JP2020032949A - 自動運転システム - Google Patents

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隆比古 ▲桑▼原
隆比古 ▲桑▼原
Takahiko Kuwabara
佐藤 潤
Jun Sato
潤 佐藤
洋司 国弘
Yoji Kunihiro
洋司 国弘
小城 隆博
Takahiro Koshiro
隆博 小城
久哉 赤塚
Hisaya Akatsuka
久哉 赤塚
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Abstract

【課題】ドライバによる手動運転への切換えの意思を適切に判定することが可能となる自動運転システムを提供する。【解決手段】自動運転システム100は、ドライバの操舵トルクを認識する操舵トルク認識部15と、自動運転中においてキャンセルスイッチ6へドライバによる入力があった場合、又は、ステアリングホイール21のタッチセンサ7でドライバによる保舵が検出された場合に、手動運転切換制御の前提の開始条件が満たされたと判定する開始条件判定部16と、開始条件判定部16により開始条件が満たされたと判定された場合に、当該判定からの操舵トルクの時間積分値が一定時間内に積分閾値以上となったとき、又は、当該判定後に操舵トルクが第1閾値以上となり且つ操舵トルクが第1閾値以上となってから第1閾値よりも小さい第2閾値以上である状態が一定時間継続したとき、手動運転切換制御を実行する手動運転切換部17と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、自動運転システムに関する。
従来、車線維持のための操舵制御が実行されている状態において、ドライバによる操舵トルクの入力が継続した場合に操舵制御をキャンセルする車線維持支援装置が知られている(例えば特許文献1)。
特開2015−20719号公報
自動運転と手動運転とを切り換え可能な車両においては、例えば車両のドライバの操舵トルクが閾値以上となった場合に自動運転から手動運転に切り換えることが考えられる。この場合、適切な手動運転への切換えを実現するためには、ドライバによる手動運転への切換えの意思を適切に判定することが望まれる。
本発明は、ドライバによる手動運転への切換えの意思を適切に判定することが可能となる自動運転システムを提供することを目的とする。
本発明に係る自動運転システムは、自動運転と手動運転とを切り換え可能な車両において車両のドライバの操舵トルクに基づき自動運転から手動運転に切り換える手動運転切換制御を実行する自動運転システムであって、ドライバの操舵トルクを認識する操舵トルク認識部と、自動運転中において手動運転切換制御を開始させるための車両の入力部へのドライバによる入力があった場合、又は、車両のステアリングホイールに設けられたタッチセンサでドライバによる保舵が検出された場合に、手動運転切換制御の前提となる開始条件が満たされたと判定する開始条件判定部と、開始条件判定部により開始条件が満たされたと判定された場合に、当該判定からの操舵トルクの時間積分値が一定時間内に所定の積分閾値以上となったとき、又は、当該判定後に操舵トルクが所定の第1閾値以上となり且つ操舵トルクが第1閾値以上となってから第1閾値よりも小さい第2閾値以上である状態が一定時間継続したとき、手動運転切換制御を実行する手動運転切換部と、を備える。
本発明によれば、ドライバによる手動運転への切換えの意思を適切に判定することが可能となる自動運転システムを提供することができる。
本実施形態に係る自動運転システムを示すブロック図である。 ステアリング装置の一例を示す概略構成図である。 手動運転切換制御の第1の実行条件を説明するための図である。 手動運転切換制御の第2の実行条件を説明するための図である。 開始条件判定処理を示すフローチャートである。 第1の実行条件判定処理を示すフローチャートである。 第2の実行条件判定処理を示すフローチャートである。 手動運転切換制御の第3の実行条件を説明するための図である。 手動運転切換制御の第4の実行条件を説明するための図である。 ステアリング装置の他の例を示す概略構成図である。 ステアリング装置の更に他の例を示す概略構成図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の説明において、同一又は相当要素には同一符号を用い、重複する説明は省略する。
図1は、本実施形態に係る自動運転システムを示すブロック図である。図1に示す本実施形態に係る自動運転システム100は、乗用車等の車両に搭載され、車両を自動で走行させる自動運転を実行する。自動運転とは、ドライバが操作することなく車両を目的地まで走行させる車両制御である。車両は、自動運転システム100により自動運転と手動運転とを切り換え可能に構成されている。手動運転とは、ドライバの運転操作によって車両が走行する運転状態である。
自動運転システム100は、自動運転から手動運転に切り換える手動運転切換制御を実行する。手動運転切換制御は、ドライバの操舵トルクに基づき自動運転から手動運転に切り換える制御である。本実施形態の自動運転システム100は、ドライバの操作に基づく所定の開始条件が満たされた場合において、ドライバの操舵トルクに基づく所定の実行条件が満たされたときに、手動運転切換制御を実行する。開始条件及び実行条件について、詳しくは後述する。
[自動運転システムの構成]
図1に示されるように、本実施形態に係る自動運転システム100は、自動運転の車両制御を統括するECU[Electronic Control Unit]10を備えている。ECU10は、CPU[Central Processing Unit]、ROM[Read Only Memory]、RAM[Random Access Memory]、CAN[Controller Area Network]通信回路等を有する電子制御ユニットである。ECU10では、例えば、ROMに記憶されているプログラムをRAMにロードし、RAMにロードされたプログラムをCPUで実行することにより各種の機能を実現する。ECU10は、複数の電子制御ユニットから構成されていてもよい。
ECU10は、GNSS[Global Navigation Satellite System]受信部1、外部センサ2、内部センサ3、地図データベース4、トルクセンサ5、キャンセルスイッチ(入力部)6、タッチセンサ7、HMI[Human Machine Interface]8、及びアクチュエータ9と接続されている。
GNSS受信部1は、3個以上のGNSS衛星から信号を受信することにより、車両の位置(例えば車両の緯度及び経度)を測定する。GNSS受信部1は、測定した車両の位置情報をECU10へ送信する。
外部センサ2は、車両の周辺の状況を検出する検出器である。外部センサ2は、カメラ、レーダセンサのうち少なくとも一つを含む。
カメラは、車両の外部状況を撮像する撮像機器である。カメラは、車両のフロントガラスの裏側に設けられている。カメラは、車両の外部状況に関する撮像画像をECU10へ送信する。カメラは、単眼カメラであってもよく、ステレオカメラであってもよい。ステレオカメラは、両眼視差を再現するように配置された二つの撮像部を有している。ステレオカメラの撮像画像には、奥行き方向の情報も含まれている。
レーダセンサは、電波(例えばミリ波)又は光を利用して車両の周辺の障害物を検出する検出器である。レーダセンサには、例えば、ミリ波レーダ又はライダー[LIDAR:Light Detection And Ranging]が含まれる。レーダセンサは、電波又は光を車両の周辺に送信し、障害物で反射された電波又は光を受信することで障害物を検出する。レーダセンサは、検出した障害物情報をECU10へ送信する。
内部センサ3は、車両の走行状態を検出する検出器である。内部センサ3は、車速センサ、加速度センサ、及びヨーレートセンサを含む。車速センサは、車両の速度を検出する検出器である。車速センサとしては、例えば、車両の車輪又は車輪と一体に回転するドライブシャフト等に対して設けられ、車輪の回転速度を検出する車輪速センサが用いられる。車速センサは、検出した車速情報(車輪速情報)をECU10に送信する。
ヨーレートセンサは、車両の重心の鉛直軸周りのヨーレート(回転角速度)を検出する検出器である。ヨーレートセンサとしては、例えばジャイロセンサを用いることができる。ヨーレートセンサは、検出した車両のヨーレート情報をECU10へ送信する。
地図データベース4は、地図情報を記憶するデータベースである。地図データベース4は、例えば、車両に搭載されたHDD[Hard Disk Drive]内に形成されている。地図情報には、道路の位置情報、道路形状の情報(例えばカーブ、直線部の種別、カーブの曲率等)、交差点及び分岐点の位置情報、及び建物の位置情報等が含まれる。なお、地図データベース4は、車両と通信可能な管理センター等の施設のコンピュータに記憶されていてもよい。
地図データベース4には、例えば、自動運転を終了させる地点である切換地点に関するデータが予め記憶されている。切換地点とは、車両の自動運転を終了させ、車両の運転状態を自動運転から手動運転に切換える目標ルート上の地点である。切換地点としては、例えば、高速道路の出口地点、悪天候による交通規制の開始地点、事故による交通規制の開始地点が挙げられる。切換地点に関するデータは、地図データベース4とは異なるデータベースに記憶されていてもよい。切換地点に関するデータは車内のデータベースには含まれず、通信機能によってリモートデータサーバから与えられてもよい。
トルクセンサ5は、車両のステアリング装置20に設けられ、操舵トルクを検出するステアリングのトルクセンサである。(詳しくは後述)。トルクセンサ5は、検出した操舵トルク情報をECU10へ送信する。
キャンセルスイッチ6は、後述のステアリングホイール21に設けられた自動運転解除のためのスイッチである。キャンセルスイッチ6は、自動運転解除のための(手動運転切換制御を開始させるための)ドライバによる入力を受け付ける。キャンセルスイッチ6は、検出したドライバによる入力情報をECU10へ送信する。
タッチセンサ7は、後述のステアリングホイール21に設けられている。タッチセンサ7は、ステアリングホイール21を握るドライバの手の把持力を検出する。タッチセンサ7は、検出したドライバの把持力情報をECU10へ送信する。
HMI8は、自動運転システム100と乗員(ドライバを含む)との間で情報の入出力を行うためのインターフェイスである。HMI8は、例えば、ディスプレイやスピーカ等を備えている。HMI8は、ECU10からの制御信号に応じて、ディスプレイの画像出力及びスピーカからの音声出力を行う。ディスプレイは、ヘッドアップディスプレイであってもよい。
アクチュエータ9は、車両の走行制御を実行する装置である。アクチュエータ9は、スロットルアクチュエータ、ブレーキアクチュエータ、及び操舵アクチュエータを少なくとも含む。スロットルアクチュエータは、ECU10からの制御信号に応じてエンジンに対する空気の供給量(スロットル開度)を制御し、車両の駆動力を制御する。なお、車両がハイブリッド車である場合には、エンジンに対する空気の供給量の他に、動力源としてのモータにECU10からの制御信号が入力されて当該駆動力が制御される。車両が電気自動車である場合には、動力源としてのモータにECU10からの制御信号が入力されて当該駆動力が制御される。これらの場合における動力源としてのモータは、アクチュエータ9を構成する。
ブレーキアクチュエータは、ECU10からの制御信号に応じてブレーキシステムを制御し、車両の車輪へ付与する制動力を制御する。ブレーキシステムとしては、例えば、液圧ブレーキシステムを用いることができる。操舵アクチュエータは、電動パワーステアリング[EPS:Electric Power-Steering]装置のうち操舵トルクを制御するEPSモータの駆動を、ECU10からの制御信号に応じて制御する。
次に、車両のステアリング装置20及びトルクセンサ5により検出される操舵トルクについて説明する。
図2は、車両のステアリング装置20の構成を示す概略図である。図2に示されるように、ステアリング装置20は、ステアリングホイール21の操作又はECU10からの自動運転の制御信号に応じて前輪FTを転舵する電動パワーステアリング装置である。ステアリング装置20は、ステアリングホイール21と、ステアリングシャフト22と、EPSモータ23と、ラックアンドピニオン機構25と、タイロッド26と、ナックルアーム27と、を備えている。
ステアリングホイール21は、ステアリングシャフト22を介して、ラックアンドピニオン機構25に接続されている。ステアリングシャフト22には、操舵角センサ3a及びトルクセンサ5が設けられている。EPSモータ23は、例えば電動モータ及び減速機等を有しており、ステアリングシャフト22にアシストトルクを付与するようにECU10により制御される。本実施形態では、ステアリングシャフト22とラックアンドピニオン機構25とが物理的に接続されている。
ラックアンドピニオン機構25は、ステアリングシャフト22を介してステアリングホイール21から伝達された回転運動を直線運動に変換する。ラックアンドピニオン機構25の両端のそれぞれには、タイロッド26を介してナックルアーム27が連結されている。ナックルアーム27は、ラックアンドピニオン機構25の動作によってタイロッド26を介して動作される。これにより、前輪FTが転舵される。
ここで、トルクセンサ5は、ステアリングシャフト22の中間部に設けられている。トルクセンサ5は、例えばトーションバーを含んで構成されており、ステアリングシャフト22のねじりトルクを検出する。ステアリングシャフト22のねじりトルクとは、ステアリングホイール21からのトルク、ラックアンドピニオン機構25からのトルク及びEPSモータ23の出力トルクの少なくとも何れかによって、ステアリングシャフト22がねじられるように働くトルクである。ステアリングホイール21からのトルクとは、ステアリングホイール21からステアリングシャフト22に入力されるトルクを意味し、ドライバの操舵操作による操舵トルクが含まれる。
ラックアンドピニオン機構25からのトルクとは、ラックアンドピニオン機構25からステアリングシャフト22に伝達されるトルクを意味する。ラックアンドピニオン機構25からのトルクには、例えば車両の前輪FTに加えられた路面の反力による反力トルクが含まれ得る。EPSモータ23の出力トルクとは、EPSモータ23により出力されてステアリングシャフト22へ伝達されるトルクを意味する。
図1に戻り、ECU10の機能的構成について説明する。ECU10は、車両位置認識部11、走行状態認識部12、周辺環境認識部13、進路生成部14、操舵トルク認識部15、開始条件判定部16、手動運転切換部17、及び車両制御部18を有している。なお、以下に説明するECU10の機能の一部は、車両と通信可能な管理センターなどの施設のコンピュータにおいて実行される態様であってもよい。
車両位置認識部11は、GNSS受信部1の位置情報及び地図データベース4の地図情報に基づいて、車両の地図上の位置を認識する。車両位置認識部11は、地図データベース4の地図情報に含まれた物標の位置情報及び外部センサ2の検出結果を利用して、SLAM[Simultaneous Localization and Mapping]技術等により車両の位置認識を精度良く行う。車両位置認識部11は、その他、周知の手法により車両の地図上の位置を認識してもよい。
走行状態認識部12は、内部センサ3の検出結果に基づいて、車両の走行状態を認識する。走行状態には、車両の車速、車両の加速度、車両のヨーレートが含まれる。具体的には、走行状態認識部12は、車速センサの車速情報に基づいて、車両の車速を認識する。走行状態認識部12は、ヨーレートセンサのヨーレート情報に基づいて、車両の向きを認識する。
周辺環境認識部13は、外部センサ2の検出結果に基づいて、車両の周辺環境を認識する。周辺環境には、車両の周囲の物体の状況が含まれる。周辺環境認識部13は、カメラの撮像画像及びレーダセンサの障害物情報に基づいて、周知の手法により、車両の周辺環境を認識する。
進路生成部14は、車両の自動運転に利用される進路[trajectory]を生成する。進路生成部14は、予め設定された目的地、地図データベース4の地図情報、車両位置認識部11の認識した車両の地図上の位置、走行状態認識部12の認識した車両の走行状態(車速、ヨーレートなど)、及び周辺環境認識部13の認識した周辺環境に基づいて、種々の手法により、自動運転の進路を生成する。目的地は、車両の乗員によって設定されてもよく、自動運転システム100又は周知のナビゲーションシステムが自動的に提案した目的地であってもよい。
操舵トルク認識部15は、トルクセンサ5の操舵トルク情報に基づいて、ドライバの操舵トルクを認識する。操舵トルク認識部15は、例えば、トルクセンサ5で検出されたステアリングシャフト22のねじりトルクの絶対値を操舵トルクとして認識する。なお、操舵トルク認識部15は、トルクセンサ5の検出結果に対してローパスフィルタ等を施すにより、ドライバの操舵操作による操舵トルクを抽出するように算出された推定トルクを操舵トルクとして認識してもよい。
開始条件判定部16は、車両の自動運転中に開始条件が満たされたか否かを判定する。開始条件判定部16は、キャンセルスイッチ6により検出されたドライバによる入力情報、及びタッチセンサ7により検出されたドライバの把持力情報の少なくとも何れか一方に基づいて、開始条件が満たされたか否かを判定する。開始条件とは、手動運転切換制御の前提となるドライバの操作の条件である。
例えば、キャンセルスイッチ6へのドライバによる入力は、ドライバが自動運転を解除して自ら運転する意思があることを表す操作の入力として捉えることができる。そこで、開始条件判定部16は、開始条件として、キャンセルスイッチ6により検出されたドライバによる入力情報に基づいて、キャンセルスイッチ6への入力があるか否かを認識する。開始条件判定部16は、キャンセルスイッチ6への入力があると認識した場合、開始条件が満たされたと判定する。一方、開始条件判定部16は、キャンセルスイッチ6への入力がないと認識した場合、開始条件が満たされていないと判定する。
更に、ドライバによる保舵は、ドライバが自動運転を解除して自ら運転する意思があることを表す操作の入力として捉えることができる。ドライバによる保舵とは、所定の把持力閾値以上の把持力でドライバがステアリングホイール21を把持する操作を意味する。そこで、開始条件判定部16は、開始条件として、タッチセンサ7により検出されたドライバの把持力情報に基づいて、ドライバによる保舵が検出されたか否かを、更に判定することも可能である。
開始条件判定部16は、ドライバがステアリングホイール21を把持力閾値以上の把持力で把持したと認識した場合、開始条件が満たされたと判定してもよい。一方、開始条件判定部16は、ドライバがステアリングホイール21を把持する把持力が把持力閾値未満であると認識した場合、又は、ドライバがステアリングホイール21を把持していないと認識した場合、開始条件が満たされていないと判定してもよい。把持力閾値は、ドライバによる保舵を検出するための把持力の閾値である。把持力閾値は、一例として、ドライバが自ら運転する手動運転時においてドライバがステアリングホイール21を把持する把持力と同程度とすることができる。
手動運転切換部17は、上述の開始条件が満たされたと開始条件判定部16によって判定された場合、ドライバの操舵トルクに基づく所定の実行条件が満たされたか否かを判定する。実行条件とは、手動運転切換制御を実行するか否かを判定するためのドライバの操舵トルクの条件である。本実施形態では、手動運転切換部17は、実行条件として、下記の第1の実行条件及び第2の実行条件の少なくとも何れか一方が満たされたか否かを判定する。
第1の実行条件の一例について、図3を参照しつつ説明する。図3は、手動運転切換制御の第1の実行条件を説明するための図である。図3の横軸は、時間を示している。時刻t1は、開始条件判定部16により開始条件が満たされたと判定された時刻である。図3の縦軸は、操舵トルクを示している。図3では、操舵トルク認識部15により認識されたドライバの操舵トルクの時間的推移が実線で表されている。
手動運転切換部17は、開始条件判定部16により開始条件が満たされたと判定された場合に、当該判定からの操舵トルクの時間積分値を算出すると共に、第1の実行条件として、算出した時間積分値が一定時間内に所定の積分閾値以上となるか否かを判定する。積分閾値は、第1の実行条件が満たされたか否かを判定するための時間積分値の閾値である。積分閾値は、試験又はシミュレーション等により予め設定されていてもよい。積分閾値は、一例として、複数のドライバに対する体感評価(ドライブシミュレータによる評価を含む)により実験的に設定することができる。一定時間は、時間積分値の算出時間の上限に相当する時間である。一定時間は、試験又はシミュレーション等により予め設定されていてもよい。一定時間としては、一例として、100ms〜300msとすることができる。
図3の例では、手動運転切換部17は、時刻t1からの操舵トルクの時間積分値Gを算出する。手動運転切換部17は、時刻t1からの操舵トルクの時間積分値Gが一定時間内に積分閾値以上となるか否かを判定する。手動運転切換部17は、例えば、時刻t1からの操舵トルクの時間積分値Gが所定の積分閾値以上となった時刻t2において、第1の実行条件が満たされたと判定する。手動運転切換部17は、例えば操舵トルクの時間積分値Gを算出する時刻t1からの算出時間が一定時間を超えた場合には、例えば直近の当該一定時間の期間において算出した操舵トルクの時間積分値Gを用いて、第1の実行条件が満たされたか否かを判定する。
なお、第1の実行条件の他の例として、手動運転切換部17は、操舵トルク認識部15により認識されたドライバの操舵トルクが所定の操舵トルク閾値以下となった場合、操舵トルクが当該操舵トルク閾値を超えるまで、時間積分値の算出を停止してもよい。また、手動運転切換部17は、操舵トルク認識部15により認識されたドライバの操舵トルクが操舵トルク閾値以下となった場合、時間積分値をリセットしてもよい。また、手動運転切換部17は、操舵トルク認識部15により認識されたドライバの操舵トルクが操舵トルク閾値以下となった場合、時間積分値から一定値を差し引いてもよい。これにより、開始条件が満たされてからドライバが保舵せずに手放した場合に、誤って手動運転切換制御が実行されることを抑制できる。また、手動運転切換部17は、操舵トルク認識部15により認識されたドライバの操舵トルクの大きさに応じて、時間積分値の算出の速さが可変となるような積分ゲインを設定してもよい。これにより、操舵トルクのノイズの影響を抑制しつつ、ドライバによる手動運転への切換えの意思を適切に判定することができる。
第2の実行条件の一例について、図4を参照しつつ説明する。図4は、手動運転切換制御の第2の実行条件を説明するための図である。図4の横軸は、時間を示している。時刻t3は、開始条件判定部16により開始条件が満たされたと判定された時刻である。図4の縦軸は、操舵トルクを示している。図4では、操舵トルク認識部15により認識されたドライバの操舵トルクの時間的推移が実線で表されている。
手動運転切換部17は、開始条件判定部16により開始条件が満たされたと判定された場合に、第2の実行条件として、当該判定後に操舵トルクが閾値α(第1閾値)以上となり且つ操舵トルクが閾値α以上となってから閾値β(第2閾値)以上である状態が一定時間継続したか否かを判定する。
閾値αは、第2の実行条件の判定における継続時間を起算するための操舵トルクの閾値である。閾値αは、一例として、ドライバが自ら運転する手動運転時においてドライバがステアリングホイール21を保持しているときの保持トルクの平均値と同程度とすることができる。保持トルクとは、例えば、車両が直進して走行している状態においてドライバがステアリングホイール21に手を添えている状態で操舵トルク認識部15により認識された操舵トルクを意味する。保持トルクの平均値は、例えば、試験により予め取得された複数のドライバの保持トルクの平均値として予め設定することができる。保持トルクの平均値は、当該ドライバによる過去の手動運転時に取得された当該ドライバの保持トルクの平均値として学習するように設定してもよい。閾値αは、例えばステアリング装置20における摩擦トルク等に基づいて設定することができ、ドライバがステアリングホイール21を切り込んだ際の操舵トルクよりも小さく、且つ、車両の前輪FTに加えられ得る路面の反力による反力トルクよりも大きくなるように設定される。
閾値βは、第2の実行条件が満たされたか否かを判定するための操舵トルクの閾値である。閾値βは、一例として、ハンズオフトルクの平均値と同程度とすることができる。ハンズオフトルクとは、例えば、自動運転時においてドライバがステアリングホイール21から手を離している状態で操舵トルク認識部15により認識され得る操舵トルクを意味する。ハンズオフトルクの平均値は、例えば、試験により予め取得されたハンズオフトルクの平均値として予め設定することができる。ハンズオフトルクの平均値は、過去の自動運転時においてドライバがステアリングホイール21から手を離している状態で操舵トルク認識部15により認識された操舵トルクの平均値として学習するように設定してもよい。閾値βは、閾値αよりも小さく、且つ、車両の前輪FTに加えられ得る路面の反力による反力トルクよりも大きくなるように設定される。
図4の例では、手動運転切換部17は、時刻t3以降において操舵トルクが閾値α以上であるか否かを判定する。手動運転切換部17は、時刻t4において、操舵トルクが閾値α以上となったと判定する。手動運転切換部17は、時刻t4以降において操舵トルクが閾値β以上であるか否かを判定する。手動運転切換部17は、時刻t4から一定時間T1が経過した時刻t5まで継続して、操舵トルクが閾値β以上となっている場合、第2の実行条件が満たされたと判定する。一定時間T1は、試験又はシミュレーション等により予め設定されていてもよい。一定時間T1は、一例として、複数のドライバに対する体感評価(ドライブシミュレータによる評価を含む)により、各ドライバが最も良いと体感した秒数の平均値を求めて設定することができる。一定時間T1は、一例として、数十〜数百msとすることができる。
手動運転切換部17は、開始条件判定部16により開始条件が満たされたと判定された場合に、第1の実行条件又は第2の実行条件が満たされたと判定したとき、手動運転切換制御を実行し、自動運転から手動運転に切り換える。一方、手動運転切換部17は、第1の実行条件及び第2の実行条件の何れもが満たされていないと判定した場合、手動運転切換制御を実行しない。なお、手動運転切換部17は、所定の終了条件が満たされるまで、上記各実行条件の判定を行ってもよい。終了条件としては、例えば、第1の実行条件及び第2の実行条件の何れもが満たされたと判定することが無いまま自動運転中の車両が切換地点に到達した場合、第1の実行条件及び第2の実行条件の何れもが満たされたと判定することが無いまま開始条件が満たされてから一定時間(例えば12秒)が経過した場合、第1の実行条件及び第2の実行条件の何れもが満たされたと判定することが無いまま開始条件が満たされてから減速して一定の終了速度閾値以下となった場合等が挙げられる。手動運転切換部17は、上記終了条件が満たされた場合には、手動運転切換制御とは別の所定の制御により、自動運転から手動運転への切換えを強制的に行ってもよい。
車両制御部18は、車両位置認識部11の認識した車両の地図上の位置、走行状態認識部12の認識した車両の走行状態、周辺環境認識部13の認識した周辺環境、及び進路生成部14の生成した進路に基づいて、車両の自動運転を実行する。車両制御部18は、進路に沿って車両を走行させることで自動運転を実行する。車両制御部18は、周知の手法により自動運転を実行する。
[演算処理の一例]
次に、自動運転システム100による演算処理の一例について説明する。図5は、開始条件判定処理を示すフローチャートである。図5に示されるフローチャートの処理は、例えば、車両の自動運転中に実行される。
S11において、自動運転システム100のECU10は、開始条件判定部16により、ドライバによるキャンセルスイッチ6への入力を認識したか否かの判定を行う。開始条件判定部16は、例えば、キャンセルスイッチ6により検出されたドライバによる入力情報に基づいて、キャンセルスイッチ6への入力があるか否かを判定(認識)する。
ECU10は、キャンセルスイッチ6への入力がないと開始条件判定部16により判定された場合(S11:NO)、S12において、開始条件判定部16により、ドライバによる保舵を検出されたか否かの判定を行う。開始条件判定部16は、タッチセンサ7により検出されたドライバの把持力情報に基づいて、ドライバによる保舵が検出されたか否かを判定する。
ECU10は、キャンセルスイッチ6への入力があったと開始条件判定部16により判定された場合(S11:YES)、又は、ドライバによる保舵が検出されたと開始条件判定部16により判定された場合(S12:YES)、S13において、開始条件判定部16により、開始条件が満たされたとの判定を行う。その後、ECU10は、図5の開始条件判定処理を終了する。
一方、ECU10は、ドライバによる保舵が検出されていないと開始条件判定部16により判定された場合(S12:NO)、開始条件が満たされたとの判定を行わず、自動運転を維持したまま、図5の開始条件判定処理を終了する。
続いて、図6は、第1の実行条件判定処理を示すフローチャートである。図6に示されるフローチャートの処理は、例えば、自動運転中において、図5の開始条件判定のS13で開始条件判定部16により開始条件が満たされたと判定された場合に実行される。
S21において、ECU10は、操舵トルク認識部15により、ドライバの操舵トルクの認識を行う。操舵トルク認識部15は、トルクセンサ5の操舵トルク情報に基づいて、ドライバの操舵トルクを認識する。
S22において、ECU10は、手動運転切換部17により、開始条件が満たされたとの判定からの操舵トルクの時間積分値の算出を行う。手動運転切換部17は、操舵トルク認識部15により認識されたドライバの操舵トルクに基づいて、開始条件判定部16により開始条件が満たされたと判定されてからの操舵トルクの時間積分値を算出する。
S23において、ECU10は、手動運転切換部17により、第1の実行条件が満たされたか否かの判定を行う。すなわち、手動運転切換部17は、算出した操舵トルクの時間積分値が一定時間内に積分閾値以上となったか否かを判定する。
ECU10は、第1の実行条件が満たされたと手動運転切換部17により判定された場合(S23:YES)、S24において、手動運転切換部17により、手動運転切換制御の実行を行う。手動運転切換部17は、手動運転切換制御を実行し、自動運転から手動運転に切り換える。その後、ECU10は、図6の第1の実行条件判定処理を終了する。
一方、ECU10は、第1の実行条件が満たされていないと手動運転切換部17により判定された場合(S23:NO)、手動運転切換制御を実行せず、自動運転を維持したまま、図6の第1の実行条件判定処理を終了する。
続いて、図7は、第2の実行条件判定処理を示すフローチャートである。図7に示されるフローチャートの処理は、例えば、自動運転中において、図5の開始条件判定のS13で開始条件判定部16により開始条件が満たされたと判定された場合に実行される。
S31において、ECU10は、S21と同様にして、操舵トルク認識部15により、ドライバの操舵トルクの認識を行う。
S32及びS33において、ECU10は、手動運転切換部17により、第2の実行条件が満たされたか否かの判定を行う。すなわち、手動運転切換部17は、開始条件判定部16により開始条件が満たされたとの判定後に操舵トルクが閾値α(第1閾値)以上となったか否かを判定する。ECU10は、開始条件が満たされたと判定された後に操舵トルクが閾値α以上となったと手動運転切換部17により判定された場合(S32:YES)、S33において、手動運転切換部17により、操舵トルクが閾値α以上となってから閾値β(第2閾値)以上である状態が一定時間継続したか否かの判定を行う。
ECU10は、第2の実行条件が満たされたと手動運転切換部17により判定された場合(S32:YES及びS33:YES)、S34において、手動運転切換部17により、手動運転切換制御の実行を行う。手動運転切換部17は、手動運転切換制御を実行し、自動運転から手動運転に切り換える。その後、ECU10は、図7の第2の実行条件判定処理を終了する。
一方、ECU10は、第2の実行条件が満たされていないと手動運転切換部17により判定された場合(S32:NO又はS33:NO)、手動運転切換制御を実行せず、自動運転を維持したまま、図7の第2の実行条件判定処理を終了する。
[自動運転システムの作用効果]
以上説明したように、自動運転と手動運転とを切り換え可能な車両において、例えばドライバの操舵トルクが閾値以上となった場合に自動運転から手動運転に切り換えることが考えられる。ここで、例えば操舵トルクの閾値を一定値で設けた場合、閾値の大きさが大き過ぎると、操舵トルクが閾値に達するまでの間にドライバの意図によらず車両が操舵されてしまうおそれがあった。一方、閾値の大きさが小さ過ぎると、路面からの反力トルクにより、ドライバの意図によらず手動運転に切り換えられてしまうおそれがあった。
この点、自動運転システム100によれば、開始条件判定部16により、車両のキャンセルスイッチ6へのドライバによる入力があった場合、又は、ステアリングホイール21に設けられたタッチセンサ7でドライバによる保舵が検出された場合に、手動運転切換制御の前提となる開始条件が満たされたと判定される。また、開始条件判定部16により開始条件が満たされたと判定された場合に、当該判定からの操舵トルクの時間積分値が所定の積分閾値以上となったとき、又は、当該判定後に操舵トルクが閾値α以上となり且つ操舵トルクが閾値α以上となってから閾値β以上である状態が一定時間継続したとき、手動運転切換部17により、手動運転切換制御が実行される。これにより、ドライバによる手動運転への切換えの意思を適切に判定することができる。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。本発明は、上述した実施形態を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した様々な形態で実施することができる。
例えば、開始条件判定部16は、開始条件として、キャンセルスイッチ6へのドライバによる入力に基づく開始条件、及び、ドライバによる保舵の検出結果に基づく開始条件の両方を判定したが、例えば、キャンセルスイッチ6へのドライバによる入力に基づく開始条件、又は、ドライバによる保舵の検出結果に基づく開始条件の何れか一方のみで判定してもよい。
その他、開始条件判定部16は、例えば自動運転を終了させる地点である切換地点に自動運転中の車両が近づいている場合を開始条件として、車両の切換地点への接近をドライバに報知するようにHMI8を制御してもよい。なお、上述のキャンセルスイッチ6へのドライバによる入力及びドライバによる保舵は、接近の報知に応じてドライバがした操作によるものであってもよいし、接近の報知によらずドライバがした操作によるものであってもよい。
上記実施形態では、操舵トルク認識部15は、トルクセンサ5で検出されたステアリングシャフト22のねじりトルクの絶対値を操舵トルクとして認識したが、トルクセンサ5で検出されたステアリングシャフト22のねじりトルクを符号付きの操舵トルクとして認識してもよい。この場合、操舵トルクは、例えば、ステアリングシャフト22の回転の一方側(例えば時計回り)で正とされ、他方側(例えば反時計回り)で負とされると共に、閾値α〜δは正及び負のそれぞれについて設定されていてもよい。この場合に、例えば第1の実行条件の例において開始条件が満たされてからドライバが保舵せずに手放しする状況を想定すると、手動運転切換部17は、手放しにより0付近の正及び負の操舵トルクを操舵トルク認識部15が継続的に認識したとしても、開始条件が満たされてからの操舵トルクの時間積分値としては、0付近の正及び負の操舵トルクを相殺するように算出することができる。
また、実行条件としては、下記の第3の実行条件及び第4の実行条件を挙げることもできる。この場合、手動運転切換部17は、実行条件として、第1〜第3の実行条件の少なくとも何れか一つが満たされたか否か、又は、第1,第2,第4の実行条件の少なくとも何れか一つが満たされたか否かを判定してもよい。
第3の実行条件の一例について、図8を参照しつつ説明する。図8は、手動運転切換制御の第3の実行条件を説明するための図である。図8の横軸は、時間を示している。時刻t6は、開始条件判定部16により開始条件が満たされたと判定された時刻である。図8の縦軸は、操舵トルクを示している。図8では、操舵トルク認識部15により認識されたドライバの操舵トルクの時間的推移が実線で表されている。
手動運転切換部17は、開始条件判定部16により開始条件が満たされたと判定された場合に、第3の実行条件として、当該判定後における操舵トルクが閾値γ以上となってから一定時間T2の期間に、操舵トルクが閾値γを跨いで増加する増加回数が所定回数以上であったか否かを判定してもよい。一定時間T2は、試験又はシミュレーション等により予め設定されていてもよい。一定時間T2は、一例として、数百msとすることができる。閾値γは、第3の実行条件の判定における一定時間T2を起算するため及び操舵トルクの増加回数をカウントするための操舵トルクの閾値である。閾値γは、試験又はシミュレーション等により予め設定されていてもよい。閾値γは、例えば閾値α又は閾値βと同じ値であってもよいし、閾値α又は閾値βと異なる値であってもよい。所定回数は、第3の実行条件が満たされたと判定されるための増加回数の閾値である。所定回数は、例えば2,3回程度とすることができる。なお、一定時間T2の起算時刻は、開始条件が満たされたと判定された直後であってもよいし、開始条件が満たされたと判定されてから所定の起算可能時間内であってもよい。
図8の例では、手動運転切換部17は、時刻t6以降において操舵トルクが閾値γ以上であるか否かを判定する。手動運転切換部17は、時刻t7において、操舵トルクが閾値γ以上となったと判定する。手動運転切換部17は、時刻t7以降において操舵トルクが閾値γを跨いで増加した増加回数をカウントする。手動運転切換部17は、時刻t7から一定時間T2が経過した時刻t8において、増加回数が所定回数(ここでは例えばP1,P2の2回)以上であったと判定し、第3の実行条件が満たされたと判定する。
なお、第3の実行条件の他の例として、手動運転切換部17は、開始条件判定部16により開始条件が満たされたと判定された場合に、当該判定後における操舵トルクが閾値γ以上となってから一定時間T2の期間に、上記増加回数が上記所定回数以上であって且つ操舵トルクが閾値γ以上となっている時間の積算値が所定の積算時間閾値に達しているか否かを判定してもよい。
第4の実行条件の一例について、図9を参照しつつ説明する。図9は、手動運転切換制御の第4の実行条件を説明するための図である。図9の横軸は、時間を示している。時刻t9は、開始条件判定部16により開始条件が満たされたと判定された時刻である。図9の縦軸は、操舵トルクを示している。図9では、操舵トルク認識部15により認識されたドライバの操舵トルクの時間的推移が実線で表されている。
手動運転切換部17は、開始条件判定部16により開始条件が満たされたと判定された場合に、第4の実行条件として、当該判定後における操舵トルクが閾値δ以上となってから一定時間T3の期間に、操舵トルクが閾値δを跨いで減少する減少回数が所定回数以内であったか否かを判定してもよい。一定時間T3は、試験又はシミュレーション等により予め設定されていてもよい。一定時間T3は、一例として、数百msとすることができる。一定時間T3は、一定時間T2と同じ値であってもよいし、一定時間T2と異なる値であってもよい。閾値δは、第4の実行条件の判定における一定時間T3を起算するため及び操舵トルクの減少回数をカウントするための操舵トルクの閾値である。閾値δは、試験又はシミュレーション等により予め設定されていてもよい。閾値δは、例えば閾値α又は閾値βと同じ値であってもよいし、閾値α又は閾値βと異なる値であってもよい。所定回数は、第4の実行条件が満たされたと判定されるための減少回数の閾値である。所定回数は、例えば1,2回程度とすることができる。なお、一定時間T3の起算時刻は、開始条件が満たされたと判定された直後であってもよいし、開始条件が満たされたと判定されてから所定の起算可能時間内であってもよい。
図9の例では、手動運転切換部17は、時刻t9以降において操舵トルクが閾値δ以上であるか否かを判定する。手動運転切換部17は、時刻t10において、操舵トルクが閾値δ以上となったと判定する。手動運転切換部17は、時刻t10以降において操舵トルクが閾値δを跨いで減少した減少回数をカウントする。手動運転切換部17は、時刻t10から一定時間T3が経過した時刻t11において、減少回数が所定回数(ここでは例えばP3,P4の2回)以内であったと判定し、第4の実行条件が満たされたと判定する。
なお、第4の実行条件の他の例として、手動運転切換部17は、開始条件判定部16により開始条件が満たされたと判定された場合に、当該判定後における操舵トルクが閾値δ以上となってから一定時間T3の期間に、上記減少回数が上記所定回数以内であって且つ操舵トルクが閾値δ以上となっている時間の積算値が所定の積算時間閾値に達しているか否かを判定してもよい。
上記実施形態では、手動運転切換制御を開始させるための車両の入力部として、キャンセルスイッチ6を例示したが、これに限定されない。入力部としては、例えばHMI8の入力機能を有する構成(例えばナビゲーションシステム等のタッチパネルなど)を用いてもよい。
上記実施形態では、図2に示されるステアリング装置20を例に説明したが、ステアリング装置の構成は、図2の構成に限定されない。例えば、図10に示されるように、ステアリングシャフト22にアシストトルクを付与するEPSモータ23に代えて、ラックアンドピニオン機構25Aにアシストトルクを付与するEPSモータ23Aを有するステアリング装置20Aのような構成であってもよい。この構成においても、ドライバによる手動運転への切換えの意思を適切に判定することができる。
また、図11に示されるように、ステアリングシャフト22にアシストトルクを付与するEPSモータ23に代えて、ラックアンドピニオン機構25Bにアシストトルクを付与するEPSモータ23Bを有すると共に、路面からの反力を模擬する反力アクチュエータ28がステアリングシャフト22に接続されているステアリング装置20Bのような構成(いわゆるステアバイワイヤ)であってもよい。この構成においても、例えば閾値の大きさが小さ過ぎると、路面からの反力トルクが反力アクチュエータ28を介してステアリングシャフト22に伝達されることにより、ドライバの意図によらず手動運転に切り換えられてしまうおそれがあるのに対して、ドライバによる手動運転への切換えの意思を適切に判定することができる。
5…トルクセンサ、6…キャンセルスイッチ(入力部)、7…タッチセンサ、10…ECU、15…操舵トルク認識部、16…開始条件判定部、17…手動運転切換部、21…ステアリングホイール、100…自動運転システム。

Claims (1)

  1. 自動運転と手動運転とを切り換え可能な車両において前記車両のドライバの操舵トルクに基づき前記自動運転から前記手動運転に切り換える手動運転切換制御を実行する自動運転システムであって、
    前記ドライバの前記操舵トルクを認識する操舵トルク認識部と、
    前記自動運転中において前記手動運転切換制御を開始させるための前記車両の入力部への前記ドライバによる入力があった場合、又は、前記車両のステアリングホイールに設けられたタッチセンサで前記ドライバによる保舵が検出された場合に、前記手動運転切換制御の前提となる開始条件が満たされたと判定する開始条件判定部と、
    前記開始条件判定部により前記開始条件が満たされたと判定された場合に、当該判定からの前記操舵トルクの時間積分値が一定時間内に所定の積分閾値以上となったとき、又は、当該判定後に前記操舵トルクが所定の第1閾値以上となり且つ前記操舵トルクが前記第1閾値以上となってから前記第1閾値よりも小さい第2閾値以上である状態が一定時間継続したとき、前記手動運転切換制御を実行する手動運転切換部と、を備える、自動運転システム。
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