JP2013094029A - スイッチト・リラクタンス・モータ - Google Patents

スイッチト・リラクタンス・モータ Download PDF

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Abstract

【課題】モータケースの撓みを防いで、モータ回転時に生じる振動および騒音を防止または低減させることが可能な構造を有したSRモータを提供する。
【解決手段】ステータ本体11の内周面上には、半径方向内側へ突出した6つのステータ磁極部12が設けられている。各ステータ磁極部12には、非磁性体材料からなるステータ可動磁極ホルダ13が形成されている。磁性体材料からなるステータ可動磁極14は、弾性部材15を介してステータ可動磁極ホルダ13に動作可能に収納されている。このステータ可動磁極14は、非磁性体材料からなるスペーサ16および固体潤滑剤17を介して、ロータ磁極22と外周形成ブロック部23とで成形されたロータ20の外周面に押し付けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、スイッチト・リラクタンス・モータに関し、より特定的には、スイッチト・リラクタンス・モータの回転時に発生する振動および騒音を防止または低減するための構造に関する。
スイッチト・リラクタンス・モータ(switched reluctance motor;以下、「SRモータ」と記載する)は、コイルが巻装された複数の突出した磁極(突極)を有する固定子であるステータと、複数の突極を有する回転子であるロータとを、構成に含んだモータである。例えば、特許文献1および特許文献2を参照。
図7は、一般的な従来のSRモータ101の断面構造を示した図である。
この従来のSRモータ101は、ロータ120が有する複数の突極122の位置情報に基づいて、ステータ110が有する複数の突極112に巻装されたコイル150に巡回的に電流を供給して各々の位置で磁界を発生させ、発生させた磁界によって生ずる連続的な磁気吸引力によりロータ120の回転運動を作り出すものである。
特開平11−275830号公報 特開2010−081728号公報
このSRモータにおいて磁界発生に伴って生じる磁気吸引力は、円周方向分力と半径方向分力とに分離される。円周方向分力は、ロータを回転運動させるトルクとなり、半径方向分力は、ロータの突極がステータの突極を引き付ける力となる。
従って、特許文献1および特許文献2に代表されるような従来のSRモータには、半径方向分力によって引っ張られたステータがロータ側(半径方向内側)に撓んで、SRモータの外形(モータケーズ)が変形してしまうという問題が存在している(図8を参照)。このステータがロータ側に撓む量は、ロータの突極とステータの突極との位置関係で変化し、ロータの突極とステータの突極とが対向した位置になるときが最大となるため、回転するSRモータが拡縮運動を行ってしまい振動および騒音が大きくなるという課題を有している。
それ故に、本発明の目的は、モータケースの撓みを防いで、モータ回転時に生じる振動および騒音を防止または低減させることが可能な構造を有したSRモータを提供することである。
本発明は、略円筒形状を有する本体の内周面上に半径方向内側へ略等間隔で突出した複数のステータ磁極部を有するステータと、ステータの内部に回転自在に配置され、本体の外周面上に複数のステータ磁極部と対向する半径方向外側へ略等間隔で突出した複数のロータ磁極部を有するロータとを備える、SRモータに向けられている。
そして、上記目的を達成するため、本発明の第1の態様によるSRモータは、複数のステータ磁極部または複数のロータ磁極部の少なくとも一方は、弾性部材を介してステータの本体またはロータの本体と接続された磁性体材料からなる可動磁極をそれぞれ有することを特徴としている。
また、上記目的を達成するため、本発明の第2の態様によるSRモータは、複数のステータ磁極部は、弾性部材を介してステータの本体と接続された磁性体材料からなる可動磁極をそれぞれ有し、ロータは、本体が磁性体材料で形成され、ロータの回転軸垂直断面が略円形となるように複数のロータ磁極部間が非磁性体材料で埋められており、ステータが有する可動磁極とロータとが、非磁性体材料からなるスペーサを介して摺接していることを特徴としている。
上記本発明によれば、磁界発生に伴って生じる磁気吸引力の半径方向分力が生じても、弾性部材とステータまたはロータに形成した可動磁極とによって半径方向分力を吸収できるので、SRモータの外形が撓むことを防止することができる。
本発明の第1の実施形態に係るSRモータ1の回転軸垂直断面を示す図 SRモータ1の回転動作原理を説明する図 SRモータ1の構造によって課題が解決できる理由を説明する図 本発明の他の構成によるSRモータ1’の回転軸垂直断面を示す図 本発明の第2の実施形態に係るSRモータ2の回転軸垂直断面を示す図 SRモータ2の構造によって課題が解決できる理由を説明する図 従来のSRモータ101の回転軸垂直断面を示す図 従来のSRモータ101に生ずる問題を説明する図
以下、本発明の各実施形態について、図面を参照しながら説明する。
<第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施形態に係るスイッチト・リラクタンス・モータ(SRモータ)1を回転軸に対して垂直方向に切断した断面図(回転軸垂直断面図)を示している。図1に示す第1の実施形態に係るSRモータ1は、ステータ10と、ロータ20と、コイル50と、シャフト60と、モータケース70とを備えている。
以下、本発明の第1の実施形態に係るSRモータ1の構造、回転動作原理、および課題が解決する理由を順に説明する。
1.SRモータの構造
ステータ10は、ステータ本体11、ステータ可動磁極14、弾性部材15、スペーサ16、および固体潤滑剤17から構成される。
ステータ本体11は、図1に示した略円環状の薄板を複数枚積層した略円筒形状をしており、その内周面上には半径方向内側へ突出したステータ磁極部12が等間隔で6つ設けられている。つまり、6つのステータ磁極部12が、隣接するステータ磁極部12の内角を60度として、ステータ本体11の内周面上に設けられている。この6つのステータ磁極部12には、その先端部から半径方向外側へ所定の大きさおよび深さを有した凹形状溝となる、ステータ可動磁極ホルダ13がそれぞれ形成されている。これらステータ本体11、ステータ磁極部12、およびステータ可動磁極ホルダ13は、非磁性体材料で構成され、典型的には図1に示すように一体的に成形される。また、6つのステータ磁極部12には、それぞれコイル50が巻装されている。
ステータ可動磁極14は、磁性体材料で構成され、ステータ本体11に形成されたステータ可動磁極ホルダ13に収納可能な形状であって、かつ、磁気飽和しない断面積を有する磁性体部品である。このステータ可動磁極14は、弾性部材15を介してステータ本体11(ステータ可動磁極ホルダ13の溝底面)に動作可能に装着される。このステータ可動磁極14の先端部には、後述するロータ20の外周面との間で一定のエアギャップを確保できるように、非磁性体材料からなるスペーサ16が設けられている。従って、スペーサ16が設けられる側のステータ可動磁極14の先端部形状は、後述するロータ20の外周面に沿った円弧形状であることが望ましい。
このスペーサ16は、ロータ20に向かう側が所定の固体潤滑剤17で表面処理されており、ステータ可動磁極14を介した弾性部材15による弾性力を受けて、ロータ20の外周面に押し付けられている。図1における点線円拡大図を参照。なお、ステータ10のステータ可動磁極14とロータ20のロータ磁極22(後述する)との間に磁気吸引力が発生していないときのロータ20に対するスペーサ16の押し付け力は、SRモータ1の振動を防止または低減できる程度で構わない。
弾性部材15は、バネなどの弾性体である。図1では、コイル状の金属バネを使用した例を示しているが、この他にも渦巻き状のバネや板バネを使用してもよいし、ゴムや樹脂などの材料を使用してもよい。
ロータ20は、ロータ本体21、ロータ磁極22、および外周形成ブロック部23から構成される。
ロータ本体21は、図1に示した略円状または略方形状の薄板を複数枚積層した略円柱形状または略四角柱形状をしており、その外周面上には半径方向外側へ突出したロータ磁極22が等間隔で4つ設けられている。つまり、4つのロータ磁極22が、隣接するロータ磁極22の内角を90度として、ロータ本体21の外周面上に設けられている。ロータ本体21とロータ磁極22とは、磁性体材料で構成され、典型的には図1に示すように一体的に成形される。また、隣接するロータ磁極22の間には、非磁性体材料からなる4つの外周形成ブロック部23が形成されている。この4つのロータ磁極22および4つの外周形成ブロック部23は、ロータ20が、スペーサ16を介してステータ可動磁極14と摺接して回転可能なように、ロータ20の外周が円形状になるようにそれぞれ成形されている。
このロータ20は、回転軸であるシャフト60を中心に、スペーサ16によるエアギャップを確保しつつ回転自在となるように、ステータ10の内部に設置される。そして、このロータ20が内部に設置されたステータ10は、モータヨークであるモータケース70に格納されている。
2.SRモータの回転動作原理
上記構造による本発明の第1の実施形態に係るSRモータ1の回転動作原理を、図2をさらに参照して説明する。
なお、この図2では、それぞれ6つあるステータ磁極部12、ステータ可動磁極14、およびコイル50を区別するために参照符号に「a〜f」の添え字を使用している。
今、ステータ10とロータ20との位置が図2(a)の状態にあるとする。この状態にある場合、ステータ磁極部12aに巻装されたコイル50aおよびステータ磁極部12dに巻装されたコイル50dをそれぞれ通電して電流を供給し、ステータ可動磁極14aおよびステータ可動磁極14dに磁界を発生させる。これにより、ステータ可動磁極14aとそれに最も近いロータ磁極22(☆印)との間およびステータ可動磁極14dとそれに最も近いロータ磁極22(★印)との間に、それぞれ磁気吸引力が生じる。この磁気吸引力によって、ロータ20が(図2の紙面において)時計方向に回転して、ロータ磁極22がステータ可動磁極14aおよびステータ可動磁極14dと対向する、図2(b)の位置まで動く。
ステータ10とロータ20との位置が図2(b)の状態になると、ステータ磁極部12aに巻装されたコイル50aおよびステータ磁極部12dに巻装されたコイル50dへの通電を止めて、次にステータ磁極部12cに巻装されたコイル50cと、ステータ磁極部12fに巻装されたコイル50fとを通電する。これにより、ステータ可動磁極14cおよびステータ可動磁極14fに磁界が発生し、ステータ可動磁極14cとそれに最も近いロータ磁極22(★印)との間およびステータ可動磁極14fとそれに最も近いロータ磁極22(☆印)との間に、それぞれ磁気吸引力が生じる。この磁気吸引力によって、ロータ20が続けて時計方向に回転して、ロータ磁極22がステータ可動磁極14cおよびステータ可動磁極14fと対向する、図2(c)の位置まで動く。
ステータ10とロータ20との位置が図2(c)の状態になると、ステータ磁極部12cに巻装されたコイル50cおよびステータ磁極部12fに巻装されたコイル50fへの通電を止めて、次にステータ磁極部12bに巻装されたコイル50bと、ステータ磁極部12eに巻装されたコイル50eとを通電する。これにより、ステータ可動磁極14bおよびステータ可動磁極14eに磁界が発生し、ステータ可動磁極14bとそれに最も近いロータ磁極22(☆印)との間およびステータ可動磁極14eとそれに最も近いロータ磁極22(★印)との間に、それぞれ磁気吸引力が生じる。この磁気吸引力によって、ロータ20が続けて時計方向に回転して、ロータ磁極22がステータ可動磁極14bおよびステータ可動磁極14eと対向する、図2(a)の位置まで動く。
以降、このステータ可動磁極14aとステータ可動磁極14dとのペア、ステータ可動磁極14cとステータ可動磁極14fとのペア、およびステータ可動磁極14bとステータ可動磁極14eとのペアについて、ロータ磁極22が近付く所定のタイミングで磁界の発生を巡回的に繰り返すことを行う。これにより、いずれかのステータ可動磁極14とロータ磁極22との間で常に磁気吸引力を発生させることになり、ロータ20を連続して回転させることができる。
3.本発明による課題解決の理由
背景技術で説明したように、SRモータにおいて磁界発生に伴って生じる磁気吸引力は、円周方向分力と半径方向分力とに分離される。円周方向分力は、ロータを回転運動させるトルクとなり、半径方向分力は、ロータの磁極部分がステータの磁極部分を引き付ける力となる。
上述した従来のSRモータ101における構造では、ステータ110の磁極部分(突極112)がステータ110に固着されている。このため、通電状態にあるステータ110の磁極部分は、自らが発生させている半径方向分力によってロータ120の磁極部分(突極122)側に引っ張られて、ステータ110すなわちSRモータ101の外形に撓みをもたらす(図8を参照)。
これに対して、本第1の実施形態に係るSRモータ1の特徴的な構造では、ステータ10の磁極部分であるステータ可動磁極14が、伸縮可能な弾性部材15を介してステータ本体11に接続されている。このため、通電状態にあるステータ可動磁極14がロータ20の磁極部分であるロータ磁極22側に半径方向分力によって引っ張られたとしても、ステータ可動磁極14がロータ磁極22を押し付ける力が半径方向分力に応じて強くなるだけである。つまり、本第1の実施形態に係るSRモータ1は、磁界発生に伴って生じる磁気吸引力の半径方向分力をステータ可動磁極14による摩擦エネルギーに変換して吸収しているのである。
従って、本第1の実施形態に係るSRモータ1では、弾性部材15を介してステータ可動磁極14に接続されているステータ本体11が撓まないので、SRモータ1の外形(モータケース70)が撓まない(図3を参照)。よって、従来のSRモータにあった拡縮変動の発生を防止することができ、振動および騒音を低減させることができる。
以上のように、本発明の第1の実施形態に係るSRモータ1によれば、ステータ10側の磁極部分を伸縮可能な弾性部材15を介したステータ可動磁極14で構成している。これにより、磁界発生に伴って生じる磁気吸引力の半径方向分力が生じても、弾性部材15とステータ可動磁極14とで半径方向分力を吸収できるので、SRモータ1の外形が撓むことを防止することができる。
また、本第1の実施形態に係るSRモータ1は、半径方向分力に応じてステータ可動磁極14をロータ磁極22に押し付ける力を増大させる構造である。このため、従来では騒音として消費されていたエネルギーが、ステータ10とロータ20との摺動によって生じる摩擦熱として消費されるので、騒音を低減することができる。
さらに、本第1の実施形態に係るSRモータ1では、スペーサ16を介して、ステータ可動磁極14とロータ磁極22とのエアギャップを一定に保っているため、エアギャップの変動に伴うトルク変動成分を低減させることができる。
なお、ステータ可動磁極14をロータ磁極22に押し付けることで、摩擦力が増加してトルクを低下させてしまうという影響が考えられる。しかし、本第1の実施形態に係るSRモータ1では、スペーサ16のロータ磁極22と摺動する側が固体潤滑剤17で表面処理されている。従って、スペーサ16とロータ磁極22との摩擦係数を低く抑えることができ、トルク損失の低下を軽減できる。
また、図4に示す本発明の他の実施形態に係るSRモータ1’のように、グリースなどの潤滑剤80をスペーサ16と併用することで、トルク損失をさらに低減することが可能である。
<第2の実施形態>
図5は、本発明の第2の実施形態に係るSRモータ2の回転軸垂直断面図を示している。図5に示す第2の実施形態に係るSRモータ2は、ステータ30と、ロータ40と、コイル50と、シャフト60と、モータケース70とを備えている。
以下、本発明の第2の実施形態に係るSRモータ2の構造、回転動作原理、および課題が解決する理由を順に説明する。
1.SRモータの構造
ステータ30は、ステータ本体31およびステータ磁極32から構成される。
ステータ本体31は、図1に示した略円環状の薄板を複数枚積層した略円筒形状をしており、その内周面上には半径方向内側へ突出したステータ磁極32が等間隔で6つ設けられている。つまり、6つのステータ磁極32が、隣接するステータ磁極32の内角を60度として、ステータ本体31の内周面上に設けられている。このステータ磁極32の先端部は、後述するロータ40の回転を妨げないように円弧形状であることが好ましい。なお、これらステータ本体31およびステータ磁極32は、磁性体材料で構成され、典型的には図5に示すように一体的に成形される。また、6つのステータ磁極32には、それぞれコイル50が巻装されている。
ロータ40は、ロータ本体41、ロータ磁極部42、ロータ可動磁極ホルダ43、ロータ可動磁極44、および弾性部材45から構成される。
ロータ本体41は、図1に示した略円状または略方形状の薄板を複数枚積層した略円柱形状または略四角柱形状をしており、その外周面上には半径方向外側へ突出したロータ磁極部42が等間隔で4つ設けられている。つまり、4つのロータ磁極部42が、隣接するロータ磁極部42の内角を90度として、ロータ本体41の外周面上に設けられている。この4つのロータ磁極部42には、その先端部から半径方向内側へ所定の大きさでシャフト60まで貫通した溝である、ロータ可動磁極ホルダ43がそれぞれ形成されている。これらロータ本体41、ロータ磁極部42、およびロータ可動磁極ホルダ43は、非磁性体材料で構成され、典型的には図5に示すように一体的に成形される。
ロータ可動磁極44は、磁性体材料で構成され、ロータ本体41に形成されたロータ可動磁極ホルダ43に収納可能な形状を有する磁性体部品である。このロータ可動磁極44は、弾性部材45を介してシャフト60に動作可能に装着される。このロータ可動磁極44の先端部形状は、ステータ30に妨げられることなくロータ40が回転できるように、円弧形状であることが望ましい。
弾性部材45は、バネなどの弾性体である。図5では、コイル状の金属バネを使用した例を示しているが、この他にも渦巻き状のバネや板バネを使用してもよいし、ゴムや樹脂などの材料を使用してもよい。
ロータ40は、回転軸であるシャフト60を中心に回転自在にステータ10の内部に設置される。そして、このロータ40が内部に設置されたステータ30は、モータヨークであるモータケース70に格納されている。
2.SRモータの回転動作原理
上記構造による本発明の第2の実施形態に係るSRモータ2の回転動作原理は、第1の実施形態(図2)で説明した原理と同じであり、図示は省略する。
すなわち、向かい合う位置にある2つのステータ磁極32のペアについて、そのペアのステータ磁極32に巻装されたコイル50をそれぞれ通電して電流を供給し、ペアのステータ磁極32に磁界を発生させる。これにより、通電されているステータ磁極32とこのステータ磁極32に最も近いロータ可動磁極44との間に、磁気吸引力が生じる。この磁気吸引力によって、ロータ40が時計方向に回転する。従って、この磁気吸引力の発生を所定のタイミングで巡回的に繰り返し行うことで、ロータ40を連続して回転させることができる。
3.本発明による課題解決の理由
繰り返しになるが、背景技術で説明したように、SRモータにおいて磁界発生に伴って生じる磁気吸引力は、円周方向分力と半径方向分力とに分離される。円周方向分力は、ロータを回転運動させるトルクとなり、半径方向分力は、ロータの磁極部分がステータの磁極部分を引き付ける力となる。
本発明の第2の実施形態に係るSRモータ2の特徴的な構造では、ロータ40の磁極部分であるロータ可動磁極44が、伸縮可能な弾性部材45を介してシャフト60に接続されている。このため、通電状態にあるステータ磁極32がロータ40のロータ磁極部42側に半径方向分力によって引っ張られたとしても、弾性部材45の弾性力に応じた量だけロータ可動磁極44が突出するだけである。つまり、本第2の実施形態に係るSRモータ2は、磁界発生に伴って生じる磁気吸引力の半径方向分力を弾性部材45による歪みエネルギーに変換して吸収しているのである。
具体的には、図6に示すように、ステータ30が発生させる磁気吸引力(半径方向分力)を「F1」と、ロータ40の回転に伴う遠心力を「F2」とすると、ロータ可動磁極44がステータ磁極32側に引っ張られる総合吸引力Fは、磁気吸引力F1と遠心力F2との合計で求められる。また、この総合吸引力Fは、バネ定数Kを有する弾性部材45の弾性力によってロータ可動磁極44がロータ可動磁極ホルダ43から突出する量Xに一致するので、以下の式[1]が成立する。
F=F1+F2=K×X(通電時) … [1]
なお、通電状態にないステータ磁極32とロータ可動磁極44との間には、遠心力F2しか働かないため、弾性部材45のバネ定数Kが同じであれば、ロータ可動磁極44が突出する量Xは、次式[2]のように少なくなる。
F=F2=K×X(非通電時) … [2]
このように、弾性部材45のバネ定数Kおよびステータ30とロータ40とのクリアランスを適切に調整すれば、ステータ30、すなわちSRモータ1の外形を撓ませないようにすることができる。
従って、本第2の実施形態に係るSRモータ2は、ステータ本体31が撓まないので、SRモータ1の外形(モータケース70)が撓まない。よって、従来のSRモータにあった拡縮変動の発生を防止することができ、振動および騒音を低減させることができる。
以上のように、本発明の第2の実施形態に係るSRモータ2によれば、ロータ40側の磁極部分を伸縮可能な弾性部材45を介したロータ可動磁極44で構成している。これにより、磁界発生に伴って生じる磁気吸引力の半径方向分力が生じても、弾性部材45とロータ可動磁極44とで半径方向分力を吸収できるので、SRモータ2の外形が撓むことを防止することができる。
また、本第2の実施形態に係るSRモータ2は、半径方向分力に応じてロータ可動磁極44を突出させ弾性部材45を引っ張る構造である。このため、従来では騒音として消費されていたエネルギーが、弾性部材45における歪みエネルギーとして消費されるので、騒音を低減することができる。
なお、上記第1および第2の実施形態では、ステータ側の磁極が6つでありロータ側の磁極が4つである、6極ステータ×4極ロータのSRモータを例示して説明したが、この他の磁極数を有したSRモータに対しても、本発明の特徴的な構造を同様に適用することはもちろん可能である。
本発明は、コイルが巻装された複数の突極を有するステータと複数の突極を有するロータとを構成に含んだSRモータ等に利用可能であり、特にSRモータの回転時に発生する振動および騒音を防止または低減したい場合等に適している。
1、1’、2、101 スイッチト・リラクタンス・モータ(SRモータ)
10、30、110 ステータ
11、31 ステータ本体
12、12a〜12f、112 ステータ磁極部
13 ステータ可動磁極ホルダ
14、14a〜14f ステータ可動磁極
15、45 弾性部材
16 スペーサ
17 固体潤滑剤
20、40、120 ロータ
21、41 ロータ本体
22、122 ロータ磁極
23 外周形成ブロック部
32 ステータ磁極
42 ロータ磁極部
43 ロータ可動磁極ホルダ
44 ロータ可動磁極
50、50a〜50f、150 コイル
60 シャフト
70 モータケース
80 潤滑剤

Claims (2)

  1. 略円筒形状を有する本体の内周面上に半径方向内側へ略等間隔で突出した複数のステータ磁極部を有するステータと、前記ステータの内部に回転自在に配置され、本体の外周面上に前記複数のステータ磁極部と対向する半径方向外側へ略等間隔で突出した複数のロータ磁極部を有するロータとを備える、スイッチト・リラクタンス・モータであって、
    前記複数のステータ磁極部または前記複数のロータ磁極部の少なくとも一方は、弾性部材を介して前記ステータの本体または前記ロータの本体と接続された磁性体材料からなる可動磁極をそれぞれ有することを特徴とする、スイッチト・リラクタンス・モータ。
  2. 略円筒形状を有する本体の内周面上に半径方向内側へ略等間隔で突出した複数のステータ磁極部を有するステータと、前記ステータの内部に回転自在に配置され、本体の外周面上に前記複数のステータ磁極部と対向する半径方向外側へ略等間隔で突出した複数のロータ磁極部を有するロータとを備える、スイッチト・リラクタンス・モータであって、
    前記複数のステータ磁極部は、弾性部材を介して前記ステータの本体と接続された磁性体材料からなる可動磁極をそれぞれ有し、
    前記ロータは、本体が磁性体材料で形成され、前記ロータの回転軸垂直断面が略円形となるように前記複数のロータ磁極部間が非磁性体材料で埋められており、
    前記ステータが有する前記可動磁極と前記ロータとが、非磁性体材料からなるスペーサを介して摺接していることを特徴とする、スイッチト・リラクタンス・モータ。
JP2011236087A 2011-10-27 2011-10-27 スイッチト・リラクタンス・モータ Pending JP2013094029A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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