JPH11245832A - 車両の操舵制御装置 - Google Patents

車両の操舵制御装置

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JPH11245832A
JPH11245832A JP10055580A JP5558098A JPH11245832A JP H11245832 A JPH11245832 A JP H11245832A JP 10055580 A JP10055580 A JP 10055580A JP 5558098 A JP5558098 A JP 5558098A JP H11245832 A JPH11245832 A JP H11245832A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】走行路からの逸脱を防止するための車両の操舵
制御装置において、運転者のハンドル操作と操舵制御と
の干渉を有効に防止する。 【解決手段】運転者による操舵ハンドルの操作状態及び
ハンドルの操作方向を検出し、これら両者の検出結果に
基づき操舵制御の制御量を減少補正することで、運転者
の意識的なハンドル操作の有無、ハンドル操作の意図を
考慮した制御が可能となる。これにより、適切に運転者
のハンドル操作と操舵制御との干渉を防止することがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の操舵制御装
置に関し、特に車両前方の走行路を認識し、この走行路
から逸脱しないように操舵制御を行う車両の操舵制御装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、車両を安全に走行させること
を目的として、道路の白線等のガイドラインを認識して
自車の走行路を認識し、この走行路から逸脱しないよう
に操舵制御を行う車両の操舵制御装置が提案されてい
る。
【0003】例えば、特開平5−294250号公報に
は、運転者の方向指示器操作があるときに、車両が走行
する走行路から逸脱する動作により移動する側の後方車
両の有無を検出し、後方車両があるときに警報を行い、
また、運転者の方向指示操作がないときに車両が走行中
の走行路を維持して走行するように操舵制御することが
記載されている。
【0004】しかしながら、この従来装置では、方向指
示操作がないとき走行中の走行路を維持して、この走行
路から逸脱しないように操舵制御を行っているため、運
転者が何らかの意図によりハンドル操作を行った場合に
は、運転者の実際のハンドル操作と操舵制御とが干渉す
る場合がある。これを防止すべく、本出願人は、特願平
8−314978(未公知)により運転者のハンドル操
作状態としての操舵角や操舵速度を検出し、この検出結
果に応じて操舵制御の制御量を減少補正する技術を提案
した。これによると、運転者の意識的なハンドル操作を
直接操舵角や操舵速度から検出し、これに応じて制御量
を減少補正することで、操舵制御との干渉を防止するこ
とができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一般的に、この種の制
御は運転者に対するアシスト機能という観点から、運転
者のハンドル操作を優先してなされることが好ましい。
また、走行路からの逸脱を防止するという本来の目的か
らいえば、極力逸脱防止の機能を維持することが望まれ
る。
【0006】以上の点から、運転者のハンドル操作と操
舵制御との干渉を防止するためには、先ず実際に行われ
た運転者のハンドル操作がどのような意図によるものか
を考慮する必要がある。しかしながら、上述の如く、操
舵角や操舵速度のみでもって運転者のハンドル操作状態
を検出し、これに応じて制御量を減少補正した場合、運
転者の操作意思を検出しているに過ぎず、ハンドル操作
の意図までをも考慮しているとは言い難い。従って、上
述の技術では、運転者のハンドル操作と操舵制御との干
渉防止を必ずしも十分に行えないという問題があった。
【0007】本発明は、上記の点に鑑みなされたもの
で、運転者のハンドル操作の意図を反映し、適切に運転
者のハンドル操作と操舵制御との干渉を防止する車両の
操舵制御装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、図1に示
すように、請求項1に記載の、車両前方の走行路を認識
する走行路認識手段M1を有し、該走行路の認識結果に
基づき当該車両の走行路からの逸脱を防止すべく走行路
の中心に向かい操舵制御手段M2で操舵制御を行う車両
の操舵制御装置において、操舵ハンドルの操作状態を検
出するハンドル操作状態検出手段M3と、該検出された
ハンドル操作状態及び前記走行路の認識結果に基づきハ
ンドルの操作方向を検出するハンドル操作方向検出手段
M4と、前記ハンドル操作状態及びハンドル操作方向に
応じて前記操舵制御の制御量を減少補正する補正手段M
5と、を有する車両の操舵制御装置により達成される。
【0009】本発明において、運転者の意識的なハンド
ル操作の有無はハンドル操作状態検出手段により検出す
るとともに、ハンドル操作方向検出手段から得られる走
行路の認識結果、即ち自車の走行路上における位置と、
前記ハンドル操作状態検出手段から得られるハンドルの
操作状態とからハンドルの操作方向を検出する。ハンド
ルの操作方向は、運転者による車両の誘導方向を表すも
のであり、運転者の意図を反映する有効なパラメータと
なり得る。従って、これら検出されたハンドル操作状態
及びハンドル操作方向に基づき操舵制御の制御量を減少
補正するため、より適切に運転者のハンドル操作と操舵
制御との干渉を防止することができる。尚、ハンドル操
作状態検出手段により検出されるハンドル操作状態と
は、ハンドルの操舵角、操舵速度、操舵トルクなど、運
転者の意識的なハンドル操作を表すパラメータであれば
良い。
【0010】運転者のハンドル操作の意図として、走行
路から意識的に逸脱するものか、あるいは逸脱を積極的
に防ぐものかに大別できる。これを識別した上で、運転
者のハンドル操作と操舵制御との干渉を防止することが
より好ましい。運転者のハンドル操作の意図をより反映
させるという観点から、本発明は、請求項2に記載され
る如く、上記車両の操舵制御装置において、前記ハンド
ル操作方向検出手段は、該検出されたハンドル操作状態
及び前記走行路の認識結果に基づき走行路中心に対する
ハンドルの操作方向を検出するよう構成することができ
る。
【0011】上記構成の如く、走行路中心に対するハン
ドル操作の方向を検出するようにしたことで、運転者の
ハンドル操作の意図が走行路から意識的に逸脱するもの
か、あるいは逸脱を積極的に防ぐものかに大別できる。
その結果に応じて操舵制御の制御量を減少補正すること
で、より適切に運転者のハンドル操作と操舵制御との干
渉を防止することができる。
【0012】運転者のハンドル操作と操舵制御との干渉
を防止する上で、運転者の意識的なハンドル操作を正確
に検出することが望ましく、本発明は、請求項3に記載
される如く、上記車両の操舵制御装置において、前記ハ
ンドル操作状態検出手段は、前記操舵制御による操舵速
度と運転者のハンドル操作による操舵速度との差分を検
出するよう構成することができる。
【0013】操舵制御による操舵速度と運転者のハンド
ル操作による操舵速度との差分、即ち両者の大小関係を
検出することで、運転者の意識的なハンドル操作の有
無、程度を反映した上での制御量の減少補正が可能とな
る。これにより、より適切に操舵制御と運転者のハンド
ル操作との干渉を防止することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】図2は本発明の一実施例の構成図
を示す。同図中、前輪操舵機構10は操舵ハンドル11
を有しており、この操舵ハンドル11は操舵軸12を介
してステアリングギヤボックス13内の図示しないピニ
オンギヤに接続されている。このピニオンギヤはラック
バー14と噛合し、操舵ハンドル11の回転運動をラッ
クバー14の往復運動に変換して伝達するものである。
ラックバー14の両端には左右タイロッド15a、15
b及び左右ナックルアーム16a、16bを介して左右
前輪FW1、FW2が操舵可能に連結されている。
【0015】後輪操舵機構20は後輪を操舵するための
アクチュエータとしてのブラシレスモータなどの電動モ
ータ21を備えている。電動モータ21の回転軸はステ
アリングギヤボックス22内にて減速機構を介して軸方
向に変位可能に指示されたリレーロッド23に接続され
ており、リレーロッド23は同モータ21の回転に応じ
て軸方向に変位する。減速機構の逆効率は小さく設定さ
れていて、リレーロッド23側からの外部入力により電
動モータ21が回転駆動されることがないようになって
いる。リレーロッド23の両端にはタイロッド24a、
24b及びナックルアーム25a、25bを介して左右
後輪RW1、RW2が接続されていて、左右後輪RW
1、RW2はリレーロッド23の軸方向の変位に応じて
操舵される。
【0016】電子制御装置(ECU)30には前輪操舵
角センサ32、操舵トルクセンサ33、後輪操舵角セン
サ34、及び走行路認識装置36が接続されている。前
輪操舵角センサ32は左右前輪FW1、FW2の操舵角
を検出する。操舵トルクセンサ33は前輪の操舵トルク
を検出する。後輪操舵角センサ34は左右後輪RW1、
RW2の操舵角を検出する。上記の前輪操舵角センサ3
2及び操舵トルクセンサ33がハンドル操作状態検出手
段M3に対応する。
【0017】走行路認識手段M1としての走行路認識手
段36は車両の進行方向前方の走行路を撮像した走行路
画像をカメラ38から供給され、この走行路画像を処理
して走行路の中央又は路側の白線や黄色の追越し禁止線
等のガイドラインに基づいて走行車線を認識し、図4の
破線で示す走行路中心線からの車両のオフセット量E
(n)及び二重線で示す走行路I、II夫々からの距離L
1、L2夫々を検出する。ここで、θは画像から得た車両
の走行路に対する傾き角、lは前方注視点距離(一定
値)、eは現在横ずれ量であり、 E(n)=e+L1 L1≒l×θ と表される。この車両オフセット量E(n)はECU3
0に供給される。
【0018】ECU30は図3に示す如く、マイクロコ
ンピュータで構成され、中央処理ユニット(CPU)5
0と、リードオンリメモリ(ROM)52と、ランダム
アクセスメモリ(RAM)54と、入力ポート回路56
と、出力ポート回路58と、通信回路60とを有し、こ
れは双方向性のコモンバス62により互いに接続されて
いる。
【0019】入力ポート回路56には前輪操舵角センサ
32、操舵トルクセンサ33、後輪操舵角センサ34夫
々の出力する検出信号が供給される。また、通信回路6
0には走行路認識装置36の出力する車両オフセット量
E(n)等が供給される。
【0020】ROM52には制御プログラムが記憶され
ている。CPU50は制御プログラムに基づき、後述す
る種々の演算を行い、その際にRAM54が作業領域と
して使用される。CPU50が制御プログラムを実行す
ることにより発生した制御信号は出力ポート回路58か
ら駆動回路40に供給され、この駆動回路40は電動モ
ータ21を駆動して後輪RW1、RW2の操舵を行う。
【0021】図5はECU30が実行する操舵制御手段
M2としての操舵制御処理の一実施例のフローチャート
を示す。この処理は所定時間間隔で繰り返し実行され
る。同図中、ステップS12では走行路認識装置36で
走行路が認識できたかどうかを判別する。走行路の認識
ができた場合にはステップS14に進み、認識できない
場合には処理サイクルを終了する。
【0022】ステップS14では走行路認識装置36の
出力する車両オフセット量E(n)を読み込む。次にス
テップS16で次式により後輪操舵制御量D(n)を算
出する。 D(n)=D(n−1)+K1×{E(n)−E(n−1)} …(1) 但し、D(n−1)は前回の後輪操舵制御量、E(n−
1)は前回の車両オフセット量であり、K1は後輪制御
ゲイン(一定値)である。
【0023】この後、ステップS18で前輪操舵角セン
サ32で検出した操舵角θF、及び操舵トルクセンサ3
3で検出した操舵トルクTS夫々を読み込み、上記の操
舵角θFと前回の処理で読み込んだ操舵角θF0との差
分を求め、この差分を処理間隔で割ることにより操舵速
度SθFを演算する。これら、操舵角θF、操舵速度S
θF、操舵トルクTSがハンドル操作状態に相当する。
【0024】ステップS20では、走行路認識装置36
より得られる走行路の認識結果、即ち自車と走行路との
相対関係と、ステップS18で求めたハンドル操作状態
とに基づき自車のハンドル操作方向を検出する。具体的
には、図6に示す如く、上面視で見た場合、左図のよう
に車両がそのまま直進すると走行路から逸脱する状態に
あれば、車両の長手方向に対し左側へ操作されれば逸脱
方向、右側に操作されれば復帰方向となる。また、右図
のように逆の状態であれば、車両の長手方向に対し左側
へ操作されれば復帰方向、右側に操作されれば逸脱方向
となる。
【0025】次にステップS22にて、上記操舵角θF
及びハンドルの操作方向を用いて、図7に示すマップを
参照し補正ゲインKAを算出する。同様に、上記操舵速
度SθF、操舵トルクTSとハンドルの操作方向を用い
て、夫々図8、図9に示すマップを参照し、補正ゲイン
S、KTを算出する。
【0026】補正ゲインKAは操舵角θFが小さいとき
は値が1であり、操舵角θFが大となるに従い値が減少
して最終的には0となる。補正ゲインKS及びKTは夫々
操舵速度SθF及び操舵トルクTSが小さいときは値が
0であり、操舵速度SθF及び操舵トルクTSがある所
定の値を越えると徐々に減少し最終的には0になる。ま
た、ハンドルの操作方向が逸脱方向であれば、夫々のマ
ップは右半分を参照し、ハンドルの操作方向が復帰方向
であれば、左半分を参照することになる。いずれの補正
ゲインマップも逸脱方向に対し復帰方向の補正ゲインの
減少割合が大きいため、同じハンドル操作状態(例えば
操舵角θF)を示してもハンドルの操作方向によって補
正ゲインの値は変化することになる。
【0027】ハンドルの操作方向が逸脱方向であれば、
運転者は意識的にハンドル操作を行っているものの車両
の状態としては走行路から逸脱する方向に向かっている
ため、逸脱防止というシステムの目的を優先させ、比較
的補正ゲインの減少割合を小さく設定している。一方、
ハンドルの操作方向が復帰方向であれば、運転者は走行
路からの逸脱を防止すべく自ら走行路中央への復帰操作
を行っていると考えられるため、運転者のハンドル操作
と操舵制御との干渉防止を優先させ、早期に操舵制御の
介入度を低減すべく、比較的補正ゲインの減少割合を大
きく設定している。
【0028】次にステップS24では次式により後輪操
舵制御量D(n)と、補正ゲインK A,KS,KTを用い
て実際の後輪操舵制御量Dを算出する。 D=D(n)×MAX(KA,KS,KT) …(2) 但し、MAX(A,B)はAとBのうちいずれか大きい
方を選択することを表す。
【0029】この後、ステップS26では、実際の後輪
操舵制御量Dに基づいて駆動回路40を駆動する。これ
によって、電動モータ21が回転駆動されて、後輪RW
1、RW2の操舵が行われ、処理を終了する。尚、上記
のステップS22、S24が補正手段M4に対応する。
【0030】このように本実施例では、ハンドル操作状
態としてハンドルの操舵角、操舵速度、操舵トルクを検
出するとともに、運転者のハンドル操作方向を検出し、
これら検出結果に基づき操舵制御の制御量を減少補正す
ることで、運転者のハンドル操作と操舵制御との干渉を
有効に防止することができる。運転者の意識的なハンド
ル操作の有無を適切に検出し、これに基づき操舵制御の
制御量を減少補正することで、より状況に適した制御が
可能となる。運転者の意識的なハンドル操作の有無を適
切に検出するという観点から、本発明においてより好適
な他の実施例について以下に説明する。
【0031】各種装置の構成は図2、図3に示す構成と
同一であり、その詳細については省略する。図10はE
CU30が実行する操舵制御手段M2としての操舵制御
処理のフローチャートを示す。この処理は所定時間間隔
tで繰り返し実行される。同図中、ステップS42〜S
48については、前述の実施例(図5)で示すステップ
S12〜S18と基本的に同一であるため説明は省略す
る。ステップS48にて演算された操舵速度SθFを用
い、ステップS50にて次式に基づき操舵速度差分Δを
算出する。 Δ=SθF−(D(n)−D(n−1))×t …(3) 但し、D(n)は後述のステップS56の前回の処理で
算出された操舵制御量、D(n−1)は同じく前々回の
処理で算出された操舵制御量を表す。このことから、
(3)式の右辺第二項の差分は操舵制御量の単位時間当た
りの変化量であり、操舵制御による操舵速度に相当す
る。従って、操舵速度差分Δは、運転者による操舵速度
と操舵制御による操舵速度との差分を表し、運転者によ
る操舵速度が操舵制御による操舵速度を上回れば正の値
をとり、下回れば負の値をとることになる。
【0032】次にステップS52にて、前述の実施例と
同様に逸脱方向若しくは復帰方向で表されるハンドル操
作方向を検出する。その後、ステップS54では、図1
1で示す補正ゲインマップを参照し補正ゲインKΔSを
算出する。具体的には、ステップS52にてハンドル操
作方向が逸脱方向の場合は(a)を参照し、復帰方向の
場合は(b)を参照する。(a)、(b)いずれの場合
も操舵速度差分ΔSθが負のとき、即ち運転者による操
舵速度が操舵制御による操舵速度を下回れば補正ゲイン
KΔSは1であり、基本的に操舵制御の制御量は減少補
正されないこととなる。操舵速度差分ΔSθが正のとき
は、(a)、(b)いずれの場合もある所定の値までは
補正ゲインKΔSは1であり、その値以上になると徐々
に減少する。また、(a)逸脱方向に対して(b)復帰
方向は補正ゲインの減少割合が大きいため、同じハンド
ル操作状態(操舵速度差分ΔSθ)を示してもハンドル
の操作方向によって補正ゲインの値は変化することにな
る。
【0033】ハンドルの操作方向が逸脱方向の場合は、
前述の実施例と同様、逸脱防止というシステムの目的を
優先させ、比較的補正ゲインの減少割合は小さく設定さ
れ、一方、ハンドルの操作方向が復帰方向の場合は、運
転者のハンドル操作と操舵制御との干渉防止を優先さ
せ、早期に操舵制御の介入度を低減すべく、比較的補正
ゲインの減少割合を大きく設定されている。
【0034】次にステップS56では次式により後輪操
舵制御量D(n)と、補正ゲインKΔSを用いて実際の
後輪操舵制御量Dを算出する。 D=D(n)×KΔS …(4)
【0035】この後、ステップS58では、実際の後輪
操舵制御量Dに基づいて駆動回路40を駆動する。これ
によって、電動モータ21が回転駆動されて、後輪RW
1、RW2の操舵が行われ、処理を終了する。尚、上記
のステップS54、S56が補正手段M4に対応する。
【0036】このように本実施例では、ハンドル操作状
態として操舵制御による操舵速度と運転者のハンドル操
作による操舵速度との差分を検出するとともに、運転者
のハンドル操作方向を検出し、これら検出結果に基づき
操舵制御の制御量を減少補正することで、運転者のハン
ドル操作と操舵制御との干渉を有効に防止することがで
きる。
【0037】以上、上記いずれの実施例においても、後
輪を操舵制御する構成を例にとって説明したが、本発明
はこれに限定されるものではなく、走行路からの逸脱を
防止すべく前輪を制御するよう構成することも可能であ
り、本発明の基本的な作用効果は得られる。
【0038】
【発明の効果】以上、説明したように、請求項に記載さ
れた本発明によれば、走行路の認識結果に基づき車両の
走行路からの逸脱を防止すべく走行路の中心に向かい操
舵制御を行う車両の操舵制御装置において、操舵ハンド
ルの操作状態及びハンドル操作方向に応じて操舵制御の
制御量を減少補正することで、運転者のハンドル操作の
意図を考慮した制御が可能となり、運転者のハンドル操
作と操舵制御との干渉をより適切に防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両の操舵制御装置の基本的なブ
ロック構成図である。
【図2】本発明に係る車両の操舵制御装置の基本的なシ
ステム構成図である。
【図3】ECUのブロック図である。
【図4】車両のオフセット量を説明するための図であ
る。
【図5】操舵制御処理の一実施例を示すフローチャート
である。
【図6】ハンドル操作方向を説明するための図である。
【図7】マップを示す図である。
【図8】マップを示す図である。
【図9】マップを示す図である。
【図10】操舵制御処理の一実施例を示すフローチャー
トである。
【図11】マップを示す図である。
【符号の説明】
10前輪操舵機構 11 操舵ハンドル 12 操舵軸 13,22 ステアリングギヤボックス 14 ラックバー 15a,15b,24a,24b タイロッド 16a,16b,25a,25b ナックルアーム 20 後輪操舵機構 21 電動モータ 23 リレーロッド 30 ECU 32 前輪操舵角センサ 33 操舵トルクセンサ 34 後輪操舵角センサ 36 走行路認識装置 38 カメラ 40 駆動回路 M1 走行路認識手段 M2 操舵制御手段 M3 ハンドル操作状態検出手段 M4 補正手段

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両前方の走行路を認識する走行路認識
    手段を有し、該走行路の認識結果に基づき当該車両の走
    行路からの逸脱を防止すべく走行路の中心に向かい操舵
    制御を行う車両の操舵制御装置において、操舵ハンドル
    の操作状態を検出するハンドル操作状態検出手段と、該
    検出されたハンドル操作状態及び前記走行路の認識結果
    に基づきハンドルの操作方向を検出するハンドル操作方
    向検出手段と、前記ハンドル操作状態及びハンドル操作
    方向に応じて前記操舵制御の制御量を減少補正する補正
    手段と、を有することを特徴とする車両の操舵制御装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の車両の操舵制御装置にお
    いて、 前記ハンドル操作方向検出手段は、該検出されたハンド
    ル操作状態及び前記走行路の認識結果に基づき走行路中
    心に対するハンドルの操作方向を検出することを特徴と
    する車両の操舵制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の操舵制御装置にお
    いて、前記ハンドル操作状態検出手段は、前記操舵制御
    による操舵速度と運転者のハンドル操作による操舵速度
    との差分を検出することを特徴とする車両の操舵制御装
    置。
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