JP2013075600A - 車両用走行制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】車線追従制御手段(目標横位置設定部)は、運転者の車線中央lmへの復帰意図があると判定されると目標横位置Y*を車線中央lmに設定し、車線中央復帰意図判定手段(車線中央復帰意図判定部)は、運転者の操舵方向が車線の外側から中央lm側へ向かう方向であり、かつ、検出される操舵状態量(操舵トルクT)が第1の閾値よりも大きい第2の閾値(閾値T2)を越えたとき、または、検出される車両運動状態量(ヨーレートψ'、車速V)から推定される自車両MCの予想軌跡Sにおける所定の前方到達点(予想到達点)SPが車線中央lmを越えたとき、運転者の車線中央lmへの復帰意図があると判定する。
【選択図】図3
Description
実施例1の車両用走行制御装置は、走行車線に自車両を追従させる車線追従制御を行うものであり、そのために操舵トルクを操舵力伝達系に与えて操舵制御を行う。まず、構成を説明する。図1は、実施例1の車両用走行制御装置が適用される車両の操舵システムの概略構成図である。図1に示すように、車両の前輪1L、1Rには、ステアリングギア2cを有する操舵機構2が配設されている。ステアリングギア2cは一般的なラック&ピニオン式であり、操舵機構2は、前輪1L、1Rの操舵軸に接続されるラックと、これに噛合するピニオンと、このピニオンをステアリングホイール2aに与えられる操舵トルクで回転させるステアリングシャフト2bとを備えている。
まずステップS1で、車両の現在位置および道路形状を取得する。具体的には、車線認識部101が、車線中央lmからの自車両MCの横変位Y、走行車線l1に対する自車両MCのヨー角φ、走行車線l1の道路曲率ρを算出する。
次にステップS2に移行して、障害物認識部105が、周囲の障害物の位置を取得する。
次にステップS3に移行して、車両運動状態量を取得する。具体的には、車両運動状態検出部104が、ヨーレートψ'、横加速度Gy、車速Vを検出する。
次にステップS4に移行して、操舵角検出部103が、操舵角θを検出すると共に、操舵角速度θ'を算出する。例えば、読み込んだ操舵角θの前回値と今回値に基づき、操舵角速度θ'を算出する。
次にステップS5に移行して、操舵トルク検出部102が操舵トルクTを検出する。
次にステップS6に移行して、ドライバ介入判定部106が、運転者の操舵操作の有無を判定する。具体的には、操舵トルクTの大きさ|T|が第1の閾値T1を越えると、運転者が操舵操作を行ったと判定してステップS7に移行し、|T|がT1以下であると、運転者が操舵操作を行っていないと判定してステップS12に移行する。
ステップS7〜S9では、車線中央復帰意図判定部107が、運転者の車線中央lmへの復帰意図の有無を判定する。
ステップS7では、運転者の操舵方向が走行車線l1の外側から中央lm側へ向かう方向であるか否かを判定し、YESであればステップS8に移行し、NOであればステップS9に移行する。
ステップS8では、操舵トルクTの大きさ|T|が第2の閾値T2を越えたか否かを判定し、YESであれば、運転者の車線中央lmへの復帰意図があると判定してステップS10に移行し、NOであればステップS9に移行する。
ステップS9では、車両の予想軌跡Sにおける前方の到達点SPが車線中央lmを越えるか否かを判定し、YESであれば、運転者の車線中央lmへの復帰意図があると判定してステップS10に移行し、NOであれば、復帰意図がないと判定してステップS11に移行する。
ステップS10では、目標横位置設定部109が目標横位置Y*を0(車線中央lm)に設定(変更)し、ステップS12に移行する。
ステップS11では、目標横位置設定部109が目標横位置Y*をステップS1で検出された横位置Yに設定し、ステップS12に移行する。
ステップS12では、目標軌跡算出部108が、目標横位置Y*に基づき走行目標点GPを設定し、走行目標点GPに基づき目標軌跡M*および目標操舵角θ*を算出して、ステップS13に移行する。
ステップS13では、操舵制御部110が、ステップS12で算出された目標軌跡M*および目標操舵角θ*を実現するように、操舵アクチュエータ3に駆動信号を出力する。
次に、上記制御処理に基づく作用について説明する。図4〜図7は、実施例1の車両用走行制御装置の作用を説明するための図であり、車線l1を走行中の車両MCを上空から見た平面図である。図中、車両MCのヨー方向の矢印の大きさは、運転者の操舵操作による操舵トルクTの大きさを直観的に示す。
車線追従制御中、運転者の操舵操作の介入がない場合、ステップS1〜S6→S12→S13へ進む流れとなり、目標横位置Y*を更新せずに固定された値とし、走行目標点GPの車線中央lmからの距離を一定に保つ(S12)。よって、制御周期ごとに車線中央lmが変動すると、それに伴って走行目標点GPも位置が変動するが、車線中央lmからの離間量(横位置Y)は一定に保たれるから、自車両MCは基準となる走行ライン(車線中央lm)に追従して走行する。
運転者の操舵操作の介入時、車線中央lmへの復帰意図がないと判定すると、ステップS1〜S6→S7→S9→S11→S12→S13(またはステップS1〜S6→S7→S8→S9→S11→S12→S13)へ進む流れとなり、操舵操作の介入中、走行目標点GPの車線中央lmからの離間量(目標横位置Y*)を、制御周期ごとに車線中央lmと自車両MCとの距離(横位置Y)の変動に合わせて更新する(S11)。制御周期ごとに、更新した目標横位置Y*に基づき目標軌跡M*を決定し、操舵制御を行う。
操舵操作介入ありとの判定が終了すると、再びステップS1〜S6→S12→S13へ進む流れとなるため、操舵操作の介入が終了した制御周期(S1)で検出した横位置Yを目標横位置Y*として固定し(S12)、この目標横位置Y*に基づき目標軌跡M*を決定し、操舵制御を行う。このように、操舵操作の介入終了後、直ちに通常の車線追従制御が作動するため、運転者は、上記のような目標横位置Y*の調整を、車両挙動が安定した状態で、かつ少ない操舵操作で行うことができる。
具体的には、車線中央lmに接近する方向に操舵操作が介入し、かつ操舵トルクTの大きさ|T|が第2の閾値T1を越えた場合、または推定される予想軌跡Sにおける前方到達点SPが車線中央lmを越えた場合、各制御周期で、目標横位置Y*を0に設定し、設定した目標横位置Y*=0に基づき目標軌跡M*を決定し、目標軌跡M*に応じた目標操舵角θ*を実現するように操舵制御を行う。よって、制御中の実際の自車両MCの軌跡は、速やかに車線中央lmに接近するものとなる。
具体的には、目標横位置Y*を単に(微)調整するための操舵操作の介入を判定する閾値(第1の閾値T1)よりも大きな第2の操舵操作の介入判定閾値T2に基づいて、運転者の車線中央lmへの復帰意図を判定する。このように、操舵状態量(操舵トルクT等)に基づいて車線中央lmへの復帰意図判定を行うため、復帰意図をより簡便に判定することができる。
以下、実施例1の車両用走行制御装置の効果を列挙する。
(1)自車両MCが走行する車線l1における自車両MCの現在の横位置Yを検出する横位置検出手段(車線認識部101)と、運転者の操舵状態量(操舵トルクT、操舵角θ等)を検出する操舵状態検出手段(操舵トルク検出部102、操舵角検出部103)と、自車両MCの運動状態量(ヨーレートψ'、車速V等)を検出する車両運動状態検出手段(車両運動状態検出部104)と、自車両MCが走行する車線l1における自車両MCの目標横位置Y*を設定し、目標横位置Y*を走行するように自車両MCを制御すると共に、検出される操舵状態量(操舵トルクT)が第1の閾値(閾値T1)を越えると、検出される横位置Yに合わせて目標横位置Y*を更新し、その後、検出される操舵状態量が第1の閾値以下になると、そのとき検出された横位置Yに目標横位置Y*を固定する車線追従制御手段(ドライバ介入判定部106、目標横位置設定部109、目標軌跡算出部108、操舵制御部110)と、検出される操舵状態量(操舵トルクT)または車両運動状態量(ヨーレートψ'、車速V)に基づき運転者の車線中央lmへの復帰意図を判定する車線中央復帰意図判定手段(車線中央復帰意図判定部107)とを備え、車線追従制御手段(目標横位置設定部109)は、運転者の車線中央lmへの復帰意図があると判定されると目標横位置Y*を車線中央lmに設定し、車線中央復帰意図判定手段は、運転者の操舵方向が車線l1の外側から中央lm側へ向かう方向であり、かつ、検出される操舵状態量(操舵トルクT)が第1の閾値よりも大きい第2の閾値(閾値T2)を越えたとき、または、検出される車両運動状態量(ヨーレートψ'、車速V)から推定される自車両MCの予想軌跡Sにおける所定の前方到達点(予想到達点)SPが車線中央lmを越えたとき、運転者の車線中央lmへの復帰意図があると判定する。
よって、車線追従制御中、運転者が車線中央lm寄りに向かうことを目的として操舵操作の介入を行った場合に、運転者が操舵操作の細かい微調整を行う必要がなく、より容易に車線中央lm寄りに向かうことができることができるため、運転者の操舵操作の負担を軽減することができる。
よって、より正確ないし迅速に車線中央lmへの復帰意図を判定することができるため、運転者の操舵操作の負担をより軽減することができる。
よって、より確実ないし迅速に車線中央lmへの復帰意図を判定することができるため、運転者の操舵操作の負担をより軽減することができる。
よって、より迅速に車線中央lmへの復帰意図を判定することができるため、運転者の操舵操作の負担をより軽減することができる。
以上、本願発明を実施例1に基づいて説明してきたが、上記実施例に限らず、他の構成であっても本発明に含まれる。
例えば、本発明の車両用走行制御装置は、操舵制御を行うことができれば、どのような操舵機構や自動操舵機構(操舵アクチュエータ)を備えた車両であっても適用することができる。例えば、車輪を自動操舵するための操舵アクチュエータは、操舵機構に操舵アシストトルクを発生するパワーステアリング装置のアクチュエータでもよい。また、ステアリングシャフト(ステアリングホイール)に操舵反力トルクを発生する操舵反力アクチュエータを用いてもよく、車両用走行制御装置は、操舵反力トルクを操舵力伝達系に与えることで走行車線に自車を追従させるべく、運転者の操舵操作をサポートする制御装置であってもよい。また、操舵制御を行うための手段(操舵アクチュエータ)として、操舵トルクを操舵力伝達系に与えるものに限らず、例えば、各車輪に駆動力や制動力を発生させる駆動/制動アクチュエータを用い、車両の制駆動力を制御することで操舵制御を実現することとしてもよい。
実施例1では、現在の横位置Yを検出したり目標横位置Y*を設定したりするために車線中央lmを基準としたが、これに限らず、例えば(左右の)車線区分線lnを基準としたり、(左右の車線区分線lnから算出される)車線の道幅に対する車線区分線lnからの自車両MCの距離の比率を基準としたりしてもよい。
102 操舵トルク検出部(操舵状態検出手段)
103 操舵角検出部(操舵状態検出手段)
104 車両運動状態検出部(車両運動状態検出手段)
106 ドライバ介入判定部(車線追従制御手段)
107 車線中央復帰意図判定部(車線中央復帰意図判定手段)
108 目標軌跡算出部(車線追従制御手段)
109 目標横位置設定部(車線追従制御手段)
110 操舵制御部(車線追従制御手段)
l1 車線
MC 自車両
Claims (4)
- 自車両が走行する車線における自車両の現在の横位置を検出する横位置検出手段と、
運転者の操舵状態量を検出する操舵状態検出手段と、
自車両の運動状態量を検出する車両運動状態検出手段と、
自車両が走行する車線における自車両の目標横位置を設定し、前記目標横位置を走行するように自車両を制御すると共に、検出される前記操舵状態量が第1の閾値を越えると、検出される前記横位置に合わせて前記目標横位置を更新し、その後、検出される前記操舵状態量が第1の閾値以下になると、そのとき検出された前記横位置に前記目標横位置を固定する車線追従制御手段と、
検出される前記操舵状態量または前記車両運動状態量に基づき運転者の車線中央への復帰意図を判定する車線中央復帰意図判定手段とを備え、
前記車線追従制御手段は、運転者の車線中央への復帰意図があると判定されると前記目標横位置を車線中央に設定し、
前記車線中央復帰意図判定手段は、運転者の操舵方向が車線外側から中央側へ向かう方向であり、かつ、検出される前記操舵状態量が前記第1の閾値よりも大きい第2の閾値を越えたとき、または、検出される前記車両運動状態量から推定される自車両の予想軌跡における所定の前方到達点が車線中央を越えたとき、運転者の車線中央への復帰意図があると判定することを特徴とする車両用走行制御装置。 - 請求項1に記載の車両用走行制御装置において、
前記操舵状態検出手段は、運転者の操舵速度を検出し、
前記車線中央復帰意図判定手段は、検出される前記操舵速度の大きさが所定の閾値を越えると、所定時間の間、前記前方到達点をより前方の位置に補正することを特徴とする車両用走行制御装置。 - 請求項1または2に記載の車両用走行制御装置において、
自車両が走行する車線の曲率を検出する曲率検出手段を備え、
前記車線中央復帰意図判定手段は、検出される前記曲率が運転者の操舵方向と同じ方向で大きいほど、前記前方到達点の位置をより前方の位置に補正することを特徴とする車両用走行制御装置。 - 請求項1ないし3のいずれかに記載の車両用走行制御装置において、
自車両周囲の障害物の位置を検出する障害物検出手段を備え、
前記車線中央復帰意図判定手段は、検出される前記障害物の位置が自車両から所定範囲内であるとき、前記前方到達点の位置をより前方の位置に補正することを特徴とする車両用走行制御装置。
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