JP2013076730A - 光制御シート、これを備えた透過型スクリーンおよび背面投射型表示装置、ならびに透過型スクリーンの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】透過型スクリーンに用いられる光制御シート45であって、光制御シート45の映像光出射面45aの一部を構成する複数の単位光透過部47と、単位光透過部47と交互に配置され、光制御シート45の映像光出射面45aの一部を構成し、80μm以上150μm以下の高さを有する複数の単位光吸収部48とを備え、光制御シート45が曲面をなすようにかつ映像光出射面45aの少なくとも一部が250mm以上2000mm以下の曲率半径を有するように曲っており、単位光透過部47が、15%以上50%以下の伸び率を有する光透過性樹脂からなる。
【選択図】図7
Description
<光制御シートおよび透過型スクリーン>
先ず、本発明の第1の実施形態に係る光制御シートおよび透過型スクリーンについて、図面を参照しながら説明する。図1は本実施形態に係る透過型スクリーンの模式的な斜視図であり、図2は本実施形態に係る透過型スクリーンの概略構成図であり、図3は図2のI−I線に沿って透過型スクリーンを切断したときの断面図である。図4は図2に示されるフレネルレンズシートの概略斜視図であり、図5は図2に示されるフレネルレンズシートを映像光出射側から見たときのフレネルレンズシートの平面図である。図6は本実施形態に係る他の態様のフレネルレンズシートを示す図であり、図7は図2に示される光制御シートの概略斜視図であり、図8は図7のII−II線に沿って光制御シートを切断したときの断面図である。
図2および図3に示されるフレネルレンズシート20は、基部21と、基部21の表面に形成されたフレネルレンズ部22を備えている。
積層体30は、図2および図3に示されるように映像光入射側から映像光出射側に向けて、順に、主に、透明基材35、接合層40、光制御シート45、接合層50、光拡散層55、および表面層60を有している。なお、本発明においては、積層体30は光制御シート45および光拡散層55を有していればよく、透明基材35、接合層40、50および表面層60を有していなくともよい。
積層体30の透明基材35は、透過型スクリーン10の剛性を高めるものである。ここで、入射側透明基材26の厚みを厚くして、透過型スクリーン10の剛性を高めることも可能であるが、入射側透明基材26の厚みを厚くした場合には観察者に二重像が認識されやすくなる。したがって、入射側透明基材26の厚みを厚くして透過型スクリーン10の剛性を高めるよりも透明基材35を配置して透過型スクリーン10の剛性を高めた方が、観察者に二重像が認識されにくくなるので、効果的である。また、透明基材35を配置することにより透過型スクリーン10の剛性を高めることができるので、入射側透明基材26の厚みをより薄くすることができ、二重像がさらに認識されにくくなる。
光制御シート45は、透明基材35の映像光出射側(観察者側)に配置されている。光制御シート45に入射した映像光を透過するものであるとともに二重像の原因となる迷光を吸収するためのものである。光制御シート45は、用途によって異なるが、意匠性を向上させる観点から、図7および図8に示される映像光出射面45aの少なくとも一部が250mm以上2000mm以下の曲率半径を有するものである。また、光制御シート45は、用途に応じて、映像光出射面45aの少なくとも一部が250mm以上1500mm以下の曲率半径を有するように曲っていることもある。
伸び率(%)=(破断時のフィルム試片長さ−試験前のフィルム試片長さ(10cm))/試験前のフィルム試片長さ(10cm))×100
光拡散層55は、光制御シート45の映像光出射側(観察者側)に配置されている。光制御シート45から出射した映像光を等方的に拡散させるためのものである。
表面層60は、光拡散層55より観察面側に設けられる層であり、ハードコート機能、防眩機能、反射防止機能、帯電防止機能、紫外線吸収機能および防汚機能の少なくともいずれかの機能を有する層である。本実施形態では、表面層60は、ハードコート機能を有する層(ハードコート層)となっている。ハードコート層は、透明性を有し、JISK5600−5−4(1994)で規定される鉛筆硬度試験で「HB」以上の硬度を示すものである。
このような透過型スクリーン10は、例えば、以下のような製造方法により作製することが可能である。図9(a)〜図11は本実施形態に係る透過型スクリーンの製造工程を示した図である。
透過型スクリーン10は、背面投射型表示装置に組み込んで使用することができる。このような背面投射型表示装置としては、例えば、車載用や船舶用の背面投射型表示装置等が挙げられる。
以下、本発明の第2の実施形態について説明する。本実施形態においては、透過型スクリーンを、第1の実施形態とは異なる方法によって製造した例について説明する。図13(a)〜図13(c)は、第2の実施形態に係る透過型スクリーンの製造工程を模式的に示した図である。
以下、本発明の第3の実施形態について説明する。本実施形態においては、透過型スクリーンを、タッチパネル機能を有する背面投射型表示装置に組み込んだ例について説明する。図14は本実施形態に係るタッチパネル機能を有する背面投射型表示装置の模式的な断面図であり、図15は本実施形態に係るタッチパネル機能を有する背面投射型表示装置を上方から見た図である。なお、図14および図15中において、第1の実施形態と同様の符号を付している部材等は、第1の実施形態で説明した部材等と同様のものであるので、説明を省略する。
まず、フレネルレンズシートを用意した。フレネルレンズシートの入射側透明基材としては、厚みが1.3mmのアクリル板を使用した。フレネルレンズシートのフレネルレンズ部としては、ウレタンアクリレートを含む紫外線硬化型樹脂組成物の硬化物から構成されており、単位プリズムのピッチが105μmのものを使用した。
比較例においては、単位光透過部を構成する光透過性樹脂が13.8%の伸び率を有するものであり、単位光吸収部を構成する着色粒子を含有する樹脂が着色粒子を含有した状態で13.0%の伸び率を有するものであった以外、実施例と同様の材料および方法を用いて、透過型スクリーンを作製した。
上記において作製した実施例および比較例の透過型スクリーンについて、95℃の環境下で1週間放置する耐久性試験を行い、試験後の透過型スクリーンにクラックが生じているか否か確認した。なお、クラックが生じているか否かの判断は、電子顕微鏡を用いて透過型スクリーンの断面を撮影した写真により行った。
Claims (12)
- 映像光源から投射された映像光を透過して観察者側に出射する透過型スクリーンに用いられる光制御シートであって、
前記光制御シートの映像光出射面の一部を構成する複数の単位光透過部と、前記単位光透過部と交互に配置され、前記光制御シートの映像光出射面の一部を構成し、80μm以上150μm以下の高さを有する複数の単位光吸収部とを備え、
前記光制御シートは、曲面をなすようにかつ前記光制御シートの映像光出射面の少なくとも一部が250mm以上2000mm以下の曲率半径を有するように曲っており、
前記単位光透過部が、15%以上50%以下の伸び率を有する光透過性樹脂からなる、光制御シート。 - 前記光制御シートの映像光出射面の少なくとも一部が250mm以上1500mm以下の曲率半径を有し、前記単位光吸収部が、15%以上40%以下の伸び率を有する、光吸収材を含有する樹脂からなる、請求項1に記載の光制御シート。
- 映像光源から投射された映像光を透過して観察者側に出射する透過型スクリーンであって、
請求項1または2に記載の光制御シートと、前記光制御シートの映像光出射側に配置された光拡散層とを備える積層体を備え、
前記積層体全体が曲面をなすように曲っている、透過型スクリーン。 - 前記積層体全体が三次元曲面をなすように曲がっている、請求項3に記載の透過型スクリーン。
- 前記積層体よりも前記映像光源側に配置された、フレネルレンズ部を有するフレネルレンズシートをさらに備え、前記フレネルレンズシートが曲面をなすように曲っている、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の透過型スクリーン。
- 前記単位光透過部および前記単位光吸収部が、前記透過型スクリーンの横方向に延在している、請求項5に記載の透過型スクリーン。
- 前記フレネルレンズ部が、前記フレネルレンズシートのフレネルレンズ部形成面の中心に対して前記透過型スクリーンの縦方向下側に偏心した位置に光学中心を有する、請求項6に記載の透過型スクリーン。
- 前記単位光透過部および前記単位光吸収部が、前記フレネルレンズ部形成面の中心と前記フレネルレンズ部の光学中心とを結ぶ方向と略平行でありかつ前記映像光出射面に沿った第1の方向に交互に並べて配置されるとともに、前記第1の方向と略直交しかつ前記映像光出射面に沿った第2の方向に延在している、請求項5に記載の透過型スクリーン。
- 請求項3ないし8のいずれか1項に記載の透過型スクリーンと、
前記透過型スクリーンの背面側に配置され、前記透過型スクリーンに映像光を投射する映像光源と
を備えることを特徴とする、背面投射型表示装置。 - 前記透過型スクリーンに赤外光を投射する赤外光源と、
前記赤外光を検出可能な赤外光検出器と
をさらに備える、請求項9に記載の背面投射型表示装置。 - 映像光源から投射された映像光を透過して観察者側に出射する透過型スクリーンの製造方法であって、
光制御シートであって、前記光制御シートの映像光出射面の一部を構成し、かつ15%以上50%以下の伸び率を有する光透過性樹脂からなる複数の単位光透過部と、前記単位光透過部と交互に配置され、前記光制御シートの映像光出射面の一部を構成し、かつ80μm以上150μm以下の高さを有する複数の単位光吸収部とを有する光制御シートと、前記光制御シートの映像光出射側に配置された光拡散層とを有する積層体を形成する工程と、
前記積層体を加熱することにより軟化させ、前記光制御シートの映像光出射面の少なくとも一部が250mm以上2000mm以下の曲率半径を有するように、軟化した前記積層体を曲面成形する工程と、
を備える、透過型スクリーンの製造方法。 - 前記積層体を曲面成形する工程が、前記光制御シートの映像光出射面の少なくとも一部が250mm以上1500mm以下の曲率半径を有するように行われ、前記単位光吸収部が、15%以上40%以下の伸び率を有する、光吸収材を含有する樹脂からなる、請求項11に記載の透過型スクリーンの製造方法。
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