をコーム(櫛)又は刷毛に付着させ、毛髪に塗布する。この混合物中では、酸化剤によって酸化染料が酸化重合されることにより、酸化染料が発色される。一定時間放置後の毛髪には、プレーンリンス(水、温水等による毛髪のすすぎ)が施され、毛髪の染毛処理が仕上げられる。
また、前記酸性染毛剤は、直接染料及び有機溶剤等が含有され、その他の成分として染毛料に通常用いられる成分が含有されているものである。直接染料は、毛髪を染色するために配合される。この直接染料は反応性がなく、それ自体で発色可能なものである。直接染料の具体例としては、ニトロ染料、酸性染料、塩基性染料(カチオン染料)、分散染料等が用いられる。
本実施形態の油性毛髪化粧料組成物は、上記のように染毛処理剤で染毛処理された毛髪に対して適用されるが、適用方法は油性毛髪化粧料組成物を櫛又は刷毛に付着させ、或は手に直接取って毛髪に塗布することによって行われる。塗布後には、染毛された毛髪強度を向上させるために油性毛髪化粧料組成物を水で洗い流すことなくそのまま乾燥することが望ましい。
さて、油性毛髪化粧料組成物を調製する場合には、例えば成分(A)として引火点70℃以上150℃未満のイソパラフィン類と、成分(B)として引火点40℃以上70℃未満のイソパラフィン類と、成分(C)として油性アミノ酸エステル類とを所定量ずつ秤量して撹拌混合する。得られた油性毛髪化粧料組成物を毛髪に適用するときには、予め毛髪に対して染毛処理剤で染毛処理をしておく。毛髪に対する染毛処理は、例えば酸化染毛剤の第1剤と第2剤とを混合し、その混合物を櫛又は刷毛に付着させ、毛髪に塗布する。これにより、酸化剤によって酸化染料が酸化重合され、酸化染料が発色される。一定時間放置後の毛髪には、プレーンリンスを施す。
このようにして得られた毛髪に対し、前記油性毛髪化粧料組成物を櫛又は刷毛に付着させ、或は手に取って毛髪に塗布する。その後、油性毛髪化粧料組成物を水で洗い流すことなく、そのまま風乾する。上記のように染毛処理(特にアルカリ処理)を施すことによって毛髪を構成するタンパク質がダメージを受け、毛髪の強度が低下する。一方、油性毛髪化粧料組成物中の成分(C)である油性アミノ酸エステル類はダメージを受けた毛髪内に浸透する。毛髪内で、成分(C)は擬似セラミド(角質細胞間脂質)として機能することにより、毛髪を構成するタンパク質の代替成分となり、或いはタンパク質との相互作用が生ずるものと推測される。更に、成分(A)は成分(B)によって粘度が低下し、毛髪表面全体に均一に付着して被膜を形成し、毛髪内に浸透した成分(C)を定着させ、保護するものと推測される。
以上の実施形態によって発揮される効果について、以下に記載する。
・ 本実施形態の油性毛髪化粧料組成物には、成分(A)として引火点70℃以上150℃未満のイソパラフィン類、脂肪酸エステル類又は植物油類、成分(B)として引火点40℃以上70℃未満のイソパラフィン類及び成分(C)として油性アミノ酸エステル類が含まれている。油性毛髪化粧料組成物が染毛処理された毛髪に塗布されると、その中の成分(C)はダメージを受けた毛髪内に浸透し、毛髪のタンパク質の代替成分となると考えられる。成分(A)は毛髪に付着して被膜を形成し、毛髪内に浸透した成分(C)を定着させるものと考えられる。成分(B)は、成分(A)の粘度を低下させ、成分(A)が毛髪表面全体に被覆されるように働くと考えられる。従って、成分(A)、成分(B)及び成分(C)が相乗的に作用し、ダメージを受けた毛髪の強度を向上させることができる。
・ また、油性毛髪化粧料組成物には、成分(A)として引火点70℃以上150℃未満のイソパラフィン類が含まれる。このため、成分(A)及び成分(B)が共にイソパラフィン類となって相溶性が高まり、毛髪強度を向上させることができる。
・ 前記成分(A)、成分(B)及び成分(C)を含有することにより、各成分の性質に基づいて毛髪のまとまり感及び毛髪の滑り感を向上させることができる。
次に、実施例及び比較例を挙げて前記実施形態を更に具体的に説明するが、本発明はそれらの実施例に限定されるものではない。尚、毛髪強度及びその増加率、毛髪のまとまり感並びに毛髪の滑り感については以下に示す方法で評価を行った。
<毛髪強度及びその増加率>
各例の毛髪化粧料組成物で処理する前後の毛髪について、引張試験機(テンシロンUTM−II;東洋ボールドウィン社製)を用いて破断応力値を測定し、その値の増加率を毛髪強度増加率(%)とした。そして、毛髪強度を次の基準で評価した。
◎:毛髪強度増加率が9%以上、○:毛髪強度増加率が7%以上9%未満、△:毛髪強度増加率が5%以上7%未満、×:毛髪強度増加率が5%未満。
<毛髪のまとまり感(毛先の飛び跳ねなどがなく、一体感のある状態)>
5名のパネラーが目視により毛髪を観察し、まとまり感がある(4点)、ややまとまり感がある(3点)、ややまとまり感がない(2点)、まとまり感がない(1点)の4段階で評価した。各パネラーの採点結果について平均点を算出し、平均値が3.6点以上を◎(優れている)、2.6点以上3.5点以下を○(良好)、1.6点以上2.5点以下を△(やや悪い)、1.5点以下を×(悪い)とし、評価結果とした。
<毛髪の滑り感>
5名のパネラーが手で毛髪に触れることにより得られる滑り感を、非常に良い(4点)、良い(3点)、やや悪い(2点)、悪い(1点)の4段階で評価した。各パネラーの採点結果について平均点を算出し、平均値が3.6点以上を◎(優れている)、2.6点以上3.5点以下を○(良好)、1.6点以上2.5点以下を△(やや悪い)、1.5点以下を×(悪い)とし、評価結果とした。
(実施例1〜29及び比較例1〜5)
下記に示す酸化染毛剤の第1剤と第2剤とを1:1で混合し、ヒト黒毛束に適用後20分間放置し、洗い流して乾燥させた。そして、表1〜表5に示す実施例及び比較例の油性毛髪化粧料組成物を毛束に均一に塗布し、そのまま風乾した。各実施例及び比較例において、毛髪強度及びその増加率、毛髪のまとまり感並びに毛髪の滑り感を前記の方法で測定し、それらの結果を表1〜表5に記載した。
<酸化染毛剤>
(第1剤)
パラフェニレンジアミン 0.2質量%
レゾルシン 1.0質量%
パラアミノフェノール 0.5質量%
2,6−ジアミノピリジン 0.2質量%
セチルアルコール 5.0質量%
ポリエチレングリコール 5.0質量%
ポリオキシエチレン(20)セチルエーテル 8.0質量%
ドデシル硫酸ナトリウム 1.2質量%
強アンモニア水 5.0質量%
アスコルビン酸 0.5質量%
精製水 残 量
(第2剤)
過酸化水素(35質量%水溶液) 17.0質量%
精製水 残 量
表1〜表5における略号は、以下に示す意味を表す。
イソパラフィンA:重質流動イソパラフィン〔引火点145℃、日本油脂(株)製のパールリーム6〕
イソパラフィンB:軽質流動イソパラフィン〔引火点83℃、新日本石油化学(株)製のアイソゾール400K〕
イソパラフィンC:軽質流動イソパラフィン〔引火点74℃、エクソンモービル(株)製のアイソパーM〕
イソパラフィンX:軽質イソパラフィン〔引火点62℃、エクソンモービル社製のアイソパーL〕
イソパラフィンY:イソドデカン〔引火点48℃、丸善石油化学(株)製のマルカゾールR〕
イソパラフィンZ:水添ポリイソブテン〔引火点56℃、日本油脂(株)製のNAS−3〕
Figure 2006069926
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表1に示したように、実施例1〜6の油性毛髪化粧料組成物においては、毛髪の強度及びその増加率が良好であると共に、毛髪のまとまり感及び毛髪の滑り感がともに良好であった。これに対して、表2に示したように、成分(C)が含まれていない場合(比較例1)、成分(B)が含まれていない場合(比較例2及び3)、成分(A)が含まれていない場合(比較例4)、更には油性でない場合(比較例5)には、いずれも毛髪の強度及びその増加率が不十分であった。加えて、成分(B)が含まれていない場合には毛髪の滑り感も十分ではなかった。
表3に示したように、成分(A)、(B)及び(C)を含む実施例7〜15では、毛髪の強度及びその増加率、毛髪のまとまり感並びに毛髪の滑り感ともに大変良好であった。表4及び表5に示したように、成分(A)、(B)及び(C)を含む実施例16〜29では、毛髪の強度及びその増加率、毛髪のまとまり感及び毛髪の滑り感ともに良好であった。
尚、本実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 油性毛髪化粧料組成物中に引火点150℃以上のイソパラフィン類を配合することも可能である。
・ 染毛処理剤中に成分(A)のイソパラフィン類、脂肪酸エステル類又は植物油類及び成分(B)のイソパラフィン類、更には成分(C)の油性アミノ酸エステル類を配合し、染毛処理された毛髪の強度を向上させるように構成することができる。
・ 油性毛髪化粧料組成物中に、成分(A)及び(B)のイソパラフィン類等と成分(C)の油性アミノ酸エステル類との相溶性を高める相溶化剤を配合することもできる。
・ 油性毛髪化粧料組成物を、染毛処理剤で染毛処理された毛髪に対して適用し、一定時間後に洗い流し、その後乾燥するようにしてもよい。
更に、前記実施形態より把握できる技術的思想について以下に記載する。
・ 水の含有量は15質量%以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の油性毛髪化粧料組成物。このように構成した場合、請求項1又は請求項2に係る発明の効果を向上させることができる。
・ 染毛処理剤で染毛処理された毛髪に対して適用された後に、洗い流すことなく、そのまま乾燥して使用されるものである請求項1又は請求項2に記載の油性毛髪化粧料組成物。このように構成した場合、染毛処理によりダメージを受けた毛髪の強度を十分に向上させることができる。
・ 前記油性アミノ酸エステル類は、N-ラウロイルサルコシンイソプロピル、N-ラウロイル-L-グルタミン酸ジ(フィトステリル・2-オクチルドデシル)又はN-ラウロイル-L-グルタミン酸ジ(コレステリル・オクチルドデシル)である請求項1又は請求項2に記載の油性毛髪化粧料組成物。このように構成した場合、油性アミノ酸エステル類は、毛髪を構成するタンパク質の代替成分としての性質が優れており、毛髪内への浸透性が高く、かつ成分(A)との相溶性に優れ、請求項1又は請求項2に係る発明の効果を向上させることができる。

Claims (2)

  1. 染毛処理剤で染毛処理された毛髪に対して適用される油性毛髪化粧料組成物であって、下記に示す成分(A)、成分(B)及び成分(C)を含有することを特徴とする油性毛髪化粧料組成物。
    成分(A):引火点70℃以上150℃未満のイソパラフィン類、脂肪酸エステル類又は植物油類。
    成分(B):引火点40℃以上70℃未満のイソパラフィン類。
    成分(C):油性アミノ酸エステル類。
  2. 成分(A)が引火点70℃以上150℃未満のイソパラフィン類であることを特徴とする請求項1に記載の油性毛髪化粧料組成物。
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