JP2013087842A - ロールネック用密封型円すいころ軸受 - Google Patents

ロールネック用密封型円すいころ軸受 Download PDF

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Abstract

【課題】内部に水が浸入する可能性が高い環境下であっても長寿命化を図ることができるロールネック用密封型円すいころ軸受を提供する。
【解決手段】複数の内輪13,14と、複数の外輪11,12と、内輪13,14と外輪11,12との間に配置される複数の円すいころ15と、軸方向両端部に配置されて内輪13,14と外輪11,12との間をシールする密封装置19と、を備え、内輪13,14の外周面と外輪11,12の内周面との間に形成される円環状の空間であって、円すいころ15の大径側端面P1を境界として円すいころ15の小径側に形成される内部空間の体積の総和Vは、全軸受体積Wの14.5%以上に設定される。
【選択図】図1

Description

本発明は、鉄鋼設備の圧延機に好適に使用されるロールネック用密封型円すいころ軸受に関する。
鉄鋼圧延機のロールネックに使用される密封型円すいころ軸受は、温度変化が激しく、且つ水等の流体がかかる可能性がある厳しい環境下において使用されるため、軸受内部への水の侵入によって潤滑条件が低下し、その多くは、外輪が損傷を受けるなどによって軸受寿命が短くなる傾向がある。
従来、ロールネックに使用される密封型円すいころ軸受としては、複列円すいころ軸受の内輪間座の外周に間座凹部を設け、内輪間座の外周側の空間に充填されるグリース量を増やすと共に、間座凹部と外輪の内周側との間に、グリース保持部材を配置して、軸受軌道面側に供給されるグリース量を抑制して、グリースを効率的に供給することによって、軸受の長寿命化を図ったものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、圧延機用ロールネック軸受の外輪間座の内周に、内径側に向かって延びる突出壁を設け、ポンプ作用によって外輪の小径側から大径側へ流れる潤滑剤を、突出壁にぶつけて内輪の大鍔部側へ戻して補給するようにした複列円すいころ軸受が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2008−240896号公報 特開2003−65344号公報
ロールネック用密封型円すいころ軸受の長寿命化を図るためには、外輪の潤滑を良くする必要があるが、上記特許文献1、2では、どれだけの量のグリースを、どこに充填するのが適切なのか、必ずしも明確ではない。また、上記特許文献1によると、軸受軌道面に供給されるグリース量が抑制されているので、内部に水が浸入する可能性が高い環境下で使用される鉄鋼圧延機のロールネック用軸受の場合、寿命に対して不利となる可能性があった。また、上記特許文献2によると、突出壁を設けることでグリースの充填絶対量が少なくなり、水混入潤滑条件ではグリース中の含水率が高まって、軸受寿命に悪影響を及ぼす可能性があった。
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、内部に水が浸入する可能性が高い環境下であっても長寿命化を図ることができるロールネック用密封型円すいころ軸受を提供することにある。
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
(1)内輪と、外輪と、内輪と外輪との間に少なくとも2列で配置される複数の円すいころと、軸方向両端部に配置されて内輪と外輪との間をシールする密封装置と、を備えるロールネック用密封型円すいころ軸受において、内輪の外周面と外輪の内周面との間に形成される円環状の空間であって、円すいころの大径側端面を境界として円すいころの小径側に形成される内部空間の体積の総和は、全軸受体積の14.5%以上に設定されることを特徴とするロールネック用密封型円すいころ軸受。
(2)内輪の外周面と外輪の内周面との間に形成される円環状の空間であって、円すいころの大径側端面を境界として円すいころの小径側に形成される内部空間の体積の総和は、全軸受体積の14.5%以上18.1%以下に設定されることを特徴とする(1)に記載のロールネック用密封型円すいころ軸受。
(3)円すいころ軸受は、4列円すいころ軸受であることを特徴とする(1)又は(2)に記載のロールネック用密封型円すいころ軸受。
本発明によれば、内輪の外周面と外輪の内周面との間に形成される円環状の空間であって、円すいころの大径側端面を境界として円すいころの小径側に形成される内部空間の体積の総和が、全軸受体積の14.5%以上に設定されるため、潤滑剤の供給源となる円すいころの小径側の内部空間に、より多くの潤滑剤を充填することができる。これにより、軸受軌道面の潤滑状態を長期間に亘って良好に維持することができるので、ロールネック用密封型円すいころ軸受の長寿命化を図ることができる。
本発明に係るロールネック用密封型円すいころ軸受の一実施形態を説明する要部拡大断面図である。 図1のA−A線断面図である。 耐久寿命評価試験の結果を示すグラフである。 耐久寿命評価試験に用いたロールネック用密封型円すいころ軸受の要部拡大断面図である。
以下、本発明に係るロールネック用密封型円すいころ軸受の一実施形態について、図面に基づいて詳細に説明する。
本実施形態のロールネック用密封型円すいころ軸受(以下、「円すいころ軸受」とも言う)10は、図1及び図2に示すように、4列円すいころ軸受であり、一対の外輪11及び複列外輪(外輪)12と、一対の複列内輪(内輪)13,14と、各外輪11,12の軌道面11a,12aと各内輪13,14の軌道面13a,14aとの間にそれぞれ配置され、保持器16によって回動自在に保持される複数の円すいころ15と、を備える。
また、軸方向中央に配置される複列外輪12と、その軸方向両側に配置される外輪11との間には、外輪間座17がそれぞれ配置されており、一対の外輪11及び複列外輪12の軸方向の位置決めが行われている。
また、外輪11の軸方向外側には、密封装置であるオイルシール19が取り付けられる円環状のシールホルダ18が配置されており、このシールホルダ18と複列内輪13,14から軸方向外方に延設される小径部13b,14bの外周面との間は、オイルシール19によってシールされている。
また、シールホルダ18の外周面には、Oリング20が装着されており、このOリング20は、シールホルダ18と不図示のチョックとの間を封止している。これにより、軸受内部への水や異物の浸入を防止している。
また、複列内輪13,14の中央部には大鍔部21がそれぞれ形成されており、複列内輪13,14の両端部には小鍔部13c,13d,14c,14dがそれぞれ形成されている。そして、軸受使用時においては、円すいころ15は、小鍔部13c,13d,14c,14dと大鍔部21に案内されながら各軌道面11a,12a,13a,14a上を転動する。
また、複列内輪13,14の互いに突き合う端部である小鍔部13c,14cの内周面には、環状の段部13e,14eが対向するようにそれぞれ形成されており、段部13e,14eによって形成される凹部22には、中間シール23が取り付けられている。
なお、複列外輪12は、単列の外輪を2個使用してもよい。また、外輪間座17は、外輪11,12の幅を広くすることより設けなくてもよい。また、シールホルダ18は、外輪11から軸方向に延設することで一体として形成することもできる。また、円すいころ軸受10の材料は、軸受鋼や浸炭鋼など、焼入れが可能であれば限定されない。また、オイルシール19及び中間シール23は、ゴム等の弾性素材によって形成され、適度なしめしろを持って設置される。
円すいころ軸受10の潤滑は、軸受内空間に所定量充填されるグリースで行われ、円すいころ軸受10の内部は、オイルシール19及び中間シール23により密封空間となるため、グリースの外部への排出が抑制されている。
次に、本実施形態の円すいころ軸受10では、全軸受体積W、ころ小径側空間体積S1,S2、ころ大径側空間体積T、及びころ小径側空間合計体積Vは、以下のように定義される。
全軸受体積Wは、内輪内径面30と、外輪外径面31と、円すいころ軸受10の軸方向両端面32,32とによって画成される、不図示の軸受軸中心を基軸とする円環状部分の体積として定義される。
ころ小径側空間体積S1,S2は、各内輪13,14の外周面と各外輪11,12の内周面との間に形成される軸受軸中心を基軸とする円環状空間の内、円すいころ15の大径側端面P1及びその拡張平面を境界として、円すいころ15の小径側に形成される軌道1列当たりの円環状内部空間の体積として定義される。また、ころ小径側空間体積S1とは、円すいころ軸受10の軸方向両端部に位置するものであり、ころ小径側空間体積S2とは、円すいころ軸受10の軸方向中央部に位置するものである。
具体的には、ころ小径側空間体積S1は、図1の左側からa列、b列、c列、d列とすると、a列及びd列における円すいころ15の小径側の空間体積であり、円すいころ15の大径側端面P1より小径側の環状空間A(E)の体積から、円すいころ15及び保持器16の体積を除いたものである。また、ころ小径側空間体積S2は、b列及びc列における円すいころ15の小径側の空間体積であり、円すいころ15の大径側端面P1より小径側の環状空間Cの体積の半分から、円すいころ15及び保持器16の体積を除いたものである。
ころ大径側空間体積Tは、各内輪13,14の外周面と各外輪11,12の内周面との間に形成される軸受軸中心を基軸とする円環状空間の内、円すいころ15の大径側端面P1及びその拡張平面を境界として、円すいころ15の大径側の側方に形成される軌道1列当たりの円環状内部空間の体積として定義される。
具体的には、ころ大径側空間体積Tは、a列(b列)の場合、a列の円すいころ15の大径側端面P1とb列の円すいころ15の大径側端面P1との間の環状空間Bの体積の半分から保持器16の体積を除いたものである。また、c列(d列)の場合、c列の円すいころ15の大径側端面P1とd列の円すいころ15の大径側端面P1との間の環状空間Dの体積の半分から保持器16の体積を除いたものである。
ころ小径側空間合計体積Vは、前述したころ小径側空間体積S1,S2の総和として定義される。具体的には、ころ小径側空間体積S1が軸方向両端部の2箇所あり、ころ小径側空間体積S2が軸方向中央部に2箇所あるため、ころ小径側空間合計体積Vは、S1×2+S2×2で計算される。
そして、本実施形態の円すいころ軸受10では、ころ小径側空間合計体積Vが、全軸受体積Wの14.5%以上に設定されている。また、潤滑用グリースは、環状空間A〜Eに所定量充填で、且つ小径側の環状空間A,C,Eの体積に対して体積比で80%以上充填することが好ましい。これにより、後述するグリースの供給源となるころ小径側の環状空間A,C,Eに、より多くのグリースを充填することができる。
このような円すいころ軸受10は、ラジアル荷重が大きく、後述するポンプ効果による潤滑特性を有するので、大量の水がかかる厳しい環境下で使用される鉄鋼圧延機のロールネック用密封型円すいころ軸受として好適である。一般的に、鉄鋼圧延機のロールネック用密封型円すいころ軸受には、4列ロールネック用密封型円すいころ軸受が用いられる。
鉄鋼圧延機のロールネック用密封型円すいころ軸受10は、グリースが途中給脂されることもあるが、基本的には初期充填されたグリースだけで分解洗浄までの3〜6ケ月間、継続使用される。また、浸水を防止するための防水対策として、オイルシール19及び中間シール23が設けられているものの、軸受内部への水の浸入を完全に防止することは難しく、次第に潤滑状態が悪化して早期にフレーキングが発生してしまう問題がある。
一般的に、円すいころ軸受の場合、潤滑油の軸受内部での挙動は、軸受回転に伴う回転撹絆によって、内輪の小鍔側から大鍔側へ、いわゆるポンプ効果によって潤滑油が流れ、軸受軌道面に潤滑油が供給されることが知られているが、本発明の発明者らは、ロールネック用密封型円すいころ軸受のグリース潤滑においても同様のポンプ効果が得られることを見出した。
即ち、本実施形態の円すいころ軸受10は、ころ小径側空間合計体積Vを全軸受体積Wの14.5%以上に設定することによって、ポンプ効果が働くグリース供給源、即ち、ころ小径側の環状空間A,C,Eに充填されるグリース量を増加することができる。これにより、軸受軌道面に供給されるグリース中の水分濃度を低減させ、軸受軌道面の潤滑状態を長期間に亘って良好に維持することができるので、外輪11,12及び内輪13,14のフレーキングを抑制して、円すいころ軸受10の長寿命化を図ることができる。また、従来、長寿命化を目的として、円すいころ軸受の定格荷重を増やすため、円すいころのころ長さを可能な限り大きくすることが行われているが、この背反としてころ小径側の環状空間A,C,Eの全部又は一部が小さくなり、ころ小径側空間合計体積Vが全軸受体積Wの14.5%未満となっていた。
以上説明したように、本実施形態の円すいころ軸受10によれば、内輪13,14の外周面と外輪11,12の内周面との間に形成される円環状の空間であって、円すいころ15の大径側端面P1を境界として円すいころ15の小径側に形成される内部空間の体積の総和であるころ小径側空間合計体積Vが、全軸受体積Wの14.5%以上に設定されるため、グリースの供給源となる円すいころ15の小径側の環状空間A,C,Eに、より多くのグリースを充填することができる。これにより、軸受軌道面11a,12a,13a,14aの潤滑状態を長期間に亘って良好に維持することができるので、円すいころ軸受10の長寿命化を図ることができる。
また、本実施形態の円すいころ軸受10によれば、円すいころ軸受10が4列円すいころ軸受であるため、鉄鋼圧延機のロールネックに好適に使用することができ、圧延作業を効率的に行うことができる。
本発明の効果を確認するために、各種軸受仕様の4列密封型円すいころ軸受を試作し、比較試験を行った。実施例で用いた試験軸受の素材は、同じ溶解チャージ、同素材形状で製造した。即ち、素材は、電炉で溶解、2次精錬後、連続鋳造機で鋳造して圧延された材料を使用した。また、試験機の軸受ハウジングと軸は、圧延機実機で使用されるクリアランスに合わせて外輪、内輪ともにすきま嵌めとした。
(実施例1)
全軸受体積Wが同じであり、ころ小径側空間合計体積Vを変化させた10個の4列密封型円すいころ軸受(No.1〜No.10)を試作して、耐久寿命評価を行なった。各軸受の共通軸受仕様は、下記の通りであり、各軸受の個別の軸受仕様を表1に示す。また、ころ小径側空間体積S1,S2は共に同じである。
[共通軸受仕様]
呼び番号:343KVS4551
外輪外径:φ457.098mm
内輪内径:φ343.052mm
組立て幅:254mm
全軸受体積W:18204cm
材料:軌道輪、ころ共に、SAE9315(C:0.13〜0.18wt%、Si:0.15〜0.35wt%、Mn:0.45〜0.65wt%、Ni:3.00〜3.50wt%、Cr:1.00〜1.40wt%、Mo:0.08〜0.15wt%)
熱処理:軌道輪、ころ共に、浸炭焼入れ
表面硬さ:HRC60〜64
表面粗さ:軌道輪0.15μRa、ころ0.20μRa
基本動定格荷重:2430000N
Figure 2013087842
表1には、ころ小径側空間合計体積Vと全軸受体積Wとの比(V/W)、ころ径Dw、ころ長さL、ころ径(大径側端面径)Dwと断面高さHとの比(Dw/H)、軸受1個当たりのグリース量、軌道1列当たりのころ数Z、寿命比を示す。なお、断面高さHとは、円すいころ軸受10の内輪内径面30と外輪外径面31との間の径方向の高さのことである。
耐久寿命試験は、下記に示す試験条件で各々1個ずつ行った。試験終了の判定は、検出振動が初期値の2倍となった時点で、外輪軌道面のフレーキングの有無を確認した。結果を図3に示す。
[試験条件]
ラジアル荷重Fr:972000N
内輪回転数:700min−1
潤滑油:パルマックスRBG(協同油脂株式会社製、比重:0.92g/cm
グリース量: 750〜1700g(環状空間A,C,Eの体積の95Vol%)
軸受内部への注水量:360cc/h
表1に示すように、ころ小径側空間合計体積Vを大きくするためには、ころ径Dwを大きくし、ころ長さLを短くする必要がある。また、このとき、ころ径Dwが大きくなるため、円周方向のころ間距離が短くなり、軸受1列当たりの円すいころの個数Zを減らす必要がある。
そして、図3に示すように、ころ小径側空間合計体積Vと全軸受体積Wとの比(V/W)が14.5%以上になると、軸受内部のグリース量が多くなり、潤滑状態が良好となることから、軸受寿命が飛躍的に伸びることが認められた。
また、体積比(V/W)が14.5%未満(表1の軸受No.1〜No.3に相当)では、ころ小径側空間合計体積Vは小さく、グリース供給源となるころ小径側空間体積S1,S2が小さいため、グリース量が少なくなって短寿命となった。
さらに、図3から分かるように、より効果的に軸受を長寿命化するためには、体積比(V/W)が15.0%以上であることが好ましい。しかしながら、体積比(V/W)を際限なく大きくすれば良いわけではなく、ころ小径側空間体積S1,S2を稼ぐためには、ころ径Dwを大きく、ころ長さLを短くする必要がある。しかし、表1に示すように、軸受No.10では、長寿命化が認められたが、ころ径Dwと断面高さHとの比(Dw/H)が0.57となっていた。図3のDw/Hのグラフから分かるように、体積比(V/W)が大きくなると、ころ径Dwも大きくなるため、ころ径Dwと断面高さHとの比(Dw/H)も大きくなる。また、ころ径Dwと断面高さHとの比(Dw/H)が大きくなると、軌道輪が薄くなり加工が困難になるため、ころ径Dwと断面高さHとの比(Dw/H)が0.57以下、即ち、体積比(V/W)は18.1%以下であることが好ましい。
また、ころ小径側空間体積S1,S2に偏りがあると、列間でグリース供給に過不足が生じ、グリース量が少ない列で短寿命となるため(理由は後述の実施例2を参照)、列間で空間体積S1,S2を同じとすることが好ましい。
また、本実施例では、軸受1個当たりのグリース量として、環状空間A,C,Eの体積の95vol%のグリースを、環状空間A,C,Eにそれぞれ充填したが、環状空間A,C,E以外の空間、例えば、環状空間B,Dに、グリースを適宜充填しても、本願発明の効果を損なうことはない。
(実施例2)
鉄鋼圧延機に用いられるロールネック用密封型円すいころ軸受10は、一般的に外部からの浸水を防止するため、上記オイルシール19と中間シール23を備えている。また、中間シール23の配置は、図4に示すように、複列内輪13,14の小鍔部13c,14cの外径側、即ち、軸受内部空間内に配置することもできる。しかし、この配置によると、中間シール23の分だけ、ころ小径側空間体積S2(環状空間Cの体積)が小さくなる問題がある。
そこで、本発明の効果を確認するため、図4に示すように、軸受No.3と同じ軸受仕様で、中間シール23の配置のみを、複列内輪13,14の小鍔部13c,14cの外径側に変更した軸受No.11を試作し、上記実施例1と同一試験条件で耐久寿命試験を行なった。結果を表2に示す。
Figure 2013087842
表2に示すように、軸受No.11の寿命は、軸受No.3と比較して、50%程度短寿命となっている。このことから、中間シール23は、複列内輪13,14の小鍔部13c,14cの内径側に設けた凹部22(図1参照)に配置する方が好ましいことがわかった。
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。
例えば、上記実施形態では、円すいころ軸受10は、4列円すいころ軸受として説明したが、これに限定されず、2列円すいころ軸受、6列円すいころ軸受、あるいは8列円すいころ軸受などの多列円すいころ軸受であればよく、同様の効果を奏する。
10 ロールネック用密封型円すいころ軸受
11 外輪
12 複列外輪(外輪)
13 複列内輪(内輪)
14 複列内輪(内輪)
15 円すいころ
19 オイルシール(密封装置)
P1 円すいころの大径側端面
S1 ころ小径側空間体積
S2 ころ小径側空間体積
V ころ小径側空間合計体積
W 全軸受体積

Claims (3)

  1. 内輪と、外輪と、前記内輪と前記外輪との間に少なくとも2列で配置される複数の円すいころと、軸方向両端部に配置されて前記内輪と前記外輪との間をシールする密封装置と、を備えるロールネック用密封型円すいころ軸受であって、
    前記内輪の外周面と前記外輪の内周面との間に形成される円環状の空間であって、前記円すいころの大径側端面を境界として前記円すいころの小径側に形成される内部空間の体積の総和は、全軸受体積の14.5%以上に設定されることを特徴とするロールネック用密封型円すいころ軸受。
  2. 前記内輪の外周面と前記外輪の内周面との間に形成される円環状の空間であって、前記円すいころの大径側端面を境界として前記円すいころの小径側に形成される内部空間の体積の総和は、全軸受体積の14.5%以上18.1%以下に設定されることを特徴とする請求項1に記載のロールネック用密封型円すいころ軸受。
  3. 前記円すいころ軸受は、4列円すいころ軸受であることを特徴とする請求項1又は2に記載のロールネック用密封型円すいころ軸受。
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