JP4320552B2 - 磁束量可変磁石型ロータ - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁束量可変磁石型ロータに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
永久磁石型同期機は他の形式の同期機に比較して高出力でコンパクト化、構成簡素化を実現できるので、信頼性及び小型軽量化が要求される車両用回転電機に好適であるが、車両用回転電機は回転数域が広いため、低速トルク確保のために磁石磁界を十分大きく確保すると、高速回転時に過大な電機子巻線誘起電圧が発生するため、高速回転時の磁石磁界を低減するための減磁機構を設けることが提案されている。
【0003】
特許文献1は、磁石型ロータコア内に、これら永久磁石を磁気的に短絡する磁気短絡部材を軸方向に挿通し、更にロータコアの径内側に静止ヨークを設けてそれに界磁コイルを巻装し、界磁コイルへの通電により磁気短絡部材を流れる短絡磁束量を調節し、これにより電機子巻線と有効に鎖交する有効界磁束量を制御して電機子巻線の発電電圧を調節可能とする静止界磁コイル式磁石併用同期機を提案している。
【0004】
しかし、この磁束量可変方式は、構造が複雑であり、静止ヨークを用いるため、界磁コイル回路の磁気抵抗が大きく、界磁電流損失が生じるという問題があった。
【0005】
特許文献2は、磁石型ロータコアの永久磁石を、ロータコアに径方向に形成した摺動孔にスプリングとともに収容し、永久磁石に作用する遠心力が増加するとスプリングの弾性付勢力に抗して、永久磁石がこの摺動孔から抜け、これにより永久磁石がロータコアに与える磁束量が減少する構造を提案している。しかし、この技術は、現在、主流となっている略周方向に延設された薄板状磁石を用いる磁石型ロータコアに適用することが困難であるうえ、構造的に磁束量が小さいという大きな問題があった。
【0006】
特許文献3は、磁石式ロータ軸方向に2分割し、片方のロータ(固定ロータ)を回転軸に固着し、他方のロータ(可動ロータ)を回転軸の周りに回動可能とし、電動回転時と発電回転時とにおけるロータに作用するトルクの方向が逆向きになることを利用して自由回動ロータを固定ロータに対して相対回動することを提案している。また、可動ロータをボルト締結機構を利用して回転軸に結合することにより、ロータの回動と同時に固定ロータから離間する構造を採用している。しかしながら、この技術は、高速回転時のロータ磁束を低減するものではないため、高速回転時の磁石磁束量の低減には役立たない。また、特許文献3は、回転数を検出してアクチエータにより可動ロータを固定ロータから軸方向に離間させる技術も提案している。しかしながら、この方式は、回転数検出装置やサーボ機構をもつアクチエータを装備する必要があり、構造複雑化による損失が技術的利益を大きく凌駕する。
【0007】
本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであり、従来に比較して格段に簡素かつコンパクトで信頼性に優れた磁束量可変磁石型ロータを提供することをその目的としている。
【0008】
【特許文献1】
特開平10ー304633号公報
【特許文献2】
特開平7−288940号公報
【特許文献3】
特開2002ー262534号公報
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明の磁束量可変磁石型ロータは、永久磁石型界磁極を有して回転軸に固定された固定ロータと、永久磁石型界磁極を有するとともに前記固定ロータに軸方向に隣接して前記固定ロータに対して相対回動可能に前記回転軸に装着された可動ロータとを備え、
前記固定ロータ側と前記可動ロータ側とに個別に設けられた一対の案内溝と、前記一対の案内溝中に案内されて径方向へ移動するにつれて前記両ロータを所定角度範囲で相対回動させる案内子とを有する相対回動機構と、前記案内子に固定されたウエイトと、両端が前記両ロータに個別に係止されて、又は、前記可動ロータと前記回転軸とに個別に係止されて、電動動作時の前記両ロータの相対回動により前記可動ロータのトルクを前記固定ロータに伝達するばねとを備えることを特徴としている。
【0010】
すなわち、この発明によれば、同一回転方向において回転速度に応じて二つの磁石ロータの相対回転角(固定子コイルを基準として)を変化させることにより、固定子コイルと鎖交する両磁石ロータの合成磁石磁束を低速回転時に比較して高速時回転時に減少させる。高速回転時と低速回転時とで両ロータの相対回動角を変更するには、高速回転時にウエイトに作用する遠心力により螺旋機構内を径方向外側へ移動する案内子を用いる。この案内子は、低速回転時にばねにより付勢されて螺旋機構内を径方向内側に戻る。
【0011】
このようにすれば、同一回転方向において速度に応じて少なくとも2つの磁石ロータの相対回動角を変更することができるので、高速電動動作時に固定子コイルに生じる起電力を低速電動動作時のそれに比較して低減したり、あるいは、高速発電動作時に固定子コイルに生じる発電電圧を低速発電動作時のそれに比較して低減することができ、回路動作上、好ましい電気特性を得ることができる。
【0012】
好適態様において、前記案内溝は、前記両ロータに軸方向に凹設又は貫設され、前記案内子の一端部は前記両案内溝の一方に、前記案内子の他端部は前記両案内溝の他方に、移動自在に差し込まれているので、相対回動機構すなわち案内機構を簡素化することができる。
【0013】
好適態様において、前記案内子は、前記ウエイトと一体に形成されているので、構造を簡素化することができる。
【0014】
好適態様において、前記ばねは、コイルバネ又は渦巻き又は弓形ばねからなる。これにより、ばねを簡素化することができる。
【0015】
好適態様において、前記回転軸に対して軸方向変位自在に前記回転軸に装着された前記可動ロータを、前記可動ロータの前記相対回動につれて前記回転軸に対して軸方向に変位する螺旋直線機構を有する。これにより、両ロータの相対回動による固定子コイル鎖交磁石磁束量の変更に加えて、可動ロータの直動によるその変更を行うことができ、磁石磁束量の制御を一層良好とすることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の好適態様を図面を参照して以下の実施例により具体的に説明する。なお、これら実施例は実施態様を示すものであり、構成要素を周知の代替要素に置換することは当然可能である。
(実施例1)
実施例1の磁束量可変磁石型ロータを以下に説明する。 この磁束量可変磁石型ロータは、たとえば同期機の固定子(図示せず)の径方向内側に配置される。以下の実施例では、電動動作時の磁石磁束量制御を説明するが、発電動作時の磁石磁束量制御もウエイトの周方向移動方向を反転すれば本質的に可能である。
【0017】
この実施例の磁束量可変磁石型ロータ(回転子)1を図1に示す。磁束量可変磁石型ロータコア(以下、単に回転子とも呼ぶ)1は、回転軸2と、一対の固定ロータ(以下、固定回転子とも呼ぶ)3、4と、両固定ロータ3、4に軸方向に挟まれた可動ロータ(以下、可動回転子とも呼ぶ)5とからなる。
【0018】
固定回転子3、4は、回転子鉄心6の表面に合計4個の磁石7が周方向一定ピッチ、かつ、極性交互に固定されたいわゆるSPM用の回転子である。固定回転子3、4は、回転軸2に積層電磁鋼板製または軟鉄製のロータコア(回転子鉄心)6を嵌着、固定し、その表面に磁石7を固定してなる。
【0019】
可動回転子5は、積層電磁鋼板製または軟鉄製のロータコア(回転子鉄心)8(図3参照)の軸孔に嵌入したスリーブを回転軸2に嵌めるなどして回転軸2に回転自在に保持されている。可動回転子5は回転子鉄心8の表面に合計4個の磁石9が周方向一定ピッチ、かつ、極性交互に固定されたいわゆるSPM用の回転子である。回転子3〜5の磁石数は等しい。
【0020】
なお、この実施例では、一対の固定回転子3、4と一つの可動回転子5とを用いたが、一つの固定回転子3、4と一つの可動回転子5とを軸方向に隣接させてもよく、あるいは適宜それ以上の個数の固定回転子3、4および可動回転子5を用いてもよい。
【0021】
図1は可動回転子5の永久磁石9と、固定回転子3、4の永久磁石7との相対角度が非常に小さい場合を示し、図2は相対角度が電気角πである場合を示す。可動回転子5の相対回転機構を図3に示す。
【0022】
図3は、図2の可動回転子5と固定回転子4との境界部分でのA−A線矢視方向と反対向きにみた場合の模式断面図である。簡略化のために断面のハッチング図示は省略している。したがって、図3は可動回転子5側を示している。なお、図3では、図示簡単化のために可動回転子5の回転子鉄心8は回転軸2に回動自在に嵌着されているが、前述したようにスリーブなどを介して嵌着されてもよい。
【0023】
図3において、10はウエイト、11はウエイトポール、12はポール案内溝、13は回動用案内溝、14はつるまきばね(コイルスプリング)、15はキー溝である。
【0024】
可動回転子5の回転子鉄心8の両端面にはそれぞれ、図3に示すように一対の螺旋状の回動用案内溝13が軸方向へ凹設されている。なお、溝13は、凹設の代わりに、回転子鉄心8を軸方向に貫通して形成されてもよい。図3に示すように、溝13は180度対称に配置され、図3では径方向外側に向かうにつれて反時計方向に曲がっている。溝13にはそれぞれ、ウエイト10が軸方向に挿入されている。溝13の幅は、ウエイト10がその中を自在に滑動乃至回動することができる大きさとされている。
【0025】
ウエイト10は、円柱形状のピンであって、その両端面から同軸心のウエイトポール11が突出している。これらウエイトポール11も円柱状のピンであるが、ウエイト10よりも径小とされている。径小とした理由は、ウエイト10と一対のウエイトポール11とは本発明でいう案内子を構成し、溝13と後述するポール案内溝12とは本発明でいう案内溝を構成している。
【0026】
なお、この実施例では、構造を簡素化するために、案内子が、遠心力発生用のウエイトを兼ねているが、案内溝に案内されて移動する案内子とそれを付勢するウエイトとを別体に形成し、それらを機械的に結合してもよい。
【0027】
図4は、図3を拡大図示したものであるが、図3で図示した固定回転子4側のウエイトポール11およびポール案内溝12の破線図示は省略されている。
【0028】
つるまきばね(コイルスプリング)14は、回転軸2に巻装され、その一端は、キー溝15に落ち込む形にて回転軸2に係止され、他端は回転軸2の外周面に面する溝13の径方向内側向きの開口の角部に係止されている。図7に、つるまきばね14の収容状態を模式図示する。つるまきばね14は、回転軸2の貫通溝を回転子鉄心8の端面から所定深さだけ径大化した形状のばね収容穴に収容されている。
【0029】
これにより、外力が作用しない状態において、回転子鉄心8をもつ可動回転子5は、図1に略示す状態、すなわち固定回転子3に対する相対回動角がほぼ0となる状態となる。なお、ここでいう相対回動角0とは、回転子3〜5の磁石配列が磁極方向も含めて周方向に揃った状態を意味する。図6につるまきばね14の配置を拡大図示する。
【0030】
図5は、図2の可動回転子5と固定回転子4との境界部分でのA−A線矢視模式断面図である。簡略化のために断面のハッチング図示は省略している。したがって、図5は固定回転子4側を示している。固定回転子3、4の回転子鉄心6は回転軸2に圧入され、回転軸2のキー溝15にキー16(図7参照)を押入して固定されている。
【0031】
固定回転子3、4の可動回転子5に対面する側の端面には、図5に示すように一対の直線状のポール案内溝12が軸方向に凹設(貫設でもよい)され、このポール案内溝12は径方向に延在している。一対の溝12は180度対称に配置され、両溝12にはそれぞれウエイトポール11が軸方向に挿入されている。溝12の幅は、ウエイトポール11がその中を自在に滑動乃至回動することができる大きさとされている。
【0032】
ウエイトポール11は、前述したように、ウエイト10の両端面からその軸方向へ突出しており、一つのウエイト10と一体のこれら二つのウエイトポール11は、固定回転子3の溝12と固定回転子4の溝12とに個別に嵌められている。なお、ウエイト10の径とウエイトポール11の径の大小は逆でもよく、等しくてもよい。
【0033】
なお、この実施例では、溝12は直線状に径方向に延在するようにしたが、螺旋溝とされてもよい。ただし、この場合、螺旋方向は、溝13と反対側、すなわち時計方向とされることが好ましい。
【0034】
これにより、外力が作用しない状態において、回転子鉄心8をもつ可動回転子5は、図1に略示す状態、すなわち固定回転子3に対する相対回動角がほぼ0となる状態となる。なお、ここでいう相対回動角0とは、回転子3〜5の磁石配列が磁極方向も含めて周方向に揃った状態を意味する。
【0035】
前述したように、回転子1に外力が作用しない状態では、つるまきばね14の付勢力により、可動回転子5は固定回転子3、4に対して略図1の相対回動状態となる。この状態において、ウエイト10およびウエイトポール11は、溝13、溝12の径方向最も内側の位置に押しつけられている。
【0036】
図示しない固定子コイルに通電して回転子1を起動すると、回転子1が回転し、ウエイト10およびウエイトポール11に作用する遠心力によりそれらは溝12、13中を径方向外側に移動し、可動回転子5は固定回転子3、4に対して相対回動する。また、可動回転子5に作用する電磁トルクは、つるまきばね14を通じて回転軸2に伝達されるが、この時、電磁トルクは、つるまきばね14を圧縮する方向(または伸ばす方向)に付勢して回転軸2に伝達される。
【0037】
結局、ウエイト10およびウエイトポール11の径方向位置は、それらに作用する遠心力の内の溝13の表面に与えられる周方向分力と、つるまきばね14の弾性付勢力と、可動回転子5に作用する電磁力とが均衡する位置となり、この位置において、溝13と溝12とが軸方向に一致する両回転子間の相対角度が形成されることになる。
【0038】
回転子1が高速回転する場合、ウエイト10およびウエイトポール11に作用する遠心力が強大となり、これにより、ウエイトポール11およびウエイトポール11はつるまきばね14を圧縮しつつ可動回転子5を大きく回動させ、その結果として、固定回転子3、4と可動回転子5との全磁石7、9が固定子コイルに発生する磁石起電力は減少する。これにより、従来の磁石型同期機において問題となっていた高速回転時の減磁を実現することができる。
【0039】
この実施例によるロータ回転数と固定子コイルの逆起電圧(磁石起電力)との関係を図8に示す。この実施例では、上記相対回動により、逆起電圧を高速回転時に略飽和させることができる。
【0040】
(変形態様)
上記実施例では、磁石式同期モータにおいて低速電動動作時に対し高速電動動作時の減磁を行ったが、低速発電動作時に対し高速発電動作時の減磁(発電電圧低減)を行うようにしてもよい。
【0041】
(変形態様)
上記実施例では、ばねとしてつるまきばね14を用いたが、渦巻きばねや板ばね(弓形ばね)を用いてもよいことは明白である。板ばねを用いる場合、可動回転子5と固定回転子3(又は4)との間の軸方向隙間に配置することが好適である。これらの場合においても、ばねの一端は可動回転子5に、他端は固定回転子3(又は4)又は回転軸2に個別に固定されるべきである。
(実施例2)
本発明の他の実施例の磁束量可変磁石型ロータを図9を参照して以下に説明する。説明を簡単化するために、実施例1と機能的に共通する構成の説明は省略乃至簡略化するものとする。
【0042】
この実施例では、ウエイト10および2つのウエイトポール11からなる案内子の代わりに、各一つのウエイト10およびウエイトポール11からなる案内子を用いる。ただし、図9では、高速回転時のウエイト10をウエイト10aとして図示し、低速回転時のウエイト10をウエイト10bとして図示する。同様に、高速回転時のウエイトポール11をウエイトポール11aとして図示し、低速回転時のウエイトポール11をウエイトポール11bとして図示する。
【0043】
この実施例では特に、回動用案内溝13(図6参照)は可動回転子5の回転子鉄心8(図6参照)を軸方向に貫通して形成されており、ポール案内溝12(図5参照)は固定回転子3の回転子鉄心6(図5参照)を軸方向に貫通して形成されている。径方向にみた場合におけるこれら溝12、13の形状は実施例1と同じでよい。
【0044】
この実施例では特に、ウエイト10は回転子鉄心8の溝13を軸方向に貫通しており、ウエイトポール11は回転子鉄心6の溝12を軸方向に貫通している。
【0045】
これらウエイト10およびウエイトポール11からなる棒状の案内子の両端は、固定回転子3と可動回転子5との軸方向両側にて、コイルスプリング20により径方向内側に付勢されている。ただし、図9では、高速回転時のコイルスプリング20をコイルスプリング20bとして図示し、低速回転時のコイルスプリング20をコイルスプリング20aとして図示する。コイルスプリング20の一端は回転軸2に係止され、他端は案内子すなわちウエイト10およびウエイトポール11に係止されており、コイルスプリング20は案内子を径方向内側に付勢している。もちろん、必要とあれば、案内子にさらに追加のウエイトを付加してもよいことは明白である。なお、好適には、コイルスプリング20の回転軸係止側の端部は、回転軸2に回動自在に嵌着されたスリーブに係止されることがより好適である。
【0046】
更に、この実施例では、回転軸2が貫通する可動回転子5の回転子鉄心8の軸孔にはスリーブが圧入され、このスリーブの内周面には螺旋溝が形成されている。また、回転軸2の外周面にも螺旋溝22が形成され、これら両螺旋溝は互いに相対回動自在に嵌合している。
【0047】
このようにすれば、実施例1と同様に、高速回転時における可動回転子5の相対回動による減磁とともに、この可動回転子5の相対回動により可動回転子5が回転軸2の螺旋溝22に沿って固定回転子3から遠ざかる向きに回動し、これにより一層の減磁効果を奏することができる。なお、上記スリーブの螺旋溝および回転軸2の螺旋溝の結合は、本発明でいう螺旋直線機構を構成している。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の磁束量可変磁石型ロータを示す斜視図である。
【図2】実施例1の磁束量可変磁石型ロータを示す斜視図である。
【図3】実施例1のA−A線反矢視模式図である。
【図4】図3の拡大図である。
【図5】実施例1のA−A線矢視模式図である。
【図6】図1の相対回動機構周辺の拡大側面図である。
【図7】実施例1の磁束量可変磁石型ロータのつるまきばね周辺の拡大軸方向断面図である。
【図8】実施例1の磁束量可変磁石型ロータを用いた場合の逆起電力特性を示す特性図である。
【図9】実施例2の磁束量可変磁石型ロータを示す模式軸方向断面図(ハッチング省略)である。
【符号の説明】
1 回転子(磁束量可変磁石型ロータ)
2 回転軸
3 固定回転子(固定ロータ)
4 固定回転子
5 可動回転子(可動ロータ)
6 固定回転子の回転子鉄心
7 永久磁石
8 可動回転子の回転子鉄心
9 永久磁石
10 ウエイト(ウエイト、案内子)
11 ウエイトポール(ウエイト、案内子)
12 ポール案内溝(案内溝)
13 回動用案内溝(案内溝)
14 つるまきばね(ばね)

Claims (5)

  1. 永久磁石型界磁極を有して回転軸に固定された固定ロータと、
    永久磁石型界磁極を有するとともに前記固定ロータに軸方向に隣接して前記固定ロータに対して相対回動可能に前記回転軸に装着された可動ロータと、
    を備え、
    前記固定ロータ側と前記可動ロータ側とに個別に設けられた一対の案内溝と、前記一対の案内溝中に案内されて径方向へ移動するにつれて前記両ロータを所定角度範囲で相対回動させる案内子とを有する相対回動機構と、
    前記案内子に固定されたウエイトと、
    両端が前記両ロータに個別に係止されて、又は、前記可動ロータと前記回転軸とに個別に係止されて、電動動作時の前記両ロータの相対回動により前記可動ロータのトルクを前記固定ロータに伝達するばねと、
    を備えることを特徴とする磁束量可変磁石型ロータ。
  2. 請求項1記載の磁束量可変磁石型ロータにおいて、
    前記案内溝は、前記両ロータに軸方向に凹設又は貫設され、
    前記案内子の一端部は前記両案内溝の一方に、前記案内子の他端部は前記両案内溝の他方に、移動自在に差し込まれていることを特徴とする磁束量可変磁石型ロータ。
  3. 請求項1記載の磁束量可変磁石型ロータにおいて、
    前記案内子は、前記ウエイトと一体に形成されていることを特徴とする磁束量可変磁石型ロータ。
  4. 請求項1記載の磁束量可変磁石型ロータにおいて、
    前記ばねは、コイルバネ又は渦巻き又は弓形ばねからなることを特徴とする磁束量可変磁石型ロータ。
  5. 請求項1記載の磁束量可変磁石型ロータにおいて、
    前記回転軸に対して軸方向変位自在に前記回転軸に装着された前記可動ロータを、前記可動ロータの前記相対回動につれて前記回転軸に対して軸方向に変位する螺旋直線機構を有することを特徴とする磁束量可変磁石型ロータ。
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