JP4807119B2 - 回転電機 - Google Patents
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Description
そこで、界磁磁束を回転子の回転速度に応じて変化させる埋め込み磁石構造の回転子を有する回転電機が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
図13は第1従来技術を示す埋め込み磁石構造の回転子を有する回転電機の分解斜視図であって、(A)は低回転、(B) は高回転の場合である。
図13における回転電機は、図示しない複数の固定子磁極に回転磁界を発生するための巻線を有する固定子と、複数の固定子磁極に対して回転すると共に、回転軸100に固定された界磁用磁石103、104を有する複数の回転子101、102と、該複数の回転子の合成した磁極の位相を第1回転子101の磁極に対して第2回転子102の回転に伴い変化させる機構を備え、該機構は第2回転子102に設けた長溝105と、ガバナ固定板106に設けた長穴108と、先端がガバナ107と弾性部材110で接続され、その弾性力で引き合うように長穴108および長溝105に沿って動く可動側軸109より構成されている。具体的には、第1回転子101に設置された第1界磁用磁石103と、第2回転子102に設置された第2界磁用磁石104は、回転速度の低い時には図13(A)に示されているように同じ極性の磁極が軸方向に揃い、回転速度の高い時には図13(B)に示されているように、該機構を用いて異なる極性の磁極が軸方向に揃う構造となっている。この技術によれば、回転子の回転速度が高い時に界磁用磁石の磁束が相殺することで誘起電圧を下げ、その分高速運転領域を広げることが可能となる。
一方、上述した埋め込み磁石構造の回転子に対して、表面磁石構造の回転子を有し、界磁磁束を回転子の回転速度に応じて変化させる回転電機も提案されている(例えば、特許文献2参照)。
図14は第2従来技術を示す表面磁石構造の回転子を有する回転電機の正面図である。
図14において、回転軸120に取り付けた可動回転子121の回転子鉄心122の表面には界磁用磁石123が固定され、また、図に示すように一対の螺旋状の回動用案内溝124が設けられている。溝124は180度対称に配置され、図13では径方向外側に向かうにつれて反時計方向に曲がっている。溝124にはそれぞれ、ウエイト125が軸方向に挿入されており、ウエイト125が溝の中を自在に滑動乃至回動することができる。このような構成で、ウェイト120とつるまきバネ126を用いて、界磁磁束を回転子の回転速度に応じて変化させる。
第1従来技術の埋め込み磁石構造の回転子を有する回転電機では、図13の分解斜視図では分かりにくいが、界磁磁束を回転子の回転速度に応じて変化させる機構を回転子鉄心の内側に挿入して組み立てた場合、該機構は完全には回転子鉄心の軸方向の長さには収まらず、回転子鉄心から突出して設けられる構成になるため、回転子全体の軸方向長さが増大し、回転電機の小型化に不利であった。
第2従来技術の表面磁石構造の回転子を有する回転電機では、回転子の回転速度が高い時に界磁用磁石による磁束が回転子鉄心内で短絡しないため、固定子の巻線に鎖交する磁束を相殺し高速運転領域を広げることは可能になるが、固定子に発生する鉄損の低減が不十分である。そのため回転子の回転速度が高くなるほど鉄損の増加で効率は低下し、また回転電機が高温となり定格出力は低下するという問題があった。
また、第1および第2従来技術では、一般的に界磁磁束を回転子の回転速度に応じて変化させる機構を設けたことで、機構固有の周波数による共振現象、いわゆる異常振動が発生し易いという問題もあった。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、回転子の軸方向サイズの増大なしに、界磁磁束を減じて高回転運転領域でも高効率で作動し、異常振動のない埋め込み磁石構造の回転子を有する回転電機を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、回転子を構成する回転子鉄心の内部に設けられ、かつ、径方向内側に凸で略V字形状の磁石挿入穴に界磁用磁石を有する埋め込み磁石形モータにおいて、前記回転子は、回転軸に固定された固定回転子と、該固定回転子に軸方向に隣接して前記固定回転子に対して相対回動可能に装着された可動回転子と、を備えており、前記各々の回転子鉄心の内周には複数の保持部材がそれぞれ固定されており、前記保持部材の内部には、円周方向に傾斜した複数の案内溝と、該案内溝内に挿設されると共に前記可動回転子の回動により遠心力を受けて該案内溝内を移動する遠心錘と、一端が前記可動回転子の保持部材に設けた案内溝の内側に係止され、かつ、他端が前記回転軸に設けた溝内に係止されると共に、回動方向に反する方向に付勢するスプリングとを有する機構が設けられており、前記案内溝と前記遠心錘は、前記回転子鉄心の磁極の数と同数としたことを特徴としている。
また、請求項2記載の発明は、回転子を構成する回転子鉄心の内部に設けられ、かつ、径方向内側に凸で略V字形状の磁石挿入穴に界磁用磁石を有する埋め込み磁石形モータにおいて、前記回転子は、回転軸の軸方向に隣接して少なくとも2つ装着された互いに相対回動可能な可動回転子を備えており、前記各々の回転子鉄心の内周には複数の保持部材がそれぞれ固定されており、前記保持部材の内部には、円周方向に傾斜した複数の案内溝と、該案内溝内に挿設されると共に前記可動回転子の回動により遠心力を受けて該案内溝内を移動する遠心錘と、一端が前記可動回転子の保持部材に設けた案内溝の内側に係止され、かつ、他端が前記回転軸に設けた溝内に係止されると共に、回動方向に反する方向に付勢するスプリングとを有する機構が設けられており、前記案内溝と前記遠心錘は、前記回転子鉄心の磁極の数と同数としたことを特徴としている。
また、請求項3記載の発明は、請求項1記載の回転電機において、前記回転電機が電動機の場合であって、前記可動回転子の保持部材に設けた案内溝の円周方向の向きを、前記固定回転子の保持部材に設けた案内溝の円周方向の向きと逆にし、前記可動回転子の遠心力の作用による回動方向が該電動機の回転子の回転方向と逆になるようにしたことを特徴としている。
また、請求項4記載の発明は、請求項1記載の回転電機において、前記回転電機が発電機の場合であって、前記可動回転子の保持部材に設けた案内溝の円周方向の向きを、前記固定回転子の保持部材に設けた案内溝の円周方向の向きと逆にし、前記可動回転子の遠心力の作用による回動方向が該発電機の回転子の回転方向となるようにしたことを特徴としている。
また、請求項5記載の発明は、請求項1または2に記載の回転電機において、前記機構を構成する前記案内溝内の遠心錘とスプリングが配置される取付け部にグリースを充填してあり、前記可動回転子の保持部材に対する前記固定回転子に設けた保持部材の隣接部に嵌合部を設け、該嵌合部に前記グリースの漏れを防止するためのシール部材を設けたことを特徴としている。
また、請求項6記載の発明は、請求項1または2に記載の回転電機において、前記複数の回転子鉄心の異なる磁極が軸方向に揃うことで、界磁用磁石による磁束が回転子鉄心内で短絡することを特徴としている。
また、回転子は、遠心錘が作用する回動方向の力と、回動方向に反する方向に付勢するスプリングの力との釣り合いで、回転子の回転速度に応じた適切な界磁磁束を得ることができる。
また、各々の保持部材内部に案内溝を有するため、各々の案内溝の形状を回動方向に短く設計でき、回転子の限られたスペース内に回転電機を設計できる。
また、回転子鉄心の磁極の数と同数の遠心錘を有するため、必要な相対回動角度を得るとともに、遠心錘の質量を最小限に設計でき、回転子の限られたスペース内に回転電機を設計できる。
請求項2に記載の発明によると、回転軸の軸方向に隣接して少なくとも2つ装着された互いに相対回動可能な可動回転子を相対回動させる機構を有するため、回転子の軸方向サイズの増大なしに、固定子の巻線に鎖交する界磁磁束を大きく変化することができる。
また、回転子は、遠心錘が作用する回動方向の力と、回動方向に反する方向に付勢するスプリングの力との釣り合いで、回転子の回転速度に応じた適切な界磁磁束を得ることができる。
また、各々の保持部材内部に案内溝を有するため、各々の案内溝の形状を回動方向に短く設計でき、回転子の限られたスペース内に回転電機を設計できる。
また、回転子鉄心の磁極の数と同数の遠心錘を有するため、必要な相対回動角度を得るとともに、遠心錘の質量を最小限に設計でき、回転子の限られたスペース内に回転電機を設計できる。
また、請求項3に記載の発明によると、可動回転子の保持部材に設けた案内溝の周方向の向きは、固定回転子の保持部材に設けた案内溝の周方向の向きと逆にし、可動回転子の遠心力の作用による回動方向が電動機の回転子の回転方向と逆になるようにしたため、負荷トルクの増大に応じて、界磁磁束を増大することができ、回転子の回転速度と負荷トルクに対して、適切な界磁磁束を得ることができる。
また、請求項4に記載の発明によると、可動回転子の保持部材に設けた案内溝の周方向の向きは、固定回転子の保持部材に設けた案内溝の周方向の向きと逆にし、可動回転子の遠心力の作用による回動方向が発電機の回転子の回転方向となるようにしたため、負荷トルクの増大に応じて、界磁磁束を増大することができ、回転子の回転速度と負荷トルクに対して、適切な界磁磁束を得ることができる。
また、請求項5に記載の発明によると、遠心錘と前記スプリングの取付け部にグリースを充填するとともに、相対回動する保持部材の隣接部に嵌合部を有し、該嵌合部にグリースのシール部材を設けるため、グリースが保持部材内部に確保され、遠心錘と案内溝の摺動部の耐久性を得られるとともに、グリースのダンパ効果と嵌合部に設けられたシール部材の摩擦抵抗により、異常振動を抑制できる。
また、請求項6に記載の発明によると、複数の回転子鉄心の異なる磁極が軸方向に揃うことで、界磁用磁石による磁束が回転子鉄心内で、軸方向に短絡するため、界磁磁束を減ずると共に、その結果、固定子に発生する鉄損の低減を十分行うことができ、高回転運転領域でも高効率で作動する回転電機を提供することができる。
図において、Rは回転子、Sは固定子、1、2は回転軸の負荷側と反負荷側にそれぞれ固定された固定回転子を構成する第1、第2回転子鉄心、3は可動回転子を構成する第3回転子鉄心、4は回転軸、5は遠心錘、6は負荷側保持部材、6aは負荷側保持部材の案内溝、6bは負荷側保持部材のつば部、6cは保持部材の嵌合部、7は反負荷側保持部材、7aは反負荷側保持部材の案内溝、7bは反負荷側保持部材のつば部、7cは保持部材の嵌合部、8は回動側保持部材、8aは回動側保持部材の案内溝、8dは回動側保持部材のトーションスプリング取付け穴、9はトーションスプリング、10は回転位置検出部、11は負荷側界磁用磁石、12は反負荷側界磁用磁石、13は回動側界磁用磁石、14はOリング、15は負荷側軸受、16は反負荷側軸受である。
回転子Rは、図1〜図3に示すように、基本的に複数の固定子磁極17と空隙を介して設けられると共に、回転軸4の軸方向の負荷側と反負荷側に固定された第1回転子鉄心1および第2回転子鉄心2と、第1回転子鉄心1および第2回転子鉄心2の間に隣接して設けられると共に、第1および第2回転子鉄心1、2に対して相対的に回動可能な第3回転子鉄心3と、より構成されている。この各回転子鉄心1、2、3の内部には、径方向内側に設けた凸で略V字形状の磁石挿入穴に円周方向に沿って順次異なる磁極を有する界磁用磁石11、12、13がそれぞれ埋設されており、また、該回転子鉄心1、2、3の内周には複数の保持部材6、7、8がそれぞれ固定されている。
保持部材6、7、8の内部には、図1に示すように、円周方向に傾斜した案内溝6a、7a、8a、と、案内溝6a、7a、8a内に挿設されると共に回転子の回動により遠心力を受けて該案内溝内を移動する遠心錘5と、一端が第3回転子鉄心3の保持部材に設けた案内溝8aの内側に係止され、かつ、他端が回転軸4に設けた溝内に係止されると共に、回動方向に反する方向に付勢するトーションスプリング9とを有する機構が設けられている。
各保持部材に設けた案内溝は、回転子鉄心の磁極の数と同数としている。まず、回動側保持部材8に設けた案内溝8aの円周方向の向きは、負荷側保持部材の案内溝6aと反負荷側保持部材の案内溝7aの円周方向の向きと逆になるようにし、可動回転子の遠心力の作用による回動方向が電動機の回転子の回転方向と逆になるようにしている。
次に、遠心錘5については、図3に示すように、案内溝と同様に、各回転子鉄心1、2、3の磁極数(8個)と同数としている。そのため必要な相対回動角度を得るとともに、必要な回動力を得るための遠心錘の質量を分散でき、最小限に設計することを容易にしている。また、遠心錘5は、軸径が均一な棒形状であるため、必要な質量に対し最小限のサイズに設計でき、回転子の限られたスペース内に、必要な回動力を有する機構を設けることを容易にしている。また、形状が単純であるため安価なコストで製作でき、ニードル軸受けのニードルピン等高精度で耐磨耗性の高い既存部品を流用し、開発コストを省くことができるようになっている。
図において、8aは可動側保持部材の案内溝を示し、7aは反負荷側保持部材の案内溝を示し、5は遠心錘を示している。
図は、ある回転速度における遠心錘の、遠心錘に作用する図示しない遠心力とトーションスプリング9の付勢力による釣り合い状態に、負荷トルクが生じた様子を示す。負荷トルクの反作用として、可動側保持部材には回転子の回転方向に駆動トルクが生じる。駆動トルクは可動側保持部材の案内溝8aより遠心錘を径方向の内側に押し戻す力として作用し、その結果、可動側保持部材は遠心力の作用による回動方向と逆になるように回動する。そのため、負荷トルクの増大に応じて界磁磁束は増大する。この作用は、回転子の回転速度と負荷トルクに対し適切な界磁磁束を得ること可能にする。一般的に、電動機をベクトル制御を用いて高回転で駆動する場合、低負荷時には最大効率制御を行い、高負荷時には最大出力制御を行うことが多い。負荷トルクの増大に応じて界磁磁束を増大させることは、最大効率制御でのより高効率化と最大出力制御でのより大きな最大出力化を成し得る。
そのため、グリースが保持部材内部に確保され、前記遠心錘と前記案内溝の摺動部の耐久性を得られるとともに、グリースのダンパ効果と前記嵌合部に設けられたOリングの摩擦抵抗により、界磁磁束を回転子の回転速度に応じて変化させる機構を設けたことによる異常振動を抑制できる。
また、図において、保持部材6と反負荷側の保持部材7は、負荷側保持部材のつば部6bと反負荷側保持部材のつば部7bで、負荷側軸受15と反負荷側軸受16の軸方向の位置を固定する機能も持つ。
回転子の回転速度が低い時には、前記複数の回転子鉄心1、2、3の同じ磁極が軸方向に揃うことで、界磁磁束は最大の状態である。
回転速度が増大すると、遠心錘5に働く遠心力が増加し、回動側回転子鉄心3が固定された第1および第2回転子鉄心1、2に対し相対回動する。
回転子の回転速度が高い時には、前記複数の回転子鉄心1、2、3の異なる磁極が軸方向に揃うことで、界磁用磁石による磁束が回転子鉄心内で短絡し、界磁磁束が減ずる。
その結果、固定子に発生する鉄損の低減を十分行うことができ、高回転運転領域でも高効率で作動する回転電機を提供することができる。
比較的低回転時には、同じ磁極が軸方向におおよそ揃うことで、おのおのの回転子鉄心の界磁用磁石の起磁力に対し、合成された起磁力比は大きい。比較的高回転時には、異なる磁極が軸方向におおよそ揃うことで、合成された起磁力比は小さい。この合成起磁力の変化に対応して、界磁磁束は変化する。
図は、高回転時の回転子を示し、回転子の構成部品とその働きは第1実施例と同様である。この第2実施例で示した電動機では、第1実施例と異なる点は、回転子鉄心の案内溝7a、8a、図示しない6aの形状を第1実施例よりも若干小さくなるように変更すると共に、相対回動角の最大値を制限し、3個の回転子鉄心の異なる磁極が軸方向に完全に揃うまで回転できないようにすることで、界磁磁束の最小値を規制した点である。これは、電圧飽和を利用し、電動機の最大回転数を制限する場合に有効である。
また、図示しないが、低回転時の界磁磁束が最大の状態おいて、回転子鉄心1、2、3の同じ磁極を軸方向に完全に揃わせないこともある。これは、低回転時のコギングトルク対策として、回転子鉄心の磁極を適正量ずらした状態を相対回動角0とする場合である。
図11において、21は第1回動回転子鉄心、22は第2回動回転子鉄心、23は第3回動回転子鉄心、24は回転軸、25は遠心錘、26は負荷側プレート、26aは負荷側プレートの遠心錘案内溝、27は反負荷側プレート、27aは反負荷側プレートの遠心錘案内溝、28は中央の回動保持部材、28aは中央の回動保持部材の斜面溝、29は負荷側の回動保持部材、29aは負荷側の回動保持部材の斜面溝、30は反負荷側の回動保持部材、30aは反負荷側の回動保持部材の斜面溝、31はトーションスプリング、32はOリングである。
第1の実施例および第2の実施例では、回転子が回転軸に固定された固定回転子と、該固定回転子に軸方向に隣接して該固定回転子に対して相対回動可能に装着された可動回転子と、を備える構造としたのに対して、第3の実施例では、回転子が回転軸の軸方向に隣接して少なくとも2つ装着された互いに相対回動可能な可動回転子を備える構造とした点である(本実施例では可動回転子は3つ)。すなわち、第1回動回転子鉄心21、第2回動回転子鉄心22、第3回動回転子鉄心23何れも可動回転子を構成する。
負荷側プレート26と反負荷側プレート27は、回転子の回転軸24に圧入固定し、相対回動する3個の保持部材28、29、30が回転子の回転軸に対し相対回動する。相対回動する3個の保持部材28、29、30は、遠心錘25により相対回動の位置を規制する。遠心錘25の端部は、前記負荷側プレート26と反負荷側プレート27の遠心錘案内溝26a、27aに装着し、回転子鉄心のトルクを回転軸に伝達する。
図11は、前記遠心錘25を装着する案内溝及び遠心錘案内溝の形状説明図である。図に示すように、相対回動する3個の保持部材に設けられた遠心錘に作用する遠心力を回動方向の力に変換する案内溝28a、29a、30aに対し、前記遠心錘案内溝26a、27aは、遠心錘が径方向にのみ移動できる形状となっている。本実施例は、前記相対回動に対して、回転子の磁極が回動方向に移動しないことが望まれる場合、有効である。
また、本発明を風力や車両用発電機として利用することによって、回転速度に依存せず常に所望の電圧を高効率で発電することができる。
S 固定子
1 第1回転子鉄心(負荷側)
2 第2回転子鉄心(反負荷側)
3 第3回転子鉄心(回動側)
4 回転軸
5 遠心錘
6 負荷側保持部材
6a 負荷側保持部材の案内溝
6b 負荷側保持部材のつば部
6c 保持部材の嵌合部
7 反負荷側保持部材
7a 反負荷側保持部材の案内溝
7b 反負荷側保持部材のつば部
7c 保持部材の嵌合部
8 回動側保持部材
8a 回動側保持部材の案内溝
8d 回動側保持部材のトーションスプリング取付け穴
9 トーションスプリング
10 回転位置検出部
11 負荷側界磁用磁石
12 反負荷側界磁用磁石
13 回動側界磁用磁石
14 Oリング
15 負荷側軸受
16 反負荷側軸受
17 固定子磁極
18 巻線
21 負荷側の回動回転子鉄心
22 反負荷側の回動回転子鉄心
23 中央の回動回転子鉄心
24 回転軸
25 遠心錘
26 負荷側プレート
26a 負荷側プレートの遠心錘案内溝
27 反負荷側プレート
27a 反負荷側プレートの遠心錘案内溝
28 中央の回動保持部材
28a 中央の回動保持部材の案内溝
29 負荷側の回動保持部材
29a 負荷側の回動保持部材の案内溝
30 反負荷側の回動保持部材
30a 反負荷側の回動保持部材の案内溝
31 トーションスプリング
32 Oリング
Claims (6)
- 回転子を構成する回転子鉄心の内部に設けられ、かつ、径方向内側に凸で略V字形状の磁石挿入穴に界磁用磁石を有する埋め込み磁石形モータにおいて、
前記回転子は、回転軸に固定された固定回転子と、該固定回転子に軸方向に隣接して前記固定回転子に対して相対回動可能に装着された可動回転子と、を備えており、
前記各々の回転子鉄心の内周には複数の保持部材がそれぞれ固定されており、
前記保持部材の内部には、円周方向に傾斜した複数の案内溝と、該案内溝内に挿設されると共に前記可動回転子の回動により遠心力を受けて該案内溝内を移動する遠心錘と、一端が前記可動回転子の保持部材に設けた案内溝の内側に係止され、かつ、他端が前記回転軸に設けた溝内に係止されると共に、回動方向に反する方向に付勢するスプリングとを有する機構が設けられており、
前記案内溝と前記遠心錘は、前記回転子鉄心の磁極の数と同数としたことを特徴とする回転電機。 - 回転子を構成する回転子鉄心の内部に設けられ、かつ、径方向内側に凸で略V字形状の磁石挿入穴に界磁用磁石を有する埋め込み磁石形モータにおいて、
前記回転子は、回転軸の軸方向に隣接して少なくとも2つ装着された互いに相対回動可能な可動回転子を備えており、
前記各々の回転子鉄心の内周には複数の保持部材がそれぞれ固定されており、
前記保持部材の内部には、円周方向に傾斜した複数の案内溝と、該案内溝内に挿設されると共に前記可動回転子の回動により遠心力を受けて該案内溝内を移動する遠心錘と、一端が前記可動回転子の保持部材に設けた案内溝の内側に係止され、かつ、他端が前記回転軸に設けた溝内に係止されると共に、回動方向に反する方向に付勢するスプリングとを有する機構が設けられており、
前記案内溝と前記遠心錘は、前記回転子鉄心の磁極の数と同数としたことを特徴とする回転電機。 - 前記回転電機が電動機の場合であって、前記可動回転子の保持部材に設けた案内溝の円周方向の向きを、前記固定回転子の保持部材に設けた案内溝の円周方向の向きと逆にし、前記可動回転子の遠心力の作用による回動方向が該電動機の回転子の回転方向と逆になるようにしたことを特徴とする請求項1記載の回転電機。
- 前記回転電機が発電機の場合であって、前記可動回転子の保持部材に設けた案内溝の円周方向の向きを、前記固定回転子の保持部材に設けた案内溝の円周方向の向きと逆にし、前記可動回転子の遠心力の作用による回動方向が該発電機の回転子の回転方向となるようにしたことを特徴とする請求項1記載の回転電機。
- 前記機構を構成する前記案内溝内の遠心錘とスプリングが配置される取付け部にグリースを充填してあり、
前記可動回転子の保持部材に対する前記固定回転子に設けた保持部材の隣接部に嵌合部を設け、該嵌合部に前記グリースの漏れを防止するためのシール部材を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の回転電機。 - 前記複数の回転子鉄心の異なる磁極が軸方向に揃うことで、界磁用磁石による磁束が回転子鉄心内で短絡することを特徴とする請求項1または2に記載の回転電機。
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