JP5848160B2 - ロータ及びモータ - Google Patents

ロータ及びモータ Download PDF

Info

Publication number
JP5848160B2
JP5848160B2 JP2012042177A JP2012042177A JP5848160B2 JP 5848160 B2 JP5848160 B2 JP 5848160B2 JP 2012042177 A JP2012042177 A JP 2012042177A JP 2012042177 A JP2012042177 A JP 2012042177A JP 5848160 B2 JP5848160 B2 JP 5848160B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnet
rotor
rotor block
magnetic pole
axial direction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012042177A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013179774A (ja
Inventor
暁弘 内海
暁弘 内海
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asmo Co Ltd
Original Assignee
Asmo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asmo Co Ltd filed Critical Asmo Co Ltd
Priority to JP2012042177A priority Critical patent/JP5848160B2/ja
Publication of JP2013179774A publication Critical patent/JP2013179774A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5848160B2 publication Critical patent/JP5848160B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

本発明は、ロータ及びモータに関するものである。
従来、例えば特許文献1に示すように、ロータコアの外周面の周方向にマグネットを複数配置し、各マグネット間の部位を疑似磁極部として機能させる所謂コンシクエントポール型のロータが考案されている。疑似磁極部は、マグネットの磁気作用によってそのマグネットとは反対の磁極として機能する。これにより、ロータの外周面にN極とS極とが周方向に交互に構成されるようになっている。このような構成では、磁極数とマグネットの個数が同数であるロータ(フルマグネット型ロータ)に対してマグネットの個数を減らすことができるため、部品点数及びコストの削減の点で有利である。
特開平9−327139号公報
ところで、疑似磁極部は、ロータに備えられたマグネットと異なる磁極として機能するものの、実際にはマグネットではない。従って、疑似磁極部にマグネットの磁束が強く引き込まれず、その結果、マグネットの磁束の一部が回転軸やモータケース等を伝って軸方向に漏れてしまうという問題があった。回転軸の方へ磁束が漏れると、有効磁束が減少してモータ出力が低下するだけでなく、漏れ磁束により磁化された回転軸が異物を吸着してしまうといった問題が生じる。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、軸方向の漏れ磁束を少なく抑えることができるロータ及びモータを提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、回転軸に軸方向に並設され該回転軸と一体回転可能に構成された第1ロータブロック及び第2ロータブロックを備え、前記第1及び第2ロータブロックはそれぞれ、ロータコアの周方向にマグネットが複数配置されてマグネット磁極部が形成されるとともに、各マグネット磁極部間には前記マグネットの磁気作用により前記マグネット磁極部とは反対の磁極として機能する疑似磁極部が形成され、前記第1ロータブロックのマグネット及び前記第2ロータブロックのマグネットは、前記回転軸の軸方向に並んで設けられるとともに、互いに異なる極性に設定されており、前記第1ロータブロックのマグネットから前記回転軸を介して流れる漏れ磁束を相殺するように、前記第2ロータブロックのマグネットの軸方向の長さが設定されていることを特徴とする。
請求項1に記載の発明、及び以下の請求項2,4に記載の発明では、第1ロータブロックのマグネットの軸方向の漏れ磁束(少なくとも回転軸を通る漏れ磁束)と、第2ロータブロックのマグネットの軸方向の漏れ磁束とが反発し合い、結果として、第1及び第2ロータブロックの各マグネットの軸方向の漏れ磁束を少なく抑えることができる。これにより、ロータの回転力を発生させるための有効磁束の減少が抑えられ、モータ出力の低下を抑えることができるとともに、回転軸の磁化を抑制することができる。
請求項1に記載の発明では、第1ロータブロックのマグネットから回転軸を介して流れる漏れ磁束を相殺するように、第2ロータブロックのマグネットの軸方向の長さが設定されるため、第1及び第2ロータブロックの各マグネットの軸方向の漏れ磁束をより少なく抑えることができる。
請求項に記載の発明は、回転軸に軸方向に並設され該回転軸と一体回転可能に構成された第1ロータブロック及び第2ロータブロックを備え、前記第1及び第2ロータブロックはそれぞれ、ロータコアの周方向にマグネットが複数配置されてマグネット磁極部が形成されるとともに、各マグネット磁極部間には前記マグネットの磁気作用により前記マグネット磁極部とは反対の磁極として機能する疑似磁極部が形成され、前記第1ロータブロックのマグネット及び前記第2ロータブロックのマグネットは、前記回転軸の軸方向に並んで設けられるとともに、互いに異なる極性に設定されており、前記第2ロータブロックは、前記第1ロータブロックの軸方向両側にそれぞれ設けられていることを特徴とする。
この発明では、第1ロータブロックのマグネットからの軸方向両側への漏れ磁束が、その第1ロータブロックの軸方向両側にそれぞれ設けられた第2ロータブロックのマグネットの磁束によって抑えられるため、軸方向の漏れ磁束をより少なく抑えることができる。
請求項に記載の発明は、請求項に記載のロータにおいて、前記第1ロータブロックのマグネット及び前記第2ロータブロックのマグネットは、前記回転軸の軸方向と直交する断面積が互いに等しく設定され、前記第1ロータブロックのマグネットの軸方向長さは、前記第2ロータブロックのマグネットの軸方向長さの2倍に設定されていることを特徴とする。
この発明では、第1ロータブロックのマグネットからの軸方向両側への漏れ磁束を第2ロータブロックのマグネットの磁束によって好適に抑えることができる。
請求項に記載の発明は、回転軸に軸方向に並設され該回転軸と一体回転可能に構成された第1ロータブロック及び第2ロータブロックを備え、前記第1及び第2ロータブロックはそれぞれ、ロータコアの周方向にマグネットが複数配置されてマグネット磁極部が形成されるとともに、各マグネット磁極部間には前記マグネットの磁気作用により前記マグネット磁極部とは反対の磁極として機能する疑似磁極部が形成され、前記第1ロータブロックのマグネット及び前記第2ロータブロックのマグネットは、前記回転軸の軸方向に並んで設けられるとともに、互いに異なる極性に設定されており、前記第1ロータブロックのマグネットと第2ロータブロックのマグネットとを一体に含むプラスチックマグネットを備えていることを特徴とする。
この発明では、第1及び第2ロータブロックのマグネットを一体成形することができるため、第1及び第2ロータブロックのマグネットを容易に形成することができる。
請求項に記載の発明は、請求項1〜のいずれか1項に記載のロータを備えたモータである。
この発明では、軸方向の漏れ磁束が少なく抑えられるため、出力の低下及び回転軸の磁化が抑えられたモータを提供できる。
従って、上記記載の発明によれば、軸方向の漏れ磁束を少なく抑えることができる。
実施形態のモータの断面図。 (a)同形態の第1ロータブロックを示す平面図、(b)同形態の第2ロータブロックを示す平面図。 同形態のモータの作用を説明するための断面図。 別例のロータの断面図。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1に示す本実施形態のモータMは、ブラシレスモータである。モータケース1は、磁性体からなるケース本体2と、該ケース本体2の開口部を閉塞する略円板状のカバープレート3とから構成されている。有底円筒状をなすケース本体2は、円筒状の筒状部2aと、同筒状部2aの軸方向の一端(図1では上端)を閉塞する閉塞部2bと、同筒状部2aの軸方向の他端部から径方向外側に延びる円環状のフランジ部2cとから構成されている。なお、筒状部2a、閉塞部2b及びフランジ部2cは一体に形成されている。また、本実施形態のケース本体2は、磁性体からなる金属板材にプレス加工を施して形成されている。そして、ケース本体2のフランジ部2cに前記カバープレート3が固定されることにより、ケース本体2の開口部は該カバープレート3にて閉塞されている。
筒状部2aの内周面には、それぞれ円筒状をなす第1ステータ11及び第2ステータ12が固定されている。第1ステータ11は1つ設けられ、第2ステータ12は第1ステータ11の軸方向両側にそれぞれ1つずつ設けられている。各ステータ11,12は、円筒状のステータコア13と、該ステータコア13にそれぞれ巻装されたコイル(図示略)とを備えている。各ステータ11,12のステータコア13は、筒状部2aに内嵌されるとともに、各ステータコア13の円筒状の外周面は筒状部2aの内周面に圧接している。なお、各ステータ11,12のステータコア13は、金属等の磁性体よりなる複数枚の板状部材を回転軸15の軸方向に積層し、かしめて一体化したものである。
ケース本体2の筒状部2aには、ロータ14が収容されている。ロータ14は、回転軸15と、該回転軸15と一体回転可能な第1ロータブロック21及び第2ロータブロック22とから構成されている。第1及び第2ロータブロック21,22は、第1及び第2ステータ11,12にそれぞれ対応して設けられている。即ち、第1ロータブロック21は、第1ステータ11の内側に1つ設けられている。そして、第2ロータブロック22は、第1ロータブロック21の軸方向両側にそれぞれ1つずつ設けられるとともに、一対の第2ステータ12の内側にそれぞれ配置されている。
回転軸15は、磁性体から形成されるとともに、円柱状をなしている。この回転軸15の基端部(図1において上側の端部)は、閉塞部2bの径方向の中央部に設けられた軸受16によって軸支される一方、同回転軸15の先端側の部位は、前記カバープレート3の径方向の中央部に設けられた軸受17によって軸支されている。なお、回転軸15の先端部は、カバープレート3の径方向の中央部を貫通してモータケース1の外部に突出(露出)している。
図2(a)に示すように、第1ロータブロック21は、回転軸15に一体回転可能に固定されたロータコア23を有している。ロータコア23は、金属等の磁性体よりなる複数枚の板状部材を回転軸15の軸方向に積層し、かしめて一体化したものである。ロータコア23は円筒状をなし、その中心部に形成された固定孔23aに回転軸15が圧入固定されている。
ロータコア23は、保持孔24aをそれぞれ有する4つのマグネット磁極部24が周方向等間隔(90度間隔)に形成されている。各マグネット磁極部24の保持孔24aは、ロータコア23の外周面よりも若干内側に形成されるとともに、ロータコア23を軸方向に貫通している。各保持孔24aには、マグネット25aが挿入されて保持されている。各マグネット25aは、互いに同形状をなしている。詳しくは、各マグネット25aはロータコア23の軸方向に長い直方体状をなすとともに、その軸方向の長さは、ロータコア23の軸方向の長さと等しく形成されている。各マグネット25aは、径方向の両端面が保持孔24aと接触する一方、周方向の両側では保持孔24aとの間にそれぞれ空隙が形成されている。
周方向における各保持孔24aの間には疑似磁極部26が形成されている。疑似磁極部26は、ロータコア23の外周部における保持孔24aを有しない部位であり、周方向等間隔(90度間隔)4つ形成されている。つまり、ロータコア23の外周部には、マグネット磁極部24と疑似磁極部26とが周方向に交互に、かつ等間隔(45度間隔)で配置されている。
各第2ロータブロック22は、上記の第1ロータブロック21に対して軸方向の長さが半分とされている点以外は同一の構成とされている。そのため、第2ロータブロック22において前記第1ロータブロック21と同一の構成には同一の符号を付して、その詳細な説明は省略する。
第1ロータブロック21のマグネット25aは、径方向外側がS極、径方向内側がN極となるように着磁されている。これにより、第1ロータブロック21のマグネット磁極部24の外周面の極性がS極となる。そして、このマグネット25aの磁気作用により第1ロータブロック21の各疑似磁極部26がN極として機能するようになっている。これにより、第1ロータブロック21の外周部の磁極は、N極とS極が周方向に交互に8極で構成される。
図2(b)に示すように、各第2ロータブロック22のマグネット25bは、上記の第1ロータブロック21のマグネット25aに対して軸方向の長さが異なる点以外は同一の構成とされている。即ち、マグネット25a,25bは、回転軸15の軸方向と直交する断面形状及び断面積が互いに等しく設定されている。また、図3に示すように、第1ロータブロック21のマグネット25aの軸方向長さD1は、第2ロータブロック22のマグネット25bの軸方向長さD2の2倍に設定されている。即ち、各第2ロータブロック22のマグネット25bの軸方向長さD2は、第1ロータブロック21のマグネット25aから回転軸15を介して流れる漏れ磁束を相殺するように設定されている。なお、本実施形態では、マグネット25aの軸方向長さD1及びマグネット25bの軸方向長さD2は、第1ロータブロック21の軸方向長さ及び第2ロータブロック22の軸方向長さとそれぞれ一致している。
第2ロータブロック22のマグネット25bは、図2(b)に示すように、第1ロータブロック21のマグネット25aとは反対に、径方向外側がN極、径方向内側がS極となるように着磁されている。これにより、第2ロータブロック22のマグネット磁極部24の外周面の極性がN極となる。そして、このマグネット25bの磁気作用により第2ロータブロック22の各疑似磁極部26がS極として機能するようになっている。これにより、各第2ロータブロック22の外周部の磁極は、N極とS極が周方向に交互に8極で構成される。
各第2ロータブロック22は、第1ロータブロック21との軸方向の間に間隙を有した状態で設けられている。そして、各ロータブロック21,22は、第1ロータブロック21の各マグネット磁極部24の周方向位置と、第2ロータブロック22の各マグネット磁極部24の周方向位置が一致するように、回転軸15に対して固定されている。即ち、第1ロータブロック21の各マグネット25aと、第2ロータブロック22の各マグネット25bとが軸方向に並ぶように構成されている。なお、第1ロータブロック21の各疑似磁極部26と第2ロータブロック22の各疑似磁極部26も軸方向に並んでいる。
図1に示すように、ロータ14の回転軸15には、一方の第2ロータブロック22(図1において下側のもの)と軸受17との間の位置において、環状のセンサマグネット31が一体回転可能に固定されている。センサマグネット31は、N極とS極とが周方向に交互となるように着磁されている。
カバープレート3の内側面には、モータMを制御するための図示しない回路素子が搭載された回路基板32が固定されている。この回路基板32上には、センサマグネット31と軸方向に対向するようにホールセンサ33が配置されている。ホールセンサ33は、ホール素子を備えたホールICである。回路基板32は、モータMの外部に設けられる駆動制御回路(図示略)に電気的に接続されている。
次に、本実施形態の作用について説明する。
各ステータ11,12のコイルに電源が供給されると、各ステータ11,12にて発生される回転磁界に応じてロータ14が回転される。ここで、ホールセンサ33は、ロータ14の回転軸15と一体回転するセンサマグネット31の磁界の変化を検出するとともに、検出した磁界の変化に応じたパルス信号である回転検出信号を駆動制御回路に出力する。駆動制御回路は、この回転検出信号に基づいて、ロータ14の回転情報(回転速度、回転位置等)を検出する。そして、駆動制御回路は、検出したロータ14の回転情報に基づいて、ロータ14の回転速度が所望の回転速度となるように第1及び第2ステータ11,12のコイルに供給する電流を逆電流等とするように個別に制御する。このとき、第1ロータブロック21と第2ロータブロック22では、軸方向に並ぶ磁極(マグネット磁極部24同士と疑似磁極部26同士)の極性が互いに反対であるため、各ステータ11,12にはそれに応じて制御された電源が供給される。そして、第1ステータ11にて発生される回転磁界が第1ロータブロック21に作用し、第2ステータ12にて発生される回転磁界が第2ロータブロック22に作用し、これにより、ロータ14が回転される。
ここで、図3に示すように、各ロータブロック21,22のロータコア23、回転軸15、モータケース1及び各ステータ11,12のステータコア13にて磁束の通路が形成されており、各マグネット25a,25bの磁束のうち、この磁束の通路を通る磁束が軸方向の漏れ磁束となる。本実施形態のモータMでは、第1ロータブロック21のマグネット25a及び第2ロータブロック22のマグネット25bは、回転軸15の軸方向に並んで設けられるとともに、互いに異なる極性に設定されている。これにより、第1ロータブロック21のマグネット25aの軸方向の漏れ磁束X1と、各第2ロータブロック22のマグネット25bの軸方向の漏れ磁束X2とが反発し合い(打ち消し合い)、結果として、軸方向の漏れ磁束X1,X2が生じにくくなる。その結果、ロータ14の回転力を発生させるための有効磁束の減少が抑えられてモータMの出力の低下が抑制されるとともに、回転軸15の磁化が抑制されるようになっている。
また、本実施形態のロータ14では、第2ロータブロック22が第1ロータブロック21の軸方向両側にそれぞれ設けられている。このため、第1ロータブロック21のロータコア23から軸方向両側(閉塞部2b側とカバープレート3側)に流れようとする漏れ磁束X1が、一対の第2ロータブロック22のマグネット25bの磁束(漏れ磁束X2)とそれぞれ反発し合う。つまり、軸方向両側へのどちらの漏れ磁束X1,X2も生じにくくなっている。更に、本実施形態では、第1ロータブロック21のマグネット25aの軸方向長さD1は、第2ロータブロック22のマグネット25bの軸方向長さD2の2倍に設定されている。つまり、第1ロータブロック21のマグネット25aの磁力は、第2ロータブロック22のマグネット25bの磁力の2倍とされている。このため、マグネット25aの軸方向の片側への漏れ磁束X1の量と、各マグネット25bの漏れ磁束X2の量とがほぼ等しくなり、軸方向の漏れ磁束X1,X2がより一層生じにくくなっている。
次に、本実施形態の特徴的な効果を記載する。
(1)回転軸15に固定された第1及び第2ロータブロック21,22はそれぞれ、ロータコア23の周方向に交互にマグネット磁極部24と疑似磁極部26とを有する。第1ロータブロック21の各マグネット磁極部24及び第2ロータブロック22の各マグネット磁極部24にはそれぞれマグネット25a,25bが設けられ、第1ロータブロック21のマグネット25a及び第2ロータブロック22のマグネット25bは、回転軸15の軸方向に並んで設けられるとともに、互いに異なる極性に設定される。これにより、第1ロータブロック21のマグネット25aの軸方向の漏れ磁束(回転軸15を通る漏れ磁束)と、第2ロータブロック22のマグネット25bの軸方向の漏れ磁束とが反発し合い、結果として、第1及び第2ロータブロック21,22の各マグネット25a,25bの軸方向の漏れ磁束を少なく抑えることができる。その結果、ロータ14の回転力を発生させるための有効磁束の減少が抑えられ、モータMの出力の低下を抑えることができるとともに、回転軸15の磁化を抑制することができる。
(2)各第2ロータブロック22のマグネット25bの軸方向長さD2は、第1ロータブロック21のマグネット25aから回転軸15を介して流れる漏れ磁束を相殺するように設定される。このため、第1及び第2ロータブロック21,22の各マグネット25a,25bの軸方向の漏れ磁束をより少なく抑えることができる。
(3)第2ロータブロック22は、第1ロータブロック21の軸方向両側にそれぞれ設けられる。これにより、第1ロータブロック21のマグネット25aからの軸方向両側への漏れ磁束が、その第1ロータブロック21の軸方向両側にそれぞれ設けられた第2ロータブロック22のマグネット25bの磁束によって抑えられるため、軸方向の漏れ磁束をより少なく抑えることができる。
(4)第1ロータブロック21のマグネット25a及び第2ロータブロック22のマグネット25bは、回転軸15の軸方向と直交する断面積が互いに等しく設定され、第1ロータブロック21のマグネット25aの軸方向長さD1は、第2ロータブロック22のマグネット25bの軸方向長さD2の2倍に設定される。このため、第1ロータブロック21のマグネット25aからの軸方向両側への漏れ磁束を第2ロータブロック22のマグネット25bの磁束によって好適に抑えることができる。
なお、本発明の実施形態は、以下のように変更してもよい。
・上記実施形態のロータ14では、マグネット25a,25bをそれぞれ別体としたが、マグネット25a,25bが一体形成された構成としてもよい。例えば、図4に示すロータ14Aは、第1ロータブロック21のマグネット(第1マグネット部41)と第2ロータブロック22のマグネット(第2マグネット部42)とを一体に含むプラスチックマグネット40を備えている。
プラスチックマグネット40は樹脂材料よりなり、第1及び第2ロータブロック21,22のロータコア23に対してインサート成形により一体形成されている。プラスチックマグネット40は、各ロータコア23の各保持孔24aに充填されるとともに、第1ロータブロック21の保持孔24aと第2ロータブロック22の保持孔24aの軸方向間の部分と、その軸方向間の部分から径方向内側の部分(各ロータコア23の軸方向の間隙部分)に充填されている。
このプラスチックマグネット40において、第1ロータブロック21の保持孔24aに充填された部位である第1マグネット部41は磁性体を含んでおり、径方向外側がS極、径方向内側がN極となるように着磁されている。これにより、第1ロータブロック21のマグネット磁極部24の外周面の極性がS極となる。一方、第2ロータブロック22の保持孔24aに充填された部位である第2マグネット部42は磁性体を含んでおり、径方向外側がN極、径方向内側がS極となるように着磁されている。これにより、第1ロータブロック21のマグネット磁極部24の外周面の極性がN極となる。
また、プラスチックマグネット40において、第1マグネット部41と第2マグネット部42との軸方向間に形成された連結部43は、磁性体を含んでおらず、第1マグネット部41と第2マグネット部42との間の磁気抵抗となっている。また、プラスチックマグネット40において、連結部43の径方向内側に形成されたコア間連結部44は、軸方向に隣り合うロータコア23同士を連結している。
このような構成によれば、第1及び第2マグネット部41,42を一体成形することができるため、マグネット部41,42を容易に形成することができる。なお、図4に示す構成では、コア間連結部44がプラスチックマグネット40に一体成形されているが、この構成に限らず、例えば、二色成形によりプラスチックマグネット40(連結部43)とは別の磁性体を含まない樹脂部材でコア間連結部44を形成してもよい。
・上記実施形態では、第1ロータブロック21と第2ロータブロック22との軸方向の間に間隙を設けたが、この間隙を設けずにロータブロック21,22同士が軸方向に当接する構成としてもよい。
・上記実施形態では、第1ロータブロック21のマグネット25aの軸方向長さD1は、第2ロータブロック22のマグネット25bの軸方向長さD2の2倍に設定されたが、これに特に限定されるものではなく、各マグネット25a,25bの軸方向長さD1,D2の比は構成に応じて適宜変更してもよい。
・上記実施形態では、マグネット25a,25bは、径方向の両端面が保持孔24aと接触するように構成されたが、これ以外に例えば、保持孔24aに対して径方向に僅かな隙間を介して対面するようにマグネット25a,25bを配置してもよい。
・上記実施形態では、マグネット25a,25bは、回転軸15の軸方向と直交する断面形状及び断面積が互いに等しく設定されたが、特に形状を同一にする必要はなく、発揮される磁気特性が同一であればよい。
・上記実施形態のロータ14では、第1ロータブロック21が1つ設けられ、第2ロータブロック22が第1ロータブロック21の軸方向両側にそれぞれ1つずつ設けられた構成としたが、これに特に限定されるものではない。例えば、第1及び第2ロータブロック21,22をそれぞれ複数交互に設ける構成としてもよい。また例えば、第1及び第2ロータブロック21,22をそれぞれ1つずつとし、それらが軸方向に並ぶ構成としてもよい。
・上記実施形態における各マグネット25a,25bの極性を反対に構成してもよい。
・上記実施形態では、第1及び第2ロータブロック21,22はそれぞれ4個のマグネット25a,25bを備えるが、これに特に限定されるものではなく、マグネット25a,25bの個数は構成に応じて適宜変更してもよい。
・ケース本体2の形状等の構成は、上記実施形態の形状に限定されるものではない。例えば、筒状部2aは、円筒状以外の筒状(例えば、多角筒状、楕円筒状等)であってもよい。また、筒状部2aと閉塞部2bとは別体で形成されて、互いに組み付けられるものであってもよい。また、ケース本体2は、フランジ部2cを必ずしも備えなくてもよい。
・上記実施形態では、モータケース1は、カバープレート3を備えているが、カバープレート3を備えずケース本体2のみから構成されてもよい。
・上記実施形態では、マグネット25a,25bがロータコア23(マグネット磁極部24)に埋設されたIPM型のロータとして構成したが、マグネット25a,25bをマグネット磁極部24の外周面に配置するSPM型のロータとして構成してもよい。
・上記実施形態では、インナロータ型のモータMに本発明を適用したが、これに特に限定されるものではなく、アウタロータ型のモータに適用してもよい。
M…モータ、14,14A…ロータ、15…回転軸、21…第1ロータブロック、22…第2ロータブロック、23…ロータコア、24…マグネット磁極部、25a,25b…マグネット、26…疑似磁極部、40…プラスチックマグネット、41…第1マグネット部(マグネット)、42…第2マグネット部(マグネット)、D1,D2…マグネットの軸方向長さ、X1,X2…磁束。

Claims (5)

  1. 回転軸に軸方向に並設され該回転軸と一体回転可能に構成された第1ロータブロック及び第2ロータブロックを備え、
    前記第1及び第2ロータブロックはそれぞれ、ロータコアの周方向にマグネットが複数配置されてマグネット磁極部が形成されるとともに、各マグネット磁極部間には前記マグネットの磁気作用により前記マグネット磁極部とは反対の磁極として機能する疑似磁極部が形成され、
    前記第1ロータブロックのマグネット及び前記第2ロータブロックのマグネットは、前記回転軸の軸方向に並んで設けられるとともに、互いに異なる極性に設定されており、
    前記第1ロータブロックのマグネットから前記回転軸を介して流れる漏れ磁束を相殺するように、前記第2ロータブロックのマグネットの軸方向の長さが設定されていることを特徴とするロータ。
  2. 回転軸に軸方向に並設され該回転軸と一体回転可能に構成された第1ロータブロック及び第2ロータブロックを備え、
    前記第1及び第2ロータブロックはそれぞれ、ロータコアの周方向にマグネットが複数配置されてマグネット磁極部が形成されるとともに、各マグネット磁極部間には前記マグネットの磁気作用により前記マグネット磁極部とは反対の磁極として機能する疑似磁極部が形成され、
    前記第1ロータブロックのマグネット及び前記第2ロータブロックのマグネットは、前記回転軸の軸方向に並んで設けられるとともに、互いに異なる極性に設定されており、
    前記第2ロータブロックは、前記第1ロータブロックの軸方向両側にそれぞれ設けられていることを特徴とするロータ。
  3. 請求項に記載のロータにおいて、
    前記第1ロータブロックのマグネット及び前記第2ロータブロックのマグネットは、前記回転軸の軸方向と直交する断面積が互いに等しく設定され、
    前記第1ロータブロックのマグネットの軸方向長さは、前記第2ロータブロックのマグネットの軸方向長さの2倍に設定されていることを特徴とするロータ。
  4. 回転軸に軸方向に並設され該回転軸と一体回転可能に構成された第1ロータブロック及び第2ロータブロックを備え、
    前記第1及び第2ロータブロックはそれぞれ、ロータコアの周方向にマグネットが複数配置されてマグネット磁極部が形成されるとともに、各マグネット磁極部間には前記マグネットの磁気作用により前記マグネット磁極部とは反対の磁極として機能する疑似磁極部が形成され、
    前記第1ロータブロックのマグネット及び前記第2ロータブロックのマグネットは、前記回転軸の軸方向に並んで設けられるとともに、互いに異なる極性に設定されており、
    前記第1ロータブロックのマグネットと第2ロータブロックのマグネットとを一体に含むプラスチックマグネットを備えていることを特徴とするロータ。
  5. 請求項1〜のいずれか1項に記載のロータを備えたことを特徴とするモータ。
JP2012042177A 2012-02-28 2012-02-28 ロータ及びモータ Active JP5848160B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012042177A JP5848160B2 (ja) 2012-02-28 2012-02-28 ロータ及びモータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012042177A JP5848160B2 (ja) 2012-02-28 2012-02-28 ロータ及びモータ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013179774A JP2013179774A (ja) 2013-09-09
JP5848160B2 true JP5848160B2 (ja) 2016-01-27

Family

ID=49270906

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012042177A Active JP5848160B2 (ja) 2012-02-28 2012-02-28 ロータ及びモータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5848160B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7154373B2 (ja) * 2019-02-28 2022-10-17 三菱電機株式会社 電動機、圧縮機、及び空気調和機

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4320552B2 (ja) * 2003-02-07 2009-08-26 株式会社デンソー 磁束量可変磁石型ロータ
EP2107668A1 (en) * 2007-01-22 2009-10-07 Tokyo University Of Science Educational Foundation Administrative Organization Rotating electric machine
JP5008462B2 (ja) * 2007-05-31 2012-08-22 日本電産サーボ株式会社 ハイブリッド式永久磁石回転電機
WO2009093428A1 (ja) * 2008-01-24 2009-07-30 Tokyo University Of Science Educational Foundation Administrative Organization ベアリングレスモータ
JP2009273214A (ja) * 2008-05-03 2009-11-19 Tokyo Univ Of Science ベアリングレスモータ及び該ベアリングレスモータを搭載した人工心臓、血液ポンプ、人工心肺、ポンプ、ファン、ブロワ、コンプレッサ、アクチュエータ、リアクションホイール、フライホイール、揺動ステージ
JP5290726B2 (ja) * 2008-12-11 2013-09-18 アスモ株式会社 モータ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013179774A (ja) 2013-09-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6128419B2 (ja) 回転電機
JP5570884B2 (ja) モータ
JP5731251B2 (ja) ロータ、及びモータ
JP2010093869A (ja) モータ
JP2013123365A (ja) モータ
JP2017169316A (ja) モータ
JP5684529B2 (ja) モータ
JP5611680B2 (ja) モータ
JP2014017966A (ja) 回転電機
JP5869306B2 (ja) ロータ及びモータ
JP2013090501A (ja) モータ
US7443061B2 (en) Driving device
JP2013192291A (ja) ロータ及びモータ
JP2013094041A (ja) 埋込磁石型ロータ及びブラシレスモータ
JP2006074989A (ja) アキシャルギャップ型回転電機
JP5848160B2 (ja) ロータ及びモータ
JP2016178751A (ja) ブラシレスモータ
JP5755896B2 (ja) ロータ及びブラシレスモータ
JP5917193B2 (ja) ロータ、モータ及びロータの製造方法
JP2019198224A (ja) 永久磁石を備えた同期モータ
JP2019022393A (ja) モータ
JP2007221877A (ja) 磁石回転子
JP2014155381A (ja) ロータ、及びブラシレスモータ
JP2013198321A (ja) ロータ及びモータ
JP2012175788A (ja) モータ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140825

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150520

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150526

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150619

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20151124

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20151126

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5848160

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250