JP2008245403A - 電動機 - Google Patents
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Abstract
【課題】ステータティース先端の震えを抑制する。
【解決手段】ティース12間にスロット13を有するステータとロータとを備えた電動機であって、スロット13の内周側開口部を閉じるように、絶縁性を有する材料で形成されたウェッジ20を設ける。スロットの内周側開口部を閉じるように、絶縁性を有する材料で形成されたウェッジを設けるので、ティース先端の振れを抑制して、音振を低減することができる。形状が簡易であるため、製造時のコストを低減することができる。
【選択図】図2
【解決手段】ティース12間にスロット13を有するステータとロータとを備えた電動機であって、スロット13の内周側開口部を閉じるように、絶縁性を有する材料で形成されたウェッジ20を設ける。スロットの内周側開口部を閉じるように、絶縁性を有する材料で形成されたウェッジを設けるので、ティース先端の振れを抑制して、音振を低減することができる。形状が簡易であるため、製造時のコストを低減することができる。
【選択図】図2
Description
本発明は、ティース間にスロットを有するステータとロータとを備えた電動機に関する。
従来、ステータのティース間に形成されたスロットにコイルを挿入する電動機が知られている(特許文献1参照)。
しかしながら、従来の電動機では、隣り合うティースの先端は開口しているため、電動機の回転駆動時に、ティース先端が震えて、音振悪化という問題が生じる。
本発明による電動機は、ティース間にスロットを有するステータとロータとを備えた電動機であって、スロットの内周側開口部を閉じるように、絶縁性を有する材料で形成されたウェッジを設けることを特徴とする。
本発明による電動機によれば、スロットの内周側開口部を閉じるように、絶縁性を有する材料で形成されたウェッジを設けるので、ティース先端の振れを抑制して、音振を低減することができる。
−第1の実施の形態−
以下では、分布巻モータを例に挙げて、第1の実施の形態における電動機について説明する。図1は、回転軸方向から見た、第1の実施の形態における分布巻モータ(電動機)100の構成を示す図である。この分布巻モータ100は、ステータ1と、ステータ1の内側に設けられたロータ2とを備える。ステータ1を構成するステータコア11は、内周方向に突出した複数のティース12を有する。各ティース12は、同一円周上に等間隔に配置されている。
以下では、分布巻モータを例に挙げて、第1の実施の形態における電動機について説明する。図1は、回転軸方向から見た、第1の実施の形態における分布巻モータ(電動機)100の構成を示す図である。この分布巻モータ100は、ステータ1と、ステータ1の内側に設けられたロータ2とを備える。ステータ1を構成するステータコア11は、内周方向に突出した複数のティース12を有する。各ティース12は、同一円周上に等間隔に配置されている。
図2は、ステータティース先端部分の拡大図である。第1の実施の形態における電動機では、ティース12間に形成されたスロット13の内周側開口部を閉じるように、絶縁性を有するウェッジ20を配置(挿入)する。ウェッジ20は、例えば、セラミックのような高剛性かつ摩擦係数の低い(摩擦係数が所定値以下の)材料を使用し、スロット13の内周側開口部の形状に合わせた形状のものとする。図2に示すウェッジ20では、スロット13の内周側開口部を完全にふさぐような形状とすることにより、ティース12の先端を保持するようにしている。これにより、コイルとステータコアとの間の絶縁性を保ちつつ、ティース12の先端の振れを抑制することができる。
図3は、ステータ1に挿入する前のウェッジ20の斜視図である。電動機の製造時に、図3に示すウェッジ20を、スロット13の内周側開口部を閉じるように、円筒形のロータ2の回転軸方向に挿入する。上述したように、ウェッジ20は高剛性であるため、挿入時に座屈することはなく、また、摩擦係数が低いため、挿入性も良い。
第1の実施の形態における電動機によれば、ティース間にスロットを有するステータ1とロータ2とを備えた電動機において、スロット13の内周側開口部を閉じるように、絶縁性を有する材料で形成されたウェッジ20を設けるので、ティース12先端の振れを抑制して、音振を低減することができる。また、ウェッジ20の材料として、高剛性かつ摩擦係数の低い材料を用いるので、ウェッジをステータに挿入する際の挿入性も向上する。
−第2の実施の形態−
図4は、第2の実施の形態における電動機のティース先端部分の拡大図である。ステータ1のティース12は、図4に示すように、先端部12Aと幹12Bとから構成されている。ウェッジ21は、隣り合うティース12の幹12Bに挟み込まれる形状であり、ティース12の幹12Bの二点で、ティース12を固定(保持)する形状となっている。すなわち、ティース12の先端12Aの間には、ウエッジは挿入されない。図4に示すウエッジ21は、図2に示すウエッジ20に比べて、形状が簡易なので、製造時の歩留まりが良くなり、製造コストを低減することができる。
図4は、第2の実施の形態における電動機のティース先端部分の拡大図である。ステータ1のティース12は、図4に示すように、先端部12Aと幹12Bとから構成されている。ウェッジ21は、隣り合うティース12の幹12Bに挟み込まれる形状であり、ティース12の幹12Bの二点で、ティース12を固定(保持)する形状となっている。すなわち、ティース12の先端12Aの間には、ウエッジは挿入されない。図4に示すウエッジ21は、図2に示すウエッジ20に比べて、形状が簡易なので、製造時の歩留まりが良くなり、製造コストを低減することができる。
第2の実施の形態における電動機によれば、第1の実施の形態における電動機と同様に、スロット13の内周側開口部を閉じるように、絶縁性を有する材料で形成されたウェッジ21を設けるので、ティース12先端の振れを抑制して、音振を低減することができる。特に、ウェッジ21の形状を、隣り合うティース12の幹の間に挟まれる形状としたので、形状を簡易にすることができ、製造時のコストを低減することができる。
−第3の実施の形態−
図6は、第3の実施の形態における電動機のティース先端部分の拡大図である。ウェッジ22は、隣り合うティース12の幹12Bの二点、および、先端12Bの二点の計四点で、ティース12を固定する形状となっている。図5に示すウエッジ22は、隣り合うティース12の幹12Bの二点でティースを固定するウェッジ21(図4参照)に比べて、ティース12の保持性、すなわち、振動の抑制力は大きい。また、図2に示すウエッジ20に比べると、形状が簡易であるため、製造時のコストを低減することができる。
図6は、第3の実施の形態における電動機のティース先端部分の拡大図である。ウェッジ22は、隣り合うティース12の幹12Bの二点、および、先端12Bの二点の計四点で、ティース12を固定する形状となっている。図5に示すウエッジ22は、隣り合うティース12の幹12Bの二点でティースを固定するウェッジ21(図4参照)に比べて、ティース12の保持性、すなわち、振動の抑制力は大きい。また、図2に示すウエッジ20に比べると、形状が簡易であるため、製造時のコストを低減することができる。
第3の実施の形態における電動機によれば、第1の実施の形態における電動機と同様に、スロット13の内周側開口部を閉じるように、絶縁性を有する材料で形成されたウェッジ22を設けるので、ティース12先端の振れを抑制して、音振を低減することができる。特に、ウェッジ22の形状を、隣り合うティースの幹の二点、および、隣り合うティースの先端部の二点を含む四点でティースを固定する形状としたので、二点でティースを固定する場合に比べて、ティースの振動抑制力を大きくすることができる。また、図2に示すウェッジ20に比べると、形状が簡易であるため、製造時のコストを低減することができる。
−第4の実施の形態−
図6は、第4の実施の形態における電動機のティース先端部分の拡大図である。第4の実施の形態におけるウェッジ23は、第1〜第3の実施の形態におけるウェッジと同様に、スロット13の内周側開口部を閉じる形状によって、ティース12の振動を抑制しつつ、ロータ2のすべり軸受としての機能も有する。すなわち、ウェッジ23の形状として、ロータ2と接触する面に、すべり軸受部23Aを設ける。なお、すべり軸受とは、転がり運動を利用しない軸受のことである。
図6は、第4の実施の形態における電動機のティース先端部分の拡大図である。第4の実施の形態におけるウェッジ23は、第1〜第3の実施の形態におけるウェッジと同様に、スロット13の内周側開口部を閉じる形状によって、ティース12の振動を抑制しつつ、ロータ2のすべり軸受としての機能も有する。すなわち、ウェッジ23の形状として、ロータ2と接触する面に、すべり軸受部23Aを設ける。なお、すべり軸受とは、転がり運動を利用しない軸受のことである。
ウェッジ23にすべり軸受部23Aを設けることにより、従来、ロータ2と結合されるシャフトの両端に必要としていたベアリングスペースが必要なくなり、サイズを縮小(全長短縮)することができる。また、エアギャップを必要としないため、ステータ1とロータ2との間のギャップを小さくすることができ、モータトルクを向上させることができる。
なお、ウェッジ23のすべり軸受部23Aをダイヤモンドライクカーボンでコーティングすることにより、すべり軸受部23Aの摩擦を低減して、摩耗を防ぐことができる。また、モータ室内に油が存在する場合には、油を潤滑剤として使用することで、すべり軸受部23Aの摩擦をさらに低減し、摩耗をさらに防ぐことができる。
第4の実施の形態における電動機によれば、第1の実施の形態における電動機と同様に、スロット13の内周側開口部を閉じるように、絶縁性を有する材料で形成されたウェッジ23を設けるので、ティース12先端の振れを抑制して、音振を低減することができる。また、ウェッジ23の形状を、ロータ2のすべり軸受としても機能する形状としたので、従来、ロータ2と結合されるシャフトの両端に必要としていたベアリングスペースが必要なくなり、サイズを縮小(全長短縮)することができる。また、エアギャップを必要としないため、ステータ1とロータ2との間のギャップを小さくすることができ、モータトルクを向上させることができる。
−第5の実施の形態−
第4の実施の形態における電動機では、スロットの内周側開口部を閉じるために挿入されるウェッジ23の形状として、すべり軸受部23Aを有する形状とした。ここで、軸受は摩擦がないことが理想的であるため、軸受としてロータ2と接触する面積は小さい方が望ましい。従って、第5の実施の形態における電動機では、ウェッジ24の形状として、ロータ2の両端のエンドプレートにかかる部分にのみ、すべり軸受部24Aを設ける。
第4の実施の形態における電動機では、スロットの内周側開口部を閉じるために挿入されるウェッジ23の形状として、すべり軸受部23Aを有する形状とした。ここで、軸受は摩擦がないことが理想的であるため、軸受としてロータ2と接触する面積は小さい方が望ましい。従って、第5の実施の形態における電動機では、ウェッジ24の形状として、ロータ2の両端のエンドプレートにかかる部分にのみ、すべり軸受部24Aを設ける。
図7は、ウェッジ24のすべり軸受部24Aの形状を示す図である。上述した図2,図4〜図6は、回転軸方向から見た場合の断面図であるが、図7は、回転軸と垂直な方向から見た場合の断面図である。すべり軸受部24Aは、L字形の形状であって、両端からロータ2を挟み込むことにより、ロータ2の回転軸方向の動きも制限する。
なお、第4の実施の形態における電動機と異なり、ロータ2の側面と接触する部分には、すべり軸受部を設けないので、図7に示すステータ1とロータ2との間のスペース6は、空隙になっている。従って、回転軸方向における両端を除く部分の断面図は、図2に示すような図となる。すなわち、ウェッジ24は、回転軸方向に長い形状であって、両端がL字形状でロータ2を外側から挟み込むような形状となっている。
図7に示すように、ロータ2の両端のエンドプレート5にかかる部分にのみ、すべり軸受部24Aを設けることにより、ロータ2の側面と接触する部分にすべり軸受部23A(図6参照)を設ける場合に比べて、すべり軸受部とロータとの間の摩擦を小さくすることができる。また、ウェッジ24のサイズを小さくすることができるので、図6に示すウェッジ23に対して、製造コストを低減することができる。
第5の実施の形態における電動機によれば、第1の実施の形態における電動機と同様に、スロット13の内周側開口部を閉じるように、絶縁性を有する材料で形成されたウェッジ24を設けるので、ティース12先端の振れを抑制して、音振を低減することができる。また、ウェッジ24の形状を、ロータ2のすべり軸受としても機能する形状としたので、第4の実施の形態における電動機と同様の効果を得ることができる。さらに、ウェッジ24のすべり軸受部24Aをロータ2の両端にのみ設けたので、すべり軸受部とロータとの間の摩擦を小さくするとともに、ロータ2の軸方向の安定化を向上させることができる。
−第6の実施の形態−
電動機では、モータトルク脈動の抑制等のために、ロータ2内部の磁石の配置をスキュー、すなわち、角度を変えて配置することがある。スキュー部分の隙間には、通常、非磁性材料が埋め込まれるため、その部分の磁力が弱くなる。従って、第6の実施の形態における電動機では、ロータ内部の磁石配置がスキューされている場合に、スロットの内周側開口部を閉じるために挿入されるウェッジ25の形状として、ロータ2の両端のエンドプレート5にかかる位置と、スキュー部分に対応した位置とに、すべり軸受部25Aを設ける。すなわち、ウェッジ25は、第5の実施の形態におけるウェッジ24に対して、スキュー部分に対応した位置にすべり軸受部が追加された形状となる。
電動機では、モータトルク脈動の抑制等のために、ロータ2内部の磁石の配置をスキュー、すなわち、角度を変えて配置することがある。スキュー部分の隙間には、通常、非磁性材料が埋め込まれるため、その部分の磁力が弱くなる。従って、第6の実施の形態における電動機では、ロータ内部の磁石配置がスキューされている場合に、スロットの内周側開口部を閉じるために挿入されるウェッジ25の形状として、ロータ2の両端のエンドプレート5にかかる位置と、スキュー部分に対応した位置とに、すべり軸受部25Aを設ける。すなわち、ウェッジ25は、第5の実施の形態におけるウェッジ24に対して、スキュー部分に対応した位置にすべり軸受部が追加された形状となる。
図8は、第6の実施の形態における電動機のウェッジ25のすべり軸受部25Aの形状を示す図であり、図7と同様に、回転軸と垂直な方向から見た場合の断面図である。図8に示すように、ロータ2内部の磁石30の配置は、スキューされており、スキューされている部分(磁石の配置がずれている部分)に対応する箇所にも、ウェッジ25のすべり軸受部25Aが設けられている。なお、スキューされている部分に対応する箇所とは、スキューされている部分に対して、回転軸と垂直な方向に位置する箇所である。
ロータ2の両端のエンドプレート5にかかる部分だけでなく、スキュー部分にもすべり軸受部25Aを設けることによって、ロータ2の安定性、特に、高回転時の安定性を高くすることができる。
第6の実施の形態における電動機によれば、第1の実施の形態における電動機と同様に、スロット13の内周側開口部を閉じるように、絶縁性を有する材料で形成されたウェッジ25を設けるので、ティース12先端の振れを抑制して、音振を低減することができる。また、ウェッジ25の形状を、ロータ2のすべり軸受としても機能する形状としたので、第4および第5の実施の形態における電動機と同様の効果を得ることができる。さらに、ウェッジ25のすべり軸受部25Aをロータ2の両端だけでなく、ロータ内部に設けられている磁石の配置がスキューされている部分に対応する位置にも設けたので、ロータの安定性をさらに高くすることができる。
−第7の実施の形態−
図9および図10は、第7の実施の形態における電動機に用いられるウェッジ26の形状を示す図である。図9は、ウェッジ26の先端の正面図であり、図10は、斜視図である。このウェッジ26は、図6に示すウェッジ23が有するすべり軸受部23Aと同様のすべり軸受部26Aを有している。
図9および図10は、第7の実施の形態における電動機に用いられるウェッジ26の形状を示す図である。図9は、ウェッジ26の先端の正面図であり、図10は、斜視図である。このウェッジ26は、図6に示すウェッジ23が有するすべり軸受部23Aと同様のすべり軸受部26Aを有している。
このウェッジ26は、ステータ1に挿入する際の挿入性を向上させるために、回転軸方向におけるウェッジ26の先端(少なくとも一方の端)を台形または丸くしている。特に、先端部分の26Bおよび26Cの部分を先端方向に向けて細くしている。これにより、ウェッジ26をステータ1に挿入する際の挿入性を向上させることができる。
第7の実施の形態における電動機によれば、第1の実施の形態における電動機と同様に、スロット13の内周側開口部を閉じるように、絶縁性を有する材料で形成されたウェッジ26を設けるので、ティース12先端の振れを抑制して、音振を低減することができる。特に、回転軸方向におけるウェッジ26の先端を細くしたので、ウェッジ26をステータ1に挿入する際の挿入性を向上することができる。
−第8の実施の形態−
図11は、第8の実施の形態における電動機に用いられるウェッジ27の形状を示す図である。このウェッジ27は、両端のうちの一端27Bから他端27Aに向かって幅が縮小するテーパ形状となっている。ウェッジ27をステータ1に挿入する際に、幅の小さい端27Aから挿入することにより、挿入性を高めるとともに、幅の大きい終端27Bでは、若干の圧入挿入とすることにより、ティース12をしっかりと保持することができる。
図11は、第8の実施の形態における電動機に用いられるウェッジ27の形状を示す図である。このウェッジ27は、両端のうちの一端27Bから他端27Aに向かって幅が縮小するテーパ形状となっている。ウェッジ27をステータ1に挿入する際に、幅の小さい端27Aから挿入することにより、挿入性を高めるとともに、幅の大きい終端27Bでは、若干の圧入挿入とすることにより、ティース12をしっかりと保持することができる。
第8の実施の形態における電動機によれば、第1の実施の形態における電動機と同様に、スロット13の内周側開口部を閉じるように、絶縁性を有する材料で形成されたウェッジ27を設けるので、ティース12先端の振れを抑制して、音振を低減することができる。特に、ウェッジ27をテーパ形状としたので、ステータ1に挿入する際の挿入性を良くするとともに、幅の大きい終端側では圧入挿入とすることにより、ティースをしっかりと保持して、ティースの振動を抑制することができる。
−第9の実施の形態−
図12は、第9の実施の形態における電動機に用いられるウェッジ28の形状を示す図である。このウェッジ28は、真ん中28Aの幅が両端28B,28Cの幅に比べて大きくなっている、いわゆる中太り形状となっている。従って、ステータ1に挿入する際の挿入性は良く、また、ウェッジの真ん中28Aの部分が若干の圧入挿入となり、ティースをしっかりと保持することができる。
図12は、第9の実施の形態における電動機に用いられるウェッジ28の形状を示す図である。このウェッジ28は、真ん中28Aの幅が両端28B,28Cの幅に比べて大きくなっている、いわゆる中太り形状となっている。従って、ステータ1に挿入する際の挿入性は良く、また、ウェッジの真ん中28Aの部分が若干の圧入挿入となり、ティースをしっかりと保持することができる。
第9の実施の形態における電動機によれば、第1の実施の形態における電動機と同様に、スロット13の内周側開口部を閉じるように、絶縁性を有する材料で形成されたウェッジ27を設けるので、ティース12先端の振れを抑制して、音振を低減することができる。特に、ウェッジ28の形状を、両端に比べて真ん中の幅が大きい形状としたので、ステータ1に挿入する際の挿入性を良くするとともに、幅の大きい真ん中部分では圧入挿入とすることにより、ティースをしっかりと保持して、ティースの振動を抑制することができる。
−第10の実施の形態−
図13は、第10の実施の形態における電動機のティース先端部分の拡大図である。この電動機は、ティース12に、絶縁体であるボビン130を介してコイルを直接巻き付ける集中巻モータである。従来の集中巻モータでは、隣り合うティース12の間、すなわち、ボビンの間は開口していたため、モータの回転駆動時に、ティース12の先端が振れてしまっていた。第10の実施の形態における電動機では、ティース12間に形成されたスロット13の内周側開口部を閉じるように、隣り合うボビン130の少なくとも一部を接触させて剛性を高める。さらに剛性を高めるためには、ボビン同士を接触させる部分130Aの接触面積を増やせばよい。
図13は、第10の実施の形態における電動機のティース先端部分の拡大図である。この電動機は、ティース12に、絶縁体であるボビン130を介してコイルを直接巻き付ける集中巻モータである。従来の集中巻モータでは、隣り合うティース12の間、すなわち、ボビンの間は開口していたため、モータの回転駆動時に、ティース12の先端が振れてしまっていた。第10の実施の形態における電動機では、ティース12間に形成されたスロット13の内周側開口部を閉じるように、隣り合うボビン130の少なくとも一部を接触させて剛性を高める。さらに剛性を高めるためには、ボビン同士を接触させる部分130Aの接触面積を増やせばよい。
第10の実施の形態における電動機によれば、ティース12間にスロット13を有するステータ1とロータ2とを備え、ティース12に、絶縁体であるボビン130を介してコイルを巻き付ける集中巻タイプの電動機であって、スロット13の内周側開口部を閉じるように、隣り合うボビン130の少なくとも一部分を接触させる。これにより、ティース12先端の振れを抑制して、音振を低減することができる。
本発明は、上述した第1〜第10の実施の形態に限定されることはない。例えば、ウェッジは、絶縁性を有する材料で形成され、スロットの内周側開口部を閉じるように配置されるものであれば、上述した形状のものに限定されることはない。また、ウェッジの材料の一例として、セラミックを挙げたが、絶縁性を有し、高剛性、かつ、摩擦係数の低い材料であれば、セラミックに限定されることもない。
第5の実施の形態における電動機では、ロータ2の両端のエンドプレートにかかる部分にのみ、すべり軸受部24Aを設けた。しかし、第4の実施の形態における電動機に用いたウェッジ23の形状に対して、ロータ2の両端にもすべり軸受部24Aを追加した構成とすることもできる。この形状によれば、ロータ2の安定性をさらに向上させることができる。
また、図6に示す形状のウェッジ23を、例えば、時計の12時、3時、6時、9時に該当する位置にのみ設け、他の箇所のウェッジの形状を図2に示すウェッジ20の形状とすることもできる。この構成によれば、すべり軸受部を設けることにより、ロータ2と結合されるシャフトの両端に必要としていたベアリングスペースが必要なくなり、サイズを縮小(全長短縮)することができ、かつ、図6に示すウェッジ23に比べて、すべり軸受部とロータとの間の摩擦を小さくすることができる。また、上述したように、第4の実施の形態における電動機に用いたウェッジ23の形状に対して、ロータ2の両端にもすべり軸受部24Aを追加した構成についても同様に、時計の12時、3時、6時、9時に該当する位置にのみ、すべり軸受を有するウェッジを設け、他の箇所には、すべり軸受を有さないウェッジを設けてもよい。さらに、すべり軸受を有するウェッジを設ける位置を上述した4点とせず、3点としてもよいし、5点以上としてもよい。
特許請求の範囲に記載のウェッジは、第1〜第10の実施の形態におけるウェッジ20、21,22,23,24,25、26,27,28に対応している。なお、以上の説明はあくまで一例であり、発明を解釈する上で、上記の実施形態の構成要素と本発明の構成要素との対応関係に何ら限定されるものではない。
1…ステータ、2…ロータ、11…ステータコア、12…ティース、13…スロット、20、21,22,23,24,25、26,27,28…ウェッジ
Claims (12)
- ティース間にスロットを有するステータとロータとを備えた電動機であって、前記スロットの内周側開口部を閉じるように、絶縁性を有する材料で形成されたウェッジを設けることを特徴とする電動機。
- 請求項1に記載の電動機において、
前記ウェッジは、少なくとも隣り合うティースの先端部の間を埋める形状であることを特徴とする電動機。 - 請求項1に記載の電動機において、
前記ウェッジは、隣り合うティースの幹の間に挟まれる形状であることを特徴とする電動機。 - 請求項3に記載の電動機において、
前記ウェッジは、隣り合うティースの幹の二点、および、隣り合うティースの先端部の二点を含む四点でティースに接触していることを特徴とする電動機。 - 請求項1に記載の電動機において、
前記ウェッジは、前記ロータのすべり軸受としても機能する形状であることを特徴とする電動機。 - 請求項5に記載の電動機において、
前記ウェッジのすべり軸受を構成する部分は、前記ロータと前記ステータとの間に設けられていることを特徴とする電動機。 - 請求項5に記載の電動機において、
前記ウェッジのすべり軸受を構成する部分は、前記ロータの回転軸方向における両端に設けられて、前記ロータの回転軸方向の動きを制限することを特徴とする電動機。 - 請求項7に記載の電動機において、
前記ロータに設けられている磁石の配置はスキューされており、前記ウェッジのすべり軸受を構成する部分は、前記ロータの回転軸方向における両端、および、前記スキューに対応する位置に設けられていることを特徴とする電動機。 - 請求項1に記載の電動機において、
回転軸方向における前記ウェッジの先端を細くしたことを特徴とする電動機。 - 請求項1に記載の電動機において、
前記ウェッジは、テーパ形状であることを特徴とする電動機。 - 請求項1に記載の電動機において、
前記ウェッジは、前記ロータの回転軸方向における両端に比べて真ん中の幅が大きいことを特徴とする電動機。 - ティース間にスロットを有するステータとロータとを備え、前記ティースに、絶縁体であるボビンを介してコイルを巻き付ける集中巻タイプの電動機であって、前記スロットの内周側開口部を閉じるように、隣り合うボビンの少なくとも一部分を接触させることを特徴とする電動機。
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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CN107681795A (zh) * | 2016-08-02 | 2018-02-09 | 东芝三菱电机产业系统株式会社 | 旋转电机 |
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2007
- 2007-03-27 JP JP2007081262A patent/JP2008245403A/ja active Pending
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