JP2013075392A - 立体造形装置、立体造形方法、及び立体造形データ作成プログラム - Google Patents

立体造形装置、立体造形方法、及び立体造形データ作成プログラム Download PDF

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竜也 江坂
Eiichi Fujiwara
栄一 藤原
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Abstract

【課題】立体造形物の積層方向の表面をより滑らかに形成することが可能な立体造形装置、立体造形方法、立体造形データ作成プログラムを提供する。
【解決手段】立体造形物70が作成される場合、各層701〜712に吐出される造形液の吐出密度が調整されることで、各層701〜712における立体造形粉体の単位体積当たりの造形液の量が調整される。上部層である最上層712、上第二層711、及び上第三層710の造形層を形成する場合の造形液の吐出密度は、上部層の1つ下側の中間層709を含む中間層704〜709の造形層を形成する場合の吐出密度より小さい。第一下部層である最下層701、下第二層702、及び下第三層703の造形層を形成する場合の造形液の吐出密度は、第一下部層の1つ上側の中間層704を含む中間層704〜709の造形層を形成する場合の吐出密度より大きい。
【選択図】図20

Description

本発明は、立体造形物を造形する立体造形装置、立体造形方法、及び立体造形データ作成プログラムに関する。
従来、立体造形物を造形する立体造形装置が知られている。例えば、立体造形装置は、造形液と混合することで固化する立体造形粉体に対し、インクジェットヘッドを用いて造形液を吐出する。立体造形粉体と造形液とが混合されると、立体造形粉体に含まれる接着剤が溶解し、溶解した接着剤同士が結合して層を形成する。以上の工程が繰り返されて層が重ねられることで、作業者が所望する形状の立体造形物が造形される(例えば、特許文献1参照)。一般的に、上記のような立体造形装置は、一定の厚みで立体造形粉体を積層方向に積層しつつ、一定量の造形液で立体造形粉体を固化させている。
特開2008−302701号公報
しかしながら、従来の立体造形装置では、一定の厚みで立体造形粉体を積層し、一定量の造形液で立体造形粉体を固化させているのみであるため、立体造形物の積層方向の表面が滑らかになるように、立体造形物を形成できているとは言い難い側面があった。
本発明の目的は、立体造形物の積層方向の表面をより滑らかに形成することが可能な立体造形装置、立体造形方法、立体造形データ作成プログラムを提供することである。
上記目的を達成するために、本発明の第1の態様に係る立体造形装置は、造形液と混合することで固化する立体造形粉体が載置されるステージと、前記ステージに対し、前記ステージのステージ面と平行な方向に相対移動することで前記ステージに載置された立体造形粉体の表面を平坦化して粉体層を形成する平坦化手段と、前記平坦化手段によって形成された前記粉体層に前記造形液を吐出することで、立体造形物の層である造形層を造形する吐出手段と、前記ステージ面と前記平坦化手段との間の、前記ステージ面に垂直な方向の距離を変化させる昇降手段とを備え、前記平坦化手段による前記粉体層の形成と、前記吐出手段による前記粉体層への前記造形液の吐出とを繰り返すことで、前記造形層が積層方向に積層された立体造形物を作成する立体造形装置であって、前記造形層を形成する場合に、前記積層方向における前記粉体層の位置に応じて、前記粉体層のうち前記造形層を形成する部位における前記立体造形粉体の単位体積当たりの前記造形液の量を調整する調整手段を備えている。
この場合、積層方向における粉体層の位置に応じて、立体造形粉体の単位体積当たりの造形液の量を調整することができる。よって、例えば、立体造形物の積層方向の表面に現れる造形層を形成する場合に、立体造形粉体の単位体積当たりの造形液の量を調整することができる。立体造形粉体の単位体積当たりの造形液の量は、造形層の表面の滑らかさに関係するので、立体造形粉体の単位体積当たりの造形液の量を調整しない場合に比べて、立体造形物の積層方向の表面をより滑らかに形成することができる。
また、前記立体造形装置において、前記調整手段は、前記積層方向における前記粉体層の位置に応じて、前記吐出手段から前記粉体層に向けて吐出する前記造形液の単位面積当たりの重さである吐出密度を少なくとも調整することで、前記粉体層のうち前記造形層を形成する部位における前記立体造形粉体の単位体積当たりの前記造形液の量を調整してもよい。
また、前記立体造形装置において、前記調整手段は、前記立体造形物における前記造形層のうち1層分下側に前記造形層が存在しない部位である最下層を含んで前記最下層より上側の所定範囲の層である第一下部層を形成する場合の前記吐出密度を、前記第一下部層の1つ上側の前記造形層を形成する場合の前記吐出密度より大きくしてもよい。
また、前記立体造形装置において、前記調整手段は、前記立体造形物における前記造形層のうち1層分上側に前記造形層が存在しない部位である最上層を含んで前記最上層より下側の所定範囲の層である上部層を形成する場合の前記吐出密度を、前記上部層の1つ下側の前記造形層を形成する場合の前記吐出密度より小さくしてもよい。
また、前記立体造形装置において、前記調整手段は、前記吐出密度を調整する場合に、離散的に前記吐出密度を調整してもよい。
また、前記立体造形装置において、前記吐出手段は、前記粉体層の表面に前記造形液の液滴を吐出し、前記調整手段は、前記吐出手段から吐出される前記造形液の液滴の数を増減させることで、前記吐出密度を調整してもよい。
また、前記立体造形装置において、前記吐出手段は、前記粉体層の表面に前記造形液の液滴を吐出し、前記調整手段は、前記吐出手段から吐出される前記造形液の液滴の大きさを増減させることで、前記吐出密度を調整してもよい。
前記立体造形装置において、前記調整手段は、前記積層方向における前記粉体層の位置に応じて、前記昇降手段によって変化させる前記距離を調整して前記平坦化手段によって形成される前記粉体層の厚みを少なくとも調整することで、前記粉体層のうち前記造形層を形成する部位における前記立体造形粉体の単位体積当たりの前記造形液の量を調整してもよい。
また、前記立体造形装置において、前記調整手段は、前記立体造形物における前記造形層のうち1層分下側に前記造形層が存在しない部位である最下層より上側の所定範囲の層である第二下部層を形成する場合に、前記第二下部層を形成する場合の前記粉体層の厚みを、前記第二下部層の1つ上側の前記粉体層を形成する場合の厚みより小さくしてもよい。
また、前記立体造形装置において、前記調整手段は、前記立体造形物における前記造形層のうち1層分上側に前記造形層が存在しない部位である最上層を含んで前記最上層より下側の所定範囲の層である上部層を形成する場合の前記粉体層の厚みを、前記上部層の1つ下側の前記造形層を形成する場合の前記粉体層の厚みより小さくしてもよい。
前記立体造形装置において、前記調整手段は、前記粉体層の厚みを調整する場合に、離散的に前記粉体層の厚みを調整してもよい。
また、本発明の第二の態様に係る立体造形方法は、造形液と混合することで固化する立体造形粉体が載置されるステージと、前記ステージに対し、前記ステージのステージ面と平行な方向に相対移動することで前記ステージに載置された立体造形粉体の表面を平坦化して粉体層を形成する平坦化手段と、前記平坦化手段によって形成された前記粉体層に前記造形液を吐出することで、立体造形物の層である造形層を造形する吐出手段と、前記ステージ面と前記平坦化手段との間の、前記ステージ面に垂直な方向の距離を変化させる昇降手段とを備え、前記平坦化手段による前記粉体層の形成と、前記吐出手段による前記粉体層への前記造形液の吐出とを繰り返すことで、前記造形層が積層方向に積層された立体造形物を作成する立体造形装置において実行される立体造形方法であって、前記造形層を形成する場合に、前記積層方向における前記粉体層の位置に応じて、前記粉体層のうち前記造形層を形成する部位における前記立体造形粉体の単位体積当たりの前記造形液の量を調整する調整ステップを備えている。この場合、立体造形粉体の単位体積当たりの造形液の量を調整しない場合に比べて、立体造形物の積層方向の表面をより滑らかに形成することができる。
また、本発明の第三の態様に係る立体造形データ作成プログラムは、造形液と混合することで固化する立体造形粉体が載置されるステージと、前記ステージに対し、前記ステージのステージ面と平行な方向に相対移動することで前記ステージに載置された立体造形粉体の表面を平坦化して粉体層を形成する平坦化手段と、前記平坦化手段によって形成された前記粉体層に前記造形液を吐出することで、立体造形物の層である造形層を造形する吐出手段と、前記ステージ面と前記平坦化手段との間の、前記ステージ面に垂直な方向の距離を変化させる昇降手段とを備え、前記平坦化手段による前記粉体層の形成と、前記吐出手段による前記粉体層への前記造形液の吐出とを繰り返すことで、前記造形層が積層方向に積層された立体造形物を作成する立体造形装置を制御するデータを作成するための立体造形データ作成プログラムであって、前記造形層を形成する場合に、前記積層方向における前記粉体層の位置に応じて、前記粉体層のうち前記造形層を形成する部位における前記立体造形粉体の単位体積当たりの前記造形液の量を調整するように前記立体造形装置が動作するためのデータを作成する調整データ作成ステップを立体造形データ作成装置のコントローラに実行させている。この場合、立体造形粉体の単位体積当たりの造形液の量を調整しない場合に比べて、立体造形物の積層方向の表面をより滑らかに形成することができる。
立体造形装置1の外観斜視図である。 造形台6の斜視図である。 図2におけるA−A線矢視方向断面図である。 立体造形装置1の内部構成を右側面から見た図である。 粉体供給部15および平坦化ローラ16の近傍の拡大斜視図である。 立体造形装置1の電気的構成を示すブロック図である。 PC100の電気的構成を示すブロック図である。 円柱76の斜視図である。 円柱76の層を示す側面図である 実験結果を示すテーブル95である。 実験結果を示すテーブル96である。 実験結果を示すテーブル97である。 実験結果を示すテーブル98である。 吐出密度調整データ110のデータ構成を示す図である。 粉体層200上に造形液の液滴40を吐出する態様の一例を示す図である。 吐出密度を減少させた場合における、粉体層200上に造形液の液滴40を吐出する態様の一例を示す図である。 立体造形データ111のデータ構成の一例を示す図である。 PC100が実行する第一立体造形データ作成処理のフローチャートである。 PC100が実行する吐出データ作成処理のフローチャートである。 立体造形物70の各層701〜712の構成を示す側面図である。 立体造形装置1が実行する立体造形処理のフローチャートである。 厚み調整データ112のデータ構成を示す図である。 PC100が実行する第二立体造形データ作成処理のフローチャートである。 PC100が実行する厚みデータ作成処理のフローチャートである。 吐出密度を減少させた場合における、粉体層200上に造形液の液滴40を吐出する態様の一例を示す図である。 第二実施形態に係る立体造形物70の各層701〜712の構成を示す図である。 立体造形物72の各層721〜748の構成を示す側面図である。
以下、本発明の第一実施形態について、図面を参照して説明する。なお、参照する図面は、本発明が採用し得る技術的特徴を説明するために用いられるものである。図1及び図2の紙面左下側、右上側、左側、右側、上側、下側が、それぞれ立体造形装置1の正面側、背面側、左側、右側、上側、下側である。図4の左側、右側、上側、下側、紙面手前側、紙面奥側は、それぞれ、立体造形装置1の正面側、背面側、上側、下側、右側、左側である。図5の左側、右側、上側、下側、紙面右手前側、紙面左奥側は、それぞれ、立体造形装置1の正面側、背面側、上側、下側、右側、左側である。立体造形装置1の右方をX座標の正方向、後方をY座標の正方向、上方をZ座標の正方向とする。
図1を参照して、立体造形装置1の概略構成について説明する。立体造形装置1は、立体造形データ111(図17参照)に従ってヘッド20等を駆動することで、立体造形物を造形することができる。パーソナルコンピュータ(以下、「PC」という。)100は、物体の三次元形状を示す立体データに基づいて立体造形データ111を作成し、ネットワーク等を介して立体造形装置1に送信する。立体造形装置1は、PC100から受信した立体造形データ111に従って立体造形物を造形する。なお、立体造形装置1は、立体データを他のデバイスから取得し、取得した立体データに基づいて自ら立体造形データ111を作成することもできる。
図1に示すように、立体造形装置1は、土台2と、造形台6と、粉体供給部15と、平坦化ローラ16と、ヘッド20と、ヘッドクリーニング機構22と、粉体回収部23とを主に備える。土台2は、左右方向(X軸方向)を長手方向とする矩形板状に形成されており、立体造形装置1の全体を支持する。造形台6はステージ11を備え、ステージ11上で立体造形物が造形される。粉体供給部15は、造形台6のステージ11上に立体造形粉体を供給する。平坦化ローラ16は、ステージ11上に載置された立体造形粉体の上面を平坦化し、立体造形粉体の層(以下、「粉体層」という。)を形成する。ヘッド20は、ステージ11上に形成された粉体層に造形液を吐出する。ヘッドクリーニング機構22は、ヘッド20の吐出口をワイプしまた、密着して造形液を吸引する。粉体回収部23は、ステージ11上で固化せずに残存した立体造形物周辺の余分な立体造形粉体(以下、「未硬化粉体」という。)を回収する。以下、各構成について説明する。
造形台6について説明する。図2に示すように、造形台6は、造形台6を支持する基部7と、基部7の上部に支持される枠部9とを備える。基部7の左右の各々には、前後方向(Y軸方向)に貫通する貫通孔8が形成されている。図1に示すように、土台2の略中央には、前後方向に平行に延びる2本のレール3が設けられている。2本のレール3は、土台2の正面側端部に設けられた支持部4と、背面側端部に設けられた支持部(図示せず)とによって、土台2の上面から所定の高さで支持されている。2本のレール3の各々は、造形台6の基部7に形成された2つの貫通孔8の各々を貫通する。さらに、土台2の背面側端部には、造形台6を前後動させるための造形台前後動モータ41(図6参照)が設けられる。造形台前後動モータ41が駆動すると、キャリッジベルト(図示せず)を介して動力が造形台6に伝わり、造形台6は2本のレール3に沿って前後方向(Y軸方向)に移動する。つまり、造形台前後動モータ41が駆動すると、粉体供給部15、平坦化ローラ16、およびヘッド20は、造形台6のステージ11に対して前後方向(ステージ面と平行な方向)に相対移動する。
図2に示すように、枠部9は、略立方体の箱型形状を成す。枠部9は、上面が開放された平面視矩形状の凹部であるステージ保持部10を有している。ステージ保持部10の内側には、立体造形物が造形されるステージ11が昇降可能に保持される。ステージ11は、ステージ保持部10の内周面に接するように平面視矩形状に形成されており、且つ、ステージ11の上面は水平に保たれている。つまり、枠部9は、ステージ11の側面に接し、且つステージ11の昇降範囲の外周を取り囲む。枠部9の右側面には、未硬化粉体をステージ保持部10内から粉体回収部23(図1参照)に導くための回収路12が接続している。ステージ保持部10の背面側には、上面が開放された平面視矩形の凹部である粉体落下口13が設けられている。粉体落下口13には、粉体層を形成する際に平坦化ローラ16によって集積された余剰粉体が落下する。粉体落下口13に落下した余剰粉体は、作業者によって、造形台6の上方に位置する粉体供給部15(図1、図4、および図5参照)内に戻される。しかし、立体造形装置1は、粉体落下口13に落下した余剰粉体を吸引等によって回収し、粉体供給部15に自動的に戻してもよい。
図3に示すように、ステージ11は、上部ステージ51および下部ステージ52を備える。上部ステージ51は矩形板状の部材であり、水平に配置される。上部ステージ51には、厚み方向に貫通する孔71(図2参照)が複数設けられている。下部ステージ52は、上部ステージ51と略同一形状の板状部材であり、上部ステージ51の下方において上部ステージ51と平行に配置される。下部ステージ52にも、上部ステージ51と同様に複数の孔(図示せず)が設けられている。しかし、平面視において、上部ステージ51に設けられた孔71の位置と、下部ステージ52に設けられた孔の位置とが重複しないように、上部ステージ51および下部ステージ52が形成されている。従って、上部ステージ51に立体造形粉体が載置されると、孔71が設けられていない位置では、上部ステージ51の上面に立体造形粉体が堆積する。孔71が設けられている位置では、立体造形粉体は孔71から下部ステージ52に落下する。しかし、落下地点には下部ステージ52の孔は形成されていない。よって、上部ステージ51から落下した立体造形粉体は、下部ステージ52の上面に堆積する。その結果、ステージ11上に立体造形粉体が堆積する。
下部ステージ52の下方には、上部ステージ51および下部ステージ52を支持する受け皿53が設けられている。受け皿53は、下部ステージ52の全体の下部を覆うように、平面視略矩形状に形成されている。受け皿53の右端部近傍における前後方向略中心には、下部ステージ52から落下した未硬化粉体を回収路12に導く誘導口55が形成されている。受け皿53は、誘導口55に近づく程高さが低くなるように傾斜している。誘導口55の鉛直下方には、回収路12の入口である回収口65が配置されている。
受け皿53の中心下部にはボールねじ57が接続している。ボールねじ57は、受け皿53から鉛直下方へ延び、ナット(図示せず)に装着されている。造形台6の下部には、ボールねじ57を回転させるためのステップモータであるステージ昇降モータ42(図6参照)が設けられている。ステージ昇降モータ42が駆動すると、ボールねじ57が回転して昇降し、ボールねじ57に接続している受け皿53が昇降する。その結果、受け皿53によって支持されているステージ11が昇降する。なお、造形台6には、ステージ11を振動させるための加振モータ46(図6参照)が配置されている。
立体造形装置1は、立体造形物を造形する場合、回収口65よりも高い位置にステージ11を位置させる。詳細には、立体造形装置1は、昇降範囲の上部からステージ11を徐々に下降させながら立体造形物を造形する。立体造形装置1は、立体造形物の造形が完了すると、ステージ11を昇降範囲の下端まで下降させて、誘導口55を回収口65の近傍に近づける。次いで、加振モータ46の駆動を開始してステージ11を振動させる。ステージ11が振動すると、ステージ11上の未硬化粉体は受け皿53に落下し、誘導口55および回収口65を通じて回収される。
粉体供給部15について説明する。図4および図5に示すように、粉体供給部15は、上方へ向けて徐々に前後方向の幅が広がる箱状に形成されており、内部に立体造形粉体を収容する。粉体供給部15は、造形台6の上方に位置するように、粉体回収部23(図1参照)の左側面に固定されている。粉体供給部15の下面には、左右方向を長手方向とする開口である供給口(図示せず)が形成されている。供給口は、ステージ11上の左右方向(X軸方向)に線状に延びる全領域に立体造形粉体を供給できるように、ステージ11の左右方向の幅以上の幅に形成されている。供給口には、供給口を開閉するシャッター(図示せず)が設けられている。立体造形装置1は、粉体供給モータ44(図6参照)によってシャッターの開閉を制御することで、ステージ11上に立体造形粉体を供給する。
平坦化ローラ16について説明する。平坦化ローラ16は、ステージ11上に供給された立体造形粉体の上面を平坦化して粉体層を形成するために設けられる。図4および図5に示すように、平坦化ローラ16の回転軸17は、ステージ11の上面と平行な状態で、造形台6の移動方向と交差する方向(左右方向)に延びる。回転軸17は、粉体回収部23(図1参照)に配置されたローラ回転モータ43(図6参照)に接続している。ローラ回転モータ43が駆動すると、平坦化ローラ16は、図5に示す矢印方向(右側面視反時計回りの方向)に回転する。立体造形装置1は、粉体層を形成する場合、粉体供給部15のシャッターを開放させた状態で、平坦化ローラ16を回転させながら造形台6を後方から前方へ(Y軸の負の方向へ)移動させる。その結果、ステージ11(図2および図3参照)に載置された立体造形粉体の上面は、平坦化ローラ16によって平坦化される。平坦化ローラ16の背面側に集積した余剰粉体は、造形台6の背面側に形成された粉体落下口13に落下する。
図4および図5に示すように、粉体供給部15の正面には板状のブレード18が固定されている。ブレード18は、平坦化ローラ16に付着した立体造形粉体を除去するために設けられる。ブレード18は、粉体供給部15の正面の壁面から前方斜め下方へ延び、平坦化ローラ16の背面側に隙間無く接触している。図5に示すように、平坦化ローラ16のうち、ブレード18が接触する位置Pは、回転軸17の高さH以下の高さに調整されている。従って、立体造形粉体は、ブレード18と平坦化ローラ16との間に堆積することなく、平坦化ローラ16の表面から容易に剥がれ落ちる。さらに、ブレード18の板面は、平坦化ローラ16の正面側の空間と背面側の空間との間を遮断する。従って、ブレード18は、平坦化ローラ16の背面側の立体造形粉体が正面側に飛散することを防止することができる。よって、平坦化ローラ16によって形成された粉体層の上面は平坦に保たれる。飛散した立体造形粉体がヘッド20に付着する可能性も低下する。
ヘッド20について説明する。図示しないが、ヘッド20は、シアンヘッド、マゼンタヘッド、イエローヘッド、ブラックヘッド、およびクリアヘッドを備える。立体造形装置1の左胴部25(図1参照)の内部には、シアン造形液、マゼンタ造形液、イエロー造形液、ブラック造形液、およびクリア造形液(無色の造形液)の各々を収容した複数のタンクが装着されている。ヘッド20が備える各色のヘッドの各々は、可撓性を有するチューブ(図示せず)によって、対応する色の造形液を収容したタンクに接続されている。ヘッド20は、CPU30(図6参照)の制御によって、各色の造形液を粉体層に吐出する。なお、前記ヘッド20は、造形液用のクリアヘッドと着色用のヘッドを含めばいかなるものであってもよく、例えば、シアンヘッド、マゼンタヘッド、イエローヘッド、クリアヘッドの合計4つのヘッドを備えていてもよい。この場合、印刷用のブラックヘッドをクリアヘッドとして代用することでも実施でき、量産などによる低コスト化が期待できる。
図1に示すように、造形台6の上方、且つ粉体供給部15の前方には、ヘッド20の左右方向の移動を案内するためのガイドレール21が設けられている。ガイドレール21は、立体造形装置1の左胴部25の右側面から右方へ真っ直ぐに水平に延び、粉体回収部23の左側面に接続する。ガイドレール21は、ヘッド20を左右方向に貫通しており、ヘッド20はガイドレール21に沿って左右に移動できる。立体造形装置1の左胴部25には、ヘッド20を移動させるためのヘッド移動モータ45(図6参照)が設けられている。ヘッド移動モータ45が駆動すると、キャリッジベルト(図示せず)を介して動力がヘッド20に伝わり、ヘッド20が左右方向(X軸方向)に移動する。
ヘッドクリーニング機構22は、ヘッド20の下方のノズル面をワイプ(拭き取り)し、また、密着し、ノズルに各色の造形液が達するまで吸引を行う。また、ヘッドクリーニング機構22は、造形液の吐出が行われない場合にヘッド20のノズル面を覆い、造形液が乾燥することを防止する。
粉体回収部23は、図1に示すように、造形台6と右胴部26との間に配置される。粉体回収部23は、造形台6のステージ保持部10(図2および図3参照)内の未硬化粉体を吸引するための粉体吸引ポンプ48(図6参照)を備える。粉体吸引ポンプ48が吸引を開始すると、ステージ保持部10内の未硬化粉体は、回収路12(図2、図3、および図5参照)および粉体回収部23を通じて、粉体供給部15に戻される。
なお、立体造形装置1の右胴部26の正面には操作パネル27が設けられている。操作パネル27は、各種操作キーと表示部とを有する。作業者は、表示部を見ながら操作キーを操作することで、立体造形装置1に対する操作指示を入力する。
図6を参照して、立体造形装置1の電気的構成について説明する。立体造形装置1は、立体造形装置1の制御を司るCPU30を備える。CPU30には、RAM31、ROM32、モータ駆動部33、ヘッド駆動部35、ヘッドクリーニング機構22、粉体吸引ポンプ48、操作パネル27、および外部通信I/F37が、バス39を介して接続されている。
RAM31には、PC100から受信した立体造形データ111等の各種データが一時的に記憶される。ROM32には、立体造形装置1の動作を制御するための制御プログラム、初期値等が記憶されている。モータ駆動部33は、造形台前後動モータ41、ステージ昇降モータ42、ローラ回転モータ43、粉体供給モータ44、ヘッド移動モータ45、および加振モータ46の各々の動作を制御する。ヘッド駆動部35はヘッド20に接続しており、ヘッド20の各吐出チャンネルに設けられた圧電素子を駆動する。外部通信I/F37は、立体造形装置1をPC100等の外部機器に接続する。なお、立体造形装置1は、USBインタフェース、インターネット等を介して、他のデバイス(例えば、USBメモリ、サーバ等)からデータを取得することも可能である。
図7を参照して、PC100の電気的構成について説明する。PC100は、PC100の制御を司るCPU80を備える。CPU80には、RAM81、ROM82、ハードディスクドライブ(以下、「HDD」という。)83、表示制御部84、操作処理部85、CD−ROMドライブ86、および外部通信I/F87が、バス89を介して接続されている。
RAM81は、各種情報を一時的に記憶する。ROM82には、CPU80が実行するBIOS等のプログラムが記憶されている。HDD83は不揮発性の記憶装置であり、立体造形データ作成プログラム、立体データ、立体造形データ111(図17参照)等を記憶している。表示制御部84は、モニタ91の表示を制御する。操作処理部85は、ユーザが操作入力を行うためのキーボード92およびマウス93に接続し、操作入力を検知する。CD−ROMドライブ86には、記憶媒体であるCD−ROM94が挿入される。CD−ROM94に記憶されているデータは、CD−ROMドライブ86によって読み出される。PC100は、CD−ROM94およびインターネット等を介して、本発明に係る立体造形データ作成プログラム等を取得し、HDD83に記憶させる。外部通信I/F87は、PC100を立体造形装置1等の外部機器に接続する。
以下の説明において、立体造形物における造形層のうち1層分下側に造形層が存在しない部位を「最下層」という(図20の最下層701、図27の最下層721,726,736参照)。また、立体造形物における造形層のうち1層分上側に造形層が存在しない部位を「最上層」という。(図20の最上層712、図27の最上層732,743,748参照)。なお、説明を分かり易くするため、「最下層」及び「最上層」は、立体造形粉体が固化する前の粉体層と、立体造形粉体が固化した後の造形層との両方の意味を含むものとする。
図8〜図13を参照して、立体造形物の表面の算術平均粗さRa(以下、「粗さRa」という。)と吐出密度との関係、及び、粗さRaと粉体層の厚みとの関係についての実験結果について説明する。粗さRaは、対象物(立体造形物)の表面からランダムに抜き取った各部分における表面粗さを表すパラメータの一種であり、JIS規格により定義されている。粗さRaは、周知の表面粗さ測定器等によって測定できる。立体造形物の粗さRaの値が大きいほど、表面が粗く、粗さRaの値が小さいほど、表面が滑らかである。吐出密度は、ヘッド20から粉体層に向けて吐出する造形液の単位面積あたりの重さである。吐出密度が大きいほど、立体造形粉体の単位体積当たりの造形液の量が増加し、吐出密度が小さいほど、立体造形粉体の単位体積当たりの造形液の量が減少する。
[実験内容]
図8及び図9に示すように、立体造形物として直径4cm、高さ3mmの円柱76を造形し、上面765(最上層763の上側の表面)と下面764(最下層761の下側の表面)の粗さRaをそれぞれ測定した。実験に使用した立体造形粉体の材料は、第一粉体と第二粉体の2種類である。第一粉体は、分子量が大きいPVA(分子量が2400のポリビニルアルコール)と炭酸カルシウムの混合物である。また、第二粉体は、分子量が小さい(分子量が500)のPVAと炭酸カルシウムの混合物である。上記第一粉体と第二粉体で円柱76を造形する場合に、造形液の吐出密度と、層(造形層及び粉体層)の厚みをそれぞれ変化させる。吐出密度を変化させる対象となる層は、最上層763と最下層761とである。厚みを変化させる対象となる層は、最上層763と、最下層761の1つ上側の層762とである。
最下層761の厚みではなく、最下層761の1つ上側の層762の厚みについて変化させる理由について説明する。最下層761の下側には、固化されていない立体造形粉体が存在する場合があり、最下層761の粉体層の厚みを調整しても、この固化されていない立体造形粉体と、最下層761を形成するために新たに作成した粉体層とが区別できなくなる。そして、ヘッド20から造形液を吐出すると、造形液は、立体造形粉体を下方に向けて浸透していき、立体造形粉体が固化して最下層761の造形層となる。固化されていない立体造形粉体と、最下層761を形成するために新たに作成した粉体層とが区別できなくなっているので、最下層761の厚みを調整しても、調整した厚み以上に造形液が浸透する場合がある。このため、最下層761の厚みが、調整した厚み通りにならない場合がある。
一方、最下層761の1つ上側の層762の造形層を形成するために新たに粉体層を作成する場合、固化された或いは固化される途中の最下層761の上側に新たな粉体層が形成される。下側に最下層761が存在するので、層762の厚みは調整した厚み通りになる。そして、層762に対してヘッド20から造形液を吐出すると、層762は、調整した厚み通りの造形層となり、且つ、造形液の一部が最下層761に浸透する。最下層761に浸透する造形液の量は、層762の厚みによって変化する。最下層761に浸透する造形液の量が変化すると、最下層761の立体造形粉体と造形液との混ざり具合が変わり、最下層761の下面の滑らかさが変化する。すなわち、最下層761の1つ上側の層762の厚みが変化すると、最下層761の下面の滑らかさが変化する。以上の理由により、最下層761の厚みではなく、最下層761の1つ上側の層762の厚みを変化させて実験を行った。
[実験結果]
実験結果を、図10〜図13の実験結果のデータのテーブル95〜98に示す。テーブル95(図10参照)は、第一粉体を使用し、造形液の吐出密度と最上層763の厚みとを変化させた場合における、上面765の粗さRaの変化を示している。テーブル96は、第一粉体を使用し、造形液の吐出密度と最下層761の1つ上側の層762の厚みとを変化させた場合における、下面764の粗さRaの変化を示している。テーブル97は、第二粉体を使用し、造形液の吐出密度と最上層763の厚みとを変化させた場合における、上面765の粗さRaの変化を示している。テーブル98は、第二粉体を使用し、造形液の吐出密度と最下層761の1つ上側の層762の厚みとを変化させた場合における、下面764の粗さRaの変化を示している。なお、テーブル95〜98に記載の造形液の吐出密度は、円柱76の全ての造形層を形成する間、一定であるとする。例えば、図10に示す造形液の吐出密度「1.86mg/cm」の場合、最下層761から最上層763の造形層を形成するまでの間、全ての粉体層に対して、一定の吐出密度「1.86mg/cm」で造形液が吐出されているとする。
テーブル95(図10参照)及びテーブル97(図12参照)に示すように、第一粉体、第二粉体共に、最上層763の厚みが一定の場合に、造形液の吐出密度が小さくなると、粗さRaは小さくなる(図10のデータ911、データ912、及び図12のデータ931参照)。すなわち、造形液の吐出密度が小さくなれば、最上層763の上面765(図9参照)は滑らかになる。この理由について説明する。吐出密度が小さくなれば、立体造形粉体の単位体積当たりの造形液の量が減少する。この場合、ヘッド20から最上層763の粉体層に対してより少ない量の造形液が吐出され、吐出された造形液が最上層763の上面765に落ちる。最上層763の上面765に造形液が落ちる場合、上面765には、造形液の落下によって小さな凸凹ができる虞があるが、ヘッド20から吐出される造形液の量が少ないので、凸凹ができ難い。このため、造形液の吐出密度が小さくなれば、最上層763における上面765が滑らかに形成される。
また、テーブル96(図11参照)及びテーブル98(図13参照)に示すように、第一粉体、第二粉体共に、最下層761の1つ上側の層762の厚みが一定の場合に、造形液の吐出密度が大きくなると、粗さRaは小さくなる(図11のデータ921、データ922、及び図13のデータ941参照)。すなわち、造形液の吐出密度が大きくなれば、最下層761の下面764は滑らかになる。最下層761の下面764が滑らかになる理由について説明する。吐出密度が大きくなると、立体造形粉体の単位体積当たりの造形液の量が大きくなる。立体造形粉体の単位体積当たりの造形液の量が大きくなると、立体造形粉体が造形液で満たされて、立体造形粉体と造形液とが混ざり易くなる。この場合、固化した立体造形の表面が粗くなり難い。よって、造形液の吐出密度が大きくなれば、最下層761における下面764が滑らかに形成される。
また、テーブル95(図10参照)及びテーブル97(図12参照)に示すように、第一粉体、第二粉体共に、造形液の吐出密度が一定の場合に、最上層763の厚みが小さくなると、粗さRaは小さくなる(図10のデータ913〜915、図12のデータ932参照)。すなわち、最上層763の厚みが小さくなれば、最上層763の上面765は滑らかになる。最上層763の上面765が滑らかになる理由について説明する。最上層763の厚みを小さくすると、最上層763を形成する場合の立体造形粉体の単位体積当たりの造形液の量が大きくなる。立体造形粉体の単位体積当たりの造形液の量が大きくなると、立体造形粉体が造形液に満たされて、立体造形粉体と造形液とが混ざり易くなる。この場合、固化した立体造形粉体の表面が粗くなり難い。よって、最上層763の厚みが小さくなれば、最上層763における上面765が滑らかに形成される。
また、テーブル96(図11参照)及びテーブル98(図13参照)に示すように、第一粉体、第二粉体共に、造形液の吐出密度が一定の場合に、最下層761の1つ上側の層762の厚みが小さくなれば、粗さRaは小さくなる(図11のデータ923〜925、及び図13のデータ942参照)。すなわち、最下層761の1つ上側の層762の厚みが小さくなれば、最下層761の下面764は滑らかになる。最下層761の下面764が滑らかになる理由について説明する。最下層761の1つ上側の層762の厚みが小さくなれば、粉体層に造形液が吐き出された場合に、最下層761側に浸透する造形液の量が増える。このため、最下層761における立体造形粉体の単位体積当たりの造形液の量がより大きくなる。立体造形粉体の単位体積当たりの造形液の量が大きくなると、立体造形粉体に造形液が満たされて、立体造形粉体と造形液とが混ざり易くなる。この場合、固化した立体造形粉体の表面が粗くなり難い。よって、最下層761における下面764が滑らかに形成される。
以上の実験結果をまとめると、最上層763への造形液の吐出密度が小さい方が、最上層763の上面765が滑らかになる。最下層761への造形液の吐出密度が大きい方が、最下層761の下面764が滑らかになる。最上層763の厚みが小さい方が、最上層763の上面765が滑らかになる。最下層761の1つ上側の層762の厚みが小さい方が、最下層761の下面764が滑らかになる。
図14を参照して、吐出密度調整データ110について説明する。吐出密度調整データ110は、前述の実験結果を元に、吐出密度を調整することで、最上層の上面と最下層の下面とが滑らかになるように設定されたデータである。なお、層の厚みを調整する場合については、後述する第二実施形態で説明する。吐出密度調整データ110はPC100のHDD83(図7参照)に予め記憶されている。
吐出密度調整データ110は、PC100のCPU80(図7参照)が、立体造形データ111を作成する場合に使用される。以下の説明において、最下層を含んで最下層より上側の所定範囲の層を第一下部層という。本実施形態では、この所定範囲の層は、最下層を含んだ3つの層であるとする。第一下部層に含まれる範囲では、吐出密度は同一となる。第一下部層は、最下層、下第二層、及び下第三層を含む。下第二層は、最下層の1つ上側の層である。下第三層は、最下層の2つ上側の層である。また、最上層を含んで最上層より下側の所定範囲の層を上部層という。本実施形態では、この所定範囲の層は、最上層を含んだ3つの層であるとする。上部層に含まれる範囲では、吐出密度は同一となる。上部層は、最上層、上第二層、及び上第三層を含む。上第二層は、最上層の1つ下側の層である。上第三層は、最上層の2つ下側の層である。また、上部層及び第一下部層に含まれない層を中間層という。また、立体造形物が積層される方向である上下方向を積層方向という。
図14に示すように、吐出密度調整データ110には、積層方向の層の位置と、吐出密度とが対応付けられて記憶されている。より詳細には、上部層である最上層、上第二層、及び上第三層には、吐出密度「2mg/cm」が対応付けられている。第一下部層である最下層、下第二層、及び下第三層には、吐出密度「4mg/cm」が対応付けられている。中間層には、吐出密度「3mg/cm」が対応付けられている。前述の実験結果に示したように、最上層への造形液の吐出密度が小さい方が上面を滑らかに形成できるので、最上層を含む上部層への造形液の吐出密度「2mg/cm」が、中間層の吐出密度「3mg/cm」より小さく設定されている。また、最下層への造形液の吐出密度が大きい方が下面を滑らかに形成できるので、最下層を含む第一下部層への造形液の吐出密度「4mg/cm」が、中間層の吐出密度「3mg/cm」より大きく設定されている。
図15及び図16を参照して、ヘッド20から粉体層に吐出する造形液の吐出密度の調整方法について説明する。図15及び図16は、平面視矩形状の任意の粉体層200に、ヘッド20から造形液の液滴40を吐出する場合の液滴40の位置及び大きさの一例を表している。ヘッド20は、立体造形装置1のCPU30(図6参照)の制御によって粉体層200の表面に造形液の液滴40を吐出する。CPU30は、ヘッド20から吐出される造形液の液滴40の数を増減させることで、吐出密度を調整する。例えば、吐出密度調整データ110(図14参照)において最も吐出密度が大きい「4mg/cm」の場合、図15に示すように、造形液の液滴40は、粉体層200の表面の前後左右に等間隔に並べられて粉体層200上に吐出される。また、例えば、最も吐出密度が小さい「2mg/cm」の場合、図16に示すように、吐出密度「4mg/cm」の場合(図15参照)と比べて、液滴40が吐出される位置が一箇所毎に間引かれ、液滴40の数が半分になる。すなわち、造形液の液滴40の数が減らされることで、吐出密度が調整されている。
図17を参照して、立体造形データ111のデータ構成について説明する。立体造形データ111は、立体造形装置1の動作を制御するためのデータである。立体造形装置1は、立体造形データ111を取得してRAM31に記憶し、記憶したデータに従って各部を動作させる。図17に示すように、立体造形データ111は、積層される複数の層(粉体層および造形層)の各々に対して作成されている。各層のデータには、最初に形成される層からの積層順Nが付されている。各層のデータには、吐出データおよび厚みデータが含まれる。
吐出データは、造形台前後動モータ41、ヘッド移動モータ45、およびヘッド20(図6参照)を駆動するためのデータであり、ヘッド20からの造形液の吐出を制御する。詳細には、吐出データは、座標(X,Y)の情報と、座標の情報が示すドットに対して各色の造形液を吐出するか否かを示す情報とを含む。図17では、「1」は吐出、「0」は不吐出、「−」はいずれの造形液も吐出しない(造形範囲外のドットである)ことを示す。
厚みデータは、ステージ昇降モータ42(図6参照)を駆動するためのデータである。詳細は後述するが、粉体層を形成する場合、立体造形装置1は、厚みデータに従ってステージ11の下降量を調整することで、粉体層のZ軸方向の厚みを調整する。つまり、粉体層および造形層の厚みは、厚みデータによって定められる。なお、図17に示す立体造形データ111は、立体造形物を作成するための一例であり、立体造形物の形状や色等によって、データの内容は変化する。
図18及び図19を参照して、PC100が実行する第一立体造形データ作成処理について説明する。PC100のHDD83には立体造形データ作成プログラムが記憶されている。PC100のCPU80は、立体造形データ111の作成指示が入力されると、立体造形データ作成プログラムに従って、図18に示す第一立体造形データ作成処理を実行する。以下の説明では、図20に示す立体造形物70を作成する場合を具体例として例示しながら説明する。立体造形物70は、平面視四角形の角柱状であり、使用される造形液はクリア造形液(無色の造形液)であるとする。なお、説明を分かり易くするために、立体造形物70の各層701〜712の厚みを厚く示している。
図18に示すように、第一立体造形データ作成処理では、まず、ユーザによって指定された物体の三次元形状を示す立体データが取得される(S11)。次いで、平坦化方向(つまり、ステージ11に対する平坦化ローラ16の相対的な移動方向)が取得される(S12)。本実施形態の立体造形装置1では、平坦化が行われる場合、平坦化ローラ16が固定された状態で、造形台6が前方に移動される。従って、平坦化方向は常に後方である。しかし、立体造形装置1が複数の平坦化方向で平坦化を実行できる場合、CPU80は、実際に立体造形装置1に実行させる平坦化工程の平坦化方向を取得する。次いで、S11で取得された立体データに対応する立体造形物を作成するために、立体造形物が複数の層に分割される(S13)。具体例では、立体造形物70が複数の層701〜712に分割される(図20参照)。
次いで、S13で分割された複数の層のうち、データを作成する層を特定するための積層順Nの値が、最初に形成される層を示す「1」とされる(S14)。次いで、積層順Nの立体造形データ111(図17参照)が作成される(S15〜S16)。S15では、層(粉体層および造形層)の厚みを定めるための厚みデータが作成される。本実施形態では、厚みデータは「300μm」で一定であるとする。S16の吐出データ作成処理では、造形液の吐出を制御するための吐出データが作成される。
図19を参照して、吐出データ作成処理(S16)について説明する。吐出データ作成処理では、最下層の下面と最上層の上面とが滑らかな立体造形物が作成できるように、吐出データが作成される。まず、造形しようとするN番目の層の積層方向における位置(最上層、上第二層、上第三層、最下層、下第二層、上第三層、及び中間層など)が特定される(S31)。次いで、吐出密度調整データ110(図14参照)が参照され、S31で特定された層の積層方向における位置に対応する吐出密度が決定される(S32)。次いで、S32で決定された吐出密度でN番目の造形層を作成するための、造形液を吐出する座標(X,Y)や吐出する色が決定され、吐出データが作成される(S33)。
具体例において、積層順Nが「1」の場合、積層順N「1」に対応する層は、層701である(図20参照)。層701は、1層分下側に造形層が存在しないので、最下層である。このため、層701が最下層であると特定される(S31)。吐出密度調整データ110(図14参照)において、最下層の吐出密度は、「4mg/cm」であるので、最下層701への吐出密度は、「4mg/cm」と決定される(S32)。そして、吐出密度「4mg/cm」で最下層701を作成するための、造形液を吐出する座標(X,Y)(例えば、図15のように液滴40を吐出するための座標)と色(立体造形物70の場合は無色のクリア造形液)とが決定され、吐出データが作成される(S33)。S33の処理が行われると、処理は第一立体造形データ作成処理(図18参照)へ戻る。
1つの層の立体造形データの作成(S15及びS16)が完了すると、全ての層の立体造形データが完成したか否かが判断される(S17)。完成していなければ(S17:NO)、積層順Nがインクリメントされて(S18)、処理はS15へ戻り、1つ上の層の立体造形データが作成される。これによって、層702〜層712(図20参照)についても、最下層701と同様に処理が行われる。全ての層の立体造形データが作成され、立体造形データ111が完成すると(S17:YES)、作成された立体造形データ111が立体造形装置1に出力され(S19)、第一立体造形データ作成処理が終了する。S19で出力された立体造形データは、立体造形装置1のS42(図21参照)で立体造形装置1に入力される。
図21を参照して、立体造形装置1が実行する立体造形処理について説明する。前述したように、立体造形装置1のROM32には、立体造形装置1の動作を制御するための制御プログラムが記憶されている。立体造形装置1のCPU30は、造形の開始指示を入力すると、制御プログラムに従って、図21に示す立体造形処理を実行する。
まず、初期化処理が実行される(S41)。初期化処理では、ヘッドクリーニング機構22によって、ヘッド20の下面がワイプされ、また、ノズルに造形液が達するまで吸引が行われる。吸引によって、ヘッド20が造形液を吐出できる状態となる。また、ステージ11の上面の高さが、造形台6の上端部近傍まで移動され、立体造形を実行する際の土台となる粉体層が形成される。詳細には、ステージ11の上面の高さが、造形台6の上端部よりも3〜10mm程度下方に調整され、立体造形粉体の供給および平坦化が繰り返されることで、3〜10mm程度の厚みを有する平坦化された粉体層が土台として形成される。土台となる粉体層を予め形成しておくことで、その上部に積層される粉体層の上面を正確な平坦面とすることができる。また、初期化処理では、RAM31に記憶されているデータが一旦消去される。
PC100のS19(図18参照)で出力された立体造形データ111(図17参照)が入力されたか否かが判断される(S42)。立体造形データ111が入力されていなければ(S42:NO)、S42の判断が繰り返される。立体造形データ111が入力されると(S42:YES)、複数の層(粉体層および造形層)のうち、処理対象の層を特定するための積層順Nの値が、最初に作成する層を示す「1」とされる(S43)。
立体造形データ111のうちのN層目のデータが読み出される(S44)。ステージ昇降モータ42が駆動されて、ステージ11の上面の高さが、N層目の厚みデータが示す厚み分(本実施形態では300μm)だけ下降される(S45)。ステージ11に立体造形粉体が供給されて上面が平坦化され、粉体層が形成される(S46)。詳細には、粉体供給モータ44が駆動されて、ステージ11上への立体造形粉体の供給が開始される。ローラ回転モータ43が駆動されて、平坦化ローラ16が回転される。造形台前後動モータ41が駆動されて、造形台6が前方へ移動される。粉体層が形成されると、造形台前後動モータ41およびヘッド移動モータ45が駆動されて、ヘッド20が成形領域の初期位置に相対移動される。N層目の吐出データに応じて、ヘッド20の相対移動および吐出制御が実行されて、ヘッド20から造形液が吐出される(S47)。S44〜S47の処理によって、N層目の造形層が形成される。例えば、第一下部層を構成する最下層701、下第二層702、及び下第三層703(図20参照)の造形層を形成する場合、吐出データに応じて、吐出密度「4mg/cm」で造形液が吐出される(S47)、中間層704〜709の造形層を形成する場合、吐出データに応じて、吐出密度「3mg/cm」で造形液が吐出される(S47)。上部層を構成する最上層712、上第二層711、及び上第三層710の造形層を形成する場合、吐出データに応じて、吐出密度「2mg/cm」で造形液が吐出される(S47)。
次いで、立体造形物の造形が完了したか否かが判断される(S48)。完了していなければ(S48:NO)、処理対象の層を特定するための積層順Nがインクリメント(「1」が加算)されて、1つ上の層が処理対象の層とされる(S49)。処理はS44へ戻り、次の粉体層および造形層が形成される(S44〜S47)。具体例では、S44〜S49が繰り返されることで、層701〜712の造形層が積層方向に積み重ねられ、立体造形物70が作成される。立体造形物の造形が完了すると(S48:YES)、ステージ11が下降されて、加振モータ46および粉体吸引ポンプ48が駆動され、未硬化粉体が回収される(S50)。立体造形処理は終了する。
以上説明したように、本実施形態におけるPC100及び立体造形装置1が構成される。本実施形態では、PC100のCPU80によるS31〜S33の処理(図19参照)で、積層方向における層(粉体層及び造形層)701〜712の位置に応じて、吐出密度が決定され、吐出データが作成される。そして、立体造形装置1のCPU30は、吐出密度に対応した吐出データに応じて、層701〜712に対して造形液を吐出する(S47)。言い換えると、積層方向における層701〜712の位置に応じて、吐出密度が調整される(S47)。吐出密度は、造形層を形成する場合の立体造形粉体の単位体積当たりの造形液の量に関係する。そして、立体造形粉体の単位体積当たりの造形液の量は、立体造形物を構成する造形層の積層方向の表面の滑らかさに関係する。本実施形態では、吐出密度を調整することで滑らかさに関係する立体造形粉体の単位体積当たりの造形液の量を調整することができるので、立体造形粉体の単位体積当たりの造形液の量を調整しない場合に比べて、立体造形物70の積層方向の表面(本実施形態では最上層712の上面及び最下層701の下面)をより滑らかに形成することができる。
また、第一下部層の造形層(最下層701、下第二層702、及び下第三層703)を形成する場合の吐出密度「4mg/cm」を、第一下部層の1つ上側の造形層(中間層704)を形成する場合の吐出密度「3mg/cm」より大きくして、造形液を吐出している(S47)。このため、最下層701の造形層を形成する場合の立体造形粉体の単位体積当たりの造形液の量が、第一下部層の1つ上側の中間層704の造形層を形成する場合より大きくなる。前述したように、立体造形粉体の単位体積当たりの造形液の量が大きくなると、立体造形粉体が造形液で満たされて、立体造形粉体と造形液とが混ざり易くなり、立体造形粉体の表面が粗くなりにくい。よって、最下層701における下面が滑らかに形成される。よって、立体造形物70の積層方向下側の表面をより滑らかに形成することができる。より詳細には、第一下部層の1つ上側の造形層(中間層704)を形成する場合の吐出密度の条件で最下層701を形成する場合に比べて、立体造形物70の積層方向下側の表面をより滑らかに形成することができる。
また、上部層の造形層(最上層712、上第二層711、及び上第三層710)を形成する場合の吐出密度「2mg/cm」を、上部層の1つ下側の造形層(中間層709)を形成する場合の吐出密度「3mg/cm」より小さくして、造形液を吐出している(S47)。この場合、前述したように、上部層を構成する最上層712、上第二層711、及び上第三層710の造形層を形成する場合に、ヘッド20から吐出される造形液の量が少ないので、上側の表面に凸凹ができ難い。このため、最上層712の上面が滑らかに形成されやすい。よって、立体造形物70の積層方向上側の表面をより滑らかに形成することができる。より詳細には、上部層の1つ下側の造形層(中間層709)を形成する場合の吐出密度の条件で最上層712を形成する場合に比べて、立体造形物70の積層方向上側の表面をより滑らかに形成することができる。
また、本実施形態では、最下層701〜下第三層703の間の吐出密度は「4mg/cm」、中間層704〜709の間の吐出密度は「3mg/cm」、上第三層710〜最上層712の間の吐出密度は「2mg/cm」のように、離散的な値で調整されている(S47)。すなわち、例えば最下層701から最上層712に向けて「0.1mg/cm」の間隔で吐出密度が調整される場合のように、連続的に調整されるのではない。このため、複雑な計算をし、層が変わる毎にヘッドから吐出する造形液の量を少しずつ調整して連続的に吐出密度を調整する場合に比べて、立体造形装置1のCPU30の処理の負荷を低減できる。
また、ヘッド20から吐出される造形液の液滴40の数を増減させることで、吐出密度を調整している(図15及び図16参照)。造形液の液滴の数を増減させるには、ヘッド20から造形液の液滴40を吐出するタイミングを変更するだけでよい。よって、簡単な制御で吐出密度を増減させることができる。
第一実施形態の変形例である第二実施形態について説明する。第一実施形態では、造形液の吐出密度を調整して、立体造形物の積層方向の表面を滑らかにしていたが、第二実施形態では、層(粉体層及び造形層)の厚みを調整して、立体造形物の積層方向の表面を滑らかにする。
まず、図22を参照して、厚み調整データ112について説明する。厚み調整データ112は、前述の実験結果を元に、粉体層の厚みを調整することで、最上層の上面と最下層の下面とが滑らかになるように設定されたデータである。厚み調整データは、PC100のHDD83(図7参照)に予め記憶されている。
厚み調整データ112は、PC100のCPU80(図7参照)が、立体造形データ111を作成する場合に使用される。以下の説明において、最下層を含まず最下層より上側の所定範囲の層を第二下部層という。本実施形態では、この所定範囲の層は、2つの層であるとする。第二下部層に含まれる範囲では、層(粉体層及び造形層)の厚みは同一となる。第二下部層は、下第二層及び下第三層を含む。また、上部層は、第一実施形態と同様に、最上層、上第二層、及び上第三層を含む。
図22に示すように厚み調整データ112には、積層方向の層の位置と、厚みとが対応付けられて記憶されている。より詳細には、上部層である最上層、上第二層、及び上第三層には、厚み「150μm」が対応付けられている。最下層には、厚み「150μm」が対応付けられている。第二下部層である下第二層と下第三層とには、厚み「150μm」が対応付けられている。中間層には、「300μm」が対応付けられている。最上層の厚みが小さい方が上面を滑らかに形成できるので、最上層を含む上部層の厚み「150μm」が、中間層の厚み「300μm」より小さく設定されている。また、最下層の1つ上側の層である下第二層の厚みが小さい方が最下層の下面が滑らかになるので、下第二層を含む第二下部層の厚み「150μm」が中間層の厚み「300μm」より小さく設定されている。
図23を参照して、第一立体造形データ作成処理(図18参照)の変形例である第二立体造形データ作成処理について説明する。以下の説明において、第一実施形態の第一立体造形データ作成処理と同様の処理は同じ符号で示し、詳細の説明は省略する。第二立体造形データ作成処理は、第一立体造形データ作成処理と比較して、S15の処理がS55の処理に変更され、S16の処理がS56の処理に変更されている。S55とS56との処理で立体造形データ111(図17参照)の作成が行われる。その他の処理は、第一立体造形データ作成処理と同様である。
図23に示すようにS11〜S14の処理が実行されると、厚みデータ作成処理が実行される(S55)。図24を参照して、厚みデータ作成処理(S55)について説明する。厚みデータ作成処理では、立体造形物の最下層の下面と最上層の上面とが滑らかになるように、厚みデータが作成される。まず、造形しようとするN番目の層の積層方向における位置(最上層、上第二層、上第三層、最下層、下第二層、上第三層、及び中間層など)が特定される(S61)。次いで、厚み調整データ112(図22参照)が参照され、S61で特定された層の積層方向における位置に対応する層の厚みが決定される(S62)。次いで、S62で決定された層の厚みで厚みデータが作成される(S63)。
例えば、積層順Nが「1」の場合、積層順N「1」に対応する層は、層701(図20参照)である。層701は、1層分下側に造形層が存在しないので、最下層である。このため、層701が最下層であると特定される(S61)。厚み調整データ112(図22参照)において、最下層の厚みは「150μm」であるので、最下層701の厚みは、「150μm」と決定される(S62)。そして、厚み「150μm」で最下層701を作成するための厚みデータが作成される(S63)。S63の処理が行われると、処理は第二立体造形データ作成処理(図23参照)へ戻る。
次いで、図23に示すように、吐出データが作成される(S56)。本実施形態では、吐出密度が一定の「3mg/cm」であるとする。吐出密度「3mg/cm」で、積層順Nに対応する造形層を作成するための、造形液を吐出する座標(X,Y)や吐出する色(立体造形物70の場合は無色のクリア造形液)が決定され、吐出データが作成される(S56)。立体造形データ111の作成(S55及びS56)が完了すると、処理はS17に進む。S17以降の処理は、第一実施形態の場合と同様である。
立体造形装置1のCPU30は、第一実施形態と同様に、立体造形処理(図21参照)を行う。第二実施形態では、例えば、最下層701(図20参照)の造形層を形成する場合、吐出データが示す厚み「150μm」分だけステージ11の上面の高さが下降され(S45)、ステージ11に立体造形粉体が供給されて上面が平坦化され、厚み「150μm」の粉体層が形成される(S46)。同様に、第二下部層を構成する下第二層702と下第三層703の造形層を形成する場合、吐出データに応じて、厚み「150μm」の粉体層が形成される(S45及びS46)。中間層704〜709の造形層を形成する場合、吐出データに応じて、厚み「300μm」の粉体層が形成される(S45及びS46)。上部層を構成する最上層712、上第二層711、及び上第三層710の造形層を形成する場合、吐出データに応じて、厚み「150μm」で粉体層が形成される(S45及びS46)。粉体層が形成される度に(S45及びS46)、造形液が吐出され(S47)、造形層が形成される。
第二実施形態で形成された立体造形物70を図26に示す。図26に示すように、下第二層702、下第三層703、最上層712、上第二層711、及び上第三層710の厚みが中間層704〜709よりも小さく(150μm)形成されている。なお、図26において最下層701は、150μmよりやや厚くなっている。これは、最下層701の下側に固化されていない立体造形粉体が存在する状態で、最下層701の造形層を作成した場合を例示したものである。この場合、最下層701の粉体層の厚み「150μm」を調整しても、固化されていない立体造形粉体(例えば、S41の初期化処理で形成された3〜10mm程度の平坦化された粉体層の土台)と、最下層701を形成するために新たに作成した粉体層とが区別できなくなる。このため、最下層701を形成する場合に造形液が「150μm」より下側まで浸透し、最下層701が「150μm」より厚くなる。
以上のように、第二実施形態における処理が行われる。本実施形態では、PC100のCPU80によるS61〜S63の処理(図24参照)で、積層方向における層(粉体層及び造形層)701〜712の位置に応じて、粉体層の厚みが決定され、厚みデータが作成される。そして、立体造形装置1のCPU30は、厚みデータに応じて、層701〜712の粉体層を形成する(S45及びS46)。言い換えると、積層方向における層701〜712の位置に応じて、粉体層の厚みが調整される(S45及びS46)。粉体層の厚みは、造形層を形成する場合の立体造形粉体の単位体積当たりの造形液の量に関係する。そして、立体造形粉体の単位体積当たりの造形液の量は、立体造形物を構成する造形層の積層方向の表面の滑らかさに関係する。本実施形態では、粉体層の厚みを調整することで滑らかさに関係する立体造形粉体の単位体積当たりの造形液の量を調整することができるので、立体造形粉体の単位体積当たりの造形液の量を調整しない場合に比べて、立体造形物70の積層方向の表面(本実施形態では最上層712の上面及び最下層701の下面)をより滑らかに形成することができる。
また、第二下部層の造形層(下第二層702及び下第三層703)を形成する場合の粉体層の厚み「150μm」を、第二下部層の1つ上側の粉体層(中間層704)を形成する場合の厚み「300μm」より小さくして、粉体層を形成している(S45及びS46)。この場合、最下層701の1つ上側の粉体層(下第二層702)の厚みが小さくなる。最下層701の1つ上側の粉体層(下第二層702)の厚みが小さくなれば、下第二層702に造形液が吐出された場合に、最下層701側に浸透する造形液が増え、最下層701における立体造形粉体の単位体積当たりの造形液の量がより大きくなる。立体造形粉体の単位体積当たりの造形液の量が大きくなると、立体造形粉体が造形液で満たされて、立体造形粉体と造形液とが混ざり易くなり、立体造形粉体の表面が粗くなりにくい。よって、最下層701の下面をより滑らかに形成することができる。より詳細には、第二下部層の1つ上側の造形層(中間層704)を形成する場合の粉体層の厚みの条件で、最下層701の1つ上側の造形層(下第二層702)を形成する場合より、最下層701の下面を滑らかに形成することができる。
また、上部層の造形層(最上層712、上第二層711、及び上第三層710)を形成する場合の粉体層の厚み「150μm」を、上部層の1つ下側の造形層(中間層709)を形成する場合の粉体層の厚み「300μm」より小さくして、粉体層を形成している(S45及びS46)。粉体層の厚みが小さくなると、立体造形粉体の単位体積当たりの造形液の量が増加する。このため、最上層712を形成する場合の立体造形粉体の単位体積当たりの造形液の量が、上部層の1つ下側の造形層(中間層709)を形成する場合より大きくなる。この場合、立体造形粉体に造形液が満たされて、最上層712における上面が滑らかに形成されやすい。よって、立体造形物70の積層方向上側の表面をより滑らかに形成することができる。より詳細には、上部層の1つ下側の造形層(中間層709)を形成する場合の粉体層の厚みの条件で最上層712を形成する場合に比べて、最上層712の上面をより滑らかに形成することができる。
また、本実施形態では、最下層701〜下第三層703の間は「150μm」、中間層704〜709の間は「300μm」、上第三層710〜最上層712の間は「150μm」のように、粉体層の厚みが離散的な値で調整されている(S45及びS46)。すなわち、例えば最上層712と最下層701とから中間層に向けて「20μm」の間隔で徐々に粉体層の厚みが大きくなる場合のように、連続的に粉体層の厚みが調整されるのではない。このため、複雑な計算をし、層が変わる度にステージ11の上面の高さを少しずつ調整して連続的に粉体層の厚みを調整する場合に比べて、立体造形装置1のCPU30の処理の負荷を低減できる。
上記第一、第二実施形態において、PC100が本発明の「立体造形データ作成装置」に相当する。平坦化ローラ16が本発明の「平坦化手段」に相当する。ヘッド20が「吐出手段」に相当する。ステージ昇降モータ42が「昇降手段」に相当する。第一実施形態におけるS47の処理(図21参照)を行うCPU30と、第二実施形態におけるS44及びS45の処理(図21参照)を行うCPU30とが本発明の「調整手段」に相当する。第一実施形態におけるS47の処理(図21参照)と、第二実施形態におけるS44及びS45の処理(図21参照)とが本発明の「調整ステップ」に相当する。第一実施形態におけるS15及びS16(図18参照)で立体造形データを作成する処理と、第二実施形態におけるS55とS56(図23参照)で立体造形データを作成する処理が、本発明の調整データ作成ステップに相当する。
なお、本発明は上記の第一、第二実施形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。例えば、第一実施形態において、中間層の吐出密度が「3mg/cm」で一定であったが、これに限定されない。例えば、中間層の吐出密度が変動してもよい。
また、第一実施形態において、吐出密度が離散的に調整されていたが、これに限定されない。例えば、吐出密度は、最下層から上側の層に向かうほど、「0.1mg/cm」毎の間隔で吐出密度が連続的に減少するように調整されてもよい。
また、第一実施形態において、CPU30は、ヘッド20から吐出される造形液の液滴40の数を増減させることで吐出密度を調整していたが、これに限定されない。例えば、CPU30は、ヘッド20から吐出される造形液の液滴40の大きさを増減させることで、吐出密度を調整してもよい。例えば、図15の場合より吐出密度を減少させる場合、図25に示すように、液滴40の大きさを小さくする。この場合、CPU30は、ヘッド20から吐出する液滴40の大きさで吐出密度を調整することで、リニアに吐出密度を調整できる。
また、第二実施形態において、中間層における粉体層の厚みが「300μm」で一定であったが、これに限定されない。例えば、中間層における粉体層の厚みが変動してもよい。また、粉体層の厚みが離散的に調整されていたが、これに限定されない。例えば、粉体層の厚みは、最上層712と最下層701とから中間層に向けて、「20μm」の間隔で連続的に増加するように調整されてもよい。また、第二実施形態において、最下層701の粉体層の厚みは、下第二層702と同じでなくてもよい。
また、第一実施形態では吐出密度のみが調整され、第二実施形態では粉体層の厚みのみが調整されていたが、これに限定されない。例えば、吐出密度と粉体層の厚みとを同時に調整してもよい。
また、立体造形物70の上側の表面と、下側の表面とが両方滑らかになるようにしていたが、これに限定されない。例えば、立体造形物70の上側の表面と下側の表面のいずれか一方のみを滑らかにするように処理を行ってもよい。
また、第一実施形態及び第二実施形態で例示した立体造形物70は、最下層、最上層がそれぞれ1つであったが、作成する立体造形物は、最下層、最上層が1つのものに限られない。例えば、図27に示すように、複数の最下層と複数の最上層とが存在する立体造形物72を作成してもよい。この場合でも、立体造形物70を作成する場合と同様の処理で、最下層721,726,736の下面と、最上層732,743、748の上面を滑らかに形成できる。すなわち、立体造形物72の積層方向上側の表面と下側の表面を滑らかに形成できる。第一実施形態において立体造形物72を作成する場合、最下層721,726,736、下第二層722,727,737、下第三層723,728,738の造形層を形成する場合の吐出密度は、「4mg/cm」となる。また、最上層732,743、748、上第二層731,742,747、上第三層730,741,746の造形層を形成する場合の吐出密度は、「2mg/cm」となる。また、中間層724,725,729,733,734,735,739,740,744,745の造形層を形成する場合の吐出密度は、「3mg/cm」となる。
また、第二実施形態において立体造形物を作成する場合、最下層721,726,736、下第二層722,727,737、下第三層723,728,738、最上層732,743、748、上第二層731,742,747、上第三層730,741,746の造形層を形成する場合の粉体層の厚みは、「150μm」となる。中間層724,725,729,733,734,735,739,740,744,745の造形層を形成する場合の粉体層の厚みは、「300μm」となる。
なお、図27の立体造形物において、最下層721,726,736、最上層732,743、748の紙面左側の層の部位には、最下層721,726,736、最上層732,743、748と同じ厚み、同じ吐出密度で、造形層を形成すればよい。すなわち、最下層721,726,736、最上層732,743、748の紙面左側の層の部位も、最下層、最上層とみなしてもよい。また、例えば、最下層721,726,736、最上層732,743、748の紙面左側の層の部位の吐出密度を、最下層721,726,736、最上層732,743、748とは異なる吐出密度にして造形層を形成してもよい。
また、第一実施形態及び第二実施形態において、上部層、第一下部層、及び第二下部層のそれぞれの範囲は限定されない。上部層は、少なくとも最上層を含めばよい。第一下部層は、少なくとも最下層を含めばよい。第二下部層は、少なくとも最下層の1つ上側の層(下第二層)を含めばよい。そして、第一実施形態では、最上層を含む上部層の1つ下側の層より、上部層への吐出密度を小さくすればよい。この場合でも、上部層の1つ下側の層と同じ吐出密度で上部層の造形層を作成する場合より、最上層の上面が滑らかになる。同様に、第一実施形態では、最下層を含む第一下部層の1つ上側の層より、第一下部層への吐出密度を大きくすればよい。第二実施形態では、最上層を含む上部層の1つ下側の層より、上部層の粉体層の厚みを小さくすればよい。また、下第二層を含む第二下部層の1つ上側の層より、第二下部層の粉体層の厚みを小さくすればよい。
また、立体造形物70で使用される造形液はクリア造形液であったが、例えば、立体造形物70に色が付されている場合には、シアン造形液、マゼンタ造形液、イエロー造形液、ブラック造形液等を使用してもよい。
また、第一、第二実施形態で示した吐出密度の値や、造形層の厚みの値は、本実施形態の値に限定されない。
また、第一、第二実施形態では、PC100が立体データに基づいて立体造形データ111を作成し、作成した立体造形データ111を立体造形装置1に出力する。しかし、立体造形装置1は、第一立体造形データ作成処理(図18参照)及び第二立体造形処理(図23参照)を自ら実行してもよい。この場合、立体造形装置1が本発明の「立体造形データ作成装置」に相当する。また、第一立体造形データ作成処理及び第二立体造形データ作成処理は、メーカが保有するサーバ等で実行してもよいことは言うまでもない。この場合、サーバが本発明の「立体造形データ作成装置」に相当する。
1 立体造形装置
11 ステージ
16 平坦化ローラ
30,80 CPU
40 液滴
42 ステージ昇降モータ
70,72 立体造形物
100 PC
110 吐出密度調整データ
111 立体造形データ
112 厚み調整データ
701,721,726,736 最下層
712,732,743,748 最上層

Claims (13)

  1. 造形液と混合することで固化する立体造形粉体が載置されるステージと、
    前記ステージに対し、前記ステージのステージ面と平行な方向に相対移動することで前記ステージに載置された立体造形粉体の表面を平坦化して粉体層を形成する平坦化手段と、
    前記平坦化手段によって形成された前記粉体層に前記造形液を吐出することで、立体造形物の層である造形層を造形する吐出手段と、
    前記ステージ面と前記平坦化手段との間の、前記ステージ面に垂直な方向の距離を変化させる昇降手段とを備え、
    前記平坦化手段による前記粉体層の形成と、前記吐出手段による前記粉体層への前記造形液の吐出とを繰り返すことで、前記造形層が積層方向に積層された立体造形物を作成する立体造形装置であって、
    前記造形層を形成する場合に、前記積層方向における前記粉体層の位置に応じて、前記粉体層のうち前記造形層を形成する部位における前記立体造形粉体の単位体積当たりの前記造形液の量を調整する調整手段を備えたことを特徴とする立体造形装置。
  2. 前記調整手段は、前記積層方向における前記粉体層の位置に応じて、前記吐出手段から前記粉体層に向けて吐出する前記造形液の単位面積当たりの重さである吐出密度を少なくとも調整することで、前記粉体層のうち前記造形層を形成する部位における前記立体造形粉体の単位体積当たりの前記造形液の量を調整することを特徴とする請求項1に記載の立体造形装置。
  3. 前記調整手段は、前記立体造形物における前記造形層のうち1層分下側に前記造形層が存在しない部位である最下層を含んで前記最下層より上側の所定範囲の層である第一下部層を形成する場合の前記吐出密度を、前記第一下部層の1つ上側の前記造形層を形成する場合の前記吐出密度より大きくすることを特徴とする請求項2に記載の立体造形装置。
  4. 前記調整手段は、前記立体造形物における前記造形層のうち1層分上側に前記造形層が存在しない部位である最上層を含んで前記最上層より下側の所定範囲の層である上部層を形成する場合の前記吐出密度を、前記上部層の1つ下側の前記造形層を形成する場合の前記吐出密度より小さくすることを特徴とする請求項2又は3に記載の立体造形装置。
  5. 前記調整手段は、前記吐出密度を調整する場合に、離散的に前記吐出密度を調整することを特徴とする請求項2から4のいずれかに記載の立体造形装置。
  6. 前記吐出手段は、前記粉体層の表面に前記造形液の液滴を吐出し、
    前記調整手段は、前記吐出手段から吐出される前記造形液の液滴の数を増減させることで、前記吐出密度を調整することを特徴とする請求項2から5のいずれかに記載の立体造形装置。
  7. 前記吐出手段は、前記粉体層の表面に前記造形液の液滴を吐出し、
    前記調整手段は、前記吐出手段から吐出される前記造形液の液滴の大きさを増減させることで、前記吐出密度を調整することを特徴とする請求項2から5のいずれかに記載の立体造形装置。
  8. 前記調整手段は、前記積層方向における前記粉体層の位置に応じて、前記昇降手段によって変化させる前記距離を調整して前記平坦化手段によって形成される前記粉体層の厚みを少なくとも調整することで、前記粉体層のうち前記造形層を形成する部位における前記立体造形粉体の単位体積当たりの前記造形液の量を調整することを特徴とする請求項1又は2に記載の立体造形装置。
  9. 前記調整手段は、前記立体造形物における前記造形層のうち1層分下側に前記造形層が存在しない部位である最下層より上側の所定範囲の層である第二下部層を形成する場合に、前記第二下部層を形成する場合の前記粉体層の厚みを、前記第二下部層の1つ上側の前記粉体層を形成する場合の厚みより小さくすることを特徴とする請求項8に記載の立体造形装置。
  10. 前記調整手段は、前記立体造形物における前記造形層のうち1層分上側に前記造形層が存在しない部位である最上層を含んで前記最上層より下側の所定範囲の層である上部層を形成する場合の前記粉体層の厚みを、前記上部層の1つ下側の前記造形層を形成する場合の前記粉体層の厚みより小さくすることを特徴とする請求項8又は9に記載の立体造形装置。
  11. 前記調整手段は、前記粉体層の厚みを調整する場合に、離散的に前記粉体層の厚みを調整することを特徴とする請求項8から10のいずれかに記載の立体造形装置。
  12. 造形液と混合することで固化する立体造形粉体が載置されるステージと、
    前記ステージに対し、前記ステージのステージ面と平行な方向に相対移動することで前記ステージに載置された立体造形粉体の表面を平坦化して粉体層を形成する平坦化手段と、
    前記平坦化手段によって形成された前記粉体層に前記造形液を吐出することで、立体造形物の層である造形層を造形する吐出手段と、
    前記ステージ面と前記平坦化手段との間の、前記ステージ面に垂直な方向の距離を変化させる昇降手段とを備え、
    前記平坦化手段による前記粉体層の形成と、前記吐出手段による前記粉体層への前記造形液の吐出とを繰り返すことで、前記造形層が積層方向に積層された立体造形物を作成する立体造形装置において実行される立体造形方法であって、
    前記造形層を形成する場合に、前記積層方向における前記粉体層の位置に応じて、前記粉体層のうち前記造形層を形成する部位における前記立体造形粉体の単位体積当たりの前記造形液の量を調整する調整ステップを備えたことを特徴とする立体造形方法。
  13. 造形液と混合することで固化する立体造形粉体が載置されるステージと、
    前記ステージに対し、前記ステージのステージ面と平行な方向に相対移動することで前記ステージに載置された立体造形粉体の表面を平坦化して粉体層を形成する平坦化手段と、
    前記平坦化手段によって形成された前記粉体層に前記造形液を吐出することで、立体造形物の層である造形層を造形する吐出手段と、
    前記ステージ面と前記平坦化手段との間の、前記ステージ面に垂直な方向の距離を変化させる昇降手段とを備え、
    前記平坦化手段による前記粉体層の形成と、前記吐出手段による前記粉体層への前記造形液の吐出とを繰り返すことで、前記造形層が積層方向に積層された立体造形物を作成する立体造形装置を制御するデータを作成するための立体造形データ作成プログラムであって、
    前記造形層を形成する場合に、前記積層方向における前記粉体層の位置に応じて、前記粉体層のうち前記造形層を形成する部位における前記立体造形粉体の単位体積当たりの前記造形液の量を調整するように前記立体造形装置が動作するためのデータを作成する調整データ作成ステップを立体造形データ作成装置のコントローラに実行させるための指示を含む立体造形データ作成プログラム。
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