以下、本発明に係る遊技機における第1の実施形態について、図1〜図6を参酌して説明する。なお、本実施形態においては、遊技機がパチンコ機である構成について説明する。
本実施形態に係る遊技機は、図1〜図5に示すように、矩形状に枠組みされた外枠1と、外枠1に開閉自在に取り付けられる遊技盤保持枠2と、遊技盤保持枠2の外側(前方側)に配置され、遊技盤保持枠2に開閉自在に取り付けられる扉3と、扉3の内側(後方側)に配置され、遊技盤保持枠2に保持される遊技盤4とを備える。なお、扉3には、内部の遊技盤4を視認できるように、透明板(例えばガラス板等)からなる窓部3aが設けられている。
そして、遊技機は、遊技盤4に向けて遊技球を発射させるための発射装置(図示及び採番していない)を操作するためのハンドル5と、発射装置に供給するための遊技球を貯留する受皿6とを備える。また、遊技機は、情報を表示するためのランプ7,…と、効果音を発生させるスピーカ8,8とを備える。さらに、遊技機は、各部を制御すべく、主制御部91及び副制御部92を有する制御部9を備える。
遊技盤4は、発射装置から発射された遊技球を上部に導くための一対のレール11,12を備える。そして、遊技盤4は、遊技球が入球可能な複数の入球部21,22と、下部に配置され、遊技球を機内に回収するためのアウト球取込部23と、中央に配置され、遊技球を遊技者の有利な側と不利な側とに振り分ける振分装置30と、所定の情報を表示する表示装置41,42とを備える。
また、遊技盤4は、振分装置30の左右両側の上部に、風車50,50を一対備える。なお、遊技盤4には、多数の遊技釘(図示及び採番していない)が打設されており、遊技領域を転動する遊技球、即ち、上部に導かれた遊技球が、複数の遊技釘に衝突を繰り返しつつ、又は遊技釘間を通って下方に落下する。
一方のレール11は、遊技領域を囲むように円形状に形成されていると共に、他方のレール12は、一方のレール11との隙間で遊技球が通過する通路を形成すべく、円弧状に形成されている。これにより、遊技盤4の下側に配置される発射装置から発射され遊技球は、一対のレール11,12にガイドされ、遊技盤4の遊技領域に打ち出される。
複数の入球部21,22には、振分装置30の一方側(遊技盤に対面した場合の右側)に配置される大入賞部21と、振分装置30の他方側(遊技盤に対面した場合の左側)に配置される一般入賞部22とがある。
大入賞部21は、遊技球を入球するための大入賞口211と、大入賞口211に入球した遊技球を検出する大入賞検出部212とを備える。また、大入賞部21は、入球可能な状態(大入賞口211を開放する状態)と入球を防止する状態(大入賞口211を閉塞する状態)とに切り替えるべく、下端部を軸として前後方向で傾動可能な板状の大入賞開閉部213と、大入賞開閉部213を駆動させる大入賞駆動部214とを備える。
一般入賞部22は、遊技球を入球するための一般入賞口221を備える。また、一般入賞部22は、一般入賞口221に入球した遊技球を検出する一般入賞検出部222を備える。
振分装置30は、上下方向で並列される複数(本実施形態において四つ)のステージ31,32,33,34と、前面側が開放された箱状に形成され、各ステージ31,32,33,34を内部に収容する本体35とを備える。また、振分装置30は、本体35の所定部位(後述する「ショートカット入口」)を開閉させる開閉手段36を備える。
1段目(最上段)のステージ31は、入球された遊技球を2段目のステージ32に導入するための導入口311を中央部に一つ備えると共に、入球された遊技球を振分装置30の外部に排出するための排出口312,313を中央部に二つ備える。そして、1段目のステージ31は、導入された遊技球が中央部に向かって移動するような傾斜面で形成されている。
また、1段目のステージ31は、導入口311に入球した遊技球を2段目のステージ32に向けて導入する導入路314と、各排出口312,313に入球した遊技球を振分装置30の外部に排出する排出路315とを備える。さらに、1段目のステージ31は、導入口311に入球した遊技球を検出する第1導入口検出部316を備える。
2段目のステージ32は、入球された遊技球を3段目のステージ33に導入するための導入口321を中央部に一つ備えると共に、入球された遊技球を振分装置30の外部に排出するための排出口322,323を中央部に二つ備える。そして、2段目のステージ32は、導入された遊技球が中央部に向かって移動するような傾斜面で形成されている。
また、2段目のステージ32は、導入口321に入球した遊技球を3段目のステージ33に向けて導入する導入路324と、各排出口322,323に入球した遊技球を振分装置30の外部に排出する排出路325とを備える。さらに、2段目のステージ32は、導入口321に入球した遊技球を検出する第2導入口検出部326を備える。
3段目のステージ33は、入球された遊技球を4段目のステージ34に導入するための導入口331を中央部に一つ備えると共に、入球された遊技球を振分装置30の外部に排出するための排出口332,333を中央部に二つ備える。なお、一方の排出口332は、遊技球が通過した際に制御部9が抽選を行うゲートを兼ねている。そして、3段目のステージ33は、導入された遊技球が中央部に向かって移動するような傾斜面で形成されている。
また、3段目のステージ33は、導入口331に入球した遊技球を4段目のステージ34に向けて導入する導入路334と、各排出口332,333に入球した遊技球を振分装置30の外部に排出する排出路335とを備える。さらに、3段目のステージ33は、導入口331に入球した遊技球を検出する第3導入口検出部336と、ゲート(一方の排出口)332を通過した遊技球を検出するゲート検出部337とを備える。
4段目(最下段)のステージ34は、遊技球が入球することにより遊技者を有利な状態、具体的には、大入賞口211を開放させるための始動口(本発明に係る「所望の入球口」)341を中央部に一つ備えると共に、遊技球が入球することにより、払出装置60を介して所定数(例えば3個)の賞球(遊技球)を払い出すための入賞口342,343を中央部に二つ備える。そして、4段目のステージ34は、導入された遊技球が中央部に向かって移動するような傾斜面で形成されている。
また、4段目のステージ34は、始動口341に入球した遊技球を振分装置30の外部に排出する始動口排出路344と、各入賞口342,343に入球した遊技球を振分装置30の外部に排出する入賞口排出路345とを備える。さらに、4段目のステージ34は、始動口341に入球した遊技球を検出する始動口検出部346と、入賞口342,343に入球した遊技球を検出する入賞口検出部347とを備える。
本体35は、振分装置30の外部から1段目のステージ31に遊技球を導入するための入口351,351と、各入口351に入球した遊技球を1段目のステージ31に向けて導入する導入路352,352とを備える。そして、本体35は、振分装置30の外部から4段目のステージ34に遊技球を導入するためのショートカット入口(SC入口)353と、SC入口353に入球した遊技球を4段目のステージ34に向けて導入する導入路354を備える。
また、本体35は、SC入口353を介して振分装置30の内部に入球した遊技球を検出するショートカット入口検出部(SC入口検出部)355を備える。なお、本体35は、フランジ部356より前方側が遊技盤4から突出した状態で、遊技盤4に取り付けられている。
一対の入口351,351は、本体35の上部に配置されていると共に、本体35の左右両側の側部に配置されている。そして、SC入口353は、3段目のステージ33と4段目のステージ34との間に配置されていると共に、本体35の他方側(遊技盤に対面した場合の左側)の側部に配置されている。
開閉手段36は、SC入口353を介して振分装置30の内部に入球可能な状態(開放状態)と入球を防止する状態(閉塞状態)とに切り替えるべく、下端部を軸として左右方向で傾動可能な長尺なショートカット入口開閉部(SC入口開閉部)361と、SC入口開閉部361を駆動させるショートカット入口駆動部(SC入口駆動部)362とを備える。そして、SC入口開閉部361は、SC入口353を覆い得る長さに設定されている。
表示装置41,42には、遊技球が始動口341に入球した際に、制御部9が行う抽選結果を表示する第1の表示装置(以下「特別図柄表示装置」という)41と、遊技球がゲート332を通過した際に、制御部9が行う抽選結果を表示する第2の表示装置(以下「普通図柄表示装置」という)42とがある。そして、各表示装置41,42は、大入賞口211の下方側に配置されている。なお、本実施形態において、各表示装置41,42は、1桁の7セグメント表示器としている。
主制御部91は、遊技制御を行うCPU911と、CPU911で行う遊技制御プログラム(例えば、遊技プログラム912a等)が記憶されているROM912と、データの読み書きに用いられるRAM913とを備える。また、主制御部91は、入力信号が入力される入力ポート914と、出力信号を出力する出力ポート915とを備える。
主制御部91の入力ポート914には、大入賞検出部212と、一般入賞検出部222と、ゲート検出部337と、始動口検出部346と、入賞口検出部347とが接続されている。また、主制御部91の出力ポート915には、大入賞駆動部214と、SC入口駆動部362と、特別図柄表示装置41と、普通図柄表示装置42と、払出装置60と、副制御部92とが接続されている。
副制御部92は、各種演算を行うCPU921と、CPU921で行う演算の基礎となるプログラム(例えば、演出プログラム922a等)が記憶されているROM922と、データの読み書きに用いられるRAM923とを備える。また、副制御部92は、入力信号が入力される入力ポート924と、出力信号を出力する出力ポート925とを備える。
そして、副制御部92の入力ポート924には、第1導入口検出部316と、第2導入口検出部326と、第3導入口検出部336と、主制御部91の出力ポート914とが接続されている。また、副制御部92の出力ポート925には、ランプ7と、スピーカ8とが接続されている。
本実施形態に係る遊技機の構成については以上の通りであり、次に、本実施形態に係る遊技機の動作について説明する。
まず、図6(a)に示すように、遊技を開始した際は、大入賞口211及びSC入口353が閉塞された状態である。そして、遊技球は、入口351を介して振分装置30に入球すると、導入路352を介して、1段目のステージ31に導入される。その後、1段目のステージ31に導入された遊技球は、導入口311に入球すると、導入路314を介して、2段目のステージ32に導入される一方、排出口312,313に入球すると、排出路315を介して、振分装置30の外部、具体的には遊技盤面に排出される。
そして、2段目のステージ32に導入された遊技球は、導入口321に入球すると、導入路324を介して、3段目のステージ33に導入される一方、排出口322,323に入球すると、排出路325を介して、振分装置30の外部、具体的には遊技盤面に排出される。
さらに、3段目のステージ33に導入された遊技球は、導入口331に入球すると、導入路334を介して、4段目のステージ34に導入される一方、排出口332,333に入球すると、排出路335を介して、振分装置30の外部、具体的には遊技盤面に排出される。
その後、4段目のステージ34に導入された遊技球が入賞口342,343に入球すると、入賞口排出路345を介して、振分装置30の外部で且つ遊技機4の後方側(裏側)に排出される。このとき、入賞口検出部347が入賞口342,343への入球を検出するため、該検出信号が主制御部91に入力される。そして、主制御部91が払出装置60に払出信号を出力するため、払出装置60が所定数(例えば3個)の賞球を払い出す。
反対に、4段目のステージ34に導入された遊技球が始動口341に入球すると、始動口排出路344を介して、振分装置30の外部で且つ遊技機4の後方側(裏側)に排出される。このとき、始動口検出部346が始動口341への入球を検出するため、該検出信号が主制御部91に入力される。そして、主制御部91が払出装置60に払出信号を出力するため、払出装置60が所定数(例えば3個)の賞球を払い出すと共に、主制御部91が大入賞口211を開放するか否かの抽選を行う。
具体的には、主制御部91は、抽選に用いる乱数値(例えば、0〜65535のうち一つの数字)を取得し、その抽選結果を特別図柄表示装置41に表示させるために、特別図柄表示装置41に抽選結果信号を出力する。そして、主制御部91は、当該抽選に当選した(例えば、特別図柄表示装置41が7の数字を表示した)場合には、大入賞駆動部214に開放信号を出力するため、大入賞口211が開放される。
なお、本実施形態においては、当該抽選の当選確率が略10〜15%となるように設定されている。そして、開放された大入賞口211に遊技球が入球すると、大入賞検出部212が該入球を検出するため、該検出信号が主制御部91に入力される。また、主制御部91が払出装置60に払出信号を出力するため、払出装置60が所定数(例えば8〜13個)の賞球を払い出す。
その後、大入賞検出部212が所定数(例えば7〜8個)の入球を検出すると、主制御部91が大入賞駆動部214に閉塞信号を出力するため、大入賞口211が閉塞される。このように、遊技者にとっては、始動口341に遊技球を入球し、大入賞口211を開放する状態が、一番有利な遊技状態である。
ところで、3段目のステージ33に導入された遊技球が、一方の排出口332、即ち、ゲート322を通過すると、ゲート検出部337が該通過を検出するため、該検出信号が主制御部91に入力される。すると、主制御部91は、SC入口353を開放するか否かの抽選を行う。
具体的には、主制御部91は、抽選に用いる乱数値(例えば、0〜65535のうち一つの数字)を取得し、その抽選結果を普通図柄表示装置42に表示させるために、普通図柄表示装置42に抽選結果信号を出力する。そして、主制御部91は、当該抽選に当選した(例えば、普通図柄表示装置42が7の数字を表示した)場合には、SC入口駆動部362に開放信号を出力するため、図6(b)に示すように、SC入口353が開放される。
このように、SC入口353が開放されると、1〜3段目のステージ31,32,33を通過することなく、SC入口353を介して、4段目のステージ34に遊技球を入球することができる。なお、本実施形態においては、当該抽選の当選確率が略100%(=65534/65536)となるように設定されている。その後、SC入口検出部355が所定数(例えば7個)の入球を検出すると、主制御部91がSC駆動部362に閉塞信号を出力するため、SC入口353が閉塞される。
なお、遊技球が一般入賞口221に入球すると、一般入賞検出部222が該入球を検出するため、該検出信号が主制御部91に入力される。そして、主制御部91が払出装置60に払出信号を出力するため、払出装置60が所定数(例えば3個)の賞球を払い出す。
また、大入賞検出部212、一般入賞検出部222、始動口検出部346、及び入賞口検出部347が入球を検出すると、該検出信号が主制御部91に入力され、さらに、主制御部91が該検出信号を副制御部92に出力するため、該検出信号が副制御部92に入力される。そして、副制御部92がランプ7やスピーカ8に出力信号を出力するため、ランプ7が点灯し、スピーカ8が音声を出力する。
加えて、遊技球が第1〜3段目のステージ31,32,33の導入口311,321,331に入球すると、第1〜3導入口検出部316,326,336が該入球を検出するため、該検出信号が副制御部92に入力される。そして、副制御部92がランプ7やスピーカ8に出力信号を出力するため、ランプ7が点灯し、スピーカ8が音声を出力する。
以上より、本実施形態に係る遊技機によれば、開閉手段36がSC入口353を開放すると、振分装置30の外部の遊技球がSC入口353に入球できる。そして、SC入口353に入球された遊技球は、4段目のステージ34に導入される。これにより、SC入口353を介して導入された遊技球が始動口341に入球する確率は、入口351を介して導入された遊技球が始動口341に入球する確率よりも高くなる。
具体的には、入口351を介して導入された遊技球が始動口341に入球する確率が1/81(=1/3×1/3×1/3×1/3)であるのに対して、SC入口353を介して導入された遊技球が始動口341に入球する確率は、1/3である。したがって、振分装置30に導入された遊技球が始動口341に入球する確率を変化させることができるため、興趣性を向上させることができる。
また、本実施形態に係る遊技機によれば、3段目のステージ33と最下段である4段目
のステージ34との間に、SC入口353が配置されているため、始動口341がある4段目のステージ34とSC入口353とが近傍の位置に配置されていることになる。これにより、SC入口353が開放された際には、4段目のステージ34と、SC入口353とに、遊技者の視点を集中させることができる。
具体的には、4段目のステージ34とSC入口353とが遊技者の略同じ視点の位置に配置されていることになるため、SC入口353が開放された際には、4段目のステージ34で遊技球が始動口341に入球するか否かと、遊技球がSC入口353に入球するか否かとに、遊技者の興味が集中する。したがって、遊技者の視点が移動するのを抑制することができる。
また、本実施形態に係る遊技機によれば、遊技球がゲート332を通過すると、制御部9は、遊技球のゲート通過を検出したことを条件として、SC入口353を開放するか否かの抽選を実行する。そして、制御部9で実行した当該抽選で当選すると、SC入口353が開放される。
また、ゲート332が3段目のステージ33に設けられており、遊技球がゲート332を通過するのは困難である一方、SC入口353を開放するか否かの抽選の当選確率が略100%に設定されている。したがって、遊技球がゲート332を通過しさえすればSC入口353が容易に開放される遊技機を実現している。
また、本実施形態に係る遊技機によれば、3段目のステージ33の排出口332がゲート332を兼ねているため、入口351から振分装置30に入球した遊技球は始動口341に至らなくとも、ゲート332を通過する可能性があり、しかも、遊技球のゲート通過を検出したことを条件として実行される抽選に当選した場合には、SC入口353が開放されることになる。
即ち、SC入口353が閉塞されている際に、始動口341への入球を得るためには、入口351への入球が必須条件となり、また、SC入口353を開放させて始動口341への入球を容易にすべく、遊技球のゲート332の通過を得るためにも、入口351の入球が必須条件となる。したがって、遊技者の意識を入口351への入球に集中させることが可能となる。
次に、本発明に係る遊技機における第2の実施形態について、図7〜図11を参酌して説明する。なお、図7〜図11において、図1〜図6の符号と同一の符号を付した部分は、第1実施形態と同一の構成又は要素を表す。
本実施形態に係る遊技機は、図7〜図9に示すように、第1実施形態に係る遊技機に対して、大入賞部210の構成と、ゲート部24が振分装置30の外部に配置されている構成と、主制御部93の構成とで相違する。したがって、本実施形態に係る遊技機においては、3段目のステージ33の一方の排出口322は、ゲートを兼ねておらず、単に、入球した遊技球を振分装置30の外部に排出するための入球口である。
大入賞部210は、大入賞口211を複数の領域に区画すべく、板状の区画部215,215を備えている。なお、大入賞部210は、第1実施形態に係る大入賞部21と同様に、大入賞検出部212と、大入賞開閉部213と、大入賞駆動部214とを備えている。
大入賞口211は、区画部215,215に区画されることにより、中央部に配置される特定の領域(以下「Vゾーン」という)211aと、Vゾーン211aの両側に配置される所定の領域(以下「一般ゾーン」という)211b,211bとを備えている。そして、Vゾーン211aは、大入賞口211に入球する遊技球の内、略10%の遊技球が入球するように、大きさが設定されてなる。
大入賞検出部212は、Vゾーン211aに入球した遊技球を検出するVゾーン検出部212aを備えている。また、大入賞検出部212は、各一般ゾーン211bに入球した遊技球を検出する一般ゾーン検出部212bを備えている。
ゲート部24は、遊技球が通過可能なゲート241と、ゲート241を通過した遊技球を検出するゲート検出部242とを備える。そして、ゲート部24は、振分装置30の他方側に配置されている。また、遊技球がゲート241を通過した際に、制御部90がSC入口353を開放するか否かの抽選を行う。
主制御部93は、遊技球が始動口341に入球した際に、大入賞口211を開放するか否かの抽選(大入賞口開放抽選)を行う大入賞口開放抽選手段931と、遊技球がゲート241を通過した際に、SC入口353を開放するか否かの抽選(SC入口開放抽選)を行うSC入口開放抽選手段932とを備える。なお、SC入口開放抽選手段932は、遊技球がVゾーン211aに入球し、大当たり遊技が実行された後の所定回数の抽選において、遊技球がVゾーン211aに入球する前よりも当選確率が上がるように構成されている。
そして、主制御部93は、SC入口開放抽選手段932の当選確率が上がる回数(高確率回数)Nを設定する抽選(高確率回数抽選)を行う高確率回数抽選手段933を備える。さらに、主制御部93は、高確率回数Nをカウント(記憶)する高確率回数カウンタ934を備える。
そして、主制御部93の入力側には、大入賞検出部212(Vゾーン検出部212a及び一般ゾーン検出部212b)と、ゲート検出部242と、始動口検出部346と、入賞口検出部347とが接続されている。また、主制御部93の出力側には、大入賞駆動部214と、SC入口駆動部362と、特別図柄表示装置41と、普通図柄表示装置42と、払出装置60と、副制御部92とが接続されている。
大入賞口開放抽選手段931は、抽選に用いる乱数値(例えば、0〜65535)を発生させる乱数発生部931aと、乱数値から一つの値を取得して記憶する乱数記憶部931bと、取得値と結果との相対表を記憶している情報記憶部931cと、乱数記憶部931bの取得値と情報記憶部931cの相対表とに基づいて結果を判定する抽選判定部931dとを備える。なお、本実施形態において、大入賞口開放抽選手段931は、当選確率が略100%(=65534/65536)となるように設定されている。
SC入口開放抽選手段932は、抽選に用いる乱数値を発生させる乱数発生部932aと、乱数値から一つの値を取得して記憶する乱数記憶部932bと、取得値と結果との相対表を記憶している情報記憶部932cと、乱数記憶部932bの取得値と情報記憶部932cの相対表とに基づいて結果を判定する抽選判定部932dとを備える。そして、該情報記憶部932cは、二つの抽選テーブルを記憶しており、一方の抽選テーブル(高確率抽選テーブル)の方が他方の抽選テーブル(低確率抽選テーブル)よりも当選確率が高くなるように設定されている。
なお、本実施形態において、SC入口開放抽選手段932は、高確率抽選テーブルを用いたときの抽選(高確率抽選)の当選確率が略100%(=65534/65536)となるように設定されていると共に、低確率抽選テーブルを用いたときの抽選(低確率抽選)の当選確率が略0%(=1/65536)となるように設定されている。
高確率回数抽選手段933は、抽選に用いる乱数値を発生させる乱数発生部933aと、乱数値から一つの値を取得して記憶する乱数記憶部933bと、取得値と結果(高確率回数N)との相対表を記憶している情報記憶部933cと、乱数記憶部933bの取得値と情報記憶部933cの相対表とに基づいて結果を判定する抽選判定部933dと、判定された高確率回数Nを記憶(保持)する回数記憶部933eとを備える。
なお、本実施形態において、高確率回数抽選手段933は、図9(b)に示すように、高確率回数Nが100回(当たりA)となる確率が10%、高確率回数Nが10回(当たりB)となる確率が20%、高確率回数Nが3回(当たりC)となる確率が50%、高確率回数Nが0回(当たりD:実質的にはずれ)となる確率が20%となるように設定されている。
本実施形態に係る遊技機の構成については以上の通りであり、次に、本実施形態に係る遊技機の制御について、図10及び図11を参酌して説明する。
はじめに、始動口入球処理について図10を参酌して説明する。まず、ステップ101において、遊技球が振分装置30の始動口341に入球した場合には、始動口検出部346が当該入球を検出するため、ステップ102に進む一方、始動口検出部346が入球を検出しない場合には、ステップ101に戻る。そして、ステップ102において、大入賞口開放抽選手段931が大入賞口開放抽選を行い、当該抽選に当選した場合は、ステップ104に進む一方、落選した場合には、ステップ101に戻る(ステップ103)。
ステップ104において、高確率回数抽選手段933が高確率回数抽選を行うと、高確率回数抽選手段933(回数記憶部933e)が高確率回数の抽選結果Mを保持する(ステップ105)。その後、大入賞駆動部214が駆動されることで、大入賞口211が1.8秒間開放され(ステップ106)、ステップ107に進む。
ステップ107においては、ステップ106で大入賞口211が開放された際に、遊技球がVゾーン211aに入球した場合には、Vゾーン検出部212aが入球を検出するため、ステップ108に進み、大当たり遊技が行われる一方、Vゾーン検出部212aが入球を検出しない場合には、ステップ110に進む。
なお、本実施形態においては、大当たり遊技は、大入賞口211が30秒間開放されるか又は大入賞口211へ8つの遊技球が入球するかの内、早い方を1ラウンドとし、それを15ラウンド繰り返すように設定されている。また、遊技球が大入賞口211に1つ入球するのに対して、払出装置60が所定数(例えば13個)の賞球を払い出すように設定されている。
そして、ステップ108に進んだ場合には、大当たり遊技が完了すると、高確率回数カウンタ934の高確率回数Nが、高確率回数抽選手段933で保持されていた高確率回数の抽選結果Mに上書きされ(ステップ109)、その後、ステップ101に戻る。
また、ステップ110に進んだ場合には、高確率回数抽選手段933で保持されていた高確率回数の抽選結果Mがクリアされ、ステップ111に進む。そして、ステップ111において、高確率回数カウンタ934の高確率回数Nが存在する場合には、高確率回数Nを1回減算した(ステップ112)後に、ステップ101に戻る一方、高確率回数カウンタ934の高確率回数Nが存在しない場合には、ステップ101に戻る。
次に、ゲート通過処理について図11を参酌して説明する。まず、ステップ201において、遊技球がゲート241を通過した場合には、ゲート検出部242が遊技球の通過を検出するため、ステップ202に進む一方、ゲート検出部242が遊技球の通過を検出しない場合には、ステップ201に戻る。そして、ステップ202において、高確率回数Nが存在する場合には、ステップ203に進む一方、高確率回数Nが存在しない場合には、ステップ206に進む。
ステップ203に進んだ場合には、SC入口開放抽選手段932が高確率抽選を行い、ステップ204に進む。そして、ステップ204において、高確率抽選に当選した場合は、SC入口駆動部362が駆動されることで、1.5秒間の開放を0.5秒間のインターバルをおいて3回繰り返すように、SC入口353が開放され(ステップ205)、その後、ステップ201に戻る。なお、ステップ204において、高確率抽選に落選した場合は、SC入口353が開放されることなく、ステップ201に戻る。
また、ステップ206に進んだ場合には、SC入口開放抽選手段932が低確率抽選を行い、ステップ207に進む。そして、ステップ207において、低確率抽選に落選した場合は、SC入口353が開放されることなく、ステップ201に戻る。なお、ステップ207において、低確率抽選に当選した場合は、SC入口駆動部362が駆動されることで、SC入口353が0.5秒間開放され(ステップ208)、その後、ステップ201に戻る。
以上より、本実施形態に係る遊技機によれば、遊技球を始動口341に入球し、該入球により行われる大入賞口開放抽選(ステップ102)で当選し、しかも、遊技球をVゾーン211aに入球することで、大当たり遊技(ステップ108)が実現できる。さらに、始動口341の入球により行われる高確率回数抽選(ステップ104)で当選していると、Vゾーン211aに遊技球が入球することにより、SC入口開放抽選の当選確率が高確率に移行される。
これにより、SC入口353の開放が容易となり、それに伴って、始動口341への入球が容易となる。この結果、大入賞口211が頻繁に開放されることとなり、この開放中にVゾーン211aへ入球させることができれば、大当たり遊技により多くの出玉が得られる。さらに、大当たり遊技終了後、高確率回数Nに比較的大きな値が設定された場合には、高確率回数Nが0になる前に次の大当たりを引き当てる可能性が高まる。
なお、本発明に係る遊技機は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。また、上記した複数の実施形態の各構成や各方法等を任意に採用して組み合わせてもよく(1つの実施形態に係る各構成や各方法等を他の実施形態に係る構成や方法等に適用してもよく)、さらに、下記する各種の変更例に係る構成や方法等を任意に選択して、上記した実施形態に係る構成や方法等に採用してもよいことは勿論である。
例えば、上記第1実施形態に係る遊技機においては、ゲート332が振分装置30の内部であって、3段目のステージ33の排出口332である構成を説明したが、斯かる構成に限られない。具体的には、ゲートは、各ステージ31,32,33の導入口311,321,321や排出口312,313,322,323,333である構成でもよく、また、ゲートは、4段目のステージ34の始動口341や入賞口342,343である構成でもよい。
また、上記実施形態に係る遊技機においては、遊技球が始動口341に入球することで、制御部9が大入賞口211を開放するか否かの抽選を行い、該抽選で当選した場合にのみ、制御部9を介して、大入賞口211が開放される構成を説明したが、斯かる構成に限られない。例えば、遊技球が始動口341に入球することで、制御部9を介して、抽選をすることなく、大入賞口211が必ず開放される構成でもよい。
また、上記各実施形態に係る遊技機においては、4段目のステージ34、即ち、最終段ステージ34に配された1つの入球口341を始動口とする構成を説明したが、斯かる構成に限られない。例えば、図12に示すように、最下段ステージ34に配された1つの入球口341に入った球が、振分装置30の外部で且つ遊技盤4の前方側(表側)に配された始動口25に排出される構成でもよい。
具体的には、図12に示す遊技機においては、本体35の下部で且つ中央部に振分装置出口357が配設され、最下段ステージ34に配された1つの入球口341に入った遊技球が、始動口排出路344を介して、振分装置出口357から排出される。そして、振分装置出口357から排出された遊技球が必ず入球するように、振分装置出口357の直下に始動口25が配設されている。
斯かる構成によれば、入球口341に入球した遊技球が振分装置30の外部で且つ遊技盤4の前方側(表側)の振分装置出口357から排出されることで、遊技球が始動口25に入球したことを遊技者に確実に認識させることができる。そして、始動口25に遊技球が入球することで、制御部9が大入賞口211を開放するか否かの抽選を行う。
また、上記実施形態に係る遊技機においては、SC入口353が本体35の他方側(遊技盤に対面した場合の左側)の側部に配置される構成を説明したが、斯かる構成に限られない。例えば、図13に示すように、SC入口70は、本体35の外部に配置される構成でもよい。斯かる構成においては、遊技機は、図13(a)に示すようにSC入口70を閉塞し且つ図13(b)に示すようにSC入口70を開放する開閉手段71と、SC入口70に入球した遊技球を振分装置30に案内する案内手段72とを備える。
また、上記実施形態に係る遊技機においては、SC入口353が3段目のステージ33と4段目のステージ34との間に配置され、SC入口353を介して、4段目のステージ34に遊技球が導入される構成を説明したが、斯かる構成に限られない。例えば、SC入口は、1段目のステージ31と2段目のステージ32との間に配置され、2段目のステージ32に遊技球を導入する構成でもよく、また、2段目のステージ32と3段目のステージ33との間に配置され、3段目のステージ33に遊技球を導入する構成でもよい。
また、上記実施形態に係る遊技機においては、1段目〜3段目のステージ31,32,33は、導入口311(321,331)を一つ備えると共に、排出口312,313(322,323,332,333)を二つ備える構成を説明したが、斯かる構成に限られない。例えば、1段目〜3段目のステージは、導入口を二つ以上備える構成でもよく、また、排出口を一つ又は三つ以上備える構成でもよく、さらには、各ステージで、導入口や排出口の数が異なる構成でもよい。
また、上記実施形態に係る遊技機においては、最下段(4段目)のステージ34が入球可能な口(始動口341、入賞口342,343)を三つ備える構成を説明したが、斯かる構成に限られない。例えば、最下段のステージは、入球可能な口を一つ備える構成でもよく、また、二つ備える構成でもよく、さらには、四つ以上備える構成でもよい。
また、上記実施形態に係る遊技機においては、最下段(4段目)のステージ34に設けられる所望の入球口(始動口341)に入球することで、大入賞口211が開放される構成を説明したが、斯かる構成に限られない。例えば、最下段のステージに設けられる所望の入球口に入球することで、賞球が払い出される構成でもよく、要するに、所望の入球口に遊技球が入球することで、遊技者を有利な状態にさせる構成であればよい。
また、上記実施形態に係る遊技機においては、ステージ31,32,33,34が上下方向で四つ並設される構成を説明したが、斯かる構成に限られない。例えば、ステージは、上下方向で、二つ、三つ、五つ以上並設される構成でもよい。
また、上記実施形態に係る遊技機においては、複数のステージ31,32,33,34が上下方向に沿って整列される構成を説明したが、斯かる構成に限られない。例えば、複数のステージは、ジグザグに配列される構成でもよく、また、上下方向に対して傾斜して配列される構成でもよい。
また、上記実施形態に係る遊技機においては、制御部9が行う抽選に当選することで、SC開閉部361が所定角度だけ揺動(回動)することにより、SC入口353が開放される構成を説明したが、斯かる構成に限られない。例えば、制御部9が行う抽選に当選した種類に応じて、SC開閉部361の揺動角度(回動角度)や開放時間を変更する構成でもよい。
また、上記実施形態に係る遊技機においては、制御部9が行う抽選に当選することで、SC入口353が開放される構成を説明したが、斯かる構成に限られない。例えば、SC入口353は、所定の入球口に遊技球が入球されることで必ず開放される構成でもよい。