JP2013071196A - ワーク搬送装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ワーク搬送装置2a〜2cは、ワーク搬入位置P1、ワーク搬出位置P3の順にワークWを搬送する搬送ロボット20と、搬送ロボット20を制御する制御装置23と、を備える。ワーク搬入位置P1およびワーク搬出位置P3のうち少なくとも一方に対して搬送ロボット20が待ち時間Twを有する場合、制御装置23は、搬送ロボット20の移動に要する搬送移動時間Tiを長くすることを特徴とする。
【選択図】図5
Description
(A)前記搬送ロボットの速度および加減速度のうち、少なくとも一方を遅くするスローダウン制御。
(B)前記ワークの搬送経路を、該ワークの搬送距離が最短である最短距離経路に切り替える経路切替制御。
<生産ライン>
まず、本実施形態のワーク搬送装置が配置されている生産ラインの構成について説明する。図1に、本実施形態のワーク搬送装置が配置されている生産ラインの模式図を示す。図1に示すように、生産ライン9は、3台のワーク搬送装置2a〜2cと、3台のマシニングセンタ3a〜3cと、2台の工程間中継装置4b、4cと、未加工ワーク供給装置4aと、加工完了済ワークストッカ装置4dと、を備えている。
次に、マシニングセンタ3a〜3cの構成について説明する。マシニングセンタ3a〜3cの構成は、同様である。ここでは、マシニングセンタ3a〜3cを代表して、マシニングセンタ3bの構成について説明する。
ベッド30は、工場の床面に配置されている。主軸台31は、ベッド30の上面の左部分に配置されている。主軸台31は、X軸(前後方向)下スライド310と、X軸スライド311と、本体312と、主軸側チャック313と、X軸モータ314と、回転モータ315と、を備えている。
工具軸側スライド32は、ベッド30の上面の右部分に配置されている。工具軸側スライド32は、Z軸下スライド320と、Z軸スライド321と、コラム322と、Y軸(上下方向)下スライド323と、Y軸スライド324と、Y軸モータ325と、Z軸モータ326と、工具軸327と、を備えている。
次に、ワーク搬送装置2a〜2cの構成について説明する。ワーク搬送装置2a〜2cの構成は、同様である。ここでは、ワーク搬送装置2a〜2cを代表して、ワーク搬送装置2bの構成について説明する。
左右一対の支柱22のうち、左側の支柱22はベッド30の左面に固定されている。左側の支柱22は、上下方向に延在している。右側の支柱22はベッド30の右面に固定されている。右側の支柱22は、上下方向に延在している。ロボット走行台21は、左右一対の支柱22上端間に架設されている。ロボット走行台21は、左右方向に延在している。
搬送ロボット20は、走行軸スライド200と、Y軸伸縮アーム201と、ロボットアーム202と、一対のロボットチャック203と、本体204と、を備えている。走行軸スライド200は、ロボット走行台21に、左右方向に移動可能に取り付けられている。ロボット走行用モータ25は、走行軸スライド200を駆動する。本体204は、走行軸スライド200に固定されている。Y軸伸縮アーム201は、本体204に対して、下方に伸縮可能である。ロボットアーム上下軸モータ24は、Y軸伸縮アーム201を駆動する。ロボットアーム202は、Y軸伸縮アーム201の下端から、後方に突出している。ロボットアーム202は、軸周りに回転可能である。ロボットチャック旋回用モータ26は、ロボットアーム202を駆動する。一対のロボットチャック203は、ロボットアーム202の後端に取り付けられている。一対のロボットチャック203は、共に、いわゆる三つ爪チャックである。
制御装置23は、コンピュータ230と、複数の駆動回路と、を備えている。コンピュータ230は、入出力インターフェイス230aと、演算部230bと、記憶部230cと、を備えている。入出力インターフェイス230aは、駆動回路を介して、ワーク搬送装置2bのロボットアーム上下軸モータ24、ロボット走行用モータ25、ロボットチャック旋回用モータ26、主軸台31のX軸モータ314、回転モータ315、工具軸側スライド32のY軸モータ325、Z軸モータ326に接続されている。また、入出力インターフェイス230aは、ワーク搬送装置2bの入力装置27に接続されている。
次に、未加工ワーク供給装置4a、加工完了済ワークストッカ装置4dの構成について説明する。未加工ワーク供給装置4aは、マシニングセンタ3a(図1参照)の左側に配置されている。未加工ワーク供給装置4aには、複数の加工前のワークWがストックされている。
次に、工程間中継装置4b、4cの構成について説明する。工程間中継装置4b、4cの構成は、同様である。ここでは、工程間中継装置4b、4cを代表して、工程間中継装置4bの構成について説明する。
次に、ワーク搬送方法について説明する。ワーク搬送方法におけるワーク搬送装置2a〜2cの動きは、同様である。ここでは、ワーク搬送装置2a〜2cを代表して、ワーク搬送装置2bの動きについて説明する。ワーク搬送方法は、ワーク搬入工程と、ワーク交換工程と、ワーク搬出工程と、を有している。また、ワーク搬出工程においては、ワーク加工工程が並行して実行される。
本工程においては、工程間中継装置4bからマシニングセンタ3bに、加工前のワークWを搬入する。図5に、マシニングセンタおよびワーク搬送装置の、ワーク搬入工程第一段階の正面図を示す。図6に、マシニングセンタおよびワーク搬送装置の、同工程第二段階の正面図を示す。図7に、マシニングセンタおよびワーク搬送装置の、同工程第三段階の正面図を示す。なお、図5〜図7においては、加工済みのワークWにハッチングを施す。
本工程においては、マシニングセンタ3bの主軸側チャック313から加工済みのワークWを取り外す。また、主軸側チャック313に、加工前のワークWを取り付ける。図8に、マシニングセンタおよびワーク搬送装置の、ワーク交換工程第一段階の正面図を示す。図9に、マシニングセンタおよびワーク搬送装置の、同工程第二段階の正面図を示す。図10に、マシニングセンタおよびワーク搬送装置の、同工程第三段階の正面図を示す。図11に、マシニングセンタおよびワーク搬送装置の、同工程第四段階の正面図を示す。なお、図8〜図11においては、加工済みのワークWにハッチングを施す。
本工程においては、マシニングセンタ3bから工程間中継装置4cに、加工済みのワークWを搬出する。図12に、マシニングセンタおよびワーク搬送装置の、ワーク搬出工程第一段階の正面図を示す。図13に、マシニングセンタおよびワーク搬送装置の、同工程第二段階の正面図を示す。図14に、マシニングセンタおよびワーク搬送装置の、同工程第三段階の正面図を示す。図15に、マシニングセンタおよびワーク搬送装置の、同工程第四段階の正面図を示す。なお、図12〜図15においては、加工済みのワークWにハッチングを施す。
ワーク加工工程は、ワーク搬出工程に並行して実行される。すなわち、主軸側チャック313に取り付けたワークWに、所定の加工が施される。まず、図4に示す制御装置23が、主軸台31のX軸モータ314を駆動する。すなわち、図3に示すように、X軸下スライド310に対して、X軸スライド311および本体312を、後方に移動させる。そして、主軸側チャック313のワークWと、工具軸327の工具Tと、を左右方向に対向させる。次に、図4に示す制御装置23が、主軸台31の回転モータ315を駆動する。すなわち、図3に示すワークWを軸周りに回転させ、ワークWを所定の加工角度に固定する。それから、図4に示す制御装置23が、工具軸側スライド32のY軸モータ325、Z軸モータ326を適宜駆動する。すなわち、図13〜図15に示すように、工具Tにより、ワークWを加工する。
本実施形態のワーク搬送装置2は、上記図5〜図15に示すワーク搬送方法に並行して、以下に説明する制御方法を実行している。当該制御方法は、ワーク搬送装置2a〜2cに共通している。ここでは、ワーク搬送装置2a〜2cを代表して、ワーク搬送装置2bの制御方法について説明する。図17に、本実施形態のワーク搬送装置が実行する制御方法のフローチャート(その1)を示す。
ステップ1においては、図4に示す制御装置23が、定常動作を決定済みか否かを判別する。
ステップ1において定常動作未決定の場合は、ステップ6に進む。ステップ6においては、図4に示す制御装置23が、定常動作決定作業を実行する。すなわち、制御装置23の記憶部230cには、予め定常動作先頭コードが格納されている。具体的には、図5に示すワーク搬入工程第一段階の動作(ワーク搬入位置P1まで、ロボットチャック203が、加工前のワークWを取りに行く動作)が、定常動作先頭コードとして格納されている。記憶部230cは、定常動作先頭コードが実行されてから、再び定常動作先頭コードが実行されるまでの、動作パターン(具体的には、図5〜図15に示すワーク搬送方法が実行され、再び図5に示すワーク搬入工程第一段階の動作が実行されるまでの動作パターン)を記憶する。演算部230bは、当該動作パターンが規定回数(例えば3回)連続して実行されたら、当該動作パターンを定常動作として決定する。記憶部230cは、当該定常動作を格納する。このようにして、制御装置23は定常動作を決定する。
ステップ1において定常動作決定済みの場合は、ステップ2に進む。ステップ2においては、図4に示す制御装置23が、定常動作に要するサイクルタイムを計測済みか否かを判別する。
ステップ2においてサイクルタイム、搬送移動時間、前後工程待ち時間のうち、少なくとも一つが未計測の場合は、ステップ7に進む。ステップ7においては、図4に示す制御装置23が、サイクルタイム、搬送移動時間、前後工程待ち時間のうち、未計測のパラメータを計測する。記憶部230cは、計測したデータを格納する。
ステップ2においてサイクルタイム、搬送移動時間、前後工程待ち時間が全て計測済みの場合は、ステップ3に進む。ステップ3においては、作業者が、図4に示す入力装置27を介して、制御装置23に、スローダウン制御または経路切替制御を実行することを、指示する。
ステップ3においてスローダウン制御が選択された場合は、ステップ4に進む。ステップ4においては、図4に示す制御装置23が、速度、加減速度の補正値を演算する。具体的には、記憶部230cに格納されている搬送移動時間Ti、前後工程待ち時間Twから(ステップ7参照)、以下の式(1)により、補正値Xを演算する。
X={Ti/(Ti+Tw)}×100 ・・・式(1)
そして、補正値Xを、図2に示す搬送ロボット20の速度、加減速度に乗じることにより、速度、加減速度を補正する。具体的には、図4に示す制御装置23が、ワーク搬送装置2bのロボットアーム上下軸モータ24、ロボット走行用モータ25に指示する出力パターンを、所定の速度、加減速度を達成できるように変更する。
ステップ5においては、ステップ4で変更された、搬送ロボット20の速度、加減速度、ロボット走行用モータ25、ロボットアーム上下軸モータ24のトルクを用いて、定常動作つまり上記図5〜図15に示すワーク搬送方法が、繰り返し実行される。
ステップ3において経路切替制御が選択された場合は、ステップ8に進む。ステップ8においては、図4に示す制御装置23が、最短距離経路、最短距離経路移動時間を演算する。
ステップ9においては、図4に示す制御装置23が、図19に示す最短時間経路L2を、図20に示す最短距離経路L3に、切り替えることが可能か否かを判別する。具体的には、最短距離経路移動時間Tj、現在(切替前)の搬送移動時間(つまり最短時間経路移動時間)Ti、前後工程待ち時間Twにおいて、以下の式(2)が成立するか否かを判別する。
Tj−Ti<Tw ・・・式(2)
式(2)が成立しない場合、経路を切り替えると、サイクルタイムが長くなってしまうことになる。このため、経路の切替を行わずに、前記ステップ5に進む。つまり、定常動作が繰り返し実行される。
ステップ9において式(2)が成立する場合は、ステップ10に進む。ステップ10においては、図4に示す制御装置23が、図19に示す最短時間経路L2を、図20に示す最短距離経路L3に、切り替える。
以下に説明する制御は、定常動作中に実行される。具体的には、図17に示すステップ5において実行される。すなわち、定常動作が繰り返し実行されている場合に、非定常動作が介入する場合(例えば、ロボットチャック203や主軸側チャック313に対するワークWの取付状態が悪くて、取付作業をやり直す場合)がある。非定常動作が実行されると、その分ワークWの生産が遅れることになる。遅れを取り戻すためには、上記スローダウン制御や経路切替制御を一旦止めて、ワークの搬送移動時間を短縮化する必要がある。このような場合に、図4に示す制御装置23が、以下に説明する制御を実行する。
ステップ20においては、図4に示す制御装置23が、スローダウン制御または経路切替制御を実行中である。
ステップ20においては、図4に示す制御装置23が、定常動作内のコード(作業)が実行されているか否かを判別する。具体的には、ワーク搬送方法における上記図5〜図15に示す作業が実行されているか否かを判別する。
図4に示す制御装置23から(または、図4に示す入力装置27を介して作業者から)、運転停止指令がない場合は、ステップ21に戻る。一方、図4に示す制御装置23から(または、図4に示す入力装置27を介して作業者から)、運転停止指令がある場合は、ステップ25に進む。
ステップ21において定常動作内のコードが実行されていない場合(つまり非定常動作が実行されている場合)は、ステップ23に進む。ステップ23においては、図4に示す制御装置23が、スローダウン制御または経路切替制御をリセットする。
ステップ24においては、図4に示す演算部230bが、定常動作外コード(定常動作内の作業ではない作業=非定常動作)の実行回数kと、しきい値N2と、を比較する。すなわち、記憶部230cには、定常動作外コードの実行回数のしきい値N2が予め格納されている。また、記憶部230cには、定常動作外コードの実行回数kが格納される。
ステップ22において運転停止指令があった場合、およびステップ24において定常動作外コードの実行回数k>しきい値N2の場合は、ステップ25に進む。ステップ25においては、図4に示す制御装置23が、定常動作をリセットする。具体的には、記憶部230cに格納されている定常動作(図17のステップ6参照)を、記憶部230cから消去する。その後、本制御を終了する。すなわち、図17に示す制御が実行される。
次に、本実施形態のワーク搬送装置の作用効果について説明する。本実施形態のワーク搬送装置2a〜2cによると、図2に示すワーク搬入位置P1およびワーク搬出位置P3のうち少なくとも一方に対して、搬送ロボット20が、図17に示す前後工程待ち時間Twを有する場合に、搬送ロボット20の搬送移動時間Tiを長くすることができる。このため、当該前後工程待ち時間Twを短縮することができる。
本実施形態と第一実施形態との相違点は、生産ライン(搬送ライン)のライン構成だけである。ここでは、相違点についてのみ説明する。
本実施形態と第二実施形態との相違点は、上位制御装置が第一実施形態の図17、図22の制御方法を実行する点である。ここでは、相違点についてのみ説明する。
以上、本発明のワーク搬送装置の実施の形態について説明した。しかしながら、実施の形態は上記形態に特に限定されるものではない。当業者が行いうる種々の変形的形態、改良的形態で実施することも可能である。
X=[Ti/{Ti+Tw+(Tc−Ts)}]×100 ・・・式(3)
このように、作業者の指示によりサイクルタイムそのものを変更してもよい。
3a〜3e:マシニングセンタ、30:ベッド、31:主軸台、32:工具軸側スライド、310:X軸下スライド、311:X軸スライド、312:本体、313:主軸側チャック、314:X軸モータ、315:回転モータ、320:Z軸下スライド、321:Z軸スライド、322:コラム、323:Y軸下スライド、324:Y軸スライド、325:Y軸モータ、326:Z軸モータ、327:工具軸。
4a:未加工ワーク供給装置、4b:工程間中継装置、4c:工程間中継装置、4d:加工完了済ワークストッカ装置、4e:工程間中継装置、4f:工程間中継装置、40:テーブル、44:シフト装置、45:トレイ。
8:搬送ライン、80:上位制御装置(制御装置)。
9:生産ライン。
L1:搬送経路、L2:最短時間経路、L3:最短距離経路、P1:ワーク搬入位置、P2:ワーク加工位置、P3:ワーク搬出位置、R:安全領域、T:工具、W:ワーク。
Claims (4)
- ワーク搬入位置、ワーク搬出位置の順にワークを搬送する搬送ロボットと、
該搬送ロボットを制御する制御装置と、
を備えるワーク搬送装置であって、
前記ワーク搬入位置および前記ワーク搬出位置のうち少なくとも一方に対して前記搬送ロボットが待ち時間を有する場合、
前記制御装置は、該搬送ロボットの移動に要する搬送移動時間を長くすることを特徴とするワーク搬送装置。 - 前記制御装置は、前記搬送移動時間を長くするために、次の(A)および(B)のうち少なくとも一方を実行する請求項1に記載のワーク搬送装置。
(A)前記搬送ロボットの速度および加減速度のうち、少なくとも一方を遅くするスローダウン制御。
(B)前記ワークの搬送経路を、該ワークの搬送距離が最短である最短距離経路に切り替える経路切替制御。 - 前記スローダウン制御において、前記搬送ロボットを駆動するモータの出力トルクを制限する請求項2に記載のワーク搬送装置。
- ワーク搬送装置が複数連なって前記ワークを搬送する搬送ラインの、任意の該ワーク搬送装置であって、
前記待ち時間は、該搬送ラインの複数の該ワーク搬送装置のうち、ボトルネックとなる該ワーク搬送装置のサイクルタイムにより発生する請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のワーク搬送装置。
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