JP2013080162A - ミラーユニットおよび撮像装置 - Google Patents

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Kengo Mizui
研吾 水井
Yoshiki Ichikawa
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Abstract

【課題】クイックリターンミラーを迅速に停止させる。
【解決手段】ミラーユニットであって、観察位置と撮影位置との間を往復回動するミラー部材と、予め定められたカムプロファイルを有し、ミラー部材の回動に連れ回るカム部材と、カムプロファイルに押し当てられたカムフォロアを有し、カムプロファイルに基づいて、カムフォロアによりカム部材に直接に制動力を与えることにより、ミラー部材の回動を制動する制動部材とを備える。上記ミラーユニットにおいて、カムフォロアは、カムの回動に抗する力をカムプロファイルに作用させてもよい。
【選択図】図7

Description

本発明はミラーユニットおよび撮像装置に関する。
クイックリターンミラーに摩擦による制動力を作用させて、停止に伴って生じる振動を低減することが提案されている(特許文献1参照)。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開平09−303437号公報
制動力により振動を低減する構造は、部品点数が多く大型化しがちであると共に、振動を抑制してミラーを迅速に停止させる効果が十分ではなかった。
本発明の第一態様として、観察位置と撮影位置との間を往復回動するミラー部材と、予め定められたカムプロファイルを有し、ミラー部材の回動に連れ回るカム部材と、カムプロファイルに押し当てられたカムフォロアを有し、カムプロファイルに基づいて、カムフォロアによりカム部材に直接に制動力を与えることにより、ミラー部材の回動を制動する制動部材とを備えるミラーユニットが提供される。
本発明の第二態様として、上記ミラーユニットと、ミラー部材が撮影位置にある場合に、ミラーユニットを通じて入射した被写体光束が結ぶ像を撮像する撮像部とを備える撮像装置が提供される。
上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。これら特徴群のサブコンビネーションもまた発明となり得る。
一眼レフカメラ100の模式的断面図である。 一眼レフカメラ100の模式的断面図である。 ミラーユニット400の模式的斜視図である。 制動機構501の構造を示す模式図である。 制動機構501の動作を示す模式図である。 制動機構501の動作を示す模式図である。 制動機構501の動作を示す模式図である。 制動機構501の動作を示す模式図である。 制動機構501における制動力の変化を示すグラフである。 制動機構502の構造を示す模式図である。 制動機構502の動作を示す模式図である。 ミラーユニット400の模式的斜視図である。 制動機構503の構造を示す模式図である。 制動機構503の動作を示す模式図である。 制動機構503の動作を示す模式図である。 制動機構503の動作を示す模式図である。 制動機構503の動作を示す模式図である。 制動機構503における制動力の変化を示すグラフである。 制動機構504の構造を示す模式図である。 制動機構504の動作を示す模式図である。 制動機構504の動作を示す模式図である。 制動機構504の動作を示す模式図である。 制動機構504の動作を示す模式図である。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、下記の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。下記の実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、一眼レフカメラ100の模式的断面図である。一眼レフカメラ100は、レンズユニット200およびカメラボディ300を含む。
レンズユニット200は、固定筒210、レンズ220、230、240、鏡筒CPU250およびレンズマウント260を有する。固定筒210の一端は、カメラボディ300のボディマウント360とレンズマウント260の嵌合により、カメラボディ300に対して結合される。
レンズマウント260およびボディマウント360の結合は特定の操作により解除できる。これにより、カメラボディ300には、同じ規格のレンズマウント260を有する他のレンズユニット200を装着できる。
レンズ220、230、240は、固定筒210の内側において光軸Xに沿って配列されて光学系を形成する。レンズ220、230、240の一部または全部は、光軸Xに沿って移動させることができる。これにより、光学系の焦点距離または焦点位置を変化させることができる。
鏡筒CPU250は、レンズユニット200自体の制御を司ると共に、カメラボディ300の本体CPU322との通信も担う。これにより、カメラボディ300に装着されたレンズユニット200は、カメラボディ300と連携して動作する。
カメラボディ300において、レンズユニット200に対してボディマウント360反対側にはミラーユニット400が配される。ミラーユニット400の上方にはフォーカシングスクリーン346が水平に配される。
フォーカシングスクリーン346の更に上方にはペンタプリズム344が、ペンタプリズム344の後方にはファインダ光学系342が、それぞれ配される。ファインダ光学系342の後端は、カメラボディ300の背面にファインダ340として露出する。
カメラボディ300において、ミラーユニット400の後方には、フォーカルプレンシャッタ380、光学フィルタ372および撮像素子370が順次配される。フォーカルプレンシャッタ380は開閉して、撮像素子370に入射する被写体光束を導入または遮断する。
光学フィルタ372は、撮像素子370の直前に設置され、撮像素子370に入射する被写体光束から赤外線および紫外線を除去する。また、光学フィルタ372は、撮像素子370の表面を保護する保護ガラスとしても機能する。
また、光学フィルタ372は、被写体光束の空間周波数を減じる。即ち、光学フィルタ372は、撮像素子370のナイキスト周波数を越える空間周波数を有する被写体光束が入射した場合に、ローパスフィルタとしてモアレの発生を抑制する。
光学フィルタ372の背後に配される撮像素子370は、CCDセンサ、CMOSセンサなどの光電変換素子により形成される。撮像素子370の更に背後には、主基板320、背面表示部330が順次配される。主基板320には、本体CPU322および画像処理部324が実装される。背面表示部330は、液晶表示板等により形成され、カメラボディ300の背面に露出する。
ミラーユニット400は、メインミラー保持枠410およびメインミラー420を有する。メインミラー保持枠410は、メインミラー420を保持しつつ、メインミラー回動軸430により軸支される。
ミラーユニット400は、サブミラー保持枠450およびサブミラー460も有する。サブミラー保持枠450は、サブミラー460を保持しつつ、サブミラー回動軸470によりメインミラー保持枠410から軸支される。
よって、サブミラー460は、メインミラー保持枠410に対して回動する。また、メインミラー保持枠410が回動した場合は、サブミラー460およびサブミラー保持枠450もメインミラー保持枠410と共に移動する。
図示のミラーユニット400において、メインミラー保持枠410の前端が降下して位置決めピン440に当接している。これにより、メインミラー420は、被写体光束の光軸Xを斜めに横切る観察位置に位置決めされる。
観察位置にあるメインミラー420に入射した被写体光の一部は、メインミラー420の一部に形成されたハーフミラー領域を透過してサブミラー460に入射する。サブミラー460に入射した被写体光の一部は、合焦光学系390に向かって反射され、やがて、焦点検出センサ392に入射する。
焦点検出センサ392は、レンズユニット200の光学系におけるデフォーカス量を検出して、本体CPU322に通知する。本体CPU322は、鏡筒CPU250と通信して、検知されたデフォーカス量を打ち消すように、レンズ220、230、240のいずれかを移動させる。こうして、レンズユニット200は、撮像素子370の撮像面に被写体像を結ぶ。
また、観察位置にあるメインミラー420は、被写体光束の大半を反射してフォーカシングスクリーン346に導く。フォーカシングスクリーン346は、撮像素子370の撮像面と光学的に共役な位置にあり、レンズユニット200の光学系が形成する被写体像を可視化する。
フォーカシングスクリーン346に結ばれた被写体像は、ペンタプリズム344およびファインダ光学系342を通じてファインダ340から観察される。ペンタプリズム344を通じた被写体像は、ファインダ340から正立正像として観察される。
また、ペンタプリズム344から射出される被写体光束の一部は、ファインダ光学系342の上方に配された測光センサ350に受光される。カメラボディ300のレリーズボタンが半押し状態になると、測光センサ350は、受光した入射光束の一部から被写体輝度を検出する。
本体CPU322は、検出された被写体輝度に応じて、絞り値、シャッタ速度、ISO感度等の撮像条件を算出する。これにより、一眼レフカメラ100は、適切な撮影条件で被写体を撮影できる状態になる。
図2は、一眼レフカメラ100の模式的断面図である。図2は、カメラボディ300において、メインミラー420が撮影位置に回動した状態を示す。図1と共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
一眼レフカメラ100のレリーズボタンが全押し状態になると、メインミラー420は、図中で時計回りに回動して、略水平な撮影位置に移動する。メインミラー420が撮影位置に向かって回動した場合、メインミラー保持枠410は、ストッパ480に前端上面を当接させる。これにより、メインミラー420は被写体光束の光路から退避する。
レリーズボタンが全押し状態になると、サブミラー保持枠450も、メインミラー保持枠410と共に上昇し、且つ、サブミラー回動軸470の回りに回動して略水平になる。これにより、サブミラー460も、被写体光束の光路から退避する。
こうして、ミラーユニット400において、メインミラー420およびサブミラー460は、被写体光束の光路から退避して撮影位置に移動する。続いて、レリーズボタンが全押し状態になったカメラボディ300においては、フォーカルプレンシャッタ380が開く。これにより、レンズユニット200から入射した入射光束は、光学フィルタ372を通過して撮像素子370に受光される。
撮像素子370は、受光した被写体光束を電気信号に変換して出力する。撮像素子370から出力された電気信号は画像処理部324において画像データに変換される。画像処理部324において生成された画像データは、フラッシュメモリ等の二次記録媒体に画像ファイルとして保存される。
こうして撮影が完了すると、フォーカルプレンシャッタ380が閉じ、メインミラー420およびサブミラー460は再び観察位置に復帰する。このように、一眼レフカメラ100において、メインミラー420およびサブミラー460は、撮影毎に往復回動を繰り返す。
図3は、ミラーユニット400の模式的な斜視図である。図1と共通な要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。また、図面を簡潔にする目的で、メインミラー保持枠410の図示は省いた。
ミラーユニット400は、レンズ240の後方、ペンタプリズム344の下方に配される。ミラーユニット400は、メインミラー回動軸430により、メインミラー420を軸支する。また、メインミラー420の図中左側面からは、メインミラー回動軸430と平行に、駆動ピン490が突出する。駆動ピン490は、ミラーユニット400の外側まで延在する。
駆動ピン490が突出する側において、ミラーユニット400の側方には、ミラーダウンばね492と駆動モータ560が配される。ミラーダウンばね492は、一端をミラーユニット400に対して固定され、他端をメインミラー420に接続することによりメインミラー420を観察位置に付勢している。なお、ミラーダウンばね492は、コイルばねであっても捩じりばねであっても、更に他の形状の弾性体であっても差し支えない。
駆動モータ560は、駆動レバー562を回動させて駆動ピン490を上昇させる。これにより、ミラーダウンばね492の復元力に抗して、メインミラー420は、観察位置から撮影位置に向かって回動する。
撮影位置に到達した後、駆動モータ560の回転方向を反転させた場合、駆動モータ560は、駆動レバー562を観察位置から撮影位置への退避時とは逆向きに回動させて駆動ピン490を降下させる。これにより、ミラーダウンばね492の復元力に従って、メインミラー420は、撮影位置から観察位置に向かって回動する。
観察位置においてメインミラー420は、ミラーダウンばね492の復元力により位置決めピン440に押し付けられて停止し、観察位置に位置決めされる。また、サブミラー460は、メインミラー420の回動に伴って動作するリンク機構により、メインミラー420に対して回動する。また、駆動レバー562の回動は、モータの他、ばねの付勢力を用いた駆動機構とすることもできる。
更に、ミラーユニット400は、駆動ピン490が配された側部と反対側の側部に、制動機構501を有する。制動機構501は、カム部材520、レバーばね530および制動レバー540を含む。
カム部材520は、メインミラー回動軸430に対して固定され、メインミラー420と共に、メインミラー回動軸430の回りを回動する。セクタ状のカム部材520において、メインミラー回動軸430から遠い側の周面には、カムプロファイル524が形成される。カム部材520の下方には、制動レバー540が配される。
制動レバー540の一端は、メインミラー回動軸430と平行なレバー回動軸542により、ミラーユニット400に対して回動自在に軸支される。制動レバー540が回動した場合に変位する制動レバー540の他端は、カム部材520のカムプロファイル524に当接するカムフォロア550を回転自在に支持する。カムフォロア550は、レバー回動軸542と平行な回転軸を有する。
更に、レバーばね530の一端は、ミラーユニット400に対して固定される。レバーばね530の他端は、制動レバー540に結合される。レバーばね530は、短縮する方向に復元力を生じている。これにより、制動レバー540は、図中で反時計回りに付勢され、カムフォロア550を、カムプロファイル524に向かって押し付ける。
図4は、制動機構501の構造を模式的に示す図である。図3と共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。なお、以下の図においては、図面の表示が煩雑になることを避ける目的で、カム部材520、制動レバー540等について、点線による陰線処理表現を省いた。
観察位置にあるメインミラー420をミラーユニット400の側方から見た場合、メインミラー420は、先端近傍において位置決めピン440に当接している。これにより、メインミラー420は予め定められた位置と傾斜で観察位置に位置決めされる。
カム部材520は、全体として略扇形の形状を有して、メインミラー420の往復回動に連れ従って回動する。カムプロファイル524は、全体として、メインミラー回動軸430を中心とする円弧Aに沿って形成される。カムプロファイル524は、両端近傍において、カム部材520の径を増大させる一対の隆起部を有する。メインミラー420が観察位置にある場合、カムフォロア550は、カムプロファイル524の端部近傍に当接している。
ここで、カムフォロア550は、カムプロファイル524の隆起部を上る面に当接しており、レバーばね530の復元力によりカムプロファイル524に押し付けられている。よって、カムフォロア550からカムプロファイル524に作用する図中白抜きの矢印P11で方向を示す力は、メインミラー回動軸430に対して図中右側に向かう。これにより、レバーばね530の復元力は、制動レバー540およびカム部材520を通じて、メインミラー420を図中反時計回りに回動させる方向に作用する。
更に、ミラーダウンばね492の復元力は、メインミラー420に対して図中に矢印Fで示す方向に作用する。よって、図4に示す状態では、メインミラー420の下端は、ミラーダウンばね492の復元力とレバーばね530の復元力との協働により位置決めピン440に当接する方向に付勢され、観察位置に安定的に位置決めされる。
図5は、制動機構501の動作を模式的に示す図であり、図中に点線の矢印M12で方向を示すように、メインミラー420が観察位置から撮影位置に向かって回動し始めた様子を示す。図4と共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
メインミラー420を撮影位置に向かって回動させる場合、駆動モータ560により回動された駆動レバー562が、メインミラー420の駆動ピン490を上昇させる。このとき、図中に実線の矢印Fで方向を示すように、駆動ピン490には図中上向きの力が作用し、メインミラー420は、メインミラー回動軸430の回りを、ミラーダウンばね492の復元力に抗して回動する。
メインミラー420が図中反時計回りに回動し始めると、カム部材520はメインミラー420に連れ従って、メインミラー回動軸430の回りを図中時計回りに回動する。これにより、カムフォロア550のカムプロファイル524に対する当接位置は、カムプロファイル524の隆起の頂点を乗り越えた他の斜面に移動する。
ここで、カムフォロア550は、カムプロファイル524の隆起部を下る面に当接しており、レバーばね530の復元力によりカムプロファイル524に押し付けられている。よって、カムフォロア550からカムプロファイル524に作用する図中白抜きの矢印P12で方向を示す力は、メインミラー回動軸430に対して図中左側に向かう。これにより、レバーばね530の復元力は、制動レバー540およびカム部材520を通じて、メインミラー420を図中時計回りに回動させる方向に作用する。
このように、観察位置から撮影位置へのメインミラー420の回動初期には、レバーばね530の復元力が、メインミラー420の回動を助ける方向に作用する。この状態は、カムフォロア550が、カムプロファイル524の隆起部を下り切るまで継続する。
なお、カムフォロア550は、円筒状の周面の中心を回転軸にして回転可能に制動レバー540から軸支される。よって、カム部材520が回動する場合は、カムフォロア550が回転して、カムプロファイル524に対する摺動抵抗の発生を抑制する。
図6は、制動機構501の動作を模式的に示す図であり、図中に点線の矢印M13で方向を示すように、図5に示した状態に続いてメインミラー420が更に回動して観察位置と撮影位置の中間に達した状態を示す。図4および図5と共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
ここで、カムフォロア550は、カムプロファイル524のうちメインミラー回動軸430を中心とする円弧Aに略倣った形状を有する部分に当接しており、レバーばね530の復元力によりカムプロファイル524に押し付けられている。よって、カムフォロア550からカムプロファイル524に作用する図中白抜きの矢印P13で方向を示す力は、メインミラー回動軸430に向かう。これにより、レバーばね530の復元力は、メインミラー420の回動を助ける方向にも、妨げる方向にも作用しない。よって、メインミラー420は、駆動モータ560の駆動力により、メインミラー回動軸430の回りを回動する。
図7は、制動機構501の動作を模式的に示す図であり、図中に点線の矢印M14で方向を示すように、図6に示した状態に続いてメインミラー420が更に回動して、観察位置から撮影位置に向かう回動の後半に達した状態を示す。図4、図5および図6と共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
ここで、カムフォロア550は、カムプロファイル524の隆起部を上る面に当接しており、レバーばね530の復元力によりカムプロファイル524に押し付けられている。よって、カムフォロア550からカムプロファイル524に作用する図中白抜きの矢印P14で方向を示す力は、メインミラー回動軸430に対して図中左側に向かう。これにより、レバーばね530の復元力は、制動レバー540およびカム部材520を通じて、メインミラー420を図中反時計回りに回動させる方向に作用する。
このように、観察位置から撮影位置へのメインミラー420の回動後期には、レバーばね530の復元力が、メインミラー420の回動を妨げる方向に作用する。これにより、メインミラー420の回動が制動される。この状態は、カムフォロア550が、カムプロファイル524の隆起部の頂点を通過するまで継続する。
図8は、制動機構501の状態を模式的に示す図であり、図中に点線の矢印M15で方向を示すように、図7に示した状態に続いてメインミラー420が更に回動して、撮影位置に停止した状態を示す。図4、図5、図6および図7と共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
撮影位置にあるメインミラー420をミラーユニット400の側方から見た場合、メインミラー420は、先端近傍においてストッパ480に当接している。これにより、メインミラー420は略水平に撮影位置に位置決めされる。メインミラー420が撮影位置にある場合、カムフォロア550は、カムプロファイル524の端部近傍に当接している。
ここで、カムフォロア550は、カムプロファイル524の隆起部を越えて下る面に当接しており、レバーばね530の復元力によりカムプロファイル524に押し付けられている。よって、カムフォロア550からカムプロファイル524に作用する図中白抜きの矢印P15で方向を示す力は、メインミラー回動軸430に対して図中左側に向かう。これにより、レバーばね530の復元力は、制動レバー540およびカム部材520を通じて、メインミラー420を図中時計回りに回動させる方向に作用する。
よって、図8に示す状態では、メインミラー420の下端は、レバーばね530の復元力と、駆動モータ560によってその回動位置を保持される駆動レバー562によるメカ制限との協働により、ミラーダウンばね492の復元力に抗して、ストッパ480に当接する方向に付勢され、撮影位置に安定的に位置決めされる。
図9は、制動機構501がメインミラー420に対して作用する力の変化を示すグラフである。図中に実線で示す曲線は、メインミラー420が観察位置から撮影位置に向かって回動する場合(ミラーアップする場合)の力の変化を表す。グラフの横軸は、メインミラー420の回動角度を、グラフの縦軸は、メインミラー420の回動(ミラーアップ)に抗する制動力を、それぞれ表す。
メインミラー420が観察位置に静止している場合、レバーばね530の復元力は、図4を参照して説明したように、制動レバー540およびカム部材520を通じて、メインミラー420を位置決めピン440に押し付ける方向に作用する。よって、ミラーアップする場合について考えると、観察位置にあるメインミラー420に対して、制動機構501は、正の制動力を作用させる。
メインミラー420が観察位置から撮影位置に向かって回動し始めると、カムフォロア550のカムプロファイル524に対する当接位置は、カムプロファイル524の隆起部を越えて下り始める。この場合、レバーばね530の復元力は、図5を参照して説明したように、制動レバー540およびカム部材520を通じて、回動するメインミラー420を更に回動させる負の制動力として作用する。このような負の制動力は、カムフォロア550の当接位置が、カムプロファイル524の隆起部を下り切るまで漸減しつつ継続する。
次に、カムフォロア550のカムプロファイル524に対する当接位置が、カムプロファイル524の中央付近に達すると、レバーばね530の復元力は、図6を参照して説明したように、メインミラー420に対して制動力として作用しない。ただし、カムフォロア550およびカムプロファイル524の不可避な摩擦により、制動機構501は僅かな正の制動力をメインミラー420に作用させる。
更にメインミラー420が回動して撮影位置に接近すると、カムフォロア550のカムプロファイル524に対する当接位置は、カムプロファイル524の隆起部を上り始める。この場合、レバーばね530の復元力は、図7を参照して説明したように、制動レバー540およびカム部材520を通じて、メインミラー420の回動を妨げる正の制動力として作用する。このような制動力は、カムフォロア550の当接位置が、カムプロファイル524の隆起部を上り切るまで漸増しつつ継続する。よって、メインミラー420の回動の速度は、漸増する制動力により徐々に低下する。
更に回動したメインミラー420が撮影位置に到達すると、カムフォロア550のカムプロファイル524に対する当接位置は、カムプロファイル524の隆起部を越えて再び下り始める。この場合、レバーばね530の復元力は、図8を参照して説明したように、制動レバー540およびカム部材520を通じて、メインミラー420を更に回動させる負の制動力として作用する。よって、メインミラー420は、ストッパ480に対して押し付けられる。
このように、制動機構501を備えたミラーユニット400において、ミラーアップするメインミラー420は、ストッパ480に当接して停止する前に漸増する制動力を受けて徐々に減速され、ストッパ480に対して低速で当接する。これにより、メインミラー420がストッパ480に衝突することにより生じる衝撃が緩和され、振動の発生が抑制される。よって、メインミラー420は撮影位置に迅速に停止し、一眼レフカメラ100は、撮像素子370の露光を早期に開始できる。
図9に点線で示す曲線は、メインミラー420が撮影位置から観察位置に向かって回動する場合(ミラーダウンする場合)の力の変化を表す。ここで、グラフの縦軸は、メインミラーの回動(ミラーダウン)に抗する制動力を表す。また、メインミラー420の回動に従って、制動力は図中右から左へと変化する。
ミラーダウンする場合も、制動機構501は、メインミラー420の回動角度に応じて、ミラーアップする場合と同じ方向と同じ大きさの力を発生する。しかしながら、メインミラー420の回動方向がミラーアップする場合と逆転しているので、制動機構501により生じるメインミラー420の回動に抗する制動力の正負も反転する。
即ち、メインミラー420が撮影位置に静止している場合、レバーばね530の復元力は、図8を参照して説明したように、制動レバー540およびカム部材520を通じて、メインミラー420をストッパ480に押し付ける方向に作用する。よって、ミラーダウンする場合について考えると、撮影位置にあるメインミラー420に対して、制動機構501は、正の制動力を作用させる。
メインミラー420が撮影位置から観察位置に向かって回動し始めると、カムフォロア550のカムプロファイル524に対する当接位置は、カムプロファイル524の隆起部を越えて下り始める。この場合、レバーばね530の復元力は、図7を参照して説明したように、制動レバー540およびカム部材520を通じて、回動するメインミラー420を更に回動させる負の制動力として作用する。このような負の制動力は、カムフォロア550の当接位置が、カムプロファイル524の隆起部を下り切るまで漸減しつつ継続する。
次に、カムフォロア550のカムプロファイル524に対する当接位置が、カムプロファイル524の中央付近に達すると、レバーばね530の復元力は、図6を参照して説明したように、メインミラー420に対して制動力として作用しない。ただし、カムフォロア550およびカムプロファイル524の不可避な摩擦により、制動機構501は僅かな正の制動力がメインミラー420に作用させる。
更にメインミラー420が回動して観察位置に接近すると、カムフォロア550のカムプロファイル524に対する当接位置は、カムプロファイル524の隆起部を上り始める。この場合、レバーばね530の復元力は、図5を参照して説明したように、制動レバー540およびカム部材520を通じて、メインミラー420の回動を妨げる正の制動力として作用する。このような制動力は、カムフォロア550の当接位置が、カムプロファイル524の隆起部を上り切るまで漸増しつつ継続する。よって、メインミラー420の回動の速度は、漸増する制動力により徐々に低下する。
更に回動したメインミラー420が観察位置に到達すると、カムフォロア550のカムプロファイル524に対する当接位置は、カムプロファイル524の隆起部を越えて再び下り始める。この場合、レバーばね530の復元力は、図4を参照して説明したように、制動レバー540およびカム部材520を通じて、メインミラー420を更に回動させる負の制動力として作用する。よって、メインミラー420は、位置決めピン440に対して押し付けられる。
このように、制動機構501を備えたミラーユニット400において、ミラーダウンするメインミラー420は、位置決めピン440に当接して停止する前に漸増する制動力を受けて徐々に減速され、位置決めピン440に対して低速で当接する。これにより、メインミラー420が位置決めピン440に衝突することにより生じる衝撃が緩和され、振動の発生が抑制される。よって、メインミラー420は撮影位置に迅速に停止し、一眼レフカメラ100は、合焦および測光を早期に開始できる。
図10は、制動機構502の構造を模式的に示す図である。制動機構502は、下記に説明する部分を除くと、制動機構501と同じ構造を有する。よって、制動機構501と共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
制動機構502は、メインミラー420とカム部材520との結合構造が、図8までに示した制動機構501と異なる。即ち、制動機構502において、メインミラー420とカム部材520は、メインミラー回動軸430の回りを互いに回動可能に結合される。ただし、メインミラー420とカム部材520は、結合ばね525によっても互いに結合される。
結合ばね525は、図中に矢印Fで方向を示すように、メインミラー420およびカム部材520を互いに引き付け合う復元力を有する。これにより、メインミラー420の当接ピン491が、カム部材520の当接部523に当接して、両者の相対位置が決まる。また、メインミラー420およびカム部材520の間に結合ばね525の復元力を超える負荷が生じない限り、メインミラー420およびカム部材520は、メインミラー回動軸430の回りを一体的に回動する。
図10の状態では、メインミラー420は、位置決めピン440に当接して、観察位置に静止している。このとき、レバーばね530の復元力は制動レバー540、カム部材520をおよび結合ばね525を通じて、メインミラー420を位置決めピン440に押し付ける方向に作用する。また、メインミラー420が撮影位置に向かって回動する場合は、結合ばね525に引き寄せられたカム部材520が、メインミラー420と一体的に、メインミラー回動軸430の回りを回動する。
図11は、制動機構502の動作を模式的に示す図である。図10と共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
制動機構502において、メインミラー420が撮影位置にある状態から駆動レバー562を回動させた場合、メインミラー420は、ミラーダウンばね492の復元力により、図中に点線M16で方向を示すように観察位置に向かって回動する。更に、回動したメインミラー420は、位置決めピン440に当接して回動を停止する。
メインミラー420と共に回動したカム部材520は、メインミラー420が観察位置に近づくにつれてカムフォロア550から制動力を受けて減速するが、カム部材520の回動を停止させるまでには至らない。よって、メインミラー420が位置決めピン440に衝突して回動範囲を制限されたときも、回転モーメントがカム部材520に作用する。
カム部材520の回転モーメントが結合ばね525の復元力を超えると、当接ピン491および当接部523が離間し、図中に点線の矢印M17で方向を示すように、カム部材520が単独で回動を継続する。これにより、カム部材520がメインミラー回動軸430に対して固定された場合と比較して、カム部材520の回動に係る慣性モーメントが、メインミラー回動軸430に負荷をかけることが防止される。
単独で回動したカム部材520は、やがて、結合ばね525の復元力により引き戻され、最終的に、当接ピン491および当接部523が当接した状態で停止する。このように、制動機構502では、撮影位置から観察位置に向かって回動したメインミラー420が観察位置で急激に停止しても、メインミラー回動軸430にかかる負荷を分散させることができる。これにより、ミラーユニット400の寿命を伸ばすことができる。
図12は、ミラーユニット400の模式的な斜視図である。このミラーユニット400は、以下に説明する部分を除くと、図3に示したミラーユニット400と同じ構造を有する。そこで、ミラーユニット400と共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。また、図面を簡潔にする目的で、メインミラー保持枠410は省いた。
ミラーユニット400は、制動機構502と異なる構造を有する制動機構503を備える。制動機構503は、カム部材520、レバーばね530および制動レバー540に加えてセクタギヤ510を含む。セクタギヤ510は、メインミラー回動軸430に対して固定され、メインミラー420と共にメインミラー回動軸430の回りを回動する。
このようなセクタギヤ510に対して、カム部材520は、メインミラー回動軸430と平行な他の回動軸の回りに回動する。また、制動機構503において、カム部材520は、セクタギヤ510と噛み合いつつ、カムプロファイル524と同軸に一体的に回動するカムギヤ522を有する。カム部材のカムプロファイル524には、制動機構502と同様に、制動レバー540に支持されたカムフォロア550が、レバーばね530の復元力により押し付けられる。
図13は、制動機構503の構造を模式的に示す図である。図12と共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。以下の図においては、図面の表示が煩雑になることを避ける目的で、点線等による陰線処理表現はしていない。
制動機構503においては、メインミラー420と一体的に回動するセクタギヤ510と、カム部材520の一部として回動するカムギヤ522とが噛み合っている。よって、メインミラー420およびカムプロファイル524は、互いに同期して回動するが、回動方向は反対になる。カムプロファイル524は、カム部材520の回動軸を中心とする大径および小径の略半円の円弧と、それら円弧を円滑につなぐ曲線とを含む。
ここで、カムフォロア550は、カムプロファイル524の大径部分に当接しており、レバーばね530の復元力によりカムプロファイル524に押し付けられている。よって、カムフォロア550からカムプロファイル524に作用する図中に白抜きの矢印P21で方向を示す力は、カム部材520の回動中心に向かう。これにより、レバーばね530の復元力は、メインミラー420の回動方向に作用しない。
更に、ミラーダウンばね492の復元力は、メインミラー420に対して図中に矢印Fで示す方向に作用する。よって、図13に示す状態では、メインミラー420の下端は、ミラーダウンばね492の復元力により位置決めピン440に当接する方向に付勢され、観察位置に安定的に位置決めされる。なお、制動機構503では、制動レバー540のレバー回動軸542が図中右側に配されている。しかしながら、レバーばね530の復元力により制動レバー540が付勢され、制動レバー540に支持されたカムフォロア550がカムプロファイル524に対して押し付けられていることに変わりない。
図14は、制動機構503の動作を模式的に示す図であり、図中に点線の矢印M22で方向を示すように、メインミラー420が観察位置から撮影位置に向かって回動し始めた様子を示す。図13と共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
メインミラー420を撮影位置に向かって回動させる場合、駆動モータ560により回動された駆動レバー562が、メインミラー420の駆動ピン490を上昇させる。このとき、図中に実践の矢印Fで方向を示すように、駆動ピン490には図中上向きの力が作用し、メインミラー420は、メインミラー回動軸430の回りを、ミラーダウンばね492の復元力に抗して回動する。
メインミラー420が図中反時計回りに回動し始めると、セクタギヤ510はメインミラー420に連れ従って、メインミラー回動軸430の回りを図中時計回りに回動する。よって、セクタギヤ510に噛み合うカム部材520は、図中反時計回りに回動する。これにより、カムフォロア550のカムプロファイル524に対する当接位置は、カムプロファイル524の大径から小径に遷移する部分に移動する。
ここで、カムフォロア550は、カムプロファイル524の大径から小径に下る面に当接しており、レバーばね530の復元力によりカムプロファイル524に押し付けられている。よって、カムフォロア550からカムプロファイル524に作用する図中白抜きの矢印P22で方向を示す力は、カム部材520の回動中心に対して図中右側に向かう。これにより、レバーばね530の復元力は、制動レバー540およびカム部材520を通じて、メインミラー420を図中時計回りに回動させる方向に作用する。
このように、観察位置から撮影位置へのメインミラー420の回動初期には、レバーばね530の復元力が、メインミラー420の回動を助ける方向に作用する。この状態は、カムフォロア550が、カムプロファイル524の小径部分に達するまで継続する。
図15は、制動機構503の動作を模式的に示す図であり、図中に点線の矢印M23で方向を示すように、図14に示した状態に続いてメインミラー420が更に回動して観察位置と撮影位置の中間に達した状態を示す。図13および図14と共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
ここで、カムフォロア550は、カムプロファイル524のうちカム部材520の回動軸を中心とする小径の円弧に当接しており、レバーばね530の復元力によりカムプロファイル524に押し付けられている。よって、カムフォロア550からカムプロファイル524に作用する図中に白抜きの矢印P23で方向を示す力は、カム部材520の回動中心に向かう。これにより、レバーばね530の復元力は、メインミラー420の回動を助ける方向にも、妨げる方向にも作用しない。よって、メインミラー420は、駆動モータ560の駆動力により、メインミラー回動軸430の周りを図中時計回りに回動する。
図16は、制動機構503の動作を模式的に示す図であり、図中に点線の矢印M24で方向を示すように、図15に示した状態に続いてメインミラー420が更に回動して、観察位置から撮影位置に向かう回動の後半に達した状態を示す。図13、図14および図15と共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
ここで、カムフォロア550は、カムプロファイル524の小径から大径に上る面に当接しており、レバーばね530の復元力によりカムプロファイル524に押し付けられている。よって、カムフォロア550からカムプロファイル524に作用する図中に白抜きの矢印P24で方向を示す力は、カム部材520の回動中心に対して図中左側に向かう。これにより、レバーばね530の復元力は、制動レバー540およびカム部材520を通じて、メインミラー420を図中反時計回りに回動させる方向に作用する。
このように、観察位置から撮影位置へのメインミラー420の回動後期には、レバーばね530の復元力が、メインミラー420の回動を妨げる方向に作用する。これにより、メインミラー420の回動が制動される。この状態は、カムフォロア550が、カムプロファイル524の大径部分に達するまで継続する。
また、カム部材520の回動に従ってカムフォロア550が当接する位置のカムプロファイルの径は大きくなるので、レバーばね530の付勢力により生じる制動力は、カム部材520の回動に従って漸増する。
図17は、制動機構503の状態を模式的に示す図であり、図中に点線の矢印M25で方向を示すように、図16に示した状態に続いてメインミラー420が更に回動して、撮影位置に停止した状態を示す。図13、図14、図15および図16と共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
撮影位置にあるメインミラー420をミラーユニット400の側方から見た場合、メインミラー420は、先端近傍においてストッパ480に当接している。これにより、メインミラー420は略水平に撮影位置に位置決めされる。メインミラー420が撮影位置にある場合、カムフォロア550は、カムプロファイル524の端部近傍に当接している。
ここで、カムフォロア550は、カムプロファイル524の大径部分に当接しており、レバーばね530の復元力によりカムプロファイル524に押し付けられている。よって、カムフォロア550からカムプロファイル524に作用する図中に白抜きの矢印P25で方向を示す力は、カム部材520の回動中心に向かう。これにより、レバーばね530の復元力は、メインミラー420の回動方向に作用しない。
よって、図17に示す状態では、メインミラー420の下端は、駆動モータ560によてその回動位置を保持される駆動レバー562によるメカ制限により、ミラーダウンばね492の復元力に抗して、ストッパ480に当接され、撮影位置に安定的に位置決めされる。
図18は、制動機構503がメインミラー420に対して作用する力の変化を示すグラフである。図中に実線で示す曲線は、メインミラー420が観察位置から撮影位置に向かって回動する場合(ミラーアップする場合)の力の変化を表す。グラフの横軸は、メインミラー420の回動角度を、グラフの縦軸は、メインミラー420の回動(ミラーアップ)に抗する制動力を、それぞれ表す。
メインミラー420が観察位置に静止している場合、レバーばね530の復元力は、図13を参照して説明したように、メインミラー420に対して制動力として作用しない。
メインミラー420が観察位置から撮影位置に向かって回動し始めると、カムフォロア550のカムプロファイル524に対する当接位置は、カムプロファイル524の大径から小径に遷移する部分を下り始める。この場合、レバーばね530の復元力は、図14を参照して説明したように、制動レバー540およびカム部材520を通じて、回動するメインミラー420を更に回動させる負の制動力として作用する。このような負の制動力は、カムフォロア550の当接位置が、カムプロファイル524の小径部分に達するまで漸減しつつ継続する。
次に、カムフォロア550のカムプロファイル524に対する当接位置が、カムプロファイル524の中央付近に達すると、レバーばね530の復元力は、図15を参照して説明したように、メインミラー420に対して制動力として作用しない。ただし、カムフォロア550およびカムプロファイル524の不可避な摩擦により、制動機構503は僅かな正の制動力をメインミラー420に作用させる。
更にメインミラー420が回動して撮影位置に接近すると、カムフォロア550のカムプロファイル524に対する当接位置は、カムプロファイル524の小径から大径に遷移する部分を上り始める。この場合、レバーばね530の復元力は、図16を参照して説明したように、制動レバー540およびカム部材520を通じて、メインミラー420の回動を妨げる正の制動力として作用する。このような制動力は、カムフォロア550の当接位置が、カムプロファイル524の大径部分に達するまで漸増しつつ継続する。よって、メインミラー420の回動の速度は、漸増する制動力により徐々に低下する。
更に回動したメインミラー420が撮影位置に到達すると、カムフォロア550のカムプロファイル524に対する当接位置は、カムプロファイル524の大径部分に達する。この場合、レバーばね530の復元力は、図17を参照して説明したように、メインミラー420に対して制動力として作用しない。
このように、制動機構503を備えたミラーユニット400において、ミラーアップするメインミラー420は、ストッパ480に当接して停止する前に漸増する制動力を受けて徐々に減速され、ストッパ480に対して低速で当接する。これにより、メインミラー420がストッパ480に衝突することにより生じる衝撃が緩和され、振動の発生が抑制される。よって、メインミラー420は撮影位置に迅速に停止し、一眼レフカメラ100は、撮像素子370の露光を早期に開始できる。
図18に点線で示す曲線は、メインミラー420が撮影位置から観察位置に向かって回動する場合(ミラーダウンする場合)の力の変化を表す。ここで、グラフの縦軸は、メインミラーの回動(ミラーダウン)に抗する制動力を表す。また、メインミラー420の回動に従って、制動力は図中右から左へと変化する。
ミラーダウンする場合も、制動機構503は、メインミラー420の回動角度に応じて、ミラーアップする場合と同じ方向と同じ大きさの力を発生する。しかしながら、メインミラー420の回動方向がミラーアップする場合と逆転しているので、制動機構503により生じるメインミラー420の回動に抗する制動力の正負も反転する。
即ち、メインミラー420が撮影位置に静止している場合、レバーばね530の復元力は、図17を参照して説明したように、メインミラー420に対して制動力として作用しない。
メインミラー420が撮影位置から観察位置に向かって回動し始めると、カムフォロア550のカムプロファイル524に対する当接位置は、カムプロファイル524の大径から小径に遷移する部分を下り始める。この場合、レバーばね530の復元力は、図16を参照して説明したように、制動レバー540およびカム部材520を通じて、回動するメインミラー420を更に回動させる負の制動力として作用する。このような負の制動力は、カムフォロア550の当接位置が、カムプロファイル524の小径部分に達するまで漸減しつつ継続する。
次に、カムフォロア550のカムプロファイル524に対する当接位置が、カムプロファイル524の中央付近に達すると、レバーばね530の復元力は、図15を参照して説明したように、メインミラー420に対して制動力として作用しない。ただし、カムフォロア550およびカムプロファイル524の不可避な摩擦により、制動機構503は僅かな正の制動力がメインミラー420に作用させる。
更にメインミラー420が回動して観察位置に接近すると、カムフォロア550のカムプロファイル524に対する当接位置は、カムプロファイル524の小径から大径に遷移する部分を上り始める。この場合、レバーばね530の復元力は、図14を参照して説明したように、制動レバー540およびカム部材520を通じて、メインミラー420の回動を妨げる正の制動力として作用する。このような制動力は、カムフォロア550の当接位置が、カムプロファイル524の大径部分に達するまで漸増しつつ継続する。よって、メインミラー420の回動の速度は、漸増する制動力により徐々に低下する。
更に回動したメインミラー420が観察位置に到達すると、カムフォロア550のカムプロファイル524に対する当接位置は、カムプロファイル524の大径部分に達する。この場合、レバーばね530の復元力は、図13を参照して説明したように、メインミラー420に対して制動力として作用しない。
このように、制動機構503を備えたミラーユニット400において、ミラーダウンするメインミラー420は、位置決めピン440に当接して停止する前に漸増する制動力を受けて徐々に減速され、位置決めピン440に対して低速で当接する。これにより、メインミラー420が位置決めピン440に衝突することにより生じる衝撃が緩和され、振動の発生が抑制される。よって、メインミラー420は撮影位置に迅速に停止し、一眼レフカメラ100は、合焦および測光を早期に開始できる。
図19は、制動機構504の構造を模式的に示す図である。制動機構504は、以下に説明する部分を除くと、制動機構503と同じ構造を有する。そこで、制動機構503と共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
制動機構504においては、セクタギヤ510とカムギヤ522のギヤ比が制動機構503の場合より大きい。これにより、メインミラー420の回動範囲に対してカムプロファイル524の区間を長く確保して、カムプロファイル524設計の自由度を高くしている。
なお、上記のようにギヤ比を変更した結果、カムプロファイル524の外形は、カム部材520の回動軸を中心とする大径および小径の略4分の1円弧と、それら円弧を円滑につなぐ曲線とを含む略扇形となった。しかしながら、カムフォロア550のリフト量を決めるカムプロファイル524の径が変わったわけではない。
以下、制動機構504の動作は制動機構503と同一のため、その説明を省略する。なお、図19のP31は図13のP21に、図20のP32は図14のP22に、図21のP33は図15のP23に、図22のP34は図16のP24に、図23のP35は図17のP25に、それぞれ対応する。また、図20のM32は図14のM22に、図21のM33は図15のM23に、図22のM34は図16のM24に、図23のM35は図17のM25に、それぞれ対応する。
上記の制動機構501、502、503、504は、メインミラー420の回転モーメントを打ち消す他の機構と併用して、回動が停止する場合の振動を更に抑制してもよい。また、メインミラー420が位置決めピン440に当接する場合、および、メインミラー420がストッパ480に当接する場合のいずれか一方に上記の制動機構501、502、503、504を適用し、他方に対しては、他の制動機構を採用してもよい。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加え得ることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
100 一眼レフカメラ、200 レンズユニット、210 固定筒、220、230、240 レンズ、250 鏡筒CPU、260 レンズマウント、300 カメラボディ、320 主基板、322 本体CPU、324 画像処理部、330 背面表示部、340 ファインダ、342 ファインダ光学系、344 ペンタプリズム、346 フォーカシングスクリーン、350 測光センサ、360 ボディマウント、370 撮像素子、372 光学フィルタ、380 フォーカルプレンシャッタ、390 合焦光学系、392 焦点検出センサ、400 ミラーユニット、410 メインミラー保持枠、420 メインミラー、430 メインミラー回動軸、440 位置決めピン、450 サブミラー保持枠、460 サブミラー、470 サブミラー回動軸、480 ストッパ、490 駆動ピン、491 当接ピン、492 ミラーダウンばね、501、502、503、504 制動機構、510 セクタギヤ、520 カム部材、522 カムギヤ、523 当接部、524 カムプロファイル、525 結合ばね、530 レバーばね、540 制動レバー、542 レバー回動軸、550 カムフォロア、560 駆動モータ、562 駆動レバー

Claims (8)

  1. 観察位置と撮影位置との間を往復回動するミラー部材と、
    予め定められたカムプロファイルを有し、前記ミラー部材の回動に連れ回るカム部材と、
    前記カムプロファイルに押し当てられたカムフォロアを有し、前記カムプロファイルに基づいて、前記カムフォロアにより前記カムに直接に制動力を与えることにより、前記ミラー部材の回動を制動する制動部材と
    を備えるミラーユニット。
  2. 前記カムフォロアは、前記カム部材の回動に抗する力を前記カムプロファイルに作用させる請求項1に記載のミラーユニット。
  3. 前記制動部材は、
    前記ミラー部材が回動し始める期間は前記カム部材の回動を増速し、
    前記ミラー部材が回動し終わる期間は前記カム部材の回動を減速する
    請求項1または請求項2に記載のミラーユニット。
  4. 前記カム部材は、前記カムプロファイルと一体的に回動するカムギヤを有し、前記カムギヤを通じて前記ミラー部材に制動力を伝達する請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載のミラーユニット。
  5. 前記ミラー部材は、前記カムギヤと噛み合い、前記ミラー部材と一体的に回動するセクタギヤを有する請求項4に記載のミラーユニット。
  6. 前記ミラー部材は、前記往復回動の少なくとも一方の回動方向について、前記カム部材を前記回動方向に付勢する付勢部材を有する請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載のミラーユニット。
  7. 前記ミラー部材の回動と同期して変位し、前記ミラー部材の回動の反力として生じるモーメントを打ち消すバランサ部材を更に備える請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載のミラーユニット。
  8. 請求項1から請求項7までのいずれか一項に記載のミラーユニットと、
    前記ミラー部材が前記撮影位置にある場合に、前記ミラーユニットを通じて入射した被写体光束が結ぶ像を撮像する撮像部と
    を備える撮像装置。
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JP2014228568A (ja) * 2013-05-20 2014-12-08 キヤノン株式会社 ミラー駆動装置およびこれを備えた撮像装置
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