JP7036568B2 - 密封装置 - Google Patents
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Description
また、アウターシール103における保護リップ103b1は、芯材103aの反軸受側の端部に配置された円環部103a2の径方向内端部に設けられる。しかし、軸受ケース106内でシール部材101を配置できる領域Rは限られるため、当該領域R内に収まるように保護リップを103b1を形成しようとすると、保護リップ103b1の長さや厚さを十分に確保することができない。そのため、保護リップ103b1の剛性やロールネック14aに対する保護リップ103b1の追従性を高めて密封性能を向上させることが困難となる。
軸受ケースに収容されて回転軸を支持する軸受の軸方向の側方において、前記軸受ケースと前記回転軸との間の環状空間に装着されるシール部材を備えた密封装置であって、
前記シール部材は、芯材と、この芯材に接着された弾性素材からなるシール本体とを有し、
前記芯材は、前記軸受ケースの内周面に沿って配置される円筒形状の円筒部と、この円筒部の前記軸受側の端部から径方向内方へ延びる円環部とを備え、
前記シール本体は、前記円環部の径方向内端部から前記軸受とは反対側へ向けて突出し、前記回転軸の外周面に接触する第1リップと、
前記円筒部の径方向内側において前記軸受とは反対側へ向けて突出し、前記回転軸の外周面に接触する第2リップと、を備えている。
前記第3リップの内周面には、径方向内側に向けて突出しかつ前記回転軸の外周面と前記第3リップの内周面との間に隙間を形成する突起が、前記第3リップの周方向の一部に複数個形成されている。
この構成によれば、密封装置によって密封される軸受配置空間内(密封空間内)に新しい潤滑剤を充填するときに、突起により形成される隙間を介して古い潤滑剤を密封空間外へ排出しやすくすることができ、潤滑剤の置換をスムーズに行うことができる。
前記第3リップよりも径方向外側には、前記シール部材を軸方向に貫通する孔が、前記シール部材の周方向の一部に複数個形成されている。
この構成によれば、密封装置によって密封される軸受配置空間内(密封空間内)に新しい潤滑剤を充填するときに、シール部材を貫通する孔を介して古い潤滑剤を密封空間外へ排出しやすくすることができ、潤滑剤の置換をスムーズに行うことができる。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係る密封装置の断面図である。
本実施形態の密封装置10は、連続鋳造機のセグメントロール(回転軸)11を回転自在に支持する軸受装置12に適用されている。
なお、本実施形態の密封装置10は、軸受装置12を潤滑する潤滑剤を封止し、外部から冷却水やスケール等の異物が侵入するのを防止するために用いられる。潤滑剤としては、グリース又はオイルエアが用いられる。オイルエアは、グリースに比べて、密封空間の内部圧力の保持性や潤滑性に優れ、更にはメンテナンスが容易である等の利点を有する。
小径部14のロールネック14a側に配置された第1シール部材21は、芯材24と、シール本体25とを有している。芯材24は、金属製の板材からなり、断面L字形状に形成されている。具体的に、芯材24は、軸受ケース16の内周面に沿って円筒形状に形成された円筒部24aと、この円筒部24aの軸受側に端部から径方向内方へ延びる円環部24bとを有している。円筒部24aは、軸受ケース16の内周面にシール本体25と一体のゴム層を介して嵌合されている。
シール本体25は、円環部24bの径方向内端部から突出する主リップ(第1リップ)26と、円筒部24aの径方向内側から突出する保護リップ(第2リップ)27とを有する。
保護リップ27の基端部27aは、軸方向に関して芯材24の円筒部24aの軸方向中央部付近、径方向に関して芯材24の円環部24bの径方向中央部付近に配置されている。
図3は、第2実施形態に係る密封装置10の第1シール部材21を拡大して示す断面図である。
本実施形態の第1シール部材21は、主リップ26及び保護リップ27に加え、補助リップ(第3リップ)30を備えている。
たとえば、第2の実施形態において、補助リップ30に設けられた突起31の数や、円環部24bに設けられた貫通孔32の数(スリット33の数)は任意であり、上記実施形態に限定されるものではない。ただし、上記実施形態のように突起31を6個とし、スリット33を3個とすることが、密封空間Sに潤滑剤を充填するときの充填量と密封空間Sからの潤滑剤の排出量とのバランスが良好となるため、より好ましい。また、貫通孔32を塞ぐ部分25aには、スリット33に変えて微細な孔を形成してもよい。また、第1シール部材21には、突起31及びスリット33のいずれか一方のみが形成されていてもよい。
11 :セグメントロール(回転軸)
16 :軸受ケース
17 :転がり軸受
21 :第1シール部材
24 :芯材
24a :円筒部
24a1 :内周面
24b :円環部
25 :シール本体
26 :主リップ(第1リップ)
27 :保護リップ(第2リップ)
30 :補助リップ(第3リップ)
31 :突起
32 :貫通孔
Claims (2)
- 軸受ケースに収容されて回転軸を支持する軸受の軸方向の側方において、前記軸受ケースと前記回転軸との間の環状空間に装着されるシール部材を備えた密封装置であって、
前記シール部材は、芯材と、この芯材に接着された弾性素材からなるシール本体とを有し、
前記芯材は、前記軸受ケースの内周面に沿って配置される円筒形状の円筒部と、この円筒部と一体に形成され、前記円筒部の前記軸受側の端部から径方向内方へ延びる円環部とを備え、
前記シール本体は、前記円環部の径方向内端部から前記軸受とは反対側へ向けて突出し、前記回転軸の外周面に接触する第1リップと、
前記第1リップと一体に形成され、前記円筒部の径方向内側において前記軸受とは反対側へ向けて突出し、前記回転軸の外周面に接触する第2リップと、
前記円環部の径方向内端部から軸受側へ向けて突出し、前記回転軸の外周面に接触する第3リップと、を備え、
前記第2リップの基端部側が前記円環部の反軸受側の側面及び前記円筒部の内周面に接着され、
前記第3リップよりも径方向外側には、前記シール部材を軸方向に貫通する孔が、前記シール部材の周方向の一部に複数個形成され、
前記孔が、前記第2リップの基端部よりも径方向内側において前記円環部及び前記シール本体の一部に形成され、前記第1リップと前記第2リップとの間の空間に連通している、密封装置。 - 前記第3リップの内周面には、径方向内側に向けて突出しかつ前記回転軸の外周面と前記第3リップの内周面との間に隙間を形成する突起が、前記第3リップの周方向の一部に複数個形成されている、請求項1に記載の密封装置。
Priority Applications (1)
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JP2017205516A JP7036568B2 (ja) | 2017-10-24 | 2017-10-24 | 密封装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2017205516A JP7036568B2 (ja) | 2017-10-24 | 2017-10-24 | 密封装置 |
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JP2019078327A JP2019078327A (ja) | 2019-05-23 |
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ID=66627691
Family Applications (1)
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JP2014214831A (ja) | 2013-04-26 | 2014-11-17 | 光洋シーリングテクノ株式会社 | 密封装置 |
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