JP2007107588A - 転がり軸受 - Google Patents

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Abstract

【課題】軸受空間の密封性を十分に確保することができ、外部からの異物の浸入を確実に防止することができると共に、軸受寿命を維持しつつ、軸受トルクを低減することができる転がり軸受を提供する。
【解決手段】外輪軌道面11a、内輪軌道面12a及び転動体13の少なくとも一つにオイルプレーティングが施され、少なくともシール部材15のシールリップ部15aが摺接する表面には、ショットピーニング処理が施されており、その表面の最大粗さRyが2.5μm以下であり、その表面硬さがHV800以上である。
【選択図】図1

Description

本発明は、歯車変速機等に用いられる防塵性及び低トルク特性が要求される転がり軸受に関する。
従来、歯車変速機等には、複数本の回転軸や多くの歯車(ギア)が組み込まれている。これら回転軸や歯車は、玉軸受や円筒ころ軸受等の転がり軸受により、ハウジングや支持軸に回転自在に支持されている。
一般的に、歯車変速機等の転がり軸受は、軸受空間を密封しない開放型が使用されている。このような開放型の転がり軸受では、運転時に歯車の噛み合い部分で発生する摩擦粉等の異物が多く存在している。そして、このような異物が転がり軸受内に浸入することによって、転がり軸受の接触部の表面に圧痕が形成されるため、この表面に疲労や剥離(フレーキング)が生じ易くなる。さらに、軸受外部の潤滑油が、軸受空間内に浸入し易いため、浸入した潤滑油による軸受トルクの増大を招くという問題があった。
そこで、従来の歯車変速機等の転がり軸受の一例として、シール部材を装着した転がり軸受が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1に記載の転がり軸受100は、図3に示すように、代表的な歯車変速機のひとつである自動車用トランスミッション等において、金属系の異物が多く存在する環境で使用される転がり軸受であり、外周面の軸方向中間部に深溝型の内輪軌道102を有する内輪101と、内周面の軸方向中間部に深溝型の外輪軌道104を有して内輪101と同心に配置された外輪103と、内輪軌道102と外輪軌道103との間に転動自在に配置された複数個の玉105と、を備える。これら複数個の玉105は、保持器106に設けられた複数のポケット107内に、1個ずつ転動自在に保持されている。
また、特許文献1に記載の転がり軸受100は、外輪103の両端部内周面にそれぞれ全周に渡って設けられた係止溝108に、シール部材109の外周縁部を係止している。そして、シール部材109に有するシールリップ部110の先端縁部を、内輪102の両端部外周面に形成したシール溝111の内側壁面に摺接させている。
このような転がり軸受100は、各玉105の転動に基づき、内輪101を外嵌固定した軸部材(不図示)と、外輪103を内嵌固定した外方部材(不図示)との相対回転を許容する。そして、外輪103の両端部内周面に、それぞれの外周縁を係止した1対のシール部材109は、外部に浮遊する塵芥、オイル、水等の異物が各玉105を配置した軸受空間112内に浸入しないようにしている。
また、従来の歯車変速機等の転がり軸受の他の一例として、組み立て時に充填する潤滑油量を最小限に絞り、かつ、運転開始後において潤滑油を安定して供給するために、内輪・外輪に微少量の潤滑油を塗布する、いわゆるオイルプレーティング処理を施した転がり軸受が知られている(例えば、特許文献2参照。)。
さらに、従来の歯車変速機等の転がり軸受の他の一例として、保持器に含浸された潤滑油と、内輪及び外輪の軌道面に塗布された潤滑油とによって潤滑される転がり軸受が知られている(例えば、特許文献3参照。)。
特開2002−327761号公報 特開昭64−046011号公報 特開2000−234625号公報
しかしながら、上記した特許文献1の転がり軸受100では、軸受内部の密封性を高めるため、シール部材109のシールリップ部110の先端縁部と、内輪101の両端部外周面に形成したシール溝111の内側壁面と、と摺接させているため、摺接に伴う摩擦が軸受トルクを増大させ、結果として、歯車変速機のエネルギー効率が低下してしまうという問題がある。また、この摺接に伴うトルク増大を回避するため、シール部材109を非接触型のシールにすると、軸受外部の潤滑油やコンタミネーション等の異物が軸受空間112内に浸入してしまい、軸受寿命の低下を招く虞がある。
また、上記した特許文献2及び特許文献3に記載の転がり軸受では、歯車変速機等の内部においては、潤滑油が激しく流動しているため、軸受内部へ潤滑油が浸入してしまう。その結果、オイルプレーティングを施しても、低トルク効果及びトルク変動抑制効果を期待できないという問題があった。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、軸受空間の密封性を十分に確保することができ、外部からの異物の浸入を確実に防止することができると共に、軸受寿命を維持しつつ、軸受トルクを低減することができる転がり軸受を提供することにある。
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
(1) 内周面に外輪軌道面を有する外輪と、外周面に内輪軌道面を有する内輪と、外輪軌道面と内輪軌道面との間に転動自在に介設される複数の転動体と、外輪及び内輪の間に形成される軸受空間を密封するシール部材と、を備える転がり軸受であって、外輪軌道面、内輪軌道面及び転動体の少なくとも一つにオイルプレーティングが施され、少なくともシール部材のシールリップ部が摺接する表面には、ショットピーニング処理が施されており、その表面の最大粗さRyが2.5μm以下であり、その表面硬さがHV800以上であることを特徴とする転がり軸受。
上記(1)に記載の発明によれば、シール部材により軸受外部の潤滑油が軸受空間内に浸入することを防止できるため、軸受空間の潤滑状態を維持することができ、オイルプレーティングによる最小限の潤滑油のみで転がり軸受の潤滑を行うことができるので、軸がり摩擦を低減することができる。また、潤滑油が最小限であるから攪拌抵抗も低減することができる。これらにより、軸受トルクを低減することができると共に、トルク変動を抑制することができる。
また、少なくともシール部材のシールリップ部が摺接する表面にショットピーニング処理が施されるため、その表面には、凹凸が均一に分散した表面組織が形成され、この凹凸表面の凹部に潤滑油が保持されて、流体膜が形成される。これにより、シールリップ部とシールリップ部が摺接する表面との間に流体シールが形成されるため、軸受空間の密封性を十分に確保することができ、外部からの異物の浸入を確実に防止することができる。また、シールリップ部とシールリップ部が摺接する表面との間のシール摩擦を低減することができるため、軸受トルクを低減することができる。さらに、シールリップ部とシールリップ部が摺接する表面との間の油膜切れを防止することができるため、潤滑状態を長期間に亘って良好に維持することができ、軸受寿命を維持することができる。
さらに、シール部材のシールリップ部が摺接する表面の最大粗さRyを2.5μm以下に設定するため、軸受空間の密封性を確実に維持することができる。また、シールリップ部が摺接する表面の硬さを、ビッカーズ硬さでHV800以上に設定するため、万一、シールリップ部とシールリップ部が摺接する面との間に異物が浸入したとしても、シールリップ部が摺接する表面に傷が付いたり磨耗したりすることはなく、安定したシール性能を確保することができる。
本発明の転がり軸受によれば、外輪軌道面、内輪軌道面及び転動体の少なくとも一つにオイルプレーティングが施され、少なくともシール部材のシールリップ部が摺接する表面には、ショットピーニング処理が施されており、その表面の最大粗さRyが2.5μm以下であり、その表面硬さがHV800以上であるため、軸受空間の密封性を十分に確保することができ、外部からの異物の浸入を確実に防止することができると共に、軸受寿命を維持しつつ、軸受トルクを低減することができる。
以下、本発明に係る転がり軸受の一実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係る転がり軸受を説明するための要部拡大断面図、図2は本実施例、比較例及び従来例における動トルクと回転数との関係を示すグラフ図である。
本実施形態の転がり軸受10は、図1に示すように、内周面に外輪軌道面11aを有する外輪11と、外周面に内輪軌道面12aを有する内輪12と、外輪軌道面11aと内輪軌道面12aとの間に転動自在に介設される複数の玉(転動体)13と、玉13を円周方向に等間隔に保持する波形保持器14と、外輪11及び内輪12の間に形成される軸受空間20を密封するシール部材15、15と、を備え、自動車用トランスミッション等の歯車変速機に組み込まれている。
外輪11は、内周面の軸方向中央部に深溝型の外輪軌道面11aを形成しており、この外輪軌道面11aの表面には、オイルプレーティングを施したオイルプレーティング層21が形成されている。また、外輪11の内周面の軸方向端部には、シール部材15の外周部を所定の締め代をもって嵌合固定させる外輪シール溝16が形成されている。
内輪12は、外周面の軸方向中央部に深溝型の内輪軌道面12aを形成しており、この内輪軌道面12aの表面には、オイルプレーティングを施したオイルプレーティング層22が形成されている。また、内輪12の外周面の軸方向端部には、シール部材15のシールリップ部15aを摺接させる内輪シール溝17が形成されている。
玉13は、表面にオイルプレーティングを施したオイルプレーティング層23が形成されている。この玉13は、素材として、Siを0.5重量%以上2.0重量%以下含有する鋼を用い、表面窒素濃度が0.2重量%以上となるように浸炭窒化処理が施された後に、さらに高温焼戻しが実施される。また、玉13は、表面部の残留オーステナイト量が20体積%以下である。また、玉13は、高温焼戻しが200〜300℃の範囲である。そして、玉13は、表面粗さが外輪軌道面11a及び内輪軌道面12aの表面粗さよりも小さい。さらに、玉13は、表面部のN濃度が0.2〜2.0重量%である。これにより、玉13と外輪軌道面11a及び内輪軌道面12aとの摩擦を低減させて相手部材表面の損傷が軽減されるので、転がり軸受10の軸受寿命を向上することができる。
ここで、外輪11の外輪軌道面11a、内輪12の内輪軌道面12a及び玉13に施されるオイルプレーティング層21,22,23は、例えば、鉱油や炭化水素系潤滑剤、脂肪酸エステル系潤滑剤、弗素系潤滑剤、シリコーン系潤滑剤等を、適当な溶剤(例えば、石油ベンジン、白灯油)に溶解させた液中に浸漬して溶剤を蒸発させたり、その液を軸受に直接噴霧させたりするなどして、実施されるものである。なお、本実施形態では、オイルプレーティングにおける潤滑油の付着量は、特に制限されることはなく、軸受に潤滑性を付与できる程度であればよい。また、オイルプレーティングは、外輪軌道面11a、内輪12の内輪軌道面12a及び玉13の全てに施すことが望ましいが、いずれか1つに施してもよい。
そして、シール部材15のシールリップ部15aが摺接する表面である内輪11の内輪シール溝17の表面には、ショットピーニング処理が施されており、その内輪シール溝17の表面は、最大粗さRyが2.5μm以下であり、表面硬さがビッカーズ硬さでHV800以上である。
微視的には、ショットピーニング処理が施された内輪シール溝17の表面において、シールリップ部15aとの接触面を構成する凸部と、潤滑油を貯留して流体膜を形成させる凹部とが、円周方向及び軸方向に均一に分散した表面組織が形成される。これにより、軸方向に正逆の2つの流れを形成して潤滑油を還流させることができ、シールリップ部15aと内輪シール溝17とは、適当な厚さの油膜を介してシールする、即ち、流体シールを構成し、密封性を確保している。特に、凹部は油だまりとして機能するため、流体膜が発生し易く、シールリップ部15aと内輪シール溝17とのシール摩擦が減少して、軸受トルクを低減することができる。
ショットピーニング処理としては、精密ショットピーニング加工を施すのが好ましく、例えば、WPC(Wonder Process Craft)処理(株式会社不二製作所および株式会社不二機販の登録商標)が効果的であり、特に、特許第3357661号に提案されているように、被加工物の表面に、錫(Sn)等の母相を成す金属の粒体と、二硫化モリブデン(MoS)、二硫化タングステン(WS)、窒化ホウ素(BN)、フッ素樹脂(例えばPTFE)等の固体潤滑剤の粒体とを混合して成る噴射粒体を噴射して、母相中に固体潤滑剤の分散された被膜を形成することが効果的である。
また、ショットピーニング処理によれば、旋盤工程におけるバリや旋盤目、熱処理工程におけるスケールや溶着物等を除去することができるので、表面の清浄度を向上することができ、シールリップ部15aと内輪シール溝17との接触状態を良好にすることができる。
なお、ショットピーニング処理が施される表面は、少なくともシールリップ部15aが摺接する表面に適用されていればよく、本実施形態のように内輪シール溝17の表面であってもよく、各軌道面11a,12aを除く表面全体であってもよい。
そして、本実施形態の転がり軸受10によれば、シール部材15により軸受外部の潤滑油が軸受空間20内に浸入することを防止できるため、軸受空間20の潤滑状態を維持することができ、オイルプレーティング(オイルプレーティング層21,22,23)による最小限の潤滑油のみで転がり軸受10の潤滑を行うことができるので、軸がり摩擦を低減することができる。また、潤滑油が最小限であるから攪拌抵抗も低減することができる。これらにより、軸受トルクを低減することができると共に、トルク変動を抑制することができる。
また、本実施形態の転がり軸受10によれば、シール部材15のシールリップ部15aが摺接する内輪シール溝17の表面にショットピーニング処理が施されるため、内輪シール溝17の表面には、凹凸が均一に分散した表面組織が形成され、この凹凸表面の凹部に潤滑油が保持されて、流体膜が形成される。これにより、シールリップ部15aと内輪シール溝17の表面との間に流体シールが形成されるため、軸受空間20の密封性を十分に確保することができ、外部からの異物の浸入を確実に防止することができる。また、シールリップ部15aと内輪シール溝17の表面との間のシール摩擦を低減することができるため、軸受トルクを低減することができる。さらに、シールリップ部15aと内輪シール溝17の表面との間の油膜切れを防止することができるため、潤滑状態を長期間に亘って良好に維持することができ、軸受寿命を維持することができる。
さらに、本実施形態の転がり軸受10によれば、内輪シール溝17の表面の最大粗さRyを2.5μm以下に設定するため、軸受空間20の密封性を確実に維持することができる。また、内輪シール溝17の表面の硬さを、ビッカーズ硬さでHV800以上に設定するため、万一、シールリップ部とシールリップ部が摺接する面との間に異物が浸入したとしても、シールリップ部が摺接する表面に傷が付いたり磨耗したりすることはなく、安定したシール性能を確保することができる。
従って、本実施形態の転がり軸受10によれば、外輪軌道面11a、内輪軌道面12a及び玉13にオイルプレーティング(オイルプレーティング層21,22,23)が施され、シール部材15のシールリップ部15aが摺接する内輪シール溝17の表面には、ショットピーニング処理が施されており、その表面の最大粗さRyが2.5μm以下であり、その表面硬さがHV800以上であるため、軸受空間20の密封性を十分に確保することができ、外部からの異物の浸入を確実に防止することができると共に、軸受寿命を維持しつつ、軸受トルクを低減することができる。
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良等が可能である。
例えば、シール部材としては、軸受空間を密封することができる接触型シールであればよく、その形状、材質、個数は任意である。
また、本実施形態では、内輪に形成された内輪シール溝にシールリップ部を摺接させる内輪摺接タイプの転がり軸受を例示したが、これに限定されず、外輪に形成された外輪シール溝にシールリップ部を摺接させる外輪摺接タイプの転がり軸受に本発明を適用してもよい。
さらに、本実施形態では、転がり軸受として深溝玉軸受を例示したが、これに限定されず、深溝玉軸受以外の玉軸受や円筒ころ軸受、円錐ころ軸受等に本発明を適用してもよい。
以下に、本発明の転がり軸受10(本実施例)の作用効果を確認するために行った動トルク測定試験について説明する。
本試験に使用する本実施例、比較例、従来例の転がり軸受には、標準設計の深溝玉軸受(JIS呼び番号6206、内径φ30mm、外径φ62mm、幅16mm、転動体ピッチ円径46mm)を使用し、それぞれの仕様は次の通りである。
[本実施例仕様]
・シール部材:接触型シール
・ショットピーニング処理:内輪シール溝(摺接面)
<ショットピーニング処理条件(WPC処理)>
・微小ショット平均粒径:45μm
・材質:SiO
・噴射距離:70mm
・噴射時間:20sec
・噴射圧力:0.2MPa〜0.6MPa
・潤滑方法:希少潤滑(オイルプレーティング)
[比較例仕様]
・シール部材:接触型シール
・潤滑方法:希少潤滑(オイルプレーティング)
[従来例仕様]
・シール部材:軽接触型シール
・潤滑方法:軸受空間内に封入された空間容積の50%の潤滑油による
なお、従来例の軽接触型のシール部材とは、本実施例及び比較例と比較して、シール摺接部の締め代が小さいシール部材のことである。また、従来例の転がり軸受は、軸受空間内に封入された空間容積の50%の潤滑油による潤滑を行うものとしたが、これは従来のトランスミッション用転がり軸受の実態に合わせた仕様である。即ち、従来のトランスミッション用転がり軸受は、グリースが封入された軽接触型のシール部材が組み込まれているが、そのシール摺接部の締め代が小さいため、外部の潤滑油が容易に軸受空間内に浸入してしまう。このため、封入されたグリースは、外部の潤滑油によって容易に洗い流され、実際には軸受空間の約50%が潤滑油で満たされた状態となる。従来例の転がり軸受は、このような実態に合わせたものである。
本試験では、本実施例、比較例、従来例を1個ずつ用意し、それぞれの動トルク測定を行った。結果を図2に示す。
試験条件は、次の通りである。
ラジアル荷重:0N
アキシアル荷重:294N
回転数:0〜6000min−1
使用潤滑油:VG32
動トルク測定試験の結果、図2から明らかなように、比較例は、従来例と比較して動トルクが約50%減少し、本実施例は、従来例と比較して動トルクが60%減少することがわかった。このことから、本実施例が、軸受内部をオイルプレーティングによる潤滑として転がり摩擦・攪拌抵抗を低減し、さらに、軸受空間の密封性を確保するために接触型のシール部材を使用しながらもそのシール摩擦を低減して、全体の軸受トルクを低減できることがわかった。
本発明に係る転がり軸受を説明するための要部拡大断面図である。 本実施例、比較例及び従来例における動トルクと回転数との関係を示すグラフ図である。 従来の歯車変速機の転がり軸受を説明するための拡大断面図である。
符号の説明
10 転がり軸受
11 外輪
11a 外輪軌道面
12 内輪
12a 内輪軌道面
13 玉(転動体)
14 波形保持器
15 シール部材
15a シールリップ部
16 外輪シール溝
17 内輪シール溝
20 軸受空間
21,22,23 オイルプレーティング層

Claims (1)

  1. 内周面に外輪軌道面を有する外輪と、外周面に内輪軌道面を有する内輪と、前記外輪軌道面と前記内輪軌道面との間に転動自在に介設される複数の転動体と、前記外輪及び前記内輪の間に形成される軸受空間を密封するシール部材と、を備える転がり軸受であって、
    前記外輪軌道面、前記内輪軌道面及び前記転動体の少なくとも一つにオイルプレーティングが施され、
    少なくとも前記シール部材のシールリップ部が摺接する表面には、ショットピーニング処理が施されており、その表面の最大粗さRyが2.5μm以下であり、その表面硬さがHV800以上であることを特徴とする転がり軸受。
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